当社は「信頼・創造・奉仕」の企業理念のもと、センサーを核としてシステム、サービスをお客さまに提供することにより社会生活・産業の発展に貢献し、お客さまや社会の信頼を得て永続的に発展できるよう努力しております。
事業環境が激しく変化するこの時代を勝ち抜くためには、自社の強みであるコア技術を進化させるのはもちろんのこと、絶えず自らを振り返り、リファインされた姿でお客さまと向き合うことが大切だと考えております。そのためには、開発・製造・販売をはじめとした全部門が、お客さまの課題を共有することが、欠くことのできない必須条件と考えております。そして、全社一丸となってその課題を解決し、新しい価値をお客さまへ提供することで社会に貢献してまいります。
-ミッション- 当社のミッション(使命)は、次のとおりであります。
・「信頼・創造・奉仕」の企業理念のもと、スマート社会に貢献するテクノロジーを磨き、お客さまに新しい価値 を創造し、提供し続けることで、社会に貢献する。
-ビジョン- 当社の目指すべき姿として3つの目標を設定しております。
・[はかる技術] [IoT技術] [ソリューション]をキーワードとしたお客さま価値を追求し、新しいシステムやサービスを提供する。
・海外市場に向けた取り組みは、よりレスポンスを高めて継続し、世界に当社商品・技術を拡げていく。
・企業活動におけるESG(環境・社会・企業統治)を尊重し、社会に信頼される企業となる。
-基本戦略- 「ビジョン」を実現するため、以下の3つを基本戦略といたします。
・市場拡大、事業領域拡大へのチャレンジ
・基盤事業分野の競争力向上と収益向上
・経営力の強化
-数値計画-
(単位:億円)
-重点施策- 上記目標達成のため、以下のような重点施策を行ってまいります。
①市場拡大・事業領域拡大へのチャレンジについて
LPWA通信技術(※)をはじめとしたIoT技術を活用し、ガス・水道メーターなど、当社が市場に送り出している様々な計測器のスマート化を促進し、計測データを活用する「アイチクラウド」データ配信サービスの拡大を目指します。
(※)LPWA通信技術:Low Power Wide Areaの略語であり、低消費電力で広域な無線通信を可能とする技術の総称
また、海外市場向け商品の競争力を強化し、中国・ASEAN地域でのガス・水道メーターの販売を拡大し、新型コロナウイルス感染症による活動制限の継続が懸念される中においても、販売パートナーとの関係強化を図ることで、スマートメーター、流量センサーの販売拡大を目指します。
さらには、上下水道施設、農工業用水施設など公共事業体の施設向けに、流量計・水位計などのセンサー販売と監視制御装置等システム販売の拡大を図り、さらに、これに伴う工事やメンテナンス要員の増強と、教育によるレベルアップを行い、提案力向上と受託範囲の拡大を目指します。
②基盤事業の競争力向上と収益向上について
ガス・水道メーターの最適化生産を追求し、収益を向上させると同時に、自動化・デジタル化を推進し、QCD(品質、コスト、納期)を向上させます。あわせて、スマートに変化する商品をより高い品質でお客さまに提供していきます。
③経営力の強化について
スタッフ部門の生産性向上によって、働き方改革、DX(デジタルトランスフォーメーション)の推進を図ります。また、子会社、関連会社のガバナンス強化を図り、全体最適のグループ経営を推進してまいります。加えて、企業価値向上に向け、ESG重視、SDGs達成への貢献、社員のモチベーション向上、女性活躍の推進、人材育成を重視した経営を展開します。
今後の経済動向につきましては、次のように考えております。政府による各種政策や民間による感染予防対策実施等により、景気の一部に持ち直しの動きが見られるものの、新型コロナウイルス感染症再拡大の可能性があり、依然として不透明状況が続いております。
当社グループの事業を取り巻く環境は、新型コロナウイルス感染症や米中貿易摩擦の影響、デジタル化の急進、世界的な脱炭素化への潮流など、お客さまや社会の価値観も変化、多様化いたしました。しかし、これらの変化は、当社グループにとって新たなシステムやサービスをお客さまや社会に提供できるチャンスと捉え、「中期経営計画2023」を定めました。
当社グループでは、公共性の高いガス及び水道供給事業者様向けに製品を納入する事業を柱としており、新型コロナウイルス感染症の影響を受け、先行きに不透明さはあるものの、引き続き「中期経営計画2023」の3ヵ年計画で掲げたミッションを果たすため、3つの基本戦略を柱に推進してまいります。
