第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

当社グループの事業分野は、機械産業およびエレクトロニクス産業の世界的な成長に伴い、工作機械や半導体製造装置向けをはじめとした幅広い業種において需要は着実に拡大するものと見ております。さらに、地球温暖化防止という世界的な潮流を背景に、機械装置の小型化・省力化ニーズに応える製品群は、成長性の高い事業分野であると考えております

当社グループといたしましては、軸受等の製造販売を通じて、世の中から信頼され、必要とされ、さらに存在感のある企業グループとして発展していくために2021年4月より3年間の「IKO中期経営計画2023 ~深化・挑戦・変革~」を策定いたしました。「深化:既存ビジネスのさらなる深掘り」、「挑戦:新技術・新事業領域への挑戦」、「変革:行動変革、組織能力変革、デジタル変革」という基本方針を掲げ、『お客様への価値を高める』真の技術開発型企業を目指すほか、SDGsの達成に向けたIKOグループマテリアリティを特定し、環境・社会課題の解決に向けた取り組みを推進してまいります

 

(1) 販売活動につきましては、「お客様から真っ先に相談していただける会社」を目指し、お客様が抱える問題やビジョンを深く理解した上で、その実現に向けたソリューション製品と技術サービスを提供してまいります。特に、IoTやスマートファクトリーなど市場のニーズは高度化・多様化していますが、当社グループとしてはビジネスパートナーとの協業深化による高付加価値なトータルソリューションの提供のほか、これまで戦略プラットフォームとして強化してきた、ベトナム・中国の海外生産子会社や、基幹業務システムの最大活用により収益性を高めてまいります。また、従来とは異なる新しい形でIKOブランドの高い技術力を発信し、グローバル市場での認知度向上に努め、より効率的・効果的に販売拡大できる体制を築いてまいります

 

(2) 製品開発につきましては、IoT・ビッグデータ・AI・ロボット等、テクノロジーの進化による経済社会構造の変革が進むなか、産学官のオープンイノベーションを推進し、新しい価値を社会に提供してまいります。同時に、製品競争力強化のための人材育成および組織の最適化に取り組み、新成長領域への製品開発や、新ビジネスの企画開発とともに知財戦略の強化も図ってまいります。営業部門・技術部門協同で世界各地域のニーズや課題を的確にとらえ、当社グループの持つ高い技術力を駆使してお客様の視点に立った製品開発・市場開拓に取り組んでまいります

 

(3) 生産活動につきましては、全社販売戦略に確実かつタイムリーに対応できる生産供給力の実現に向け、工程改善・自動化・新工法の確立に取り組み、生産改革を強力に推進してまいります。材料や部品等についても、最適なグローバル調達を実施するほか、設計規格の見直しやモジュール化等、上流からの抜本的な改革にも着手し改革の効果を高めてまいります。国内外生産拠点のそれぞれの利点を最大限に活かし、地産地消を含む最適地生産や的確な役割分担により、品質・価格・納期それぞれの面で競争力の強化を図ってまいります

 

(4) ESG(環境、社会、ガバナンス)につきましては、社会の信頼を得ながら、当社グループが引き続き発展するためには、法令遵守や社会貢献についての取り組みも重要な課題のひとつとして捉えております。環境面では、当社グループは国際規格「ISO14001」に基づく保全活動の継続のほか、「オイル・ミニマム(Oil Minimum)」をキーワードとした積極的な環境負荷低減製品の開発をさらに推進してまいります。特に、当社グループでは気候変動への対応を重要な取組課題として設定しており、2023年1月にはTCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)提言への賛同を表明いたしました。今後、気候変動への対応を加速していくために、サプライチェーン全体での温室効果ガス排出量の削減にも積極的に取り組んでまいります。

また、当社グループの価値創造の源泉である人材(人的資本)の高度化に向け、働きやすい環境づくりやダイバーシティ&インクルージョンを推進するとともに、強固なガバナンス体制による公平で透明性の高い経営を目指し、ステークホルダーへの情報開示やコミュニケーションの充実を図ってまいります。

 

 

2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】

(1) サステナビリティ基本方針と取り組み

① サステナビリティ基本方針

当社グループは、「社会に貢献する技術開発型企業」という経営理念の下、当社ブランドであるIKOの理念に込められた革新的で(Innovation)、高度な技術に立脚し(Know-how)、創造性に富む(Originality)企業活動の推進により、当社グループの持続的成長と社会の持続可能性の両立を図ります。また、会社と当社グループの全役職員が価値観を共有し、行動するための指針である「行動憲章」や「IKOグループマテリアリティ」の実践を通じ、ステークホルダーの皆様との信頼関係の構築に努め、企業価値の向上と豊かな地球環境の実現、社会が求める商品提供による持続可能な社会の発展に努めてまいります。

 

