当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針
当企業グループは、温度センサを中心として多種多様なセンサの開発・販売・製造を行っており、創業当時より「誰よりも先に新しいものを生み出す」、「いつも先の時代を見つめる」、「柔軟で斬新な考えを持ち続ける」を基本理念としております。
その考えを守り、従来のセンサにとらわれず、センサに求められるニーズを常に深堀し、新しい製品の開発・製品化に努めております。
(当社パーパス)
・社会に必要とされ続ける存在価値の追求
・人の記憶に残る独特で面白い企業
・新しいもの世にないものに執着
・見えないものを追い求める
(2)経営戦略等
当企業グループは、センサ及びその関連製品においての研究開発に注力し、常に先の時代を見つめ、常に新し
い技術を市場に提供してまいりました。また、市場の規模を考慮したうえで極力消費地に近い場所で生産する
「消費地生産」やコスト競争力を追求しながら安価な労働力等を求めた「適地生産」による生産のグローバル化
及びグローバルな販売網の構築により売上及び利益の拡大を図ってまいりました。また、生まれてくるニーズは世界共通のものではなく各地域特有のものであるものと考えております。
中長期的なビジョンとして、世界各国の独特なニーズを汲み取り、新しいセンサを創造する企業(「真のグローバル企業」)を目指してまいります。
(重点施策)
・経営/管理の現地化推進
・コト売りビジネスへの挑戦
・既存市場への拡販
・未知の独特なセンサの創出
・生産拠点の強化
・DX 推進/情報セキュリティ強化
・サステナビリティ/ESG経営の推進
・重要指標(2027年3月期目標 営業利益50億円)
※詳細に関しましては、2023年5月30日に公表いたしました中期経営計画『Vision2026』策定に関するお知ら
せをご参照ください。
(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当企業グループは、営業利益金額を主要な経営指標としております。
(4)経営環境
IOTやAIを活用したモビリティサービスの第4次産業革命、更に「持続可能性」や「環境配慮」の視点が盛り込まれる第5次産業革命が騒がれる中、高機能・安全・微細化等、各場面でのニーズは多様化しております。それに伴い、センサ需要も急速に増加しております。
この状況下、当企業グループは、2023年度を「センサ性能の桁を変える次世代センサのリリース元年」と位置付け、様々なバリエーションのセンサを取り揃え、従来のセンサにとらわれず、付加価値の高い新製品の開発・創造に取り組んでいき、様々なセンサの提案をしてまいります。収益改善の取り組みとして、製造コスト削減、設備自動化等を含め生産拠点・体制の再編を引き続き行ってまいります。また、サステナビリティを意識し、持続的な成長を目指し、社会課題解決に向けた活動・経営にも取り組んでまいります。
(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当企業グループは、売上高・利益の継続的な伸びを目指すために、既存市場の維持拡大や新たな市場への参入
が不可欠と考えております。そのためには、医療機器・自動車関連の販売力強化、次世代製品への積極的な研究
開発投資、生産拠点の再編や工程改善・生産設備の自動化等による生産コスト改善を行ってまいります。
また、サプライチェーンの混乱などに対応するため、各拠点間での生産バックアップ体制の構築・テレワーク業務の推進を継続してまいります。
当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) サステナビリティ全般に関するガバナンス及びリスク管理
①ガバナンス
当社グループは、経営の健全性・効率性・透明性の向上に取り組み、株主の皆様、様々なステークホルダーと良好な関係を築き、また社会に必要とされ続ける存在価値を追求し、長期的な観点からグループ企業価値の向上を目指しております。提出日現在、サステナビリティに特化した組織委員会は設置しておりませんが、2023年度中に設置を予定しており、現在は、取締役会がその役割を代替しております。なお、組織委員会設置後においても、サステナビリティ全般に関するリスク及び機会の監督に対する責任と権限を有する予定であります。また、執行役員会、設置予定の組織委員会で協議・決議された内容の報告を受け、当社グループのサステナビリティのリスク及び機会への対応内容及び計画等について審議・監督を行う予定であります。
②リスク管理
