当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであり、その達成を保証するものではありません。
(1)経営の基本方針
相鉄グループは、純粋持株会社体制のもと、運輸業・流通業・不動産業・ホテル業を中心とした企業グループとして、「快適な暮らしをサポートする事業を通じてお客様の喜びを実現し、地域社会の豊かな発展に貢献します」という相鉄グループ「基本理念」に則り、経営の普遍的価値観を(1)徹底したお客様視点の実践 (2)グループ連結利益の最大化 (3)活力ある企業風土の醸成 (4)よりよい社会への貢献、の4項目に集約し、「経営姿勢」として掲げています。
各社の自己責任に基づく自立経営及び相互の連携強化により、地域社会のお客様に対し、生活に密着したサービスやお客様のニーズを的確に捉えた裾野の広い各種サービスを提供するとともに、その高度化に努めることにより、地域社会の発展に貢献することを目指しております。
(2)目標とする経営指標
当社では収益性指標として営業利益、健全性指標として有利子負債/EBITDA倍率、自己資本比率、効率性指標としてROAを重視しています。
なお、中期経営計画「第6次中期経営計画(2022年度~2024年度)」及び「長期ビジョン”Vision2030”」を2021年11月25日に公表し、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等を新たに設定しております。
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2024年度 (計画) |
2030年度 (計画) |
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営業利益 |
305億円 |
370億円程度 |
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親会社株主に帰属する当期純利益 |
177億円 |
- |
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EBITDA |
- |
620億円程度 |
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有利子負債/EBITDA倍率 |
7.4倍 |
7倍未満 |
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ROA(総資産営業利益率) |
4.1% |
4.5% |
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ROE(自己資本利益率) |
11.1% |
- |
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自己資本比率 |
22.3% |
20%台後半 |
(注)1.EBITDA=営業利益+減価償却費+のれん償却額
2.有利子負債は、借入金+社債により算出しております。
3.「-」については、未設定のため記載しておりません。
(3)経営環境及び優先的に対処すべき課題
相鉄グループを取り巻く環境は、少子高齢化や市場の成熟、競争の激化等の環境変化に加え、新型コロナウイルス感染症による経済社会構造の変化、足元でのエネルギー価格高騰や国際情勢に端を発した各種原材料高騰など、運輸業やホテル業、流通業をはじめとして相鉄グループの業績に大きく影響を与えています。
このような経営環境の下、コロナ禍のような外部環境の変化によるリスクに備え、より強固な事業構造を構築するとともに、コロナ禍において人々の生活様式や消費行動が大きな変化を遂げるなか、変化するマーケットやお客様のニーズを的確に捉え、お客様や社会にとって付加価値の高い商品・サービスを提供していくことが必要となります。
2019年11月に開業したJR線との相互直通運転に加えて、2023年3月には東急線との相互直通運転が開業し、新幹線へのアクセス向上、東京都心への速達性向上、シームレス化による広域ネットワーク形成が実現いたしました。相鉄線沿線の利便性や、沿線の将来性及びポテンシャルへの期待感が大いに高まる中、引き続き、鉄道業におけるさらなるサービスの充実や、沿線の開発に積極的に取り組み、沿線価値の向上と相鉄ブランドの維持及び形成に努めてまいります。また、自社沿線で確立したプラットフォームの強みを活かし、沿線外への進出や海外も視野に入れた事業領域の拡大を果たしてまいります。
2021年11月に策定した「長期ビジョン“Vision2030”」では、基本理念を実現すべく、「『選ばれる沿線の創造による安定基盤確立』と『事業領域の拡大を通じた中長期の成長基盤増強』のバランスの取れた深耕」、「ニューノーマルへの移行を前提とした『構造改革の断行』と『稼ぐ力の強化』」を経営方針に掲げております。
さらに、これまで以上に注力していく経営方針として、グループの有する事業ポートフォリオを最大限に活かし、相乗効果を発揮すべく「グループ総合力の最大化」と、グループが次の100年においても持続的な企業経営が維持できるよう「サステナビリティの追求」を掲げており、早期の業績回復とさらなる成長を目指して、以下の項目に取り組んでまいります。
長期ビジョン“Vision2030”で推進する6つの重点戦略
1.既存事業における「構造改革の断行」と新たな「稼ぐ力の強化」
新型コロナウイルスの感染拡大によりテレワークへの移行やEC定着など、コロナ前の生活様態には戻りきらないことを前提に、各事業の固定費削減や事業ポートフォリオ見直しを主とする構造改革の断行を図るとともに、With コロナによる新たなニーズの捕捉やデジタル化の急速な進展等を活用した稼ぐ力の強化を策定・推進してまいります。
2.収益の柱としての「不動産事業の抜本的な強化」
開発・投資対象として幅広いマーケットの捕捉に取り組んでいくとともに、機能強化を目的とした不動産開発に係るグループベースでの組織体制の強化に取り組んでまいります。
3.「選ばれる沿線」の創造
都心への相互直通を契機とし、グループとしての沿線の開発・活性化の推進に取り組み、豊かな沿線の実現を目指してまいります。
4.沿線外・海外への展開拡充と新たな事業領域への拡大
引き続き沿線外や海外における事業の強化を推し進めるとともに、新たな事業領域への進出の取り組みとしてグループ内外との積極的な連携に取り組んでまいります。
5.グループベースでの人財/DX/組織・経営管理の整備・強化
グループ横断的なデジタル基盤の構築等により、DX(Digital Transformation)を促進し、新たな価値を創造するとともに、人財の育成・活用、組織・経営管理体制の見直し・構築を進めてまいります。
