文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
当社グループの経営ビジョンは「クオリティの高いサービスを通じお客様と共に価値を創造するベストプランナーとして環境配慮型社会に貢献する」ことであり、ステークホルダーの皆さまに対し社会的責任を果たし、当社グループの企業価値の向上に努めてまいります。
当社グループは連結経常利益を重要な経営指標と位置づけ、収益力の強化と事業領域の拡大により企業価値の向上を目指してまいります。
当社グループのセグメントごとの経営環境の認識は、以下のとおりであります。
プラント事業では、鉄鋼・非鉄金属業界への圧延ラインやプロセスラインにおける受変電設備・PLCシステム・ドライブシステムを柱とした各種電気制御システムの構築、お客様のカーボンニュートラル実現に向けた環境配慮型製品、各種ソリューションを提供しております。石油・化学・ガス業界に対し、生産プロセスを把握、よりハイレベルな安全・安定・高効率の操業を実現するため、各種機械設備、発電・受配電設備等の強電分野から、電気計装、監視制御などの弱電分野に至るまで、幅広いニーズにお応えしております。2022年度においては、鉄鋼・非鉄分野では、非鉄分野における設備投資の拡大を背景に、生産性向上のための電源設備工事などが進捗し、一方、石油・化学・ガス分野では、安定操業や、設備の更新・増強を目的とした大型の工事案件が前年並みに留まり、事業全体では前年と概ね同水準となりました。
産業・設備事業では、化学・医薬品・紙パルプ・精密機器製造業への受変電設備、空圧設備、空調・冷熱設備等のユーティリティー設備、産業機器全般及び情報・環境製品・システムを提供しております。通信・データセンター事業者への大規模サーバー設備用冷却装置の提供、公共社会インフラ施設への設備機器・システムを提供しております。ビル・店舗建設業への業務用空調機やLED照明の提供等、幅広いお客様へサービスを提供し持続可能な社会の実現に貢献しております。2022年度においては、産業機器分野では、堅調な受注に対し部品不足による長納期化や原材料価格高騰の影響はあるものの、設備機械関連セットメーカーの生産量及び国内製造業の設備投資は増加基調となり、売上高は好調に推移しました。一般産業分野では、企業の設備投資計画が順調に進み受注は堅調に推移したものの、大口の設備工事案件が延期となった影響を受け、売上高は低調に推移しました。空調設備分野では、設備工事案件や情報通信分野向け特殊空調、大口の空調機納入案件が順調に進捗したことにより、売上高は堅調に推移しました。
交通事業では、鉄道の安全・安定輸送、サービスを支える車両や設備等の提供からアフターサービスまで幅広く対応しており、鉄道に精通した当社エンジニアがプレエンジニアリングから設計・調達・施工・保守・リニューアルまで一貫して取組んでおります。また、鉄道事業者が運営している各種事業(不動産・ホテル・流通・福祉等)に、設備機器、情報・環境製品等を提供しております。2022年度においては、鉄道業界での「安全」「安心」「快適」を維持拡大させるための投資が徐々に回復しつつあり、受注は好調に推移するとともに、新型特急車両の納入、列車無線システム工事、新線開通に伴う相互直通運転のための工事等が順調に進捗し、売上高は堅調に推移しました。
2023年度におきましては、当社グループを取り巻く環境は依然として不透明な状況が続くと予測されます。このような経営環境のもと、以下「(5) 会社の対処すべき課題」で掲げる項目を当面の基本戦略とし、収益基盤を拡大し、企業価値の向上とエンジニアリング会社として更なる進化を目指してまいります。
また、当社グループの経営上の目標の達成状況を判断するための重要な指標は連結経常利益であり、2023年度の目標値は30億円であります。今後も収益力の強化と事業領域の拡大により企業価値の向上を目指してまいります。
(目標数値は有価証券報告書提出日現在において予測できる事情等を基礎とした合理的な判断に基づくものであり、その達成を保証するものではありません。)
当社グループは、グループ一体で八洲独自のエンジニアリング会社として、2020年4月よりエンジニアリング統括本部を新設し、グループ会社を含めた技術力の向上、ソリューション・エンジニアリング力の強化を図るとともに、グループ全体の技術基盤の拡充を推進するなど、更なる「事業規模拡大」と「収益力強化」を実現するための成長戦略を策定しております。
そのような中、2024年度を最終年度とした「中期経営計画」に取組んでおり、2020年7月30日に各種施策及び戦略を開示致しましたが、新型コロナウイルス感染症による事業活動への影響が不透明な状況でした。このような状況下、事業環境の変化に対応するためにグループ一体となり各種施策と戦略の議論を重ね、改めて2021年6月16日に「中期経営計画」を見直し、公表致しました。基本戦略及び重点戦略を推進し、更なる「事業規模拡大」と「収益力強化」を実現してまいります。