愛知時計電機及び当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は以下のとおりです。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社及び当社グループが判断したものであります。
愛知時計電機及び当社グループでは、「信頼・創造・奉仕」の企業理念のもと、社会の持続可能な発展と当社グループの新たな企業価値の創造を実現するため、サステナビリティ推進を経営の主軸と位置付けております。この基本の考え方を明文化した「サステナビリティ基本方針」に則り、気候変動問題への取り組みを進めるとともに、TCFD提言に沿った気候関連の情報開示を拡充しております。また、中期経営計画2023において、当社企業価値向上の柱として、社員のモチベーション向上、女性活躍の推進、人材育成を掲げております。気候変動への対応及び人的資本経営を通じて企業価値の向上を図りながら、事業を通じて持続可能な社会の実現に貢献してまいります。
愛知時計電機では、気候変動への対応を主要な経営課題の一つであると認識し、2023年5月にTCFD※(気候関連財務情報開示タスクフォース)の最終提言への支持を表明いたしました。
※TCFD(Task Force on Climate related Financial Disclosures:気候関連財務情報開示タスクフォース)は、気候関連のリスクと機会がもたらす財務的影響に関する情報開示の向上を目的に、G20金融安定化理事会(FSB)が2015年に設立した国際的イニシアチブ。
当社グループでは、気候変動問題及び人的資本経営の重要性に鑑み、サステナビリティ課題を議論する担当委員会として、2023年5月にサステナビリティ委員会を立ち上げ、気候変動問題に対するリスク・機会を含む、基本方針や行動計画の立案、活動実績のレビューなどに関する検討・審議を行っております。当委員会では内部統制委員会を通じてリスク管理委員会との連携を図るとともに、重要な事案に関しては、経営会議等での審議を経て、取締役会(議長:代表取締役会長)に報告され、その対応状況について監視・監督が行われます。なお、当社においては、カーボンニュートラルの実現に向けて、代表取締役社長の承認のもと、2022年4月に、「カーボンニュートラルチャレンジ2050」を策定いたしました。今後は、カーボンニュートラルチャレンジの進捗状況の報告や、人的資本経営等のサステナビリティ課題への対応方針についてもサステナビリティ委員会において、議論、審議を進めてまいります。
サステナビリティ委員会を含む体制図の概要は、4「コーポレート・ガバナンスの状況等」(1)「コーポレート・ガバナンスの概要」②企業統治の体制の概要及び当該体制を採用する理由に記載しております。
TCFD提言に基づく気候変動シナリオ分析を実施し、主要事業の気候変動リスク・機会の特定と影響度における定性評価を行い、対応策を検討しました。
想定シナリオ
出典:環境省https://www.env.go.jp/content/000118155.pdf
シナリオ分析において想定した世界観
気候変動リスク・機会の事業への影響と対応策
また、中期経営計画2023において当社企業価値向上の柱として、社員のモチベーション向上、女性活躍の推進、人材育成を掲げております。主な取り組み内容は以下のとおりです。
<健康経営>
産業医及び常駐看護師による相談受付の体制を整備するとともに、以下の取り組みを行っております。
・年中無休、24時間相談可能な医療専門家への健康相談ダイヤルサービス
・定期的な健康情報の全社向け発信
・法定以上の検査項目を定期健康診断で実施
・メタボリックシンドローム対策及び糖尿病患者・予備軍へのフォローの実施
・健康支援アプリ「あいち健康プラス」の導入
・禁煙サポート事業として、ニコチンパッチを無償配布
・喫煙時間の制限を全社敷地内で実施
・メンタルヘルス研修の実施
・復職支援プログラムの充実
・残業抑制対策として本社ビルにおいて20時一斉消灯の実施
なお、2020年に「健康宣言」を行い、企業として健康経営(R)に取り組むことを社内外に公表しております。
<女性活躍推進>
・育児休業からの復職者を対象とした復職面談の実施
・バイアスのない育成登用を実現するマネジメント教育として、管理職向けの研修を実施
・女性社員向けのアンケート及びキャリア教育の実施
・育児支援制度等を紹介する冊子を配布し、社内周知を徹底
