第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)経営方針

 当社グループは、「顧客を大切にして共に繁栄しよう」並びに「プロフェッショナリズムを繁栄の源泉にしよう」を企業理念とし、事業を通じて、取引先の満足度を高め、多様化するニーズに対して、「プロフェッショナルな商品及びサービスを提供」し続けることを目指しております。

 

(2)経営環境

 新型コロナウイルス感染症は概ね収束傾向にあること、また、当社の主要サービスは法人会員向けビジネスであるため、下振れリスクが比較的低いことを前提に業績に与える影響を試算しており、当連結会計年度及び2024年3月期における連結財務諸表に及ぼす影響は軽微なものと判断しております。

 しかしながら、今後再拡大した場合や別の感染症の流行が発生した場合は、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

(3)長期ビジョン「RismonG-30」及び「第7次中期経営計画(2021~2023年度)」

当社グループは、事業を取り巻く厳しい環境を踏まえ、2021年度から2025年度までの長期ビジョン「RismonG-30」、その達成に向けたマイルストーンとして、「第7次中期経営計画(2021~2023年度)」を制定いたしました。

 長期ビジョン「RismonG-30」は、新型コロナウイルス感染症拡大という世界規模の困難により、Nationalismの台頭、働き方改革、一人ひとりの価値観の確立、SDGsの浸透といった流れを踏まえ、「新しいスタンダードを提供する」をキーワードに、①社会に有用な付加価値のある信頼されるサービスを提供する、②信用を判断するだけでなく信用を生み出す、③公正で安心できる仕組み作りの役割を担うことを実践してまいります。また、数値目標といたしましては、経常利益、ROE等について具体的な目標を設定して取り組んでまいります。社会的貢献及び企業価値の源泉を十分に理解し、短期的な収益の確保のみならず中長期的な視野に立ち、積極的な投資を行いながら、以下に掲げる全体的な基本方針並びに事業別の基本方針に沿った取り組みを遂行していくことで、当社を支える様々な関係者を含んだ当社の本源的な企業価値及び株主共同の利益を継続的に維持・向上させてまいります。

 

(全体的な基本方針)

 ① 事業規模について

 既存事業の安定的な成長に加えて国内外の事業投資を拡大し、安定的な事業規模を目指します。

 ② 新規事業投資及び業務提携について

 シナジー効果があり、プロフェッショナルなノウハウと顧客基盤を持つ企業を対象とし、長期的なビジネスパートナーとしての関係構築を目的に、積極的にアップセル、クロスセルにつながる投資、Added Value投資を積極的に実行いたします。

 ③ 株主還元について

 当社は、株主の皆様への利益還元を重要な経営課題の一つとして位置付け、配当性向30%を目標とし、今後も継続的かつ安定的な配当の実施を目指します。

 

(事業別の基本方針)

法人会員向けビジネス

 グループ全体の収益基盤として、ストック型ビジネスモデルの強みを活かし、安定成長を目指します。

① 与信管理サービス事業

 「あなたの会社のe-審査部」(与信管理アウトソーシング事業)となり、与信管理業界におけるリーダーを目指します。収益性の安定成長を最優先課題とし、独自データベースをより活用したサービスの強化、サブスク化等の積極的な価格戦略、クライアントへのDX化支援サービス、更なるAIの活用、スマホアプリの強化を進めてまいります。また、ソフトウエア投資水準の適正化により固定費を圧縮することで、限界利益率の向上を図ります。

② ビジネスポータルサイト事業

 事業の核であるグループウェアは、広く一般的に利用されているサービスとの連携を強化することで安定成長を目指します。また、サポートセンターの機能強化、Webマーケティング強化、スマホアプリの強化(15万ユーザーのアクティブ化)によりポータル事業としての深化と強化を実現し、サービスの浸透度を深めてまいります。

③ 教育関連事業

 コンテンツ数アップと質の向上、フリーランスの講師の活用と質の向上、受講生からのフィードバックの積極的な反映によって、さらなるコンテンツの強化を進めることで、グループの主力サービスとなるべく事業拡大を図ります。

 

その他ビジネス

 グループの先兵として新規ビジネスやアライアンスに挑戦し、サービス化、会員ビジネス化することでグループ商材と事業規模の拡大を目指します。

BPOサービス事業を含むその他ビジネス

・BPOサービス事業

 BPOセンターの運営で培った強み、ノウハウを活かし、VERIFY機能のクラウドサービス化と反社チェックサービスを中心としたデータ蓄積・活用型のサービスモデルを目指します。

 また、独自データベースのメンテナンス力の強化、AI活用のための教師データ作成などグループ全体のコスト削減に貢献いたします。

・海外事業

 中国独自サービスの継続的開発、グループ連携強化、オフショア開発の品質向上を進めてまいります。

・新規事業

 アップセル・クロスセルにつながる投資、付加価値を高める投資を積極的に行ってまいります。

 

(4) 対処すべき課題

 当社グループは、当社を支える様々な関係者を含んだ当社の本源的な企業価値及び株主共同の利益を継続的に維持・向上させるために、短期的な収益の確保のみならず中長期的な視野に立ち、事業別に戦略的取り組みを実施することで中長期的な経営戦略を具現化し企業価値を高めるとともに、様々なリスク要因の経営への影響を最小化すべく、引き続き取り組んでまいります。

 当社グループが従来より取り組んでおります課題は以下のとおりであります。

① 会員に対するサービスの浸透度合いについて

当社は、入会後の会員に対するサービスの浸透度合いを高めていくことが重要であると認識しております。

その実現に向けた取り組みとして、既存サービスへの追加投資を行い顧客満足度を高める等サービスの一層の拡充を図る施策を行うと同時に、既会員企業と緊密な関係構築を行う専門部隊を強化し対応してまいります。

② システム障害の防止と対応について

当社グループの業務及び提供するサービスは、独自に開発したASP・クラウドシステム等によって大部分が運営されております。

このシステムの安定的運用が経営上最も重要であると認識しております。

具体的には、効率的なキャパシティ管理、二重化構成、24時間365日でのシステム稼働状況監視、外部からの不正侵入を検知するソフトウエア及び防御するサービスの導入、バックアップシステム等の施策を行うことにより、かかる障害の発生に伴う混乱及び損害発生の軽減に努めております。