6.ESG/SDGsへの取組み強化
「相鉄グループサステナビリティ方針」に基づき、グループ一体となってサステナビリティ経営を推進してまいります。
当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) サステナビリティ
① サステナビリティ方針
「お客様の喜びを実現し、地域社会の豊かな発展に貢献するために」
相鉄グループは、様々なステークホルダーとの協働のもと、事業活動を通じた何世代にも亘り暮らし続けられるまちづくりを起点とし、相鉄グループを取り巻く環境・社会課題の解決に向けた取り組みを通じて、持続的な社会の実現に貢献できる企業を目指します。
当社グループは、持続可能な社会の実現への貢献と当社グループの持続的成長の実現に向けた取り組みをより一層強化するため、「相鉄グループサステナビリティ委員会」を設置するとともに、サステナビリティ施策をグループ全体に展開・推進する組織として「相鉄グループサステナビリティ推進会議」を設置し、グループ全体で取り組みを推進しています。
② 理念体系
③ マテリアリティ
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安全・安心 |
1.お客様の安全 |
|
|
2.従業員の健康と安全 |
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環境 |
3.気候変動の緩和と適応 |
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4.資源循環への貢献 |
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社会 |
5.ダイバーシティ&インクルージョンの推進 |
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6.お客様満足の実現(CS) |
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7.地域社会への貢献 |
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8.持続的な生活インフラの整備 |
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|
9.技術革新の活用 |
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ガバナンス |
10.ガバナンスの充実 |
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11.コンプライアンス経営の推進 |
(2) 気候変動
① ガバナンス
当社グループは、気候変動に係る対応を重要課題と位置づけ、相鉄ホールディングス㈱社長を委員長とした「相鉄グループサステナビリティ委員会」を設置し、気候変動対応を含む環境負荷の低減に向けた対応方針および実行計画などの審議、各種取り組み実績の総括・評価をしています。これらの内容は、グループを横断する「相鉄グループサステナビリティ推進会議」を通じて展開・推進されています。
また、相鉄グループサステナビリティ委員会での審議、総括・評価の結果を取締役会へ報告し、取締役会の監視・監督を受けています。当社グループの気候変動に係るガバナンス体制図は下図の通りです。
② 戦略
事業特性上、環境への影響が大きいと想定される鉄道業およびバス業を対象としてシナリオ分析を行い、気候変動によるリスクと機会を特定し、財務インパクト評価を実施しました。
シナリオ分析は、低炭素経済へ移行し、「移行リスク」が強まる1.5℃シナリオと、脱炭素に無対応な4℃シナリオを中心に実施しました。各事業におけるリスクと機会、その影響度合いは表1の通りです。
また、事業への影響が大きいと特定したリスクと機会に対する取り組みを検討し、実現可能性が高い対応策として判断されたものについて、積極的に取り組みを推進しています。各事業における対応策は表2の通りです。
<表1>
<表2>
③ リスク管理
当社グループでは気候変動による影響を重大なリスクとして認識し、環境負荷の低減に向けた様々な対応策の検討を「相鉄グループサステナビリティ委員会」と「相鉄グループサステナビリティ推進会議」が中心となり各事業会社と協働して行っています。
TCFD提言に基づく検討結果についても、グループ全体のサステナビリティの取り組みの基本方針その他重要事項の決議、業務執行の最終決定を行う取締役会に報告され、その内容について議論・検討を行っています。
④ 指標及び目標
鉄道業では、CO2排出量削減目標として「鉄道業で使用する電力(低圧電力を除く)によるCO2排出量を2030年度までに46%削減(2013年度比)」を設定しており、その進捗について継続的に評価・管理を行います。今後、他事業についても、TCFDのシナリオ分析の結果に基づいて戦略とリスク管理に用いる指標と目標を段階的に設定し、その達成に向けて積極的に取り組みを行っていきます。
(3) 人的資本
① 人財戦略
相鉄グループの「長期ビジョン”Vision2030”」、「中期経営計画」実現に向け、「事業構造改革の実行」と「新たな成長に向けた基盤整備・拡充」を推進するため、人財面においては、従業員一人ひとりの能力が最大限に発揮できる環境・組織風土づくりに注力するとともに、以下のような人財を戦略的に確保・育成していくことが重要と考え、取り組んでおります。
・多様な思考を持ち、自ら課題設定し改革できる人財
・専門性の追求とグループ横断的視点を持ち、価値創造できる人財
・新たな領域に積極的にチャレンジできる人財
② 主要な方針
(ア)適正人財の確保
多様な業種・業態を保有し、また多様なお客様に対してサービスを提供する当社グループが持続的な成長発展を遂げていくためには、多様な人財の確保が重要と考えております。そのため、各事業会社においては事業の競争力向上に向けた高い専門性を持った人財の採用・育成に取り組むとともに、これと並行して、グループ横断的な視点を持ちグループの総合力・相乗効果を高めることができる人財を積極的に育成してまいります。
(イ)積極的なジョブローテーション
グループ横断的な幅広い視野の獲得や能力開発を促進させるとともに、組織の活性化につなげるため、積極的なジョブローテーションを実施しております。若手社員に対しては、本人の適性の発見や活躍の機会を通じて成長を促す育成ローテーションを行うほか、管理職以上には、経営人財への成長を意図した戦略的な配置等も実施しております。
(ウ)Off-JTの充実
