第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題は以下のとおりです。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものです。

 

(1) 会社の経営の基本方針

当社グループは、次のとおり経営理念を掲げ、また、経営理念を具体化するための5つからなる経営方針を定めて、企業価値の向上と社会への貢献に取り組んでおります。
  経営理念「人類に幸福をもたらす技術の開発と製品化により社会に貢献する」
  経営方針「透明性のある企業活動」
      「新たな価値の提供」
      「グローバルな事業展開」
      「利害関係者の尊重」
      「地球環境の保護」

 

(2) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的指標等

当社グループは、安定的な収益力を表す指標として連結経常利益率10%以上及び株主資本利益率(ROE)10%以上を目標としております。なお、上記目標につきましては、有価証券報告書提出日現在において予測できる事情等を基礎とした合理的な判断に基づくものであり、その達成を保証するものではありません。

 

(3) 中長期的な会社の経営戦略

当社グループの主たる事業分野である半導体市場につきましては、中長期的には、デジタル社会への移行が世界中で進む中、半導体は、データセンター向けをはじめとして、様々な製品において需要の拡大が予想されており、それらを背景として、新たな半導体工場の建設等、半導体製造基盤の確保・強化に向けた動きも広がっております。

一方、足元では、世界的な景気の悪化を背景に、パソコンやスマートフォン向けの半導体需要は急激に冷え込んでおり、半導体メーカーの生産調整も当面続く見通しです。プローブカード市場につきましても、将来的には半導体市場の発展とともに成長が期待されるものの、足元の不透明感は増しております。

このような事業環境の中、当社グループといたしましては、国内外の既存顧客に対する一層のサポートの強化によるシェアの維持及び海外の半導体メーカーに対する販売強化、並びに中長期的な成長に向けて生産力や製品開発の強化を図ってまいります。

さらに、当社グループの中長期的な企業価値の向上に向けて、サステナビリティが重要な経営課題であるとの認識のもと、サステナビリティ課題への対応を図ってまいります。

 

(4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

① 市場の要求に応える製品の開発とサービスの強化

中長期的に需要が見込まれるMタイププローブカードの更なる性能向上、納期短縮、原価低減を行い、製品競争力を高め、拡販に取り組んでまいります。また、次世代半導体向けプローブカードの開発を加速させ、ビジネスチャンスの拡大を図ります。

 

② 海外販売の強化

海外の半導体市場は、アジアを中心に着実な成長を遂げております。また、製造を専門に行うファウンドリや、自社工場を持たず製品の企画や設計のみを行うファブレスメーカーの台頭等、半導体の生産は世界規模で分業化が進んでおります。当社グループは、海外拠点のネットワークを活かした販売活動の充実を図るとともに、日本から各国拠点へのリソース投入や一層の技術支援により、海外販売の強化を推進します。

 

③ 付加価値向上への取組み

技術革新やVA活動による原価低減や品質向上によって、付加価値の向上を図ります。

 

④ 経営基盤の更なる強化

リスクマネジメントの一層の高度化を図り、経営基盤の強化に努めるとともに、環境・社会・ガバナンス(ESG)に関する取り組みを推進し、持続的な成長及び企業価値の向上に努めます。

 

2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】

文中の将来に関する事項は、当社グループが有価証券報告書提出日現在において合理的であると判断する一定の前提に基づいており、実際の結果とは様々な要因により大きく異なる可能性があります。

 

当社グループは、1970年に日本で最初に半導体検査用部品であるプローブカードの製造を開始して以降、半導体産業の成長と発展に貢献してまいりました。そして「人類に幸福をもたらす技術の開発と製品化により社会に貢献する」という経営理念に基づき、ステークホルダーのニーズに積極的に対応するなど社会的価値を重視した経営を行うことで、持続可能な社会の実現に貢献いたします。

 

(1)ガバナンス

現在、計画を進めております熊本新棟建設におけるCO2排出量の低減の検討等、サステナビリティに関わる重要事項等につきましては、取締役会及び経営会議で審議検討しております。今後も当社は、サステナビリティへの具体的な取り組みのひとつとして、カーボンニュートラル、脱炭素社会の実現に貢献するべく、CO2排出量削減活動に取り組んでまいります。知的財産権につきましては、特許権を主として適宜、適切に取得し、また、ノウハウ等のその他知的財産につきましても蓄積、活用に努めており、今後につきましても研究開発活動等を通じて更なる充実を目指します。

 

(2)戦略

取締役会及び経営会議の審議検討を受けて、SDGs・ESGを主管する社長室主導のもとサステナビリティに関する取り組みを推進しております。また、更なる実行機関として、サステナビリティ委員会の設置を準備中です。

