第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。

 

(1) 経営方針

当社及び当社グループは、わが国を代表する油圧専業総合メーカとして、一般産業機械の基幹部品である「油圧機器」事業を中心に、顧客の仕様に基づき「油圧機器」を組み合わせた「システム製品」及び油圧制御技術の特徴を生かした「環境機械」の生産、販売及び開発を積極的に推進してまいります。

また、自主技術による油圧機器開発を基本姿勢にしていることから、海外進出への制約条件が少なく、油圧業界の中でいち早く1970年代には台湾・インド・香港に海外拠点を設立し、アジアを中心に「YUKEN」ブランドの浸透に努めてまいりました。こうした海外展開力を活かしながら「YUKEN」ブランドを世界に広め、日本、アジア、世界に貢献し、環境変化の中でも利益成長できる高収益体質の独立系総合油圧メーカグループを目指してまいります。

 

(2) 経営環境並びに優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当連結会計年度は、ゼロコロナ政策下での中国経済の低迷、原材料価格の高騰、部材部品の欠品状況継続による生産への影響などにより、大変厳しい事業環境となりました。今後も世界経済は低成長が予想され、不透明な状況が継続することとなりますが、こうした中でも将来の“ありたき姿”を見据え、各施策を着実に実行していくことが必要であると考えております。

 

① 「成長への布石」

中期経営計画の大きな柱である「グローバルサプライチェーン構想」の実現に向け、海外拠点への生産移管やグローバル戦略製品の開発継続、海外生産拠点の生産技術・品質向上のための日本からの支援・指導体制の整備などを着実に進めてまいります。また、当社収益の柱である国内事業のシェア維持・拡大に加え、海外成長市場を抱える海外拠点との一層の連携を図ってまいります。

 

② 「リスクへの対応」

昨今の地政学リスクレベルの高まりや国際情勢の複雑化、社会経済構造の変化等を踏まえると、当社グループの海外事業展開の在り方の検討、地政学リスクシナリオの想定、危機管理の強化などが必要と考えております。同時に、当社グループ全体のコーポレートガバナンスの充実と不祥事防止のためのマネジメント体制の点検を行ってまいります。

 

③ 「企業価値の向上」

各施策の確実な実行により、中期経営計画達成の蓋然性を高めることで、当社の中長期的な企業価値向上を高めるとともに、自己株式の取得や配当性向の引き上げなどの株主還元策も実施しながら、一層資本コストを意識した経営を実践してまいります。

 

当連結会計年度より「長期ビジョン~YUKEN GROUP VISION2030~」を掲げ、油圧専業メーカとして品質と信頼で社会に貢献する真のグローバル企業を目指し、本ビジョンの実現に向け中期経営計画に取り組んでおります。

具体的には以下のとおり取り組んでまいります。

・長期ビジョンの期間

第1期(2022年4月~2025年3月) 投資と再編による基盤強化

第2期(2025年4月~2028年3月) 拡大による利益向上

第3期(2028年4月~2031年3月) 新たな投資による事業領域拡大

・中期経営計画の期間

第1期:2022年4月~2025年3月までの3ヵ年

第2期:2025年4月~2028年3月までの3ヵ年

・中期経営計画の方針

第1期(2022年4月~2025年3月)「真のグローバル企業を目指すための、投資と再編による基盤強化」

① 工場・製品の最先端化に向けた積極投資

② 量と品質を支えるサプライチェーンの強化

③ 全てを支える人財の多様化推進と組織の再編

④ ガバナンス向上に向けた本社機能の強化

第2期(2025年4月~2028年3月)「次なる飛躍に向けた拡大による利益向上」

① 高収益市場でのシェア拡大

② 再投資による最先端化製品拡大

③ 環境型新製品群(省エネ、環境負荷低減など)の拡大

 

(3) 目標とする経営指標

当社グループは、前項の中期経営計画の第1期において「ありたき姿への基盤作り」を行い、第2期において「成長戦略を実践」していくことで、2028年3月期には「連結売上高350億円、営業利益30億円、経常利益30億円、ROE8%以上」等を達成目標として掲げております。

 

 

