第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。

 

(1) 経営方針

当社グループは、運輸、不動産、流通、レジャー・サービスの異なる4つのセグメントが連携し相互に補完しながらリスクに強い体制を構築し、地域に密着した総合生活産業を営む企業グループとして持続的な成長と企業価値の向上を目指しております。グループ基本理念、グループ経営指針は以下のとおりであります。

 

 (グループ基本理念)

三重交通グループは、お客さまの豊かな暮らしと地域社会の発展に貢献します。

 

 (グループ経営指針)

1 お客さまのよろこびの追求

  “お客さまのよろこび”を追求し、新たな価値を提供します。

2 地域社会への貢献

  価値ある事業を展開し、地域の発展に貢献します。

3 絶えざる自己革新

  過去にとらわれず、常に未来に挑戦します。

4 誠実な企業活動

  誠実な企業活動を行い、よき企業市民としての信頼を深めます。

5 グループ総合力の発揮

  互いに協力・連携し、グループの総合力を発揮します。

6 いきいきとした企業風土

  いきいきと働ける環境を築き上げ、社員の活力を高めます。

 

(2) 中長期的な会社の経営戦略及び対処すべき課題

当社グループは、「お客さまの豊かな暮らしと地域社会の発展に貢献する」ことをグループ基本理念として、持続的な成長と企業価値の向上に努めております。

前回の令和元年度(2019年度)を初年度とした4カ年の「三重交通グループ中期経営計画(2019-2022)」は、新型コロナウイルス感染症の影響を大きく受け、数値計画については未達となりましたが、名古屋エリアにおける不動産賃貸施設の開発や太陽光発電施設の規模拡大等の重点施策は計画通りに進捗し、将来の安定収益基盤を拡充することができました。

このような状況の中、当社グループでは、令和5年度(2023年度)を初年度とする「三重交通グループ中期経営計画(2023-2026)」(以下、本計画)を新たに策定いたしました。

本計画では、最重要方針である「安全・安心・安定・快適なサービスの提供」のもと、運輸、不動産、流通、レジャー・サービスの各事業について収益基盤をさらに拡充するとともに、コロナ下で進めたコスト削減の定着やDX実現に向けたデジタル化等を一層推進することにより、グループ全体を再び成長軌道に戻します。

また、収益構造の見直しや経営資源を適切に配分することにより、事業ポートフォリオの最適化を図ってまいります。あわせて持続可能な社会を実現するため、ESG(環境・社会・ガバナンス)を意識した事業活動や地域との共生を積極的に図り、これまで以上にお客さまの豊かな暮らしと地域社会の発展に貢献してまいります。基本方針及び具体的な重点施策は以下のとおりであります。

 

 

(基本方針)
 □ 安全・安心・安定・快適なサービスの提供

□ 成長分野の深耕と創造

□ 市場の変化に対応した事業モデルの構築

□ サステナビリティへの取組み

□ DXの推進

□ 財務体質の改善

 

(重点施策)

1 運輸セグメントのコロナ禍からの回復と事業機会の拡大

 〇安全への取組み

運輸セグメントの安全は各事業における信用力の源泉となることから、従業員教育の徹底、適切な運行管理に加え、車両の定期的な更新等、安全性を高めるための機能維持・向上への投資を継続します。

 〇乗合バス利用者の維持・拡大

路線バスについては、通勤利用者が多く、大量輸送に適したエリアを中心に連節バスを導入し、運行の効率性向上と環境負荷軽減を実現します。また、三重県内の観光路線(伊勢神宮、ナガシマリゾート)等については受入れ体制を整え、需要の取り込みを図ります。高速バスについては、新規路線開設の検討や既存路線の利便性向上により、ポストコロナで回復が見込まれる出張や観光需要を取り込みます。

 〇大規模イベントの関連需要と機会の獲得

貸切バスについては、大阪・関西万博などの大規模イベントで生まれる需要・機会を獲得し、収益確保を図ります。三重県、愛知県、岐阜県からイベント会場に向かうツアーバス、学生団体等のお客さまを安全・安心・安定・快適に輸送するとともに、グループ施設の利用を推進し、関連収益の最大化を目指します。

 〇収支構造についての改革を継続

バスを使った移動需要がコロナ前の水準に戻らないことを前提に収支構造の改革を続けます。乗合バスについては、リモートワークやオンライン会議の定着に加え、生産年齢人口の減少が続いていることから、引き続き、ダイヤや路線の見直しを行い輸送の効率化を図ります。また、生産性の向上につながる業務のIT化についても継続し、従業員の働き方改革やリスキリングへの取組みを推進します。

 

2 成長ドライバーとなる不動産セグメントの収益基盤の拡充

 〇賃貸ビル開発による不動産賃貸事業の拡大

名古屋市においては、リニア開業効果が期待される名古屋駅の東・西のエリアでコンセプトが異なる「(仮称)第2名古屋三交ビル」と「(仮称)名古屋市中村区椿町ビル」を開業します。三重県四日市市においては、近鉄四日市駅前に県下最大級のオフィスビル「(仮称)三交四日市駅前ビル」を開業するとともに、近接する既存ビル「四日市三交ビル」をビジネスホテル「三交イン」を軸に再開発することを検討します。また、事業拡大のスピードアップを図るために施設の新規開発だけでなく、既存ビルや商業施設の取得も進めます。

 〇売却型賃貸マンションの開発と売却

マンション、戸建分譲に続く資産回転型ビジネスとして売却型賃貸マンションの積極的な開発と計画的な売却を推進し、分譲事業の収益拡大につなげます。

 〇不動産分譲事業を起点としたグループ内のビジネスを強化

フロービジネスのマンション、戸建分譲を起点にグループ各社でマンションの管理受託や損害保険、LPガス等の販売に取り組み、将来にわたり安定した収益が得られるストック・フィービジネスの拡大を図ります。

