第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1)当社の経営理念

当社グループは、経営理念である「先端技術の提供とグローバルなパートナーシップを通じて、顧客・社会の現在(いま)と、ひとつ先の未来に貢献します」のもと、サムスングループとの関係を強みとした事業展開と豊田通商グループとのシナジーを通じて、お客様に密着したきめ細かなサービスを提供し、お客様に満足していただくことを経営の基本方針としております。

(2)中期経営計画について

当社グループの2020年4月~2023年3月の中期経営計画におきましては、会社横断で立ち上げた中計プロジェクトの推進により、各課題への打ち手の議論を通じプロジェクトに参画しているメンバーが全社視点を意識するなど、安定した経営基盤の構築に繋がり、3ヶ年を通じて経営目標を大幅に達成する結果となりました。

この度、当社グループは2023年4月に新たな中期経営計画(2023年4月~2026年3月)を策定いたしました。中期経営計画のテーマでもある持続可能な社会への実現に向け、サステナビリティ課題に積極的に取り組み、更なる計画達成に向け、全社一丸となって取り組んでまいります。

 

中期経営計画 全体像(2023年4月~2026年3月)

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2026年3月期までの持続的な成長に向け、成長事業の加速化を図るとともに、その先を見据えチャレンジしてまいります。

 

 

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(3)経営環境と優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

欧米を中心とする金融不安、米中貿易摩擦、ウクライナ問題など、世界経済の回復時期が不透明で当社グループを取り巻く事業環境は厳しい状況にありますが、国内については、事業再編等による既存ビジネスの変化への対応を行い、サーバー・ストレージおよび車載など成長性・競争力の見込まれる分野に向け、最先端の商材の提案を含めた、トータルソリューションに取り組んでまいります。海外(グループ会社)については、グローバル体制を活用した新規顧客・商材の開拓活動を強化し、成長の見込める新興国向けのモバイル端末やデジタル家電向けに販売活動を強化するとともに、引き続き車載ビジネスの深耕と収益性・資金効率の改善・向上に取り組んでまいります。

コロナ禍から経済活動の正常化が進んでいることを受け、加速する市場環境変化への対応、リスクマネジメントのより一層の徹底や人材育成、連結業績管理のための社内インフラの整備など、グローバル化への対応を進めてまいります。

さらに、存在価値の高い上場企業及び半導体商社となるため、2025年度までに、連結売上高5,000億円、当期利益60億円、ROE10%を安定的に出せる体質を目指してまいります。そのため、以下の課題に取り組んでまいります。

 

①サムスングループの商材を中心に、取扱商品・機能の幅を広げ、技術・品質対応ができる体制の構築により提案力を強化し、お客様の満足度を高めるとともに、新規のお客様の開拓に取り組むこと。

②当社グループの海外拠点・物流機能を活用することにより、国内外でのサポート体制を強化するとともに、取扱商品についての有用情報をベースにお客様の視点で最適なソリューションを提供し、さらなる関係強化・取引拡大を図ること。

③役職員全員が、業務に必要な能力や知識を高め、自ら考え行動できるよう人間力を磨き続けるとともに、環境の変化に対応できる自律した人材を育成すること。

④新規のみならず既存ビジネスについても、変化が激しく不確実性の時代のなかで、付随するリスクに対する役職員の意識・感度を更に高め、素早く適切な対応を行い、的確にPDCAを実行することによって、グループ全体で徹底したリスクマネジメントを追求すること。

⑤Withコロナ、Afterコロナ、また、新たな働き方を見据え、リモートワークを効率的に実践するための業務プロセスの再構築、ペーパーレスへの対応、デジタルデータの連携・活用強化、そして顧客対応を含めた世界におけるDX進化への対応を進め、持続可能なビジネスモデルの確立につなげていくこと。

⑥企業の社会的責任の重要性、特にステークホルダーとの関係の重要性を認識し、役職員全員がESG(環境、社会、ガバナンス)への取り組みを強化し、気候変動をはじめとした環境への取り組みによる新たなビジネス機会の創出、商社において最大の経営資源である人材育成、基盤となる高度なガバナンス体制の構築等、長期展望に立ち、成長のための投資と経営基盤の強化とのバランスをとりながら、企業価値の向上への取り組みを着実に進めること。

 