2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】

当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1) ガバナンス

取締役会は、当社事業に精通した十分な数の社内取締役と、独立性の高い社外取締役を構成員としております。社外取締役は現在2名を選任しており、株主をはじめとしたステークホルダーの視点に立ち、当社の持続的成長と企業価値向上に資するかという観点から、適宜意見を述べております。監査役は、株主の負託を受けた独立の機関として、業務および会計について監査しております。取締役会の諮問機関として、社外取締役が委員として参加する指名諮問委員会、報酬諮問委員会を設置しております。また、当社グループのサステナビリティ経営およびリスク対応の審議・決定機関としてサステナビリティ推進委員会を設置しております。各委員会の目的および委員は以下のとおりであります。

 

目的

委員長(議長)および委員

指名諮問委員会

当社取締役の選任および解任に関する株主総会の議案の内容について、当該議案の前に検討し取締役会に勧告する。また、独立性基準の内容につき、取締役会に報告する。

議長:代表取締役社長

委員:社外取締役2名

報酬諮問委員会

当社取締役の報酬等に関する方針および個人別の報酬等の内容について検討し、取締役会に勧告する。

議長:代表取締役社長

委員:社外取締役2名

サステナビリティ
推進委員会

当社グループのサステナビリティ方針の決定と実行チームへの実行計画策定指示および進捗管理、ならびに事業に伴うリスクの抽出と対応をグループ各社、各部門に指示する。

委員長:代表取締役社長

委員:取締役7名(社内5名、社外2名)、

   監査役3名(社内1名、社外2名)、

   内部監査室長、品質保証室長、

   経営企画室長、総務部長、

   委員長の指名する者

 

 

(2) 戦略

当社グループにおける、人材の多様性の確保を含む人材の育成に関する方針および社内環境整備に関する方針について、現時点で方針として制定してはおりませんが、人材の育成は最も重要な経営課題の一つであると認識しております。社員のステージ毎に保有すべき能力を身に着けるための階層別教育を年間計画に基づき実施しており、また、若手社員のOJT教育についても従来のあり方を見直し、より実効性あるものへとブラッシュアップを図っております。女性活躍推進にも継続して取り組んでおり、ジェンダーバイアスを払拭するための研修の実施や、女性メンバーを中心としたワーキンググループ活動を2019年から継続しており、社員が就業しやすい環境や制度の構築に努めて参りました。更に、ダイバーシティに関するeラーニングを実施し、多様性の確保に向けた取組みも実施しております。今後はグループ間の人材交流をより活性化させ、グループ全体でグローバル人材を育成することとしております。

 

(3) リスク管理

当社グループにおける経営上のリスクについては、各部門およびグループ子会社のリスク認識を抽出した上で、サステナビリティ推進委員会において各リスクを定量および定性評価し、グループとして特に対応に注力すべき全社的重要リスクを決定しております。全社的重要リスクは部門横断的に取組むこととしておりますが、全社的重要リスクを含む各種リスクは、同委員会で対応方針を定めた後に年度の経営計画に落とし込まれ、担当する部門の部門計画にも反映して対応を進めております。対応状況については、経営企画室が四半期ごとに実施する部門計画レビューで確認し、同委員会にも報告しております。

 

(4) 指標及び目標

当社は、「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(2015年法律第64号)の規定により、2022年4月1日から2024年3月31日の2カ年を計画期間と定めた行動計画及び数値目標を定めております。具体的な数値目標と取組内容として、①「行動計画期間中の採用者に占める女性比率を20%以上とする」、②「男性の育児休業取得率を30%以上とする」の2つを掲げ、取り組んでおります。現在計画期間中のため数値目標に対する結果は出ておりませんが、1年間取り組んだ中間時点の実績としては、①の女性採用比率については約7%となり現状未達、②の男性育休取得率については該当者6名中3名が取得し、取得率は50%となり目標を超えております。①については、引続き女性求職者への積極的な情報発信による訴求力の向上に努め、②についても取得推進に向けた啓発を継続して行ってまいります。また、当社グループのサステナビリティ方針においては、「人材が集まる魅力的な企業を目指す」ことを目標にしており、具体的には2024年3月31日までに「各拠点間人材交流の拡大:20%以上UP」を計画しております。これまでも日本から海外グループ会社に多くの人材を派遣しておりましたが、中国やインド、韓国等のグループ会社からの人材受け入れも現在進めており、当社グループを牽引するグローバルな人材の育成に積極的に取り組んでおります。

 

 

3 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況(以下、「経営成績等」という。)に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。

なお、当社グループでは、取締役、監査役、内部監査室長、品質保証室長、経営企画室長および総務部長他を委員とした「サステナビリティ推進委員会」において、事業活動に重大な影響を及ぼす様々なリスクを洗い出し、グループ全体でリスクマネジメント体制の強化に努めております。