各事業会社においては専門教育を実施するとともに、「階層別研修」「スキル研修」「選択型研修」等のグループ合同研修も実施し、グループの横連携やネットワーク構築を促進しております。また将来のグループ経営幹部を積極的に育成するため、相鉄グループの管理職層に対して経営管理に必要な知識・ノウハウに関する体系的な教育を施し、マネジメントのコアスキルを修得させることを目的に外部機関を用いた研修を実施しております。
提出会社の主要な研修体系は下図のとおりであります。
(エ)ダイバーシティ&インクルージョン(以下「D&I」)の推進
当社グループの持続的な成長には、変化を続ける事業環境や多様なニーズに対応したイノベーションを常に生み出していくことが必要であり、これを担う人財の育成とそのための環境整備が重要と考えております。多様な価値創造に向け、女性、外国人、様々な職歴を持つキャリア採用者など多様な人財の採用・育成を推進すると同時に、様々な社員が働きやすく、活躍できる制度を整備していきます。
2022年度はグループ各社でD&I推進体制を構築するとともに、サステナビリティ推進体制において「ダイバーシティ推進分科会」を設置し、グループ一体となってD&Iを推進していく体制を構築しました。同分科会においては、グループ各社が参加するワークショップを実施し、各社のD&I施策策定および実行につなげたほか、グループ社員のD&Iリテラシーの向上のために、D&I研修を実施しました。
(オ)健康経営の強化
当社グループでは、人財は企業の貴重な経営資源であると考え、採用や育成の戦略とあわせて、社員が心も体も健康であり、安心・やりがいをもって働ける環境構築をすることが企業のサステナビリティを支える重要な要素と捉え取り組みを進めております。
<事例>
・相模鉄道㈱では、鉄道のさらなる安全・安心な運行を目指して、社員の健康維持と増進に取り組む「健康宣言」を制定。経済産業省と日本健康会議が共同で実施している「健康経営優良法人2022(大規模法人部門)」に認定。
・㈱相鉄アーバンクリエイツと㈱相鉄ビルマネジメントは、社員の心身の健康を重要な資源と捉え、戦略的な健康経営を推進するために「健康経営宣言」を制定。横浜市より「横浜健康経営認証クラスAA」に認証。
(カ)社内環境整備
当社グループでは、多様な人財の活躍やワークライフバランス、育児と仕事の両立等を実現する環境整備をすすめており、場所・時間にとらわれない多様な働き方を可能とするテレワークやフレックスタイム制を導入するグループ会社が増えているほか、一度離職した社員が再入社できる「カムバック制度」を導入している会社もあります。
また、介護離職防止の取り組みとしては、「仕事と介護の両立セミナー」を開催し、これまでにグループ各社から多数の社員が参加しております。
③ 指標及び目標
(提出会社)
|
指標 |
2022年度実績 |
指標関連項目 |
||
|
中途採用割合(%) |
100.0 |
|
(ア)(エ) |
|
|
管理職複数事業経験率(%) |
74.4 |
|
(イ) |
|
|
若手社員(30代以下)出向経験率(%) |
94.7 |
|
(イ) |
|
|
研修数(講座) |
集合研修(オンライン含む) |
34 |
|
(ウ) |
|
動画配信 |
8 |
|
(ウ) |
|
|
通信教育 |
159 |
|
(ウ) |
|
|
労働者の男女の賃金の差異(%) |
すべての労働者 |
78.1 |
|
(エ) |
|
正規労働者 |
78.1 |
|
(エ) |
|
|
非正規労働者 |
- |
|
- |
|
(注) 労働者の男女の賃金の差異は、「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。
差異の要因は、管理職に占める女性労働者の割合が現状低いことによるものです。
現在管理職に占める女性労働者の割合向上を推進しております。
(連結会社)
|
指標 |
2022年度 実績 (注)4 |
グループ非財務目標 |
指標関連項目 |
|||||
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2024年度 |
2030年度 |
|||||||
|
管理職に占める女性労働者の割合(%)(注)1 |
5.4 |
|
5.0 |
|
10.0程度 |
|
(エ) |
|
|
新規採用時の女性労働者の割合(%) |
23.2 |
|
20.0継続 |
|
30.0程度 |
|
(ア)(エ) |
|
|
男性労働者の育児休業取得率(%)(注)2 |
79.5 |
|
50.0程度 |
|
100.0 |
|
(エ)(カ) |
|
|
|
育児目的休暇を除く(注)3 |
68.7 |
|
- |
|
- |
|
(エ)(カ) |
|
年次有給休暇取得率(%) |
86.3 |
|
- |
|
- |
|
(オ)(カ) |
|
(注)1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。
現在管理職に占める女性労働者の割合向上を推進しております。
2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の4第2号における育児休業等及び育児休業目的休暇の取得割合を算出したものであります。
3.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の4第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。
4.開示対象となるグループ会社の指標(実績)は以下をご参照ください。
・中途採用割合
https://www.sotetsu.co.jp/recruit/posts/mid-career-recruitment-ratio/
・労働者の男女の賃金差異、男性労働者の育児休業取得率
https://www.sotetsu.co.jp/sustainability/diversity-inclusion/
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
また、文中における将来に関する事項は当連結会計年度末現在において判断したものであります。
なお、下記は当社グループの事業その他について、予想される主なリスクを可能な限り具体的に例示したものであり、ここに記載されたものが当社グループの全てのリスクではありません。
|
リスク分類 |
影響のある事業等 |
リスクの具体的イメージ |
主な取り組み |
|
金利変動リスク |
主に鉄道業・不動産賃貸業・ホテル業 |