<ESGの取り組み強化>

「環境」につきましては、車載分野における電動化、自動運転やADAS(先進運転支援システム)の実現に必要な最先端の半導体・電子部品の供給、低消費電力の半導体・電子部品を供給することを通じて、低炭素社会の実現および地球環境へ配慮しビジネスを展開してまいります。

「社会」につきましては、ステークホルダーの期待に応えるよう、製品の安全・品質対応の体制構築、グローバル化に対応すべく、国籍・年齢・性別を問わず優秀な人材の確保・育成に努めダイバーシティ推進のための取り組みを進めてまいります。また、人権を尊重し、人を育て、活かし、「社会に貢献する人づくり」に積極的に取り組みます。

「ガバナンス」につきましては、企業活動の根幹と位置づけ、コンプライアンス体制、リスクマネジメント体制、コーポレート・ガバナンス体制を構築し、法令遵守への取り組みを強化してまいります。

環境、社会、ガバナンスの各課題に積極的に取り組み、世界中のお客様に愛され、信頼されるグループを目指します。

当社グループは、今後とも長期展望に立ち、成長のための投資と経営基盤の強化とのバランスをとりながら、企業価値の向上への取り組みを着実に進めてまいります。

 

<持続的な社会に対する貢献>

低消費電力の半導体・電子部品を供給することを通じ、世界各地の産業・経済・文化の発展に寄与するという考え方は、SDGsの「エネルギーをみんなにそしてクリーンに」および「産業と技術革新の基盤をつくろう」の目標と合致しており、当社の事業を推進することがSDGsの貢献に繋がると考えております。

SDGsの各ゴールを理解し、具体的な行動に繋げることで、ビジネスリスクの軽減や新たなビジネスチャンスの創出を図りたいと考えております。

SDGsを経営に取り入れるためのプロセスとして、サステナビリティをめぐる課題への対応が経営の重要課題であると認識しております。サステナビリティへの取り組みを一層強化し、当社の持続的成長を実現するため、2022年に取締役会による監視・監督のもと、社長の諮問機関である「サステナビリティ推進委員会」を設置し、重要な経営課題について適切な経営判断を行い、判断した結果を経営に迅速に反映することができる体制を構築しています。また、サステナビリティ推進委員会での審議に先立ち、各事業部門のメンバーから構成される「気候変動WG」「人的資本WG」「人権WG」の3つのワーキンググループ(以下、WG)にて、当社のサステナビリティ課題(以下、マテリアリティ)に関する対応の方針・施策を立案し推進する体制を整備しております。

 

<当社のマテリアリティ>

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当社グループ全体で一丸となり課題に取り組んで参ります。

 

2【サステナビリティに関する考え方及び取組】

当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりです。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。

 

1.サステナビリティ全般

当社は、マテリアリティによる新たなビジネス機会の創出、Withコロナ・Afterコロナに対応するためのDX推進、在宅勤務等の新しい働き方の推進、商社において最大の経営資源である人材育成、基盤となる高度なガバナンス体制の構築等、長期展望に立ち、成長のための投資と経営基盤の強化とのバランスをとりながら、企業価値の向上への取組を着実に進めてまいります。

①ガバナンス

当社はマテリアリティについて、取締役会による監視・監督のもと、社長の諮問機関であるサステナビリティ推進委員会にて、基本方針の策定や、リスク・機会の識別・評価などの重要事項の審議を含む管理を行います。サステナビリティ推進委員会には事業部門およびコーポレート部門の責任者が参画し、重要な経営課題について適切な経営判断を行い、判断した結果を経営に迅速に反映することができる体制を構築しています。

また、サステナビリティ推進委員会での審議に先立ち、各事業部門のメンバーから構成される各課題WGにてそれぞれの課題に関するリスクと機会の識別・評価を実施しています。

 

〈マテリアリティに関するガバナンス体制図〉

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②戦略

特定したマテリアリティとそれぞれの戦略と指標・目標は次のとおりです。

 

区分

マテリアリティ

サステナビリティ関連のリスク及び機会に対処するための取組

指標

目標

注1

実績

注2

気候変動

・低消費電力のメモリー半導体製品の販売や提案により、省電力化および効率化に貢献

・最先端、高品質、高性能で安全性の高い車載型半導体製品を提供することでグローバル社会へ貢献

3.気候変動を参照

人的資本

・プロフェッショナル人材を育成するための仕組みづくりを推進

2.人的資本・多様性を参照

多様性

・D&I推進(女性、外国人、中途採用の管理職の登用)