そのような状況下、2023年度より、経営体制の若返りを図り、活力のある人材をもって、2024年度を最終年度とした中期経営計画の目標達成に向けた体制としました。当社グループの総合力で最適なソリューションをお客様へ提供することにより、収益基盤を拡大し、企業価値の向上とエンジニアリング会社として更なる進化を目指します。
これらを実行していくうえで、次の4点に注力してまいります。
①八洲ブランドにより収益の拡大
八洲電機グループのブランドである、「電機制御システム」「電源システム」「空調システム」の3つのコア技術を活かしたソリューションエンジニアリング力の更なる強化により付加価値を増大させ、収益の拡大を図ります。
②八洲電機グループ連携による事業規模の拡大
八洲電機グループ各社連携のもと、エンジニアリング力で、顧客のグリーン化(GX)投資、デジタル化(DX)投資、事業変革投資を取込み、社会課題や顧客の経営課題を解決し、持続可能な社会の実現とともに事業規模の拡大を図ります。
③ウェルビーイング経営の推進
予測が困難な時代に対応し、成長し続ける企業になるために、肉体的、精神的、社会的な充実を目指すウェルビーイング経営に取組み、従業員のエンゲージメント向上を図り、生産性向上と企業の業績向上を実現します。
④コンプライアンス及びCSR活動の推進
八洲電機グループが一体となりコンプライアンスの徹底を図るとともに、サステナビリティ経営に取組み、事業活動を通じた社会貢献を果たし、高い倫理観と責任感を持ち、持続可能な社会の構築に向けた活動を推進します。
当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組の状況は、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
当社グループは、ISO14001に基づいた環境マネジメントシステムを構築し、グループ全社員参加の環境活動を展開しております。当社代表取締役は、サステナビリティに関する方針を掲げ、年1回のマネジメントレビューで環境マネジメントシステムの有効性を評価し、当社グループの環境課題に関する実行計画の承認、モニタリング、課題の設定を行い、経営トップコミットメントによるサステナビリティ経営を推進しております。
また、サステナビリティに関する基本方針は、以下のとおりです。
<サステナビリティ基本方針>
当社グループは、経営理念、経営ビジョンに基づき、事業を通じて社会・環境問題の解決にグローバルな視点で取り組み、持続可能な社会を実現するために貢献していきます。
①社会からの信頼を獲得
私たちは、事業活動、製品、システム及びサービスを提供する中で、法令やルール等を遵守し、誠実かつ公正な企業活動を遂行します。
②地球環境に配慮した製品、システム及びサービスの提供
私たちは、事業活動の上で、省エネルギー化、化学物質管理、生態系への配慮等により、環境保全に優れた製品、システム及びサービスの提供につとめます。
③環境問題への取組み
私たちは、事業活動の中で、省エネルギー化、資源リサイクルの向上等を推進し、自らの企業活動によって生じる直接的な環境負荷の低減に取組みます。
④個人の尊重
私たちは、あらゆる企業活動において、個人の権利、多様な価値観を尊重し、不当な差別を排除します。また、社員の能力開発に取組むとともに、心とからだの健康づくりに努め、社員それぞれの働き方を尊重し、ワーク・ライフ・バランスの実現を推進します。
⑤社員への教育、意識の向上
私たちは、社会・環境リスクを低減するための教育を行い、社員一人ひとりが広く社会に目を向け、積極的な学習を通して、意識の向上を図ります。
⑥サステナビリティ推進に向けた目標の設定
私たちは、本方針を実現するために目標を定め、適宜見直しながら、ステークホルダーとの積極的なコミュニケーションとともに、世の中への積極的な情報開示を行います。
現時点では、気候関連シナリオに基づく戦略の検証等を実施しておりません。
当社グループは、全社的なリスク管理推進にかかわる課題・対応策を協議・承認する組織としてリスク管理委員会を設置しております。委員会構成メンバーは、当社代表取締役を委員長とし、関係部門責任者、社外取締役及び主要グループ会社社長で構成されています。
リスク管理委員会において、事業における影響評価の結果などを総合して特定し、全社的なリスク管理推進にかかわる課題・対応策の承認をおこない、連結ベースでの評価・モニタリング体制を構築しております。
当社グループは、気候変動関連のリスク及び機会を管理するための指標については、TCFDで推奨される温室効果ガス(GHG)排出量とします。GHG排出量の目標設定については、現状のGHG排出量の状況を分析しGHG排出量削減内容の検討を行い、次回中期経営計画にて削減目標の策定を行います。