さらに、障害発生時の緊急時対応計画手順書及び事業継続計画の整備や復旧訓練を実施しております。

③ 低コスト構造の維持

 当社は、独自に開発したASP・クラウドシステム等と少数精鋭による効率的な業務運営に努めております。今後も当社は、業務拡大に伴うシステム投資や人員補強等の経営資源の増強を行うことが必要となりますが、引き続きグループ内での業務フローの共通化を進め、少数精鋭による低コストオペレーションを維持し、収益獲得のための体制をさらに強化してまいります。

 

2【サステナビリティに関する考え方及び取組】

 当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)ガバナンス

 当社の取締役会は、提出日現在、監査等委員を除く取締役3名(うち社外取締役2名)と監査等委員である取締役3名(3名全員が社外取締役)、計6名(うち社外取締役5名)で構成されており、社外取締役が過半数以上を占めているため、独立性と客観性が確保され、業務執行取締役に対する実効性の高い監督を行うことができる体制をとっております。取締役会は長期ビジョンRismonG-30及び「第7次中期経営計画(2021~2023年度)」に基づいて年度予算を定め毎月の会議等を通じて進捗を管理し環境変化に対応して適切に見直しを実施しております

 当社は、気候変動などの地球環境問題への配慮、人権の尊重、従業員の健康・労働環境への配慮や公正・適切な処遇、取引先との公正・適正な取引、自然災害等への危機管理など、サステナビリティを巡る課題について、リスクの減少のみならず収益機会にもつながる重要な経営課題であると認識し、事業活動を通しての貢献や従業員の働き方や労働環境等の改善に取り組んでおります。

 

(2)戦略

当社グループは、事業を取り巻く厳しい環境を踏まえ、2021年度から2025年度までの長期ビジョン「RismonG-30」、その達成に向けたマイルストーンとして、「第7次中期経営計画(2021~2023年度)」を制定いたしました。

長期ビジョン「RismonG-30」に関しましては、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3)「RismonG-30」及び「第7次中期経営計画(2021~2023年度)」」をご参照ください。

① 事業活動による貢献

 当社グループは、就労人口の減少や働き方改革など企業を取り巻く経営環境の大きな変革の潮流において、これら社会的課題に対する当社グループの存在意義を再認識し、事業活動を通じて企業をはじめとするステークホルダーの発展、ひいては我が国経済の発展に貢献することを念頭に、サービス開発や品質向上に努めております。各事業の取り組み状況は以下のとおりであります。

・与信管理サービス事業では「あなたの会社のe-審査部」を目指し、与信管理の専任担当者を配置しなくても、明確な与信判断基準をベースに内部管理ができるよう、与信管理業務を支援することでコストと工数の削減へ貢献してまいります。また、反社チェックサービスにより、お客様社内の反社チェックを最小限の工数で可能とし、正常かつ信用力の高い企業活動を行うことができるようにすることで、お客様の企業価値の向上、健全な日本経済の維持と更なる発展にも貢献してまいります。

さらに、第7次中期経営計画(2021~2023年度)の基本方針に沿った取り組みに加え長期ビジョン『RismonG-30に掲げた目標を実現するためDX(デジタルトランスフォーメーション)の観点から、以下の取り組みを進めてまいります

 a.AI等を活用し自社保有データの分析推進によるサービス開発と業務効率化

 b.クライアントへのDX化支援サービスの展開

 c.デジタルプラットフォーム活用による業務効率化とテレワーク推進
なお当社は2022年3月に経済産業省が認めるDX認定事業者の認定を取得しました

・ビジネスポータル事業ではJ-MOTTOクラウドシステムを利用し、社内データのクラウド化を進めることで、紙資源やCO₂の削減に貢献してまいります。また、多様な働き方に対応したサービスラインナップや、社員同士でコミュニケーションのツールとしてご利用していただくことで、業務の円滑化やテレワーク推進に貢献してまいります。

・BPOサービス事業では、単純なデータ入力作業等、業務の一部を請け負うことにより、お客様のコストと工数削減のサポートに貢献してまいります。また、与信管理サービスと連携した「反社チェックサービス」サービスを提供しております。

・教育事業サービスでは、PCやスマートフォンがあればどこからでも受講することが可能となるよう、学ぶ機会を増やすこと、法令の改定や社会情勢にリアルタイムに対応し、常に最新の情報をお客様に提供できるように、講座の改定や新規開設を行うなどの質の高い教育を提供することで貢献してまいります。

② 人的資本に関する戦略(女性の活躍促進を含む社内の多様性の確保)

・当社では仕事と子育ての両立を図るための雇用環境の整備や子育てをしていない従業員も含めた多様な労働条件の整備などに取り組むための計画としての一般事業主行動計画を策定しえるぼし認定について3段階目を取得その内容について自社のホームページ及び厚生労働省の女性の活躍推進企業データベース等において開示しております

・中国の拠点との人事交流や日本の開発センターにおける外国人の採用も進めており人材の多様性確保に貢献しておりその内容について自社のホームページにおいて開示しておりますまた、専門性の高い知識を持つ従業員の確保等のため、ジョブ型雇用制度を導入しております。

外国人及び中途採用者の管理職登用への数値目標を設けていないものの優秀な人材であれば外国人」「中途採用に関わらず積極的に管理職に登用する組織風土であり現在外国人」「中途採用ともに管理職がおり今後も継続してまいります

・新しい働き方への対応として、出社と在宅のハイブリッド勤務とフレックス制度を導入しております。ハイブリッド勤務を効率よく行うため、社内フローのDX化、デスクトップパソコンや固定電話を廃止し、フリーアドレスの採用や自宅以外でのテレワークを可能とすることで、より自由度の高い働き方が可能となりました。また、従業員に対しストレスチェックや職場改善意識調査などを実施し、労働環境等の改善に努めております。

・当社は、従業員の教育において、社内研修のみならず外部のMBA講座の受講を推進しており、ビジネスを通じて社会に貢献できる人材の育成にも力を入れております。

③ 気候変動への対応

・「未来に緑を増やそう!リスモン・グリーンプロジェクト」を2010年7月より行っております。サービスサイト上の該当ロゴをクリックすることで、売上金の一部が認定NPO法人環境リレーションズ研究所が運営する森林再生プロジェクト「Present Tree」に寄付され、これまで延べ1,700本以上を植樹しております。

・自社保有機器のパブリッククラウドへの移行を推進しております。具体的には自社でサーバーやデータセンターを構築せず、100%の再生可能エネルギーを使用、グリーン化を促進することを長期的な取り組みとして行っているAmazon Web Services,Inc.が提供するAmazon Web Services(AWS)を利用することで、地球環境へ配慮しております。

