第2 【事業の状況】

 

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものである。

 

(1)経営の基本方針

当社は、「社是」及び「企業理念」を次のとおり定めており、当社グループの事業を通じて地域・社会に貢献することにより、持続的な成長と企業価値の向上を目指している。

社  是

「眞心」(遵守すべき精神的なよりどころ)

企業理念

企業使命

総合設備エンジニアリング企業として、お客さまのために高度な価値を付加した生活・事業環境を創出することにより、社会の発展に貢献する。

経営姿勢

① お客さま・株主等の信頼を獲得し、選ばれる企業を目指す。

② 環境に優しく、品質に厳しい企業を目指す。

③ 総合技術力の強化・向上を目指す。

④ 人を大切にし、安全で活力ある職場作りを推進する。

⑤ 受注の確保と経営の効率化を推進し、強固な経営基盤を堅持する。

 

 

(2)経営戦略等

当社グループは、社会情勢や事業環境が急速に変化しており、先行きも不透明な状況にある中、持続的な成長と企業価値のさらなる向上のために目指す姿・目標を「中電工グループ 2030ビジョン」として掲げ、グループ全体で共有している。
 また、創立80周年の節目となる2024年度をターゲットとした「中期経営計画2024」に基づき、中国地域の基盤強化や都市圏の事業拡大、業務改革の推進等の諸施策に取り組んでおり、事業環境の変化に迅速に対応して変革を進めることで目標を着実に達成し、その先の「中電工グループ 2030ビジョン」の実現へと繋げていく。
 

 中電工グループ 2030ビジョン

テーマ

・「変革と成長」~持続的な成長に向けて~

目指すグループ像

・持続的な成長を遂げるとともに、持続可能な社会の実現に貢献
・働くすべての人が、誇りと歓びを持って、変革にチャレンジ
・高い技術と品質で社会の多様なニーズに応えていく

2030年度目標

・連結業績 売上高:2,500億円 

      営業利益:170億円(売上高営業利益率6.8%)

      ROE:5.0%以上
・カーボンニュートラルに向けたCO2排出量の削減:46%以上(2013年度当社比)
・多様な人材の活躍と多様な働き方を実現する環境づくり

 

 

 中期経営計画2024〔2021~2024年度〕

テーマ

・ 変革と成長

サブテーマ

・ 営業・施工体制の強化と利益の拡大

・ DXと脱炭素化の推進

主要施策

① 受注の拡大・施工体制の強化

 元請工事・工場工事とともに保守・メンテナンス工事の拡大に取り組み、受注時利益を確保する。また、設計力・提案力の強化・向上を図るとともに、協力会社とのパートナーシップ強化による施工体制の強化に取り組む。
 ◇ 営業力の強化
 ◇ 実績データの分析やBIM等を活用した設計力の強

   化・向上
 ◇ 施工体制の強化・拡充
 ◇ グループ企業との連携強化

② 利益の確保・拡大と競争力

  強化

 現場管理の強化による施工の効率化、全社・グループをあげたコスト低減、DXの推進による生産性向上等、利益の確保・拡大と競争力強化を図る。
 ◇ 工事の平準化やフロントローディング等による施工

   の効率化
 ◇ 全社及びグループ企業と連携したコスト低減
 ◇ デジタルトランスフォーメーション(DX)の推進

   による生産性向上

 ◇ 利益の拡大と利益低下の未然防止

③ 人材育成の強化と働き方改革

  の推進

 これまでの発展を支えてきたのは継続的な人材の確保と育成であり、引き続きグループ大での人材の確保・育成、働き方改革等に取り組み、生産性を向上させるとともに従業員エンゲージメントを高める。
 ◇ 施工管理の強化等に向けた人材育成
 ◇ グループ全体での技術・技能者の確保
 ◇ 働き方改革の継続及び実践、働きがいのある職場の

   形成

④ 品質の向上

 当社の事業は、お客様の信頼があってはじめて成り立つことを常に認識し、その前提である品質の確保に確実に取り組む。
 ◇ 電力安定供給への確実な貢献
 ◇ お客様満足度の向上

⑤ 成長投資(M&A・出資等)

  による事業拡大

 カーボンニュートラルに向け、自社の脱炭素化とともに、脱炭素化支援として環境関連ビジネスを推進、再エネ等への投資を行う。また、体制強化等に向けたM&Aに取り組む。
 ◇ 自社の脱炭素化
 ◇ 脱炭素化支援として環境関連ビジネスの推進
  ◇ 施工体制の強化等に向けたM&Aの推進
 ◇ 技術研究開発の推進

2024年度目標

・連結業績 売上高2,100億円、営業利益120億円(売上高営業利益率5.7%)

 

 

 

 


 

