当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2023年6月28日)現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針
当社グループでは、世界的な視野で建設・建築技術の高性能化を図りながら、市場ニーズに呼応した社会資本の充実、貢献に努めております。
当社は、21世紀のスタート、2001年4月1日に新しい経営理念を掲げました。
変化と新しい価値の創造
顧客に満足される新しい機能の創造
社会、自然環境との調和
社員の個性尊重 -意欲と能力の発揮による各人の豊かさの実現-
Making Changes, Creation of New Values for the Next Stage
当社の製品は、創業以来日本の社会資本の形成に大きく寄与してきたと認識しておりますが、日本経済における社会資本の形成が一段落し、プロダクト・サイクルが成熟期に入ったとの認識のもと、新しい理念は、変化と新しい価値の創造により重点を置くものとなっています。
この理念には、日常生活に身近な社会資本も常に人々の新しい要求に対し変化させなければならない、エスイーグループはコアテクノロジーをもとに長年培ってきた経験を活かし、これからも変化を先取りしながら新しい価値を創造し提供し続けていきたいとの想いが込められています。
(2)経営環境及び中長期的な会社の経営戦略
当初グループの主力事業である建設用資機材の製造・販売事業は、公共投資や建設業界の動向に大きく左右されます。中長期的には、「防災・減災、国土強靭化」、高速道路リニューアル、インフラ老朽化対応等需要面での好環境が続くことが予想されます。反面、これらの好環境の期間は、その終焉後に必要とされる新たな収益の柱となる新事業の創出及び既存事業の収益力の強化のために残された限りある準備期間と考えられます。
そのため、2020年3月には、2030年頃までの環境変化についての洞察を基に、2030年での「ありたい姿」「提供価値」について、「2030ビジョン」を策定しました。「2030ビジョン」実現のため、経営資源の戦略的投入・既存事業基盤の再構築と新たな価値の創造を骨子とした中期経営計画2020-2022を策定し、経営課題の解決に取り組みました。
しかしながら、中期経営計画2020-2022の3ヶ年は、新型コロナウイルス感染症拡大やウクライナ情勢等計画策定時には全く想定していない環境変化が生じ、期間中はそれらの環境変化が計画の遂行に大きな影響を与えました。財務上の数値面での計画比未達以上に、質的な変化を十分果たせなかったことが、大きな課題として残りました。
2022年度後半に、ありたい姿の抽象度が高かった「2030ビジョン」を、具体的な事業開発に結び付くようリニューアルする作業を開始し、その新ビジョンをもとに「中期経営計画2023-2025」を策定し、戦略的資源投入をより強化する計画としました。
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[「中期経営計画2020-2022」の振り返り]
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(百万円) |
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2019年度 |
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2022年度 |
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2022年度 |
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実績 |
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当初目標 |
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実績 |
2019年度比 |
当初目標比 |
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連結売上高 |
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22,839 |
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26,000 |
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25,452 |
+2,613 |
△547 |
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連結経常利益 |
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1,063 |
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1,600 |
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1,376 |
+312 |
△223 |
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親会社株主に帰属する 当期純利益 |
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270 |
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1,023 |
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870 |
+599 |
△152 |
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営業利益率 |
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4.7% |
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6.3% |
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5.3% |
+0.6 |
△1.0 |
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ROE |
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3.2% |
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10.0% |
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8.6% |
+5.4 |
△1.4 |
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戦略的 資源投入 |
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「新たな価値創造」のための研究開発 (人件費・経費)・設備投資 |
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計画 |
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実績 |
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(3ヶ年合計概算額) |
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(3ヶ年合計概算額) |
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25億円 |
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13億円 |
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新たな 価値創造 |
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ESCON |
二次製品開発では、埋設型枠、歩道床版、頭首工用の保護パネルの上市がほぼ予定通り進捗。しかしながら、今後の事業の柱になるには規模が小粒なため、今後は、ESCONスラブ(道路橋床版)等大規模修繕等を中心とした橋梁補修関連に開発資源を集中。 |
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海外 |
新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、長期に亘る渡航制限や現地活動の制限により、マーケティング活動の遅延。 エスイーグループの製品の海外展開とは別に、国内外の連携によるVJECを活用したBIM/CIM設計支援事業を立案。 |
