第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1経営方針

当社は以下の基本理念のもと、独自の技術と製品を通じて顧客の豊かな生活環境を実現し、株主各位に適切な利益還元を行うことを目指しております。

(基本理念)

目的(存在理由)

社会への貢献

わたしたちは、社会に役立ち、人々の心や暮らしを豊かにし、よって社会に貢献することを目的とします。

基本的価値観(不変の主義)

開拓の精神

わたしたちは、失敗を恐れず、情熱を持って、未開の地(新しい分野)に挑戦することを誇りとします。

不断の努力

わたしたちは、弛みない努力によって、困難に打ち勝ち、目的の実現に至ることを喜びとします。

誠実な意志

わたしたちは、わたしたちを支える人々※に対し、揺らぐことのない誠実な意志によって行動します。

※「わたしたちを支える人々」とはステークホルダー(お客様、サプライヤー、株主・投資家、従業員とその家族など)を指します。

 

(2)経営戦略等

当社グループは、機能性を高めた付加価値の高い製品の開発を進めるとともに、小型で低価格な製品ラインナップをそろえることで、法人から一般消費者まで顧客層の幅を広げてまいりました。また、事務所や店舗といった本建築物件の受注拡大に取り組み、ユニットハウスのレンタル及び販売のより一層の市場拡大を目指しております。

今後も継続して、展示販売場及びトランクルーム店舗を計画的に出店し、店舗網の拡充を推し進めることで、さらなる経営基盤の強化に努めてまいります。

 

(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

当社グループは、ユニットハウス事業を単一の報告セグメントとしており、経営上の目標の設定については、売上高経常利益率を指標としております。

 

(4)経営環境及び事業上及び財務上の対処すべき課題

ユニットハウス業界におきましては、首都圏を中心とした再開発工事や東京五輪の関連施設工事等により、建設投資の需要が高い状態が継続しております。一方で、資材購入価格の上昇及び建設労働者の不足が顕在化していることから、工期の長期化や建築単価の高騰が顕著になってきております。

当社の主力製品であるユニットハウスは、工期短縮や建築コストの抑制が可能な工業化建築物として認識されるようになり、年々売上高を伸ばしております。

ユニットハウスの需要増加に伴い、供給力の不足が懸念されておりますが、当社はこれに対応すべく、生産工場及び物流センターの増強や稼働率向上など、生産・供給体制の一層の強化を図っております。また、製造原価の改善、物流経費の抑制等、原価低減を推進し、利益確保に努めております。

 

(5)株式会社の支配に関する基本方針について

当社では、法令及び社会規範の順守を前提として、①効率的な資産運用及び利益重視の経営による業績の向上ならびに積極的な利益還元、②経営の透明性確保、③顧客をはじめあらゆるステークホルダーから信頼される経営体制の構築を推進し、中長期的かつ総合的に企業価値・株主価値の向上を目指しており、この方針を支持するものが「会社の財務及び事業の方針の決定を支配する者」であることが望ましいと考えています。

また、上記の方針に照らして不適切な者が当社支配権の獲得を表明した場合には、当該表明者や東京証券取引所その他の第三者(独立社外者)とも協議のうえ、上記の方針に沿い、株主の共同の利益を損なわず、役員の地位の維持を目的とするものでないという、3項目の要件を充足する必要かつ妥当な措置を講じるものとします。

2【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1)レンタル資産の保有について

当社グループはユニットハウス等のレンタルを主要事業として行っており、レンタル資産を保有しております。需要等を考慮しながら投資を行っておりますが、急激な環境変化による需要の減少や、技術革新や競合他社製品の台頭などによりレンタル資産が陳腐化する可能性があります。

こうした要因により減損損失の計上や廃棄処分を余儀なくされた場合、当社グループの業績に影響が及ぶ可能性があります。

 

(2)資材購入価格の上昇

鉄鉱石価格の高騰による鉄鋼製品の上昇、原油高騰による資材購入価格の上昇などによりユニットハウス及び立体駐車装置の製造原価が上昇し、利益を圧迫する可能性があります。

 

(3)需給の変動

当社グループの主要顧客である建設・土木業界は、公共投資・民間設備投資等の国内建設投資動向により収益が増減します。公共事業の大幅な削減や民間工事の著しい減少等が発生した場合には、当社グループが提供するサービス・製品等への需要の落ち込みにより、当社グループの業績に影響が及ぶ可能性があります。

 

(4)競争の激化

当社グループの主力事業であるユニットハウス事業において、同業者との間で価格競争が激化し、製品価格・レンタル価格が下落する場合、また同業者の新製品・新サービス等により当社グループの業界シェアが低下する場合には、当社グループの業績に影響が及ぶ可能性があります。