また、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

(1) 競争環境

当社グループの製品については、国内外において厳しい競争下にあります。得意先からの価格引き下げ要請や、新興国の競合先の台頭などにより、価格競争力や製品の優位性が維持できない場合には、当社グループの経営成績等に大きな影響を及ぼす可能性があります。

当社グループは、市場の要求に合致したグローバル仕様製品の開発強化や納期対応力の向上を進めることにより、単なる価格競争に陥らないよう努力しております。

 

(2) 為替相場変動の影響

当社グループの海外向け売上高比率は、2023年3月期60.9%となっております。現在は外貨建て及び円建て取引があり、外貨建て取引については為替予約等のリスクヘッジを行っております。

為替予約等適切なリスクヘッジ策をとっておりますが、急激な為替変動により、経営成績等に影響を与える可能性があります。

 

(3) 海外進出に潜在するリスク

当社グループは、海外において生産及び販売を行うため、海外現地法人の設立等を積極的に行っております。そのため、人財採用・確保等雇用環境の悪化、現地政府による予測しえない突発的な法規制・政治・経済・社会的な混乱等のリスクがあり、経営成績等に影響を与える可能性があります。

 

(4) 原材料や部品の調達

当社グループ製品の製造は、仕入先からの原材料や部品供給に依存しております。これら仕入先とは基本取引契約を結び安定的な取引を前提としておりますが、事故・災害、倒産により仕入先からの供給が停止した場合、当社グループの安定生産に大きな影響を及ぼす可能性があります。加えて、原材料価格高騰により、調達コストが上昇し、経営成績等に影響を与える可能性があります。

当社グループは、主要仕入先とのコミュニケーションを強化するとともに、決算状況の把握や品質監査、生産改善支援・指導により、安定的かつ柔軟な供給体制の確保に努めております。また、グローバルサプライチェーンを活用した最適な仕入先の選定や、製造経費の監視と低減に向けた取り組みを継続して実施し、さらに適切なタイミングで価格転嫁することにより、調達コスト上昇による事業活動への影響を最小化するよう努めております。

 

(5) 製品の品質

当社グループはISO規格認定された品質マネジメントシステム・環境マネジメントシステムの構築により品質向上努力を継続し、責任ある製品の供給に努めております。製造及び販売において想定される賠償責任リスクについては、グループ全体で包括的に保険に加入しておりますが、予期せぬ欠陥に起因して、顧客及び第三者に対して損害を与えた場合、当該保険で賄いきれない賠償責任を負担する可能性があると同時に、信用の失墜により、当社グループの経営成績等に大きな影響を及ぼす可能性があります。

 

(6) 情報セキュリティ

当社グループは、事業運営に関わる技術、営業上の機密情報や個人情報を保有しております。これらの情報管理に対しては、社内規定を整備するとともに社員教育を通じてセキュリティ意識を高めています。また、社内情報システムへの外部からの侵入防止策も講じております。しかし、不測の事態によって、外部に情報が漏洩したり、想定した防御レベルを上回るサイバー攻撃等により、当該情報の破壊・改ざん・流出・社内システム停止等が生じ、当社グループの経営成績等に大きな影響を及ぼす可能性があります。

 

 

(7) 災害等による影響

当社グループは、グローバルな事業運営を行っております。大規模地震、自然災害、火災等の事故や感染症などの発生により、グループ会社に人的・物的被害が生じ、操業停止で得意先への製品供給に支障をきたした場合、当社グループの経営成績等に大きな影響を及ぼす可能性があります。

新型コロナウイルス感染症への対応では、当社グループの所在する国・地域において、現地政府および各自治体の指導に沿った対応をしております。また、当社グループで働くすべての社員及びその家族の健康に配慮し、必要な感染予防策を講じた上で操業維持することを基本とするとともに、操業が困難となった場合は、他のグループ会社がその機能を代替することを検討するなど、事業運営への影響を最小限に抑えるよう日々努めております。

 

(8) 人材確保・人材育成

当社グループの人材については、国内においては少子高齢化が進展し、優秀な人材が確保できなくなるリスクがあります。また、国内外において人材の育成が進まず、社員が必要な技能、経験を保有できず、事業運営に影響を及ぼす可能性があります。

