第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)経営方針

 社是「人を創り 会社を興し 社会に尽くす」に基づく経営理念のもとに、技術商社として市場動向を的確に捉え、グローバルネットワークを活用して顧客への「最新の情報」「価値を生む商品」そして「安全安心を保証するサービス」を提供し続け、提携メーカーとの協業により、産業の振興、社会の繁栄に奉仕してまいります。

 

(2)経営戦略等

 当社グループでは、長期経営ビジョン「サンワビジョン2030」を掲げ、実現に向けての第1ステージとして2023年3月期から2025年3月期までの3ヶ年を対象とする第11次中期経営計画「SNS2024(Sun-Wa New Stage 2024)」の2年目を迎えております。「グローバルサプライチェーンのプロフェッショナルとして“つながり”と“信頼”で ものづくりの未来を支える」のもと以下基本方針を策定し、経営目標である2025年3月期に営業利益70億円の達成に向けて取り組んでおります。また、新たにサステナビリティ方針を掲げ、「持続可能な社会への貢献」と「持続的な企業価値の向上」の2つのサステナビリティの実現を目指してまいります。

 

第11次中期経営計画「SNS2024」基本方針

1 イノベーションが求められる成長分野への注力

2 より高付加価値な製品と新たなソリューションの提供

3 サステナビリティ経営による持続可能な社会の実現に貢献

 

(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

 当社グループでは、2028年3月期に営業利益100億円達成を前提とし、2023年3月期から2025年3月期までの3ヶ年を対象とする第11次中期経営計画「SNS2024」の最終年度に営業利益70億円達成を経営目標とし、持続的な企業価値の向上を目指してまいります。

 

(4)経営環境

 世界経済および当社グループの関連している産業用エレクトロニクス・メカトロニクス業界は、今後とも先行き不透明な状況が続くものと予測されるなか、さまざまな産業分野で技術の多様化とグローバル化が急速に進展する時代の変化に対応してまいります。

 

(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の対処すべき課題

 当社は、業容の拡大及び収益性の向上に加え、グローバルな技術商社として、昨今の厳しい経営環境下でも、その環境に即応できる人材の育成と組織の構築が重要課題と認識しております。

 収益性の向上につきましては、お取引先様の信頼と満足を得られるよう、国内外の子会社とのネットワークを駆使するとともに、技術力・提案力を活かし、高品質・高付加価値の商品と技術そしてソリューションを提供すること、更に、ICTの活用で業務の効率化を図り、コスト削減を推進するなど、徹底して収益力の強化を進めてまいります。

 また、人材育成につきましては、人事制度及び教育制度の更なる充実を図り、価値観の多様化に対応できる自立型人材及び海外事業の展開に対応する人材の育成を推進してまいります。

 加えて、CSR(企業の社会的責任)を強く意識し、社会や地球環境との調和に努め、コンプライアンスの徹底をはじめ内部統制システムを更に推進してまいります。

 

2【サステナビリティに関する考え方及び取組】

当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

1.サステナビリティ基本方針

 私たちサンワテクノスグループは社業を通じて社員の育成を図るとともに、地球環境や、社会課題への対応を経営方針の最重要事項のひとつとして捉え、「人を創り 会社を興し 社会に尽くす」の社是のもと、「持続可能な社会への貢献」と「持続的な企業価値の向上」の2つのサステナビリティの実現を目指します。

 

2.サステナビリティ重要課題(マテリアリティ)

 当社ではSDGsの目標達成に貢献することに重点をおいたマテリアリティを特定していましたが、サステナビリティの視点で見直しを行い経営戦略との連動を図っております。

 

<サステナビリティ5つの重要課題>

(1)社会を支えるテクノロジーとエンジニアリングの提供

(2)地球環境の保全

(3)健康で安心・安全な暮らしへの貢献

(4)多様な人材の育成と活躍推進

(5)持続的成長を支える経営基盤の更なる強化

 

3.ガバナンス

 当社では、サステナビリティに関連する重要事項等の検討・審議については取締役会の諮問機関として代表取締役を委員長とするサステナビリティ委員会にて行い、オブザーバーとして監査等委員及び社外取締役が出席しております。

 また、サステナビリティ推進体制として、サステナビリティに関連する重要なリスク・機会を特定し、解決に向けた取り組みを管理・推進する専任組織としてサステナビリティ推進部を設置しております。サステナビリティ基本方針と各部門の事業戦略の整合を確認し、サステナビリティ委員会へ報告する体制としております。