(3)経営環境

当期の経営環境は、公共投資は底堅く推移し、民間設備投資に持ち直しの動きがみられるものの、ウクライナ情勢の長期化や為替の変動等によるエネルギー価格や原材料価格の高騰などにより非常に厳しい状況にあった。
 今後の経営環境についても、受注競争の激化や労働者不足に加え、エネルギー価格や原材料価格の高止まり等の厳しい状況が続くとものと想定される。

 

(4)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

当社グループでは、中期経営計画において「売上高」及び「営業利益(率)」を重要な指標に位置づけ、変革と成長を進めて企業価値の向上を目指している。また、「中電工グループ 2030ビジョン」においては、これまで以上に資本効率の向上を意識した経営を推進するため、「ROE(自己資本利益率)」も指標に加えている。

 

(5)優先的に対処すべき課題

当社グループでは、グループ間における連携を強化し、以下の課題に取り組んでいる。

    ① 利益率の改善

近年、受注競争の激化や労働者不足による外注費の増加、原材料価格の高騰などにより、売上の増加が必ずしも利益の増加につながらない傾向にあり、これら高コスト構造の見直しによる利益率の改善が喫緊の課題となっている。

 これに対し、工事のピークカットや労働力の安定的な確保のため、工程を前倒しで作業を行う「フロントローディング」や工程の短縮に柔軟に対応するための「外注の分散発注」などの取り組みを進めている。また、現場との情報共有を強化して、工事の進捗遅延など工事原価の増大につながる兆候を早期に把握し、迅速に対応していく。

       ② 生産性の向上

現場管理者の慢性的な不足・時間外労働の上限規制遵守に向けた働き方改革などの課題に対応すべく、業務負荷軽減に向けた工務サポート体制の充実や施工図作成支援体制の強化を推進するとともに、業務プロセスの見直しや最新のデジタル技術を活用した業務改革など、デジタルトランスフォーメーション(DX)による生産性の向上に取り組んでいる。

       ③ 事業の拡大

現在進めている都市圏を中心とした事業拡大は、中国地域の市場縮小に対応した成長戦略であり、「中期経営計画2024」の達成に欠かせない施策となっている。

今後も引き続き、中国地域においては効率的な施工体制の構築や工場関連工事の受注・施工体制の強化等により事業基盤を維持しつつ、都市圏における大型工事の受注・施工体制の強化を図りながら事業拡大を進めていく。

また、持続的な成長のための投資として、主要事業である設備工事業を中心に、M&Aによる事業拡大も進めていく。

       ④ 人材の育成

当社社員の3割を占める30歳未満の若手社員の早期育成は、今後のさらなる成長を進めるうえでの重要な課題である。

そのために、社員一人ひとりの適性を踏まえながら、大型工事現場等への計画的配置や、現場代理人として必要な資格の取得支援等といった施策を確実に実施していく。

       ⑤ 品質の向上

事業を拡大していくためには、品質の向上によりお客さまからの信頼を得ることが不可欠である。

そのために、施工した設備の機能・性能はもとより、工事の過程における施工の効率化や安全・環境への対応等を含め、工事全体に対する顧客満足度の向上に努めていく。

       ⑥ 脱炭素化の推進

SDGsやカーボンニュートラルへの動向に対応して、自社社屋に自家消費型太陽光発電を設置するなど、自社の脱炭素化を推進するとともに、自家消費型太陽光PPA事業、ZEB化等の省エネ提案など、お客さまの脱炭素化をサポートしていく。また、再エネへの投資等についても引き続き行っていく。

 

 

2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】

当社グループは、中期経営計画の諸施策を推進することにより持続的な成長を目指すとともに、社会課題の解決に向け取り組んでおり、その具体的な取り組みの指針として「中電工グループ サステナビリティ基本方針」を制定している。

 

 

中電工グループ サステナビリティ基本方針

 

 中電工グループは、地域の信頼を基盤に、確かな技術・品質と健全な事業運営を通じて、社会の様々な課題の解決に挑戦し、グループの持続的な成長を目指すとともに、持続可能な社会の実現に貢献します。

 

【豊かな環境づくり】

 気候変動の緩和に向け、カーボンニュートラルに挑戦します。

 環境保全と循環型社会の実現に取り組みます。

 

【活力ある企業づくり】

 ダイバーシティを尊重するとともに、働きがいのある職場づくりを推進します。

 すべての従業員が安全で健康に働ける職場環境を構築します。

 

【技術と品質の向上】

 レジリエントな社会の実現と快適な暮らしを支える技術と品質を追求します。

 社会課題の解決に向けた技術開発と研究開発を推進します。

 

【健全な事業運営】

 法令や社会的な規範の遵守など、コンプライアンス経営を推進します。

 透明性の高い事業運営により、すべてのステークホルダーに信頼される企業であり続けます。

 

