第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

(1) 会社の経営の基本方針

当社は、「障害のない社会をつくる」というビジョンのもと、多様な人々が自分らしい人生を選択できる「人を中心とした社会」の実現を通じて「障害のない社会」を創造することを目指しております。

 

(2) 中長期的な会社の経営戦略

当社は、中長期的に継続した企業成長により企業価値の最大化に取り組むために、『LITALICO発達ナビ』、『LITALICO仕事ナビ』及び『LITALICOキャリア』といったインターネットプラットフォームを軸に、障害福祉分野のトータルソリューションサービスを展開いたします。 当社を含む、LITALICOグループは2005年の設立時より障害福祉領域において事業を展開してまいりました。現在全国300拠点以上で就労や学びを支援するサービスを提供しております。加えて、プログラミング等一般教育分野への展開も進めております。さらに、これらの施設運営で培ってきたノウハウを活用し、障害福祉領域におけるインターネットプラットフォーム事業等を行っています。 LITALICOグループ運営の施設サービスと当社のインターネットプラットフォーム事業を組み合わせることで、より高品質のサービスをより多くの方々へ提供し、ビジョンの実現を目指しております。

 

(3) 会社の対処すべき課題

当社及びLITALICOグループにおきましては、以下5点を対処すべき課題として認識しております。

 

① インターネットプラットフォームの実現

発達障害や精神障害、障害児の子育てや障害者の就労等に関する質の高い情報の提供を望むたくさんの声がお客様からありました。

このようなお客様の要望に応えるため、発達障害の子どもや発達が気になる子どものご家族に向けて、2016年1月に『LITALICO発達ナビ』を、働くことに障害のある方に向けて、2018年3月に『LITALICO仕事ナビ』を、障害福祉施設で働きたい求職者に向けて、2019年2月に『LITALICOキャリア』を開設いたしました。今後も、お客様が質の高い情報を得られるよう、提供情報の網羅性の向上や、提供機能の拡大に取り組んでまいりたいと考えております。

現在、LITALICOプラットフォーム事業領域において、障害福祉施設及び介護福祉施設向けに、各種の情報提供サービスを行うほか事業運営を支援するサービスも展開しており、これらを通じて福祉業界全体の質の向上に貢献してまいります。

 

② 店舗サービスの安定的な拡大

当社グループすべての事業を合わせて300ヶ所を超える拠点を運営しておりますが、各地で待機者が発生するなどお客様の要望に応えきれておりません。このようなお客様の要望に応えるためにも、事業計画に沿って全国に新規拠点を開設してまいりたいと考えております。

 

③ 人材採用と育成

当社グループの事業は、障害のある方や介護及び看護を必要とする方向けの施設の運営サービスと、インターネットプラットフォームの構築・運営との組み合わせという、極めて専門的な領域であり、そのサービスの質を左右する最大の要素は人材の質であるとの認識から、人材の「採用と教育」に大きな経営資源を割いております。
 採用活動においては、豊富な知見や専門性を持つキャリア人材の採用に加え、新卒・キャリア人材を問わず採用し、社内で教育する方針を取っております。
 人材育成面として、LITALICOグループにおける、福祉サービス運営のための人材育成の仕組みを活用し、インターネットプラットフォーム構築の側面においても提供する情報の質・量を適切に判断できる人材をグループ全体として育成をしております。引き続き、人材の採用・育成を行い、サービスの展開速度に見合うよう優秀な人材の確保に努めてまいります。 

 

④ 事業基盤の強化及びサービス開発力の強化
a.提供サービスの平準化と質の向上

当社グループの運営する施設は、都道府県をまたぐ多店舗展開及びオンラインでのサービス提供をしており、どの拠点でも同一水準のサービスを提供するための平準化が必要になります。そのため、事業ごとの教材、カリキュラム等を制作し、スタッフが質の高いサービスを常に提供できるように努めております。

 

b.地域・関係機関との連携強化

すべての事業及びサービスにおいてお客様やご家族への個別最適なサービスを提供することに加えて、学校、企業、地域社会といった外部環境への働きかけも重視しております。そのために、当社グループの事業及びサービス内容が地域、教育機関、行政及び病院等の関係機関や民間企業・団体に正確に理解され、これらの方々と協同して課題の解決に当たることが、重要な課題であると認識しております。