 

4.戦略

(1)社会を支えるテクノロジーとエンジニアリングの提供

 現在、当社は、2023年3月期から2025年3月期までの3ヶ年を対象とする第11次中期経営計画「SNS2024(Sun-Wa New Stage 2024)」を進めています。

 「イノベーションが求められる成長分野への注力」「より高付加価値な製品と新たなソリューションの提供」「サステナビリティ経営による持続可能な社会の実現に貢献」を基本方針に掲げ、グローバルサプライチェーンのプロフェッショナルとして“つながり”と“信頼”でものづくりの未来を支えます。グローバルネットワークを活かし、最新の技術提案と最適な製品の提供で持続可能な社会の発展に力強く貢献してまいります。

 

「社会を支えるテクノロジーとエンジニアリングの提供」に関する当社取り組みの詳細につきましては、ウェブサイトをご覧ください。

https://www.sunwa.co.jp/sustainability/service.html

 

(2)地球環境の保全

 当社は、技術商社としてお客様の環境に関するニーズを的確につかみ、環境にやさしい商品を優先的に販売します。また、省エネルギー、省資源および廃棄物の低減に積極的に取り組み、地球温暖化防止に貢献します。

 

<TCFD提言に基づく開示>

 当社は、2022年6月に気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)提言への賛同を表明するとともに、賛同企業や金融機関が議論する場であるTCFDコンソーシアムに参画いたしました。

TCFD提言に沿った情報はウェブサイトにて開示しております。今後も、気候変動に係るリスク及び収益機会が自社の事業活動や収益等に与える影響について、開示の質と量の充実を図ってまいります。

 

「地球環境の保全」に関する当社取り組みの詳細につきましては、ウェブサイトをご覧ください。

https://www.sunwa.co.jp/sustainability/environment.html

 

(3)健康で安心・安全な暮らしへの貢献

 当社は、人類がいきいきと健全に活躍していくことが企業の発展につながるものと考え、「健康づくり」を推進し、豊かな社会づくりに貢献します。

 

<社内環境整備方針>

 当社は、社員が心身ともに健康であることこそが会社の発展、社会貢献につながるものと認識しております。ワークライフバランスを推進し、社員一人ひとりの人権を尊重するとともに、快適に働くことができる職場環境の整備に取り組んでいます。

 

「健康で安心・安全な暮らしへの貢献」に関する当社取り組みの詳細につきましては、ウェブサイトをご覧ください。

https://www.sunwa.co.jp/sustainability/contribution.html

 

(4)多様な人材の育成と活躍推進

 当社は、女性・外国人・中途採用者の管理職の登用等、多様な価値観の中核人材の存在は、会社の持続的な成長を確保する上で強みとなると認識しております。中長期的な企業価値の向上にむけ、性別、国籍等の属性に依ることなく採用及び登用を今後も継続的に進めてまいります。

 

<人材育成方針>

 サンワテクノスの財産は「人材」に尽きます。「自らチャレンジし、自己実現に向けて努力する社員」を育成します。多様な人材の活躍を支援し、働き方改革を推進するとともに社員一人ひとりの個性を尊重し強みを活かすことができる環境づくりに取り組んでいます。

 

「多様な人材の育成と活躍推進」に関する当社取り組みの詳細につきましては、ウェブサイトをご覧ください。

https://www.sunwa.co.jp/sustainability/employee.html

 

(5)持続的成長を支える経営基盤の更なる強化

 当社は、コーポレートガバナンスの充実とコンプライアンスの徹底を図りながら迅速かつ適切で公平な情報開示を継続して行うことで、健全性・効率性・透明性の高い経営の実践に努め、企業価値の向上と社会の発展に貢献できる企業を目指しております。

 

「持続的成長を支える経営基盤の更なる強化」に関する当社取り組みの詳細につきましては、ウェブサイトをご覧ください。

https://www.sunwa.co.jp/sustainability/governance.html

 

5.リスク管理

 当社では、リスク管理を経営の重要課題の一つと捉え強化に取り組んでおり、リスク管理全般に関わる重要事項を検討する機関としてサステナビリティ委員会を設置しております。当委員会は原則年2回開催し、シナリオ分析を行い、リスクを定性・定量の両面で総合的に評価し、優先順位の高いリスクを選定しております。重要リスクについては、取締役会に報告し重要リスクの状況や見直しを審議し、最終的なマテリアリティ(重要課題)としております。