② サステナブル経営の推進体制と取り組み

当社グループは、サステナビリティ基本方針をもとにサステナブル経営を全社的かつ組織横断的に推進するため、代表取締役社長を委員長とした「サステナビリティ委員会」を2022年1月に設置しました。当委員会は、原則として半期に一度の定期開催等で、サステナビリティ推進体制の整備や各マテリアリティの取組課題に関するレビュー等を実施することにより、サステナブル経営を確実に推進し、企業価値の向上を目指しております。

サステナブル経営の推進にあたっては、経営理念である「社会に貢献する技術開発型企業」を基本とし、サステナビリティ基本方針に沿って、様々な社会課題よりマテリアリティ(重要課題)を特定し、各種取り組みを進めております。当該マテリアリティ(重要課題)の詳細については、当社ホームページに掲載の「統合報告書2022」29頁~30頁をご参照ください。

(https://www.ikont.co.jp/ir/finance/pdf/integrated_report2022.pdf)

 

(2) 気候変動に対する取り組み(TCFD提言に基づく情報開示)

当社グループは、「気候変動」を重要な経営課題の一つとして認識しており、2023年1月に「気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)」提言に賛同を表明いたしました。当社グループでは、企業活動を通じて、持続的な成長と社会の持続可能性の両立を実現するために、サステナブル経営を推進しており、様々な社会課題の中から特定したIKOグループマテリアリティの一つとして『豊かな地球環境の実現に向けた企業活動の推進』を掲げて気候変動への対応に取り組んでおります。

TCFD提言に基づく情報開示の要旨は以下の通りです。詳細については、当社ホームページに掲載の「TCFD提言に基づく情報開示」をご参照ください。

(https://www.ikont.co.jp/pdf/tcfdreport20230627.pdf)

 

① ガバナンス

当社グループは、2022年1月より代表取締役社長を委員長とした社内取締役から構成される「サステナビリティ委員会」を設置しております。当委員会は、経営企画部、人事総務部を事務局として半期に1回以上開催され、気候関連課題を含むサステナビリティにおける基本方針の策定と推進体制の整備、中長期的なリスク・機会の特定とマテリアリティおよび取組課題の策定・見直し、実施状況の定期的なレビュー等を行っています。 また、その内容を半期に1回以上取締役会に報告しており、取締役会はグループ全体のESG課題におけるリスク・機会および中長期目標に関する取り組みの進捗状況の監督・助言を行う仕組みとしています。 当社グループは、気候変動対策など環境への取り組みをサステナブル経営における重要課題と位置付け、本推進体制のもと、各部門での取り組みの強化を図っております。

 

② 戦略

当社グループでは、TCFD提言で示された各リスク・機会の項目を参考に、気候変動問題が当社グループの事業に及ぼすリスク・機会に関して、①リスク・機会の特定と評価、②シナリオ群の定義、③財務インパクト評価、④対応策の検討の4段階のステップで検討いたしました。また、1.5℃~2℃シナリオと、4℃シナリオを用いて、政策や市場動向の移行(移行リスク・機会)に関する分析と、災害などによる物理的変化(物理リスク・機会)に関する分析を実施しました。主なリスク・機会のインパクトと対応策は、次のとおりです。

 

リスク

要因

事業への影響

時間軸

財務
インパクト

対応策

移行リスク

政策・規制

炭素税の導入・

炭素税率の上昇

炭素税の負担費用の増加

長期

・再生可能エネルギーの導入
・省エネルギー設備の導入

炭素税導入に伴う原材料価格の高騰

中期~

長期

・低炭素材料/部品の購入
・サプライヤーとの協業による新たな低炭

素材料の開発

技術

低炭素設備の導入

最新技術を用いた設備への投資費用増加

中期

・ICP(インターナルカーボンプライシ

グ)導入による投資促進を検討

再生可能エネルギーの普及

短期的な発電コスト高騰による電力購入コストの上昇

短期~

中期

・社内外の敷地における太陽光発電所の

建設および導入計画の策定と実施
・「追加性」を中心とした様々な調達方

による、各事業所で使用するエネルギー

の100%再エネ化の実現

市場

顧客需要の変化

カーボンネガティブ事業の需要減少

中期

・低炭素貢献製品へのシフト
・製品の長寿命化の追求
・需要の多様化に応える対応レベルの向上

評判

気候変動対応への

遅れ

気候変動対策および情報開示不足による欧米向けの売上減少

短期~

中期

・気候変動対策の確実な実施と情報開示

の充実

物理リスク

慢性

平均気温の上昇

労働環境の悪化による従業員の生産性低下

長期

・休憩室の拡充、局所冷風機の設置

熱処理・表面処理工程における空調使用増加に伴う電力コストの増加

中期~

長期

・省エネルギー空調設備の導入

海面の上昇

自社製造拠点の被災による生産能力の低下(ベトナム・中国の生産拠点)

中期~

長期

・各工場におけるBCP策定/継続的な見直し

主要サプライヤー被災による操業度低下

中期~

長期

・サプライヤーの拡充
・各サプライヤーにおけるBCP策定/継続

的な見直し

工場移転費用の増加(ベトナム・中国の生産拠点)