・災害等を想定した復旧訓練を実施するなど、定期的にBCPを見直しております。

 

(3)リスク管理

 当社のリスク管理体制としては「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・コーポレートガバナンスの状況等」をご参照ください。

 事業活動においては、お客様へ満足度が高く有益な情報を提供し続けるためのサービス品質向上の取り組みとして、ISO等の各認証を取得しております。各認証について当社ホームページにて詳細を記載しております。
 (https://www.riskmonster.co.jp/corporate/quality/)

 人的資本につきましては、当社グループでは、従業員の健康と安全を保護することは、従業員だけではなくその家族や地域の健康と安全の保護にもつながると考えております。全従業員が心身ともに健康でいられるよう、安全衛生委員会を設置し、働く環境におけるリスクを総合的に洗い出して把握し、方針の立案、施策の進捗状況管理、指導・助言を行っております。また、社員の健康管理のために、産業医との相談窓口の設置やEAP(従業員支援プログラム)サービスを利用しております。

 

(4)指標及び目標

 上記「(2)戦略 ②人的資本に関する戦略」において記載した、女性の活躍促進を含む社内の多様性の確保に関する目標は以下のとおりです。

 

2023年度目標

実績(当事業年度)

男性の平均勤続年数に対する女性の平均勤続年数の割合

85.0%(注1)

94.2%

管理職に占める女性労働者の割合

15.0%(注2)

21.7%

(注)1.プラチナえるぼし要件指数:80%以上に設定
   2.プラチナえるぼし要件指数:産業平均の1.5倍以上に設定

 

 また、当社は、究極的には社業の推進が経済社会への貢献につながると考えておりますが、それ以外にも、社会の一員として、次世代を担う子供や東日本大震災への寄付活動など様々な取り組みを実施しており、その内容をプレスリリース等において公表しております。

 

3【事業等のリスク】

 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。

 なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(現在の事業内容に関するリスクについて)

① 顧客情報の流出の可能性及び影響について

 当社グループでは、会員企業に係る情報及びその他企業情報等多くの機密情報を扱っており、情報の取扱いには細心の注意を払っております。情報の取扱いに係わる社内規程の整備、定期的な社員教育の実施、システムのセキュリティ強化、情報取扱い状況の内部監査等を推進するとともに、「ISO/IEC27001」(注1)、「ISO/IEC27017」(注2)認証及びプライバシーマークの取得等、会員企業の情報管理の強化に努めておりますが、万一、外部からの不正アクセスや社内管理体制の瑕疵等による情報の外部流出が発生した場合、当社グループへの損害賠償請求や社会的信用の失墜により、業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。

 なお、2022年6月に発覚したサイバックスUniv.システム連携用サーバーの個人情報漏えいにつきましては、同年9月までに必要な対策を講じ終結しております。

 

(注1)ISO/IEC27001

企業の情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)が、国際標準規格であるISO/IEC27001に準拠していることを認定する評価制度

(注2)ISO/IEC27017

クラウドセキュリティマネジメントシステム。ISO/IEC27001の取り組みをISO/IEC27017で強化することで、クラウドサービスにも対応した情報セキュリティ管理体制を構築することができる。

② システム障害について

 当社グループは、サービスの安定提供のために、24時間365日でのシステム稼動状況監視、システムの二重化、外部からの不正侵入を検知するソフトウエア及び防御するサービスの導入、システムの大規模障害を想定した定期的な復旧テストの実施、システム運用規程の整備、システム運用に関する内部監査を行うとともに「ISO/IEC20000(ITサービスマネジメントシステム)」(注1)及び「ISO9001(品質マネジメントシステム」(注2)認証取得等の対策を実施しております。しかしながら、当社グループの事業においてインターネットを利用することによる外部からの不正な手段による通信の妨害、基幹通信ネットワークの障害、ネットワーク・サーバー等の機器動作不良、プログラムの動作不良、自然災害等の不測の事態が生じた場合、当社グループの事業に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループでは各種サービスにおいて、パブリッククラウドであるAmazon Web Services,Inc.が提供するAmazon Web Services(以下「AWS」という。)を利用し、運用しております。AWSの不具合、自然災害、人為的な破壊行為、その他予測できない重大な事象が発生することにより、当社サービスの運営に障害が生じる可能性があります。その場合には、当社グループの事業に影響を及ぼす可能性があります。

 

(注1)ISO/IEC20000(ITサービスマネジメントシステム)

ITを使用してサービスを提供する組織が、サービス品質及び顧客満足度向上のためにP・D・C・A(Plan・Do・Check・Act)サイクルを用いて継続的にサービス及びシステム運用を改善するための仕組み

(注2)ISO9001(品質マネジメントシステム)

主に情報システムの設計・開発のフェーズにおける品質向上のためにP・D・C・A(Plan・Do・Check・Act)サイクルを用いて継続的に改善するための仕組み

 

(競合について)

 当社グループは、主に、インターネットを利用して格付付与及び与信限度額等を提供する与信管理サービス事業を行っております。同様のサービスを行う企業は数社存在いたしますが、現時点は当社グループの事業領域において先行者メリットを十分に享受し優位性を確保していると認識しております。しかし、新規参入者は増加すると予想されるため、競合他社の出現による会員企業数の減少及び競争激化等による収益性悪化により、当社グループの業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。

 また、当社グループはビジネスポータルサイト事業において、グループウェアサービス「J-MOTTO」を提供しておりますが、近年はグループウェアについて競合他社が増加しており、グループウェアの商品価値は低下傾向にあります。これに対して当社グループは、サービスの付加価値を高めるため、独自の機能を搭載するカスタマイズを積極的に行い、コールセンターや操作説明会など、お客様の利用フォロー活動に注力し差別化を図っております。

 また、当社グループは、株式会社ネオジャパンとの間で「グループウェアのライセンス契約書」を締結し、グループウェアサービス「J-MOTTO」に係るライセンスの提供を受けており、同社との関係は良好で、当該契約は現在まで自動更新されております。しかしながら、競争激化等による収益性の悪化、もしくは何らかの理由によりライセンス契約が継続されない場合は、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

(サービスの陳腐化について)