 

(5)法的規制

当社グループがユニットハウス事業を行うに当たっては、建築基準法、都市計画法、国土利用法、その他の関係法令による規制を受けております。また、当社グループの主要顧客である建設・土木業界も同様に上記法令による規制が適用されることから、今後、これらの規制の改廃や新たな法的規制が設けられた場合、当社グループの業績等に影響が及ぶ可能性があります。

 

(6)為替レートの変動

当社グループの主力製品であるユニットハウス等の製造に際しては、原材料等の一部を海外から購入するため、為替レートが大幅に円安方向に変動する場合には製造原価が上昇し、当社グループの業績に影響が及ぶ可能性があります。また、当社グループは、将来的な成長のため、中国・東南アジアを中心に海外における事業規模を伸ばしつつあることから、当社グループの進出先において、現地通貨価値の大幅な変動や政情の不安定化等が発生した場合、当社グループの業績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

①財政状態及び経営成績の状況

当連結会計年度における我が国経済は、世界経済の緩やかな減速を背景に輸出は伸び悩んでおりますが、活発な都市再開発や堅調なオフィス需要を背景に設備投資は堅調に推移しており、個人消費も緩やかに回復しております。また、中国政府の景気下支え策により景気減速に歯止めがかかることが予想されますが、一方で日米の貿易摩擦など、今後の国際情勢は注視すべき状況が続いており、国内経済の先行きは楽観視できない状況となっております。

ユニットハウス業界におきましては、首都圏を中心に再開発工事が継続的に行われており、オリンピック関連工事も徐々に本格化していることから、今後も需要の高い状態が続くことが見込まれます。

このような情勢のなか、当社グループは様々な設備を付加した新製品の開発や、安全性や快適性を高めた新製品の本格投入などにより、お客様のニーズに応える製品開発を行うとともに、生産性向上を目的とした生産供給拠点の拡充、生産設備の強化を進めてまいりました。

これらの結果、当連結会計年度のユニットハウス事業の売上高は41,608百万円(前年同期比7.3%増)、その他の事業の売上高は248百万円(前年同期比15.1%減)となり、合計した当連結会計年度の売上高は41,856百万円(前年同期比7.1%増)となりました。

利益面におきましては、製造及び物流部門を中心に原価低減及び経費削減を推進し、営業利益5,908百万円(前年同期比17.8%増)、経常利益5,942百万円(前年同期比18.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益3,735百万円(前年同期比19.4%増)となりました。

 

②キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ562百万円減少し、3,992百万円となりました。

資金の主な増加要因は、税金等調整前当期純利益、減価償却費、仕入債務の増加であります。主な減少要因は、たな卸資産の増加、借入金の返済、法人税等の支払であります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動により獲得した資金は4,199百万円(前連結会計年度は4,333百万円の獲得)となりました。

主な増加要因は、税金等調整前当期純利益5,846百万円、減価償却費4,881百万円、仕入債務の増加502百万円であり、主な減少要因は、たな卸資産の増加4,553百万円、法人税等の支払2,101百万円であります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動により使用した資金は2,448百万円(前連結会計年度は824百万円の使用)となりました。

主な減少要因は、工場等への設備投資、販売拠点拡充等に伴う有形固定資産の取得による支出1,867百万円、関係会社株式の取得による支出476百万円であります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動により使用した資金は2,313百万円(前連結会計年度は3,261百万円の使用)となりました。

主な増加要因は、セール・アンド・リースバックによる収入425百万円であり、主な減少要因は、配当金の支払1,110百万円、短期及び長期借入金の純減825百万円、リース債務の返済による支出795百万円であります。

 

③生産・レンタル資産増加実績及び受注並びに販売の実績

(ア)生産実績

当連結会計年度の生産実績は次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2018年4月1日

至 2019年3月31日)

前年同期比(%)

ユニットハウス事業(百万円)

16,627

108.7

(注)1.金額は製造原価で表示しております。

2.記載の金額には消費税等は含まれておりません。

 

(イ)レンタル資産増加実績

セグメントの名称

品目区分

当連結会計年度

(自 2018年4月1日

至 2019年3月31日)

前年同期比(%)

ユニットハウス事業

ユニットハウス(棟)

14,517

98.4

(注) 増加実績は、自社生産のうちレンタル資産に振り替えた数量であります。

 

(ウ)受注実績

当社は販売計画に基づき見込生産をしておりますので、該当事項はありません。

(エ)販売実績

当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2018年4月1日

至 2019年3月31日)