・柔軟な働き方の推進(育児、介護、在宅勤務制度など各種制度の充実)

2.人的資本・多様性を参照

責任ある

調達

・豊田通商グループ「サプライチェーン・サステナビリティ行動指針」の実践

主要サプライヤーへの「行動指針」の通知送付

通知件数

注3

29件中29件

(注)1.目標については、特に断りのない限り、提出会社の2025年3月期の達成目標を記載しています。

2.実績については、特に断りのない限り、提出会社の2023年3月期の情報に基づいて記載しています。

3.提出会社及び連結子会社で、年間仕入額が一定金額以上のサプライヤーで、今後も継続的に取引が見込まれる相手先に対して全件発送することを目標としています。(豊田通商株式会社のグループ会社を除く。)

 

③リスク管理

マテリアリティに係るリスクについては、サステナビリティ推進委員会傘下の各WGにおいてリスクの識別・評価を行います。それを踏まえて、サステナビリティ推進委員会にて、当社のリスク全般について管理を行うリスク管理委員会と連携しリスク及び機会の管理を行います。リスク管理委員会は、マテリアリティに係るリスクも含めた全社的なリスクについて「損害の発生可能性・確率」と「損失規模・経営への影響度」の2つの評価基準に基づき、重要性を決定し、優先順位付けを行います。

 

④指標及び目標

上記②戦略における記載を参照

 

2.人的資本・多様性(人の成長のサポート、ダイバーシティ&インクルージョンの推進)

①ガバナンス

1.に記載のサステナビリティ全般を参照

 

②戦略

方針

指標

目標

注1

実績

注2

人材育成方針

・人材が最も重要な経営資源であることを念頭に人材育成を推進

・社員がプロフェッショナルとして、自らの価値向上のために、たゆまぬ挑戦をすることができるよう人材育成の仕組みづくりを推進

・社員が主体性をもって学ぶ機会を提供

一人当たり研修時間

20時間

14時間14分

社内環境整備方針

社員がその能力を発揮し、仕事と生活の調和を図り働きやすい雇用環境整備を目的とした行動計画を策定し、推進しています。

●女性の積極的採用と継続就業

・職掌転換制度、地域限定職など女性の配置の範囲を拡大していきます。

●ワークライフバランスと男性の育児参加推進

・男性の育児休業や看護休暇等の両立支援制度利用を推進しています。

・有給休暇を取得しやすい環境づくりに取り組んでいます。

① 採用した労働者に占める女性社員(総合職)の割合

 

② 管理職に占める女性労働者の割合

 

③ 男性の育児休業取得率

 

④ 有給休暇取得率

 

20.0%

 

 

10%程度

 

 

50%以上

 

70%以上

 

0.0%

 

 

注3

 

 

注3

 

83.9%

 

(注)1.目標については、提出会社の2025年3月期の達成目標を記載しています。

2.実績については、提出会社の2023年3月期の情報に基づいて記載しています。

3.第1企業の概要 5 従業員の状況を参照してください。

 

③リスク管理

1.に記載のサステナビリティ全般を参照

 

④指標及び目標

上記②戦略における記載を参照

 

3.気候変動

当社グループは気候変動に関して、TCFDフレームワークに準拠した開示を行っています。

 

TCFD提言に基づく情報開示

当社は、気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)の提言に基づいて、「ガバナンス」「戦略」「リスク管理」「指標と目標」の4つの視点から、ステークホルダーに積極的に情報開示するとともに、気候変動をより一層意識した経営を進めます。

* TCFD: Task Force on Climate-related Financial Disclosuresの略。G20の要請を受けた金融安定理事会により設立。気候変動がもたらすリスクと機会について財務的影響の把握と情報開示を提言。

 https://www.fsb-tcfd.org/

 

①ガバナンス

当社は気候変動への対応を重要な経営課題であると認識し、取締役会による監督のもと、社長の諮問機関であるサステナビリティ推進委員会にて、気候変動に係る基本方針の策定や、気候変動リスク・機会の管理などの重要事項の審議を行います。サステナビリティ推進委員会には事業部門およびコーポレート部門の責任者が参画し、気候変動課題について適切な経営判断を行い、判断した結果を経営に迅速に反映することができる体制を構築しています。