 

 

サステナビリティに関する具体的な取り組みとして、当社は、2022年4月28日にTCFD提言への賛同を表明し、気候変動が業績にもたらす「リスク」及び「機会」を把握し、財務に与える影響について分析を実施した。その結果を踏まえ、TCFD提言に基づく気候変動に関する情報を記載している。

あわせて、当社の人的資本に関する取り組みについて、以下の「(2) 戦略」並びに「(4) 指標及び目標」に記載している。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものである。

 

(1) ガバナンス

当社では、経営政策会議の諮問機関であるサステナビリティ推進チームにおいて、サステナビリティに関する課題を審議のうえ、取り組みを推進している。なお、2023年4月には、サステナビリティ推進チームを強化・発展させた、サステナビリティ推進委員会を設置している。サステナビリティ推進委員会は、社長を委員長とし、審議事項のうち重要項目については、経営政策会議、取締役会へ付議することとしている。

 

(2) 戦略

当社は、気候変動により将来生じる可能性のある影響について、「1.5℃」と「4℃」の2つのシナリオにおける2050年時点の世界を想定し、以下のとおり重要なリスク及び機会を抽出し項目を特定している。

 

①重要なリスク


 

②重要な機会


 

 

また、当社における、人材の多様性の確保を含む人材の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針は、以下のとおりである。

 

〇 人的資本の位置づけ

企業が持続的な成長を遂げるためには、変化する時代を的確に捉え、常に新たな価値を模索し創造し続けることが肝要であると考えている。当社においては、従来から「人」を企業価値の源泉と位置づけ、最も重要な財産であるとの認識に立って採用から育成までを体系的に取り組んでいる。

今後は更に、多様な個性や価値観を持った人材が共通の目標に向かって共に連携し合い、新しい価値の創造に向けて自らが主体的に考え、進んで変革にチャレンジできる職場環境・育成環境の整備に努めていく。

 

〇 人材戦略と人的資本投資

当社における人材戦略は、『人材育成方針』に基づく「要員計画」や「人材開発研修計画」の策定と実行、『社内環境整備方針』に基づく働き方改革や女性活躍推進等の委員会活動、安全・健康の取り組みや各種制度の充実など、多様な項目にわたっている。労働集約型企業である当社が持続的な成長を遂げるためには、こうした人的資本に対する投資をしっかりと行い、複合的に機能させることで求める人材像を着実に具現化させていくことが重要であると認識している。

 

『人材育成方針』

「求める人材像」の具現化に向け、良識ある社会人・企業人たるために必要な教育から高度専門スキルの習得まで、OJTとOFF-JTを効果的に組み合わせながら、計画的な人材育成に取り組む。

 

『社内環境整備方針』

安全や健康の確保とコンプライアンスの徹底はもとより、働き方改革やダイバーシティの推進に努め、従業員一人ひとりが誇りと歓びを持って働ける職場環境づくりに取り組む。

 


(3) リスク管理

当社は、将来発生する可能性のあるリスクに対して、「リスク管理規程」を制定し、経営政策会議において主管業務や事業に係るリスクの洗い出し・評価・対策を検討のうえ、経営計画等に反映してリスク管理を継続的に実施するとともに、取締役会へ報告している。

TCFD提言に沿って特定した気候変動に関するリスクへの対応状況については、サステナビリティ推進委員会において識別及び評価し、経営政策会議、取締役会へ付議することとしている。

 

 

(4) 指標及び目標

当社では、2022年4月28日に「2050年カーボンニュートラルに向けた挑戦」を公表し、2030年及び2050年の具体的な目標を定めている。

 

① 当社の指標及び目標

 

指標

対象

目標年

目標内容

CO2

排出量

㈱中電工個別

Scope1・2

〔事業場及び社用車からの排出〕

2030年

2013年度比で46%以上削減

2050年

カーボンニュートラルの実現

 

Scope1:燃料(ガソリン、軽油等)の使用による直接排出量

Scope2:購入した電気等の使用による間接排出量

② 実績

(単位:t-CO2)

指標

基準年

(2013年度)

2020年度

2021年度

CO2排出量(Scope1・2)

11,753

9,301

8,621

うちScope1

6,149

5,006

4,952

うちScope2

5,604

4,295

3,669

 

 

また、当社では、上記「(2) 戦略」において記載した、人材の多様性の確保を含む人材の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針について、次の指標を用いている。当該指標に関する目標及び実績は、次のとおりである。

指標

目標

実績(当事業年度)

管理職(主任以上)に占める女性比率

4.5%以上(2024年度)

3.5%(注)

 

(注) 2022年7月1日現在

 