当社グループは、多額の設備投資を要する事業を営んでおり、必要資金の多くを社債や金融機関からの借入により調達しており、2023年3月末の有利子負債残高は総資産の54.9%に相当する3,552億3千万円となっております。当社グループとしては可能な限り有利子負債の固定金利化を進め、金利の変動リスクの抑制に努めておりますが、今後、市場金利が上昇した場合や、格付機関が当社の格付けを引き下げた場合には、相対的に金利負担が重くなったり、資金調達の条件が悪化することにより、当社グループの業績や財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 |
・リスク状況の適切なモニタリングとヘッジの実施 |
|
法的規制 |
鉄道業 |
鉄道事業者は、鉄道事業法(昭和61年法律第92号)の定めに従い、営業する路線及び鉄道事業の種別ごとに国土交通大臣の許可を受けなければならない(第3条)とともに、鉄道事業を休廃止しようとするときは、事前に国土交通大臣に届け出なければならないこととされています(第28条、第28条の2)。また、旅客の運賃及び料金の設定・変更については、原則としてその上限額について国土交通大臣の認可を受けなければならないとされています(第16条)。このため、沿線人口減少、物価の高騰等の事業環境の変化に対して、運賃変更等の対応を素早く行うことは困難であります。よってこれらの事象が発生した場合、事業環境変化に応じた収益の改善が遅れるなど、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 |
・関係法規類の教育 ・法律変更等の情報収集の徹底 ・内部監査の確実な実施 |
|
その他各事業 |
当社グループが展開する各種事業においても様々な法令・規則等の規制を受けており、これら法的規制が強化されるなどの変更があった場合、当社グループの事業活動が制限されるほか、法令・規則・開示精度等を遵守するための費用が発生するなど、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 |
・関係法規類の教育 ・法律変更等の情報収集の徹底
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|
リスク分類 |
影響のある事業等 |
リスクの具体的イメージ |
主な取り組み |
|
少子高齢化 |
主に運輸業 |
わが国は少子高齢化が進展しており、安全対策、バリアフリー化などの設備投資の増加が見込まれるほか、生産年齢人口減少に伴う就学・就業人口減少によって、運輸業の旅客輸送需要を減衰させ、収益の減少及び経営コストの増加によって、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 |
・相鉄線沿線居住者と来街者の拡大につながる施策展開 ・相互直通運転とのシナジー効果を視野に入れた東京都心での収益不動産投資 ・沿線顧客に対する新たな付加価値(新サービス)の提供 |
|
自然災害等 |
全事業 |
運輸業をはじめ、多岐にわたる事業を展開している当社グループは、事業運営のため駅施設や商業ビルをはじめとする多くの設備・コンピュータシステム等を保有・運営しているとともに、多数の従業員が業務に従事しております。また当社グループが展開する各事業では、不特定多数のお客様を対象顧客としております。地震・台風等の自然災害や事故或いはテロ等の不法行為、さらにそれらに付随する諸事象が発生した場合、当社グループの事業運営に支障をきたし、営業休止やお客様の減少等により売上が減少するほか、施設等の復旧にかかる費用増加が生じ、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 |
・事業継続計画(BCP)の策定 ・災害・大地震発生時における訓練の実施 ・異常気象等の災害による輸送障害への対応力強化 ・情報連絡・復旧体制の確立
|
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感染症等リスク |
全事業 |
感染症等の流行により、運輸業の輸送人員の減少、ホテル業の客室稼働率低下、不動産業において運営するショッピングセンターの臨時休業や営業時間短縮等の対応などによる売上減少など、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 |
・感染拡大防止に向けた取り組みの徹底 |
|
食品の安全性 |
主に流通業 |
当社グループは流通業などで食品の販売等を行なっており、食品の安全性確保に十分留意しておりますが、当社グループ固有の品質問題のみならず、社会全般にわたる一般的な品質問題が発生した場合、消費者の食料品に対する不安感が高まり、著しく売上が減少するなど、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 |
・品質管理の徹底 ・保健所等との平時からの連携、情報収集 |
|
個人情報管理 |
全事業 |
当社グループでは、各種事業において顧客管理情報等の個人情報を保有しております。個人情報については「相鉄グループ個人情報保護方針」に基づき厳正に管理しておりますが、万が一何らかの理由で情報の漏洩などの事態が生じた場合は、損害賠償請求や信用失墜による売上減少など、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 |
・情報漏洩防止に資する周知及び情報漏洩リスク防止のための訓練を継続的に実施 |
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リスク分類 |
影響のある事業等 |
リスクの具体的イメージ |
主な取り組み |
|
不動産市況悪化のリスク |
不動産に関連する各事業 |
当社グループが保有する棚卸資産、有形・無形固定資産について、時価の下落や不動産市況の停滞或いは悪化が生じた場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 |
・アセットマネジメント戦略を策定し、資産価値の維持向上及び保有資産のコスト削減 |
|
保有資産及び商品等の瑕疵・欠陥 |
当社グループが保有する不動産等の資産に、瑕疵や欠陥が生じた場合又は健康や周辺環境に影響を与える可能性等が認められた場合、改善、原状復帰及び補償等にかかる費用が発生する可能性があります。また、当社グループにおいて販売した商品等について瑕疵や欠陥が生じた場合についても、商品等の回収、改善及び補償等に伴う費用の発生や信用低下等に伴い当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 |
・社内・協力会社に対して、周辺環境への配慮の徹底、品質向上に対する施策を実施 |