 〇新たな再生可能エネルギーの研究

太陽光以外の再生可能エネルギーやグループ内のCO2排出削減につながる自家消費型の太陽光発電施設について研究を進めます。また、既存の太陽光発電施設(施設数33、発電規模114メガワット)については、再生可能エネルギーの固定価格買取制度(FIT)により得られる安定したキャッシュを最大化するため管理業務等の内製化を継続します。

 

3 流通、レジャー・サービスセグメントのペントアップ需要(先送りされた購買需要)の獲得と競争力の向上

 〇三交インのホテル数増

三交イン伊勢市駅前に隣接する再開発ビル内にGrandeブランド(ワンランク上)の別館を令和5年(2023 年)7月に開業し、収益増加を図ります。また、ポストコロナで高まる国内外の旅行需要を獲得できるようビジネスホテルの新規開発を進めます。

  〇付加価値の高い商品の販売

コロナ禍で先送りされた様々な需要を獲得するため、フランチャイズ展開する「ハンズ」や伊勢志摩エリアで最大規模を誇る旅館「鳥羽シーサイドホテル」、レストランのほか地域の特産品を販売する「名阪関ドライブイン」、バスツアー等の旅行商品「カッコーパルック」等では、付加価値の高い商品の企画・販売に取り組みます。

 

4 グループの経営資源を活用した地域との共生

  〇東海3県(三重・愛知・岐阜)で人々を惹きつける「まちづくり」に貢献

三重県南部地域では、「熊野古道」の世界遺産登録20周年(令和6年<2024年>)や令和15年(2033年)に予定される伊勢神宮「式年遷宮」に向けた「お木曳行事」(令和8年・令和9年<2026年・2027年>予定)に合わせた誘客活動のほか、地域資源を活用した「モノ」「コト」に関する商品づくりを通じて、エリアの魅力向上や交流人口、関係人口の増加に貢献します。また、三重県内の「近鉄特急」停車駅の周辺では、マンション分譲による定住人口の維持・拡大に加え、街の賑わいづくりにつながる賃貸ビル、ビジネスホテル等の開発を進めます。岐阜県西濃地域では、高速バス「にしみのライナー」の強化に加え、令和8年度(2026年度)に全線開通が予定されている東海環状自動車道を利用した新しい人の流れを三重県北勢エリアとの間につくることにより、新たなマーケットの創出を目指します。

 

5 ESG課題の解決によるSDGsの達成

 〇2050 年カーボンニュートラル

電気バス、燃料電池バス等の電動車導入を拡大することによりCO2の排出量を削減します。一方、グループ内における全てのバス、タクシー車両を電動化することやCO2の排出量が実質ゼロとなる合成燃料の普及についてはしばらく時間を要することから、カーボンクレジットを活用したCO2のオフセットについても検討します。既に取り組んでいる三交不動産の自社使用電力の実質再エネルギー化及び三交インのカーボンニュートラルな都市ガスの使用については継続し、グループ全体のCO2排出量削減を進めます。

 〇人材の多様性確保

人材育成諸施策を計画的に推進し、人的資源の充実、企業体質の強化を図ります。「女性の活躍」や「男女が平等に社会参画できる」機会等につながる女性管理監督者の比率については、新卒女性採用比率の向上に加え、経験者採用を強化、拡大することにより、令和12年度(2030年度)に30%まで高めることを目指します。「仕事と育児の両立」等につながる男性社員の育児休業取得率については、職場復帰支援や育児休業制度等の見直しを進めることにより、令和7年度(2025年度)に30%まで高めることを目指します。「すべての人々が活躍できる社会の構築」等につながる障がい者の雇用比率については、業務の切り出しや通年採用の実施に加え、職場の環境整備を進めることにより、令和12年度(2030年度)に3%まで高めることを目指します。

 〇ガバナンスの強化

取締役会の経営・監督機能の強化及びコーポレート・ガバナンスの一層の充実を図ります。不適切な利益供与・利益授受や優越的地位濫用、重大な法令違反行為等を防止します。グループ各社が提供するサービスの停止や情報資産の漏洩等につながるサイバー攻撃等については、グループ全体で対応力を強化します。大規模災害等の被害を最小限に抑えるための事業継続マネジメントについては、確認及び見直しを継続します。

 

6 DX実現に向けたデジタル化の推進

データとデジタル技術の活用により、既存サービスの向上や新しいサービスの提供、業務プロセスの改革に取り組みます。また、デジタルリテラシーを高めるため人材育成にも注力します。三重交通グループアプリについては、グループ各社の情報発信等にあわせて地域の観光情報を提供できるようにするほか、キャッシュレスサービスについても機能を拡大し、アプリ利用者の利便性の向上を図ります。

 

各セグメントにおける対処すべき課題及び具体的な施策は以下のとおりであります。

 

(運輸セグメント)

運輸セグメントにおいては、安全の確保を最優先課題とし、新たな安全装置を備えた車両の導入を進めるとともに、安全教育や健康管理を徹底し、お客さまが引き続き安心してご利用いただけるよう取り組んでまいります。

乗合バス事業では、ウェブサービスの拡充によるバス情報の見える化を推進し、お客さまの利便性の向上を図るとともに、連節バスや電動車両の導入等により、運行の効率化及び環境負荷の低減を進めます。

貸切バス事業では、今後開催されるイベントにより生じる輸送需要等の取込みを図るとともに、需要に合わせた運営体制を構築し、収益確保及び生産性の向上を目指します。

旅客運送受託事業では、引き続き安全な運行を徹底し、安定した収益確保に努めます。

 

(不動産セグメント)