 マテリアリティ(重要課題)については、取締役会にて、現在の対応状況の進捗確認や見直し等を行い、適切にリスクを管理することで、全社的なリスク管理体制の構築、維持、向上を図っております。

 

6.指標と目標

(1)第11次中期経営計画(2022年度~2024年度)

 当社は、第11次中期経営計画より最重要経営指標を「連結営業利益」とし、2024年度の連結営業利益目標を70億円としております。

 

■連結営業利益目標の進捗

 

2022年度

目標値:2024年度までに連結営業利益70億円

76億円

 

(2)「環境負荷低減」と「販売を通じた環境貢献」

 当社は、気候変動が及ぼす当社事業への影響を評価・管理するために、温室効果ガス排出量(Scope1,2)を指標として、2030年度までに20%削減(2020年度比)することを目標に設定しております。

 また、「脱炭素社会へのアプローチ(Sunwa Decarbonized society Approach) 」の取り組みにより、環境にやさしい商品の販売を通じて2050年度までに当社温室効果ガス排出量(Scope1,2,3)の100倍以上(2020年度比)の排出削減効果をもたらすことを目指し、リスクの低減とともに機会の最大化に向けた活動を推進しております。

 

■削減目標の進捗

(ご参考)

 

2021年度実績

2022年度実績

Scope1+2

2020年度排出量

(t-CO2e)

638.9

Scope1+2

(t-CO2e)

665.7

620.1

<目標値>

2030年度までに20%削減

4.2%増加

2.9%削減

 

■商品の販売を通じた排出削減効果目標の進捗

(ご参考)

 

2021年度実績

2022年度実績

Scope1+2+3

2020年度排出量

(t-CO2e)

373,396.1

削減貢献量

(t-CO2e)

320,346.0

561,199.0

<目標値>

2050年度までに100倍

0.86倍

1.50倍

 

(3)女性管理職割合

 当社は、女性社員の管理職・役員への登用を目指し、教育研修制度を拡充することで女性社員の育成を行っております。女性管理職割合については、2030年度までに10%以上にすることを目標としております。

 

■女性管理職割合の目標の進捗

 

2022年4月時点

2023年4月時点

目標値:2030年度までに10%

7.1%

8.3%

 

 

3【事業等のリスク】

(1)当社のリスクマネジメント体制

 当社では、リスク管理を経営の重要課題の一つとして捉え強化に取り組んでおり、サステナビリティ委員会にてシナリオ分析を行い、リスクを定性・定量の両面で総合的に評価し、優先順位の高いリスクを選定しております。重要リスクについては、取締役会に報告し重要リスクの状況や見直しを審議し、全社的なリスク管理体制の構築、維持、向上を図っております。

 

(2)事業等のリスク

 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

①経済動向・市場環境

 当社グループは、半導体及び液晶製造装置等に使用されるサーボモータ、リニアモータなどのメカトロ製品を販売する電機部門、自動車関連・デジタル家電・パソコン・携帯情報端末等の分野に使用される電子部品を販売する電子部門、半導体関連製造設備・液晶検査装置・クリーンロボット及び産業用ロボットを販売する機械部門から成る商社であります。その需要先は主に産業用エレクトロニクス・メカトロニクス業界であるため、当社グループの業績は、この業界の需要動向、並びに設備投資動向の影響を受けます。

 当社グループでは、第11次中期経営計画「SNS2024」をスタートしており、2024年度営業利益70億円の達成を目指す重点施策である「顧客セグメント戦略」において、全社を横断する実行組織「戦略セグメントチーム」が最新の経済動向や市場環境を捉え、ターゲットとなる顧客、業界を明確に設定し、地域密着営業を遂行する各部店との連携を取りながら積極的リソース投入分野と選択的リソース投入分野のビジネス創出に取り組んでおります。

 

②主要な取引先との関係

 当社グループの仕入先は多岐にわたっておりますが、主要な仕入先である株式会社安川電機からの連結ベースによる仕入高割合は、2021年3月期において8.1%、2022年3月期において9.4%、2023年3月期において8.8%となっております。したがって、株式会社安川電機の経営方針及び販売政策に変更等があった場合には、当社の経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 当社グループでは、引き続き主要仕入先との取引関係維持・強化を図り、パートナー企業として協業し、顧客へ安全・安心のサービスを提供してまいります。