当社グループは、全般的なリスク管理は、現状執行役員会及び取締役会において行っておりますが、サステナビリティに係るリスクの識別、優先的に対応すべきリスクの選定については、設置予定の組織委員会の中で、更に検討を行い、協議してまいります。優先的に対応すべきリスクについては、当社グループに与える財務的な影響及び環境・社会に与える影響、発生可能性を鑑みて行っていきます。その中で、重要と認識された事項については、執行役員会の審議を経て戦略、計画に反映され、取締役会へ報告、監督していく所存であります。
(2) 人的資本(人材の多様性を含む)に関する戦略並びに指標及び目標
当社グループにおける、人材の多様性の確保を含む人材の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針は、以
下のとおりであります。
・人材育成方針
当社グループが継続していく上で、人材の確保、その育成は必須であります。従業員には、必要なスキルを習得さ
せ能力を最大限に発揮させるため、求められる能力・専門知識の習得を目的とした研修だけではなく、自律的なキャ
リアアップを支援する多彩な教育研修制度を設け促進しております。この取組みにより、様々な状況変化に対応でき
る人材育成を目指し、努力・成果に応じ、キャリアプランや報酬等の処遇に反映することで従業員のモチベーション
を向上させる人事制度を構築しております。
・社内環境整備方針
中長期的な企業価値向上のために、真のグローバル企業(世界各国の独特なニーズを汲み取り、新しいセンサを創
造する企業)化を推進しております。従前は日本人中心の運営がベースでありましたが、ダイバーシティーの動向、
未知なるニーズの発掘には各地域状況を理解・把握した人材が必須であると考え、現地国籍の責任者採用及び登用を
促進しております。さらに、労働者不足、生産性向上の観点から、性別・年齢等に関係なく様々な人材が活躍できる
仕組み作りを行い、「働きやすさ・働きがい」の環境を目指し取り組んでおります。
当社グループでは、上記において記載した、人材の多様性の確保を含む人材の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針について、下記の指標を用いております。なお、当該指標に関する目標及び実績は、次のとおりであります。
|
指標 |
目標 |
実績(当連結会計年度) |
|
管理職全体(連結)に占める女性の管理職割合 |
23.0% |
35.2% |
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営
成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のと
おりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当企業グループが判断したものであります。
① 事業展開について
当企業グループの販売拠点は、極力消費地に近い場所への拠点展開を基本方針とし、生産拠点についてはより消
費地に近い場所での生産(消費地生産)とコスト競争力を追求し、安価な労働力等を求めた生産(適地生産)との
2つの方針をもとにした拠点展開を行なっております。このため適当な候補地が見つからない場合、もしくは拠点
の設立にあたって想定以上の費用を要した場合等は、当企業グループの財政状態及び経営成績に悪影響が及ぶ可能
性があります。
② 経済状況について
当企業グループは、メーカーの生産動向の影響を受けます。従って、世界の経済情勢等何らかの要因によりメーカーの生産量が変動する場合は、センサ等に対する需要の変動を通じて、当企業グループの財政状態及び経営成績に悪影響が及ぶ可能性があります。
③ 競合状況について
当企業グループが製造・販売するセンサ等の製品は、販売先からの厳しい値下げ要請や同業者との価格競争に晒されております。近年、台湾や中国などの電子部品メーカーがより低価格の製品を販売していることもあり、価格競争はさらに激化しております。
当企業グループでは、コストダウンによる価格競争力の維持に努めるほか、競争優位性のある製品を供給することで競合他社との差別化を図っておりますが、何らかの要因により価格競争力を維持できなくなる場合、競合製品の品質向上等により当社製品の優位性が維持できない場合には、当企業グループ製品に対する需要の低下及び製品価格の低下を通じて、当企業グループの財政状態及び経営成績に悪影響が及ぶ可能性があります。
④ 販売依存度について
当企業グループでは、EV・HEV車のバッテリー・モーターなど、自動車向けの製品売上割合が高くなっておりま
す。このため、当企業グループの経営成績及び財政状態は自動車メーカー各社の業績動向の影響を受けます。ま
た、自動車メーカーの技術革新等により当社製品が使用されなくなった場合には、当企業グループの財政状態及び経営成績に悪影響が及ぶ可能性があります。
⑤ 生産及び在庫状況について
当企業グループの生産については、顧客からの受注見込みに基づいて、部材・原材料を調達し、製品を製造して