 

c.事業間の連携強化

サービスを利用する方のライフステージに沿ったワンストップサービス群が当社グループの強みであります。各サービスで蓄積した知見の共有や、指導計画・支援計画の共有化等で、お客様の利便性を高めるなど、さらなるシナジー効果を発揮するための連携強化も重要な課題であると認識しております。

 

 d.プラットフォーム事業を通じた連携強化

LITALICOグループにおける施設運営上のノウハウやデータ、各関連領域におけるシナジーの見極めなど、蓄積された情報の活用を、グループ内で一層効果的に実現するため、グループ内各サービスの連携の強化に向けた取り組みを行っております。また、LITALICOグループで蓄積された情報は、LITALICOプラットフォーム事業における各サービスの開発へ積極的に活用することで、サービスを利用する方の支援につなげるとともに、福祉施設事業者に対する質の高いサービスを提供し、福祉領域におけるプラットフォーマーとして障害のない社会を実現するよう一層努めてまいります。

 

⑤ 他社との提携及びM&Aの推進

当社グループの成長を加速・促進する手段として、必要に応じて、他社と資本業務提携やM&Aを進めてまいります。

 

2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】

ガバナンス

当社グループは、社会的・環境的な価値提供と財務リターンの共生を図ることが、企業の持続的成長を実現するうえで重要であると認識して経営判断を行っております。また、「LITALICO(りたりこ)」という理念を掲げるとともに、「障害のない社会を作る」というビジョンを掲げ、それらを当社取締役会、役員、従業員及び当社子会社の役員、従業員ひとりひとりに広く浸透させるとともに、サービスの提供やIR活動などを通じて、ビジョンの実現に向けた取り組みを多角的に推進しております。

当社グループは、企業の持続的成長におけるコーポレート・ガバナンスの重要性を認識しており、福祉事業の領域における各自治体の求める施設基準の順守や適時適切な内容で報酬請求の実施、プラットフォーム事業領域における公正・適正なサービスの提供など、取引の公正・適正の確保に努めるとともに、経営の透明性、健全性を高めつつ、環境の変化に対応できる体制の構築に努めております。

 

戦略

人材の育成及び社内環境整備に関する方針、戦略、方針に関する指標の内容並びに当該指標を用いた目標及び実績

当社グループの事業は、障害者向け施設の運営サービス及びインターネットプラットフォームの構築・運営と福祉事業領域の組み合わせという、極めて専門的な領域であり、そのサービスの質を左右する最大の要素は人材の質であるとの認識から、人材の「採用と教育」に大きな経営資源を割いております。

採用活動及び中核人材への登用においては、潜在能力の高い人材であれば、年齢・性別・国籍など属性情報を問うことなく、また新卒・キャリア人材など採用経路も問わず、積極的に採用し社内で教育するとともにその業績評価(ビジョンに対する行動評価を含む)等を総合的に勘案し、個人単位で役割を決定し中核人材への登用を検討・実施しております。

また、当社グループの事業は専門的な領域であることから、事業の運営等に関する経験値がサービス品質向上に資すると考えており、当社グループにおいては、退職率を上記方針に関する指標の内容として設定しております。当事業年度の実績は9.4%となっております。当社グループにおいては従業員が安心して仕事ができる環境をつくることで退職率の最適化を目標としております。当該目標に関連し、具体的には以下のような制度を用意しております。

1.    多様性を尊重してお互いを大切にしあえる行動への働きかけとしてハラスメントルールブックの作成や研修の実施の他、専用相談窓口を設置しています。

2.    年齢に関係なく、長く安心してお客様に向き合うため定年制を廃止しています。

3.    公正な採用選考を推進するため、応募書類の年齢/性別/写真提出を不要にしています。

4.   より多様な働き方を自己選択できるよう、従来の週40時間勤務に加えて、週32時間、週35時間勤務制度を導入しています。104名の従業員が利用しています。

5.    自由な働き方を推進するため育児休業中の兼業を解禁するなど、兼業制度を拡充しています。389名の従業員が利用しています。

6.    ライフサイクルに合わせた勤務に向けて、男性の育休取得を奨励しています。対象者の56%が育休を取得しています。

7.    多様な家族のあり方に対応するため、パートナーシップ制度の対象を拡大し、同性パートナーに加えて事実婚の場合も忌引休暇や介護・育児休業等の対象にしています。