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当期のわが国経済は、Withコロナを前提とした経済社会活動の正常化が進み、景気は緩やかな持ち直しの動きが継続しました。しかしながら、地政学リスクの高まりによる原油価格及び原材料価格の高騰により、先行きは不透明な状況で推移いたしました。
このような情勢下におきまして、相鉄グループでは鋭意業績の向上に努めました結果、当期の連結営業収益は2,496億6千7百万円(前年同期比15.2%増)となり、連結営業利益は143億4千8百万円(前年同期比258.9%増)、連結経常利益は127億3千5百万円(前年同期比286.6%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は69億8千万円(前年同期比276.2%増)を計上するにいたりました。
相鉄グループは、激変する経営環境に迅速に対応する強靭な連結経営体制の構築を図るため、既存事業における「構造改革の断行」と新たな「稼ぐ力の強化」に向けた取り組みを推進してまいりました。当期は、2023年3月に相鉄・東急直通線が開業したほか、不動産業におけるタイ王国の分譲マンション開発事業2件目への参画、星川駅~天王町駅間高架下の新施設「星天qlay(ホシテンクレイ)」(第1期)のオープン、ホテル業における5店舗の新規開業等、将来を見据えた取り組みを強化し、「選ばれる沿線の創造」と「事業領域の拡大」に努めてまいりました。新型コロナウイルス感染症も落ち着きつつあり、事業にとっては明るい兆しが見えています。しかしながら、お客様の行動変容の影響は多大であり、現在、早期の業績回復を目指し、グループ一丸となり全力で取り組んでおります。
各セグメント別の状況は以下のとおりであります。
(運輸業)
鉄道業におきましては、輸送面では、3月18日に相鉄・東急直通線が開業し、同日付でダイヤ改正を実施したほか、「デザインブランドアッププロジェクト」のコンセプトを反映した東急直通線用新型車両21000系24両を新造いたしました。施設面では、星川駅東口通路及び海老名駅北口改札の使用を新たに開始し、利便性の向上に努めました。安全面では、瀬谷駅をはじめとする6駅にホームドアを設置したほか、鶴ヶ峰駅付近連続立体交差工事が都市計画事業として認可され、着工いたしました。また、早期のホームドア全駅整備等を確実に推進するため、3月18日から鉄道駅バリアフリー料金の収受を開始いたしました。営業面では、IC通勤定期券の有効区間に「西谷駅~新横浜駅」が含まれている場合に、追加運賃なく横浜駅で乗降できる「YOKOHAMAどっちも定期」のサービスを開始いたしました。さらに、相鉄・東急直通線の開業を記念して「相鉄・東急新横浜線スタンプラリー」を実施したほか、「相鉄・東急新横浜線開業記念時刻表」等を販売いたしました。
バス業におきましては、環境に配慮したハイブリッドバス及びドライバー異常時対応システムを装備した車両等19両を導入したほか、安全性を高めたASV(先進安全自動車)仕様の高速バス1両を導入いたしました。また、星川駅駅前広場の開業によりバス乗り入れを開始し、利便性の向上を図るとともに、各営業所において、需要の動向に合わせたダイヤ改定を実施いたしました。さらに、横浜市交通局から一部路線の移管を受けたほか、高速乗合バス「横浜駅西口・新横浜・たまプラーザ~軽井沢・草津温泉」線の運行を新たに開始し、収益力の向上に努めました。そのほか、よこはま動物園ズーラシア園内バスの運行管理及び車両管理業務を新たに受託いたしました。
以上の結果、運輸業全体の営業収益は356億7千9百万円(前年同期比8.5%増)、営業損失は8億9千2百万円(前年同期は営業損失19億9千1百万円)となりました。
|
種別 |
単位 |
前連結会計年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
増減率 (%) |
|
鉄道業営業収益 |
百万円 |
27,402 |
29,828 |
8.9 |
|
バス業営業収益 |
百万円 |
5,529 |
5,901 |
6.7 |
|
合計 |
百万円 |
32,931 |
35,729 |
8.5 |
|
消去 |
百万円 |
△51 |
△49 |
- |
|
営業収益 |
百万円 |
32,880 |
35,679 |
8.5 |
(注) 各業の営業収益は、それぞれの内部取引高を消去した金額であります。
(鉄道業)
|
種別 |
単位 |
前連結会計年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
|
|
営業日数 |
日 |
365 |
365 |
|
|
営業キロ |
㎞ |
40.2 |
44.4 |
|
|
客車走行キロ |
千㎞ |
48,184 |
47,909 |
|
|
1日平均延人キロ |
人キロ |
5,292,957 |
5,746,056 |
|
|
輸送 人員 |
定期 |
千人 |
117,794 |
123,961 |
|
定期外 |
千人 |
66,285 |
75,129 |
|
|
合計 |
千人 |
184,079 |
199,091 |
|
|
旅客 運輸 収入 |
定期 |
百万円 |
12,179 |
12,669 |
|
定期外 |
百万円 |
12,836 |
14,686 |
|
|
小計 |
百万円 |
25,015 |
27,356 |
|
|
運輸雑収 |
百万円 |
2,386 |
2,472 |
|
|
収入合計 |
百万円 |
27,402 |
29,828 |
|
|
乗車効率 |
% |
28.6 |
31.3 |
|
(注) 乗車効率=延人キロ÷(客車走行キロ×平均定員)
(バス業)
|
種別 |
単位 |
前連結会計年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
||
|
乗合業 |
営業日数 |
日 |
365 |
365 |
|
|
免許キロ |
㎞ |
654 |
1,009 |
||
|
走行キロ |
千㎞ |
8,859 |
9,129 |
||
|
輸送 人員 |
定期 |
千人 |
12,827 |
12,526 |
|
|
定期外 |
千人 |
15,279 |
16,614 |
||
|
合計 |
千人 |
28,106 |
29,140 |
||
|
旅客 運送 収入 |
定期 |
百万円 |
2,200 |
2,248 |
|
|
定期外 |
百万円 |
3,124 |
3,425 |
||
|
小計 |
百万円 |
5,324 |
5,674 |
||
|
運輸雑収 |
百万円 |
71 |