またサステナビリティ推進委員会での審議に先立ち、各事業部門のメンバーから構成される気候変動WGにて気候変動リスクと機会の識別・評価を実施します。

今後は当社事業に大きな影響をもたらすと予想されるリスク・機会について詳細な分析を進めるとともに、対応策を検討し戦略に反映してまいります。

<気候変動関連のガバナンス体制図>

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②戦略

当社は、IEA(国際エネルギー機関)やIPCC(気候変動に関する政府間パネル)による気候変動シナリオをもとにシナリオ分析を行い、特定したリスクと機会が当社の事業に対して与える影響とその対応方針について検討しました。

当社では2030年にGHG排出量(Scope1,2)を2019年比50%削減することを目指しており、今回のシナリオ分析においても同様に2030年を分析のタイムフレームとしています。

 

<参照シナリオ>

区分

シナリオの概要

主な参照シナリオ

2℃未満シナリオ

脱炭素社会の実現へ向け、カーボンプライシングや省エネ規制など政策・規制が強化され、高効率・低消費電力の半導体製品の需要が増加する。

■IEA WEO2022, Net Zero Emissions by 2050 Scenario (NZE)

■IPCC SSP1-2.6

4℃シナリオ

気候変動に関する新しい政策・規制は導入されず、高効率・低消費電力の半導体製品への需要シフトは限定的。

一方、自然災害の重大性・頻度の増大により、自社拠点が被災するリスクが高まる。

■IEA WEO2022, Stated Policies Scenario (STEPS)

■IPCC SSP5-8.5

 

 

<特定したリスクと機会>

大:60億円超

中:10億円超~60億円以内

小:10億円以内

分類

区分

気候変動要因

リスク機会

当社への影響

影響度

対応方針

政策・

法規制

炭素税の導入

リスク

仕入先の製造原価に炭素税が算入されることによる商品仕入コストの増加

販売価格の調整、低GHGの物流業者への切替

CO2排出

規制の強化

リスク

SAF等の代替航空燃料を用いた脱炭素化が進むことによる物流コストの増加

物流パートナーのノウハウを活かした物流効率化によるコスト低減

リスク

物流によるGHG削減のため、仕入先から顧客への直販化が進むことによる売上高の減少

「商権」と「人材(脈)」をベースにDXを駆使することで、直販ではできない高付加価値サービスを提供

技術

輸送技術の改善

機会

航空機材の技術改善や燃費効率向上による物流コストの低下

販売価格の調整および販売数量の最大化

市場

気候変動による影響に適応する製品・サービスの需要増加

機会

電力消費の大きいデータセンターや電子デバイス(スマートフォン、パソコン等)の脱炭素化が進むことによる、高効率・低消費電力のメモリー半導体等の売上高の増加

世界トップ省エネ技術を誇るサムスンのメモリー半導体等のシェア拡大

機会

自動車の脱炭素化(電子化・電動化)が進むことによる、高効率・低消費電力の車載向け半導体の売上高の増加

豊田通商グループのグローバル・ネットワークと販売ノウハウを活用して、自動車業界全体へのシェア拡大

急性

自然災害/異常気象の重大性・頻度(大雨、洪水、台風、水不足等)の増加

リスク

自社拠点やサプライチェーンの被災による販売機会の喪失

BCP(事業継続計画)の策定・管理・運用を継続

慢性

平均気温の上昇

リスク

海面上昇による物流拠点移転コストの増加

BCP(事業継続計画)の策定・管理・運用を継続

 

 

③リスク管理

気候変動に係るリスクについては、サステナビリティ推進委員会配下の気候変動WGにてリスク及び機会の識別・評価が実施されます。その上で、サステナビリティ推進委員会にて気候変動リスク・機会の管理を行うにあたり、当社のリスク全般について管理を行うリスク管理委員会と連携を行います。リスク管理委員会は、気候変動リスクも含めた全社的なリスクについて「損害の発生可能性・確率」と「損失規模・経営への影響度」の2つの評価基準に基づき、重要性を決定し、優先順位付けを行います。

④指標及び目標

(1)指標

当社は、気候関連リスク・機会を管理するための指標として、GHG排出量(Scope1,2,3)を定めています。

 

(2)実績

■Scope1,2のGHG排出量実績の推移(当社連結、単位:t-CO2)