不動産セグメントにおいては、当社グループの成長の柱として、ストックとフロー両面において事業を強化します。

分譲事業では、厳選した用地取得と販売のスピードアップを図るほか、マンション・建売住宅に続く資産回転型ビジネスとして売却型賃貸マンションの計画的な販売に取り組むことで収益確保に努めます。

賃貸事業では、「(仮称)第2名古屋三交ビル」や「(仮称)三交四日市駅前ビル」等のオフィスビル開発を進めるとともに、既存施設の稼働率向上に取り組み、安定した利益の確保に努めます。

環境エネルギー事業では、太陽光発電施設の効率的な運用に加え、太陽光以外の再生可能エネルギーの研究やグループ内のCO2排出削減につながる自家消費型の太陽光発電施設の開発を進めます。

不動産管理事業では、引き続き管理・営業体制を強化することで生産性やサービスの向上を図り、新規受注の獲得を目指します。
 

(流通セグメント)

石油製品販売事業では、事業エリアに応じた店舗戦略を進めるとともに、カーメンテナンスやコーティング等のトータルカーサービスを強化し、安定した収益基盤の構築を目指します。

生活用品販売事業では、フランチャイズを展開するハンズにおいて、外出機会の増加を踏まえた商品展開の強化や売場構成の見直しによる収益拡大及び運営の効率化による費用の削減に取り組みます。

自動車販売事業では、新車・中古車の販売及び整備受注の拡大に加え、外注業務の内製化等に取り組み、収益力の強化に努めます。

 

(レジャー・サービスセグメント)

ビジネスホテル事業では、新規ホテルの開発を進めるとともに、より快適な時間をお過ごしいただけるよう既存ホテルのリニューアルを計画的に進め、稼働率の向上や宿泊単価の最大化を図ります。

旅館事業では、地域の特色を活かした料理プランの充実等、個人を対象とした集客の強化に努めます。

索道事業の御在所ロープウエイでは、四季折々のイベントの実施により、集客力の向上を図り、収益拡大を目指すとともに、展望レストランにおいて地域の特産物を使用したメニューを提供するなど、地域と連携した取組みを進めます。

ゴルフ場事業の三重カンツリークラブでは、交通アクセスの高い利便性を活かし、県内外の幅広い顧客層に向けたイベントの開催に努め、来場者数の増加を目指します。

自動車教習所事業では、シニアドライバーに対する高齢者講習の充実を図るなど、収益機会の拡大に努めます。
 

 

(グループ全社)

当社グループは、ポストコロナにおいても、引き続き「安全・安心・安定・快適なサービスの提供」を基本とし、事業を推進してまいります。今後も当社グループが株主・投資家の皆様をはじめ、お客さま、地域社会、取引先等あらゆるステークホルダーから信頼される企業集団であり続けるために、「グループ経営指針」及び「グループコンプライアンス行動規範」等に則り、社会的責任の遂行に努めてまいります。財務面では、キャッシュ・マネジメント・システムによるグループ資金の有効活用により、財務体質の強化に努めます。

また、当社グループでは、持続可能(サステナブル)な社会の実現に向け、「環境保全」「人権の尊重」「働きがいのある職場づくり・人材開発」「公正・適正な取引」「危機管理」の5つを柱とする「グループサステナビリティ基本方針」を策定しています。本方針に基づき、事業活動を通じて様々な社会課題に取り組むとともに、多様な人材の確保を進め、中長期的な企業価値向上を目指してまいります。

 

(3)目標とする経営指標等

 当社グループの長期的かつ安定的な成長を実現するため、グループ各社の力を最大限に引き出すとともに、グループの保有する経営資源を成長性、収益性の高い事業分野に適正配分することにより、適正な事業戦略の維持と企業価値の向上を図ることを経営目標としております。

 「三重交通グループ中期経営計画(2023-2026)」において、中期経営計画の最終年度である令和8年度(2026年度)における経営計画目標値は以下のとおりであります。

 

 

財務指標

令和8年度(計画)

成長性

営業収益

110,000百万円

営業利益

8,500百万円

親会社株主に帰属する当期純利益

5,500百万円

健全性

自己資本比率

35%程度

有利子負債※1/EBITDA※2倍率

6倍以下

効率性

ROE(自己資本純利益率)

9.0%程度

※1 有利子負債=有利子負債-現金及び預金 ※2 EBITDA=営業利益+減価償却費

 

 

 

 

 

2 【サステナビリティに関する考え方及び取組み】

当社グループは、事業活動を通じて、持続可能な社会を実現するため、「環境保全」「人権の尊重」「働きがいのある職場づくり・人材開発」「公正・適正な取引」「危機管理」の5つの基本方針を定め、サステナビリティ課題の解決に取り組んでおります。

 

(ガバナンス)

 当社グループは、持続可能な社会の実現に向け社会的責任を果たすため、「グループサステナビリティ推進委員会」を設置し、(E)環境・(S)ソーシャル・(G)ガバナンスのサステナビリティ課題について、複数の評価指標(KPI)を設定し進捗管理を行っております。また、当委員会のESG各専門部会がグループ各社と連携し、グループを横断した課題解決の取組みを進めております。

 グループサステナビリティ推進委員会は、当社、総務人事グループ総務担当取締役を委員長として、年2回程度定期的に開催しており、サステナビリティを巡る諸課題について検討を行っております。

 取締役会は、サステナビリティ全般に関する責任と権限を有しており、グループサステナビリティ推進委員会から年1回以上の報告を受け、当社グループのサステナビリティのリスク及び機会への対応方針や実施計画等の確認・監督を行っております。

 


 

(戦略)

 (1) 人的資本

当社グループにおける、人材の多様性確保を含む人材の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針は以下のとおりであります。

 

人材育成方針

当社グループは、「経営方針・事業戦略を理解し、環境変化に適応し得る人材育成」を重点課題と位置づけ、人材育成諸施策を計画的に推進することにより、人的資源の充実、企業体質の強化を図ることを方針としており、その環境整備に取り組んでまいります。