74 |
||
|
収入小計 |
百万円 |
5,396 |
5,749 |
||
|
貸切業収入 |
百万円 |
132 |
114 |
||
|
運行管理収入 |
百万円 |
- |
36 |
||
|
収入合計 |
百万円 |
5,529 |
5,901 |
||
(注) 乗合業収入、貸切業収入は、それぞれの内部取引高を消去した金額であります。
(流通業)
スーパーマーケット業におきましては、横浜市保土ヶ谷区の「そうてつローゼン星川駅前店」を開業したほか、横浜市神奈川区の「そうてつローゼンオルト新子安店」をはじめとする13店舗において改装等を実施し店舗の活性化を図った一方で、経営効率化のため「そうてつローゼン平塚梅屋店」等3店舗を閉店いたしました。また、新しい販売チャネルとして、デリバリー&テイクアウトアプリ「menu」を使用したサービスを一部店舗に導入するとともに、移動スーパー「ローゼンGO」の販売エリアを拡大し、収益力の向上に努めました。さらに、創業60周年記念企画の実施や相鉄・東急新横浜線開業記念商品の販売、ウェルカムカードランク別ポイント倍増DAYの開始により販売促進を強化いたしました。そのほか、パンの製造・販売業では、「葉山ボンジュール相鉄横浜駅店」をはじめとする4店舗を開業し、収益力の向上に努めました。
その他流通業におきましても、駅売店の一部を改装したほか、冷凍食品等の自販機コーナー「時遊商店 by ist」を開業する等、厳しい事業環境のなか、積極的な営業活動に努めました。
以上の結果、流通業全体の営業収益は939億5千1百万円(前年同期比1.0%減)、営業利益は5億8千6百万円(前年同期比66.1%減)となりました。
|
種別 |
単位 |
前連結会計年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
増減率 (%) |
|
スーパーマーケット業 営業収益 |
百万円 |
88,152 |
86,259 |
△2.1 |
|
その他流通業営業収益 |
百万円 |
6,714 |
7,691 |
14.6 |
|
合計 |
百万円 |
94,866 |
93,951 |
△1.0 |
|
消去 |
百万円 |
- |
- |
- |
|
営業収益 |
百万円 |
94,866 |
93,951 |
△1.0 |
(注) 各業の営業収益は、それぞれの内部取引高を消去した金額であります。
(不動産業)
不動産分譲業におきましては、横浜市緑区の「グレーシア横浜十日市場」、藤沢市の「グレーシア湘南藤沢テラス」及び平塚市の「グレーシア湘南平塚海岸」等の集合住宅並びに横浜市港北区の「グレーシアライフ新綱島」及び横浜市保土ヶ谷区の「グレーシアライフ横濱西谷」の戸建住宅を中心に、集合住宅及び戸建住宅506戸を分譲いたしました。
不動産賃貸業におきましては、星川駅~天王町駅間高架下の新施設「星天qlay(ホシテンクレイ)」(第1期)をオープンしたほか、ゆめが丘大規模集客施設の建設工事に着手するとともに、引き続き横浜駅きた西口鶴屋地区における市街地再開発事業の事務局業務に注力する等、魅力ある沿線の街づくりを推進いたしました。また、「相鉄ライフ」と「港南台バーズ」の各ポイントカードを「ジョイナスポイントカード」に統一し、利便性の向上に努めました。そのほか、「パークアンドライド」サービスの対象となる施設及び駐車場を拡大する等、環境負荷低減を図る取り組みを実施いたしました。
以上の結果、不動産業全体の営業収益は703億8千3百万円(前年同期比24.8%増)、営業利益は162億7千5百万円(前年同期比5.8%増)となりました。
|
種別 |
単位 |
前連結会計年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
増減率 (%) |
|
分譲業営業収益 |
百万円 |
22,915 |
34,751 |
51.6 |
|
賃貸業営業収益 |
百万円 |
33,770 |
35,895 |
6.3 |
|
合計 |
百万円 |
56,686 |
70,647 |
24.6 |
|
消去 |
百万円 |
△274 |
△264 |
- |
|
営業収益 |
百万円 |
56,411 |
70,383 |
24.8 |
(注) 各業の営業収益は、それぞれの内部取引高を消去した金額であります。
(ホテル業)
ホテル業におきましては、新型コロナウイルス感染症の影響により引き続き厳しい事業環境となりましたが、行動制限等の緩和により一定の需要回復が見られました。「横浜ベイシェラトン ホテル&タワーズ」においては、全国旅行支援に合わせた宿泊プランの提供と各種規制の緩和による外国人需要の獲得、さらに会食を伴う宴会や婚礼の受注強化、ベネズエラ産の希少カカオ「チュアオ」を使用した新商品のプロモーションを実施する等、集客力及び収益力の向上に努めました。また、日本料理「木の花」において、需要が高いパーソナルユースに対応すべく、全席個室化工事を実施いたしました。サステナビリティ取り組みにおいては、横浜市SDGs認証制度(Y-SDGs)にて最上位のSupreme(スプリーム)を獲得いたしました。宿泊特化型ホテルにおいては、「相鉄グランドフレッサ 高田馬場」をはじめとする5店舗を開業したほか、新たにパートナーホテル事業を開始し、相鉄ホテルズが持つ会員プログラムをはじめとした宿泊販売基盤やノウハウの提供により、加盟ホテルの売上向上と運営の効率化をサポートする体制を構築し、事業基盤を拡充いたしました。また、Withコロナ時代に対応した非対面・非接触型サービスの拡充のため、セルフチェックイン・チェックアウト端末の導入を推進いたしました。
以上の結果、ホテル業全体の営業収益は359億6千5百万円(前年同期比87.7%増)、営業損失は26億9千7百万円(前年同期は営業損失122億3百万円)となりました。
|
種別 |
単位 |
前連結会計年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
増減率 (%) |
|
ホテル業営業収益 |
百万円 |
19,166 |
35,965 |
87.7 |
(注) 営業収益は、内部取引高を消去した金額であります。
|
種別 |
前連結会計年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
増減 |
増減率 (%) |
|
|
客室稼働率(%) |
|
|
|
|
|
|
|
国内 宿泊特化型 |
51.5 |
70.6 |
19.1pt |
- |
|
|
横浜ベイシェラトン |
48.7 |
77.7 |
29.0pt |
- |
|
平均客室単価(円) |
|
|
|
|
|
|
|
国内 宿泊特化型 |