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プラズマ 発電事業 |
新型コロナウイルス感染症の拡大により研究開発、及び、資材の調達難により新実験棟の立ち上げが遅延。事業化の詳細決定を2023年度、発電所稼働は2026年度を目標としていたが、複数の発電方式の実証実験の優先順位も含め、工程を大幅に見直し。 |
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その他事業 |
土木分野の新製品の開発が主体で、新規事業の種まきまでに至らず。 |
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既存事業基盤 再構築 |
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工務部を中心とした設計折込体制・技術営業の強化や営業支援システムの導入等は進展。 生産面では、多品種少量生産への適応や技術情報の共有・伝承体制構築に遅れ。システム対応による抜本的な対応が急務。 |
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[2030ビジョン(改訂後)] |
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《2030年度にエスイーグループがありたい姿》 |
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エンジニアリングがつなぐ人とインフラ |
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Engineering With You. |
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私たちエスイーグループは、 |
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1967年の創業以来、耐久性が高く、現場での調整が容易なインフラ資材を開発し、その土地の課題に寄り添い、最適なインフラの構造・資材・施工の組み合わせの実現に貢献してきました。橋をつなぐ、道路をつなぐだけでなく、その場所を周りの地域社会に、人々の暮らしを明日につなぐことにも通じるものでした。 |
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時代は、「気候変動と自然災害」「インフラ老朽化」「少子高齢化や地域間格差」などの社会課題が深刻化し、耐久性の高さや維持管理性は、「サステナブルな社会」の仕組みとして意識されるようになりました。 |
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今まで培った技術とエンジニアリングの力に新しい技術を積極的にクロスさせ、ときには、国内外の技術をオーガナイズし、これからも新たな価値の創造に挑戦し、内外のそこに住む人々のサステナビリティに貢献します。 |
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サステナブルな社会へエスイーがつないでいきます。 |
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[具体的な事業の姿(㈱エスイー)]
これまでメーカーとして築いてきた事業基盤の上に、デジタルを活用したエンジニアリングサービスを展開し、国内外の防災、インフラの整備・維持管理に向けた幅広い貢献を担う企業となる。
・製品の開発による新分野開拓
官公需の分野内では、土木建設関係・道路・防災から砂防・農水等防災分野の拡大、土木建設関係以外の施設増強まで拡大。
官公需の分野を超えて、民需(交通・インフラ・建築)の鉄道・電力・通信等まで拡大。
・新しいビジネスモデルによる新事業
現在のモノ・製品の製造販売から、労役・サービスの提供(設計事業・施工維持管理支援)、更にはソリューションの提供(維持管理クラウドサービス等の新ビジネスモデル構築)まで拡大。
・海外事業
従来のODA・日系民間案件の建材貿易・ベトナム生産拠点構築に加え、海外事業の出発点としてBIM/CIM設計支援を位置付ける。
(3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
長期ビジョンの実現、その前提となる環境変化に優先的に対処するための中期的な課題は以下のように認識しております。
①国土強靭化等の公共事業予算の追い風のある建設用資機材の製造・販売事業での着実な業容拡大と利益体質の強化
②今後の成長を牽引する新事業、新製品・新サービスなどの新しい価値の創造と早期収益化
③海外関連の事業再構築による業容を拡大
④企業価値向上のための資産効率の向上と経営基盤の強化
⑤建設用資機材の製造・販売事業以外では、
・建築用資材の製造・販売業での利益体質の強化
・建設コンサルタント事業の新たな収益の柱の育成
・補修・補強工事業においては抜本的な拡大策の展開
(4)中期経営計画2023-2025
以上の課題に対処するため、2022年度の後半より「中期経営計画2023-2025」の作成に取り掛かり、2023年5月に公表しております。
①中期経営計画の位置付け
この「中期経営計画2023-2025」の期間は、「2030ビジョン」のありたい姿実現に向けて、「既存事業の土台を盤石にしつつ、未来に向けた種まきをする期間」と位置づけております。
②基本方針
a)思い切った経営資源の戦略的投入の継続・強化
・・・前中期経営計画期間中に十分に実施できなかった戦略的な資源投入を強化します。先行投資によ
り、本中期経営計画期間中の利益水準は2023年3月期に比較し低水準となりますが、戦略的な資源
投入により2026年3月期以降の飛躍的な成長を遂げることを狙っていきます。
b)未来に向けた種蒔き
・・・従来より実証試験に注力してきた発電事業への先行投資を継続・強化します。
ESCON事業は、本中期経営計画期間中に橋梁大規模修繕関連の収益化を図り、利用分野を拡大しま
す。新たに実施するBIM/CIM設計支援事業は本中期経営計画期間中にビジネスモデルを定着させ、拡
大を図っていきます。既存事業領域から展開する新規事業等については開発体制の確立に注力し、
抜本的に新規事業開発体制を改編していきます。
c)既存業務の土台固め
・・・既存事業の持続可能性を確実なものとし、上記の事業の展開に結び付けるために、生産業務の効率
化・技術伝承対策、人材の定着・確保に向けた教育・評価制度改革等を実施していきます。
(5)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
経営指標につきましては、先行投資により、本中期経営計画期間中の利益水準は2023年3月期と比べ低い水準となります。2026年3月期には、既存事業セグメントに属さない研究開発費(その多くは発電事業に係るもの)を除いたレベルでは増益になる目標を掲げております。
資本効率の向上に係る目標の指標は、自己資本当期純利益率(ROE)としておりますが、上記の利益目標と同様に2023年3月期に比し、大幅な低下となりますが、既存事業セグメントに属さない研究開発費(その多くは発電事業に係るもの)を除いた既存事業では、10%を上回る水準を目指します。
株主還元につきましては、前中期経営計画と同様の方針のもと、株主資本配当率(DOE)(*)としております。
(*)株主資本配当率=配当金総額÷期末株主資本(新株式払込金を除く)×100
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基本財務目標 |
2023年3月期 |
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2026年3月期 |
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売上高 (百万円) |
25,452 |
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28,500 |
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経常利益 (百万円) |
1,376 |
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1,205 |
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親会社株主に帰属する当期純利益 (百万円) |
870 |
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743 |
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経常利益 (報告セグメントに属さない研究開発費を除く) |
1,770 |
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1,894 |