 

社内環境整備方針

当社グループは基本的人権と多様性を尊重し、従業員の健康・安全を成長の基盤と考え、労働環境の向上に努めるとともに、従業員の能力開発に積極的に取り組んでおります。従業員一人ひとりが働きがいを持って能力を十分に発揮できる仕組みづくりと安心して働き続けることができる働きやすい職場環境の整備に努めております。

 

① 多様な人材(財)の採用強化

新卒・経験者を両軸とする採用を基本とし、女性管理監督職比率の向上に向けた積極的な採用、各人のキャリアを鑑みた登用・キャリア形成支援などを実施しております。新卒採用(総合職)においては女性比率を50%とするほか、社会経験豊富な経験者採用においても強化・拡大してまいります。加えて、ジョブ・リターン制度を整備し、再入社しやすい環境を整えてまいります。

また、将来を担う優秀な人材の採用を促進するため、初任給の引き上げなど、若手人材の処遇を大幅に見直しております。

障がい者については、業務の切り出しを適宜行い、全体の労働効率の向上を図るとともに、通年採用を実施し、障がい者雇用比率の向上を図ってまいります。

 

② 社員教育・人材育成

管理監督職の役割認識、マネジメント、ハラスメント防止など、当社グループ管理職の知識・認識の深度化・平準化を図る研修や、若手社員のキャリア構築に資する研修など、グループ横断的な階層別教育を実施しております。また、自己啓発支援・資格取得支援などを実施することにより、自己研鑽を促進し、社員一人ひとりの入社後の持続的な成長・能力開発を図っております。

 

③ 健康経営

従業員が心身ともに健康であることが、企業成長の基盤と考え、会社、従業員、健康保険組合・労働組合等が一体となり、さまざまな取組みを進めております。その中で、健康経営を一層推進するために、令和4年9月に三重交通グループ健康経営推進委員会を発足させ、健康経営推進体制を構築し、併せて三重交通グループ健康経営宣言を制定いたしております。

 

④ 働き方改革

仕事と家庭生活の両立、定着率の向上を目指し、育児・介護休業から円滑に復帰できる勤務プランなどを整備・実施しております。さらに、有給休暇取得率の向上や男性の積極的な育児参加を図るため、育児休職経験社員の意見を取り入れ、法定以上の育児休職制度に改定するなど、環境整備を進めております。また、一層の業務効率化を図るべくDX推進に取り組んでおります。

 

(2) 気候関連課題への対応

TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)の枠組みに基づき、当社グループのシンボリックな事業であり、Scope1・2(CO2)の排出量が最も多い運輸セグメントを対象に、中長期の視点で気候関連のリスク・機会を特定し、事業への影響を評価いたしました。また、複数の気候関連シナリオを用いて財務的な影響を分析し、今後の戦略と対応策の検討を行っております。

最新の取組みにつきましては、当社グループのホームページ内にあるサステナビリティに関するウェブサイトにて発信しております。

 

(リスク管理)

 グループサステナビリティ推進委員会は、当社グループのサステナビリティに係るリスク・機会を識別し、特に事業活動に大きな影響を及ぼす可能性のある項目については、重要なリスク・機会として特定し、対応方針とともに取締役会に報告を行います。

 

 

 

(指標及び目標)

 (1) 人的資本

当社グループでは、人材の多様性の確保を含む人材の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針について、次の指標を用いております。当該指標に関する目標及び実績は、次のとおりであります。

指標

目標

実績(当事業年度)

管理監督職に占める女性の割合

2031年3月までに 30%

 14.2%

男性労働者の育児休業取得率

2026年3月までに 30%

21.6%

労働者の有給取得率

2026年3月までに 70%

65.7%

障がい者雇用率

2031年3月までに  3%

3.2%

 

(数値は連結会社ベース)

(注)管理監督職には係長級を含んでおります。

 

 (2) 気候関連課題

当社グループは中長期的な温室効果ガスの削減計画を策定し、2050年度のカーボンニュートラル(CO2排出量実質“ゼロ”)を目指しております。達成に向けて2030年度のScope1・2(CO2)排出量を2013年度に比較して30%削減することを評価指標(KPI)として、自家用車両の電動車(ハイブリッド含む)への切り替えや省エネ機器の導入、EVバスの試験導入等の取組みを進めております。

 


 

 

 

3 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。なお、当該リスクが顕在化する可能性の程度や時期、当該リスクが顕在化した場合に当社グループの経営成績等の状況に与える影響につきましては、合理的に予見することが困難であるため記載しておりません。また、当社は、グループ各社において発生するリスクを適切に管理するための基本的方針及び管理体制を「グループリスク管理規程」において定め、グループに影響を与えるさまざまなリスクに対して適切な管理を行い、リスクの未然防止を図っております。

文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。

 

(1) 事故や災害等の発生

運輸セグメントをはじめグループ各セグメントにおいて、お客さまの安全確保を最優先としていますが、不可避な要因により事故が発生した場合、業績に影響を及ぼす可能性があります。また、国際的な情勢不安、景気の低迷のほか、地震や台風等の自然災害、感染症の流行等が、業績に影響を及ぼす可能性があります。

当社グループでは、非常災害発生時においても事業の継続が図れるよう、事業継続計画(BCP)を策定しております。また、新型コロナウイルス感染症等の流行による事業リスクを最小限に抑えるため、全社で従業員に対する行動基準の策定、時差出勤等勤務体制の変更、ICT活用によるテレワークやウェブ会議の推進等、感染拡大防止に努めております。

 

(2) 重大な犯罪行為やテロ等の発生

重大な犯罪行為やテロ等が発生し、当社グループの施設・設備が被害を受けた場合、業績に影響を及ぼす場合があります。当社グループでは、これらに備え、テロの未然防止を図ることを目的とした訓練を実施するなどの対策を行っております。