なお、上記記載については、連結グループに属する会社では、関連する指標のデータの管理や具体的な取り組みが行われていないことなどから、全てにおいて、連結グループにおける主要な事業を営む提出会社のものとしている。

 

 

 

3 【事業等のリスク】

当社グループの事業に関して、連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクには、以下のようなものがある。

これらのリスクは、当社グループにおいて定期的に「洗い出し」・「評価」・「対応策の検討」を行う中で、影響度・発生頻度を踏まえて抽出したものである。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであるが、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の適切かつ迅速な対応に努めていく。

また、ここで抽出した主要なリスク以外にも「取引先の信用に関するリスク」・「保有有価証券の時価下落に関するリスク」等があり、これらについても経済情勢や市場動向を注視しながら早期情報収集を行い、的確な対応に努めていく。

 

主要なリスクの概要

リスク対策

1.品質不良に関するリスク

 当社グループにおいて、設備工事の設計・施工段階及び製品の企画・製造段階における人的ミス等により重大な品質問題が生じた場合、その修復にかかる多額の費用負担の発生、施工遅延・納期遅延による賠償請求の発生や、これらによる取引停止等により、当社グループの信用・評価を大きく毀損することとなり、業績に影響を及ぼす可能性がある。

 

 当社グループは、設備工事においては、工程内検査及び機能確認検査の実施や、不良工事の原因分析に基づく再発防止策により、工事品質の確保に努めている。また、施工した設備の機能・性能はもとより、工事の過程における施工の効率化や安全・環境への対応等を含め、工事全体に対する顧客満足度の向上に努めている。

 製品製造においては、厳格な製品検査を行うとともに、品質状態の分析と改善による、さらなる品質向上に取り組んでいる。

 また、組立保険や賠償責任保険等によるリスクの低減を図っている。

2.法令・コンプライアンス違反に関するリスク

 当社グループにおいて、建設業法、労働安全衛生法をはじめとする関連法規等の違反や、コンプライアンスに反する事業運営や業務処理が行われた場合、刑事罰や取引停止、社会的信頼の失墜、多額の課徴金や賠償請求の発生等により、当社グループの信用・評価を大きく毀損することとなり、業績に影響を及ぼす可能性がある。

 

 当社グループは、「コンプライアンス方針」に基づき、関連法規・社内ルールの遵守、人権尊重、反社会的勢力との関係遮断等の教育を継続的に行うとともに、企業倫理に関する相談・通報を受け付ける「企業倫理ヘルプライン」を社内外に設けるなど、コンプライアンス意識の向上と不適切事案の未然防止・早期発見に努めている。

 また、内部統制の整備・運用状況の有効性を定期的に評価し、当社グループ全体の適正な事業運営を推進している。

3.受注環境悪化に関するリスク

 当社グループの主要取引先である中国電力グループをはじめとする民間企業及び官公庁の設備投資の減少等、受注環境に著しい変化が生じた場合、受注が確保できず、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性がある。

 

 当社グループは、新規の技術開発や、顧客ニーズに応えるための提案営業、ZEB化等の省エネ関連工事の拡大に取り組むとともに、早期に営業情報を収集し、企画・設計段階からの事業参画を推進するなど、競争力の強化を図っている。

 また、自家消費型太陽光PPA事業の推進など、事業領域の拡大にも取り組んでいる。

 

 

主要なリスクの概要

リスク対策

4.労働災害・交通事故に関するリスク

 当社グループは、建設現場等を多数有しており、安全面を最優先に配慮・対策を行っているが、労働災害・交通事故が発生した場合、人的損失及び被災者・被害者への補償、司法・行政による処罰、社会的信頼の失墜等により、当社グループの信用・評価を大きく毀損することとなり、業績に影響を及ぼす可能性がある。

 

当社グループは、「安全はすべてに優先する」の理念のもと、安全関連法規や作業手順等の社内ルールに則り業務を遂行するとともに、呼称運転・かもしれない運転の徹底を図っている。

加えて、重大災害の再発防止に向け、「安全管理強化チーム」を設置し、安全管理や再発防止策の実施・定着状況を確認するとともに、「中電工協力会」と連携して不安全行為の排除指導に取り組んでいる。

 また、感電や墜落等を擬似体験できる「安全実習棟」を当社研修所内に設置し、当社グループ及び協力会社における安全意識・知識の向上に努めるとともに、フェイルセーフの視点による安全装備・設備を積極的に導入・活用している。

5.工事原価の増大に関するリスク

 当社グループは、受注前・施工中における原価検討を重ね、原価の低減と利益の確保に努めているが、材料費や外注費の著しい上昇等により工事原価が増大し、工事請負金額に反映できず採算性が低下した場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性がある。

 