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収益性・配当 |
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営業利益率 (%) |
5.3 |
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4.2 |
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自己資本当期純利益率(ROE) (%) |
8.6 |
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7%超 |
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株主資本配当率(DOE) (%) |
3.8 |
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3.5%以上目安 |
(1)サステナビリティに関する考え方及び取組
当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2023年6月28日)現在において当社グループが判断したものであります。
当社および当社グループは、2020年に2030年に目指す姿として「2030ビジョン:すべての人々にSustainableな発展を」を公表し、「Sustainableな社会の発展に貢献し、自らもSustainableな発展を遂げ、全てのステークホルダーの満足を追求し続けます」と掲げており、サステナビリティを中心とした経営戦略や経営計画を作成し活動してきております。
2023年には2030年ビジョンを目指すべき事業の具体化の観点から刷新し、新しい2030ビジョン「エンジニアリングがつなぐ人とインフラ Engineering With You.」を公表し、今までのインフラ老朽化や国土強靭化、防災といった公共分野だけではなく、もっと広く、人々の生活や自然環境、街づくりをサステナブルなものにしたい、貴方のために貢献したい、という想いを端的に込めたメッセージとしました。
(2)ガバナンス
新しいビジョン実現のために、2022年度に取締役会において、2023年4月より開始する新しい中期経営計画の議論を実施し、サステナビリティ関連のリスク及び機会を念頭においた施策、およびその実施状況の管理、手続きについて議論を重ねております。取締役会をはじめとした既存のガバナンスとリスク管理の枠組みのなかで、サステナビリティについての監視、管理を実施しております。新中期経営計画の実施過程、内外のサステナビリティの議論の動向、限りある経営資源を前提とした効率的な管理体制構築等の観点から必要と判断した場合には、サステナビリティに特化したガバナンス体制も検討していくこととしております。
(3)リスク管理
「事業等のリスク」については、次節に記載しております。また、機会の識別については新中期経営計画にて実施しております。上述のように、リスク管理についても、現在の枠組みを活用し、事業等のリスクの一環としての管理を実施しております。また、新中期経営計画の実施過程、内外のサステナビリティの議論の動向、限りある経営資源を前提とした効率的な管理体制構築等の観点から必要と判断した場合には、サステナビリティに特化したリスク管理体制も検討していくこととしております。
(4)人材育成
人材育成には、さまざまな価値観を持った社員が融合することが重要と考え、積極的に採用活動を行っております。建設業界における慢性的な人手不足や高齢化により、現状においては測定可能な目標を示すことは困難でありますが、引き続き多様性の確保に取り組んでまいります。
詳細は、「
(5)戦略・指標及び目標
当社グループの主要な事業は製造業であり、また、エンジニアリングサービスも重視しており、環境・人的資本・研究開発等が重要との認識ではありますが、企業価値への影響を投資家に理解していただくには、内外で議論されている重要課題(マテリアリティ)の決定手法に沿い、可能な限り内外で比較可能な具体的な選定(可能ならばその基準に沿って数値化)をすることが必要と考えております。また、当社の主要株主や主な投資家は個人の方が大部分なため、企業価値への影響の分かり易い開示について機関投資家を中心とした枠組みだけで十分かどうかについても更なる検討が必要と考えております。
現時点では、重要課題について、以上のように判断しておりますので、今後、詳細を検討した上で、開示を充実させていくというマイルストーンが指標と理解していただきたいと考えております。
当社グループの経営成績、財務状況および株価等に影響を及ぼす可能性のあるリスクのうち、外部環境・内部環境それぞれにおいて、経営方針・経営戦略を実施していく上で重要度の高いものは以下のものがあります。なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2023年6月28日)現在において当社グループが判断したものであります。
外部環境に起因するリスク
①建設投資減少に関するリスク
当社グループの売上高の約6割が、土木を中心とした国内建設市場向けへの販売等によるものであります。中期経営計画の期間中においては、国土強靭化・インフラ耐震化を進めていくために公共投資予算が割り当てられるとみておりますが、長期的には公共投資は漸減傾向となることが予想されます。また、財政健全化等を目的として公共投資が急減する場合や景気後退による民間の設備投資が縮小する可能性があります。度重なる台風災害や地震による災害の影響の激甚化が見られる状況下、これらのリスクが急激に顕在化する可能性は低いとみておりますが、以下の懸念材料より政府の一時的な政策の優先順位の変更等がないとは言えません。これらは当社グループの業績及び財務状況等に悪影響を及ぼす可能性があります。
・世界的な金利上昇による日本銀行の金融緩和策からの転換(国債の発行余地低下)
・金利上昇による国債利払い費の増加による財政圧迫
・ウクライナ情勢の影響による日本の安全保障政策の変更(防衛費の増強)
リスクの影響を軽減する方策:新しい収益の柱となる事業の構築、製品種類の分散化、海外展開
②原材料高騰に関するリスク
当社グループの主力製品群は、製造原価の約7割は原材料費となっております。その中でも鉄や鉄を素材とするPC鋼線・線材等市況により大きく価格が変動するものを多く使用しております。
今後、原材料が急騰した場合には、原材料費の上昇により当社の業績及び財務状況等に悪影響を及ぼす可能性があります。
なお、「原材料高騰に関するリスク」につきましては、鋼材等の一部の原材料の価格が高騰しており、仕入価格への影響が出ております。中期経営計画には作成時に合理的に見込まれる影響については対応策とともに折り込んでおります。このリスクの影響を受ける可能性のある当社セグメントは、建設用資機材の製造・販売事業、建築用資材の製造・販売事業、補修・補強工事業であります。
リスクの影響を軽減する方策:販売価格への適正な反映、調達ルートの多様化
③災害に関するリスク
当社グループの製造拠点は全国に点在しております。また、主力のケーブル製品においては製造拠点が山口工場だけとなっております。近年頻発しています集中豪雨や今後発生が想定されています南海トラフ地震等の災害発生が考えられ、いずれかの工場が被災した場合には、操業に支障が生じ、当社グループの業績及び財務状況等に悪影響を及ぼす可能性があります。
リスクの影響を軽減する方策:拠点の分散化、BCPの更新
④海外事業展開に関するリスク
「中期経営計画2023-2025」では、海外での事業展開を積極的に実施していくことを計画しております。特にベトナムではこれまでもエンジニアリング事業を展開してきましたが、建材市場の開拓、グループ企業の連携による設計支援事業の展開にも注力していきます。また長期的にはベトナム以外のアジア市場向けの販売拡大にも注力していきます。海外展開においては、言語、地理的要因、法制度・税制度等各種規制、当局の監督、政情、商慣習の違い等の様々な潜在的リスクが存在します。これらのリスクに対処できない場合、当社グループの業績及び財務状況等に悪影響を及ぼす可能性があります。
リスクの影響を軽減する方策:情報収集機能の強化、海外管理体系の整備
⑤気候温暖化への対応に関するリスク
中期経営計画では、発電事業等気候温暖化への対応は新たな事業機会としてこれまでも注視してきております。2020年度に入り各国がCO2の排出目標を引き上げ又は早期化する動きが顕著になり、企業としてもより意識的にサステナビリティに向けた対応が必要となります。また、各国の具体的な規制・制限次第では、企業の持続可能性を維持するための負担に大きな影響を与えることになります。また、機関投資家は投資対象のメルクマールに気候温暖化対応を入れる動きや対応状況の開示を求める動きを活発化させております。機関投資家等の開示をめぐる国際的な動きを背景に日本でも開示制度の改訂が進んできております。気候温暖化における事業環境の変化に適切に対応が出来なければ、企業の持続可能性に大きな影響を与えることになります。
リスクの影響を軽減する方策:情報収集と定量的な対応策の検討・実施、適切な開示
内部環境に起因するリスク