5,667 |
8,287 |
2,620 |
46.2 |
|
|
横浜ベイシェラトン |
18,237 |
21,149 |
2,912 |
16.0 |
(その他)
ビルメンテナンス業におきましては、スマートフォン等を活用したクラウド型施設管理ソリューション「Facility Log®」(ファシリティーログ)の導入施設を76施設に拡大する等、ICTの積極的な活用による業務の効率化を推進したほか、積極的な営業活動により新規物件及び既存物件における周辺業務受注拡大を図るとともに、良質かつ安定したサービスの提供に努めました。
その他の各社におきましても、業績の向上を図るべく、積極的な営業活動に努めました。
以上の結果、その他全体の営業収益は242億6千8百万円(前年同期比5.9%増)、営業利益は10億6千6百万円(前年同期比1.7%減)となりました。
|
種別 |
単位 |
前連結会計年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
増減率 (%) |
|
ビルメンテナンス業 営業収益 |
百万円 |
16,992 |
17,498 |
3.0 |
|
その他の営業収益 |
百万円 |
6,663 |
7,513 |
12.8 |
|
合計 |
百万円 |
23,656 |
25,012 |
5.7 |
|
消去 |
百万円 |
△730 |
△744 |
- |
|
営業収益 |
百万円 |
22,926 |
24,268 |
5.9 |
(注) 各業の営業収益は、それぞれの内部取引高を消去した金額であります。
財政状態については、「(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 ① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容 (財政状態)」に記載しております。
② キャッシュ・フローの状況
|
|
前連結会計年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
増減額 |
|
営業活動によるキャッシュ・フロー |
23,745 |
36,346 |
12,600 |
|
(百万円) |
|||
|
投資活動によるキャッシュ・フロー |
△29,418 |
△33,572 |
△4,153 |
|
(百万円) |
|||
|
財務活動によるキャッシュ・フロー |
3,890 |
△4,919 |
△8,809 |
|
(百万円) |
|||
|
現金及び現金同等物の期末残高 |
22,040 |
20,156 |
△1,883 |
|
(百万円) |
当連結会計年度における現金及び現金同等物の期末残高は、前連結会計年度末に比べ18億8千3百万円減少し、201億5千6百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、363億4千6百万円の収入(前年同期は237億4千5百万円の収入)となり、税金等調整前当期純利益が増加したこと等により、前年同期に比べ126億円収入が増加いたしました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、335億7千2百万円の支出(前年同期は294億1千8百万円の支出)となり、有形固定資産の取得による支出が減少したものの、工事負担金等受入による収入や有形固定資産の売却による収入が減少したこと、投資有価証券の取得による支出が増加したこと等により、前年同期に比べ41億5千3百万円支出が増加いたしました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、49億1千9百万円の支出(前年同期は38億9千万円の収入)となりました。これは、長期借入れによる収入が減少したこと等によるものです。
③ 生産、受注及び販売の実績
当社グループは、運輸業、不動産賃貸業などのいわゆる「役務提供」を営業収益の中心としているため、ほとんどが受注生産形態をとっておりません。このため、セグメントごとに生産規模及び受注規模を金額あるいは数量で示すことは適切でないと判断し、生産、受注及び販売の状況は「① 財政状態及び経営成績の状況」におけるセグメントの業績に関連付けて記載しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
(経営成績)
(ア)営業収益及び営業利益
当連結会計年度の営業収益は2,496億6千7百万円(前年同期比15.2%増)となり、連結営業利益は143億4千8百万円(前年同期比258.9%増)となりました。
各セグメントの営業収益、営業利益及び営業損失の分析については、「(1)経営成績等の状況の概要」にも記載がありますが、次のとおりであります。
運輸業は、新型コロナウイルス感染症の影響から一定の回復がみられ、27億9千9百万円の増収、10億9千8百万円の増益(損失の改善)となりました。
流通業は、コロナ特需が継続していた前年からの反動減に加え、お客様の節約意識の高まりによる買い控えから消費が落ち込み、9億1千5百万円の減収、11億4千2百万円の減益となりました。
不動産業は、分譲業において好調な市況によりマンション販売戸数が伸長し139億7千1百万円の増収、8億9千9百万円の増益となりました。
ホテル業は、特に10月以降の大幅な需要回復により167億9千9百万円の増収、95億6百万円の増益(損失の改善)となりました。
その他の事業は、ビルメンテナンス業において新規契約受注の増加等により13億4千2百万円の増収、1千8百万円の減益となりました。
(イ)営業外収益及び経常利益
当連結会計年度の営業外収益は13億5千5百万円で、新型コロナウイルス感染症関連の助成金収入が減少したこと等により前年同期比35.1%(7億3千3百万円)の減少となりました。営業外費用は29億6千8百万円で、支払利息の増加等により前年同期比6.3%(1億7千5百万円)の増加となりました。
この結果、経常利益は127億3千5百万円(前年同期比286.6%増)となりました。
(ウ)特別損益及び親会社株主に帰属する当期純利益
当連結会計年度の特別利益は、工事負担金等受入額21億3千5百万円を主なものとして、総額31億7百万円となり、特別損失は固定資産圧縮損28億1千2百万円を主なものとして、総額41億1千3百万円となりました。
以上から税金等調整前当期純利益は117億2千9百万円(前年同期比220.0%増)となり、ここから法人税等及び非支配株主に帰属する当期純損失を控除した親会社株主に帰属する当期純利益は69億8千万円(前年同期比276.2%増)となりました。
(財政状態)