おります。従って、顧客の様々な環境変化等により、製品、それに伴う仕掛品及び特定部材・原材料が、販売・
転用できず、棚卸資産評価損又は廃棄損を計上することがあります。これにより、当企業グループの財政状態及び経営成績に悪影響が及ぶ可能性があります。
⑥ 為替変動の影響について
当企業グループは、中国及び東南アジアの子会社においてグループ全体の8割以上を生産しております。また、海外売上高の割合も7割以上であります。
海外子会社における売上、費用、資産、負債を含む現地通貨建ての項目は、連結財務諸表を作成する際、円換算
されるため、換算時の為替レートの変動によって円換算額も変動いたします。海外における生産・販売の比重は
年々高まっており、販売価格の見直しにより悪影響を最小限に止めるようにしておりますが、為替レートが大幅に
変動した場合には、当企業グループの財政状態及び経営成績に悪影響が及ぶ可能性があります。
⑦ 海外事業に潜在するリスクについて
当企業グループの生産及び販売活動の大部分は国内、中国及び東南アジアで行っておりますが、海外市場での事業活動には以下のようないくつかの潜在リスクがあります。
(イ) 不利な政治又は経済要因
(ロ) 予期しない規制強化、又は法律・税制の変更
(ハ) 人材確保の難しさ
(ニ) テロ、戦争、天災地変その他の要因による社会的混乱
(ホ) 急激な人件費の高騰等による生産コストの上昇
当企業グループは原価低減を図るため、中国及び東南アジアで生産拡大を続けてまいりました。しかし、各国の経済状況、法的規制、税制の変化や税法解釈の多様性等に係る租税リスク(移転価格に関するリスク等を含む)、法律の変更等、予期しない事態により事業の遂行に問題が起こる可能性があります。また、電力不足が更に深刻化した場合は工場操業が困難になるなどの問題が発生する可能性があります。当企業グループと致しましては現地動向を随時把握し、適時適切に対応していく方針でありますが、これら不測の事態が発生した場合には当企業グループの財政状態及び経営成績に悪影響が及ぶ可能性があります。
⑧ 知的財産権保護について
当企業グループは他社製品と差別化できる技術とノウハウを蓄積してまいりましたが、当企業グループ独自の技術とノウハウの一部は、特定の国・地域では法律や運用が未整備であるため、知的財産権による完全な保護が不可能、もしくは限定的にしか保護されておらず、第三者が当企業グループの知的財産権を使って類似した製品を製造するのを効果的に防止できない可能性があります。また、当企業グループ製品の模倣品に偽の当企業グループの商標を添付し、販売され、当企業グループの品質イメージが損なわれる可能性もあります。このような場合訴訟等が生じることにより多額の費用が発生し、当企業グループの財政状態及び経営成績に悪影響が及ぶ可能性があります。
⑨ 製品の欠陥が生じた場合の影響について
当企業グループは独自の品質管理基準に従って各種の製品を製造しております。過去においても製品の欠陥による重大な事故は発生しておりませんが、すべての製品について欠陥がなく、品質問題が発生しないという保証はありません。製造物責任法の法的規制を受け製造物責任賠償については保険に加入しておりますが、この保険が最終的に負担する賠償額を充分にカバーできるという保証はありません。製造物責任賠償につながるような製品の欠陥が生じた場合には多額のコストを発生させ、また当企業グループの評価や売上に重大な影響を与え、当企業グループの財政状態及び経営成績に悪影響が及ぶ可能性があります。
⑩ 原材料の市況変動等の影響について
当企業グループが製造・販売するセンサの原材料は樹脂、コバルト・マンガン・銀・ニッケル等の希少金属があります。これら樹脂、希少金属は市場の動向により価格が高騰する可能性があります。また、需給状況・市況環境により、生産に必要な原材料調達不足の発生及び製品コストの上昇要因となる可能性があります。これらの要因により、当企業グループの財政状態及び経営成績に悪影響が及ぶ可能性があります。
⑪ 災害・事故等による製造ラインへの影響について
当連結会計年度において連結売上高の約2割を占める薄膜センサの素子生産については、全て国内千葉工場で製造しております。地震等の自然災害や火災等により千葉工場の生産に支障をきたした場合には、素子の支給が不足し、各生産工場の生産にも支障をきたす可能性があり、当企業グループの財政状態及び経営成績に悪影響が及ぶ可能性があります。
⑫ 人材の確保に伴うリスクについて
アジア競合メーカーの台頭、市場からの開発ニーズの多様化及びニーズの変化のスピードアップなどの外部環境を考えた場合、当企業グループにおいて新製品開発活動は競争力を維持・向上するための重要な課題であります。そのためには技術に関する優秀な人材を採用・確保及び育成することが必要であると考えております。しかし、有能な人材確保における競争は高まっており、当企業グループがそのような人材を充分に確保し育成できない場合には、新製品開発活動に支障をきたし、当企業グループの財政状態及び経営成績に悪影響が及ぶ可能性があります。