(5)人的資本に関する戦略、指標・目標
①戦略
当社グループの事業は、お客さまと取引先に対して付加価値を提供することで成立しており、その付加価値はすべて当社で働く人財に由来しております。人財の育成は当社の持続的成長に不可欠であるとの認識の下、以下の方針を策定して能力開発に関するプログラムを運用するとともに、社内環境を整備します。
1.当社人財に求められるスキルを整理し、職種別・階層別にプロットしたマトリックスをもとに、研修プログラムを確定し、実行する。その運用は、人財委員会において監督する。
2.多様性の確保については、まず女性の採用・登用を先行して進め、豊かな発想に基づいて事業を発展させるとともに、中途及びシニア採用を通じて多様な技能・経験を確保しその伝承に努める。
3.社員はその従事する業務のプロフェッショナルであるから、労働時間と場所についてはその自主性を重んじる「柔軟な働き方」を原則とし、関係する制度及び環境を整備する。
②指標・目標
当社グループは、異なる経験・技能・属性を反映した多様な視点や価値観が存在することが持続的な成長を確保する上での強みになると考え、性別・国籍・年齢等を問わず、従業員の誰もがそれぞれの能力を活かせるようなダイバーシティを常に意識し、多彩な人財活用への取組みを促進します。
なかでも女性の登用に関しては、女性活躍行動推進5か年計画を策定し、「採用者数を男女均等にすること」「女性管理職を倍増すること」「柔軟な働き方を可能にする制度を充実しその利用者数を向上すること」を目標として掲げています。その状況については、当社ホームページに掲載しております。
女性活躍推進の取組み:(URL:https://www.yashimadenki.co.jp/sustainability/employee/)
女性管理職の育成方針としては、社内ロールモデルからのフィードバックをもとに能力・キャリア開発のための適切な機会を提供するとともに、相互研鑽のためのネットワークミーティングを定期的に開催し、意識向上・啓発を図っております。
社内環境を整備するために、特に女性のライフイベントを念頭に、柔軟な働き方を可能にする制度を導入しております。具体的には、コアタイムのないフレックス勤務制度、通勤を不要とする在宅勤務制度、サテライトオフィスを全社員に導入し、業務に集中し生産性の向上を図ることとしております。また、育児休業を早期に繰り上げた女性社員への育児休業早期繰上げ支援金制度、育児や介護によって退職せざるをえない社員を再雇用するジョブリターン制度により、女性社員のキャリア継続、復職を支援しております。
なお当社グループの事業は、顧客及び仕入先・協力会社ともに主として国内の企業であることから、外国人採用については具体的な数値目標を設定しておりません。また中途採用についても、技術系専門商社の業態に適応した中途採用人財の市場が必ずしも確立していないことから、具体的な数値目標を定めず、リファーラル採用などを中心に鋭意進めることとしております。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
①特約店契約について
当社グループは、日立グループ会社と特約店契約を締結しております。同契約は、当社グループの事業活動の前提となっておりますが、それら契約の主な契約期間及び解除事由は個々の契約により異なり、その解除事由の基本的な規定事項としては、手形の不渡り・差押え・仮差押え・仮処分・競売・破産・民事再生・会社更生・債務不履行・監督官庁からの営業許可の取消処分等に該当する場合となっております。現時点では解除事由を含めてそれらの契約の継続に支障を来す要因は発生しておりません。
しかしながら、それらの契約の継続に支障を来す要因が発生した場合には事業活動に重大な影響を及ぼす可能性があります。
当社と㈱日立製作所は1950年3月に特約店契約を締結して以降、日立グループ会社の増加や統合とともに当社グループも日立グループ会社と特約店契約を締結し、その業容を拡大してきました。
特約店契約は、相互に業務の発展を図ることを目的としており、当社は当該契約を締結している日立グループ製品の販路拡充に最善の努力をなすことが謳われております。また、当該契約書では当社グループの主な取扱製品、主に担当する販売地域及び支払条件等が記載されております。
現在、当社グループが特約店契約を締結している日立グループ会社とは良好な関係にあるものと認識しており、共存共栄の間柄ではありますが、当社グループと日立グループ会社との関係に変化が生じた場合、あるいは日立グループ会社の特約店戦略や特約店各社に対する諸条件もしくは当社グループに対する戦略が変更された場合等には、上記特約店契約の内容等に変更の可能性があり、その場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