・法定を上回る育児短時間勤務制度及び子の看護休暇(有給)制度の整備
・女性活躍推進に関する相談窓口の設置
・メンター制度の導入
また、当社は2021年5月に子育てサポート企業として「くるみん認定」を、2023年1月には女性活躍推進の取組が認められ、「あいち女性輝きカンパニー」の認証を受けております。
<人材育成>
主な教育・研修制度は以下のとおりです。
・昇格研修
・主要役職の就任時研修
・入社1年後のフォロー研修を含む新入社員向け研修
・女性活躍に関する女性社員向け及び管理職向け研修
・全社員向けDX推進研修
・コンプライアンス推進者向け研修及び全社員向け教育
・職種別教育
当社グループでは、TCFD提言に沿ったシナリオ分析を通じて、関連部門が事業の継続への影響度や発生可能性、顕在化が想定される時間軸を踏まえて、気候変動関連リスクと機会の抽出、重要度・事業へのインパクト評価およびリスク対応計画の策定を行いました。これらはサステナビリティ委員会において正式に承認され、同委員会でリスク対応の進捗を毎年モニタリングするとともに、各対応施策の有効性検証および見直しを行っています。
気候変動リスクは当社の事業活動に大きく影響するリスクと認識しており、リスクの管理状況は経営層にも報告しています。
また、少子高齢化による労働力の低下を人的資本経営におけるリスクと考えております。働き方改革及びDXの推進による業務の効率化に加え、長期的人材確保を目的として、多様な働き方に必要な環境や制度の整備を進めていきます。
(4)指標及び目標
当社グループでは、2050年までにカーボンニュートラルを実現すべく、「カーボンニュートラル チャレンジ2050」を掲げています。再生可能エネルギーの利用や製品の軽量化・小型化等を進めており、2022年度のCO2排出量は2013年度比で61.9%削減となり、国が「地球温暖化対策計画」で示す、産業部門の2030年度目標(38%削減)を大幅にクリアしています。
<カーボンニュートラル チャレンジ2050>
●ターゲット2050
2050年までに脱炭素社会、すなわちカーボンニュートラルの実現を目指します。
●行動指針
また、健康経営、女性活躍推進及び人材育成については、以下のとおりであります。
<健康経営>
・当社グループへの健康情報発信の充実
・定期健康診断時に希望者に対するオプション検査の実施(オプション検査項目10項目以上)
・全社敷地内での喫煙制限の強化(2024年度以降100%全面禁煙)
・メンタルヘルス研修及びストレスチェックの実施によるメンタルヘルス不調の未然防止対策
・家族、外部医療機関とも連携した復職支援プログラムの継続的な実施
<女性活躍推進>
・育児休業からの復職支援として、復職面談により対象者全員へのフォローの実施(100%実施)
・管理職向けダイバーシティ推進研修の継続的な実施(年1回以上実施)
・女性社員向けキャリア教育の継続的な実施(年1回以上実施)
・女性活躍に関する取組を紹介する冊子を配布し、女性活躍推進に対する社内風土の醸成
・女性活躍推進に関する相談窓口の周知
・両立支援制度の拡充を検討
<人材育成>
・階層別研修の拡充
・主要役職の就任時研修の拡充
・女性活躍推進に関する研修の継続的な実施(年1回以上実施)
・全社員向けDX推進研修の継続的な実施(年10回以上実施)
・多様な働き方の推進として制度の充実を検討
当社グループの業績や財務状況などに影響を及ぼす可能性がある事項には、以下のようなものがあります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであり、事業等のリスクがこれらに限られるものではありません。
当社グループは、国際的な品質マネジメントシステムに従い各種の製品を製造しております。しかしながら、全ての製品に欠陥がないという保証はありません。製品の欠陥が発生した場合は、迅速な対応と抜本的な対策により損害額の極小化と信用失墜の防止に努めますが、欠陥の内容によってはリコールが避けられず、業績に悪影響が及ぶ可能性があります。
当社グループを取り巻く市場環境は厳しい状況が続いております。とりわけ販売価格については、競争の激化とお客さま対応も重なり、低下する場合があります。販売価格低下の影響はコストダウンで吸収すべく、トータルコストダウンの推進に全力を注いでまいりますが、価格動向によっては業績に悪影響が及ぶ可能性があります。