(単位:百万円)

 

仕入品目

2021年3月期

2022年3月期

2023年3月期

金額

割合

金額

割合

金額

割合

㈱安川電機

制御機器、各種モータ、

サーボ機器、各種ロボット

 

9,606

8.1

 

13,119

9.4

 

14,428

8.8

 

③為替・金利変動

 当社グループは、グローバルに事業を展開し、外貨による取引が含まれております。今後も海外シェア拡大を進めており、大幅な為替レートの変動があった場合は、当社グループの業績及び財政状況に影響を及ぼす可能性があります。また、運転資金につきましても一部を金融機関から調達しており、金融機関からの調達金利が上昇した場合は、当社グループの業績及び財政状況に影響を及ぼす可能性があります。

 当社グループでは、為替予約や金利スワップ等を利用してリスクを低減するように努めております。

 

 

 

④人材確保・育成

 当社グループは、産業用メカトロニクス・エレクトロニクス業界向けに製品を販売しており、多岐にわたる取引先や取扱商品に関しての様々な知識や豊富な経験を持った人材こそが経営資源であり、その採用や教育を継続的に推進していくことが重要であると認識しております。事業発展のための優秀な人材の確保及び雇用の維持ができなくなった場合には、今後の事業計画に影響を及ぼす可能性があります。

 当社グループでは、新卒採用に限らず、中途採用についても採用活動の強化に努めるとともに、人材育成方針に基づき各現場でのOJT教育をはじめ、階層別研修を軸に、グローバル人材の育成、担当業務に応じた技能研修、ビジネススキルアップなど多様な切り口から「人を創る」教育制度の充実を図っております。また、社内環境整備方針に基づき社員一人ひとりの人権を尊重し快適に働くことができる職場環境を整備することで、優秀な人材の確保・育成に取り組んでおります。

 

⑤コンプライアンス・法規制

 当社グループは、事業を遂行する上で各種法令を遵守し、また全社員がコンプライアンスに対する理解度を深め、実践していくため、コンプライアンス委員会を設け内部管理体制の強化を図るとともに、専門分野に精通した弁護士や監査法人のアドバイスを適時受けることで、一層の充実化を図っております。しかしながら、近年、訴訟に対する意識が変化し、世の中の趨勢として訴訟事件も増加してゆく傾向にあると思われ、事業を遂行する上で訴訟を提起されるリスクが考えられます。当社グループが訴訟を提起された場合、また訴訟の結果によっては、当社グループの業績及び財政状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑥情報セキュリティ

 当社の事業活動における情報セキュリティリスクとして、システムへの不正アクセス、従業員の操作ミスによる機密情報・個人情報の外部流出、サプライチェーン上の脆弱性をついたサイバー攻撃によるシステムやデータの損傷及び身代金目的による暗号化、マルウェアの侵入、オフィスやデータセンタへの不正侵入や盗難等が生じる可能性があります。

 このようなリスクに対し、当社では「情報セキュリティ管理規程」を整備の上、不正アクセス・情報漏洩対策として、ソフトウェアの脆弱性に対する定期的なパッチの適用、信頼性の高いファイアウォールの導入、EDR機能を備えたウイルス対策ソフトの導入と監視体制の整備、適切なアクセス権限の付与・管理、PC内データや通信の暗号化、USBメモリの使用禁止、サーバデータの二重化を行っております。加えて社内教育及び自己点検等を定期的に実施しております。

 

⑦製造物・品質責任

 当社グループでは、仕入先との関係を強化し、品質や信頼性の維持に努めておりますが、当社取り扱い商品の品質不良などにより得意先から求償を受けた場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 品質不良については、仕入先を含めた得意先との協議により求償金額の軽減やメーカからの補填を受けるよう努めており、また、海外からの輸入品も含めた商品の欠陥に備えて製造物責任保険(PL保険)に加入し、損失の軽減を図っております。

 

⑧在庫

 当社グループでは、商社の重要な機能として顧客への安定供給を目的とした一定水準の在庫を保有しております。顧客の生産計画の変更、所要見込みの減少により、滞留在庫又は過剰在庫となった場合、キャッシュ・フローに影響を与える可能性があります。加えて、棚卸資産の廃棄損や評価損を計上する場合には、業績及び財務状況に影響する可能性があります。