 インターネット関連技術及びそのビジネスモデルは変化が速いため、インターネットを積極的に利用している事業者は一定水準のサービスの提供を維持するためには、技術革新及びビジネスモデルの変化に積極的かつ柔軟に対応していく努力が必要であり、主としてASP・クラウドシステム等の機能追加及びセキュリティ強化のために積極的な投資を計画しております。このように、当社グループは今後も不断な経営努力を行っていく方針ですが、新サービス導入または既存サービス強化のために必要な新しい技術及びビジネスモデルを何らかの理由で適時かつ効果的に採用・応用できない可能性があります。また、新しいインターネット関連技術及びビジネスモデルの変化への対応には、相当の時間と費用が必要となる可能性があります。そのような状況が現出した場合には、当社グループの業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。

(新規事業に伴うリスクについて)

 現在、当社グループは、これまでの与信管理サービス事業から得たノウハウを活用し、新規事業を展開していく方針であります。しかしながら、当社グループとしては、未経験分野もあり、不確定要素があることも否めません。これらの新規事業展開、業務提携に何らかの支障が発生する場合、あるいは予想以上の投資コストが必要になる場合等、現状では予測し得ない事態が発生する可能性は否定できず、かかる事態が発生した場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 また、当社は、当社が出資する子会社等と協業し、相乗効果を発揮するため、必要に応じて当社役員及び当社従業員が子会社等の役員を兼任し、また当社から従業員の出向を行う場合があります。しかしながら、当社事業とその子会社等の事業に競合が生じた場合やその他の事由により、当社事業において相乗効果が発揮または期待できなくなる可能性があります。そのような場合には、当社役員及び従業員が役員を兼任、出向しているにも係わらず、当社事業の経営成績及び財政状況に影響が及ぶ可能性があります。

(知的財産権について)

 当社グループはこれまで、著作権法を含めた知的財産権に関して他社の知的財産権を侵害したとして、損害賠償や使用差止の請求を受けたことはありません。当社グループでは知的財産権の侵害を行っていないものと認識しておりますが、当社グループの事業分野における知的財産権の現況を完全に把握することは困難であり、当社グループが把握できていないところで他社が特許権等を保有している可能性は否めません。また、今後当社グループの事業分野における第三者の特許権が新たに成立し、損害賠償または使用差止等の請求を受ける可能性はあり、その場合当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(新型コロナウイルス感染症に係るリスクについて)

 新型コロナウイルス感染症は概ね収束傾向にあること、また、当社グループの主要サービスは法人会員向けビジネスであるため、下振れリスクが比較的低いことを前提に業績に与える影響を試算しております。しかしながら、今後再拡大した場合や別の感染症の流行が発生した場合は、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

(その他)

① 人材について

 当社は、当連結会計年度末現在において監査等委員を除く取締役3名(うち社外取締役2名)、監査等委員である取締役3名(3名全員が社外取締役)及び従業員が連結で185名、個別で111名と小規模であり、内部管理体制もこの規模に応じたものになっております。今後、事業拡大に伴い、積極的な採用活動を行っていくとともに、従業員の育成に取り組み、人員の増強を進め、内部管理体制の一層の拡充を図る方針であります。しかしながら、優秀な人材をタイムリーに獲得することは容易ではなく、必要な人材を採用できない、あるいは採用が遅れた場合は、適切かつ充分な組織対応ができず、効率的な事業運営に支障をきたす可能性があります。または、人材を採用し人材育成ができなかった場合や、各部署において相当数の社員が、短期間のうちに退職した場合も、事業運営に悪影響を及ぼす可能性があります。

② 訴訟について

 当社グループの情報販売(格付情報)は「企業の格付けをする」という観点から、その格付情報を不服として、格付対象企業より訴訟を起こされる可能性があります。当社グループのサービス利用においては、会員企業との間に守秘義務契約があり、第三者からの格付情報を不服とする訴訟については、契約上起こる可能性は少ないと考えますが、訴訟という事態になり係争が長期化する場合には、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

 当連結会計年度における我が国経済は、新型コロナウイルスの感染拡大の沈静化が見られ、景気の緩やかな持ち直しがみられるものの、物価上昇に伴うコストの増加や人手不足による人件費増加などから、今後も引き続き、お客様のサービス選別が厳しくなることが考えられます。

 こうした状況の下、当社グループは、事業を取り巻く厳しい環境を踏まえ2021年度から2025年度までの長期ビジョン「RismonG-30」、その達成に向けたマイルストーンである2021年4月にスタートした3ヶ年計画「第7次中期経営計画(2021~2023年度)」の基本方針に沿い、以下のような取り組みを実施いたしました。

・中国において「日本企業情報RMナビ」を提供開始(4月)

・与信先モニタリングサービスのお見舞金を倍増、支払対象のRM格付を拡大(4月)

・書籍「取引先リスク管理Q&A(第2版)」を出版(5月)

・書籍「業種別審査ノートVol.1(第3編)」を出版(5月)

・「反社APIサービス」提供開始(6月)

・システム構築・運用管理、ブロックチェーン関連技術サービスを提供するアイクラフト株式会社への資本参加(6月)

・11期連続の増配となる1株当たり14.5円の配当を実施(6月)

・J-MOTTOサービスが「IT導入補助金2022」に認定(6月)

・6月に発覚したサイバックスUniv.システム連携用サーバーの個人情報漏えいに関して、必要な対策を講じて収束。また、経営責任を明確にするため代表取締役の役員報酬の一部自主返上を決定(9月)

・利墨(上海)商務信息咨詢有限公司(リスクモンスターチャイナ)が設立10周年(9月)

・J-MOTTOグループウェアのスケジュールと「Microsoft Teams」のカレンダーとの連携機能を提供開始(9月)

・クラウドサービスセキュリティの国際規格「ISO/IEC27017:2015」認証取得(9月)

・与信管理APIサービスがSaaS連携業務自動化プラットフォーム「ActRecipe」との連携開始(10月)

・中国において企業情報に変動があった場合のモニタリングサービス「変動通知オプション」を提供開始(11月)

・格付ロジック改定(12月)

・自己株式の取得を決議(12月)

・譲渡登記の変化を通知する「登記情報アラーム」を提供開始(1月)

・「反社チェックヒートマップ」を単独提供開始(1月)

・書籍「業種別審査ノートVol.2(第3編)」を出版(1月)

・書籍「業種別審査ノート中国・2022年度版」を出版(2月)

・J-MOTTOグループウェアをバージョンアップし、テレワーク状況を可視化する「プレゼンス機能」を追加(3月)

・当連結会計年度に発表したリスモン調べ

 「離婚したくなる夫・妻の仕事」調査結果(4月)

 「お子さん/お孫さんに勤めてほしい企業」調査結果(5月)