人材確保については、処遇の改善や多様な働き方の実現などにより、求職者への訴求力を高め、社員の満足度を向上させる取組みを継続して実施しております。また、人材育成については、各階層で保有すべき能力を身に着けるための階層別教育の実施やOJT教育の実効性向上、不正・不祥事を防止するためのコンプライアンス教育、グループ会社間での人材交流の活性化などに一層積極的に取り組んでおります。

 

 

 

 

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況(以下、「経営成績等」という。)の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

(1) 経営成績

当連結会計年度における世界経済は、中国でのゼロコロナ政策は転換されたものの、上海等でのロックダウンの影響、ウクライナ危機の長期化を背景に、資源価格高騰による物価上昇、海上輸送のコンテナ不足、半導体不足等、予断を許さない状況となっております。わが国経済においても、新型コロナウイルス感染症の影響は、ウィズコロナ政策の下、感染対策・感染対応の進展等により、経済活動の正常化が進みましたが、海外景気の減速リスク、エネルギー価格の高騰、物価上昇、急激な為替変動等、先行きは不透明な状況となっております。

このような状況のもと、当連結会計年度の実績といたしましては、売上高は286億8千4百万円(前年同期比1.7%減)、営業利益は11億2千9百万円(前年同期比32.9%減)、経常利益は12億7千4百万円(前年同期比29.6%減)となり、特別利益に当社連結子会社ユケン・インディア LTD.においての土地譲渡益15億8千9百万円を含む固定資産売却益15億9千4百万円等を計上し、税金等調整前当期純利益は28億7千9百万円(前年同期比19.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は13億6千8百万円(前年同期比3.3%増)となりました。

また、1株当たり当期純利益は337.22円(前年同期は322.94円)、自己資本当期純利益率は6.7%(前年同期は7.2%)となりました。

当社は、2022年度を初年度とする「長期ビジョン~YUKEN GROUP VISION2030~」を掲げ、油圧専業メーカとして品質と信頼で社会に貢献する真のグローバル企業に成長することを目指し、本ビジョンの実現に向けて中期経営計画を策定しております。長期ビジョンは1期3ヵ年を3期間(計9ヵ年)として定め、中期経営計画は1期3ヵ年を2期間(計6ヵ年)として制定しております。長期ビジョン及び中期経営計画の具体的な内容については「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載しております。

セグメントごとの経営成績につきましては、日本は、売上高は125億3千7百万円(前年同期比1.7%減)となり、営業利益は1億6千8百万円(前年同期比65.4%減)となりました。アジアは、売上高は156億3百万円(前年同期比2.2%減)となり、営業利益は7億4千6百万円(前年同期比32.6%減)となりました。ヨーロッパは、売上高は5億4千4百万円(前年同期比13.3%増)となり、営業利益は2千6百万円(前年同期比44.1%増)となりました。

生産、受注及び販売の実績は、次のとおりであります。

 

 

a. 生産実績

当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

生産高(千円)

前年同期比(%)

日本

12,645,152

△13.2

アジア

15,509,036

△10.2

合計

28,154,188

△11.6

 

(注) 金額は、販売価格によっております。

 

当連結会計年度における生産実績を事業部門ごとに示すと、次のとおりであります。

 

事業部門

生産高(千円)

前年同期比(%)

油圧製品部門

17,467,472

△12.5

システム製品部門

6,043,143

△23.1

環境機械部門他

4,643,571

15.1

合計

28,154,188

△11.6

 

(注) 金額は、販売価格によっております。

 

b. 受注実績

当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

受注高(千円)

前年同期比(%)

受注残高(千円)

前年同期比(%)

日本

6,529,602

2.9

2,417,229

46.6

アジア

3,268,653

△1.1

988,299

△32.3

ヨーロッパ

172,858

20.8

合計

9,971,114

1.8

3,405,529

9.6

 

 

当連結会計年度における受注実績を事業部門ごとに示すと、次のとおりであります。

 

事業部門

受注高(千円)

前年同期比(%)

受注残高(千円)

前年同期比(%)

システム製品部門

6,418,030

6.2

2,722,426

11.7

環境機械部門他

3,553,084

△5.2

683,102

1.8

合計

9,971,114

1.8

3,405,529

9.6

 

 

c. 販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

販売高(千円)

前年同期比(%)

日本

12,537,396

△1.7

アジア

15,603,239

△2.2

ヨーロッパ

544,191

13.3

合計

28,684,827

△1.7

 