 このようなリスクに対して当社では「在庫管理統括部門」を業務本部内に設置し、各部署の「在庫管理専任担当者」と定期的に会議を実施の上、各部署の適正在庫目標を定めて進捗を確認しております。リスク軽減の主な活動として、顧客との取り決め内容の確認や生産計画に変更があった場合は、仕入先への発注数や納期調整の実施又は顧客との交渉により滞留在庫及び過剰在庫防止に取り組んでおります。また、在庫運用スキル向上のため、階層別に「在庫運用教育研修」を実施してリスク軽減に努めております。

 

⑨気候変動・自然災害

 当社グループが置かれた事業環境においても、異常気象の激甚化などの気候変動の影響を受ける可能性、あるいは脱炭素化に関するビジネスへの対応の遅れなどにより業績へ悪影響を及ぼす可能性があります。

 当社では、気候変動問題をサステナビリティ経営における重要課題と認識し、サステナビリティ委員会主導で重点的に取り組みを進めており、TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)の枠組みをもとに気候変動が当社に与える影響をリスクシナリオ別に定性・定量の両面で総合的に評価し、対策及び情報公開に努めております。また、パリ協定目標にも整合する施策として、温室効果ガス排出量(Scope1,2)を2030年度までに20%削減(2020年度比)することに加え、脱炭素化をビジネスの機会と捉え、環境にやさしい商品の販売を通じて2050年度までに温室効果ガス排出量(Scope1,2,3)の100倍以上(2020年度比)の排出削減効果をもたらす取り組み「Sunwa Decarbonized society Approach」を策定し、リスクの低減とともに機会の最大化に向けた活動を推進しております。

 

⑩カントリーリスク・地政学リスク

 当社グループは、国内のみならず海外13法人(32拠点)に事業展開しており、今後においても海外への事業展開を図る方針であります。そのため、関係する諸外国の予期しない政治・経済・社会の変動や法律・税制の改正、テロ等による治安の悪化が起きた場合には、当社グループの業績及び財政状況に影響を及ぼす可能性があります。

 当社グループでは、海外子会社を担当する部門において、現地責任者と連携し、定期的に現地の最新情報を収集しており、テロ等の有事の際には、「危機管理規程」の定めに従って対策本部が設置され、迅速な情報収集と適切な対応が実現できる体制を確立しております。

 

 

 

 

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

 当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

①財政状態及び経営成績の状況

 当連結会計年度における我が国の経済は、コロナ禍からの正常化が進んだことによる個人消費や企業の設備投資の増加が見られましたが、物価高や各国の景気減速の影響により経済成長は鈍化しました。世界経済については、コロナ禍におけるデジタル関連特需が一巡したことや、各国の金融引き締めにより、経済成長が減速しております。中国では上海ロックダウン以降、景気が回復しておりましたが、個人消費の低下や輸出の減少が見られます。アメリカでは、インフレや金融引き締めが景気を下押ししておりますが、個人消費や企業の設備投資は継続して増加しております。

 当社グループの関連しております産業用エレクトロニクス・メカトロニクス業界におきましては、5Gの普及・電気自動車(EV)化の推進、再生可能エネルギーへの注目の高まりにより、半導体関連・自動車関連・太陽光関連などの市場で積極的に設備投資が行われました。また、製造業の生産拠点見直し、人手不足対策・省人化を目的とした設備導入も行われました。一部の業界では在庫過多による手配調整の動きが見られますが、需要は高い水準で推移いたしました。

 このような環境の中、当連結会計年度の業績は、売上高1,810億13百万円(前年同期比17.2%増)、営業利益76億30百万円(前年同期比58.8%増)、経常利益76億75百万円(前年同期比47.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益54億93百万円(前年同期比53.6%増)となりました。為替の影響による増収もあり、それぞれ過去最高を更新する結果となりました。

 

部門別の業績は次のとおりであります。

[電機部門]

 電機部門では、半導体関連業界向けの電機品、太陽光関連業界向けの電機品及び制御機器、産業機械業界向けの制御機器の販売が増加いたしましたが、産業機械業界向けの電機品の販売が減少いたしました。この結果、当部門の売上高は337億77百万円(前年同期比8.3%増)となりました。

[電子部門]

