第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1)経営方針

朝日印刷グループ経営理念

当社グループは、2022年4月に迎えた創業150周年を機に以下の新たな経営理念を掲げております。

「お客様本位を基本とし、企業の永続成長と従業員の幸福とが一致する経営を目指します。」

これはお客様本位を最優先としつつ、会社の発展だけを優先した経営ではなく、従業員が仕事にやりがいと幸せを感じて成長し、その結果が会社の成長につながっていくという、朝日印刷で代々受け継がれてきた不易流行の精神であります。

 

「朝日印刷グループの使命と目指す姿」

当社グループの「使命:Mission」は包むこころを大切にし、安心・安全と美を追求した商品・サービスを提供することで社会に貢献することを信念としています。また、朝日印刷グループの「目指す姿:Vision」で示す理想の追求により、朝日印刷のあるべき姿を目指していきます。グループ共通の「12の行動指針:Value」で、従業員それぞれが指針に基づいた活動を推進していくことにより、お客様への貢献と社会の発展に寄与するとともに企業のアイデンティティの発信にも努め、企業価値の向上と持続的成長を図ってまいります。

 

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朝日印刷グループ:12の行動指針

「仕事の充実」

1. 印刷・包装No.1のプロフェッショナルとして製品一つ一つに誇りを込めて仕事をします。

2. お客様の新しい価値創出に向かって、常識に囚われずチャレンジし続けます。

3. 一人ひとりが夢を持ち、仕事を通して夢を叶えられるような会社にします

「心身の健康」

4. 私たちの働き方の多様性をお互いに理解・尊重します。

5. プロとしてベストな状態で仕事が出来るように、心と身体の健康を大切にします。

 

「仲間との良い関係」

6. 感謝の気持ち、仕事の感動を言葉と笑顔で伝え合います。

7. 自分と異なる意見にも耳を傾けて、より良い結果へ向けてお互いに協力します。

「エンゲージメント・帰属意識」

8. 会社のミッションは役職や部門の壁を越えて達成します。

9. 仕事の成果は関わってくれた全ての人々の力であることを忘れずに感謝します。

10. 富山から世界へ自慢できる幸福な会社を目指して、私たち自身で会社を変えていきます。

「社会貢献」

11. 紙と包材事業を通して持続可能な社会へ貢献する会社であり続けます。

12. 私たちの製品は人々の生活と命を守るものであり、安定品質と供給責任を果たします。

 

(2)経営戦略等

当社グループは、2024年度までの目指す姿を示す中期経営計画「AX2024」(朝日トランスフォーメーション2024)を策定しております。

これは、2022年度から2024年度までの3年間を対象とする中期経営計画であり、「包むこころを大切に 新たな第一歩を」を合言葉に、強力に推進してまいります。

売上に左右されない利益の確保に加え、資本効率の観点から、自己資本利益率(ROE)の向上による企業価値の増大を目指してまいります。また、株主還元にあたっては、配当性向を重要な経営指標と定め、以下の5つの事業戦略を確実に実行することで、体質改善・体力強化に取り組み、収益性を改善し企業価値を向上させてまいります。なお、計画最終年度の2024年度においては、売上高420億円、営業利益率7%、自己資本利益率(ROE)6%を目標に、安定的に連結配当性向40%以上を実現できる経営基盤の構築に努めてまいります。

 

中期経営計画「AX2024」の5つの戦略は、次のとおりであります。

 

「AX2024 5つの事業戦略」

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   上記、中期経営計画の達成に向けてグループ一丸となって取組を進めてまいります。

 

 

(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

 目標とする経営指標としては、中期経営計画の設定期間において売上高及び営業利益率の達成目標を設定し、

PDCAを効率よく運用することで目標達成を目指してまいります。

 また、売上高に左右されずに適正な利益を生み出せる強靭な経営体質の構築を目指しており、その指標として

自己資本利益率(ROE)を重視しております。

 今後も中長期的に継続して、より高い自己資本利益率(ROE)の達成を目指した事業運営に注力し、また、連結配当性向40%以上を維持することで持続的に企業価値・株主価値の向上を図ってまいります。

 

(4)経営環境

 当社グループの事業の中核である印刷包材事業の売上において、医薬品、化粧品市場向け印刷包材の売上高が高い割合を占めております。そのため、当社グループの経営成績は、医薬品業界、化粧品業界における企業再編やM&Aなどの変動をはじめ、これらの業界業績により、また、薬機法の改正など医療制度の改革により、影響を受ける可能性があります。

 

(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 当社グループは近年激化する企業間競争に勝ち残るために、主要事業領域である印刷包材事業に、生産性向上を目的とした経営資源を投入することでモノ作り改革を進め、商品力・技術力・開発力でお客様に最高の価値をお届けできる感動提供企業を目指しております。

 中期経営計画「AX2024」での5つの事業戦略を確実に実行することで、体質改善・体力強化に取り組み、収益性を改善し企業価値を向上させていくことを財務上の課題として認識しております。