⑬ 情報セキュリティのリスクについて
サイバー攻撃等による機密情報流出、重要データの破壊・改ざん、システム停止等が発生した場合には、その対応に要する多額の費用負担や社会的信用の低下等により、当企業グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
⑭ 疫病蔓延に伴うリスク(a)について
2019年12月頃から世界的に蔓延した「COVID-19」のような疫病により、各国でのロックダウン(都市封鎖)や国
内における緊急事態宣言等により、当企業グループ及び顧客における経済活動が抑制され、財政状態及び経営成績
に悪影響が及ぶ可能性があります。
⑮ 疫病蔓延に伴うリスク(b)について
上記⑭の影響により、顧客・生産協力会社等の経営不振・破綻により、特定の製品アイテムが供給できない又
は、遅延が生じる可能性があります。また、疫病の感染終息が不透明・不安感に伴い、製造工員者等の人員確保が
困難になる可能性があります。
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー
(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
a.財政状態
(流動資産について)
当連結会計年度末における流動資産は、前連結会計年度末と比べ2,504百万円増加し、19,625百万円となりま
した。これは、主に現金及び預金の増加と電子記録債権、仕掛品、受取手形、売掛金及び契約資産の減少による
ものであります。
(固定資産について)
当連結会計年度末における固定資産は、前連結会計年度末と比べ230百万円減少し、6,369百万円となりまし
た。これは、主に有形固定資産の減少によるものであります。
(流動負債について)
当連結会計年度末における流動負債は、前連結会計年度末と比べ517百万円減少し、4,715百万円となりまし
た。これは、主に支払手形及び買掛金、電子記録債務の減少とリース債務の増加によるものであります。
(固定負債について)
当連結会計年度末における固定負債は、前連結会計年度末と比べ560百万円減少し、2,334百万円となりまし
た。これは、主に長期借入金の減少によるものであります。
(純資産について)
当連結会計年度末における純資産は、前連結会計年度末と比べ3,351百万円増加し、18,944百万円となりまし
た。これは、主に利益剰余金と為替換算調整勘定の増加によるものであります。
b.経営成績
当連結会計年度における世界経済は、新型コロナウイルス感染症による影響が緩和され、社会経済活動の回復
が見られた一方、ウクライナ情勢に伴うエネルギー価格の上昇、欧米各国による金利上昇、インフレの加速等が
景気減速の懸念を強め、先行き不透明な状況が継続しております。
この状況下、当企業グループの業績は、国内メーカーにおける半導体不足等の影響により、国内の販売は減少
しましたが、海外メーカーの旺盛な需要により、自動車関連の販売は大きく増加いたしました。医療関連におい
ても、血糖値測定器及びカテーテル向けのセンサ販売が順調に進捗し、堅調でありました。また、円安為替の影
響もあり、OA機器関連の売上高は、前連結会計年度を上回りました。しかしながら一方で、家電・住設関連の
販売は、下半期より鈍化し伸びは弱く、産業機器(その他含む)及び情報機器関連は前連結会計年度を下回る結
果となりました。営業利益は、原材料費を中心に製造原価が増加し、販売費及び一般管理費も増加いたしました
が、自動車及び医療関連の売上高純増や為替の恩恵で、前連結会計年度を上回ることができました。なお、経常
利益、親会社株主に帰属する当期純利益も前連結会計年度を上回り、引き続き過去最高を更新する結果となりま
した。
この結果、当連結会計年度の売上高は23,232百万円(前年同期比10.2%増)、営業利益は3,678百万円(前年
同期比13.2%増)、経常利益は4,201百万円(前年同期比20.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は3,157
百万円(前年同期比16.9%増)でありました。
セグメントごとの経営成績は、以下のとおりであります。
(注)当連結会計年度末より、従来「中国」としていた報告セグメントの名称を「中華圏」に変更しております。
当該変更は名称変更のみであり、セグメント情報に与える影響はありません。
(日本)
家電・住設機器関連の売上高はやや増加しましたが、自動車関連の売上高は、国内メーカーの半導体不足及