中期~

長期

・災害対策への投資促進

急性

異常気象の激甚化

洪水による自社生産拠点損壊に伴う生産能力の低下、設備損壊に伴う対応費用の増加(国内生産拠点)

中期~

長期

・ハザードマップの定期的な確認とBCP

の見直し
・災害対策への投資促進

機会

資源効率

未利用資源の価値化

滞留在庫の削減、レール端材の再利用による廃棄物処理コストの削減

短期~

中期

・需要予測精度の向上
・再利用率の向上に向けたオペレーショ

の見直し

CO2排出量削減

炭素税の負担費用の低減

中期~

長期

・再生可能エネルギーの導入
・省エネルギー設備の導入

エネルギー源

再生可能エネルギーの普及

長期的視点における発電コスト低減による電力購入コストの低減

長期

・様々な方法による、再生可能エネルギ

調達の実施

製品と

サービス

脱炭素社会への移行貢献

・低摩擦で壊れにくいベアリングの

需要の増加
・「オイル・ミニマム」製品の需

増加

中期

・効率生産に向けた需要予測精度の向上

と、生産リードタイム改善による納期

短縮
・「オイル・ミニマム」機能を徹底的に

追求した製品開発

市場

電動化の促進

・新規メカトロ製品の開発、需要の

増加
・駆動部品増加に伴うベアリングの

需要の増加

短期~

中期

・パートナー企業と連携した生産対応力の強化
・新工場建設も含めたグローバル生産体制の強化

EV、蓄電池市場の

拡大

直動案内機器、液晶潤滑剤の需要の

増加

短期~

中期

・将来の需要拡大に向けた生産能力の増強
・更なる生産革新を可能にする組織体制

構築

レジリ

エンス

BCP対応製品の

拡大

災害対策機器における当社製品の需要の増加

中期~

長期

・高剛性、高品質の徹底的な追求

 

(注) 1 想定時期 短期:~1年/中期:1~7年/長期:7~27年

2 リスクと機会の財務インパクト評価は、公表されている報告書や専門家のアドバイス等を参考に、売上または利益にもたらす影響を定性と定量の両面より評価し、大中小の3段階に分類しました。

 

 

③ リスク管理

1)気候関連リスクを識別・評価するプロセス

サステナビリティ委員会では、特定した「IKOグループマテリアリティ」に含まれる気候変動に関して、当社グループの持続的な企業活動に対するリスクの特定と影響について審議を行い、 その内容を半期に1回以上取締役会に報告しております。また、気候変動リスクを含む事業運営上において発生しうるあらゆるリスクの予防、発見、是正、再発防止に係る管理体制の整備と、発生したリスクへの対応指針を決定するために、代表取締役社長を含む役付取締役および常勤監査役にて構成される「リスク管理委員会」を設置し、リスクマネジメント体制を構築しております。

2)気候関連リスクを管理するプロセス

「リスク管理委員会」は、「リスク管理規程」に則り、年度毎に実施しているリスクアセスメント結果によりリスクのコントロールの方向性を明確にし、気候変動リスクを含む特定されたリスク項目毎に、関連する対応部署または対応組織(委員会・会議体など)を定めて、リスク対応を行っております。また、3年ごとにリスクアセスメントによる大幅な見直しを行っております。現行のリスク対策状況を基に、継続して認識すべきリスクおよび新たに認識したリスクについて明確にし、そのリスクが発生する可能性(確率)、そのリスクが発生した場合に企業価値に及ぼす影響度、およびそのリスクへの対応状況の程度を4段階で評価し、優先して取り組むべきリスクの特定・対応を行っております。

3)気候関連リスクの全社的リスク管理への統合プロセス

原則として、半期に1回「リスク管理委員会」を開催し、各リスク項目への対応状況に関する報告内容を評価し、気候変動に係るリスクを含む組織全体のリスク管理に関する重要な意思決定を行うとともに、審議内容については取締役会に報告しております。

 

④ 指標と目標

当社グループでは、気候関連問題が経営に及ぼす影響を評価・管理するため、GHGプロトコルの基準に基づき温室効果ガス排出量の算定を実施しております。温室効果ガスの削減目標については、現時点では、日本トムソン単独を対象とし、2030年度に2018年度の基準排出量(Scope1,2)21,704t-CO2から50%以上の削減を目標としており、その達成に向け取り組んでおります。

また、2021年度より、当社グループ全てを対象としたサプライチェーン全体の温室効果ガス排出量の算定を開始しております。2022年度は、前年度に未算定の海外事業所の算定を実施し、Scope3排出量に関しては、算定に向け準備を進めているカテゴリ9を除いた全ての対象カテゴリの算定を行いました。当社グループにおける2022年度の温室効果ガス排出量は、Scope1は3,377t-CO2、Scope2は28,753t-CO2、Scope3は331,521t-CO2であります。

今後は、さらに算定精度の向上を図るとともに、2050年度のカーボンニュートラルに向けて、サプライチェーン全体での排出量削減の取り組みを強化してまいります。

 