 

 

2【サステナビリティに関する考え方及び取組】

当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

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(1)サステナビリティ

①ガバナンス

 当社グループではCSR方針(上記図表参照)を定め、サステナビリティをより意識した経営に努めております。

 グループの中核をなす朝日印刷では、CSR活動の体制構築・維持・向上を図ることを目的とした、全社横断的な協議の場としてCSR委員会を設置しており、CSR委員会の委員長に社長が就任し、定期的に取締役会にてサステナビリティに関連する事項の活動報告を行うことで、取締役会がサステナビリティ関連のリスク及び機会を監視し、関与・指導を行う体制を構築しております。合わせて2022年10月にはグループ全体のCSR活動を企画・推進することを目指し、専任部署としてCSR推進室を新設いたしました。現在、グループ一体となったCSR活動は取組途中ではありますが、サステナビリティ分野はお客様の取引先評価の一つとして重要度を増しており、当社グループでは引き続き、印刷包材を中心とする事業活動を通じて、お客様を含めた様々なステークホルダーから信頼され、社会から必要とされる企業となるように取組を進めてまいります。

②リスク管理

 当社では、企業活動の持続的発展を阻害する業務執行にかかるリスクをトータルに認識・評価し、適切なリスク対応を行うためのリスク管理委員会及びCSR活動の体制構築・維持・向上を図るためのCSR委員会を設置しております。

 両委員会は共に社長が委員長を務めており、サステナビリティ関連分野については、両委員会が連携をとりながらリスク及び機会の識別・評価・管理を行い、取締役会へ報告しております。報告されたサステナビリティ関連のリスクについては、適宜、必要に応じて各部門責任者に対応策の指示・報告等を実施しております。

③戦略

 上記、ガバナンス及びリスク管理を通して識別された当社グループにおける重要なサステナビリティ項目は、以下のとおりであります。

区分

具体例

時間軸

朝日印刷グループの対応

移行リスク

原材料価格の上昇

中~長期

朝日サーキュラーの取組と原材料の安定確保に向けた施策の実施

物理的リスク

自然災害

短期

各拠点のリスク調査と対策の見直しによるBCP対応強化

気温上昇

中~長期

化石燃料エネルギー使用の効率化と低減、再生可能エネルギーの導入促進

機会

資源効率に関する機会

中~長期

環境負荷低減への取組拡大、省力化の推進

製品・サービスに関する機会

中~長期

環境負荷低減の製品開発

 

④指標及び目標

 当社は省エネ法の特定事業者に該当しており、2つの工場がエネルギー管理指定工場となっておりますので、省エネ法の定期報告書におけるCO排出量の届出対応の過程で当社のCO排出量の総量把握・管理を実施しております。削減活動については、生産管理部環境安全課を中心に環境委員会、省エネ委員会を組織しており、その取組の中で、CO排出量の把握、省エネルギー活動等にCSR推進室と共に取組んでおります。再生可能エネルギーへの転換については、一部事業所への太陽光発電設備の設置(FIT、自家消費)や一部事務所電力の調達エネルギーを水力発電由来の再生可能エネルギーにするなどの取組を実施しております。

 具体的な数値目標設定はパリ協定に沿った目標設定とし、中期経営計画「AX2024」の最終年度にあたる2024年度末にSCOPE1.2を2017年対比でマイナス25%の目標としております。しかしながら、中長期の温室効果ガス排出目標については現在策定しておらず、2022年度に導入したCO算出システムを活用して算出ロジックを含めた算出方法の見直しを行い、SCOPE1.2.3の実績を精査することで再度全社目標を設定する予定としております。その中で、電源調達構成の見直し、再生可能エネルギーの導入、配送における温暖化ガス排出削減活動等のそれぞれのSCOPEにおける削減活動を進めていきたいと考えております。

 

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(2)人的資本

①戦略

 当社グループは、2022年度から2024年度までの目指す姿を示す中期経営計画「AX2024」(朝日トランスフォーメーション2024)を策定しております。その戦略の1つに、ワークエンゲージメント向上を掲げ、当社グループ全従業員が仕事に対して夢とプライドを持ち最高のパフォーマンスを発揮できる体制の構築を目指しております。それを実現する体制として当社では、2022年10月に総務部人事課を人事部に格上げし、総務部と共に採用活動及び人財育成を体系的に強化しております。また、従業員教育活動を統括する朝日教育委員会及び2021年度よりスタートした人材委員会(取締役が委員として、会社組織・人材マネジメント政策を審議、基本的運用方針を決定し、組織・人材基盤拡充及び公正な人事運用を図ることにより、会社の健全なる成長と社員のエンゲージメントの向上に資することを目的とする)を取締役会の監督下におき、適宜、取締役会に該当する審議事項を報告することとしております。

 また、当社グループにおける、人財の多様性の確保を含む人財育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針を2021年11月8日に以下のとおり取締役会において定めております。