(注) 主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は、総販売実績の10%以上の相手先がないため記載を省略しております。

 

当連結会計年度における販売実績を事業部門ごとに示すと、次のとおりであります。

 

事業部門

販売高(千円)

前年同期比(%)

油圧製品部門

18,595,536

△6.6

システム製品部門

6,238,594

7.4

環境機械部門他

3,850,696

11.4

合計

28,684,827

△1.7

 

 

 

(2) 財政状態

当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末から2億7千万円増加し、407億9千7百万円となりました。主な増減は、流動資産では、現金及び預金の減少7億5千万円、受取手形及び売掛金の減少7億6千5百万円、棚卸資産の増加13億3千2百万円等、固定資産では、有形固定資産の増加7億6千9百万円、繰延税金資産の減少3億8千3百万円等であります。

負債合計は、前連結会計年度末に比べて25億3千2百万円減少し、164億2百万円となりました。主な増減は、流動負債では、支払手形及び買掛金の減少16億4千1百万円、短期借入金の増加3億9千2百万円、1年以内返済予定の長期借入金の減少7億7千5百万円、未払金の増加3億4千7百万円等、固定負債では、長期借入金の増加6億7百万円等であります。

純資産合計は、前連結会計年度末に比べて28億3百万円増加し、243億9千5百万円となりました。増加の主なものは、利益剰余金の増加9億9千9百万円、為替換算調整勘定の増加6億7千2百万円、非支配株主持分の増加8億3千9百万円等であります。自己資本比率は、前連結会計年度末に比べ4.5ポイント増加し52.6%となり、1株当たり純資産額は5,325.87円(前連結会計年度末は4,750.01円)となりました。

 

(3) キャッシュ・フロー

当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、営業活動によるキャッシュ・フローにより増加したものの、投資活動、財務活動によるキャッシュ・フローにより減少したため、49億5千万円(前連結会計年度末比17.1%減)となりました。

営業活動によるキャッシュ・フローの内訳の主なものは、税金等調整前当期純利益28億7千9百万円、売上債権の減少11億1千7百万円、棚卸資産の増加11億5百万円、仕入債務の減少19億1千4百万円等であります。その結果、営業活動によるキャッシュ・フローは1億6千2百万円の収入となり、前年同期に比べ14億6千8百万円収入が減少しております。

投資活動によるキャッシュ・フローの内訳の主なものは、有形固定資産の取得による支出15億6千万円、有形固定資産の売却による収入4億7千3百万円等であります。その結果、投資活動によるキャッシュ・フローは11億円の支出となり、前年同期に比べ7億3千3百万円支出が増加しております。

財務活動によるキャッシュ・フローの内訳の主なものは、短期借入金の純増額3億8千9百万円、長期借入れによる収入16億6千7百万円、長期借入金の返済による支出18億3千7百万円、配当金の支払いによる支出3億6千4百万円等であります。その結果、財務活動によるキャッシュ・フローは3億9千9百万円の支出となり、前年同期に比べ3億3千3百万円支出が減少しております。

当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、運転資金は、製品製造のための材料及び部品の購入のほか、製造経費、販売費及び一般管理費等の営業費用によるものです。設備投資資金需要の主なものは、原価の低減、社内付加価値の向上を目的とした、生産設備の能力増強、合理化、更新のための必要資金です。これらの資金需要に対しては、営業活動から得られる資金及び、金融機関等からの借入金により賄っております。当連結会計年度末の金融機関等からの借入金残高は、短期借入金28億3千7百万円、1年以内返済予定の長期借入金10億2千7百万円、長期借入金21億2千5百万円となっております。また、当社は、取引銀行4行とシンジケーション方式のコミットメントライン契約を締結しております。これは、資金の効率的な調達を行なうことを目的としており、コミットメントの総額は40億円、当連結会計年度末のコミットメントラインの借入残高は10億2千万円となっており、借入未実行残高は29億8千万円となっております。

 

キャッシュ・フロー関連指標の推移は次のとおりであります。

 

 

2019年3月

2020年3月

2021年3月

2022年3月

2023年3月

自己資本比率(%)

45.4

46.7

48.1

48.1

52.6

時価ベースの自己資本比率(%)

18.6

16.3

19.5

17.8

18.9

キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年)

4.7

2.7

2.0

3.6

37.5

インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)

7.6

11.5

16.1

10.5

0.8

 