(3) 人的資本に関する取り組み

① 多様性確保を含む人材育成方針

1)人材戦略についての考え方

当社グループは、「社会に貢献する技術開発型企業」の企業理念に基づき、社会、お客様の課題解決が持続的な企業価値向上に繋がると捉えております。そのためには、社会、お客様から信用・信頼される企業であり続けることが必要不可欠であり、それを支える誠実、真面目な社風と人材(人的資本)が当社グループの価値創造の源泉であると位置付けております。そのような強みに立脚した上で、さらなる人的資本の高度化を通じた企業価値向上を目指して、「果敢なチャレンジ精神を持つ人材集団」を人材戦略の柱として、従業員の挑戦意欲の醸成、自律的な成長支援、エンゲージメント向上等を志向した採用、人材育成・教育、処遇や評価制度、働きやすい環境整備に取り組んでまいります。

 

2)教育活動を通じた人材育成

当社は、従業員の誠実、真面目さを通じた社会やお客様からの信用・信頼が価値創造の源泉と捉えております。その上でそれらに立脚しつつ材戦略に基づき、チャレンジ精神を促す人材育成が特に重要と捉え、OJTを育成の柱に据えて取り組んでおります。各職場にて若手社員に対して重要業務を積極的に参画させ、職場全体で一人ひとりに丁寧に寄り添い教育する体制が当社の企業風土を支えております。また、Off-JTにて人材戦略を意図した教育活動を実施し、入社時研修や入社3年目研修といった初等教育だけではなく、主任、副主査、管理職といった昇進のステージに応じた研修プログラムを毎年実施することでリーダー層育成に努めているほか、部門内での実践的な研修活動も積極的に実施しております。今後は上級管理職研修を実施し、次世代の経営幹部の育成にも努めてまいります。

3)ダイバーシティ&インクルージョンに対する基本方針と取り組み

当社グループは、人材の登用等における多様性を確保し、偏った思考に陥ることを防ぎ、利益を永続的に生み出していくことが必須の取り組みと考えております。そのため、当社グループでは、ジェンダー等の多様性やスキルなど複数の視点から企業価値を高めることができるよう、ダイバーシティ&インクルージョンへの積極的な取り組みを推進し、従業員一人ひとりがやりがいを持って主体的に働けるよう環境の整備に努めてまいります。その上で、多様化する社会ニーズに対応するために、人材の多様性確保を重要課題として、性別、年齢、国籍、職歴等に関わらずあらゆる人材に対し、能力開発およびキャリアアップの機会を公平に提供することを基本として、それぞれの働き方に合わせ、自身の目指すキャリアに応じた従業員の支援ができるよう積極的な施策を講じることで人材の育成に取り組んでまいります。

当社では、ダイバーシティ&インクルージョンに対する基本方針に基づき、採用や人材登用に関しても多様性の確保を進めております。当社は製造業とりわけ機械産業という性質上、男性社員比率が高い傾向にあります。そうした状況を打破するために、採用活動において女性対象の会社説明会などの工夫により、近年では一定比率の女性採用を継続しております。その結果、着実に全従業員ならびに中核人材の女性比率が向上しております。今後もこのような活動を継続するとともに、育児支援の取り組み強化を組み合わせて、中核人材への女性登用の促進を含めた人材の多様性確保を目指してまいります。

4)多様性の確保を含む人材育成方針に対する指標と目標

指標:正社員の採用者に占める女性比率および管理職以上の女性人数

目標1:正社員の採用者に占める女性比率を安定して20%以上とする。

(計画期間:2022年4月1日~2025年3月31日)

 2022年4月~ 女性優先の会社説明会を2回/年以上実施する。

 2023年4月~ 女性優先のインターンシップを2回/年以上実施する。

 2024年4月~ 女性の管理職・監督職のロールモデルの発信を実施する。

目標2:管理職以上の女性を2022年3月比で1.5倍以上にする。

(計画期間:2022年4月1日~2025年3月31日)

 2022年4月~ 経営層を対象に、女性活躍に関する意見交換を実施する。

 2022年9月~ 管理職養成のための研修カリキュラムの検討を行う。

 2023年4月~ 管理職候補の女性を対象として研修を実施する。

 2024年4月~ 管理職候補の女性を対象とした、キャリアプランに対する面談を実施する。

目標3:管理職以上の女性を2030年3月末までに2022年3月比で5倍以上にする。

 

② 社内環境整備方針

1)従業員の安心感を支える制度の充実

当社が志向する人材戦略の遂行には、中長期目線での人材育成が必要であり、その実現には従業員が安心して働くことができる環境が必要不可欠と考えております。従業員の安心感の醸成にあたり、福利厚生を重要事項と捉え、住宅関係や食事の補助等、従業員満足度を高めるべく、良好な関係を保つ労働組合との協調により各種制度の充実に注力しております。加えて、自己申告制度や目標管理制度による面談の実施にて、個人個人の成長意欲の醸成、キャリアプランの実現を通して、従業員のエンゲージメント向上を図っております。これらの取り組みを通じて、当社は長年にわたり離職率を低水準に抑えることが出来ており、中長期的な目線での人材育成を実現できております。今後も、従業員の安心感を支えるべく、時代に即した制度検討を進めてまいります。