8.    忌引休暇について申請時に会葬状などの証憑提出を不要にしています。

なお、本指標を用いた取り組みとして、連結グループにおける主要な事業を営む当社(株式会社LITALICOパートナーズなど主要な子会社へ出向する従業員含む。)における内容を記述しております。子会社及び関連会社においては、各社の事業内容や規模等を踏まえた取り組みを実施しております。

 

リスク管理

当社グループは、経営理念を実践する過程において、健全性を維持しながら企業価値を継続的に増大させることを主眼に、コンプライアンス及び、公正で透明性の高い経営を確保していくことがコーポレート・ガバナンスの基本であると考えており、当社及び当社子会社の業務の適正を確保するために必要な体制の整備を図っております。

当社は、当社及び当社子会社のリスクを管理することを目的に、代表取締役社長を委員長とするコンプライアンス委員会を設置し、リスクの評価、対策等、広範なリスク管理に関し、業務の執行を担当する各取締役参加のもと、その具体的な対応を検討しております。コンプライアンス委員会における協議及び方針の決定を通じて、社内各部門におけるリスク管理活動を行うこととしており、代表取締役社長及び各取締役が、個別に又は協議によりリスク管理活動を総括し、平時のリスク分析・リスク軽減、BCPを始めとする危急時の対処及び報告体制の構築等に努めております。

 

3 【事業等のリスク】

当社グループの連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。


(1) 事業環境上のリスクについて

 ① 法的規制等について

(LITALICOワークス事業・LITALICOジュニア事業)

当社グループでは、『障害者総合支援法』を根拠法とするサービスであるLITALICOワークスをLITALICOワークス事業において提供するとともに、『児童福祉法』を根拠法とするサービスであるLITALICOジュニアスタンダードコースをLITALICOジュニア事業で運営しております。

各事業ともに国から報酬を得ており、これら報酬制度は原則として3年に1回改定が行われるため、これらの法令の制定・改廃等が行われた場合や、厚生労働省からの通達の内容が変更された場合は、当社グループの事業活動が制約を受け、LITALICOワークス事業セグメント及びLITALICOジュニア事業セグメントの業績に影響を与えるとともに、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

以上に関連し、各事業ともに拠点単位で都道府県知事又は政令指定都市市長から設置の指定を受けるものであり、現時点において、適正な運営ができなくなったものとして当社グループの運営するセンターや教室に指定取消しや営業停止は発生しておりませんが、今後、何らかの原因によりこれらの指定が取り消された場合や営業停止となった場合には、各セグメント業績に影響を与えるとともに、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。*1

また、上記指定を受ける際に利用定員が定められております。「障害者総合支援法」及び「児童福祉法」において定員は省令*2にて定めるとしており、省令においては事業者が利用定員を超えてサービスの提供を行ってはならないが、災害、虐待その他のやむを得ない事情がある場合はこの限りでないことが定められています。

報酬に関連し、厚生労働省の通知*3において、減算(報酬が減額されること)対象は単日で定員の150%、3ヶ月の平均が定員の125%(但し定員が11人以下の場合は130%)を超過する場合と定められています。そして各都道府県知事は減算の対象となる定員超過利用については指導すること、また指導に従わず、減算対象となる定員超過利用を継続する場合には、指定の取消しを検討するものとすると定められており、その運用は各自治体に委ねられております。加えて、厚生労働省の通知*4においては、原則として利用定員の超過は禁止だが、適正なサービスの提供が確保されることを前提とし、地域の社会資源の状況等から新規の利用者を受け入れる必要がある場合等やむを得ない事情が存する場合に限り、可能である旨定められています。