①新規事業投資に関するリスク
長期的な公共投資予算の削減に対応すべく、これまでも新規事業の研究開発に積極的に投資してきました。
「中期経営計画2023-2025」においても、新しい価値の創造に積極的に投資していく計画になっております。当
社グループの期待する成果が得られない場合、又は想定しなかった重大な問題が生じた場合等には当社グループ
の業績及び財務状況等に悪影響を及ぼす可能性があります。
リスクを軽減する方策:事業化のステージに応じた投資効率の点検
リスクの影響を軽減する方策:財務的なリスクバッファーとしての自己資本の充実
②人材の確保に関するリスク
当社グループの持続的成長は、土木建築等に係る専門性の高い知識・技術に基づく人材の確保・育成に大きく
影響されます。こうした人材の確保・育成が想定通りに進まない場合は当社グループの業績及び財務状況等に悪
影響を及ぼす可能性があります。
リスクを軽減する方策:人材採用力の強化、働き甲斐の向上(会社と従業員の成長同期感向上)
③仕入製品の減少に関するリスク
当社グループでは、販売する製品付属品の一部を外注業者にて製造しております。外注業者への発注量の管理
や財務状況は常時管理しておりますが、これら外注先において信用不安や後継者不足による倒産・廃業が発生し
た場合には、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
リスクを軽減する方策:発注数量の安定化、外注先数の増強
[新型コロナウイルス感染症の影響]
上記[外部環境に起因するリスク]に記載のリスクについて、新型コロナウイルス感染症の拡大によりそれぞれのリスクが顕在化しておりました。主として、建築市場や海外市場での一時的な需要縮小・喪失を招き、企業活動への影響も大きな影響を与えてきました。現在は新型コロナウイルス感染症にかかる各種の制限や特別な対応措置はほぼなくなっており、経済活動は正常化に近い状態に向かっております。但し、世界的なコロナ禍からの急速な需要の回復、及びそれに端を発するサプライチェーンの混乱は、原材料価格の高騰や各国金融当局の金融引き締めへの転換に波及しており、コロナ禍後の環境の不透明感は急激に強くなっております。
中期経営計画においては、作成時点で見積もれるものは織り込んでおります。想定以上に鎮静化に至る期間が長期化する場合は再度適切な時期を捉え速やかに見直しを実施し、必要な開示を実施していきます。
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における日本及び世界経済は、引き続き新型コロナウイルス感染症による影響を受けたものの、行動制限の緩和等から社会経済活動の正常化が進み、景気は持ち直しの動きが見られました。しかしながら、長期化する世界的なサプライチェーンの混乱に加え、ウクライナ情勢の長期化により、エネルギー価格及び原材料価格の上昇と供給面での制約による影響は、食料品や日用品などの価格まで波及しております。更に米国通貨当局の相次ぐ利上げにより、外国為替市場での急激なドル高と日本円をはじめとする他通貨安が進み、一方で各国においてインフレ鎮静化が見通せないなど、景気減退のリスクが意識される状況となっております。
当社グループと関連の深い建築・土木市場においては、官公庁工事はここ数年の高水準を維持している一方で、民間設備投資には漸く回復の兆しが見え、アジア・アフリカにおける現地経済活動も再開されつつあります。
このような経営環境のもと当社グループでは、2020年6月に公表した「中期経営計画2020-2022」において、2030年頃を見据えた「2030ビジョン」実現のために、①思い切った経営資源の戦略的投入、②既存事業基盤の再構築と新たな価値の創造、③持続可能な企業価値向上のための経営基盤の強化の基本方針のもとに、事業環境が良好な建設用資機材の製造・販売事業を中心として収益性・生産性を向上させ、同時に「中期経営計画2020-2022」終了後の飛躍的な成長のための施策を実施してきました。
a.財政状態
当連結会計年度末の資産合計は前連結会計年度末に比べ18億28百万円増加し254億93百万円となりました。内訳は、流動資産が前連結会計年度末に比べ14億37百万円増加し172億30百万円、有形固定資産が前連結会計年度末に比べ4億8百万円増加し68億44百万円、無形固定資産が前連結会計年度末に比べ32百万円減少し1億81百万円、投資その他の資産が前連結会計年度末に比べ15百万円増加し12億36百万円となりました。
当連結会計年度末の負債合計は前連結会計年度末に比べ13億53百万円増加し150億65百万円となりました。内訳は、流動負債が前連結会計年度末に比べ5億29百万円増加し100億39百万円、固定負債が前連結会計年度末に比べ8億24百万円増加し50億25百万円となりました。
当連結会計年度末の純資産合計は前連結会計年度末に比べ4億74百万円増加し104億28百万円となりました。
b.経営成績
当連結会計年度の売上高は、建設用資機材の製造・販売事業において前年度スポット大型案件の剥落がありましたが、建築用資材の製造・販売事業において新型コロナウイルス感染症により落込んでいた事業が回復したことが大きく寄与したことにより、売上高は254億52百万円(前期比5.4%増)と増収となりました。
利益面では、上述のスポット大型案件にかかる高粗利案件の剥落、原材料価格の高騰影響及び人件費、経費等の増加により、営業利益13億36百万円(前期比32.6%減)、経常利益13億76百万円(前期比30.9%減)、親会社株主に帰属する当期純利益8億70百万円(前期比46.1%減)となりました。
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2022年3月期 |
2023年3月期 |
前期比 |
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公表期初予想 |
実績と予想 |
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売上高 (百万円) |
24,150 |
25,452 |
+1,302 |
|
24,300 |
+1,152 |
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営業利益 (百万円) |
1,982 |
1,336 |
△645 |
|
1,451 |
△115 |
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営業利益率 (%) |
8.2% |
5.3% |
△3.0 |
|
6.0% |
△0.7 |
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
(建設用資機材の製造・販売事業)
この事業では、「防災・減災、国土強靭化のための5か年加速化対策」への対応が進められているなか、橋梁更新工事や豪雨災害などの対策工事が進められております。
そのようななか、当連結会計年度におきましては、引き続き好環境下ではあるものの、前年同期にあった大型かつ高収益のスポット案件の売上・利益が剥落したことや台風19号災害工事に関連したコンクリートブロック特需の終息及び工程見直し等によって現場の工事が延期される案件が前年同期より多かったことや原材料価格の高騰影響、人件費の増加等により、減収減益となっております。
この結果、この事業の売上高は120億67百万円(前期比8.9%減)、営業利益9億5百万円(前期比44.5%減)となりました。
(建築用資材の製造・販売事業)
この事業では、新型コロナウイルス感染症の拡大の影響が残っておりますが、建築金物分野におきまして、大型都市開発や各種中小物件が徐々に稼働し回復基調にて推移しました。また、鉄骨工事分野においては、繰越案件も多い中、期中の受注・消化もあり、順調に進捗しました。利益面では、原材料価格の高騰影響等があり利益率は低下しましたが上述の売上増に伴い増加となりました。
この結果、この事業の売上高は104億27百万円(前期比27.4%増)、営業利益6億50百万円(前期比33.7%増)となりました。
(建設コンサルタント事業)
この事業では、フランス語圏での強みを活かして、アジア・アフリカ圏をはじめとする各国での道路・橋梁建設や公共性の高い設備機材整備、環境改善等についてのコンサルタント事業を展開しております。また、新規分野として国内外におけるBIM/CIM適用事業支援業務への参画を目指してまいります。
当連結会計年度におきましては、新型コロナウイルス感染症の感染拡大による現地活動の制限は概ね解除されております。前期より期初受注残が少ない中、全体としては順調に進捗しましたが、案件対応等の経費増加があり、増収減益となりました。
この結果、この事業の売上高は7億76百万円(前期比10.3%増)、営業利益は33百万円(前期比26.9%減)となりました。
(補修・補強工事業)
この事業では、社会インフラ老朽化対策における橋梁、トンネルの補修・補強工事を推し進めております。国土強靱化対策等が進捗しており、受注環境は引き続き良好に推移しております。
当連結会計年度においては、一部の大型工事の進捗が回復したこと及び受注工事の中で発生した追加工事の増額が認められたことがありましたが、工程が遅れた工事の影響による工事原価の上昇等により、増収減益となりました。