 当社グループは、材料の早期手配・一括価格折衝による材料費の低減や、「中電工協力会」を通じた協力会社との良好なパートナーシップによる外注費の急激な変動の抑制に取り組んでいる。
 工事請負金額については、材料費や外注費の市況に応じた適正な金額での受注となるように努めている。
 また、工事の進捗遅延など、工事原価の増大につながる兆候を早期に把握し、迅速に対応していく。

6.M&A・出資参画事業に関するリスク

 当社グループは、主要事業である設備工事業を中心に、事業拡大や競争力強化を目的として、M&Aや事業出資への参画等を行っている。
 しかしながら、事前の調査・検討にもかかわらず、買収した事業や出資した事業等が計画どおりに展開することができず、投下した資金の回収ができない場合や追加的費用が発生した場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性がある。 

 

 当社グループは、「M&A投資基準・評価に関するガイドライン」に基づき、事業投資に際しては外部専門家の評価・意見を踏まえて主管部と関連部で協議を重ね、投資効果や経営戦略との整合性を慎重に検討したうえで、投資の可否を判断している。
 出資後は、出資先の事業計画や決算見通し・実績の状況を確認し、必要により当社社員を派遣して支援を行っている。

 

7.情報セキュリティに関するリスク

 当社グループは、取引先情報や機密情報を保有している中で、近年、不正なアクセスやサイバー攻撃を受ける事案も発生している。
 業務上の情報が人的ミス、技術的過失及び不測の事態により外部漏洩もしくは消失した場合、多額の賠償請求の発生や取引停止、社会的信頼の失墜等により、当社グループの信用・評価を大きく毀損することとなり、業績に影響を及ぼす可能性がある。

 

 当社グループは、定期的に小型記録媒体やメール等による業務情報の持ち出しの確認を行うとともに、情報管理の重要性や不正なアクセスへの対処等に関する教育・研修を行い、情報漏洩防止に努めている。
 また、セキュリティが確保された外部サービス(クラウドサーバ等)を活用してデータをバックアップし、各種情報の消失防止に努めている。
 

 

 

主要なリスクの概要

リスク対策

8.人材確保・育成に関するリスク

 当社グループの主要事業である設備工事業では、新規入職者の減少や高い離職率によって高齢化が進み、将来の担い手確保が喫緊の課題である中で、必要となる国家資格や技能を有する人材が確保できない場合、施工能力不足により売上が確保できず、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性がある。

 

 当社グループは、職場見学、工業高校への出張授業など、学生と交流する機会を設けて事業をPRし、定期採用者を確保する取り組みとともに、中途採用による即戦力強化を推進している。
 また、組織内のコミュニケーションの活性化やワーク・ライフ・バランスの充実等により、若年者の離職率低減と、さらなる労働意欲の向上に取り組んでいる。
 人材育成では、OJTとOFF-JTを効果的に組み合わせ、業務知識の向上、技術・技能習得及び社外資格取得のための教育を実施し、高度な専門性を備えた人材の早期育成に努めている。

9.自然災害等に関するリスク

 当社グループは、国内及び海外に多数の事務所等を有している。

 地震、津波、台風等の大規模な自然災害や、新型ウイルス等の感染症のまん延により、社員や施設への直接的な被害のほか、流通・交通網の遮断や混乱、さらには社会・経済の停滞・混迷等による間接的な被害を受ける可能性もある。

 このような場合、事業活動の中断・遅滞等が発生し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性がある。

 

 当社グループは、危機管理マニュアル等に基づき、危機の未然防止並びに非常時の初期対応や連絡体制・対策本部の設置など、有事の際の危機管理体制を構築している。

 また、大規模災害に備えてBCP(事業継続計画)を策定しており、事業を中断することなく電力網等のインフラや公共設備の復旧といった当社グループの社会的使命を全うできるよう、社員の安否確認や緊急連絡体制の確認訓練、災害発生時を想定した対応訓練に取り組んでいる。

 新型コロナウイルス感染症に対しては、感染防止策の徹底や柔軟な勤務形態への対応により、必要な業務が継続できる体制の確保に努めている。

10.気候変動課題への対応に関するリスク

 当社グループにおいて、気候変動課題に対する取り組みが不十分な場合、ステークホルダーからの評価が低下し、企業価値や競争力を毀損する可能性がある。また、各種規制の強化や炭素税の導入等がなされた場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性がある。

 

 当社グループは、「環境方針」に基づき、気候変動の緩和に向けたカーボンニュートラルへの取り組みなど、環境に配慮した事業活動を推進している。
 また、気候変動が事業にもたらすリスク及び機会の把握、財務に与える影響の分析を実施し、TCFD提言に基づく情報開示を行っている。

 

 