当社グループでは上記法令及び各種通知事項の趣旨に則り、減算の対象とならない範囲において一部の拠点で定員を超過した運営をしております。従って今後何らかの事情により各自治体の運用や各種通知事項の内容に変更があった場合には、個別の自治体において定員を超過した運営ができなくなり、各セグメントの業績に影響を与えるとともに、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

以上のリスクを踏まえ、これら法令や通達の解釈に誤りが発生しないよう、地方自治体と適宜確認を取りながら事業を進めております。

 

   *1:各事業所が受けている指定は以下の通りです。事業所ごとの指定となっており、全社的な問題(例えば経営陣による不正の指示等が認められる場合)を除き指定の取り消し等についても事業所ごとに検討されます。しかしながら、指定取り消しの場合には、一定の期間、当社グループとして新規の出店を行うことができなくなる可能性がある等、当社グループの業績へ影響を与える可能性があります。

取得

所轄官庁

指定サービス
名称

指定サービス内容

事業セグメント

有効期限

主な許認可取消事由

各事業所

都道府県

指定障害福祉

サービス

障害者総合支援法の就労移行支援

LITALICOワークス事業

6年毎の更新

総合支援法第50条

(指定の取り消し等)

障害者総合支援法の就労定着支援

LITALICOワークス事業

6年毎の更新

総合支援法第50条

(指定の取り消し等)

障害者総合支援法の特定相談支援

LITALICOワークス事業

6年毎の更新

総合支援法第50条

(指定の取り消し等)

児童福祉法の児童発達支援

LITALICOジュニア事業

6年毎の更新

児童福祉法

第21条の5の24

児童福祉法の放課後等デイサービス

LITALICOジュニア事業

6年毎の更新

児童福祉法

第21条の5の24

児童福祉法の保育所等訪問支援

LITALICOジュニア事業

6年毎の更新

児童福祉法

第21条の5の24

 

  *2:LITALICOワークス事業においては「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律に基づく指定障害福祉サービスの事業等の人員、設備及び運営に関する基準」、LITALICOジュニア事業においては「児童福祉法に基づく指定通所支援の事業等の人員、設備及び運営に関する基準」

  *3:LITALICOワークス事業においては「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律に基づく指定障害福祉サービス等及び基準該当障害福祉サービスに要する費用の額の算定に関する基準等の制定に伴う実施上の留意事項について」、LITALICOジュニア事業においては「児童福祉法に基づく指定通所支援及び基準該当通所支援に要する費用の額の算定に関する基準等の制定に伴う実施上の留意事項について」

  *4:LITALICOワークス事業においては「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律に基づく指定障害福祉サービスの事業所等の人員、設備及び運営に関する基準について」、LITALICOジュニア事業においては「児童福祉法に基づく指定通所支援の事業等の人員、設備及び運営に関する基準について」

 

(LITALICOプラットフォーム事業)

当社グループでは、障害福祉施設や児童福祉施設、介護福祉施設の運営事業者等に対し、インターネットサービスの提供など福祉領域における事業者向けのインターネットプラットフォームサービスをLITALICOプラットフォーム事業で展開しております。そのため、インターネットを用いた福祉施設運営事業者に対するサービスに対し、法令等に基づく新たな規制が導入されるなど予期せぬ要因によってLITALICOプラットフォーム事業のセグメント業績に影響を与えるとともに、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

また、当社グループのインターネットサービスは、福祉施設運営事業者のみを顧客とせず、多様な需要を喚起し得るものではございますが、特に顧客となる福祉施設運営事業者における売上高は、国からのサービス報酬が中心となっており、これらの報酬制度に関わる法令の制定・改廃等が行われた場合や、厚生労働省からの通達の内容が変更された場合は、顧客となる指定事業者の業績に影響を与えセグメント業績及び当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

(その他)

当社グループでは、『障害者総合支援法』、『児童福祉法』及び『介護保険法』等を根拠法とするサービスをその他セグメントにおいて提供しております。

当該事業につき、国から報酬を得ており、これら報酬制度は原則として3年に1回改定が行われるため、これらの法令の制定・改廃等が行われた場合や、厚生労働省からの通達の内容が変更された場合は、当社グループの事業活動が制約を受け、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