(基本方針)

朝日印刷グループの成長を支える原動力は人財であり、持続的な成長のため、多様な人財を獲得し、業界No.1企業として幅広い知識と経験を持った人財を育成します。また、「会社の繁栄と従業員の幸せが一致する経営」を実践するためにも、ワーク・ライフバランスのとれた働き方、働きやすい職場づくり、多様化の推進などの環境を整えます。

(体制整備)

○人財育成

・採用にあたっては、将来にわたる持続的な成長を実現するため、性別、国籍、採用ルートなどにとらわれず意欲ある多様な人財を獲得します。

・従業員一人ひとりの成長をサポートするため、朝日教育委員会で方針を定め、各種研修の整備や充実・強化をはかります。

・人材委員会で、部門を横断した全社的な人財活用を通して、より幅広い知識・経験、より高度な専門知識・経験をもった人財を育成します。

○働きやすい職場づくり

・ワーク・ライフバランスの充実に努め、仕事も私生活も充実した職場環境の整備・改善に努めます。

・多様なバックグラウンドを持つ人財が、働く環境に左右されずに、その視点や価値観を存分に活かしながら、働き続けられる環境を整備してまいります。

○多様化の推進

・多様化(ダイバーシティ)の推進が、会社の持続的成長につながると考え、女性、グローバル人財、多彩な経験を持った中途採用者、障がい者の活躍を推進します。

○職場における人権の尊重

・従業員一人ひとりが人権を尊重し、お互いの個性や人格を大切にすることが、信頼関係を築き差別のない職場環境づくりとその維持につながります。採用や処遇における公平さの保持はもちろん、人権に対する国際的視点も踏まえて、職場における人権を守ります。

②指標及び目標

 グループの中核をなす朝日印刷では、上記において記載した人財の多様性確保を含む人財育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針について、次の指標を用いております。当該指標に関する目標及び実績は、以下のとおりであります。

 計画期間2022年度~2024年度

項目

2022年度実績(%)

2024年度目標

管理職に占める女性労働者の割合

3.0

計画期間平均10.0%以上

管理・監督職(係長クラス以上)に占める女性労働者の割合

6.5

計画期間平均10.0%以上

男性労働者の育児休業取得率

61.3

計画期間末時点50.0%以上

 (注)当社連結子会社は、「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(2015年法律第64号)及び「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(1991年法律第76号)の規定による公表義務の対象ではないため、記載を省略しております。

 中期経営計画「AX2024」の期間において当社では、ワークエンゲージメント向上に向けた定性的・定量的な観点での各種施策のチェックを行えるよう、全従業員にサーベイ調査を実施しております。それらを基に専門家による分析、役員・管理職層へのフィードバック、また従業員に向けての数値開示、グループ内での課題共有を行っております。今後もこれら活動を能動的に継続して行うことで、当社グループにおいて多様性のある人財育成に努めてまいります。

3【事業等のリスク】

当社グループの事業その他に関するリスクについて、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる事項を記載しております。当社及び当社グループ各社は、これらのリスク発生の可能性を認識したうえで、発生の回避や発生した場合の対応に努める所存であります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1)経済状況の変化について

当社グループは主に日本国内の製薬メーカー及び化粧品メーカーを得意先として事業展開しております。そのため、日本国内の経済情勢の変動や取引先各社の経営成績により、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(2)取引先が特定の業種に偏重していることについて

当社グループの主たる事業である印刷包材事業の売上高がグループ総売上高に占める割合は、当連結会計年度において91.8%となっており、印刷包材事業の売上高のうち、その大半は医薬品向け包材と化粧品向け包材が占めております。

総売上高に占める取引先1社当たりの売上高の割合は低く、取引先の分散は図られているものと認識しており、当社は今後ともこれまでの取引関係を維持発展させて行く方針でありますが、製薬メーカー及び化粧品メーカーの属する市場環境及び業界動向、薬機法の改正及びその他薬事行政における指導、並びに取引先各社の事業方針、経営施策により当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(3)特有の法的規制及び製品の不具合が生じた場合の責任について

 主力の印刷包材事業におきまして、当社グループ各社は品質マネジメントシステムISO9001をベースとした品質管理・品質保証体制を構築し、安定した品質の製品供給に努めております。しかし、例えば、医薬品印刷包材に表示面での誤りがあった場合、その誤った情報を基に医薬品が使用されますと、時には人命にもかかわる事態を引き起こすことも考えられます。したがって、万が一、当社グループの製造過程における過失等により薬機法に抵触する製品が市場に流通した時には、得意先が実施する市場回収コスト等に対する当社負担が発生し、当社グループの経営成績及び財務状態に影響を及ぼす可能性があります。また、当社が製造・販売した製品に起因する何らかの不具合が生じた場合、得意先内で発生した改修費用のうち、その責任割合に応じた費用請求がなされることがあり、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(4)新製品及び新技術に係る商品化について