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2021年から2022年で排出量が増加した要因は、2022年1月より自社倉庫が稼働したことによるものです。

 

■Scope3カテゴリー別内訳のGHG排出量実績の推移(提出会社、単位:t-CO2)

 

2021年度

2022年度

カテゴリー4(輸送(上流))

1,634.33

カテゴリー6(出張)

39.99

115.40

カテゴリー7(通勤)

10.01

21.99

 

●カテゴリー4:

算定範囲:トーメンデバイスが海外から輸入する航空便輸送及び海外へ輸出する航空便輸送にともなう温室効果ガス排出量、並びにトーメンデバイスが荷主となる国内輸送(トラック輸送)にともなう温室効果ガス排出

算定基準:「温室効果ガス排出量算定・報告マニュアル(Ver4.9)」に基づき算定

なお、2021年度におけるScope3カテゴリー4の排出量は、算定に必要なデータの収集が困難なため、算定対象から除外しています。

 

●カテゴリー6:

算定範囲:トーメンデバイスの国内従業員の出張にともなう温室効果ガス排出

算定基準:「交通区分別の交通費支給額」に「排出原単位」を乗じて算定

「サプライチェーンを通じた温室効果ガス排出量算定に関する基本ガイドラインVer.2.4」に基づき、「サプライチェーンを通じた組織の温室効果ガス排出等の算定のための排出原単位データベース(Ver3.3)の排出原単位を使用

●カテゴリー7:

算定範囲:トーメンデバイスの国内従業員の通勤にともなう温室効果ガス排出

算定基準:「交通区分別の交通費支給額」に「排出原単位」を乗じて算定

「サプライチェーンを通じた温室効果ガス排出量算定に関する基本ガイドラインVer.2.4」に基づき、「サプライチェーンを通じた組織の温室効果ガス排出等の算定のための排出原単位データベース(Ver3.3)の排出原単位を使用

 

(3)目標

豊田通商グループでは、2030年までにGHG排出量(Scope1,2)50%削減(2019年比)、2050年にカーボンニュートラルとする目標を掲げています。当社も豊田通商グループの一員として、こちらの目標に基づきGHG削減に取り組んでまいります。

具体的には、まず、当社グループ内での徹底的な省エネ(事務所のLED化等)、物流等でのCO2排出削減に取り組みます。

3【事業等のリスク】

当社グループの事業等に関し、経営方針の変更および将来の経済的な環境変化等によっては業績に重要な影響を及ぼす可能性のある事項として、次のものがあります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(特に重要なリスク)

(1)特定の取引先への依存度が高いことについて

①仕入先について

当社グループは、サムスングループの半導体および電子部品の販売に特化しており、国内においては日本サムスン株式会社から、海外においては上海三星半導体有限公司、Samsung Electronics Singapore Pte. Ltd.等から商品を購入しており、サムスングループへの依存度が極めて高い状況にあります。

今後も、サムスングループ製品の販売を中心とした事業展開を行うため、同グループの経営戦略の変更、同グループ拠点における地政学リスク等が当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

当社グループの仕入高のうちサムスングループからの仕入高の割合は、次のとおりであります。

仕入先

連結会計年度

2022年3月期

2023年3月期

割合(%)

割合(%)

日本サムスン株式会社

25.5

38.4

上海三星半導体有限公司

51.4

37.1

サムスングループその他

1.8

1.9

サムスングループ計

78.7

77.4

 

なお、当該リスクへの対応策として、将来の経営の第2の柱とする商材・ビジネスモデルの発掘に向け、あらゆる分野より将来性、採算性の見極めをおこなっております。

②販売先について

売上高上位10社(関連企業含む)が売上高合計に占める割合は約55%と高い比率になっており、主要販売先の経営戦略の変更や業績などが、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

(2)感染症等による影響について

当社グループは、新型コロナウイルス感染拡大時においては、対策本部を設置しグループの感染状況を確認しながら、感染予防策を継続的に講じ、Withコロナ期間における新しい働き方を実践してまいりました。また、取締役会は感染状況と取組状況を把握しつつ中長期視点での対策を監督する一方、各拠点では各国政府・地域の方針に準じて、感染拡大防止に努めながら、事業活動を継続してきました。新型コロナウイルス感染拡大の経験を生かし、未知の新型感染症に対する備えを社内で再整備した上で、社員及びお客様をはじめとするステークホルダーの皆さまの健康と安全、感染拡大の防止を第一に、新しい働き方の下で事業活動を継続してまいります。