 

2)自律的な成長の支援

従業員の自律性の支援と成長意欲促進との観点から、自己啓発を支援する取り組みについても推進しております。技能検定や国家資格の取得奨励を行い、毎年多くの資格保有者が誕生しております。このような活動による従業員のスキル向上を通じて、一層の品質向上や高付加価値製品の提供を目指してまいります。また、2022年度からは新たな公的資格の奨励制度を設立し、従業員の自律的な成長支援を行っております。今後も、従業員の業務やニーズに合った教育内容を検討し、個性を伸ばす教育体系の構築に取り組んでまいります。

3)育児と仕事の両立支援

育児と仕事との両立は従業員のキャリアプランの大きな障壁であり、従業員の安心感醸成のために、従業員に寄り添いながら育児支援を行っております。当社ではそうした観点にて制度整備を実施しており、育児休業や育児短時間勤務制度においては法定を上回る水準としております。また、育児休業の取得者の所属部署と人事部門とで密に連携し、個別の悩みにも可能な限り対応することで、育児と仕事との両立を支援しています。今後も従業員の声を傾聴することでさらなる育児支援ができるよう検討を進めていくと同時に、男性の育児休業の取得に対しても推進してまいります。

4)社内環境整備方針に対する指標と目標

指標:育児休業制度の利用を促進ならびに男性社員の育児休業取得率向上

目標1:育児休業制度の利用を促進する。

(計画期間2022年4月1日~2025年3月31日)

 2022年4月~ 育児休業等の制度についての制度概要説明資料を作成する。

 2022年7月~ 社内報にて会社の育児休業等の支援制度の周知を実施する。

 2022年9月~ 育児休業等の制度についての制度概要説明資料を改定し、再度周知する。

 2023年3月~ 育児休業等の取得状況を確認し、取得事例を社員に紹介する。

 2023年4月~ 上記取り組みを継続する。

目標2:男性社員の育児休業取得率を2030年度末までに85%以上にする。

 

 

3 【事業等のリスク】

当社グループの事業展開上、経営成績および財政状態に影響をおよぼす可能性のあるリスクには、以下のようなものがあります。当社グループは、これらリスク発生の可能性を認識した上で、発生の予防および発生した場合の対応に努める方針であります

なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。

 

(1) 市場環境

当社グループの製品は、国内外のエレクトロニクス関連機器、工作機械、自動車・自動二輪車をはじめ、ロボット、建設機械や一般産業機械等の幅広い分野で使用されておりますが、その中でも特に半導体製造装置や電子部品実装機等のエレクトロニクス関連機器向け、工作機械向けなど、特定産業分野への売上比率が相対的に高くなっております。他業種向けの販売拡大に努め、売上比率の高い分野の需要変動による影響の緩和を図っておりますが、特定産業分野における急激な需要の縮小は、当社グループの経営成績および財政状態に悪影響をおよぼす可能性があります。また、日本、北米、欧州、アジアを含む当社グループの主要市場における景気後退およびそれに伴う需要の縮小は、当社グループの経営成績および財政状態に影響をおよぼす可能性があります

 

(2) 為替変動

当社グループは、北米、欧州、アジアをはじめとした世界市場へ製品の販売を行っております。そのため、為替予約等により為替相場の変動リスクをヘッジしておりますが、そのリスクを全て排除することは不可能であります。また、米国、オランダ、中国およびタイ王国等の海外連結子会社における売上、費用、資産を含む外貨建て項目は、連結財務諸表作成のために円貨換算しており、為替相場の変動の影響があります

 

(3) 海外における事業活動

当社グループは、海外市場における事業比率が高まってきているため、海外諸国の法律、規制等の変更や、政治、経済等の混乱等により、事業活動に影響をおよぼす可能性があります

 

(4) 製品開発

当社グループが生産・販売する製品は、販売戦略の根幹である「お客様に密着した提案型営業活動」により収集されたお客様ニーズを反映させた製品であり、競合他社製品との差別化を図った製品を多数開発し、市場に投入しております。しかしながら、品質、性能の優位性よりも廉価な類似製品に需要が傾斜した場合、当社グループ製品の付加価値に見合った販売価格の設定が困難になる恐れがあります

 

(5) 生産体制等

当社グループは、常に変化する国内外市場の需要と短納期化の要請に応えるため、資材、生産設備等の先行投資が不可欠であると考えております。従いまして、お客様からの需要の変化に柔軟に対応できる生産体制の維持・改善に努めておりますが、予想を超える短期間での需要の変化は、供給の遅延やコストの増加を招く恐れがあります。また、当社グループは、製品の製造に使用する原材料や部品を外部より調達しております。これら原材料等は、市況の変化による価格の高騰や品不足、供給元の生産能力不足や火災、倒産、自然災害等の理由により原材料等の調達に支障を来す可能性があります。その場合、当社グループの経営成績は、製品の製造原価の上昇や生産停止等により悪影響を受けることがあります