②仕入依存度について
当社グループの㈱日立製作所及び主な日立グループ会社からの仕入高は第78期連結会計年度(自 2021年4月1日 至 2022年3月31日)において287億59百万円と当社グループ仕入高全体の59.6%、第79期連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)において286億52百万円と当社グループ仕入高全体の59.3%を占めております。
したがって、日立グループ会社の製品に重要な問題が発生した場合等、日立グループ会社のブランドイメージが著しく低下した場合には、当社グループが取扱っている日立グループ会社の製品の競争力が低下し、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
なお、仕入実績は下記のとおりです。
(注) 上記表の「主な日立グループ会社」の金額は、日立グループ会社のうち、特に取引金額の大きい仕入先の仕入金額を合計したものであります。
③売上高の純額表示について
当社グループは、包括代理受注契約(請負者の代理人として契約する取引)等を締結しており、当該契約に基づく取引については、売上高を純額表示しております。
当社グループは商社という事業形態であり、基本的には総額表示で売上高及び売上原価を計上しておりますが、取引内容を鑑み、包括代理受注契約等に基づく取引とそれに類似した取引については純額表示としております。
したがって、今後の取引内容の見直しや契約の変更等の理由により、前期と比較する場合の経営成績(受注高及び売上高)に影響を及ぼす可能性があります。
④当社グループへの出資について
当社グループは、販売力強化、顧客サービスの向上等を目的とした日立グループ会社との関係強化のため、当社は日立グローバルライフソリューションズ㈱から2.3%、㈱日立産機システムから1.9%、㈱日立インダストリアルプロダクツから0.5%、当社の連結子会社である㈱中国パワーシステムは㈱日立製作所から33.3%の出資を受けております。
したがって、日立グループ会社からの出資割合に変更があった場合には、当社のグループ戦略等を見直す必要性が生じ、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは従来、日立グループ会社の特約店として同グループ製品を中心に据えた営業政策を取り、順次販売力を強化してまいりました。しかしながら、今日のような経営環境においては、市場環境、経済状況、市場ニーズ等をいち早く察知し、対応を図らなくてはなりませんが、多様な情報入手には限界があり、それによって時期を逸するなどの対策の遅れから、停滞在庫の発生による不良資産の増加や、製品投入遅れによる受注機会の逸失等、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
また、近年は主に環境問題、省エネルギー、高効率化などを追求する顧客ニーズが急速に多様化し、それに対応するためエンジニアリング力の強化及び、より付加価値の高い当社独自のソリューションビジネスへの期待が高まっております。しかしながら、このようなソリューションビジネスではメーカーの製品が持つ機能に当社のノウハウを付加するビジネスの割合が増えることを意味するもので、当然、品質管理に関して負う責任の重要性も拡大してまいります。この場合、当社は製造部門を持たないことから日立グループ会社及びその他の外注メーカーとの連携が必要となります。
その際、製品・サービスに関する契約を明確に致しますが、事故・クレーム等の原因について責任が明確になるまで、当社グループが顧客に提供する製品・技術・サービスについては一義的に責任を負うことがあり、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
さらに、当社グループは、今後も新たな成長事業の創出及び既存事業における更なる高収益の追求を目指し、利益を生み出すことのできる体質への改善に積極的に取組んで行きます。しかし当社グループが事業を遂行する上において、経済環境、自然災害、戦争、テロ、感染症等の不可抗力、金融、株式市場、政府等による規制、仕入先の供給体制、商品の確保、また人材の確保、喪失等により当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、鉄鋼、非鉄金属、石油、化学、精密機械、製紙、薬品、建設、運輸、公共、流通、サービス業を営む一般企業や官公庁に対して電気機器、電子情報機器、産業用設備、空調関連機器等の販売及び設置工事等を行っております。この事業は、国内設備投資の動向に影響を受ける傾向があります。