 当社グループでは、将来の成長には新製品の開発が不可欠であり、継続して新製品を開発する体制を維持することが必要であると考えておりますが、新製品の開発はその性質から複雑かつ不確実なものであり、以下の様々なリスクがあります。

①新製品や新技術への投資に必要な資金と資源を今後十分充当できる保証はありません。

②長期的な投資と資源投入が、新製品または新技術の創造につながる保証はありません。

③新たに開発した製品または技術が、独自の知的財産権として保護される保証はありません。

④消費者の嗜好の変化により、製品が時代遅れになり、市場の需要について行けなくなる可能性があります。

 これらのリスクをはじめ、予想以上に市場等が変化し、魅力ある新製品の開発ができない場合、将来の成長と収益性を低下させ、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(5)知的財産権の侵害について

 当社グループの保有している知的財産権については、企画開発戦略室にて一括管理しておりますが、当社グループの知的財産権を他社が侵害したり、当社グループが他社の知的財産権を侵害することが発生した場合には、取引先との信頼関係に影響を及ぼすとともに他社との係争に関わる費用が発生し、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(6)原油価格や為替レート等の変動について

 主力の印刷包材事業で使用しております原材料の紙やインキは、メーカーでの原燃料となる原油価格の変動による影響を受けます。また、紙に関しましては主原料である輸入木材チップ及び古紙等の価格変動にも影響を受けます。原油や為替レートの変動による輸入原材料価格の高騰が発生し、当社製品の販売価格に転嫁できない場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(7)原材料の供給状況による影響について

 主力の印刷包材事業で使用しております原材料等に関しましては、供給元と基本取引契約書を締結し、安定的な調達を行っておりますが、現状、主原材料である板紙の供給元地域は東海(富士地区)への偏りが見られます。使用する板紙は得意先と取り交わしている規格書において、紙の銘柄を限定している製品が多く、供給元地域における天災や供給元での不慮の事故が発生した場合、または供給元との取引関係に変化が生じた場合には、原材料の不足が生じる恐れがあり、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(8)環境に関する法的規制について

 当社グループ各社は環境マネジメントシステムISO14001の認証を取得しており、環境関連法規を遵守し環境保全に配慮した企業活動を推進しておりますが、法規遵守の過程における追加的費用や、当社グループでの製造中に意図しない環境汚染が生じ、その保全に費用が発生した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(9)設備投資について

 当社グループの主たる事業は印刷包材の製造・販売であり、設備投資の大半はこの印刷包材事業に関わるものとなります。当事業では市場環境の動向や取引先情報を踏まえた販売部門の受注予測に基づいて、生産計画や設備投資計画の立案を行っております。しかしながら、受注予測や設備計画が計画どおりに進捗しない場合には、投資回収までの期間の長期化や、生産計画の遅延等に伴う売上計画の未達成と減価償却費の増加に伴う収益性低下が発生し、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(10)情報セキュリティについて

主力の印刷包材事業では取引先から新製品発売に関わる情報の提供を受け、その印刷包材を製造しております。取引先とは機密保持契約や覚書を締結し、新製品情報の漏えい防止を徹底しておりますが、万が一、情報漏えいが発生した場合には、取引先との信頼関係失墜による受注機会の損失に加え、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(11)電力の供給状況による影響について

 現在、当社グループ各社の生産設備の動力源は電力であり、供給不足や電力料金値上げが発生した場合には、工場の操業に影響を及ぼしたり、製造原価の上昇が生じることがあります。当社グループは、省エネ、原価低減等の対応策を積極的に推進してまいりますが、これらの影響を吸収できない場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(12)地震等の災害について

 当社グループの生産拠点において、地震、洪水等の自然災害や火災等の事故が発生した場合には、当社グループの操業に直接的または間接的に影響を与え、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。このリスクに対しまして、当社の生産体制は市場別・製品群別に分けた工場体制を構築しており、グループ各社と合わせて同仕様製品を複数の生産拠点で製造できるよう機械設備を設置しております。また、優先的に対処すべき課題として、これまで富山市に集中していた当社の工場立地状態に鑑みて、2015年8月に京都府木津川市に新たな製造拠点として京都クリエイティブパークを建設いたしました。2020年4月には同パークにおいて、西棟を増設し、これにより医薬品・化粧品向けパッケージを網羅して製造できる生産体制を構築しております。今後は富山地区と京都地区による二大生産体制に加え、グループ会社を含めた連携体制を強化し、地震等の災害に対応するBCP(事業継続計画)の高度化に努めてまいります。

(13)海外事業展開について

 当社グループは、マレーシア子会社Harleigh (Malaysia) Sdn.Bhd.及びShin-Nippon Industries Sdn.Bhd.を拠点にASEANを中心とした販売・製造体制の確立、人材交流等を通じた人財の育成など海外事業を進めてまいります。