 

(3)海外でのビジネス展開について

当社グループは、国内のみならず中国を中心に海外市場での事業拡大を図っており、国際的な事業活動における障害が新たなリスクとして顕在化しております。為替変動リスクおよび地政学リスクに加え、信用リスク、カントリーリスクや、取引相手との関係構築・拡大などの点で、各国の商慣習に関する障害に直面する可能性があります。

なお、当該リスクへの対応策として、安全保障貿易管理の重要性および基本的理解の向上に努め、管理体制について監査を実施するなど法令違反リスク回避のため、徹底した管理をおこなっております。また、与信リスクに対しては、与信限度状況を毎月精査し遅延債権の状況をタイムリーに把握、特定の取引先の状況については、取締役会、経営会議、リスク管理委員会等で報告をおこなうなど信用限度管理を強化しております。

 

(重要なリスク)

(1)主要な事業活動の前提となる事項について

主要な業務または製商品に係る許可、認可、免許若しくは登録について、当社グループの事業または取扱商品について、許可、認可、免許、登録を必要とする事項はありません。

 

(2)取扱商品の価格変動について

当社グループの主要な取扱商品である半導体および電子部品は、需給バランスにより取引価格が大幅に変動し、業績に大きな影響を与える可能性があります。

なお、当該リスクへの対応策として、当社グループは顧客の需要動向並びに仕入先の供給状況を常に把握し、在庫が滞留しないよう在庫管理を徹底することで、取扱商品の価格変動が業績に与える影響を軽減しております。

 

(3)借入金依存度および金利動向による影響について

販売先・仕入先それぞれの決済条件の差異から、取引金額の拡大に伴って運転資金需要が増加する傾向があり、販売先・仕入先との決済条件の変更や今後、金利が上昇した場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

なお、当該リスクへの対応策として、この増加した運転資金需要については、自己資金、金融機関からの借入金および債権の流動化によって対応しております。従って、当社グループの実質的な金利負担は、支払利息および債権売却損を併せて考慮する必要があります。当社グループは適時に資金繰り計画を作成および更新し、適切な資金需要および調達期間に応じた資金調達を行うことにより金利負担の軽減に努めております。

 

当社グループの借入金および総資産に占める割合は、次のとおりであります。

区分

連結会計年度

2022年3月期

2023年3月期

金額(百万円)

割合(%)

金額(百万円)

割合(%)

短期借入金

9,500

8.1

20,563

19.2

総資産

116,990

100.0

107,177

100.0

また、当社グループの支払利息および債権売却損は、次のとおりであります。

区分

連結会計年度

2022年3月期

2023年3月期

支払利息(百万円)

108

1,199

債権売却損(百万円)

484

228

(4)為替相場の変動による影響について

当社グループは外貨建(米ドル)の売買取引を行っており、急速な相場変動により当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

なお、当該リスクへの対応策として、国内で発生する外貨建(米ドル)売買取引につきましては、為替予約を行うことにより為替相場の変動による影響を軽減するよう努めております。また、海外での売買取引は仕入、販売ともに基本的に米ドル建で行うことにより為替相場の変動による影響を軽減するよう努めております。

 

(5)自然災害について

大規模地震や洪水等の自然災害により、当社グループの業務が全部または一部停止した場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。また、仕入先・販売先の生産機能および物流機能が長期間にわたり低下した場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

なお、当該リスクへの対応策として、質の高いBCPを策定・維持するため、全役職員を対象としたBCP演習訓練を毎年実施し、事業を継続するための取り組みをおこなっております。

 

当社事業に大きな影響をもたらすと予想されるリスク・機会について、今後詳細な分析を進めるとともに、対応策を検討し戦略に反映してまいります。

 

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

①経営成績の状況

当連結会計年度における我が国経済は、資源高や円安の進行から物価上昇による購買意欲の減退が影響したものの、新型コロナウイルス感染症の拡大が沈静化するなかで、社会経済活動の正常化の動きが見られました。一方で、欧米を中心とする金融不安、米中貿易摩擦、ウクライナ問題の長期化など、先行き不透明感は継続しております。