 

(3) 気候変動による事業運営への影響

平均気温が上昇することで、大型台風や集中豪雨等の異常気象が発生し、保有資産に対する損害や運営施設の休止、バス等の運行が不能になることなどにより、業績に影響を及ぼす可能性があります。また、温室効果ガスの排出抑制へ更なる取組みが要請される場合、対応のために大規模な投資や費用が発生する可能性があり、業績に影響を及ぼす可能性があります。

当社グループでは、災害の発生に関し事業継続計画(BCP)を策定、災害時の速やかな連絡・対応体制の確立によるグループ事業の速やかな復旧及び継続のための枠組みを整えることでリスクの低減を図っております。また、EVバスの導入や非化石証書を活用した自社使用電力の実質再エネルギー化など、脱炭素化社会に向けた取組みを進めております。

 

(4) 少子高齢化や地域人口の減少

少子高齢化や都心部への人口移動等により、当社グループの事業エリアにおける就労人口や通学人口が減少しており、今後もこの傾向が続く場合、バス利用者の減少等、業績に影響を及ぼす可能性があります。

当社グループでは、人口減少・少子高齢化社会においても収益基盤を拡充できるよう東京・名古屋・関西での事業展開を推進するとともに、既存事業においても、バリアフリー対策の推進や地域との連携などを通じた安心で快適なサービスの提供を継続しつつ、業務の生産性を向上させ効率化を進めることで持続的な成長に努めております。

 

(5) 人的資源の確保

労働力人口の減少により人材確保の競争は激しくなっております。このため、人件費が増加したり、在籍している従業員の流出や新たに必要な人材の獲得ができず、業績に影響を及ぼす可能性があります。

当社グループでは、運輸セグメントでバス運転士の不足が課題となっております。要員確保のため、初任給の引き上げや定年延長などの処遇改善により、働きがいをもって能力を十分に発揮できるような環境づくりを進めるほか、育児休業やジョブ・リターン制度の整備等により女性が安心して活躍できる職場環境を整備することで、女性運転士の採用にも注力しております。また、不動産管理事業においては、外国人技能実習生の受入れを行うなど、多様な人材確保にも努めております。

 

 

  (6) 営業拠点及び経営資源の集中について

関東圏から関西圏に及ぶ当社グループの営業エリアにおいて、主な地域は三重県を中心とした東海地区西部であり、営業拠点は津市、四日市市を中心とする三重県北中部に集中しております。大規模な地震・津波、風水害等が発生した場合、事業の継続に支障をきたし、業績に影響を及ぼす可能性があります。

また、運輸及びレジャー・サービスセグメントでは、国内外において自然災害等が発生し、国内有数の観光地である伊勢志摩地域への観光客数が減少した場合、業績に影響を及ぼす可能性があります。

当社グループでは、事業継続計画(BCP)を策定し、事業の速やかな復旧及び継続のためのバックアップを行っております。

 

  (7) 原油価格の変動

 

原油価格の上昇は、バス・タクシーの燃料費の増加につながり、業績に影響を及ぼす可能性があります。石油製品販売事業においては、原油価格の変動が市況販売価格に直接影響を与える構造ですが、他社との競合状況等により価格転嫁が行えない場合、業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(8) 金利の上昇

急激な金利上昇により負債コストが増加した場合、業績に影響を及ぼす可能性があります。

当社グループでは、長期固定借入の比重を高めることにより短期的な金利上昇リスクに備えるとともに、調達条件の改善や維持に努めております。

 

(9) 販売商品の瑕疵や欠陥

販売した商品に瑕疵や欠陥が見つかった場合、営業停止や信用失墜、問題の改善や補償が必要になることなどにより、業績に影響を及ぼす可能性があります。

当社グループでは、関係法令を遵守するとともに、提供する商品の安全性や品質管理に万全を期しております。

 

(10) 食中毒等の発生

当社グループは、旅館やドライブイン、ホテル等において食事の提供や食品の販売を行っており、食中毒等の事故が発生した場合、営業停止処分に加え、当社グループの信用やブランドを毀損し、業績に影響を及ぼす場合があります。

そのため、衛生管理や食品の安全な管理体制を整備・徹底し、提供する食事や食品の安全性には十分な注意を払っております。

 

(11) 国のエネルギー政策変更

環境エネルギー事業では、太陽光発電の固定価格買取制度やエネルギー施策の変更等があった場合、業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(12) 資産価値の下落等

グループ各社において、不動産、有価証券等の資産を保有しておりますが、資産価値の下落により、業績に影響を及ぼす可能性があります。また、従業員の退職給付債務については、年金資産の時価下落及び運用利回り、割引率等の退職給付債務算定に用いる前提に変更があった場合、業績に影響を及ぼす可能性があります。また、年金資産の運用委託先における運用失敗等により、委託資産が消失する事態が発生した場合、業績に影響を及ぼす可能性があります。

そのため、収支管理の見直し等により資産価値の向上を図るほか、年金資産についても、運用状況の定期的な把握を行い、検討を進めることでリスクの低減に努めております。

 

(13) 法的規制等の変更

当社グループが営む事業に関連する法改正や許認可の要件変更等があった場合、それらへの対応に伴うコスト増や事業環境の変化等により、業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

(14) コンプライアンス違反

当社グループでは、コンプライアンス体制の整備、充実に努めておりますが、ハラスメントや法令違反等の不祥事が発生した場合、信用の失墜、罰則金、損害賠償請求等により、業績に影響を及ぼす可能性があります。