び生産調整の影響により、大幅な減少となりました。また、産業機器(その他含む)関連の売上高も、国内商
社を中心に在庫調整が継続し、減少となりました。利益面では、収益性の高い海外子会社向け素子支給の減少
に加え、海外子会社からの仕入が為替の影響を受け、更に収益性の低下となってしまいました。この結果、売
上高5,535百万円(前年同期比12.1%減)、セグメント利益147百万円(前年同期比64.6%減)となりました。
(中華圏)
家電・住設機器関連の売上高は、期初の中国ロックダウン影響や下期から期末にかけてメーカーの在庫調整
により減少しましたが、自動車関連の売上高は、堅調でありました。また、OA機器関連の売上高も、日系メ
ーカーの需要が前連結会計年度に比べ改善し、為替の影響も合わせ増加しました。また、原材料価格の高騰も
想定より抑えることができました。この結果、売上高8,401百万円(前年同期比10.3%増)、セグメント利益
1,376百万円(前年同期比12.2%増)となりました。
(その他アジア)
期初より自動車関連の売上高は堅調に推移し、家電関連及びOA機器関連の売上高も増加いたしました。利
益面では、フィリピン工場等の生産子会社で、原材料費及び光熱費の増加がありましたが、自動車関連の売上
高増加や医療関連の製造、内部売上が順調であったため、前連結会計年度に比べ大幅に利益が確保できまし
た。この結果、売上高5,829百万円(前年同期比23.9%増)、セグメント利益1,367百万円(前年同期比42.0%
増)となりました。
(北米)
医療関連の売上高は、血糖値測定器及びカテーテル向けが増加し、自動車関連の売上高も増加いたしまし
た。この結果、売上高3,466百万円(前年同期比41.2%増)、セグメント利益898百万円(前年同期比31.1%
増)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、税金等調整前当期純利益が4,281百
万円(前年同期3,479百万円)、売上債権の減少692百万円、固定資産の取得による支出981百万円及び長期借入金の返済による支出600百万円等を計上した結果、前連結会計年度末に比べ3,110百万円増加し、当連結会計年度末には8,334百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、4,803百万円となりました(前年同期2,107百万円の収入)。これは主に税金
等調整前当期純利益4,281百万円の計上と売上債権の減少額692百万円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、740百万円となりました(前年同期1,450百万円の支出)。これは主に固定資産
の取得による支出981百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、1,033百万円となりました(前年同期706百万円の支出)。これは主に長期借
入金の返済による支出600百万円及びリース債務の返済による支出206百万円、配当金の支払額227百万円による
ものであります。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
前年同期比(%) |
|
日本(千円) |
3,247,670 |
115.06 |
|
中華圏(千円) |
6,811,607 |
98.59 |
|
その他アジア(千円) |
4,639,410 |
109.75 |
|
北米(千円) |
- |
- |
|
合計(千円) |
14,698,687 |
105.30 |
(注)金額は、製造原価によっております。
b.受注実績
当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
受注高(千円) |
前年同期比(%) |
受注残高(千円) |
前年同期比(%) |
|
日本 |
4,869,326 |
71.63 |
1,143,425 |
63.20 |
|
中華圏 |
8,697,236 |
115.40 |
1,522,170 |
124.12 |
|
その他アジア |
5,438,047 |
111.00 |
621,108 |
70.36 |
|
北米 |
3,496,396 |
138.62 |
802,841 |
103.86 |
|
合計 |
22,501,007 |
103.43 |
4,089,545 |
87.17 |
(注)金額は、販売価格によっております。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
前年同期比(%) |
|
日本(千円) |
5,535,115 |
87.84 |
|
中華圏(千円) |