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 

(1)経営成績等の状況の概要

 当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概況は次のとおりである。

 なお、当連結会計年度の期首から物品売却益に関する会計処理の変更をしており、詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表 注記事項(追加情報)」に記載している。

①財政状態及び経営成績の状況

 当期の事業環境は、公共投資は底堅く推移し、民間設備投資に持ち直しの動きがみられるものの、ウクライナ情勢の長期化や為替の変動等によるエネルギー価格や原材料価格の高騰などにより非常に厳しい状況にあった。
 こうした中、当社グループは、「中期経営計画2024〔2021~2024 年度〕」に基づき、中国地域の基盤強化や都市圏の事業拡大、業務改革の推進等の諸施策を進めている。
 この結果、当期の業績は次のとおりとなった。
 売上高は、連結子会社では増加したものの、情報通信工事や送変電地中線工事が減少したことにより、前期に比べ減収となった。
 営業利益は、原価管理の徹底に取り組んだものの、売上高の減少や工事採算性の低下に伴い、売上総利益が減少したことにより、前期に比べ減益となった。
 経常利益及び親会社株主に帰属する当期純利益は、海外事業投資において工程遅延や資機材価格等の高騰により収益性が大幅に低下したことに伴い、持分法による投資損失等を計上したことなどにより、損失となった。

 

 [連結業績]

(単位:百万円、%)

区     分

前 期
(2021.4.1~

2022.3.31)

当 期
(2022.4.1~

2023.3.31)

増減額

増減率

売              上              高

190,690

189,032

△1,657

△0.9

営     業         利      益

10,425

8,361

△2,063

△19.8

経常利益又は経常損失(△)

11,959

△1,905

△13,865

親会社株主に帰属する当期純利益又は

 親会社株主に帰属する当期純損失(△)

6,682

△6,913

△13,596

 

 

 [個別業績]

 (単位:百万円、%)

区     分

前 期
(2021.4.1~

2022.3.31)

当 期
(2022.4.1~

2023.3.31)

増減額

増減率

売              上              高

153,001

148,235

△4,765

△3.1

営      業         利     益

8,745

6,638

△2,106

△24.1

経      常         利     益

10,607

9,137

△1,469

△13.9

当期純利益又は当期純損失(△)

6,375

△7,967

△14,342

 

 

  (設備工事業)

当社グループの主たる事業である設備工事業は、完成工事高は1,673億7千万円(前年度比1.8%減)、完成工事総利益は196億7千3百万円(前年度比10.8%減)となった。

 

  (その他の事業)

その他の事業は、その他の事業売上高は216億6千1百万円(前年度比6.7%増)、その他の事業総利益は43億1千4百万円(前年度比2.9%増)となった。

 

当社グループの主な相手先別の売上実績及び総売上実績に対する割合は、次のとおりである。

 

相手先

前連結会計年度

  (自  2021年4月1日

  至  2022年3月31日)

当連結会計年度

 (自  2022年4月1日

  至  2023年3月31日)

金額

割合

金額

割合

中国電力グループ

38,736

百万円

20.3

38,325

百万円

20.3

 

 

総資産は2,725億1千4百万円となり、前連結会計年度末に比べ72億1千1百万円の減少となった。これは、現金預金の減少58億2千3百万円、有価証券の増加77億9千5百万円、有形固定資産の増加24億7千万円、投資有価証券の減少140億3千2百万円などによるものである。

負債は704億4千4百万円となり、前連結会計年度末に比べ70億4千8百万円の増加となった。これは、支払手形・工事未払金等の減少28億4千9百万円、未成工事受入金の増加20億2千万円、持分法適用に伴う負債の増加68億3千5百万円などによるものである。

純資産は2,020億6千9百万円となり、前連結会計年度末に比べ142億5千9百万円の減少となった。これは、利益剰余金の減少126億8千8百万円、自己株式取得等による減少6億4百万円などによるものである。

 

②キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、財務活動により資金を使用したが、営業活動及び投資活動による資金の獲得により、前連結会計年度末に比較し37億2千4百万円増加し、当連結会計年度末は294億3百万円となった。

 

 (営業活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度では、営業活動によって61億8千1百万円の資金を獲得した(前連結会計年度は79億6千8百万円の資金の獲得)。

これは主に、税金等調整前当期純損失31億7千3百万円、仕入債務の減少額28億8千6百万円などの資金減少要因があったが、持分法による投資損失125億6千5百万円などの非資金項目の加算、未成工事受入金の増加額20億6百万円などの資金増加要因があったことによるものである。

 

 (投資活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度では、投資活動によって48億4千3百万円の資金を獲得した(前連結会計年度は43億2千6百万円の資金の使用)。