総資産は、有形固定資産の増加等により、前連結会計年度末に比べて235億3千9百万円増加し、6,469億5千1百万円となりました。
負債は、資金調達による社債の増加等により174億5千6百万円増加し、5,011億6千1百万円となりました。なお、有利子負債の残高は、借入金・社債合わせまして3,552億3千万円となり、20億7千9百万円増加いたしました。
純資産は、親会社株主に帰属する当期純利益の計上による利益剰余金の増加等により60億8千2百万円増加し、1,457億8千9百万円となりました。なお、自己資本比率は22.5%、1株当たり純資産は1,487円07銭となりました。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
(ア)資金調達
当社グループは、財務の健全性・安定性維持を資金調達の基本方針とし、生保・銀行等からの長期借入金や社債の発行等により長期資金を中心とした資金調達を行っております。また、主要な事業である鉄道業の設備投資の調達に当たっては、㈱日本政策投資銀行からの借入を活用しております。社債及び民間金融機関からの借入金など、市場環境や金利動向等を総合的に勘案しながら資金調達を行っております。
(イ)資金の流動性
当社グループは、鉄道業や流通業を中心に日々の収入金があることから、必要な流動性資金は十分に確保しており、グループ会社については、銀行などの外部からの資金の調達は行わず、相鉄ビジネスサービス㈱を通じたキャッシュマネジメントシステム(CMS)の活用により資金の集中管理と資金効率化、流動性の確保を図っております。
(ウ)設備投資による資本の投下
各セグメントの設備投資等の概要については、「第3 設備の状況 1 設備投資等の概要」に記載のとおりであります。
当社グループは、グループ経営基本方針として「魅力ある沿線の創造によるブランドの向上」「ブランド力を活かした事業領域の拡大とさらなる事業基盤の選択と集中」を掲げ、継続的な設備投資を行っております。当連結会計年度においては、総額390億8千3百万円の設備投資を実施しました。
運輸業における全駅へのホームドア設置、電車導入工事(目黒系統新造)、不動産業における沿線開発、ホテル業における海外展開など、さらなる事業基盤の拡大、将来の収益確保につながる投資を進めてまいります。
(参考)キャッシュ・フロー関連指標の推移
|
|
2019年3月期 |
2020年3月期 |
2021年3月期 |
2022年3月期 |
2023年3月期 |
|
自己資本比率(%) |
24.2 |
24.5 |
22.5 |
22.4 |
22.5 |
|
時価ベースの 自己資本比率(%) |
54.6 |
43.8 |
39.2 |
36.0 |
34.3 |
|
キャッシュ・フロー 対有利子負債比率(年) |
14.3 |
9.5 |
29.1 |
14.9 |
9.8 |
|
インタレスト ・カバレッジ・レシオ(倍) |
9.3 |
12.7 |
4.2 |
8.9 |
13.0 |
(注) 自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業活動によるキャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業活動によるキャッシュ・フロー/利息の支払額
1.各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により算出しております。
2.株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式控除後)により算出しております。
3.営業活動によるキャッシュ・フローは連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。有利子負債は借入金+社債により算出しております。また、利息の支払額については、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要とします。これらの見積りについては、過去の実績等を勘案し、合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
なお、当社グループの連結財務諸表で採用されている重要な会計方針は、以下のとおりです。また、前提とした主要な仮定については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」をご参照ください。
(ア)固定資産の減損
固定資産の減損の兆候の有無の検討、減損損失を認識するかどうかの判定及び使用価値の算定において用いられる将来キャッシュ・フローは、経営環境などの外部要因に関する情報や当社グループが用いている内部の情報に基づき、資産グループの現在の使用状況や合理的な使用計画などを考慮し見積っております。
当社グループは、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (連結損益計算書関係) ※11 減損損失」に記載のとおり、当連結会計年度において減損損失(4億3千8百万円)を計上いたしました。
回収可能価額は、正味売却価額及び使用価値により測定しており、正味売却価額の算定にあたっては、不動産鑑定評価基準に基づく鑑定評価額もしくは固定資産税評価額等に合理的な調整を行って算定した金額を使用しております。また、使用価値の算定の用いられる税引前の割引率は、借入資本コストと自己資本コストを加重平均した資本コストによっております。
当該見積り及び当該仮定について、将来の不確実な経済条件の変動等により見直しが必要となった場合、翌連結会計年度以降の連結財務諸表において追加の減損損失(特別損失)が発生する可能性があります。
(イ)繰延税金資産の回収可能性
繰延税金資産の回収可能性は、将来の税金負担額を軽減する効果を有するかどうかで判断しております。当該判断は、収益力に基づく一時差異等加減算前課税所得の十分性、タックス・プランニングに基づく一時差異等加減算前課税所得の十分性及び将来加算一時差異の十分性のいずれかを満たしているかどうかにより判断しております。収益力に基づく一時差異等加減算前課税所得の十分性を判断するにあたっては、一時差異等の解消見込年度及び繰戻・繰越期間における課税所得を見積っております。課税所得は、経営環境等の外部要因に関する情報や当社グループが用いている内部の情報に基づき見積っております。
当該見積り及び当該仮定について、将来の不確実な経済条件の変動等により見直しが必要となった場合、翌連結会計年度以降の連結財務諸表において認識する繰延税金資産及び法人税等調整額の金額に重要な影響を与える可能性があります。
該当事項はありません。
該当事項はありません。