この結果、この事業の売上高は21億80百万円(前期比8.7%増)、営業利益1億86百万円(前期比11.7%減)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、税金等調整前当期純利益が13億79百万円(前期比42%減)や、有形固定資産の取得による支出が9億14百万円あったことなどにより、前連結会計年度末に比べ5億40百万円減少し、当連結会計年度末には43億95百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果減少した資金は、6億37百万円(前連結会計年度末は23億9百万円の増加)となりました。主な資金の減少は、売上債権の増加額が15億56百万円、法人税等の支払額が9億67百万円、棚卸資産の増加額が4億67百万円、主な資金の増加は、税金等調整前当期純利益が13億79百万円、減価償却費及びのれん償却額が6億18百万円、仕入債務の増加額が4億72百万円などであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果減少した資金は、6億56百万円(前連結会計年度末は3億67百万円の減少)となりました。主な資金の増加は、投資有価証券の売却による収入が2億79百万円、主な資金の減少は、有形固定資産の取得による支出が9億14百万円などであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果増加した資金は、7億49百万円(前連結会計年度末は12億53百万円の減少)となりました。主な資金の増加は、長期借入れによる収入が23億10百万円、短期借入金の純増額が3億円、主な資金の減少は、長期借入金の返済による支出が13億43百万円、配当金の支払額が4億20百万円などであります。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
前年同期比(%) |
|
建設用資機材の製造・販売事業 (千円) |
13,795,150 |
△7.17 |
|
建築用資材の製造・販売事業 (千円) |
6,767,743 |
31.76 |
|
建設コンサルタント事業 (千円) |
- |
- |
|
補修・補強工事業 (千円) |
- |
- |
|
合計 (千円) |
20,562,893 |
2.83 |
(注)金額は販売価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。
b.受注実績
当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
受注高(千円) |
前年同期比(%) |
受注残高(千円) |
前年同期比(%) |
|
建設用資機材の製造・販売事業 |
11,605,015 |
△18.19 |
2,797,508 |
△14.20 |
|
建築用資材の製造・販売事業 |
10,311,802 |
18.35 |
2,157,710 |
△5.08 |
|
建設コンサルタント事業 |
714,070 |
76.18 |
1,336,581 |
△4.44 |
|
補修・補強工事業 |
1,800,766 |
△31.87 |
942,993 |
△28.73 |
|
合計 |
24,431,654 |
△5.84 |
7,234,793 |
△12.36 |
(注)金額は販売価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
前年同期比(%) |
|
建設用資機材の製造・販売事業 (千円) |
12,067,947 |
△8.94 |
|
建築用資材の製造・販売事業 (千円) |
10,427,339 |
27.37 |
|
建設コンサルタント事業 (千円) |
776,235 |
10.32 |
|
補修・補強工事業 (千円) |
2,180,855 |
8.68 |
|
合計 (千円) |
25,452,377 |
5.39 |
(注)セグメント間の取引については相殺消去しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
経営成績等
1)財政状態
当連結会計年度末の総資産は前連結会計年度末に比べ18億28百万円増加しましたが、その内訳は、流動資産が14億37百万円の増加、固定資産が3億91百万円の増加となっております。
流動資産については、運転資本が15億36百万円増加したこと(*)、その調達原資として現金及び預金が5億42百万円減少したことが主因であり、運転資本の増加は例年以上に売上が3月に集中したこと及び原材料在庫の積み増しによるものであり、今後正常化していくにつれ解消されるものであり、過剰なものではないと考えております。
固定資産のうち、工場設備の拡張・増強をはじめとする有形固定資産の増加が4億8百万円となっております。いずれも企業価値の維持・向上に資する前向きな長期の投資であり、親会社株主に帰属する当期純利益と譲渡制限付株式報酬としての自己株式の処分等による純資産の増加額4億74百万円と見合っており、調達構造としても問題ないものです。
負債及び純資産については、純資産が4億74百万円増加し、負債が13億53百万円増加しましたが、負債の増加のうち最も大きかったのは借入金12億66百万円であり、借入金の主な増加要因は運転資本の増加によるものです。
資産の残高ベースのリスク許容度(リスク資産に対して十分なエコノミック・キャピタルを有しているか)については、有形固定資産と投資有価証券の合計額70億59百万円に対し、自己資本(純資産-非支配株主持分)103億85百万円あることにより、リスク資産に対するバッファー(エコノミック・キャピタル)は十分にある状態になっていると考えております。また、有利子負債は、前連結会計年度末47億13百万円から12億5百万円増加し、自己資本比率は41.9%から1.2ポイント低下し40.7%となり、D/Eレシオも0.09悪化し、0.57となりました。有利子負債の増加要因は上述の通りであり、安全性指標としての変動幅は大きくないこと、水準としては著変がないことにより、問題ないものと判断しております。
(*)運転資本(売上債権+棚卸資産-仕入債務)は、42億53百万円から57億89百万円と15億36百万円増加しました。
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(単位:百万円) |
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資産 |
負債 |
||||||||
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2022年 |
2023年 |
増減 |
2022年 |
2023年 |
増減 |
||||
|
3月末 |
3月末 |
3月末 |
3月末 |
||||||
|
23,665 |
25,493 |
|
(主な内訳) |
13,711 |
15,065 |
|
(主な内訳) |
||
|
|
△542 |
現金及び預金 |
|
△404 |
未払法人税等 |
||||
|
|
△186 |
電子記録債権 |
|
+1,266 |
借入金 |
||||
|
|
+1,742 |
受取手形、売掛金及び契約資産 |
|
+336 |
電子記録債務 |
||||
|
|
+322 |
原材料及び貯蔵品 |
|
+150 |
支払手形及び買掛金 |
||||
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+144 |
商品及び製品、仕掛品 |
|
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||||
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+1,353 |
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||||
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純資産 |
||||||
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2022年 |
2023年 |
増減 |
||||
|
|
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|
3月末 |
3月末 |
|||||
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+295 |
建物及び構築物-純額 |
9,953 |
10,428 |
|
(主な内訳) |
|||
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+85 |
土地 |
|
△421 |
株主配当金支払い |
||||
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+870 |