当社グループの主要な生産拠点や関連企業の多くが所在している愛知県は、南海トラフ地震の防災対策強化地域に指定されておりますように、地震による多大な被害の発生が予想されております。当社グループといたしましては、建物やその他の設備などハード面の地震対策を講ずる一方、地震対策マニュアルの作成や地震訓練の実施などソフト面での対応を進めるなど、被害を最小限にとどめるべく対策を講じております。しかしながら、想定外の大地震やそのほか台風など予想を超える自然災害によっては、業績に悪影響が及ぶ可能性があります。
当社グループの主要購入原材料としては、銅・アルミニウム・石油化学製品等があります。これらの原材料は国際市況の影響を受けやすく、予想を上回る原材料価格の高騰が起こった場合、生産性向上やコストダウンでは吸収しきれず、業績に悪影響が及ぶ可能性があります。
当社グループは、アジア諸国に生産拠点を展開しておりますが、予期しない法令・税制・規制の変更、政治変動、戦争・テロなど不可避のリスクを内在しております。これらのリスクが発生した場合、事業の遂行に問題が生じ、業績に悪影響が及ぶ可能性があります。
当社グループは、当連結会計年度末現在において、時価のある有価証券を帳簿価額ベースで62億6千3百万円保有しており、総資産の11.1%を占めております。また、退職給付信託資産も、当連結会計年度末の時価ベースで27億3千2百万円保有しております。経済情勢の悪化などにより、株価が急激に下落した場合、多額の評価損失の発生や自己資本比率の低下、さらに退職給付費用の増加などにつながり、業績及び財政状態の悪化を招く可能性があります。
当社グループの主要な拠点において新型コロナウイルス感染症等の大規模感染が生じた場合、当社グループの事業にどの程度影響を与えるのかを正確に予測することは困難ではありますが、企業活動が滞り、業績に悪影響が及ぶ可能性があります。
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
当連結会計年度における国内経済は、ウィズコロナの下での各種政策の効果もあり、企業収益や個人消費に持ち直しの兆しが見られました。しかしながら、ウクライナ情勢の長期化に伴う資源価格の高騰や円安の進行に伴う物価上昇圧力の高まり等により、経営環境は厳しい状況が続きました。先行きにつきましては、経済活動の正常化が進み景気が持ち直していくことが期待されますが、世界的な金融引締め等が続く中、海外景気の下振れリスクのほか、急激な為替変動や物価上昇による消費マインドの低下等の懸念もあり、依然として不透明な状況にあります。
当社グループを取り巻く環境は、新設住宅着工戸数および公共投資は堅調に推移し、企業の設備投資も増加基調となっており、前期に続いて改善の傾向がみられました。
このような状況のもと、当社グループは、2021年度から2023年度までの3ヵ年を対象期間とした「中期経営計画2023」の基本戦略「市場の拡大、事業領域拡大へのチャレンジ」、「基盤事業の競争力と収益力向上」並びに「経営力の強化」に基づき、各重点施策を推進してまいりました。
この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
a.財政状態
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ40億9千1百万円増加し、563億1千8百万円となりました。
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ9億2千円増加し、179億1千9百万円となりました。
当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ31億7千万円増加し、383億9千9百万円となりました。
b.経営成績
当連結会計年度の経営成績は、売上高501億6千万円(前年同期比7.9%増)、営業利益39億8千万円(同21.1%増)、経常利益46億5千4百万円(同22.0%増)、親会社株主に帰属する当期純利益34億5千8百万円(同24.0%増)となりました。
事業部門別の状況は次のとおりであります。
(計測器関連事業)
売上高は、前期比7.9%増の500億9千2百万円となりました。各分野別の状況は次のとおりであります。
ガス関連機器
家庭用プロパンガスメーターは需要下降期に入っておりますが、2019年度から販売を開始したIoT関連製品が順調に数を伸ばしており、LPガス機器は増加しました。都市ガス機器につきましても、中国・台湾向けガスメーターが堅調に推移したことに加え、ガバナ圧力監視システムの更新需要も重なり増加となりました。この結果、ガス関連機器の売上高は前期比5.5%増の237億8千万円となりました。