  自己資本比率:自己資本/総資産

  時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産

  キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フロー

  インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い

*各指標はいずれも連結ベースの財務数値により算出しております。

*株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式控除後)により算出しております。

*営業キャッシュ・フローは連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。また、利払いにつきましては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息支払額を使用しております。

 

(4) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。連結財務諸表の作成にあたっては、見積り及び仮定を用いる必要があり、その見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があり、その見積りの前提とした条件や仮定に変動が生じた場合には、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。

 

 

 

 

5 【経営上の重要な契約等】

(1) 販売契約

 

会社名

相手先の名称

契約の内容

契約年月日

契約期間

当社

ブラジル
第一実業株式会社

ブラジルにおける油研製品の非独占販売権の付与

2021年5月1日

1年間
以後自動延長
(現在自動延長中)

米国
エー・エル・エー
インダストリーズ

アメリカ及びカナダにおける油研製品の非独占販売権の付与

2020年3月12日

3年間
以後自動延長
(現在自動延長中)

 

 

(2) 技術輸出契約

 

会社名

相手先の名称

契約の内容

契約年月日

契約期間

当社

中華民国台湾省
台湾油研股份有限公司

油圧ポンプ(AR16及びAR22)技術供与及び生産委託権

2010年11月1日

契約期間の
定めなし

 

(注) 上記については、頭金のほかロイヤリティーとして売上高の一定率を受け取っております。

 

(3) 業務提携契約

 

会社名

相手先の名称

契約の内容

契約年月日

契約期間

当社

ドイツ
ハイダック インターナショナル GmbH

ハイダック テクノロジー GmbHとの戦略的技術供与・共同開発・製品供給・生産分担・販売

2022年4月1日

3年間

 

 

 

6 【研究開発活動】

当社における研究開発体制は、要素研究および油圧機器単体の開発を研究開発部が、油圧機器で構成された装置は油圧システム部、そして環境関連装置は環境機械部が担当しております。

各部門が単独または連携して創造性のある新製品の開発を実施し、お客様との情報共有により、市場ニーズに対応した製品の開発・改良を行なっております。

当連結会計年度においては、グローバル市場におけるブランド力強化を実現するため、国際標準製品(国際規格・規制対応機器)のシリーズ拡充に注力し開発を進捗しました。グローバルサプライチェーン構想の下に品質の向上から高付加価値形戦略製品の性能強化まで、競争力のある製品の開発を実現しております。

 

(1) 研究開発部における事業

主な開発製品として、グローバル市場向けに大容量・高圧・低圧損タイプ3/4電磁パイロット切換弁の開発を完了しました。今後、市場投入に向けての準備が開始されます。また、成形機や試験機、舶用エンジン用にご採用頂いているリニアサーボ弁は省エネルギー化や環境対応の要求により、性能向上に向けた製品開発を継続しております。モバイル市場向けピストンポンプにおいては比例流量制御の開発が完了しました。モバイル用途に使用が想定される制御のバリエーションが揃い、市場ニーズに応えた製品として、全世界への展開を進めてまいります。

運用面では、設計データ管理システムにPDM(Product Data Management)を採用し、システムの移行を開始しました。必要とされる技術データをリアルタイムにシステム内に取り入れ、さらなる設計効率の向上を進めております。一部、生産部門との連携も開始され、情報共有や連携が可能となり開発フローの最適化に寄与しております。

 

(2) 油圧システム部における事業

当社が掲げるサステナビリティ方針に則って次期高効率規制に対応した省エネルギー対応ユニットとしてPMモータ搭載標準ユニット「HE-YA」の開発が完了しました。重点拡販製品と位置付け、市場投入を実施してまいります。

 

(3) 環境機械部における事業

環境関連装置におけるサステナビリティ方針により、「環境保全・省資源に資する製品の拡販」、「製品固有のエネルギー効率の向上」を掲げ、主力の生ゴミ圧縮分別機、自動切屑圧縮機「キリコ」、自動ペットボトル減容機においてエンジニアリング及びラインナップの拡充を実施しました。

特に、海外グループ会社と連携した取り組みとしてアセアン地域・中国地区を主とした、自動切屑圧縮機「グローバル仕様機」の拡販のため、設計支援に注力しました。今後も環境・ニーズに合わせたグローバル仕様機の市場投入を実施し、機種やオプションの拡充を進めてまいります。

 

なお、当連結会計年度の研究開発費の総額は437百万円であり、セグメント別としては、日本のみであります。