 

(6) 製品品質の維持

当社グループ製品の品質管理は、品質管理システムをもとに万全を期して行っております。しかしながら、原材料・製造工程・品質管理等の原因により出荷不能な製品やお客様からのクレームが発生した場合には、賠償責任等により当社グループの経営成績に影響をおよぼす可能性があります

 

 

(7) 取引先の債務不履行

取引先の信用状況については、販売部門等を中心に常日頃から情報収集の体制を築いておりますが、環境の変化等によって予測していない不良債権や貸倒れが発生するリスクは常に存在しております。景気後退や競争激化の影響を受け、国内外を問わず取引先の債務不履行等が生じた場合に、当社グループの経営成績および財政状態に悪影響をおよぼす可能性があります

 

(8) 知的財産権の侵害

当社グループが保有する技術については、特許権等の知的財産権として取得することにより技術の保全を図っておりますが、他社から当社グループの知的財産権が侵害される可能性があり、当社グループの事業活動に影響をおよぼす可能性があります

 

(9) 環境問題

当社グループは、「環境方針」を制定し、環境問題への取り組みを行っているとともに、省エネルギー製品の開発等、環境負荷の低減に努めております。また、当社グループは、環境マネジメントシステムの国際規格である「ISO14001」の認証を取得するとともに、国内外の法令を遵守することはもちろんのこと、欧州のELV指令やRoHS指令に代表される様々な規制にも対応しております。しかしながら、予期せぬ事情により将来において環境問題が発生した場合、対策費用が発生し、当社グループの経営成績に悪影響をおよぼす可能性があります

 

(10) 情報漏洩

当社グループでは、事業遂行に関連し多くの重要情報や個人情報を入手することがあります。これらの情報の外部への流出防止・目的以外への流用等が起こらないよう情報セキュリティ基本方針・個人情報保護方針を定め、周知徹底および運用を図っておりますが、予期せぬ事態により流出した場合は、社会的信用の低下やその対応のために多額の費用負担等のリスクが存在しております

 

(11) 棚卸資産の評価

当社グループは、棚卸資産を主に総平均法による原価法(収益性の低下による簿価切下げの方法)にて評価しております。
 当社グループでは、ユーザーニーズに迅速に対応するために、将来の販売予測に基づいて多品種・少ロットの棚卸資産を計画生産しております。これらの棚卸資産は、保有期間が長期化するに伴い、販売および費消可能性が低下することが想定されることから、保有期間別の販売実績を考慮して滞留在庫を決定し、評価減の対象としております。これらの滞留在庫の評価を適切に反映するために、品目ごとに、在庫保有期間および過去の販売と費消の実態に基づいたルールを策定し、当該ルールのもと、滞留在庫に対する評価減を行っております。
 評価減の認識および測定にあたっては慎重に検討しておりますが、事業計画や市場環境の変化により、その見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じた場合、当社グループの財政状態および経営成績に悪影響をおよぼす可能性があります。

 

(12) 大規模災害等の発生

当社グループの生産拠点および当社グループ取引先の事業拠点において、地震、洪水、火災、雪害等の大規模自然災害やその他の災害が発生した場合、生産設備や製品、仕掛品等の破損により、生産機能が低下または停止し、業績に影響をおよぼす可能性があります。また、テロ攻撃・戦争による政治情勢の変化や感染症蔓延などの社会的混乱により物的・人的被害を受けた場合、当社グループの生産・販売活動に悪影響がおよぶ可能性があります。
 特に、当社グループの主な生産拠点は、岐阜県内に集中しているため、万が一、当該地域で大規模な震災、水害またはその他の災害等が発生した場合、当社グループの経営成績および財政状態に悪影響をおよぼす可能性があります。

 

以上のような様々なリスクが存在しておりますが、ここに記載したリスクが当社グループの全てのリスクではありません。

 

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 業績

当連結会計年度における経済情勢は、新型コロナウイルス感染症による活動制限からの正常化が進み、緩やかな回復基調となりました。一方でウクライナ情勢等を背景とした原材料・エネルギー価格の高騰や物価上昇、各国中央銀行の金融引き締めによる急激な為替変動等もあり、先行き不透明な状況で推移しました。

このような情勢のもと、当社グループでは「IKO中期経営計画2023 ~深化・挑戦・変革~」に掲げる中長期視点での成長と安定的な利益確保を目指し、重点課題の解決に向けた諸施策に取り組みました。また、全てのステークホルダーの皆様に、当社グループの持続可能な社会価値の創造と中長期の企業価値向上に向けた取り組みをお伝えするため、初めての統合報告書を発行し、情報開示の充実を図りました。