 

人材の育成及び社内環境整備に関する方針、戦略

当社は、性別、国籍、年齢等の個人の属性に関わらず人材を採用しており、多様な人材が活躍できる組織であることが、企業の成長に必要であると考えております。

また、従業員向けの各種研修の充実等、人的資本への投資も積極的に行っており、それらが、生産性向上や企業価値の向上に繋がるものと考えております。

 

(3)リスク管理

取締役会及び経営会議にてリスクの特定、評価、管理、対策等の審議検討しております。また、安全、品質、環境等のリスク並びにコンプライアンスにつきましては、各担当部門が、各種管理規程を策定し、管理を行っております。

今後はサステナビリティ委員会の設置により、サステナビリティに関する法制度・規制変更等の外部要因の共有や、さらなるリスク管理を行ってまいります。

 

(4)指標及び目標

人的資本に係る指標として、採用した労働者に占める女性労働者の割合20%以上、また全社の有休取得率80%以上を目指しております。その他指標につきましても、後日設置するサステナビリティ委員会も活用しながら必要に応じて設定、実施を予定しております。

 

人材の育成及び社内環境整備に関する方針に関する指標の内容並びに当該指標を用いた目標及び実績、指標及び目標

2022年度(2022年4月~2023年3月)の国内の採用における男女比率は、女性13人(26.5%)男性36人(73.5%)となりました。その結果、採用した労働者に占める女性労働者の割合が目標である20%以上を達成することができました。また、女性の正社員の採用数は、昨年実績に対して1.8倍の増加となりました。ここ数年の新卒採用において、理系出身者を積極的に採用してまいりましたが、中途採用においても、熊本事業所を中心に、即戦力となる女性社員を多数採用する事ができました。国内の女性労働者の割合(2023年4月1日現在)は、女性 144人(19.8%)、男性582人(80.2%)でした。

国内の有休取得率につきましては、数値目標である有休取得率80%以上に対して、 2022年度は実績83.9%でした。こちらも目標の全社員の有休取得率80%以上を達成することができました。特に2022年度は初めて男女ともに有休取得率が80%以上となりました(女性:86.4% 男性:83.3%)。

女性の管理職につきましては、女性管理職比率5%以上を目指しております。また、中途採用者の管理職につきましては、すでに積極的な登用をおこなっております。外国人の管理職につきましては、多様性の確保に向けて、人材の採用や育成を検討してまいります。

 

3 【事業等のリスク】

当社グループの経営成績、株価及び財務状況等に影響を及ぼす可能性のある主要なリスクは以下のとおりです。なお、文中における将来に関する事項は、本有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものですが、リスクの全てを網羅したものではなく、事業等のリスクは以下に限定されるものではありません。

 

(1) 半導体市場の動向に関するリスク

当社グループの売上の大半は半導体検査用部品であるプローブカードであり、半導体の回路毎に設計・製造される消耗品としての特性を有しています。

当社グループは、半導体の回路設計と一体化してプローブカードを迅速に設計、開発するため、国内のみならず、米国、台湾等、海外にも販売・生産拠点を設け、市場動向や顧客ニーズの変化に対応しております。

しかしながら、世界経済の減速、新型コロナウイルス感染拡大によるサプライチェーンの混乱、ウクライナ情勢の悪化に伴う原材料の供給や価格への影響、半導体不足による製造装置の長納期化等が、半導体市場並びにプローブカード市場に影響を与えた場合、当社グループの経営成績及び財務状況等に影響を与える可能性があります。

 

(2)  新製品の開発等に関するリスク

当社グループは、半導体回路の微細化や高速化に向けた、MEMS技術を用いたプローブの性能向上や基板の開発、プローブカードの組立技術や加工技術の開発、次世代半導体向けプローブカードの開発や既存製品の性能向上等、様々な技術や新製品の開発を推進しております。

しかしながら、当社の新製品の開発や技術開発に遅れ等が生じた場合、当社グループの経営成績及び財務状況等に影響を与える可能性があります。

 

(3) 特定顧客への販売に関するリスク

半導体ビジネスは、投資コストの増加や需給バランスの不安定さ等の影響により、収益性の向上を図ることが容易ではなくなった結果、半導体メーカーの再編が進み、大手半導体メーカーによる寡占化が進みました。一方で、中長期的には、デジタル社会への移行が世界中で進む中、半導体は、データセンター向けをはじめとして、様々な製品において需要の拡大が予想されており、それらを背景として、大手半導体メーカーを中心に、新たな半導体工場の建設等、半導体製造基盤の確保・強化に向けた動きも広がっております。当社グループもそれらの影響を受け、売上高における特定顧客が占める比率が高まっております。