親会社株主帰属当期純利益 |
||||
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+32 |
自己株式処分 |
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||||
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+1,828 |
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+474 |
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||||
リスクバッファーとしての自己資本が問題のない水準と考えられる一方で、資本の効率性の観点では、財務レバレッジを上げる余地についての分析も必要と考えております(後述「資本効率の持続的な向上」の項をご参照下さい)。当連結会計年度末での財務レバレッジは2.42であり、前連結会計年度末の2.53から0.11減少しております。今後実際に機動的な資金調達(大型の設備投資やM&A)を実施していくためには、平時には有利子負債による調達余地を残しておく必要があり、外部格付機関が発表している格付別財務指標を鑑みれば自己資本比率は望ましい水準の範囲内と考えております。従って、財務レバレッジを現時点で大きく引き上げることは優先度としては高くなく、当連結会計年度末の水準は妥当な水準と考えております。
2)経営成績
前連結会計年度との比較では下記のように分析しております。
連結売上高は13億2百万円増加しました。セグメント別の内訳は、建設用資機材の製造・販売事業のセグメントにおいて11億85百万円と大きく減少しましたが、他セグメントにて24億87百万円増加となり、建設用資機材の製造・販売事業のセグメントの減少を上回る増加となりました。増加の主な要因は、建築用資材の製造・販売事業の建築金物分野において新型コロナウイルス感染症拡大の影響から回復基調にて推移したことなどによるものです。
連結売上総利益は4億36百万円減少し、売上高総利益率は3.2%低下しました。減少の主な要因は、建設用資機材の製造・販売事業において前年度の大型かつ高収益のスポット案件が剥落したことや護岸用コンクリートブロックの特需が終息したことなどにより減益となったほか、原材料価格の高騰による影響を受けたことによるものです。
販売費及び一般管理費は、人員を強化したこと、新型コロナウイルス感染症の影響による移動制限の解除により営業経費等の支出が増加したことにより2億9百万円の増加となりました。
以上の結果、営業利益は6億45百万円の減少、経常利益は6億16百万円の減少、親会社株主に帰属する当期純利益は7億44百万円減少となりました。
当連結会計年度は、「中期経営計画2020-2022」の最終年度に当たります。2022年5月13日公表の連結業績予想比では下記のように分析しております。
当連結会計年度の売上高は11億52百万円の計画超過で終わりました。セグメント別では、建設用資機材の製造・販売事業で5億84百万円の未達、その他のセグメントは合計で17億36百万円の超過達成となりました。計画超過の大きな要因は、建築用資材の製造・販売事業で新型コロナウイルス感染症の影響から想定以上に回復基調となったことによるものです。
連結売上総利益は4億4百万円の未達、売上高総利益率は計画を2.9%下回りました。想定以上の原材料価格が高騰したこと、建設用資機材の製造・販売事業において工程見直し等によって現場の工事が延期される案件が増加したことが計画未達の主因です。
販売費及び一般管理費は、計画では戦略的な先行投資を大胆に実施していくことと、国内においては新型コロナウイルス感染症が収束に向かい移動制限が緩和されることを織り込み、前連結会計年度比で4億98百万円増加する計画でしたが、販売運賃が想定以上に発生しなかったこと、人材の採用時期がずれたこと等により前連結会計年度比2億9百万円の増加に止まり、期初計画比では2億89百万円少なくなりました。その中には戦略的な先行投資の位置付けである報告セグメントに帰属しない研究開発費の未達80百万円が含まれております。
以上の結果、連結営業利益は期初計画比1億15百万円の未達成となりました。戦略的な先行投資は、新型コロナウイルス感染症の影響を受け、研究開発及び資材の調達や新実験棟の立ち上げが遅れるなど、課題の残る結果となりました。
(単位:百万円)
|
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2023年3月期 |
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(実績) |
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2022年3月比 |
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期初予想(*)比 |
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売上高 |
|
|
25,452 |
|
+1,302 |
|
+1,152 |
|
|
|
建設用資機材 |
|
|
12,067 |
|
△1,185 |
|
△584 |
|
|
上記以外 |
|
|
13,384 |
|
+2,487 |
|
+1,736 |
|
|
|
|
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|
|
|
売上総利益 |
|
|
6,679 |
|
△436 |
|
△404 |
|
|
売上高総利益率 |
|
|
26.2% |
|
△3.2 |
|
△2.9 |
|
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|
|
|
先行投資(研究開発) |
|
|
394 |
|
+41 |
|
△80 |
|
販売管理費 |
|
|
5,342 |
|
+209 |
|
△289 |
|
|
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|
|
|
|
|
営業利益 |
|
|
1,336 |
|
△645 |
|
△115 |
|
|
売上高営業利益率 |
|
|
5.3% |
|
△3.0 |
|
△0.7 |
|
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|
|
|
|
経常利益 |
|
|
1,376 |
|
△616 |
|
△83 |
|
|
売上高経常利益率 |
|
|
5.4% |
|
△2.8 |
|
△0.6 |
|
|
|
|
|
|
|
|
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|
|
親会社株主に帰属する 当期純利益 |
|
|
870 |
|
△744 |
|
△54 |
|
|
売上高当期純利益率 |
|
|
3.4% |
|
△3.3 |
|
△0.4 |
|
|
|
|
|
|
|
|
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|
|
|
建設用資機材の 製造・販売事業 |
売上高 |
|
12,067 |
|
△1,185 |
|
△584 |
|
|
営業利益 |
|
905 |
|
△725 |
|
△455 |
||
|
利益率 |
|
7.5% |
|
△4.8 |
|
△3.3 |
||
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
建築用資材の 製造・販売事業 |
売上高 |
|
10,427 |
|
+2,240 |
|
+1,629 |
|
|
営業利益 |
|
650 |
|
+164 |
|
+268 |
||
|
利益率 |
|
6.2% |
|
+0.3 |
|
+1.9 |
||
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
建設コンサルタント事業 |
売上高 |
|
776 |
|
+72 |
|
+26 |
|
|
営業利益 |
|
33 |
|
△12 |
|
△2 |
||
|
利益率 |
|
4.4% |
|
△2.2 |
|
△0.4 |
||
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
補修・補強工事業 |
売上高 |
|
2,180 |
|
+174 |
|
+80 |
|
|
営業利益 |
|
186 |
|
△24 |
|
△20 |
||
|
利益率 |
|
8.6% |
|
△2.0 |
|
△1.3 |
||
(※)2022年5月公表
各セグメント別の課題解決状況を踏まえた分析は以下の通りです。
(建設用資機材の製造・販売事業)