 また、海外における事業活動には法律や規制の変更、労務環境の違いによる争議等の発生、人材の採用と確保の難しさ、テロ・戦争・新型コロナウイルス感染症・その他の要因による社会的混乱などのリスクが内在しており、これらのリスクが顕在化した場合には、当社グループの経営成績並びに財務状態に影響を及ぼす可能性があります。

(14)のれんの減損について

 当社グループは、Harleigh (Malaysia) Sdn.Bhd.及びShin-Nippon Industries Sdn.Bhd.の株式を取得し、連結の範囲に含めたことに伴い、連結貸借対照表にのれんを計上しております。期待しているキャッシュ・フローを生み出さない状況になるなど、収益性が低下した場合には減損損失が発生し、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(15)感染症対策について

 当社グループは、「人命尊重」を基本理念として、当社グループで働く全ての人の安全と健康を確保することを企業活動の基盤とし、全ての人が参加するかたちで、安全・衛生活動を推進し、「安心して働くことができる職場」を実現してまいります。

1.関係法令遵守

 当社は、労働安全衛生法等の法令を遵守し、従業員の安全と健康の確保に努めております。

2.安全衛生委員会

 当社は、全社を管轄する中央安全衛生委員会の下部に各事業所での安全衛生委員会を設置し、全社で安全・衛生方針の浸透と、各職場に応じた安全・衛生活動を推進しております。

 インフルエンザ・新型コロナウイルス感染症等の感染症対策については、社長を対策本部長とした対策本部を設置しております。政府や行政機関などの見解を参考に社内の状況を鑑みた体制構築等、マニュアル化を実施しております。マニュアルでは、感染状況に応じた段階的な対応を取決めております。

 当社では新型コロナウイルス感染症対策として「新型感染症対策本部」を立ち上げ、自社で取るべき対応を指揮してきたほか、グループ従業員の安全対策を行い、感染リスクの軽減を図ってまいりました。

 

これまでの主な取り組み状況は、次のとおりです。

全社

・受付前消毒液・体温計の設置

・応接室、会議室へのオゾン発生機、アクリルボードの設置

・応接室、会議室使用後の消毒

・従業員へのマスクの提供

管理本部

・対策本部を設置して全社的な感染防止対策を推進

生産本部

・間接部門も含む工場間往来禁止

・協力工場、業務委託先への協力要請

・一工場が操業停止しても他工場で生産を対応できるよう準備を実施

・間接部門の各工場への配置

・一部間接部門での2グループによる勤務(1日交替で出勤、1日はテレワーク)

営業本部・企画開発本部

・東京支店、大阪支店での2グループによる勤務(1日交替で出勤、1日はテレワーク)

・他の支店、営業所での混雑を避けるためのフレックスタイムの活用奨励

・一部社員のリモートワークの推奨(デザイン部、開発部、海外事業開発室)

 

 なお、新型コロナウイルス感染症は、行動制限の緩和や感染症法上5類への引き下げ等新たな段階に移行しており、上記取り組みについては、今後は、感染状況を確認しながら「新型感染症対策本部」で自社が取るべき対応を検討してまいります。

(16)ロシア・ウクライナ情勢について

 当社グループでは、ロシア、ウクライナに拠点を有しておらず、また同地域向けの事業も手掛けておりません。しかしながら、ロシア・ウクライナ情勢の長期化の影響による資源価格、エネルギー価格の高騰に伴い、原材料、燃料等のコスト上昇が発生しており、当社製品の販売価格に転嫁できない場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

1.経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

(1)経営成績等の状況

当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症拡大に警戒感を持ちつつ、行動制限の緩和により、経済活動が徐々に正常化に向かい始めました。しかしながら、ロシア・ウクライナ情勢の長期化による地政学的リスクの顕在化や急激な為替変動を契機としたエネルギーコストの上昇、資源価格の高騰、そして各国の高インフレ対策による景気減速の影響により厳しい状況が続いており、個人消費や経済活動への影響が懸念され、先行き不透明な状況は継続しております。

印刷包材業界におきましても、医療用添付文書の電子化による同梱廃止の動き、板紙などの原材料価格の高騰や光熱費、人件費等のコスト増加が進み、引き続き厳しい経営環境となりました。

このような中、当社グループは、営業部門ではコロナ禍でのお客様への対応を模索しつつ活動を行い、生産部門では従業員の安全・健康に必要な対策を実施した上で、医薬品製造の一部に携わる企業として、お客様への安定供給に努めてまいりました。また、当社グループは、2022年4月に策定した中期経営計画「AX2024」において、5つの事業戦略(市場深耕拡大・付加価値最大化・ワークエンゲージメント・海外事業推進・経営資源活用)を掲げており、中期経営計画の達成に向けた初年度として、定めた戦略を着実に実行し、企業価値の向上並びに持続的成長に向け、グループ一丸となって取り組んでまいりました。

 

(経営成績)

当連結会計年度の売上高は、包装システム販売事業の前期からの期ズレ案件が計上されたことや、印刷包材事業が堅調に推移したことにより、前連結会計年度に比べ14億96百万円増(前連結会計年度比3.9%増)の403億2百万円となりました。