エレクトロニクス業界におきましては、車載やデータセンター向けサーバー需要は堅調に推移したものの、テレビ、PC等の消費者向け需要に一服感があり、世界的にスマートフォン需要にも減速感が見られるなど、一部の半導体製品で積み上がった在庫の調整の動きが広がり、当社の主要製品であるメモリー製品の大幅な価格下落が起こりました。

このような状況下、当社グループは、データセンター・ストレージ向けNAND FLASH製品、SiPビジネス、ファウンドリービジネス等の売上が拡大したものの、PC向けDRAM、スマートフォン向け高精細カメラ用CISおよび有機EL、テレビ・モニター向け液晶パネル等の売上が減少したことから、売上高は4,176億21百万円(前年同期比9.8%減)となりました。米ドル建ての外貨取引については、急激な為替相場の変動および為替予約による為替変動リスクを回避した影響により、営業利益は122億30百万円(同15.1%増)となりましたが、経常利益は65億89百万円(同22.3%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は49億6百万円(同23.1%減)となりました。

 

セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。

 

(日本)

データセンター・ストレージ向けNAND FLASH製品、SiPビジネスおよびファウンドリービジネスの売上が拡大したものの、スマートフォン向けMCPおよびディスプレイ製品の売上が減少したことから、このセグメントの売上高は1,504億79百万円(同10.7%減)となりました。米ドル建ての外貨取引については、為替相場の変動により、売上総利益が増益となったこと、半導体市場の価格下落の環境のなか一定の利益を確保したこと等により、セグメント利益は71億96百万円(同47.2%増)となりました。

(海外)

データセンター・ストレージ向けNAND FLASH製品の売上が拡大したものの、スマートフォン向け高精細カメラCISの売上が減少したことから、このセグメントの売上高は2,671億42百万円(同9.3%減)となりました。また、セグメント利益は49億5百万円(同12.7%減)となりました。

 

②キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、121億37百万円となり、前連結会計年度末に比べ39億20百万円増加いたしました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動によるキャッシュ・フローは、49億61百万円の支出(前年同期は58億96百万円の収入)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益の計上(65億89百万円)、売上債権の減少(135億75百万円)により資金が増加しましたが、仕入債務の減少(127億40百万円)、未払金の減少(126億87百万円)により資金が減少したことによるものです。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動によるキャッシュ・フローは、2億63百万円の支出(前年同期比79百万円増)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出(2億6百万円)によるものです。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動によるキャッシュ・フローは、85億84百万円の収入(前年同期は75億97百万円の支出)となりました。これは主に配当金の支払(20億40百万円)により資金が減少しましたが、短期借入金の増加(106億69百万円)により資金が増加したことによるものです。

③仕入及び販売の実績

a.仕入実績

当連結会計年度の仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2022年4月1日

至 2023年3月31日)

前年同期比(%)

日本(百万円)

187,909

88.0

海外(百万円)

262,435

88.8

合計(百万円)

450,345

88.4

(注)セグメント間の内部振替前の数値によっております。

 

b.販売実績

当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2022年4月1日

至 2023年3月31日)

前年同期比(%)

日本(百万円)

202,779

92.3

海外(百万円)

273,578

90.0

合計(百万円)

476,357

91.0

(注)1.セグメント間の内部振替前の数値によっております。

2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。

相手先

前連結会計年度

(自 2021年4月1日

至 2022年3月31日)

当連結会計年度

(自 2022年4月1日

至 2023年3月31日)

金額(百万円)

割合(%)

金額(百万円)

割合(%)

O-film Global (HK) Trading Limited

59,251

11.3

20,875

4.4

 

 

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

①重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)および2 財務諸表等(1)財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。

 

②経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

a.経営成績等

1)経営成績

当連結会計年度の売上高は4,176億21百万円(前年同期比9.8%減)となりました。品目別には以下の通りになります。

(メモリー)

データセンター・ストレージ向けにNAND FLASH製品の売上が堅調に推移したものの、PC向けDRAM、スマートフォン向けMCP等の売上が減少したことから、この分野の売上高は3,251億81百万円(前年同期比4.1%減)となりました。

(システムLSI)

国内市場において、SiPビジネスおよびファウンドリービジネスの売上が拡大したものの、中国市場において、スマートフォン向け高画素CISの売上が減少したことから、この分野の売上高は671億47百万円(同31.0%減)となりました。

(ディスプレイ)