 電子部門では、産業機械業界向けの電子部品及び電子機器、自動車関連搭載向け及びアミューズメント関連業界向けの電子部品の販売が増加いたしましたが、半導体関連業界向けの電子部品の販売が減少いたしました。この結果、当部門の売上高は1,355億90百万円(前年同期比18.3%増)となりました。

[機械部門]

 機械部門では、自動車関連業界向けの産業用ロボットの販売が増加いたしましたが、FPD関連業界向けの搬送装置、生活用品業界向けの設備機器の販売が減少いたしました。この結果、当部門の売上高は116億46百万円(前年同期比36.0%増)となりました。

 

 セグメントの業績は次のとおりであります。なお、売上高については、セグメント間の内部売上高又は振替高を含めた売上高で表示しております。

a.日本

 国内では、半導体関連業界向けの電機品、太陽光関連業界向けの制御機器、産業機械業界向けの制御機器、電子部品及び電子機器、自動車関連搭載向けの電子部品、自動車関連業界向けの産業用ロボットの販売が増加いたしましたが、FPD関連業界向けの搬送装置の販売が減少いたしました。この結果、売上高1,337億12百万円(前年同期比15.5%増)、営業利益53億54百万円(前年同期比75.6%増)となりました。

b.アジア

 アジア地域では、太陽光関連業界向けの電機品、産業機械業界向け及び自動車関連搭載向けの電子部品、半導体関連業界向けの電子機器の販売が増加いたしましたが、産業機械業界向けの電機品、半導体関連業界向けの電子部品の販売が減少いたしました。この結果、売上高643億64百万円(前年同期比23.3%増)、営業利益25億81百万円(前年同期比34.1%増)となりました。

c.欧米

 欧米では、アミューズメント関連業界向け及び産業機械業界向けの電子部品の販売が増加いたしましたが、生活用品業界向けの設備機器の販売が減少いたしました。また、輸送費高騰の影響を受け営業損失となりました。この結果、売上高71億12百万円(前年同期比14.5%増)、営業損失48百万円(前年同期は営業損失1億8百万円)となりました。

d.その他

 売上高は8億46百万円(前年同期比13.2%増)、営業損失3百万円(前年同期は営業損失16百万円)となりました。

②キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ95百万円増加し、当連結会計年度末には136億61百万円となりました。

 各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動の結果使用した資金は5億45百万円(前年同期は7億92百万円の取得)となりました。これは主に、売上債権の増加(59億5百万円)、棚卸資産の増加(50億17百万円)、法人税等の支払(21億82百万円)等による減少がある一方で、税金等調整前当期純利益(77億9百万円)、仕入債務の増加(36億38百万円)等により一部増加したものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動の結果使用した資金は7億31百万円(前年同期は2億44百万円の取得)となりました。これは主に、投資有価証券の取得による支出(2億50百万円)、その他に含まれる投資その他の資産の取得による支出(4億22百万円)等によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動の結果得られた資金は9億6百万円(前年同期は5億80百万円の使用)となりました。これは主に、短期借入金の純増額(40億66百万円)による増加がある一方で、長期借入金の返済による支出(24億円)、配当金の支払(6億18百万円)等により一部減少したものであります。

 

③仕入、受注及び販売の実績

a.商品仕入実績

 当連結会計年度の商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2022年4月1日

至 2023年3月31日)

前年同期比(%)

日本(百万円)

114,381

115.5

アジア(百万円)

43,657

120.7

欧米(百万円)

4,813

119.6

報告セグメント計(百万円)

162,851

117.0

その他(百万円)

607

117.2

合計(百万円)

163,458

117.0

 

b.受注実績

 当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

受注高

(百万円)

前年同期比(%)

受注残高

(百万円)

前年同期比(%)

日本

122,978

92.9

57,331

114.1

アジア

59,747

99.0

22,369

106.0

欧米

6,044

93.7

1,801

114.1

報告セグメント計

188,769

94.8

81,503

111.8

その他

770

98.4

104

65.8

合計

189,540

94.8

81,608

111.7

 

 

c.販売実績

 当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2022年4月1日

至 2023年3月31日)

前年同期比(%)

日本(百万円)

115,891

114.7

アジア(百万円)

58,475

123.9

欧米(百万円)

5,821

107.2

報告セグメント計(百万円)

180,188

117.2

その他(百万円)

825

114.4

合計(百万円)