利益面につきましては、包装システム販売事業の増収や印刷包材事業の内製化推進による製造経費の見直し、製品への価格転嫁の効果はあったものの、その後も続く原材料・諸資材の値上げ、電力料の負担増などによる費用増を吸収しきれなかったことや、販売費及び一般管理費は行動制限の緩和による営業活動の再開から費用増となり、当連結会計年度における営業利益は22億59百万円(前連結会計年度比1.6%減)、経常利益は、25億35百万円(前連結会計年度比0.5%増)となりました。また、親会社株主に帰属する当期純利益は、17億7百万円(前連結会計年度比3.9%減)となりました。

 

セグメント別の経営成績は、以下のとおりであります。

 

印刷包材事業

当社グループの主たる事業である印刷包材事業におきましては、市場での企業間競争が一段と厳しさを増しておりますが、当社グループでは市場ニーズに即した付加価値の高い製品提供に努め、お客様・地域に密着した提案型営業活動を展開するとともに、高水準の品質保証体制を追求し、お客様への安定した製品の供給に努めてまいりました。

売上高は、印刷包材事業全体として前年実績を上回りました。市場別では、医薬品市場向け製品は、前年実績を上回りました。その内訳は医療用向け製品につきましては、医療用添付文書の電子化による同梱廃止の動きが出始め、前年実績を下回りました。一方、OTC向け製品につきましては、新型コロナウイルス感染症の行動制限緩和による予防への備えとしての医薬品等が堅調に推移したことや、外国人旅行客によるインバウンド需要が回復基調にあり、前年実績を上回りました。また、化粧品市場向け製品におきましては、入国制限解除や円安効果等による外国人旅行客によるインバウンド需要の増加と化粧品メーカーの越境EC対応拡充や国内生産の回帰もあり、前年実績を上回りました。

当連結会計年度における印刷包材事業の売上高は、前連結会計年度に比べ3億69百万円増(前連結会計年度比1.0%増)の369億81百万円となりました。

セグメント利益は、前連結会計年度に比べ18百万円減(前連結会計年度比0.2%減)の88億7百万円となりました。

 

包装システム販売事業

当セグメントでは印刷包材と連携したトータル提案による時流や得意先ニーズにマッチした新たな包装の 開発を主眼とした包装機械や包装ラインの企画提案・仕入・販売を行っております

当連結会計年度における包装システム販売事業の売上高は省人化・省力化のニーズの高まりもあり受注は堅調に推移しました。また、前期からの期ズレ案件がほぼ計画通りに計上された事もあり、前連結会計年度に比べ10億4百万円増(前連結会計年度比53.1%増)の28億93百万円となりました。

セグメント利益は、前連結会計年度に比べ74百万円増(前連結会計年度比22.2%増)の4億7百万円となりました。

 

その他

人材派遣事業

当セグメントでは、当社グループのみならず地域企業からの求人を受けて人材の派遣を行っております。

当連結会計年度における人材派遣事業の売上高は、前連結会計年度に比べ1億22百万円増(前連結会計年度比40.2%増)の4億27百万円となりました。

セグメント利益は、前連結会計年度に比べ42百万円増(前連結会計年度比74.0%増)の1億円となりました。

 

(2)キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、108億54百万円となり、前連結会計年度末に比べ、38億79百万円減少いたしました。

各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

<営業活動によるキャッシュ・フローの状況>

営業活動の結果、増加した資金は、45億75百万円となりました。

これは主に、税金等調整前当期純利益25億86百万円、減価償却費27億38百万円によるものであります。

<投資活動によるキャッシュ・フローの状況>

投資活動の結果、減少した資金は、23億76百万円となりました。

これは主に、有形及び無形固定資産の取得による支出26億24百万円によるものであります。

<財務活動によるキャッシュ・フローの状況>

財務活動の結果、減少した資金は、60億54百万円となりました。

これは主に、長期借入金の返済による支出64億8百万円によるものであります。

 

(3)生産、受注及び販売の実績

a.生産実績

当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自  2022年4月1日

至  2023年3月31日)

前連結会計年度比(%)

印刷包材事業(千円)

33,096,821

101.3

包装システム販売事業(千円)

報告セグメント計(千円)

33,096,821

101.3

その他(千円)

合計(千円)

33,096,821

101.3

(注)金額は販売価額により記載しております。

b.商品仕入実績

当連結会計年度における商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自  2022年4月1日

至  2023年3月31日)

前連結会計年度比(%)

印刷包材事業(千円)

3,010,446

106.2

包装システム販売事業(千円)

2,002,740

97.6

報告セグメント計(千円)

5,013,187

102.6

その他(千円)

合計(千円)

5,013,187

102.6

(注)金額は仕入価額により記載しております。

c.受注実績

当社グループの受注状況は販売実績に類似しているため、記載を省略しております。

 

d.販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自  2022年4月1日

至  2023年3月31日)