これは主に、有形固定資産の取得により40億8千万円、投資有価証券の取得により22億4千2百万円などの支出があったが、投資有価証券の売却及び償還により118億円などの収入があったことによるものである。

 

 (財務活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度では、財務活動によって75億1千2百万円の資金を使用した(前連結会計年度は85億1千6百万円の資金の使用)。

これは主に、配当金の支払により57億3千7百万円を支出したことなどによるものである。

 

③生産、受注及び販売の状況

当社グループが営んでいる事業の大部分においては、生産実績について定義することが困難であるため、「生産の実績」は記載していない。

事業の大部分を占めている設備工事業においては、請負形態をとっているため、販売実績という定義が実態にそぐわないことや、その他の事業では受注生産形態をとっていない事業もあることから、「受注及び販売の実績」については「①財政状態及び経営成績の状況」におけるセグメントごとの業績に関連付けて記載している。

 

 

なお、参考のため提出会社個別の事業の状況は次のとおりである。

設備工事業における受注工事高及び完成工事高の状況

第106期(自  2021年4月1日  至  2022年3月31日)

第107期(自  2022年4月1日  至  2023年3月31日)

 

a.受注工事高、完成工事高及び次期繰越工事高

 (単位:百万円)

 

工事別

前期繰越
工事高

当期受注
工事高

当期完成
工事高

次期繰越
工事高

第106期

屋内電気工事

54,489

77,247

131,736

70,679

61,056

空調管工事

25,817

30,906

56,723

31,164

25,558

情報通信工事

9,189

8,799

17,989

13,351

4,637

配電線工事

305

29,554

29,859

29,653

205

送変電地中線工事

6,189

6,982

13,171

8,151

5,020

95,990

153,490

249,480

153,001

96,479

第107期

屋内電気工事

61,056

84,839

145,896

71,560

74,335

空調管工事

25,558

29,324

54,883

31,302

23,580

情報通信工事

4,637

12,785

17,422

7,720

9,701

配電線工事

205

30,311

30,517

30,181

335

送変電地中線工事

5,020

10,501

15,521

7,469

8,051

96,479

167,762

264,241

148,235

116,005

 

 (注)1.前期以前に受注した工事で、契約の変更により請負金額の増減がある場合は、当期受注工事高にその増減額を含む。したがって、当期完成工事高にも係る増減額が含まれる。

 2.次期繰越工事高は(前期繰越工事高+当期受注工事高-当期完成工事高)である。

 

b.受注工事高の受注方法別比率

    工事の受注方法は、特命、競争及び中国電力グループとの工事委託契約によるものとに大別される。

 (単位:%)

期別

区分

特命

競争

工事委託契約

第106期

配電線工事

6.1

0.5

93.4

100.0

その他

13.6

86.4

100.0

合計

12.1

69.9

18.0

100.0

第107期

配電線工事

5.3

4.0

90.7

100.0

その他

15.1

84.9

100.0

合計

13.3

70.3

16.4

100.0

 

 (注)百分比は、請負金額比である。

 

c.完成工事高

 

期別

得意先

完成工事高

第106期

中国電力グループ

38,674

百万円

25.3

官公庁

33,386

 

21.8

 

一般民間

80,940

 

52.9

 

153,001

 

100.0

 

第107期

中国電力グループ

38,264

 

25.8

 

官公庁

27,329

 

18.4

 

一般民間

82,641

 

55.8

 

148,235

 

100.0

 

 

 (注)1.完成工事のうち請負金額1億円以上の主なものは、次のとおりである。

第106期

㈱塩浜工業

ESR幸浦ディストリビューションセンター新築工事

(電気空調給排水設備)

広島市

広島市立学校校内LAN整備等業務

㈱大林組

マイクロンメモリジャパン㈱(仮称)新受電所構築工事

(地独)広島市立病院機構

広島市立新安佐市民病院(仮称)新築その他電気設備工事

㈱フジタ

日本医科大学 武蔵小杉病院新築工事(電気設備工事)

 

 

 

第107期

鹿島建設㈱

広島駅南口計画(仮称)新築工事(電気空調給排水設備)

㈱塩浜工業

ESR幸浦DC2新築工事(電気空調給排水設備)

西日本高速道路㈱

令和2年度 津山高速道路事務所他1管内トンネル

照明設備更新工事

㈱竹村コーポレーション

(仮称)関西新工場建設工事

五洋建設㈱

広島市中区富士見町PRJ新築電気設備工事

 

 

2.第106期及び第107期における完成工事高総額に対する割合が100分の10以上の相手先は、中国電力グループのみである。

 

d.次期繰越工事高(2023年3月31日現在)

 

区分

次期繰越工事高

中国電力グループ

6,884

百万円

5.9

官公庁

39,929

 

34.4

 