 「この企業に勤める人と結婚したいランキング」調査結果(6月)

 「隣の芝生(企業)は青い」調査結果(6月)

 「20年ぶりの円安進行に関する影響」調査結果(6月)

 「週休3日制に関する意識」調査結果(6月)

 「アフターコロナの働き方」調査結果(7月)

 「DX認定企業」分析結果(7月)

 「FIREへの憧れ」調査結果(8月)

 「金持ち企業ランキング」調査結果(8月)

 「大学1、2年生が就職したいと思う企業・業種ランキング」調査結果(10月)

 「借金王ランキング」調査結果(10月)

 「コミュニケーション不足に関する影響」調査結果(11月)

 「尊敬できる上司に関する意識」調査結果(12月)

 「企業の取引リスクに対する意識」調査結果(12月)

 「格付ロジック改定によるRM格付変動の影響」調査結果(1月)

 「債権・動産譲渡登記分析」レポート(2月)

 「若手社員の仕事・会社に対する満足度」調査結果(2月)

 「ビジネススキルアップに関する意識」調査結果(2月)

 「オンライン社内会議における内職の実態」(3月)

 「新型コロナウイルス5類移行に伴う影響」調査結果(3月)

・当連結会計年度に発表したリスモン業界レポート

 「業務用機械器具製造業」(4月)

 「不動産賃貸・管理業」(5月)

 「医療業」(6月)

 「非鉄金属製造業」(7月)

 「情報サービス業」(8月)

 「化学工業」(9月)

 「石油製品・石炭製品製造業」(10月)

 「パルプ・紙・紙加工品製造業」(11月)

 「映像・音声・文字情報制作業」(12月)

 「道路貨物運送業」(1月)

 「鉄鋼業」(2月)

 「金属製品製造業」(3月)

 

 また、当社は、「第7次中期経営計画(2021~2023年度)」の基本方針に沿った取り組みに加え、「RismonG-30」に掲げた目標を実現するため、「DX(デジタルトランスフォーメーション)への取組」を発信し、以下の取り組みを進めております。

 ・「AI等を活用し、自社保有データの分析推進によるサービス開発と業務効率化

 ・「クライアントへのDX化支援サービスの展開

 ・「デジタルプラットフォーム活用による業務効率化とテレワーク推進
 具体的な
クライアントへのDX化支援サービスとして以下を実施いたしました。

・「反社APIサービス」提供開始(6月)

・与信管理APIサービスがSaaS連携業務自動化プラットフォーム「ActRecipe」との連携開始(10月)

なお、当社は2022年3月に経済産業省が定める「DX認定事業者」の認定を取得いたしました。

 

<連結業績について>

 当連結会計年度の業績は、次のとおりであります。

 

前連結会計年度

(自 2021年4月1日

至 2022年3月31日)

 

当連結会計年度

(自 2022年4月1日

至 2023年3月31日)

 

前連結

会計年度比(%)

対売上比

(%)

対売上比

(%)

売上高(千円)

3,745,660

100.0

3,744,813

100.0

100.0

営業利益(千円)

669,661

17.9

565,083

15.1

84.4

経常利益(千円)

693,284

18.5

552,548

14.8

79.7

親会社株主に帰属する当期純利益(千円)

459,076

12.3

360,374

9.6

78.5

 

 

前連結会計年度末

当連結会計年度末

増減数

会員数合計(注)

14,103

13,822

△281

(注)会員数は登録されているID数

   なお、上記においては当社グループの各サービスに重複登録している会員が一部おります。

 

(売上高)

 与信管理サービス事業及び教育関連事業が売上を押し下げたものの、BPOサービス事業、その他サービスが好調であったこと等から、連結の売上高は3,744,813千円(前連結会計年度比100.0%)となりました。

 

(利益)

 サービスシステム増強やセキュリティ強化のための投資を実施したことや、サービス提供強化のための人件費及びマーケティング費等の増加、与信管理サービス事業及び教育関連事業の売上高減少等により、営業利益は565,083千円(前連結会計年度比84.4%)、経常利益は552,548千円(前連結会計年度比79.7%)、親会社株主に帰属する当期純利益は360,374千円(前連結会計年度比78.5%)となりました。

 

(会員数合計)

 会員数につきましては、与信管理サービス事業は増加したものの、ビジネスポータルサイト事業では微減となり、また、教育関連事業は代理店のサービス提供終了による影響などから減少したため、全体では前連結会計年度と比べ281ID減少し、13,822会員となりました。

 

<セグメント別の業績について>

 セグメント別の売上高につきましては、セグメント間取引消去前の売上高で記載しております。

 当社グループのセグメントを、1.法人会員向けビジネスと2.その他ビジネスに分類した場合の業績は、以下のとおりであります。

 

1.法人会員向けビジネス

 法人会員向けビジネスに含まれるセグメントは、ア)与信管理サービス事業、イ)ビジネスポータルサイト事業及び ウ)教育関連事業であります。

 法人会員向けビジネスの業績は、次のとおりであります。

 

前連結会計年度

当連結会計年度

前連結

会計年度比(%)

法人会員向けビジネス売上高合計(千円)

3,153,297

2,958,208

93.8

法人会員向けビジネス利益合計(千円)

731,287

667,624

91.3

 

会員数

前連結

会計年度末

当連結

会計年度末

増減数

法人会員向けビジネス会員数合計

13,669

13,377

△292

 

 法人会員向けビジネスの各セグメントの業績は、以下のとおりであります。

 

ア)与信管理サービス事業について

 与信管理サービスの業績は、次のとおりであります。

サービス分野別

前連結会計年度

当連結会計年度

前連結

会計年度比

(%)

 

 ASP・クラウドサービス(千円)

1,818,118

1,637,183

90.0

 

 コンサルティングサービス(千円)

473,611

465,681

98.3

売上高合計(千円)

2,291,729

2,102,864

91.8

セグメント利益(千円)

427,807

381,364

89.1

 

会員数

前連結

会計年度末

当連結

会計年度末

増減数

与信管理サービス(注)

7,199

7,240

41

(注)サービス相互提携を行う会員を含む

 

 主力の与信管理サービス事業の売上高の合計は2,102,864千円(前連結会計年度比91.8%)、セグメント利益は381,364千円(前連結会計年度比89.1%)となりました。