したがって、国内設備投資動向が悪化した場合及び当社グループの主要販売先が属する事業分野の市況が悪化した場合等には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、広範囲の事業展開を行っているため種々の法的規制(建設業法、輸出管理法令等)を受けております。これら法的規制は将来において変更される可能性があり、また現在予期しえない法的規制等が設けられる可能性もあります。
その場合たとえば、建設業法においては当社グループの工事売上高に影響し、技術資格においては、資格保有者の確保が確実となるまで受注機会を逸する可能性が発生します。また、輸出管理法令に関しては、現在、直接輸出物件は少ないものの、全ての取引において輸出管理法令等に抵触しないことと、手続きを漏れなく厳正に行われなければ、刑事上、行政上の処分を受ける可能性があります。
したがって、当社グループがこれらの法的規制等の対応に遅れを生じた場合、対象となる営業の全部又は一部の停止命令や許可取消等の行政処分あるいは当社グループ顧客等からの信頼の失墜等により、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、販売・仕入に係る取引先及び取引金融機関の株式を中心に、有価証券を保有しております。このうち、株式の多くは上場しており、株式市場の価格変動リスクを負っております。
したがって、株式市場における相場の大幅な変動は、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
なお、有価証券に係る時価に関する情報は、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(有価証券関係)」に記載しております。
当社グループは、確定拠出の性格を併せもつ確定給付企業年金制度(キャッシュバランス制度)に移行し、将来期間の業績及び財政状態へのリスク軽減を図っております。しかし、従業員退職給付債務及び費用は、割引率等数理計算で設定される前提条件や年金資産の期待運用収益率等に基づいて算定されており、実際の結果が前提条件と異なる場合又は変更された場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
なお、退職給付に関する情報は、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(退職給付関係)」に記載しております。
当社グループの販売先は多岐にわたり、その規模や業種も多種多様であります。債権管理には特に注力し、販売先の業態・資力に応じた信用限度設定を行うとともに、必要に応じて担保等の提供を受けるほか、信用状態の継続的な把握をするなど、不良債権の発生防止に努めております。
また、貸倒引当金の計上に関しては、一般債権については貸倒実績率による計算額を、貸倒懸念債権等特定の債権については、個別に回収可能性を検討し回収不能見込額を計上しておりますが、景気の動向等によっては、貸倒引当金の積み増しを要する事態が生じ、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループの物流はロジスティード㈱をはじめとする外部の専門企業に全面委託しております。当社の商品を取扱う拠点は国内にあり、拠点毎に保管条件や配送条件等は異なっております。
したがって、委託先企業はそれぞれの条件に応じて、複数存在しますが、その取引条件の変更や、事故等によるトラブル発生の場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、事業を行うにあたり取引先や営業に関する情報、又は当社グループや取引先の技術情報等当社グループの事業に関して多くの秘密情報を保有しており、当社グループではコンピューターウイルス対策及びネットワーク管理等の情報保護に関する社内細則を定め、入退館システムの導入、情報管理に関する社内教育の徹底及び外部委託先との機密保持契約の締結を行い、当社グループからの情報漏洩を未然に防ぐ対策を講じております。このような対策にもかかわらず、予期せぬ事態により情報が流出した場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
地震等の自然災害により当社グループの事業所・設備や社員などに対する被害が発生し、営業活動に支障が生じる可能性があります。
なお、当社グループでは社員の安否確認や災害対策マニュアルの作成及び防災訓練などの対策を講じてきておりますが、自然災害による被害を完全に回避できるものではなく、被害が発生した場合には当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
(1) 経営成績