しかしながら、それら特定顧客の設備投資の動向や生産計画の変更等は、当社グループの経営成績及び財務状況等に影響を与える可能性があります。

 

(4) 製品価格の変動に関するリスク

半導体メーカーは、利益と競争力を維持するためコスト削減を徹底しており、プローブカードに対しても継続した価格要請があり、当社グループは、技術革新やVA活動による原価低減等によって、価格要請に対応するとともに、付加価値の向上を図っております。

しかしながら、価格競争の激化等によって、販売価格がさらに下落した場合、当社グループの経営成績及び財務状況等に影響を与える可能性があります。

 

 

(5) 製品の品質に関するリスク

当社グループでは、厳正な品質管理基準に従い製品の品質信頼性の維持向上に努めているとともに、主要な拠点においてはISO9001の認証を取得する等、品質保証体制の強化を図っております。

しかしながら、予期せぬ製品の欠陥や品質上の問題が発生した場合には、当社グループの経営成績及び財務状況等に影響を与える可能性があります。

 

(6) パンデミックや災害等の異常事態に関するリスク

当社グループは、新型コロナウイルス感染症の拡大に対して、お客様、お取引先様、従業員とその家族の安全確保・感染予防と感染拡大の防止及び事業継続に向けて、感染予防対策を推進してまいりました。加えて、災害等の発生に備えたリスク管理も実施しています。

しかしながら、新型コロナウイルス感染症の拡大のようなパンデミックや地震、火災等の異常事態が当社の予想を超える規模で発生し、事業運営が困難になった場合、当社グループの経営成績及び財務状況等に影響を与える可能性があります。

 

(7) 人材確保に関するリスク

当社グループの成長には、電気、機械、化学等の専門知識を持つエンジニアをはじめとする、優秀な人材の確保・育成は重要な課題と認識しており、採用活動の強化、安定的な人材確保に努めております。

しかしながら、必要な人材が確保できない場合には、開発・生産・販売等の業務効率の悪化により、当社グループの経営成績及び財務状況等に影響を与える可能性があります。

 

(8) 地政学的リスク

当社グループで取り扱う製品の一部は、海外において販売や生産を行っております。海外展開にあたっては、海外子会社からの報告も合わせて、総合的に判断することとしております。

しかしながら、政治的な緊張の高まり等によって、当該国・地域における、販売や生産が困難になった場合、当社グループの経営成績及び財務状況等に影響を与える可能性があります。

 

(9) 為替変動に関するリスク

当社グループは、一層の海外販売の強化を行う方針であります。外貨建ての取引については、為替予約等のリスクマネジメントを行っておりますが、為替相場の変動が当社グループの経営成績及び財務状況等に影響を与える可能性があります。

 

(10) 知的財産権に関するリスク

当社グループは、積極的な研究開発により製品力の強化を図るとともに、知的財産権の取得・維持により、競争力の確保に努めております。しかしながら、知的財産権の取得・維持ができない場合、あるいは第三者の知的財産権に基づく制約や訴訟を受けた場合には、当社グループの経営成績及び財務状況等に影響を与える可能性があります。

 

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

① 財政状態及び経営成績の状況

当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症に係る各種行動制限の緩和により、緩やかな持ち直しの動きが続いたものの、足元では輸出や生産等の一部に弱さがみられました。海外経済につきましても、世界的なインフレの高止まりの影響等により、成長の鈍化は広範囲に及びました。

当社グループの主たる事業分野である半導体市場につきましては、自動車向け半導体は、徐々に供給体制が正常化に向かいました。一方、スマートフォンやパソコン向け半導体につきましては、急激な需要の冷え込みにより半導体メーカーでは生産調整が行われ、足元の半導体製造装置の増勢も鈍化する等、先行きは不透明な状況で推移いたしました。

このような事業環境の中、当連結会計年度の売上高につきましては、非メモリー向け製品は、上期を中心に海外における拡販が進んだこと等により、底堅く推移いたしました。前連結会計年度において需要が旺盛だったメモリー向け製品につきましても、国内外に拡販を推し進めましたが、スマートフォンやパソコン向け半導体に加え、データセンター向け半導体においても需要が弱含んでいる影響等により、軟調に推移いたしました。以上により、売上高は前連結会計年度を下回る結果となりました。利益面につきましても、売上高の減少及びプロダクトミックスの変化等により、前連結会計年度を下回る結果となりました。