国土強靭化、高速道路耐震化、インフラ老朽化対応のため需要の拡大が続くと予想し、その需要を確実に売上高に結びつける営業活動を実施しました。その結果、ケーブル製品分野及び鉄鋼製品分野等において前年度の大型スポット案件の剥落、護岸用コンクリートブロックの特需終息等により前連結会計年度比減収、工程見直し等によって現場の工事が延期される案件が多かったことにより期初計画比においても減収となりました。工事延期の案件については、翌連結会計年度以降に売上に計上される予定になっております。
減益要因については、前連結会計年度比は上記の減収要因に加え原材料価格高騰の影響及び人件費の増加等があったこと、期初計画比では、工事の延期および想定以上に原材料価格高騰の影響があったことによるものです。
以上により、当連結会計年度の売上高は前期比11億85百万円、期初予想比5億84百万円の減収となりました。営業利益は前期比7億25百万円、期初予想比4億55百万円の減益となりました。
今後につきましては、ケーブル製品分野及び鉄鋼製品分野等において良好な事業環境が続くと思われ、今後も確実に成果に結びつけていくこと、実施した先行投資を確実に事業基盤の強化に結びつけていくことが必要となります。
なお、翌連結会計年度においては、引き続き戦略的な資源投入に注力することに加え、原材料価格の高騰による価格転嫁を実施してまいりますが全てを転嫁するのは難しいと考え、当連結会計年度より増収減益を想定しております。
中期経営計画の課題である需要拡大及び製品の多品種化への製造面での対応、新商品・新製品の開発にも引き続き取り組んでいく計画です。
(建築用資材の製造・販売事業)
セパレーター・吊りボルト等を中心とした建築金物分野において、大型都市開発や各種中小物件が徐々に稼働し新型コロナウイルス感染症による影響から回復基調にて推移しましたが、内装工事においては新規出店が伸びず厳しい状況となりました。鉄骨工事分野においては受注案件を順調に消化したことで、売上高は前期比22億40百万円、期初予想比16億29百万円の増収となりました。
大幅な増収となりましたが、鉄骨工事分野において原材料価格高騰の影響を受け、営業利益は前期比1億64百万円、期初予想比2億68百万円の増益に止まりました。
翌連結会計年度は、原材料価格の高騰の影響が継続すると考えられるため、価格転嫁や生産体制の効率化等による利益率の向上に取り組んでいきます。
(建設コンサルタント事業)
当事業では、新型コロナウイルス感染症の影響により海外現地活動が制限されておりましたが、現在は概ね解除されております。当連結会計年度につきましては期初受注残が少ない中、一部の案件の遅れがありましたが、全体としては順調に推移し、売上高は前期比では72百万円、期初予想比26百万円の増収となりましたが、案件対応等の経費増加があり、営業利益は前期比12百万円、期初予想比2百万円の減益となりました。
予てより課題である有償資金協力案件への参加等受注案件の多様化、海外コンサルタント会社との連携及びBIM/CIM適用事業支援業務への本格参入を引き続き推進していきます。
(補修・補強工事業)
国を挙げての社会インフラ老朽化対応により需要は拡大しており、環境面では良好な状況が続いておりますが、採算を重視した選別受注を行っております。当連結会計年度は一部進捗の遅れていた大型工事の進捗が回復したこと、その他の工事において発生した追加工事の増額が認められたことにより、売上高は前期比1億74百万円、期初予想比80百万円の増収となりました。
利益面では、選別受注による採算向上があったものの、工事中断の影響で遅れていた工事の原価上昇により、営業利益は前期比24百万円、期初予想比20百万円の減益となりました。
本事業は、規模の拡大は人材の数に制約されるため、人材難の環境下での飛躍的な規模の拡大には限界があります。そのため、地道な利益体質の強化策と並行して、ノンオーガニックな拡大を検討していきます。
以上の4つの報告セグメントのセグメント利益の合計額は、連結財務諸表上の営業利益と一致しません。差異は調整額となりますが、調整額のうち特に大きな金額となっているのが、報告セグメントに帰属しない研究開発費です。公共投資の予算規模に大きな影響を受ける建設資機材の製造・販売事業に代わる収益事業を創造していくため、当社グループは、研究開発に特に注力しております。当連結会計年度の実績は3億94百万円、売上高の1.5%となっております。
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2019年 3月期 |
2020年 3月期 |
2021年 3月期 |
2022年 3月期 |
2023年 3月期 |
増減 |
増減率 |
|
研究開発費(百万円) |
250 |
336 |
346 |
353 |
394 |
+41.2 |
+11.7% |
|
売上高比率 (%) |
1.1 |
1.5 |
1.5 |
1.5 |
1.5 |
- |
- |
(注)本研究開発費は、報告セグメントに帰属する研究開発費は含んでおらず、研究開発部署の人件費・経費を含む金額です。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
a.キャッシュ・フローの状況の分析・検討
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローは、基礎営業キャッシュ・フロー(営業キャッシュ・フローから運転資本の増減を除いたもの)と資産売却(政策保有株式の売却等)より合計14億37百万円のインフローに対し、投資(ほとんどが製造設備等に対する固定資産投資)9億72百万円と株主還元(配当金)4億20百万円に配分しました。余剰額44百万円は運転資本の増加に充当し、不足額を有利子負債の増加11億70百万円及び現金及び現金同等物等の減少5億46百万円にて充当しました。
新型コロナウイルス感染症の影響により支出が抑えられた側面がありますが、今後の企業価値向上のための設備投資等に重点的に投資した後においても、フリーキャッシュ・フロー(ここでは、運転資本と定期預金の増減を含まず、株主還元への配分後)はプラスになりました。
次期中期経営計画の初年度である翌連結会計年度においても、キャッシュのインフローを成長投資に重点的に配分していく方針であります。
(百万円)
|
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2022年3月期 |
2023年3月期 |
|
|
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基礎営業キャッシュ・フロー |
2,067 |
1,123 |
|
|
|
|
資産処分等 |
|
214 |
314 |
|
①インフロー |
|
|
2,281 |
1,437 |
|
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|
|
投資 |
固定資産 |
△650 |
△951 |
|
|
|
|
有価証券他 |
△4 |
△20 |
|
|
|
|
|
△655 |
△972 |
|
|
|
株主還元 |
|
△299 |
△420 |
|
②アウトフロー |
|
△955 |
△1,393 |
||
|
|
|
|
|
|
|
|
③ネット資金(①+②) |
|
1,326 |
44 |
||
|
|
|
|
|
|
|
|
④運転資本 |
|
|
242 |
△1,761 |
|
|
|
|
|
|
|
|
|
⑤有利子負債 |
|
|
△953 |
1,170 |
|
|
⑥現金及び現金同等物、定期預金等からの調達 |
615 |
△546 |
|||
b.財務戦略
当社グループの企業価値の持続的な向上を図っていく財務運営の基本方針は、以下の通りです。
・財務の健全性と成長投資を両立させることでキャッシュ・フローの持続的な増加
・長期安定的な株主還元の実施
・資本コストを上回る資本効率の向上
(適正な現預金の水準)
・当連結会計年度末の現預金の水準は、連結売上高の月商の2.2ヶ月分となっており、前連結会計年度末比減少しました。一時的な運転資本の増加による現預金の減少と考えられます。
・グループ企業間でのキャッシュ・マネジメント・システムの運用を開始しており、資金の効率性は向上していると考えております。
・但し、当社グループは事業の性格上工事現場の進捗に売上時期が左右されること、大型プロジェクトの動向等により運転資本の振れが大きくなります。あるべき現預金の水準については今後の資金需要等を踏まえ検討しておりますが、キャッシュ・マネジメント・システムの運用本格化、キャッシュ・コンバージョン・サイクルの短縮化の方向性を踏まえ、ベスト・プラクティスを明確にしていきたいと考えております。
(百万円)
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2021年3月期 |
2022年3月期 |
2023年3月期 |
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売上高 |
22,801 |
24,150 |
25,452 |
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月商 |
1,900 |
2,012 |
2,121 |
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現預金 |
4,549 |