そのため、業務遂行にあたり、社会規範の尊重や公正かつ適切な事業活動を行うための原則を定めたグループコンプライアンス行動規範を周知させ、適正な法令遵守体制の構築を進めるとともに、教育研修等によるコンプライアンスに関する啓発活動の実施、相談窓口の設置等の取組みを進め、不正や不祥事の発生防止に努めております。

 

(15) 情報システム障害・個人情報の漏洩

当社グループは、バス事業をはじめ、各種事業を運営する中において、個人情報を含む様々なデータを保有しております。その管理に必要なシステムやネットワークを安定稼働させるため、必要な対策を実施しておりますが、所有するコンピュータシステムに、ウイルス感染や外部からの不正アクセス等により重大な機能障害や個人情報の流出等の問題が発生した場合、復旧にかかる費用の発生や信用の失墜、損害賠償請求等により、業績に影響を及ぼす可能性があります。  

当社グループでは、各種システムの点検を進め、情報セキュリティ対策や従業員に対する教育を実施することで障害発生の防止を図るとともに、発生した場合の速やかな対応体制構築にも努めております。また、業務上取り扱う様々な情報資産については、個人情報保護法等の法令やグループで制定したグループ個人情報保護方針等に基づき、適切に管理しております。

 

(16) 乗合バス事業における補助金

乗合バス事業においては、不採算路線においても社会的要請に応えるため、補助金制度を活用しながら運行を行っております。制度の改廃が行われた場合、業績に影響を及ぼす可能性があります。

そのため、関係する地域や自治体との情報・認識を共有し協議を進めていくことで、地域公共交通としての役割を果たせるよう努めております。

 

(17) 賃貸等不動産における空室及び賃料低下

賃貸事業では、入居者獲得の競争の激化等により、入居者や賃料が計画どおりに確保できなくなる可能性があります。既存テナントが退去し空室期間が長期化した場合、賃料を下げることもあり、業績に影響を及ぼす可能性があります。

そのため、継続的なテナント誘致に取り組んでいくことで稼働率の維持に努めております。

 

(18) 建築コストの高騰

分譲・賃貸・建築事業等では、建築工事に必要な資材の価格や人件費が予想を超えて急激に高騰した場合、見積時期と発注時期の時間的差異により価格転嫁が間に合わず、業績に影響を及ぼす可能性があります。

そのため、受注水準に応じた計画的な在庫確保や効率化に取り組み、コストの抑制を図ることでリスクの低減に努めております。

 

これらの他にも様々なリスクがあり、ここに記載されたリスクが当社グループの全てのリスクではありません。

 

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

当連結会計年度(以下「当期」という。)における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

① 財政状態及び経営成績の状況

(経営成績)

当期におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症による行動制限は実施されず、社会経済活動の正常化が進んだことで、個人消費に持ち直しの動きが見られました。一方で、国際紛争と、それに伴う原材料・エネルギー価格の高騰、急激な円安の進行など、先行きが不透明な状況で推移しました。

このような状況の中、当社グループは、引き続き安全・安心・安定・快適なサービスの提供に努め、観光支援策により高まったレジャー需要の取込みを図りました。また、注力分野である賃貸事業では、「(仮称)第2名古屋三交ビル」、「(仮称)三交四日市駅前ビル」等のオフィスビルや売却型賃貸マンションの開発を推進するなど、さらなる収益基盤の構築にも取り組みました。

この結果、当期における当社グループの営業収益は931億24百万円(前連結会計年度(以下「前期」という。)比87億73百万円、10.4%増)となり、営業利益は、63億74百万円(同33億77百万円、112.7%増)、経常利益は、69億14百万円(同27億34百万円、65.4%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は、37億69百万円(同15億58百万円、70.5%増)となりました。

 

 セグメントごとの経営成績は、以下のとおりであります。

 

(運輸セグメント)

一般乗合旅客自動車運送事業(乗合バス)では、行動制限の緩和による利用者増に加え、高速バスの運行再開や3年ぶりに開催されたF1日本グランプリでの観客輸送等により、営業収益は増加しました。一般貸切旅客自動車運送事業(貸切バス)では、学生団体及びイベント関連輸送の回復が進んだことや観光支援策によりツアーバスの受注が増加したことなどにより、営業収益は増加しました。一般乗用旅客自動車運送事業(タクシー)では、三重県北勢地域におけるビジネス需要や伊勢の観光需要の回復等により、営業収益は増加しました。

この結果、運輸セグメントの営業収益は224億67百万円(前期比27億61百万円、14.0%増)となり、営業利益は3億84百万円(前期営業損失2億91百万円)となりました。

 

業種別営業成績

区分

営業収益(百万円)

前期比(%)

一般乗合旅客自動車運送事業(乗合バス)

10,718

8.0

一般貸切旅客自動車運送事業(貸切バス)

5,168

48.0

旅客運送受託事業

4,802

3.0

一般乗用旅客自動車運送事業(タクシー)

744

34.3

貨物自動車運送事業

189

0.5

自動車整備事業

450

4.7

その他

2,552

9.8

小計

24,626

14.1

内部取引の消去

△2,158

-

合計

22,467

14.0

 

(注)一般旅客自動車運送事業における営業成績は下記のとおりであります。

区分

単位

一般乗合
旅客自動車
運送事業

前期比
(%)

一般貸切
旅客自動車
運送事業

前期比
(%)

一般乗用
旅客自動車
運送事業

前期比
(%)

営業日数

365

0.0

365

0.0

365

0.0

期末在籍車両数

807

△0.2

267

0.0

134

5.5

営業キロ

km

6,918

△0.0

-

-

-

-

実働走行キロ

千km

29,277

3.2

8,414

69.5

1,580

32.1

旅客人員

千人

39,826

2.9

1,706

30.6

420

24.7

旅客運送収入

百万円

10,336

8.1

3,735

42.2

734

34.9

運送雑収

百万円

382

6.2

1,432

65.6

10

2.3

 