販売面につきましては、国内外展示会への出展を順次再開するとともに、約4年ぶりとなるプライベートショーを開催するなど、既存顧客との取引深耕や新規市場・顧客の開拓に注力いたしました。

製品開発面につきましては、低断面でコンパクトなXYθ運動を実現する『アライメントステージSAシリーズ』の高機能モデルを市場投入するなど、機械装置の省電力化・生産性向上に貢献する高付加価値製品の拡充を図りました。さらに、シリーズ最高クラスの走行精度を実現した『リニアローラウェイスーパーX ZERO』をはじめとする次世代の製品開発も推し進め、高い品質と技術力の認知度向上や新たなニーズの掘り起こしに取り組みました。

生産面につきましては、堅調な需要動向を受け、国内工場および生産子会社であるIKO THOMPSON VIETNAM CO., LTD.や優必勝(蘇州)軸承有限公司におけるグローバル生産体制を拡大しました。また、サプライチェーン全体での効率的な供給体制の構築に注力するとともに、昨年7月に「IKOグループサプライヤーCSR調達ガイドライン」を策定し、環境や人権、労働問題への配慮等、社会的責任に対する取り組みを強化しました。

当社グループの営業状況をみますと、半導体製造装置等のエレクトロニクス関連機器向けなど底堅い設備投資需要や受注残の消化、為替の円安効果等を背景に、全地域で増収となりました。国内市場では、精密機械・各種医療機器等の一般産業機械や工作機械向けを中心に売上高が増加しました。北米地域では、工作機械向けの需要が伸び悩んだものの、精密機械等の一般産業機械や市販向け等が好調に推移し、売上高が増加しました。欧州地域では、工作機械や市販向けをはじめとした幅広い業種で需要が好調に推移し、売上高が増加しました。中国では、ゼロコロナ政策の影響を一部受けたものの、底堅い設備投資需要が継続し、売上高が増加しました。その他地域では、インドやシンガポール、香港等で売上高が増加しました。

これらの結果、当連結会計年度の売上高は68,260百万円(前期比9.6%増)となりました。収益面につきましては、増収・増産効果や為替の円安効果等により、営業利益は9,459百万円(前期比60.4%増)、経常利益は10,479百万円(前期比39.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は7,469百万円(前期比80.7%増)となりました。

また、当連結会計年度における針状ころ軸受および直動案内機器等(以下「軸受等」)の生産高(平均販売価格による)は65,915百万円(前期比15.3%増)となり、軸受等ならびに諸機械部品の受注高は61,939百万円(前期比21.1%減)となりました。

セグメントについて、当社グループは、軸受等ならびに諸機械部品の製造販売を主な単一の事業として運営しているため、事業の種類別セグメントおよび事業部門は一括して記載しております。なお、部門別売上高では、軸受等は61,536百万円(前期比10.0%増)、諸機械部品は6,723百万円(前期比6.1%増)となりました。

部門別売上高

(単位:百万円)

区 分

前連結会計年度

当連結会計年度

比 較 増 減

 (自 2021年4月1日

 (自 2022年4月1日

 至 2022年3月31日)

 至  2023年3月31日)

金額

比率

金額

比率

金額

伸び率

 

 

%

 

%

 

%

軸受等

55,944

89.8

61,536

90.1

5,591

10.0

諸機械部品

6,340

10.2

6,723

9.9

383

6.1

売上高合計

62,284

100.0

68,260

100.0

5,975

9.6

 

 

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次の通りであります。
 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

① 経営成績の分析

売上高は、高水準の設備投資需要や為替の円安効果等により、前連結会計年度に比べ9.6%増の68,260百万円となりました。部門別売上高は、軸受等は工作機械、精密機械・医療機器等の一般産業機械、市販向けを中心に全般的に需要が拡大し61,536百万円(前期比10.0%増)となり、諸機械部品は、工作機械や精密機械・医療機器等の一般産業機械向けを中心に増加し6,723百万円(前期比6.1%増)となりました。また、国内・海外に分けてみますと、国内売上高は精密機械・医療機器等の一般産業機械や工作機械向けを中心に需要が増加し、前連結会計年度31,631百万円に対して1.6%増の32,153百万円となりました。海外売上高は、米州では工作機械向けの需要が伸び悩んだものの、精密機械等の一般産業機械や市販向けが好調に推移しました。欧州では幅広い業種で需要が好調に推移し、中国ではゼロコロナ政策の影響を一部受けたものの、底堅い設備投資需要が継続し、その他地域ではインドやシンガポール、香港等において売上高は増加しました。結果として前連結会計年度30,652百万円に対して17.8%増の36,106百万円となりました。なお、海外売上高比率は52.9%と前連結会計年度より3.7ポイント増加しました。

売上原価は、前連結会計年度より835百万円増加し43,782百万円となりました。売上高に対する売上原価の比率は、前連結会計年度より4.9ポイント減少して64.1%となりました。