当連結会計年度におけるわが国経済は、各種政策の効果により景気の持ち直しの動きがあったものの、ウクライナ情勢の長期化によるエネルギーや原材料価格の高騰、急激な円安の進行による物価上昇圧力が強まり、コストの増加が企業収益を圧迫するなど、依然として不透明な状況が続いております。
そのような状況下、当社グループは、2022年度を新たな三ヵ年のスタートと位置づけ、中期経営計画の最終目標値を達成するため、成長戦略に基づいた施策を実施してまいりました。なお、当連結会計年度より、交通システムビジネスユニットを新設し、交通事業の強化を図るとともに、新たなニーズを迅速・的確に捉え、3つのビジネスユニットそれぞれで事業領域の拡大を推進してまいりました。また、八洲EIテクノロジー㈱は、2022年4月に合併・商号変更し、環境技術と情報技術を融合させ、工事・保守のみならず、より高度な運用・データ分析・管理・運転制御等を含めたワンストップのサービスを展開し、お客様のニーズに即したソリューションの提供等、新しいビジネスを創出してまいりました。
当連結会計年度におきましては、売上高は602億70百万円(前年比0.4%増)と微増ではありますが、プラント事業を中心に、老朽設備の更新や設備の維持・保全案件等、付加価値の高いエンジニアリング案件に注力したことにより、営業利益は27億94百万円(前年比31.6%増)、経常利益は29億29百万円(前年比30.1%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は19億16百万円(前年比25.5%増)と、各段階利益はいずれも大幅な増益となり、2009年6月の上場以来最高益となりました。
セグメントの業績は次のとおりであります。なお、当連結会計年度より、報告セグメントとして記載する事業セグメント構成を変更しており、当連結会計年度の比較・分析は、変更後の区分に基づいております。
①プラント事業
鉄鋼・非鉄分野では、非鉄分野における設備投資の拡大を背景に、生産性向上のための電源設備工事などが進捗し、一方、石油・化学・ガス分野では、安定操業や、設備の更新・増強を目的とした大型の工事案件が前年並みに留まり、事業全体では前年と概ね同水準となりました。
その結果、プラント事業の売上高は156億53百万円(前年比0.9%減)となりましたが、付加価値の高いエンジニアリング案件に注力したことにより、営業利益は18億31百万円(前年比72.0%増)と大幅な増加となりました。
②産業・設備事業
産業機器分野では、堅調な受注に対し部品不足による長納期化や原材料価格高騰の影響はあるものの、設備機械関連セットメーカーの生産量及び国内製造業の設備投資は増加基調となり、売上高は好調に推移しました。
一般産業分野では、企業の設備投資計画が順調に進み受注は堅調に推移したものの、大口の設備工事案件が延期となった影響を受け、売上高は低調に推移しました。
空調設備分野では、設備工事案件や情報通信分野向け特殊空調、大口の空調機納入案件が順調に進捗したことにより、売上高は堅調に推移しました。
その結果、産業・設備事業の売上高は311億40百万円(前年比0.6%増)となりましたが、前年同期に比べ収益性の高い案件が減少したため、営業利益は19億95百万円(前年比5.4%減)となりました。
③交通事業
交通事業では、鉄道業界での「安全」「安心」「快適」を維持拡大させるための投資が徐々に回復しつつあり、受注は好調に推移するとともに、新型特急車両の納入、列車無線システム工事、新線開通に伴う相互直通運転のための工事等が順調に進捗し、売上高は堅調に推移しました。
その結果、交通事業の売上高は134億77百万円(前年比1.3%増)となり、案件の原価低減等コスト管理の強化により、営業利益は11億5百万円(前年比30.9%増)となりました。
生産、受注及び販売の実績は、次のとおりであります。
当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 上記の金額には、工事に伴う材料費等を含んでおります。
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
(2) 財政状態
(資産)
当連結会計年度末における資産の残高は587億38百万円で、前連結会計年度末に比べ78億3百万円増加しております。主な要因は、現金及び預金(114億50百万円から120億67百万円へ6億16百万円増)、受取手形、売掛金及び契約資産(186億62百万円から239億68百万円へ53億5百万円増)、商品(19億9百万円から20億4百万円へ95百万円増)、その他の流動資産(2億10百万円から10億60百万円へ8億50百万円増)が増加した一方、電子記録債権(44億25百万円から37億87百万円へ6億37百万円減)が減少したことによるものであります。