水道関連機器
官需市場は入札が堅調に推移し増加となりました。電子部品不足の影響を受けた製品はあったものの、国内民間市場の需要も前期に続き増加しました。また、海外輸出も北米・中国・アセアン向けそれぞれ増加しました。その結果、水道関連機器の売上高は前期比9.9%増の170億8千4百万円となりました。
民需センサー・システム
当社のコア技術を活かした電磁流量計や超音波流量計を中心とした液体・気体の各種センサーとシステムを、工場における省エネ・省資源管理や環境対策に向けて拡販を進めました。海外向け医療用センサーの増加はあったものの、国内市場向け製品において電子部品不足の影響を受けたことなどから、民需センサー・システムの売上高は前期比4.5%減の26億5千4百万円となりました。
計 装
大口物件の確保により受注拡大を図るべく、営業体制の充実や提案力・施工能力の強化を従前から推し進めてまいりました。前期に電子部品等の資材調達難により工期延長となった物件が完工したことに加え、その他の物件も順調に受注を確保したことから、計装の売上高は前期比18.8%増の65億7千3百万円となりました。
(その他)
特 機
売上高は、前期比2百万円減の6千7百万円となりました。
当連結会計年度における現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末に比べて5億7千万円増加し、88億4千7百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
棚卸資産や売上債権及び契約資産の増加、法人税等の支払いによる支出などがあったものの、税金等調整前当期純利益と減価償却費合わせて58億2千2百万円の収入があったことなどにより、18億7千6百万円の収入(前期比12億3千8百万円の収入減)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資有価証券の売却による収入があったものの、有形固定資産の取得による支出などにより、6億8千3百万円の支出(前期は25億8千9百万円の収入)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
短期借入金の借入れがあったものの、配当金の支払いや長期借入金の返済などにより、8億2千8百万円の支出(前期比50億9千7百万円の支出減)となりました。
③ 生産、受注及び販売の実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 金額は、販売価格によっております。
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
a.財政状態の分析
(資産)
流動資産は、棚卸資産が増加したことに加え、増収に伴い売掛金が増加したことから、前連結会計年度末に比べて11.8%増加し、368億3百万円となりました。
固定資産は、有形固定資産や繰延税金資産が減少しましたが、退職給付に係る資産が増加したことなどから、前連結会計年度末に比べて1.0%増加し、195億1千5百万円となりました。
この結果、総資産は前連結会計年度末に比べて7.8%増加し、563億1千8百万円となりました。
(負債)
負債は、退職給付に係る負債が減少したものの、支払手形及び買掛金、電子記録債務の増加などにより、前連結会計年度末に比べて5.4%増加し、179億1千9百万円となりました。
(純資産)
純資産は、利益剰余金に加え、為替換算調整勘定や退職給付に係る調整累計額が増加したことなどにより、前連結会計年度末に比べて9.0%増加し、383億9千9百万円となりました。
この結果、自己資本比率は68.2%となり、前連結会計年度末と比べて0.8ポイント増となりました。
b.経営成績の分析
当連結会計年度の業績は増収・増益であり、売上高・利益いずれも過去最高となりました。
2023年3月期は「新型コロナウイルス感染症」の影響が一部残りましたが、徐々に回復の兆しが見られました。前期は電子部品などの資材調達が滞ったことで生産面に支障をきたしたほか、計装分野の一部で工期延長がありましたが、当期においては、影響は限定的でありました。