8,401,397 |
110.35 |
|
その他アジア(千円) |
5,829,100 |
123.94 |
|
北米(千円) |
3,466,505 |
141.22 |
|
合計(千円) |
23,232,119 |
10.25 |
(注)セグメント間取引については、相殺消去しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
1)財政状態 (単位:百万円)
(流動資産)
現預金 :主に売上債権の回収に伴う増加であります。
売上債権:回収が進捗したことによる減少であります。
棚卸資産:需要の動向に合わせた在庫削減活動による減少であります。
その他 :主に未収債権(未収消費税含む)の増加であります。
(固定資産)
有形固定資産:主に減価償却及び海外子会社の第1工場売却に伴う減少であります。
(流動負債)
買入債務:需要動向に伴う原材料・部材関連の仕入を抑えたことによる減少であります。
その他:主に未払費用及び未払金の増加であります。
(固定負債)
長期有利子負債:主に長期借入金の返済及び海外子会社の第1工場売却に伴うリース債務の減少であります。
(純資産)
主に利益剰余金の増加と為替換算調整勘定の増加により、自己資本は18,944百万円(前連結会計年度は、
15,592百万円)となり、自己資本当期純利益率(ROE)は、18.2%(前連結会計年度は、19.7%)となりまし
た。
なお、現預金と有利子負債のバランスは、現預金が有利子負債を大きく上回っている状況から、財政状態におい
て問題はないと判断しております。
●セグメントごとの財政状態は、以下のとおりであります。
日本:主に現金及び預金の増加によるもの。
中華圏:主に現金及び預金の増加によるもの。
その他アジア:主に現金及び預金の増加によるもの。
北米:主に現金及び預金と売掛金の増加によるもの。
2)経営成績
●用途別売上高の各要因は、以下のとおりであります。
OA機器:一部日系メーカー向けの改善と為替影響による金額増加。
家電・住設:期初から堅調に推移したものの、下半期にかけて生産調整等で需要が鈍化し、微増。
自動車:半導体不足などの影響により国内メーカー向けの販売が減少したものの、海外メーカー向けの販売が好調
であったことによる大幅増加。
産業機器及びその他:半導体不足や顧客側の在庫調整の影響による減少。
医療関連:血糖値測定器向けセンサの販売が堅調に推移したことに加えカテーテル向けが増加。
情報機器:主にノートPC用バッテリー向けセンサの販売が減少。
●地域別売上高の各要因は、以下のとおりであります。
中国:主に自動車関連の増加によるもの。
日本:主に自動車関連の減少によるもの。
韓国:主に自動車関連の増加によるもの。
東南アジア他:主にOA機器関連、家電・住設関連の増加によるもの。
米国:主に医療関連の増加によるもの。
欧州:主に家電・住設関連の増加によるもの。
台湾:主に産業機器関連及び情報機器関連の減少によるもの。
売上総利益:原材料等の価格高騰によるコストの増加がありましたが、収益率の高い海外メーカー向けの自動車関
連や医療関連の売上増加や為替の恩恵により利益率は前連結会計年度と同程度の水準となりました。
営業利益:販売費及び一般管理費における人件費及び諸経費は増加しましたが、売上総利益の増加により、前連
結会計年度を上回っております。
経常利益:営業利益の増加に加え、当連結会計年度末日の為替レートが円安で着地したことで、前連結会計年度
に比べ、為替差益計上額が大幅に増加しました。その結果、前連結会計年度を上回る結果となりまし
た。
親会社株主に帰属する当期純利益:法人税等の増加がありましたが、経常利益の増加や特別利益における固定資産
売却益の計上等もあり前連結会計年度を上回りました。
セグメントごとの経営成績は、以下のとおりであります。
(日本)
売上高:自動車関連の減少
セグメント利益:収益性の高い海外子会社向け素子販売の減少、為替による仕入金額増加により収益性低下
(中華圏)
売上高:自動車及びOA機器関連の増加
セグメント利益:原材料の価格上昇の中、為替恩恵により収益確保
(その他アジア)
売上高:自動車関連の堅調推移、家電関連及びOA機器関連の増加
セグメント利益:自動車関連の収益増加及び医療関連の製造及び内部販売が順調により収益性改善
(北米)
売上高:医療関連(血糖値測定器及びカテーテル向け)の増加
セグメント利益:医療関連の販売増により収益性改善
総じて、当連結会計年度は、自動車関連が海外メーカーを中心に増加したほか、医療関連、OA機器関連も増加いたしました。利益面では、原材料・部材及び電気代等エネルギー価格の上昇がありましたが、収益性の高い海外メーカー向けの自動車関連及び医療関連の売上高増加、円安為替の恩恵により営業利益は、前連結会計年度を上回ることができました。