国内市場において、テレビ・モニター向け液晶パネル、スマートフォン向け有機ELの売上が減少したことから、この分野の売上高は100億8百万円(同31.8%減)となりました。

(その他)

国内市場において、工作機等向けバッテリー等の売上が減少したものの、海外市場向けに、テレビ向けバックライト用LEDの売上が伸びたことから、この分野の売上高は152億85百万円(同28.7%増)となりました。

 

当連結会計年度の販売費及び一般管理費は、前連結会計年度より2億4百万円増加し、39億5百万円(同5.5%増)となりました。これは主に給与手当及び賞与および業務委託費が増加(1億58百万円)したことによるものであります。

当連結会計年度の営業外収益は、前連結会計年度より56百万円減少し、53百万円(同51.7%減)となりました。これは主に持分法による投資利益の減少(△39百万円)によるものであります。

当連結会計年度の営業外費用は、前連結会計年度より34億32百万円増加し、56億93百万円(同151.8%増)となりました。これは主に支払利息および為替差損の増加(36億76百万円)によるものであります。

 

2)財政状態

当連結会計年度末の総資産の残高は、1,071億77百万円(前連結会計年度比8.4%減)となりました。これは主に受取手形及び売掛金、商品が減少したことによるものです。

負債の残高は、629億78百万円(同18.9%減)となりました。これは主に未払金が減少したことによるものです。

純資産の残高は、441億98百万円(同12.3%増)となりました。これは主に親会社株主に帰属する当期純利益の計上、配当金の支払、為替換算調整勘定の増加によるものです。

 

b.キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

1)キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

 

2)資本の財源及び資金の流動性

当社グループの運転資金需要のうち主なものは、商品の購入代金及び人件費等の販売費及び一般管理費の支払いによるものであります。

当社グループはこれらの資金需要に対し、自己資金および金融機関からの借入を基本としており、金融機関からの借入の主な通貨は日本円および米ドルであります。

なお、当連結会計年度末における金融機関からの借入金の残高は205億63百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は121億37百万円となっております。

 

c.経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標

中期経営計画(2020年4月~2023年3月)の最終年度である2023年3月期の達成・進捗状況は以下のとおりです。

データセンター・ストレージ向けNAND FLASH製品、SiPビジネス、ファウンドリービジネス等の売上が拡大したものの、PC向けDRAM、スマートフォン向け高精細カメラ用CISおよび有機EL、テレビ・モニター向け液晶パネル等の売上が減少したことから、売上高は4,176億21百万円(前年同期比9.8%減)となりました。米ドル建ての外貨取引については、急激な為替相場の変動および為替予約による為替変動リスクを回避した影響により、親会社株主に帰属する当期純利益は49億6百万円(同23.1%減)、ROEは12.0%となりました。

 

 

2023年3月期

(2020年4月策定)

2021年3月期

(1年目)

2022年3月期

(2年目)

2023年3月期

(3年目)

売上高

3,000億円

3,023億円

4,628億円

4,176億円

当期利益

安定的に30億円

34億円

63億円

49億円

ROE

安定的に8%

10.8%

18.0%

12.0%

 

中期経営計画最終年度である2023年3月期におきましては、会社横断で立ち上げた中計プロジェクトの推進により、各課題への打ち手の議論を通じメンバーが全社視点を意識するなど、安定した経営基盤の構築に繋がり、3ヶ年を通じて経営目標を大幅に達成する結果となりました。

現在、半導体のメモリー市場は激しい競争と価格の下落が続いており、当社を取り巻く環境は厳しい状況であります。しなしながら、この環境下でも、中期経営計画のテーマである持続可能な社会の実現に向け、サステナビリティ課題に積極的に取り組み、引き続き更なる業績拡大と経営の効率化を図り、新たな中期経営計画の達成に向け取り組んでまいります。

 

5【経営上の重要な契約等】

当社は、主要な仕入先である日本サムスン株式会社との間で、半導体および電子部品を取り扱う販売特約店契約を締結しております。契約期間は2014年4月1日より1年間で、期間経過後は1年毎の自動更新となっております。

また、当社連結子会社のATMD (HONG KONG) LIMITEDは、主要な仕入先である上海三星半導体有限公司との間で、半導体および電子部品を取り扱う販売特約店契約を締結しております。契約期間は2023年3月1日より1年間です。

 

6【研究開発活動】

 該当事項はありません。