売上総利益は、増収・増産および為替の円安効果等により24,477百万円(前期比26.6%増)となりました。

販売費及び一般管理費は、人件費や出荷増に伴う荷造運搬費等の増加により、前連結会計年度に比べ1,579百万円増加し15,017百万円となりました。これらの結果、営業利益は9,459百万円(前期比60.4%増)となりました。

営業外損益は、円安による為替差益の計上等により1,019百万円のプラスとなり、経常利益は10,479百万円(前期比39.9%増)となりました。特別損益は投資有価証券売却益の計上等により10百万円のプラスとなり、税金等調整前当期純利益は10,489百万円(前期比75.2%増)となりました。

法人税等および法人税等調整額は、あわせて3,020百万円を計上しました。税金等調整前当期純利益から法人税等および法人税等調整額を差し引くと親会社株主に帰属する当期純利益7,469百万円(前期比80.7%増)となりました。その結果、1株当たり当期純利益は104円92銭(前期は1株当たり当期純利益58円27銭)、自己資本当期純利益率(ROE)は前連結会計年度に比べ4.3ポイント増加し11.0%となりました。

なお、1株当たり当期純利益の算定に用いられた「普通株式の期中平均株式数」の算出に当たり、「役員向け株式交付信託」および「従業員持株ESOP信託」が所有する当社株式数を、控除する自己株式数に含めております。

 

② 財政状態の分析

当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ7,268百万円増加し114,347百万円となりました。これは主に、現金及び預金847百万円、棚卸資産4,608百万円、繰延税金資産661百万円の増加等によるものであります。

負債合計は、前連結会計年度末に比べ418百万円減少し42,685百万円となりました。これは主に、未払法人税等630百万円、前受金438百万円、リース債務341百万円等の増加と、短期借入金2,200百万円等の減少によるものであります。

純資産合計は、前連結会計年度末に比べ7,687百万円増加し71,662百万円となりました。これは主に、利益剰余金6,310百万円、為替換算調整勘定1,291百万円の増加等によるものであります。この結果、自己資本比率は62.6%、1株当たり純資産額は1,003円28銭となりました。

なお、1株当たり純資産額の算定に用いられた「期末の普通株式の数」の算出に当たり、「役員向け株式交付信託」および「従業員持株ESOP信託」が所有する当社株式数を、控除する自己株式数に含めております。

 

 

③ 資本の財源および資金の流動性についての分析

1) キャッシュ・フローの分析

当連結会計年度末における現金及び現金同等物は18,593百万円となり、前連結会計年度末に比べ746百万円増加しました。

営業活動により得られたキャッシュ・フローは6,398百万円となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益10,489百万円、減価償却費3,423百万円等による収入項目と、棚卸資産の増加額3,596百万円、法人税等の支払額3,419百万円等の支出項目との差額によるものであります。

投資活動により支出されたキャッシュ・フローは2,702百万円となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出2,187百万円、保険積立金の積立による支出342百万円等によるものであります。

財務活動により支出されたキャッシュ・フローは3,351百万円となりました。これは主に、長期借入れによる収入4,000百万円等による収入項目と、短期借入金の返済による支出2,200百万円、長期借入金の返済による支出3,879百万円、配当金の支払額1,155百万円等の支出項目との差額によるものであります。

 

2) 主な資本の財源

当社グループの主な資本の財源は、自己資金、金融機関からの借入および社債の発行であります。資金需要は、運転資金、設備資金および借入金の返済等であります。

 

④ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。重要な会計方針については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。

また、連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積りのうち、特に重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。

 

5 【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

6 【研究開発活動】

当社グループは、「社会に貢献する技術開発型企業」を経営理念として掲げ、軸受等の重要な機械要素の製造・販売を通じて広く社会に貢献し、社会の信頼を得ながら発展する国際企業を目指しております。また、お客様ニーズに即した高付加価値製品の開発を使命として、当社のブランドであるIKOが意味するところの、常に当社の製品が、革新的で(Innovation)、高度な技術に立脚し(Know-how)、そして創造性に富む(Originality)製品であるよう、全社を挙げて取り組んでおります。

現在、研究開発は、製品開発センター、技術センターおよび生産技術部が中心となって、製品開発、素材研究等を推進しております。IoT・ビッグデータ・AI・ロボット等、テクノロジーの進化による経済社会構造の変革が進むなか、産学官のオープンイノベーションを推進し、新しい価値を社会に提供してまいります。同時に、製品競争力強化のための人材育成および組織の最適化に取り組み、新成長領域への製品開発や、新ビジネスの企画開発とともに知財戦略の強化も図っております。営業部門・技術部門協同で世界各地域のニーズや課題を的確にとらえ、当社グループの持つ高い技術力を駆使してお客様の視点に立った製品開発・市場開拓に取り組むとともに、環境負荷を低減する製品開発にも取り組んでおります。

当連結会計年度における研究開発費は、軸受等の新製品開発や素材研究、製造技術研究等を中心に1,526百万円でありました。

なお、当社グループは、軸受等ならびに諸機械部品の製造・販売事業の単一セグメントであるため、セグメント情報の記載を省略しております。