 

(不動産セグメント)

分譲事業では、マンション販売戸数の増等により、営業収益は増加しました。賃貸事業では、各施設において稼働率の維持に努めたことにより、営業収益は前期並みとなりました。建築事業では、注文住宅の引渡棟数の減により、営業収益は減少しました。環境エネルギー事業では、日照時間が前年同程度で推移したことにより、営業収益は前期並みとなりました。ビルやマンションの管理等を行う不動産管理事業では、新規物件の受注により、営業収益は増加しました。仲介事業では、取扱件数や取扱高の増により、営業収益は増加しました。

この結果、不動産セグメントの営業収益は345億5百万円(前期比5億21百万円、1.5%増)となり、営業利益は62億40百万円(同1億64百万円、2.7%増)となりました。

 

業種別営業成績

区分

営業収益(百万円)

前期比(%)

分譲事業

12,138

5.9

賃貸事業

9,450

0.2

建築事業

4,477

△9.7

環境エネルギー事業

5,271

0.3

不動産管理事業

2,548

8.4

仲介事業

1,107

3.4

その他

77

11.7

小計

35,072

1.3

内部取引の消去

△567

-

合計

34,505

1.5

 

(注)1 分譲事業における営業成績は下記のとおりであります。

区分

土地
(ロット)

前期比
(%)

建物
(戸)

前期比
(%)

営業収益
(百万円)

前期比
(%)

戸建分譲

116

△13.4

42

△26.3

2,327

△10.3

マンション分譲

-

-

243

23.4

9,745

29.6

(持分換算後)

(243.0)

(23.4)

土地売却他

-

-

-

-

65

△95.1

 

 2 建築事業における受注状況は下記のとおりであります。

区分

受注高
(百万円)

前期比
(%)

受注残高
(百万円)

前期比
(%)

建築事業

4,075

△9.8

2,277

△18.1

 

 

(流通セグメント)

石油製品販売事業では、原油価格高騰に伴うガソリン等の販売価格上昇により、営業収益は増加しました。生活用品販売事業では、令和4年11月に「ハンズ名古屋松坂屋店」がオープンしたことや既存店舗の来店者数の回復等により、営業収益は増加しました。自動車販売事業では、単価の高い大型トラックの販売が伸びたことにより、営業収益は増加しました。

この結果、流通セグメントの営業収益は305億7百万円(前期比19億78百万円、6.9%増)となり、3億61百万円の営業損失(前期営業損失6億77百万円)となりました。

 

業種別営業成績

区分

営業収益(百万円)

前期比(%)

石油製品販売事業

11,018

1.5

生活用品販売事業

6,833

9.2

自動車販売事業

12,682

10.8

小計

30,534

6.9

内部取引の消去

△26

-

合計

30,507

6.9

 

 

(レジャー・サービスセグメント)

ビジネスホテル事業では、出張やイベント開催による宿泊需要が高まる中、全国旅行支援等への対応を図るとともに需要に応じた価格設定を進めたことなどにより、営業収益は増加しました。旅館事業では、観光支援策を活用した商品展開で個人客の誘致に取り組むとともに館内消費の向上に努めたことにより、営業収益は増加しました。ドライブイン事業では、バス立寄り台数の回復を図るため、ツアーバス向けの営業活動を強化したほか、施設の魅力向上につながるイベントを地域と連携して実施したことなどにより、営業収益は増加しました。索道事業(ロープウエイ)では、個人向けの情報発信に努めるとともに、季節ごとに様々なイベントを実施し集客に努めたことにより、営業収益は増加しました。ゴルフ場事業では、オープンコンペの開催や様々な顧客層に向けたイベントを実施し、来場者や消費単価が増となったことにより、営業収益は増加しました。旅行事業では、観光支援策で喚起されたレジャー需要の取込みにより、営業収益は増加しました。自動車教習所事業では、学生等の入校者数の減等により、営業収益は減少しました。

この結果、レジャー・サービスセグメントの営業収益は115億30百万円(前期比41億98百万円、57.3%増)となり、営業利益は52百万円(前期営業損失21億98百万円)となりました。

 

業種別営業成績

区分

営業収益(百万円)

前期比(%)

ビジネスホテル事業

4,892

80.5

旅館事業

1,939

69.5

ドライブイン事業

821

15.1

索道事業(ロープウエイ)

744

24.0

ゴルフ場事業

493

13.7

旅行事業

1,471

157.5

自動車教習所事業

880

△0.8

その他

291

7.6

小計

11,535

57.3

内部取引の消去

△4

-

合計

11,530

57.3

 

 

(財政状態)

当連結会計年度末(以下、「当期末」という。)における財政状態は、資産は投資有価証券の時価が上昇したことなどにより1,679億1百万円(前連結会計年度末(以下、「前期末」という。)比27億48百万円増)となりました。負債は借入金の減少等により1,151億23百万円(同16億34百万円減)となりました。純資産は利益剰余金の増加等により527億77百万円(同43億82百万円増)となりました。

 

② キャッシュ・フローの状況

当期の営業活動によるキャッシュ・フローは、減価償却費の計上等により、83億57百万円の収入(前期比3億75百万円収入減)となりました。
  投資活動によるキャッシュ・フローは、主に固定資産の取得により、24億94百万円の支出(同26億57百万円支出減)となりました。
  財務活動によるキャッシュ・フローは、借入金の返済等により、37億12百万円の支出(同1億45百万円支出減)となり、この結果、現金及び現金同等物の当期末残高は、74億73百万円(前期末比21億49百万円増)となりました。

 

③ 生産、受注及び販売の実績

当社グループは、運輸業及び不動産業を中心としているため、生産規模及び受注規模を金額あるいは数量で示しておりません。
 そのため、生産、受注及び販売の状況については、「① 財政状態及び経営成績の状況」におけるセグメントの経営成績に関連づけて記載しております。