以上の結果、当連結会計年度の業績は、売上高は20,781百万円(前連結会計年度比11.9%減)、営業利益は3,205百万円(前連結会計年度比35.3%減)、経常利益は3,338百万円(前連結会計年度比34.4%減)となりました。親会社株主に帰属する当期純利益につきましては、2,612百万円(前連結会計年度比31.3%減)となりました。

セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。

 

a.半導体検査用部品関連事業

半導体検査用部品関連事業につきましては、非メモリー向け製品が、上期を中心に海外における拡販が進んだこと等により、底堅く推移いたしました。前連結会計年度において需要が旺盛だったメモリー向け製品につきましても、国内外に拡販を推し進めましたが、スマートフォンやパソコン向け半導体に加え、データセンター向け半導体においても需要が弱含んでいる影響等により、軟調に推移いたしました。以上により、売上高は前連結会計年度を下回る結果となりました。利益面につきましても、売上高の減少及びプロダクトミックスの変化等により、前連結会計年度を下回る結果となりました。

以上の結果、売上高は20,526百万円(前連結会計年度比12.2%減)、セグメント利益は4,287百万円(前連結会計年度比28.4%減)となりました。

 

b.電子管部品関連事業

 電子管部品関連事業につきましては、売上高は255百万円(前連結会計年度比11.7%増)、セグメント利益は12百万円(前連結会計年度比29.7%増)となりました。

 

 

② キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、1,024百万円増加し、当連結会計年度末には12,497百万円となりました。

 

a.営業活動によるキャッシュ・フロー

当連結会計年度における営業活動による資金の増加は、3,348百万円(前連結会計年度比30.4%減)となりました。

これは主として、法人税等の支払額2,181百万円、仕入債務の減少981百万円等による減少要因があったものの、税金等調整前当期純利益3,465百万円、減価償却費1,108百万円、売上債権の減少2,139百万円等による増加要因があったことによります。

 

b.投資活動によるキャッシュ・フロー

当連結会計年度における投資活動による資金の減少は、849百万円(前連結会計年度は562百万円の資金の減少)となりました。

これは主として、定期預金の払戻による収入412百万円等による増加要因があったものの、有形固定資産の取得による支出921百万円、定期預金の預入による支出281百万円等による減少要因があったことによります。

 

c.財務活動によるキャッシュ・フロー

当連結会計年度における財務活動による資金の減少は、1,582百万円(前連結会計年度は947百万円の資金の増加)となりました。

これは主として、短期借入れによる収入500百万円による増加要因があったものの、長期借入金の返済による支出1,511百万円、配当金の支払額502百万円等による減少要因があったことによります。

 

 

③ 生産、受注及び販売の実績

a.生産実績

当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

生産高(百万円)

前期比(%)

半導体検査用部品関連事業

20,434

87.1

電子管部品関連事業

255

111.7

合計

20,689

87.3

 

(注)金額は販売価格によっております。

 

b.受注実績

当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

受注高(百万円)

前期比(%)

受注残高(百万円)

前期比(%)

半導体検査用部品関連事業

21,214

94.1

4,293

119.1

電子管部品関連事業

260

105.1

59

109.9

合計

21,474

94.2

4,352

118.9

 

 

c.販売実績

当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

販売高(百万円)

前期比(%)

半導体検査用部品関連事業

20,526

87.8

電子管部品関連事業

255

111.7

合計

20,781

88.1

 

(注)最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりで
   あります。

 

相手先

前連結会計年度

当連結会計年度

販売高(百万円)

割合(%)

販売高(百万円)

割合(%)

フラッシュフォワード(合)

3,916

16.6

2,477

11.9

キオクシア㈱ ※

2,810

11.9

 

※ 当連結会計年度のキオクシア㈱につきましては、売上高総額に対する割合が10%未満のため記載を省略
  しております。

 

 

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。

 

① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

当社グループは、安定的な収益力を表す指標として連結経常利益率10%以上及び株主資本利益率(ROE)10%以上を目標としております。当連結会計年度における連結経常利益率は16.1%(目標比 +6.1%)、株主資本利益率(ROE)は11.5%(目標比 +1.5%)となりました。継続的な目標達成のため、今後とも努力していく所存であります。

 

当社グループの当連結会計年度の財政状態及び経営成績等は、以下のとおりであります。

a.財政状態

(資産)

当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ301百万円減少し、32,691百万円となりました。

これは主として、現金及び預金が980百万円、原材料及び貯蔵品が513百万円増加しましたが、売掛金が1,795百万円減少したこと等によるものであります。

 

(負債)

当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ2,754百万円減少し、8,449百万円となりました。