 ASP・クラウドサービスは、入会数は予定通り増加したものの、前期に比べ退会数が増加したこと、一部のサービスが終了になったこと、また、サービスリニューアルに伴うキャンペーンによる割引提供を実施したため、退会会員分の売上高を補うまでには至らず、1,637,183千円(前連結会計年度比90.0%)となりました。

 コンサルティングサービスは、反社チェックを活用したサービス、BPOを活用したサービスが順調だったものの、サブスク契約への移行によりASP・クラウドサービスの利用に移行したこと、前期はスポットのモニタリングサービス等の受注があったため、465,681千円(前連結会計年度比98.3%)となりました。
 セグメント利益は、独自データベースを主としたサービス移行に伴い企業情報取得に係る原価は減少しましたが、新たな挑戦ができる事業環境となったため、サービスリニューアルや独自データベース拡充・増強への投資、また、セキュリティ強化のための投資を実施したこと、マーケティング費等コストが増加したことに加え、売上高の減少もあり、381,364千円(前連結会計年度比89.1%)となりました。

 

イ)ビジネスポータルサイト事業(グループウェアサービス等)について

 ビジネスポータルサイト(グループウェアサービス等)の業績は、次のとおりであります。

サービス分野別

前連結会計年度

当連結会計年度

前連結

会計年度比

(%)

 

 ASP・クラウドサービス(千円)

573,043

579,836

101.2

 

 その他(千円)

34,629

35,065

101.3

売上高合計(千円)

607,673

614,901

101.2

セグメント利益(千円)

239,743

241,298

100.6

 

会員数

前連結

会計年度末

当連結

会計年度末

増減数

ビジネスポータルサイト

(グループウェアサービス等)(注)

3,154

(147,364)

3,115

(145,315)

△39

(△2,049)

(注)( )は外数でユーザー数

 

 ビジネスポータルサイト事業(グループウェアサービス等)の売上高の合計は614,901千円(前連結会計年度比101.2%)、セグメント利益は241,298千円(前連結会計年度比100.6%)となりました。

 大容量プランへ移行した会員の利用料が積み上がったものの、ユーザー数の減少に伴う超過料の減少により、売上高はほぼ前連結会計年度並みとなりました。

 セグメント利益につきましても、ほぼ前連結会計年度並みとなりました。

 

 

ウ)教育関連事業について

 教育関連の業績は、次のとおりであります。

サービス分野別

前連結会計年度

当連結会計年度

前連結

会計年度比

(%)

教育関連売上高合計(千円)

253,893

240,442

94.7

セグメント利益(千円)

63,736

44,960

70.5

 

会員数

前連結

会計年度末

当連結

会計年度末

増減数

教育関連

3,316

3,022

△294

 

 教育関連事業の売上高は240,442千円(前連結会計年度比94.7%)、セグメント利益は44,960千円(前連結会計年度比70.5%)となりました。

 代理店のサービス提供終了による影響及び利用が少なかった会員数が減少したこと、2022年6月に発覚したサイバックスUniv.システム連携用サーバーの個人情報漏えいに係る対応のため、同年9月までの約3ヶ月間、新規の営業活動を抑制していたこと等から売上高は前連結会計年度を下回りました。

 セグメント利益につきましては、サービス充実のための提供コンテンツ増加により原価が増加したことや、サイバックスUniv.システム連携用サーバーの個人情報漏えいに係る対応コストが発生したため、前連結会計年度を下回りました。

 

2.その他ビジネス

 その他ビジネスに含まれるセグメントは、エ)BPOサービス事業及び オ)その他サービスであります。

 その他ビジネスの業績は、次のとおりであります。なお、中国における与信管理及びグループウェアサービス等の会員数は445会員となりました。

 

前連結会計年度

当連結会計年度

前連結

会計年度比(%)

その他ビジネス売上高合計(千円)

866,880

1,199,285

138.3

その他ビジネス利益合計(千円)

61,730

64,114

103.9

 

 その他ビジネスの各セグメントの業績は、以下のとおりであります。

 

エ)BPOサービス事業について

 BPOサービスの業績は、次のとおりであります。

サービス分野別

前連結会計年度

当連結会計年度

前連結

会計年度比

(%)

BPOサービス売上高合計(千円)

624,764

873,629

139.8

セグメント利益合計(千円)

56,549

53,691

94.9

 

 BPOサービス事業の売上高は873,629千円(前連結会計年度比139.8%)、セグメント利益は53,691千円(前連結会計年度比94.9%)となりました。

 前第2四半期末に連結子会社となった株式会社シップスが年間を通して寄与し、また、与信管理サービス事業の独自データベース増強などグループのコスト削減に貢献するサービス提供が増加したことから、売上高は前連結会計年度を大きく上回りました。
 セグメント利益につきましては、サービス提供のための費用の増加などから前連結会計年度を下回りました。

 

 

オ)その他サービスについて

 その他サービスの業績は、次のとおりであります。

サービス分野別

前連結会計年度

当連結会計年度

前連結

会計年度比

(%)

その他サービス売上高合計(千円)

242,115

325,655

134.5

セグメント利益(千円)

5,181

10,422

201.2

 

 その他サービスの売上高は325,655千円(前連結会計年度比134.5%)、セグメント利益は10,422千円(前連結会計年度比201.2%)となりました。

 グループの海外展開(中国)を事業とする利墨(上海)商務信息咨詢有限公司(リスクモンスターチャイナ)は、中国での与信管理サービスの利用の増加及びスポットのコンサルティングサービスを受注したこと、また、グループのコスト削減を担うオフショア開発が順調に推移し、円安の影響も受け、売上高は前連結会計年度を大きく上回りました。それに伴い、セグメント利益も前連結会計年度を上回りました。

 

2.財政状態の状況

 

前連結会計年度

当連結会計年度

増減額

 

流動資産(千円)

2,734,080

2,575,945

△158,135

 

固定資産(千円)

4,205,973

4,101,158

△104,815

資産合計(千円)

6,940,053

6,677,103

△262,950

 

流動負債(千円)

579,424

527,343

△52,081

 

固定負債(千円)

465,800

304,226

△161,574

負債合計(千円)

1,045,225

831,569

△213,656

純資産(千円)

5,894,827

5,845,533

△49,294

負債純資産合計(千円)

6,940,053

6,677,103

△262,950

 

 当連結会計年度末の流動資産は、前連結会計年度末と比べ158,135千円減少し、2,575,945千円となりました。これは主に、未払法人税等の支払や無形固定資産の取得により現金及び預金が減少したことによるものです。固定資産は、前連結会計年度末と比べ104,815千円減少し、4,101,158千円となりました。これは主に、投資有価証券の時価評価等によるものです。その結果、資産合計は前連結会計年度末と比べ262,950千円減少し、6,677,103千円となりました。