 

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

(経営成績の分析)

イ.営業収益及び営業利益

当期業績は、新型コロナウイルス感染症による行動制限がなく、人流が回復傾向で推移したことに加え、観光支援策により高まったレジャー需要の取込みを進めた結果、営業収益は前期に比較して87億73百万円、10.4%増の931億24百万円となり、営業利益は、前期に比較して33億77百万円、112.7%増の63億74百万円となりました。

当期における新型コロナウイルス感染症拡大による営業収益への影響につきましては、グループ全体で約86億円の減収要因となりました。セグメント別では、運輸セグメントにおいて、乗合バス事業で路線バスの利用者減や高速バスの減便・運休等、貸切バス事業で団体旅行の需要減等により約20億円の減収、不動産セグメントにおいて、賃貸事業で施設の稼働低下等により約0.5億円の減収、流通セグメントにおいて、生活用品販売事業で、来店客数の減少等により約42億円の減収、レジャー・サービスセグメントにおいて、旅館事業で需要減による宿泊者数の減少、ドライブイン事業でインバウンドを含む団体のバス立寄り台数の減少、旅行事業で個人・団体旅行の需要減等により、約23億円の減収となりました。

なお、各セグメントの営業収益及び営業利益の分析については、「(1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。

ロ.経常利益

経常利益は、前期に比べ雇用調整助成金等の助成金収入が減少したものの、営業利益が増加したことから、前期に比較して27億34百万円、65.4%増の69億14百万円となりました。

ハ.親会社株主に帰属する当期純利益

親会社株主に帰属する当期純利益は、前期に比較して15億58百万円、70.5%増の37億69百万円となりました。

 

(財政状態の分析)

当期末における資産は、前期末に比較して27億48百万円増加の1,679億1百万円となりました。これは、固定資産の減価償却が進んだものの販売用不動産の増加や投資有価証券の時価が上昇したことなどによるものであります。負債は、前期末に比較して16億34百万円減少の1,151億23百万円となりました。これは、主に借入金の減少等によるものであります。純資産は、親会社株主に帰属する当期純利益の計上等により、前期末に比較して43億82百万円増加の527億77百万円となり、自己資本比率は31.2%(前期末29.1%)となりました。

 

(経営成績に重要な影響を与える要因)

経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。

 

② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

(キャッシュ・フローの状況の分析)

当期のキャッシュ・フローの状況については、「(1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

 

 

(資本の財源及び資金の流動性)

当社グループの主な資金需要は、各事業の運転資金に加え、販売用不動産などの棚卸資産の取得並びに既存設備の維持更新、バス車両の新造、賃貸不動産の取得、所有不動産の建替えや改装などの設備投資に関するものであります。また、株主還元については、財務健全性等に留意しつつ、配当政策に基づき実施してまいります。

当社グループの運転資金、設備投資資金及び株主還元のための資金は、主として営業活動により獲得した資金より充当し、必要に応じて銀行等からの借入による資金調達を実施しております。このうち、借入による資金調達につきましては、運転資金については短期借入金で、設備投資などの長期資金については、長期借入金での調達を基本としております。当期末における借入金残高は、795億20百万円で、前期末に比較して27億90百万円減少しました。期末において急な支出に対応できる十分な水準の手元資金は引き続き確保しており、営業活動によるキャッシュ・フロー等を考慮すると、今後の成長に必要となる資金の調達及び有利子負債の返済に対し、適正に対応できる水準であると考えております。また、中期経営計画においては、最終年度となる令和8年度(2026年度)における自己資本比率を35%程度、ROEを9.0%程度、有利子負債/EBITDA倍率を6倍以下とする目標を掲げ、将来の成長に向けた戦略的な資金需要に対しては、財務健全性と資本効率性を意識しながら、持続的な利益成長を支える財務戦略を展開していく方針です。

なお、当社グループでは、一般旅客自動車運送事業を中心に日々の収入金があることから、日常の流動性資金は十分な水準を確保しており、これらの資金をキャッシュ・マネジメント・システムを通じて集中管理することで、グループ内資金の有効活用と有利子負債の圧縮に努めております。また、一時的な資金不足に備え、主要取引銀行との当座貸越契約を締結することにより、機動的な資金調達を可能にしております。

 

③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。作成にあたっては、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要とします。これらの見積りについては過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性により異なる場合があります。特に以下の事項は、経営者の会計上の見積りの判断が経営成績等に重要な影響を及ぼすと考えております。

なお、新型コロナウイルス感染症の影響等による不確実性が大きく、将来事業計画等の見込数値に反映させることが困難な要素もありますが、期末時点で入手可能な情報をもとに検証等を行っております。

 

イ.固定資産の減損

当社グループは、運輸セグメント及び不動産セグメントを中心に多くの固定資産を保有しております。これらの固定資産の回収可能額については、将来キャッシュ・フロー、割引率、正味売却価額等の前提条件に基づき算出しており、事業計画や市場環境の変化により前提条件が変更された場合には、損失が発生する可能性があります。

 

ロ.退職給付債務及び費用

当社グループは、退職給付債務及び費用について、数理計算上で設定される諸条件に基づいて算出しております。これらの前提条件には、割引率、退職率、死亡率及び長期期待運用収益率等が含まれます。実際の結果が前提条件と異なる場合、または前提条件が変更された場合、退職給付債務及び費用に影響する可能性があります。

 

ハ.繰延税金資産

当社グループは、繰延税金資産の回収可能性の判断に際し、将来の課税所得やタックスプランニングを合理的に見積っております。将来課税所得の見積り額やタックスプランニングが変更された場合には、繰延税金資産が増額または減額される可能性があります。

 

 

 

5 【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

6 【研究開発活動】

該当事項はありません。