前年同期比(%)

印刷包材事業(千円)

36,981,657

101.0

包装システム販売事業(千円)

2,893,784

153.1

報告セグメント計(千円)

39,875,442

103.6

その他(千円)

427,387

140.2

合計(千円)

40,302,830

103.9

(注)1.金額は販売価額により記載しております。

2.主要顧客(総販売実績に対する売上高が10%以上)に該当するものはありません。

 

2.経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

(1)当連結会計年度の財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

当社グループの当連結会計年度の財政状態及び経営成績について、以下のとおり分析しております。

①売上高

売上高は、前連結会計年度の388億6百万円に比べ3.9%増収の403億2百万円となりました。

売上高をセグメント別に分析いたしますと、印刷包材事業におきましては、市場での企業間競争が一段と厳しさを増しております。このような事業環境の中、市場ニーズに即した付加価値の高い製品の提供に努め、お客様・地域に密着した提案型営業活動を展開するとともに、高水準の品質保証体制を追求し、安定した製品の供給に努めてまいりました。

医薬品向け市場におきましては、医療用添付文書の電子化による同梱廃止の動きが出始め、前年実績を下回りました。一方、OTC向け製品につきましては、新型コロナウイルス感染症の行動制限緩和による予防への備えとしての医薬品等が堅調に推移したことや、外国人旅行客によるインバウンド需要が回復基調にあり、前年実績を上回りました。また、化粧品市場向け製品におきましては、入国制限解除や円安効果等による外国人旅行客によるインバウンド需要の増加と化粧品メーカーの越境EC対応拡充や国内生産の回帰もあり前年実績を上回りました。この結果、印刷包材事業の売上高は、前連結会計年度に比べ1.0%増収の369億81百万円となりました。

当連結会計年度における包装システム販売事業の売上高は、省人化・省力化のニーズの高まりもあり受注は堅調に推移しました。また、前期からの期ズレ案件がほぼ計画通りに計上された事もあり、前連結会計年度に比べ53.1%増収の28億93百万円となりました。

その他の事業の当連結会計年度における売上高は、前連結会計年度に比べ40.2%増収の4億27百万円となりました。

②売上原価、販売費及び一般管理費、営業利益

売上原価は、前連結会計年度の295億89百万円から13億97百万円増加し、309億87百万円に、また、販売費及び一般管理費は、前連結会計年度の69億21百万円から1億34百万円増加し、70億56百万円となりました。

包装システム販売事業の増収や印刷包材事業の内製化推進による経費見直し、製品への価格転嫁の効果はあったものの、その後も続く原材料・諸資材の値上げ、電力料の負担増などにより、売上原価率は上昇しました。また、販売費及び一般管理費は行動制限緩和による営業活動の再開から費用増となり、営業利益率は、前連結会計年度5.9%から0.3ポイント減少の5.6%となりました。

この結果、当連結会計年度の営業利益は、前連結会計年度の22億95百万円に比べ36百万円減少し、22億59百万円となりました。

③営業外収益・費用、経常利益

営業外損益は、前連結会計年度の2億27百万円の利益(純額)から2億76百万円の利益(純額)と48百万円増加しました。これは、主に営業外収益の保険解約返戻金の増加によるものです。

この結果、当連結会計年度の経常利益は、前連結会計年度の25億23百万円に比べ12百万円増加し、25億35百万円となりました。

 

④特別損益、親会社株主に帰属する当期純利益

特別損益では、特別利益が前連結会計年度に比べ59百万円減少し、1億60百万円、また、特別損失は前連結会計年度に比べ49百万円増加し、1億9百万円となりました。

特別利益減少の主な要因は、投資有価証券売却益の減少であり、また、特別損失増加の主な要因は、投資有価証券売却損の増加によるものであります。

この結果、親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べ68百万円減少し、17億7百万円となり、1株当たり当期純利益金額は78円38銭となりました。

⑤資産、負債及び純資産

当連結会計年度末の総資産は、651億38百万円となり、前連結会計年度末に比べ40億87百万円減少いたしました。

その内、流動資産は、289億34百万円と、前連結会計年度末に比べ38億1百万円減少いたしました。その主な要因は、現金及び預金の減少によるものであります。また固定資産は、362億4百万円と、前連結会計年度末に比べ2億85百万円減少いたしました。その主な要因は、有形固定資産の減少によるものであります。

当連結会計年度末の負債合計は、323億10百万円となり、前連結会計年度末に比べ52億66百万円減少いたしました。

その内、流動負債は、167億45百万円と、前連結会計年度末に比べ28億54百万円減少いたしました。その主な要因は、1年内返済予定の長期借入金の減少によるものであります。また固定負債は、155億64百万円と、前連結会計年度末に比べ24億11百万円減少いたしました。その主な要因は、長期借入金の減少によるものであります。