 流動負債は前連結会計年度末と比べ52,081千円減少し527,343千円となりました。これは主に、未払金が減少したことによるものです。固定負債は161,574千円減少し304,226千円となりました。これは主に、繰延税金負債が減少したことによるものです。その結果、負債合計は前連結会計年度末と比べ213,656千円減少し、831,569千円となりました。

 純資産は、自己株式の取得及びその他有価証券評価差額金の減少により前連結会計年度末と比べ49,294千円減少し、5,845,533千円となりました。また、自己資本比率は86.7%となりました。

 

 

3.キャッシュ・フローの状況

 

前連結会計年度

当連結会計年度

前連結

会計年度比

(%)

営業活動によるキャッシュ・フロー(千円)

651,467

916,943

140.8

投資活動によるキャッシュ・フロー(千円)

△793,436

△790,027

99.6

財務活動によるキャッシュ・フロー(千円)

△248,794

△272,900

109.7

現金及び現金同等物の増減額(△は減少)(千円)

△391,502

△148,811

38.0

現金及び現金同等物の期末残高(千円)

2,052,227

1,903,415

92.7

 

 当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ148,811千円減少し、1,903,415千円(前連結会計年度比92.7%)となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況及び主な変動要因は次のとおりです。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動の結果得られた資金は、916,943千円(前連結会計年度比140.8%)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益が535,285千円、減価償却費が531,613千円、未払金の減少額が100,352千円、法人税等の支払額が161,649千円であったこと等によるものです。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動の結果使用した資金は、790,027千円(前連結会計年度比99.6%)となりました。これは主にサービスシステムの増強及び独自データベース増強に伴う無形固定資産の取得による支出が832,733千円であったこと等によるものです。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動の結果使用した資金は、272,900千円(前連結会計年度比109.7%)となりました。これは主に自己株式の取得による支出が99,965千円、配当金の支払額が109,182千円であったこと等によるものです。

 

4.生産、受注及び販売の実績

① 生産実績

 当社グループは生産活動を行っておりませんので、該当事項はありません。

② 受注実績

 当社グループでは、概ね受注から納品までの期間が短く、受注管理を行う必要性が乏しいため記載を省略しております。

 

 

③ 販売実績

 当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2022年4月1日

至 2023年3月31日)

前年同期比(%)

与信管理サービス(千円)

2,094,892

91.8

ビジネスポータルサイト(グループウェアサービス等)(千円)

611,410

101.1

教育関連(千円)

234,657

97.4

BPOサービス(千円)

690,300

130.7

報告セグメント計(千円)

3,631,261

99.3

その他(千円)

113,551

126.4

合計(千円)

3,744,813

100.0

 (注)セグメント間の取引については相殺消去しております。

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

1.財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

① 売上高の分析

 主力の与信管理サービス事業につきましては、入会数は予定通り増加したものの、前期に比べ退会数が増加したこと、一部のサービスが終了になったこと、また、サービスリニューアルに伴うキャンペーンによる割引提供を実施したため、2,102,864千円(前連結会計年度比91.8%)となりました。

 ビジネスポータルサイト事業(グループウェアサービス等)は、大容量プランへ移行した会員の利用料が積み上がったものの、ユーザー数の減少に伴う超過料の減少により、売上高は614,901千円(前連結会計年度比101.2%)となりました。

 教育関連事業は、サイバックスUniv.システム連携用サーバーの個人情報漏えいに係る対応のため、約3ヶ月間、新規の営業活動を抑制していたこと等から、売上高は240,442千円(前連結会計年度比94.7%)となりました。

 BPOサービス事業は、前第2四半期末に連結子会社となった株式会社シップスが年間を通して寄与し、また、グループのコスト削減に貢献するサービス提供が増加したことから、売上高は873,629千円(前連結会計年度比139.8%)となりました。

 その他サービスである当社グループの海外展開(中国)を事業とする利墨(上海)商務信息咨詢有限公司(リスクモンスターチャイナ)は、グループのコスト削減を担うオフショア開発が順調に推移し、円安の影響も受け、売上高は325,655千円(前連結会計年度比134.5%)となりました。

 その結果、当連結会計年度の全体の売上高は3,744,813千円(前連結会計年度比100.0%)となりました。

 

② 収益の分析

 サービスシステム増強やセキュリティ強化のための投資を実施したことや、サービス提供強化のための人件費及びマーケティング費等の増加、与信管理サービス事業及び教育関連事業の売上高減少等により、営業利益は565,083千円(前連結会計年度比84.4%)、経常利益は552,548千円(前連結会計年度比79.7%)、親会社株主に帰属する当期純利益は360,374千円(前連結会計年度比78.5%)となりました。

 

③ セグメント別の分析

 セグメント別の分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 1.業績の状況」に記載のとおりであります。

 

④ 財政状態の分析

 財政状態の分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 2.財政状態の状況」に記載のとおりであります。

 

 

 新型コロナウイルス感染症の影響につきましては、「(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 4.経営戦略の現状と見通し」に記載のとおりであります。

 

2.キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

① キャッシュ・フロー

 当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 3.キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

 なお、キャッシュ・フロー指標のトレンドは、以下のとおりであります。

 

2019年3月期

2020年3月期

2021年3月期

2022年3月期

2023年3月期

自己資本比率(%)

81.5

82.8

80.3

84.1

86.7

時価ベースの自己資本比率(%)

84.0

91.1

141.1

84.4

64.9

キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年)

0.5

0.4

0.2

0.2

0.1

インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)

204.0

231.9

424.2

327.6

749.6

自己資本比率:自己資本/総資産

時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産

キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー

インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い

(注)1.いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。

   2.株式時価総額は自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しております。

   3.キャッシュ・フローは、営業キャッシュ・フローを利用しております。

4.有利子負債は連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っているすべての負債を対象としております。また、利払いは連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を利用しております。

5.「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を2022年3月期の期首から適用しております。これによる、各指標等に与える影響はありません。

 

② 契約債務

 2023年3月31日現在の契約債務の概要は以下のとおりであります。

 

年度別要支払額(千円)

契約債務

合計

1年以内

1年超3年以内

3年超5年以内

5年超

長期借入金

95,320

60,160

35,160

リース債務

20,268

4,351

8,424

7,491

 