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因としては、売上高の7割以上が国外であり、生産において
も、8割以上が国外で生産を行っていることから為替相場の影響を大きく受ける状況下であります。なお、為替感応度として、1円変動により売上高約127百万円(年額)、営業利益約22百万円(年額)程度であると試算しております。また、外貨建ての資産・負債の邦貨換算により、為替差損益(営業外損益)の計上によって、経常利益に影響を与えます。なお、その他としては、「第2 事業の状況 3事業等のリスク」に記載のとおりであります。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
1)キャッシュ・フローの状況
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
前連結会計年度に比べ、主に税金等調整前当期純利益が増加し、売上債権の回収進捗及び棚卸資産が減少したことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
固定資産の取得による支出は、主に新規の製造設備購入分と老朽化に伴う製造設備の更新によるものであり
ますが、発注済設備の納入遅延等の影響により、前連結会計年度に比べ減少しております。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
主に長期借入金の返済と配当金の支払によるものですが、いずれも前連結会計年度に比で増加しております。
以上の結果、現金及び現金同等物期末残高は、前連結会計年度に比べ増加の結果となりました。
●各投資状況については、下記のとおりであります。
・設備投資 :主には、新規製造設備の取得と経常的に行っている設備の更新によるものであります。
・減価償却費:定量的な発生額と判断しております。
・研究開発費:研究開発用設備の納入遅延、海外の技術センターへ一部改良設計の移管が進捗した影響
によりやや減少しました。
※設備投資・減価償却費には、使用権資産のものを含んでおります。
2)資本の財源及び資金の流動性
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保
することを基本方針としております。運転資金需要のうち主なものは、部材・原材料のほか、製造費、研究開発費
を含む販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、主に設備投資等によるもの
であります。短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資や長期運転資金の
調達につきましては、金融機関からの長期借入を基本としております。なお、当連結会計年度末における借入金及
びリース債務を含む有利子負債の残高は3,128百万円(前連結会計年度末の残高は3,778百万円)となっておりま
す。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は8,334百万円となっております。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当企業グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成さ
れております。重要な会計方針については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項
(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。連結財務諸表の作成にあたっては、会計上の見積りを行う必要があり、特に以下の事項は、会計上の見積りの判断が財政状態及び経営成績に重要な影響を及ぼすと考えております。
(繰延税金資産)
当社グループは、繰延税金資産について、将来の利益計画に基づいた課税所得が十分に確保できることや、回収
可能性があると判断した将来減算一時差異について繰延税金資産を計上しております。繰延税金資産の回収可能
性は将来の課税所得の見積りに依存するため、その見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じた場合、会計上の
見積りの判断が翌連結会計年度以降の繰延税金資産及び税金費用の計上額に影響を与える可能性があります。
(固定資産の減損)
当社グループは、固定資産のうち減損の兆候がある資産又は資産グループについて、当該資産又は資産グループ
から得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減