これは主として、短期借入金が500百万円増加しましたが、未払法人税等が1,345百万円、長期借入金が906百万円、1年内返済予定の長期借入金が604百万円、買掛金が589百万円減少したこと等によるものであります。

 

(純資産)

当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ2,453百万円増加し、24,242百万円となりました。

これは主として、利益剰余金が2,108百万円、為替換算調整勘定が310百万円増加したこと等によるものであります。

 

b.経営成績

(売上高)

半導体検査用部品関連事業につきましては、非メモリー向け製品は、上期を中心に底堅く推移いたしました。一方、メモリー向け製品につきましては、スマートフォンやパソコン向け半導体に加え、データセンター向け半導体においても需要が弱含んでいる影響等により、軟調に推移いたしました。以上により、売上高は前連結会計年度を下回る結果となりました。電子管部品関連事業につきましては、前連結会計年度を上回る結果となりました。以上の結果、当連結会計年度の売上高は20,781百万円(前連結会計年度比11.9%減)となりました。

(営業利益)

半導体検査用部品関連事業につきまして、売上高の減少及びプロダクトミックスの変化等により、セグメント利益が前連結会計年度を下回りました。電子管部品関連事業につきましては、前連結会計年度を上回る結果となりました。以上の結果、当連結会計年度の営業利益は3,205百万円(前連結会計年度比35.3%減)となりました。

(経常利益)

当連結会計年度の経常利益につきましては、主として営業利益の減少等により、経常利益は3,338百万円(前連結会計年度比34.4%減)となりました。

(親会社株主に帰属する当期純利益)

当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益につきましては、主として営業利益及び経常利益の減少等により、2,612百万円(前連結会計年度比31.3%減)となりました。

 

当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2[事業の状況]3[事業等のリスク]」の項目をご参照願います。

 

② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

 キャッシュ・フローの状況の分析

当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローは、「第2[事業の状況]4[経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析](1)経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

 

資本の財源及び資金の流動性についての分析

(資金需要)

当社グループの運転資金の需要のうち主なものは原材料の仕入れや製造費用、販売及び一般管理の営業費用や管理費用であります。投資資金の需要のうち主なものは、製造設備の増強並びに最先端技術に対する研究活動及び研究開発投資であり、今後も顧客満足のより一層の向上に向け継続的に実施してまいります。また、株主還元については、株主に対する利益還元を経営の重要課題として認識しており、将来の事業展開と経営体質の強化のために必要な内部留保を確保しつつ、安定的な配当の継続を基本とし、業績に応じて積極的な株主還元を行う事を基本方針としております。

 

(資金調達)

当社グループは、安定的な支払能力を確保するため、内部資金、金融機関からの借入、新株の発行等の活用により、資金調達の多様化と安定した資金繰りを実現することとしております。外部からの資金調達につきましては、安定的で低利息を目標とし、経済や金融情勢を加味しながら、長期もしくは短期のバランスのとれた調達を実施しております。

また、健全な財務体質、継続的な営業活動によるキャッシュ・フロー創出により、今後も事業成長を確保する目的で手元流動性を高める資金調達や、個別投資案件への資金調達は可能であると考えております。

 

③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。

連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。

(棚卸資産の評価)

当社は、棚卸資産が適正な価値で評価されるように評価損の金額を見積っております。過剰、滞留、並びに陳腐化した棚卸資産に対して評価損を計上しております。また、棚卸資産は正味実現可能価額まで評価損を行っております。当社は通常、一定の保有期間を超える棚卸資産を滞留もしくは陳腐化していると見なします。

但し、当社では、一定の保有期間を超えた棚卸資産であっても、設計仕掛品(新規製品の受注後、顧客ニーズを満たすべく調整中である仕掛品)等の一部の仕掛品について将来の回収可能性に関する経営者の判断のもとに、評価損を計上しないことがあります。当連結会計年度末においては重要な残高はありません。

 

5 【経営上の重要な契約等】

当連結会計年度において、経営上の重要な契約等の決定または締結等はありません。

 

6 【研究開発活動】

当社グループは、経営理念である「人類に幸福をもたらす技術の開発と製品化により社会に貢献する」のもと、エレクトロニクス分野の新製品・新技術に対応して、半導体検査用部品関連の研究開発活動を推進しております。   その活動の主な内容は、半導体回路の微細化や高速化に向けた、MEMS技術を用いたプローブの性能向上や基板の開発、プローブカードの組立技術や加工技術の開発、次世代半導体向けプローブカードの開発推進や既存製品の性能向上等であり、今後も市場の拡販や製品ポートフォリオの強化を図ってまいります。この研究開発費の総額は、当連結会計年度において、1,498百万円であります。