③ 財務政策

 当社グループは、運転資金及び恒常的な設備投資資金につきましては、原則として、「営業活動によるキャッシュ・フロー」で得られる資金の範囲内で運用する方針であります。

 2015年5月の本社移転に伴う土地及び建物等の購入にあたっての設備資金に関しましては、金融機関との友好的な関係を維持するために、当社において長期借入金として調達しております。2023年3月31日現在、長期借入金の残高は95,320千円であります。

 また、当社は、新型コロナウイルス感染症の影響が長期化、または想定以上に深刻化した場合の不測の事態に備えるため、手元流動性の確保を目的として、取引銀行3行と総額1,200,000千円のコミットメントライン契約を締結しております。なお、2023年3月31日現在、借入実行残高はありません。

 

3.重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたり、資産・負債及び収益・費用の報告数値及び開示に影響を与える見積りや判断を行う必要があります。これらの判断及び見積りを過去の実績や状況に応じ合理的に行っておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。

 連結財務諸表の作成において用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。

 

① 投資有価証券の減損

 当社グループは、投資有価証券の減損にあたり市場価格又は合理的に算定された価額のあるものについては、個々の銘柄の時価が取得原価に比べ50%以上下落した場合には、著しく下落し、回復可能性がないものと判定し処理しております。個々の銘柄の時価が取得原価に比べ30%以上50%未満下落した場合も「著しく下落した」とする判定基準を設け、この場合の時価の回復可能性について過去の時価の推移に基づく一定の形式基準により判定し処理しております。また、市場価格のない株式等については、個々の銘柄の1株当たり簿価純資産額が帳簿価額を50%以上下回っている場合及び保有資産に大幅な含み損がある可能性のある場合について、当該会社の資産の時価額を加味及び業績見通し等を斟酌したうえで減損処理の要否を決定しております。

 

② 固定資産の減損

 当社グループは、各事業に供している事業用資産については、事業単位を基準とした管理会計上の区分に従ってグルーピングを行っております。固定資産のうち減損の兆候がある資産又は資産グループについて、当該資産又は資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。減損の兆候の把握、減損損失の認識及び測定に当たっては慎重に検討しておりますが、事業計画や市場環境の変化により、その見積り額の前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、減損処理が必要となる可能性があります。

 

③ 繰延税金資産の回収可能性

 当社グループは、繰延税金資産について回収可能性を検討し、当該資産の回収が不確実と考えられる部分に対して評価性引当額を計上しています。回収可能性の判断においては、将来の課税所得見込額と実行可能なタックス・プランニングを考慮して、将来の税金負担額を軽減する効果を有すると考えられる範囲で繰延税金資産を計上しています。将来の課税所得見込額に影響を与える要因が発生した場合は、回収可能性の判断を見直し繰延税金資産の修正を行うため、それに伴い税金費用が変動する可能性があります。

 

 なお、会計上の見積りに対する新型コロナウイルス感染症の影響に関して、新型コロナウイルス感染症は概ね収束傾向にあること、また、当社の主要サービスは法人会員向けビジネスであるため、下振れリスクが比較的低いことを前提に業績に与える影響を試算しております。

 しかしながら、今後再拡大した場合や別の感染症の流行が発生した場合は、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

4.経営戦略の現状と見通し

 当社グループは、事業を取り巻く厳しい環境を踏まえ、2021年度から2025年度までの長期ビジョン「RismonG-30」、その達成に向けたマイルストーンとして、「第7次中期経営計画(2021~2023年度)」を制定いたしました。

 長期ビジョン「RismonG-30」は、新型コロナウイルス感染症拡大という世界規模の困難により、Nationalismの台頭、働き方改革、一人ひとりの価値観の確立、SDGsの浸透といった流れを踏まえ、「新しいスタンダードを提供する」をキーワードに、①社会に有用な付加価値のある信頼されるサービスを提供する、②信用を判断するだけでなく信用を生み出す、③公正で安心できる仕組み作りの役割を担うことを実践してまいります。また、数値目標といたしましては、経常利益、ROE等について具体的な目標を設定して取り組んでまいります。社会的貢献及び企業価値の源泉を十分に理解し、短期的な収益の確保のみならず中長期的な視野に立ち、積極的な投資を行いながら、以下に掲げる全体的な基本方針並びに事業別の基本方針に沿った取り組みを遂行していくことで、当社を支える様々な関係者を含んだ当社の本源的な企業価値及び株主共同の利益を継続的に維持・向上させてまいります。

 

ア)与信管理サービス事業

株式会社東京商工リサーチとの業務提携解消を理由として前期に比べ退会数が増加したものの、新規の入会数は予定通り増加いたしました。

業務提携解消により、独自テータベースの活用や新たなサービス開発において自由度が高まり、新たな挑戦ができる事業環境となったため、今後も引き続きサービスリニューアルや独自データベース拡充・増強への投資を積極的に行ってまいります。また、わかりやすい指標とスピーディーな審査結果の保証サービスの展開など新しいサービスの提供も行ってまいります。

 

イ)ビジネスポータルサイト事業

当連結会計年度末にグループウェアサービスのバージョンアップが完了いたしました。引き続き、既存顧客の利用料の増加のための施策の実行、スマホアプリのWeb化など会員の利便性と利用促進のための投資を実行することで、会員数と利用料の増加につなげてまいります。

 

ウ)教育関連事業

2022年6月に発覚した個人情報漏えいに係る対応のため、同年9月までの3か月間、新規の営業活動ができなかったことが売上高減少に影響いたしましたが、定額制の研修サービス「サイバックスUniv.」の利用は順調に増加しております。

 

エ)BPOサービス事業

引き続き独自データベースサービスの増強、メンテナンス等グループのコスト削減に貢献してまいります。

 

オ)その他サービス

その他サービスである当社グループの海外展開(中国)を事業とする利墨(上海)商務信息諮詢有限公司(リスクモンスターチャイナ)は、中国独自サービスの継続的開発、グループ連携強化、オフショア開発の品質向上を進めてまいります。

 

 なお、株式会社東京商工リサーチが当社を被告として東京地方裁判所に訴訟を提起している件につきましては、当社は同社の請求は認められないと考えております。

 当社は、当社会員には当社独自データベースによるサービス・情報を提供しており、同社の情報は提供しておりません。したがって、現時点におきましては、当該訴訟結果は当社事業に重要な影響を及ぼすものでは無いと考えております。

 

5【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

6【研究開発活動】

 該当事項はありません。