前年同期比(%)

ユニットハウス事業(百万円)

41,608

107.3

その他(百万円)

248

84.9

合計(百万円)

41,856

107.1

(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。

2.上記の金額には消費税等は含まれておりません。

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

①重要な会計方針及び会計上の見積り

当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。

この連結財務諸表の作成に当たりまして当社グループは、決算日における資産・負債の報告数値及び偶発債務の開示並びに報告期間における収入・費用の報告数値等会計上の見積りを必要とする事象及びその見積りに影響を与える要因を把握し、把握した要因に関し、適切な仮定を設定しております。さらに設定した仮定に基づき適切な情報を収集し、適切な仮定及び情報による見積り金額を計算しています。

以上の方針に基づき、継続して評価を行っております。また、過去の実績や状況に応じ合理的だと考えられる様々な要因に基づき、見積り及び判断を行い、その結果は他の方法では判断しにくい資産・負債の簿価及び収入・費用の報告数字についての判断の基礎としております。実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。

当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。

 

②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

当社グループの当連結会計年度の経営成績等は以下の通りであります。

 

経営成績の分析

(売上高)

当連結会計年度のユニットハウス事業の売上高は、前連結会計年度に比べ2,836百万円増加し、41,608百万円(前年同期比7.3%増)となりました。これは主に、店舗・一般事務所といった本建築において大型物件の受注が大幅に増加したことによるものであります。その他の事業につきましては、前連結会計年度に比べ44百万円減少し、当連結会計年度売上高は、248百万円(前年同期比15.1%減)となりました。上記の結果、当連結会計年度の売上高は前連結会計年度と比べ2,791百万円増加し、41,856百万円(前年同期比7.1%増)となりました。

(売上総利益)

当連結会計年度の売上総利益は、前連結会計年度と比べ2,051百万円増加し、16,991百万円(前年同期比13.7%増)となりました。

(営業利益)

当連結会計年度における販売費及び一般管理費は、宣伝広告を強化したことによる販売促進費の増加等により、前連結会計年度に比べ1,159百万円増加し、11,083百万円(前年同期比11.7%増)となりました。

以上の結果、当連結会計年度の営業利益は、前連結会計年度と比べ891百万円増加し、5,908百万円(前年同期比17.8%増)となりました。

(経常利益)

当連結会計年度の経常利益は、前連結会計年度と比べ937百万円増加し、5,942百万円(前年同期比18.7%増)となりました。

(親会社株主に帰属する当期純利益)

親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度と比べ607百万円増加し、3,735百万円(前年同期比19.4%増)となりました。

 

財政状態の分析

(資産の部)

当連結会計年度末の資産の額は、前連結会計年度末に比べ2,570百万円増加し、55,247百万円となりました。主要な要因は、建物及び構築物の増加891百万円、売上債権の増加754百万円、レンタル資産の増加436百万円、建設仮勘定の増加570百万円、関係会社株式の増加476百万円、現金及び預金の減少562百万円、リース資産の減少399百万円などであります。

(負債の部)

当連結会計年度末の負債の額は、前連結会計年度末に比べ28百万円減少し、27,967百万円となりました。主要な要因は、仕入債務の増加649百万円、未払法人税等の増加180百万円、短期及び長期借入金の純減825百万円などであります。

(純資産の部)

当連結会計年度末の純資産の額は、前連結会計年度末に比べ2,598百万円増加し、27,280百万円となりました。主要な要因は、親会社株主に帰属する当期純利益3,735百万円および配当金の支払1,111百万円などであります。自己資本比率は49.4%となっており、健全な財務状況を保っております。

 

③資本の財源及び資金の流動性の分析

(ア)キャッシュ・フローの分析

キャッシュ・フローの分析については、「(1)経営成績等の状況の概要②キャッシュ・フローの状況」に記載しております。

 

(イ)財務政策

当社グループは現在、必要な運転資金及び設備投資資金については、自己資金又は借入により資金調達することとしております。当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は、10,950百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は4,132百万円となっております。

なお、当社グループは、今後も営業活動により得られるキャッシュ・フローを基本に将来必要な運転資金及び設備資金を調達していく考えであります。

 

4【経営上の重要な契約等】

特記すべき事項はありません。

 

5【研究開発活動】

当社グループの研究開発活動は、新製品、新技術の開発と既存製品の改良・改善及び応用があり、多様化、高度化するユーザーニーズに応える製品の研究、開発をすることを目的として取り組んでおります。

当連結会計年度における研究開発費の総額は236百万円であります。