181,013

117.2

 (注)セグメント間の取引については相殺消去しております。

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

 当連結会計年度の業績は、売上高1,810億13百万円(前年同期比17.2%増)、営業利益76億30百万円(前年同期比58.8%増)、経常利益76億75百万円(前年同期比47.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益54億93百万円(前年同期比53.6%増)となりました。為替の影響による増収もあり、それぞれ過去最高を更新する結果となりました。

 当社グループでは、2023年3月期から2025年3月期までの3ヶ年を対象とする第11次中期経営計画「SNS2024」を掲げ、最終年度である2025年3月期に営業利益70億円達成を経営目標としております。初年度となる2023年3月期は為替の影響による増収もありましたが、最終年度である2025年3月期に経営目標である営業利益70億円達成を目指し、重点施策を力強く推し進めてまいります。

 

 第11次中期経営計画「SNS2024」の経営目標に対する当連結会計年度の経営成績は以下のとおりであります。

        (連結)                     (単位:百万円)

 

第11次中期経営計画

SNS2024

2024年度経営目標

2023年3月期

営業利益

7,000

7,630

 

部門別の業績は次のとおりであります。

[電機部門]

 電機部門では、半導体関連業界向けの電機品、太陽光関連業界向けの電機品及び制御機器、産業機械業界向けの制御機器の販売が増加いたしましたが、産業機械業界向けの電機品の販売が減少いたしました。この結果、当部門の売上高は337億77百万円(前年同期比8.3%増)となりました。

[電子部門]

 電子部門では、産業機械業界向けの電子部品及び電子機器、自動車関連搭載向け及びアミューズメント関連業界向けの電子部品の販売が増加いたしましたが、半導体関連業界向けの電子部品の販売が減少いたしました。この結果、当部門の売上高は1,355億90百万円(前年同期比18.3%増)となりました。

[機械部門]

 機械部門では、自動車関連業界向けの産業用ロボットの販売が増加いたしましたが、FPD関連業界向けの搬送装置、生活用品業界向けの設備機器の販売が減少いたしました。この結果、当部門の売上高は116億46百万円(前年同期比36.0%増)となりました。

 

 当連結会計年度における財政状態は次のとおりであります。

 

(資産)
 当連結会計年度末の資産合計は1,065億81百万円となり前連結会計年度末に比べ135億3百万円増加しました。受取手形、売掛金及び契約資産、電子記録債権、商品の増加が主な要因であります。

(負債)
 当連結会計年度末の負債合計は620億97百万円となり前連結会計年度末に比べ70億42百万円増加しました。支払手形及び買掛金、電子記録債務、短期借入金の増加が主な要因であります。

(純資産)
 当連結会計年度末の純資産合計は444億84百万円となり前連結会計年度末に比べ64億60百万円増加しました。利益剰余金及び為替換算調整勘定の増加が主な要因であります。

 

②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

 当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローは次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動の結果使用した資金は5億45百万円(前年同期は7億92百万円の取得)となりました。これは主に、売上債権の増加(59億5百万円)、棚卸資産の増加(50億17百万円)、法人税等の支払(21億82百万円)等による減少がある一方で、税金等調整前当期純利益(77億9百万円)、仕入債務の増加(36億38百万円)等により一部増加したものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動の結果使用した資金は7億31百万円(前年同期は2億44百万円の取得)となりました。これは主に、投資有価証券の取得による支出(2億50百万円)、その他に含まれる投資その他の資産の取得による支出(4億22百万円)等によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動の結果得られた資金は9億6百万円(前年同期は5億80百万円の使用)となりました。これは主に、短期借入金の純増額(40億66百万円)による増加がある一方で、長期借入金の返済による支出(24億円)、配当金の支払(6億18百万円)等により一部減少したものであります。

 

 当社グループは運転資金については、手元の現金及び現金同等物、営業活動から得た現金を財源としており、不足する場合には、手形割引及び短期借入金にて調達しております。なお、長期運転資金及び設備資金については、手持流動性資金を勘案の上、長期借入金にて調達しております。

 当連結会計年度におきましては、手元の現金及び現金同等物、営業活動から得た現金を財源としております。

 

③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項) 4.会計方針に関する事項 (重要な会計上の見積り)」をご参照下さい。

 

 

5【経営上の重要な契約等】

 該当事項はありません。

 

6【研究開発活動】

 該当事項はありません。