額し、当該減少額を減損損失として計上しております。減損の兆候の把握、減損損失の認識及び測定に当たって
は慎重に検討しておりますが、事業計画や市場環境の変化により、その見積り額の前提とした条件や仮定に変更
が生じた場合、会計上の見積りの判断が翌連結会計年度以降の財政状態及び経営成績に重要な影響を及ぼす可能性
があります。
④経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等については、中長期的に、営業
利益率及びROE(自己資本利益率)の向上を目指す価値創造企業を目指しております。このため、営業利益率及び
ROEを重要な指標として位置付けており、営業利益率及びROE20.0%の達成を目指し、目安としております。当連結
会計年度における営業利益率は15.8%(前連結会計年度は15.4%)、ROEは18.2%(前連結会計年度は19.7%)であ
ります。当連結会計年度は、特殊事象等により目標の指標は達成しておりますが、継続的な当該指標の維持・改善
に邁進していく所存でございます。
該当事項はありません。
当企業グループの研究開発は、当社のワールドテクノロジーセンターが統括的に行っているため、各セグメント別の研究目的、主要課題、研究成果等の記載をしておりません。
なお、当連結会計年度の研究開発費の総額は
上記、研究開発費の総額は、当社日本のワールドテクノロジーセンターを中心とする技術部門の集計金額であります。なお、次期より海外の技術センターを含めた集計を行う予定であります。
(1) 研究開発活動の方針
当企業グループは、市場のニーズの変化や顧客からの新たな課題を、世界に配置する販売拠点からいち早く捉え将来の新しく形成される有望市場に向けて、日々、新技術の開発に取り組んでおります。
最先端の技術情報や次世代製品の情報収集に基づき、蓄積された設計手法やノウハウにより新製品・新技術をお客様へ提案しており、具体的には、次のものに取り組んでおります。
・安全、無公害、高信頼性製品の開発
・付加価値のある製品の開発
・顧客をリードする製品の開発
・顧客のニーズに合致した製品の開発
・低コスト製品の開発
新製品の開発は、既存品のバルクセンサ、薄膜センサ、赤外線センサだけでなく、顧客のセンシングニーズに対応した新たなセンサの開発も行っております。
(2) 研究開発体制
当企業グループは、当社に研究開発部門であるワールドテクノロジーセンターを設置し、コアとなるセンサ技術の深掘りや中長期的な視点での新しい事業領域の研究開発などに取り組み、当企業グループ全体の研究開発を推進しております。なお、海外のグループ工場には技術部署を設置し、既存製品の改良設計が迅速に行なえるよう体制を構築しております。
本部内での開発をセンサのコアとなるセンサ用素子の基礎開発と、本センサ用素子を使ったセンサの応用開発に分担ですることで、効率性を高めております。また、産官学連携により技術・知識を向上させ、未知なセンサを社会実装させる取組みに努めております。
(3) 研究開発の内容
①バルクセンサの開発では、今まで蓄積した新規特性開発のノウハウに、高精度の温度測定技術と新しく開発した
抵抗調整技術を融合し、高精度で互換性の高いセンサの開発を進めております。
②薄膜センサの開発では、医療用途の小型のセンサ開発や、薄膜センサの抵抗値高精度ペアリング技術を生かした新しい性能・機能を持つ物理量センサの研究を行っております。
③その他の開発では、顧客要求に対応したセンサの開発を進めております。
④既存の工法にとらわれず、常に新しい工法開発に努めております。
⑤海外の技術センターへモデファイ設計の移管を進めております。
上記の他、センサに他の機能を融合させた多機能センサの開発や、異業種や大学等との協業・共同開発などにより自社のコア技術と新技術を融合した、バルクセンサ、薄膜センサ、赤外線センサ以外のセンサの研究開発も行ってまいります。
当連結会計年度における主な研究成果には、下記のものがあります。
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風速センサの開発 |
小型で機器に組み込みが容易な、高速応答性の風速センサを開発しました。 生体の呼吸・息といった素早い風の変化を計測することが可能です。 独自機構によって風路部材を変えることで、微少な風から大きな風まで対応、汚れ(埃・湿気)を含んだ風も計測も可能です。 |
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真空断熱材用小型真空 センサの開発 |
真空断熱材の性能チェックのための熱伝導方式の小型真空センサを開発しました。従来の真空センサや真空計と比べ大幅な小型化を実現、組込み用途に適していま す。また、補償用センサを搭載しているため長期間正確な測定が可能です。 |