当連結会計年度末の純資産の部は、328億28百万円となり、前連結会計年度末に比べ11億78百万円増加いたしました。

この結果、当連結会計年度末の自己資本比率は、49.9%となりました。

 

(2)経営成績に重要な影響を与える要因

当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2事業の状況 3事業等のリスク」に記載のとおりであります。

 

(3)キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

①キャッシュ・フロー

 当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「第2事業の状況 4経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 1経営成績等の状況の概要 (2)キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

 

②契約債務

 

年度別要支払額(百万円)

契約債務

合計

1年以内

1年超3年以内

3年超5年以内

5年超

短期借入金

30

30

社債

3,500

3,500

長期借入金

12,483

4,609

6,333

1,540

リース債務

2,705

929

729

1,041

5

 上記の表において、連結貸借対照表の1年内返済予定の長期借入金は、長期借入金に含めております。

 当社グループの第三者に対する保証は、借入金等に対する債務保証であります。保証した借入金等の債務不履行が保証期間に発生した場合、当社グループが代わりに弁済する義務があり、当連結会計年度末の債務保証額は12百万円であります。

 

③財務政策

 当社グループは、運転資金及び設備資金につきましては、内部資金または借入等により資金調達することとしております。このうち、借入による資金調達に関しましては、運転資金については短期借入金で、生産設備などの長期資金は、長期借入金で調達しております。

 

(4)経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成判断をするための客観的な指標

当社グループでは、2022年4月に迎えた創業150周年を機に新たな経営理念を掲げております。

「お客様本位を基本とし、企業の永続成長と従業員の幸福とが一致する経営を目指します。」

これはお客様本位を最優先としつつ、会社の発展だけを優先した経営ではなく、従業員が仕事にやりがいと幸せを感じて成長し、その結果が会社の成長につながっていくという、朝日印刷で代々受け継がれてきた不易流行の精神であります。

また、これにあわせ、2024年度までに目指す姿を示す中期経営計画「AX2024」(朝日トランスフォーメーション2024)を策定しております。売上に左右されない利益の確保に加え、資本効率の観点から自己資本利益率(ROE)の向上による企業価値の増大を目指してまいります。また、株主還元にあたっては、配当性向を重要な経営指標と定め、以下の5つの事業戦略を確実に実行することで、体質改善・体力強化に取組み、収益性を改善し企業価値を向上させてまいります。なお、計画最終年度の2024年度においては、売上高420億円、営業利益率7%、自己資本利益率(ROE)6%を目標に、安定的に連結配当性向40%以上を実現できる経営基盤の構築に努めてまいります。

中期経営計画「AX2024」の5つの戦略の主な内容は、次のとおりであります。

1.市場深耕拡大

医薬品・化粧品市場別戦略により、その市場でシェアNo.1を確立。

市場別成長戦略に沿ったシェア拡大。(医薬品/化粧品/健康食品/包装システム/新事業)

2.付加価値最大化

仕事の最大効率化とお客様への付加価値を極める。

IoT・AIを駆使した省力化・省人化によるLow Cost Operation体制の構築。

3.ワークエンゲージメント

Asahiグループ全従業員が仕事に対して夢とプライドを持ち最高のパフォーマンスを発揮できる体制を構築。

4.海外事業推進

医薬品・化粧品のグローバルメーカーに対し確固たるシェアを確立。

マレーシアを拠点にASEAN事業拡大。

グローバル人財の育成。

5.経営資源活用

Asahiグループが保有する経営資源(規模/ブランド/ノウハウ/経済基盤/バリューチェーン/人財)を最適配分し、

最大の力を発揮。

上記、中期経営計画の施策にグループ一丸となって取り組み、AX2024計画の2年目となる2024年3月期計画を着実に進めてまいります。

 

なお、当連結会計年度の達成状況は以下のとおりです。

 

指標

期初計画

実績

計画比

売上高(百万円)

40,500

40,302

197百万円減

(0.5%減)

営業利益(百万円)

2,400

 2,259

140百万円減

(5.8%減)

親会社株主に帰属する当期純利益(百万円)

1,800

 1,707

92百万円減

(5.1%減)

自己資本利益率(ROE)(%)

6.0

5.4

 

(5)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。

 

5【経営上の重要な契約等】

 該当事項はありません。

 

6【研究開発活動】

当連結会計年度における研究開発費の総額は34,852千円となっております。

当社の研究開発活動は、企画開発部門が中心となり、営業・生産部門と密接な連携のもとに取り組んでおります。

印刷包材事業におきましては、得意先からの製品開発、販売促進、コストダウン等の多様化するニーズに対応した

紙器構造・機能の開発・改良、材料の研究を行っております。企画開発本部の企画開発戦略室と生産本部のラベル事業改革室及び営業本部に新設した開発マーケティング課が連携を強化することにより、新事業・新サービスを創造し包装業界をリードするオリジナルイノベーションを創出することで、印刷包材事業における収益性を向上させることを目指します。