5,172 |
4,630 |
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月商比 |
2.4ヶ月 |
2.6ヶ月 |
2.2ヶ月 |
(運転資本)
・営業キャッシュ・フローの水準は、毎年運転資本の増減に大きく左右される状況となっております。より適切な管理を目指し、キャッシュ・コンバージョン・サイクルの短縮も含め、方向性を見出していきたいと考えております。「中期経営計画2023-2025」では、サプライチェーンの最適化を目指していくことになっており、将来的には運転資本の圧縮にも効果を期待しております。
(資金調達の基本方針)
・当社グループは、「中期経営計画2023-2025」の期間を、「2030ビジョン」のありたい姿実現に向けて、既存事業の土台を盤石にしつつ、未来に向けた種まきをする期間と位置づけており、中期経営計画期間中に成長投資に21億円を配分する計画となっております。中期経営計画期間中の基礎営業キャッシュ・フロー(営業キャッシュ・フローから運転資本の増減を控除したもの)の3年間の目標累計額を48億円と見積もっており、重点的に成長投資に配分していきます。
・また、新規事業を立上げるための投資は、大規模な投資に耐えうるよう「中期経営計画2023-2025」の期間中は、デット・キャパシティをある程度維持していくことを考えており、D/Eレシオ、自己資本比率を見ながら財務規律、財務の健全性を向上させていく予定です。
・但し、M&A等により突発的に資金が必要になった場合や新規事業が予定より早く立ち上がる場合等には、その後のキャッシュ・フローを慎重に精査した上で、D/Eレシオの一時的な大幅悪化を許容する場合もあります。
(資本効率の持続的な向上)
・中長期的な企業価値向上を実現するために、資本効率の向上が不可欠だと考えており、当社グループは連結財務諸表における自己資本当期純利益率(ROE)を「中期経営計画2023-2025」の終了時には7%超とすることを重要な経営指標として掲げております。「中期経営計画2023-2025」は、発電事業をはじめ将来の飛躍的な成長のための研究開発の先行投資が大きく、自己資本当期純利益率(ROE)は大きく低下します。但し、既存事業での自己資本当期純利益率(ROE)は10%超となると試算しており、当該水準は既存事業に割り振られる株主資本コストを上回る水準と考えております。
・当連結会計年度末のROEは、8.6%と前連結会計年度末の17.3%より大きく低下しました。売上高当期純利益率(ROS)の大幅な低下が要因です。ROEの改善のためには売上高当期純利益率(ROS)の向上が必要と考えており、財務運営としては、投資を急ぐあまり総資産回転率が悪化したり、有利子負債が平時に極端に増えることのないよう財務規律に基づいて運営していく必要がある(財務レバレッジを大きく上げる段階にはない)と考えております。
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(%、倍) |
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2020年3月期 |
2021年3月期 |
2022年3月期 |
2023年3月期 |
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自己資本当期純利益率(ROE) |
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純利益/自己資本 |
3.2 |
7.4 |
17.3 |
8.6 |
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売上高当期純利益率(ROS) |
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純利益/売上高 |
1.2 |
2.8 |
6.7 |
3.4 |
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総資産回転率(分母平均) |
売上高/総資産 |
1.01 |
1.00 |
1.02 |
1.04 |
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財務レバレッジ |
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総資産/自己資本 |
2.66 |
2.67 |
2.53 |
2.42 |
(株主還元)
・株主還元・配当政策は経営の最重要課題の一つと認識しております。直接的な利益還元(配当)と成長投資による中長期的な株価上昇によるトータルリターンの向上を基本としています。「中期経営計画2023-2025」においても、これまでの中期経営計画の方針を踏襲し、中長期の成長に向けた投資を優先し、長期に亘る成長を確実に配当還元する方針としております。配当につきましては、短期の業績に左右されず、株主資本の成長に合わせ配当金額が増加する株主資本配当率(*)を配当の水準を決定する際の指標としていきます。具体的には、株主資本配当率3.5%を目安としていきます。
(*)株主資本配当率=配当金総額÷期末株主資本(新株式払込金を除く)×100
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2021年3月期 |
2022年3月期 |
2023年3月期 |
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親会社株主に帰属する当期純利益 |
(百万円) |
632 |
1,614 |
870 |
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株主資本 |
(百万円) |
8,433 |
9,839 |
10,320 |
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1株当たり配当金 |
(円) |
10 |
14 |
13 |
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配当金総額 |
(百万円) |
300 |
421 |
392 |
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配当性向(連結) |
(%) |
47.4 |
26.1 |
45.1 |
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株主資本配当率 |
(%) |
3.56 |
4.28 |
3.80 |
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成しております。この連結財務諸表の作成にあたって採用している重要な会計基準は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載されているとおりであります。
当社グループの連結財務諸表の作成において、損益又は資産の状況に影響を与える見積り、判断は、過去の実績や入手可能な情報に基づいておりますが、見積りは不確実性を伴うため、実際の結果はこれらと異なる場合があります。
特記すべき事項はありません。
当社グループは、「建設用資機材の製造・販売」事業において、長年培ってきたプレストレストコンクリート技術を活かして、あらゆる建設分野に当社製品の適用範囲を拡大し、顧客のニーズに応えるべく低価格で安全な製品を社会に提供していくことを基本方針としております。特に自然災害による被害の予防と復旧のための環境・防災技術(地すべり対策・落橋防止システム等)の開発と応用は、高い社会的評価を得ております。今後ますます多様化する社会インフラ事業分野に、当社グループのソフトエンジニアリングを伴った製品の高性能化を推進し、常に世界レベルの技術を意識した社会資本の整備と維持・補修に貢献してまいりたいと考えております。
また、当社グループは現在、超高強度合成繊維補強コンクリート「ESCON」の拡販と用途開発およびCO2・放射線の発生していないエネルギー発電の研究開発を積極的に行っております。
当連結会計年度における研究開発費の総額は
(1)建設用資機材の製造・販売事業
当セグメントにおきましては、既設基礎構造物の耐震補強技術に関する研究、新しい法面対策工に関する研究、グラウンドアンカーの維持管理に関する研究開発、橋梁関連製品等の研究開発を行っており、当連結会計年度の成果及び内容の主なものは次のとおりであります。
・新しい法面対策工に関する研究・・・法面補強部材の開発
・グラウンドアンカーの維持管理に関する研究・・・既設グラウンドアンカーの補修方法の開発
・補強外ケーブル性能に関する研究・・・高耐久外ケーブルの開発
・変位制限構造用ブラケットの開発・・・変位制限装置関連部材の開発
当連結会計年度に係る研究開発費は
上記のほか、研究開発費には、特定の事業部門に区分できない基礎研究に要した研究開発費が206百万円あります。
なお、建築用資材の製造・販売事業、建設コンサルタント事業、補修・補強工事業においては、研究開発活動を行っておりません。