(負債)
当連結会計年度末における負債の残高は343億46百万円で、前連結会計年度末に比べ64億57百万円増加しております。主な要因は、短期借入金(9億90百万円から10億40百万円へ50百万円増)、支払手形及び買掛金(191億63百万円から235億92百万円へ44億29百万円増)、契約負債(16億62百万円から31億94百万円へ15億31百万円増)が増加したことによるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産の残高は243億92百万円で、前連結会計年度末に比べ13億46百万円増加しております。主な要因は、利益剰余金(207億34百万円から221億80百万円へ14億46百万円増)が増加したことによるものであります。
(3) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度のキャッシュ・フローについては、営業活動により29億16百万円増加、投資活動により14億87百万円減少、財務活動により6億63百万円減少しました。その結果、現金及び現金同等物は113億32百万円と前連結会計年度と比較して7億65百万円(前年比7.2%増)の増加となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローの収入は、29億16百万円(前年比69.4%増)となりました。
これは主に、税金等調整前当期純利益28億28百万円、仕入債務の増加額35億53百万円がキャッシュ・フローのプラスとなった一方、売上債権の増加額29億88百万円、法人税等の支払額8億19百万円がキャッシュ・フローのマイナスとなったためであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローの支出は、14億87百万円(前年度は7億59百万円の支出)となりました。
これは主に、投資有価証券の売却による収入1億27百万円がキャッシュ・フローのプラスとなった一方、投資有価証券の取得による支出15億円がキャッシュ・フローのマイナスとなったためであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローの支出は、6億63百万円(前年度は2億98百万円の支出)となりました。
これは主に、自己株式の取得による支出1億81百万円、配当金の支払額4億69百万円がキャッシュ・フローのマイナスとなったためであります。
(4) 資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループは、運転資金及び設備投資資金につきましては、内部資金または借入により資金調達することとしております。
このうち、借入による資金調達に関しましては、運転資金については期限が1年以内の短期借入金で、銀行等からの借入金によるものであります。
また、キャッシュマネジメントシステムを活用したグループファイナンスを行うことにより、グループ会社全体での資金の効率化に努め、資金管理体制の更なる強化を図っております。
当社グループは、引き続き財務の健全性を保ち、継続的に営業活動によるキャッシュ・フローを生み出すことによって、将来必要な運転資金及び設備投資資金を調達することが可能と考えております。
(5) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表作成にあたって、必要と思われる見積りは、合理的と判断される前提に基づいて実施しておりますが、実際の結果がこれらの見積りと異なる場合があります。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。
(6) 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、重要な経営指標を連結経常利益としております。2023年3月期は29億29百万円(前年比30.1%増)となりました。2023年4月より、引続きプラント事業、産業・設備事業、交通事業の3つのビジネスユニットそれぞれで事業領域の拡大を推進するとともに、経営体制の若返りを図り、活力のある人材をもって、2025年3月期を最終年度とした中期経営計画の目標達成に向けた体制とし、2024年3月期の目標値は連結経常利益30億円としております。
(注)1 契約期間は再契約のものを含めて最新の契約書に基づく契約期間を表示しております。また、上記すべての契約は、自動更新となっております。
2 上記契約の解除事由は個々の契約により異なりますが、概ねその基本的な規定事項としては、手形の不渡り・差押え・仮差押え・仮処分・競売・破産・民事再生・会社更生・債務不履行・監督官庁からの営業許可の取消処分等に該当する場合となっております。
該当事項はありません。