一般民間

69,191

 

59.7

 

116,005

 

100.0

 

 

 (注)次期繰越工事のうち請負金額1億円以上の主なものは、次のとおりである。

日鉄エンジニアリング㈱

板橋区舟渡物流施設計画電気設備工事

2024年9月完成予定

国土交通省

環境省新庁舎改修(21)電気設備工事

2024年12月完成予定

中日本高速道路㈱

名古屋支社管内路側無線設備工事(通信設備)

2025年7月完成予定

㈱大林組

MMJ 第2変電所更新工事

2025年7月完成予定

戸田建設㈱

山口県済生会山口総合病院新病院建築工事(仮称)

(電気空調給排水設備)

2027年2月完成予定

 

 

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりである。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものである。

  ①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

  イ.当社グループの当連結会計年度の財政状態及び経営成績について

 当連結会計年度の財政状態及び経営成績は、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載したとおりであり、売上高及び各利益の前期比較の増減内訳は以下のとおりとなった。

 

【売上高1,890億円  前期比16億円減の内訳】

 当社個別で、情報通信工事の高速ネットワーク整備工事等が減少したことにより、前期に比べ47億円の減少、連結子会社で都市圏が29億円増加したことなどによる。

【営業利益83億円  前期比20億円減の内訳】

 当社個別で、一般部門が減少し、前期に比べ21億円減少したことなどによる。

【親会社株主に帰属する当期純損失69億円  前期比135億円減の内訳】

 海外事業投資において持分法による投資損失を計上したことに伴い、経常損益が138億円減少したことなどによる。

 

 売上高は11期ぶりの減収、営業利益は原価管理の徹底や販管費の抑制等に努めたものの売上高の減少により4期ぶりの減益となったことに加え、海外事業投資の収益性低下に伴う損失計上により11期ぶりの親会社株主に帰属する当期純損失を計上し、大変厳しい決算となった。「中期経営計画2024」の3年目は、業績目標の達成に向け、引き続き中国地域の基盤強化、都市圏の事業拡大、営業・施工体制の強化などに取り組む。

 

  ロ.経営成績に重要な影響を与える要因について

「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載している。

 

  ②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローについては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりである。

当社グループの事業活動のために必要な資金及び株主還元のための資金は、自己資金を充当することを基本としている。

当社グループの主な資金需要は、材料費、外注費、人件費など設備工事施工のための運転資金、事業場の整備・拡充、工具・事務機器等の更新、システム改修などのための設備投資資金、持続的発展に向けたM&Aなどの成長投資のための資金などがある。なお、資金需要の時期が来るまでは、手元資金を確保した上で金融商品で資金運用を行うこととしている。

株主還元については、業績等を踏まえつつ、持続的・安定的な配当を行うことを重視し、DOE(連結株主資本配当率)2.7%を目途に配当を行う方針としている。また、経営環境等を総合的に勘案した上で、必要に応じて自己株式取得を実施することとしている。

 

  ③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されている。この連結財務諸表の作成にあたっては、財政状態及び経営成績に影響を与える可能性のある見積りを必要とする場合がある。こうした見積りについては、過去の実績や様々な要因、仮定等を勘案し、合理的に判断しているが、見積り特有の不確実性により、実際の結果と異なる可能性がある。

連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載している。

 

5 【経営上の重要な契約等】

特記事項なし

 

6 【研究開発活動】

当連結会計年度は、設備工事業を中心に研究開発を行い、その総額は219百万円である。

(設備工事業)

当社は、総合設備エンジニアリング企業として社内外の要求や技術課題を解決するとともに、安全・品質、省力化等の技術分野を対象に「技術センター」を中心に先端技術を活用して、現場の問題解決及び業務改革・業務改善を推進するための研究開発を行っている。

当連結会計年度における研究開発費は、147百万円である。なお、各技術分野別の目的、重要課題、研究開発活動内容は、以下のとおりである。

 

(1)安全・品質

災害事故防止及び施工品質向上を目的として、安全性向上やヒューマンエラー防止を実現する研究開発を行っている。

 当連結会計年度の主な研究開発活動としては、高所作業注意喚起システムの開発、受電前検査用電源装置の開発などが挙げられる。

 

(2)省力化

業務改革・業務改善及び業務効率化を目的として、ソフトウェア及び新工法・新工具・新システムの研究開発を行っている。

 当連結会計年度の主な研究開発活動としては、電子小黒板アプリの開発、大空間照度計測システムの開発などが挙げられる。

 

(その他の事業)

連結子会社である㈱昭和コーポレーションにおいては、建築現場における支持金具施工の省力化や合理化を目的とした製品開発・改良に重点的に取り組んでいる。

当連結会計年度における研究開発費は、71百万円である。