売上高は、電子部品不足の影響は一部に残ったものの、国内市場及び海外市場ともに堅調に推移したことから、前期比+7.9%増収の501億6千万円となりました。利益面につきましては、原材料や電子部品などの調達コスト高はありましたが、増収効果に加え、販管費が前期並みにとどまったことから、大幅な増益となり、営業利益は前期比21.1%増益の39億8千万円、経常利益は投資有価証券売却益の増加等により前期比22.0%増益の46億5千4百万円となりました。特別利益として固定資産売却益が加わったことで、親会社株主に帰属する当期純利益は前期比24.0%増益の34億5千8百万円となりました。
また、「新中期経営計画2023」における計画値との比較では、前述のとおり、電子部品不足の影響は一部に残ったものの、国内市場及び海外市場ともに堅調に推移したことなどから、売上高は計画値「477億円」に対し「501億円」、経常利益は、計画値「37億円」に対して「46億円」、当期純利益は計画値「26億円」に対して「34億円」といずれも計画を達成しました。また、これらの結果、ROA(総資産利益率)では、計画値「4.9%」に対して「6.4%」と計画を大きく上回る結果となりました。
(単位:億円)
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、内部資金または借入により資金調達することとしており、借入による資金調達に関しましては、市場の金利状況や資金使途等を勘案し短期借入金や固定金利の長期借入金で信頼性の高い銀行等金融機関から調達しております。
当連結会計年度末における現金及び預金の残高は113億5百万円、短期借入金の残高は8億5千1百万円、長期借入金の残高は3千4百万円となりました。
なお、ウクライナ情勢による地政学リスクやの新型コロナウイルス感染症の再拡大リスクなど、今後の業績への影響は予測困難ではありますが、手許資金を確保しつつ、IT/設備/開発の各計画に基づいた成長投資、業績に応じた利益還元と安定的な配当の継続を重視した株主還元など、これらを反映した年度資金計画に基づき、適切に管理しております。
なお、金融機関と総額40億円のコミットメントライン契約を締結しており、不測の事態に備え、資金の流動性を確保しております。
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、当連結会計年度における資産、負債の報告数値及び収益、費用の報告数値について影響を与える見積り、判断及び仮定を使用することが必要となります。当社グループの経営陣は過去の実績や合理的であると判断する一定の前提に基づき、継続的に検証し、意思決定を行っております。しかしながら、これらの見積り、判断及び仮定は不確実性を伴うため、実際の結果はこれらの見積りと異なる場合があります。
当連結会計年度において、経営上の重要な契約等はありません。
当連結会計年度の研究開発活動は、当社のR&D本部を中心に計測器関連事業として、ガス関連機器、水道関連機器、民需センサー・システム、計装の各分野における市場ニーズに対応した商品の開発を行う商品開発活動と、これらの商品群を伸ばし、更に新たな商品群を作り出していくために必要な基礎研究・開発を行う技術開発活動の2つの活動を行っております。
当連結会計年度における研究開発費の総額は
当社グループの研究開発活動は全て計測器関連事業に関するもので、主に次のとおりであります。
計測器関連事業において、ガス関連機器分野では、LPWA通信機能を搭載した超音波ガスメーターの開発、地方ガス事業者に向けた都市ガスメーター用クラウドの配信サービスの開発、中国市場向け燃料ガス用超音波流量計の機能拡張、脱炭素社会を見据えた水素メーターに関する技術確立等、水道関連機器分野では、超音波式冷温水流量計や水道メーター用無線送信器の開発等、民需センサー・システム分野では、昨今のDXも相まって引き合いが増加している小型電磁流量センサーの機能向上、省エネルギー分野の燃料ガス用超音波流量計のラインナップ拡充等、計装分野では、市場拡大に向けたインテリジェントプリンターの後継機種の開発等、市場ニーズに応えた商品の開発を引き続き進めてまいりました。また、LPWA通信機能を搭載したスマートメーターを用いた「自動検針」「見える化サービス」「見守り」等の検証を行う各種実証実験への参画を水道関連機器分野で実施しております。
技術開発活動では、主要国立大学との産学協同を推進し、新たな計測技術の研究を継続実施いたしました。また、IoTで取得するデータを分析・活用する上で基盤技術となる組込AI技術の研究を継続実施いたしました。