以上に関連し、各事業ともに拠点単位で都道府県知事又は政令指定都市市長から設置の指定を受けるものであり、現時点において、適正な運営ができなくなったものとして当社グループの運営する事業所に指定取消しや営業停止は発生しておりませんが、今後、何らかの原因によりこれらの指定が取り消された場合や営業停止となった場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

  ② 個人情報保護について

当社グループの施設サービスの運営上及びプラットフォームサービスの提供上等、あらゆる事業において、顧客及び保護者の氏名、住所、職業等の個人情報保護法に定められた個人情報を保持しております。当社グループでは、これらの個人情報の保護を重大な経営課題と認識し、個人情報の適正な取得及び厳重な管理のために各種規程や全社員対象の社内教育を通じて、個人情報漏洩の防止に取り組んでおります。

しかしながら、これらの取り組みにもかかわらず、不正アクセスやコンピュータウイルス、その他事象により、ハードウェア、ソフトウェアおよびデータベース等に支障をきたす可能性があり、それらを含むあらゆる原因によって個人情報が流出した場合には、損害賠償義務の発生や当社グループへの社会的信用が失墜し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 ③ 競合について

当社グループが属する障害福祉サービス業界は、提供サービスが人材の質に左右される傾向の強い業種であるため、当社グループの持つ採用力や人材育成のノウハウは短期間で構築することは難しいと考えられます。しかしながら、更なる競合他社の事業拡大や新規参入等により、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

 

(2) 事業運営上のリスクについて
 ① 拠点における事故について

当社グループでは拠点の運営に関し、顧客及びスタッフの安全確保を重大な経営課題として認識し、万全の体制で臨んでいると考えております。

しかしながら、事故発生の可能性は皆無とは言えず、万一重大な事故が発生した場合や、その他の運営上における何らかのトラブルが発生した場合、顧客の流出や指定取消し等が発生し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 ② 福祉領域におけるインターネットを通じたサービスの規制及びその他サービス規制について

当社グループでは、福祉事業者向けのインターネットプラットフォーム事業を展開しております。そのため顧客が遵守すべき指定の基準(『障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律』における『障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律に基づく指定障害福祉サービスの事業等の人員、設備及び運営に関する基準』、『児童福祉法』における『児童福祉法に基づく指定通所支援の事業等の人員、設備及び運営に関する基準』、『介護保険法』における『指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準』などがあり、それらに限らない。)への、当社サービスの抵触については、特に慎重に検討を行ったうえで展開をしております。しかし、これらの法令の制定・改廃等が行われた場合や、厚生労働省からの通達の内容が変更された場合は、当社グループの業績や今後のプラットフォームサービスの展開へ影響を与える可能性があります。

また、当社グループでは、有料職業紹介事業(『職業安定法』)をLITALICO仕事ナビとLITALICOキャリアで展開をしており、保険代理店(『保険業法』)に関する事業をLITALICOライフで展開しております。そのため各法令に基づく事業運営を行うとともに、他のサービスにおける法令への抵触については、特に慎重に検討を行ったうえで事業の展開をしております。しかし、これらの法令の制定・改廃等が行われた場合や、厚生労働省又は金融庁等からの通達の内容が変更された場合は、当社グループの業績や今後のプラットフォームサービスの展開へ影響を与える可能性があります。

 

 ③ 訴訟等について

当社グループは、発達障害や精神障害がある方を主たる対象としたサービスを提供しております。当社グループはサービスを提供する全社員に対して教育研修を実施し、多様な状況に対応できるためのマニュアルの整備等により、事故の発生防止や緊急事態に対応できるように取り組んでおります。

しかしながら、利用者の病状の悪化等による訴訟等で過失責任が問われるような事態が生じた場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。

 

 ④ 大規模な自然災害・感染症について

当社グループでは、有事に備えた危機管理体制の整備に努め対策を講じておりますが、台風、地震、津波等の自然災害や、新型インフルエンザ等の感染症の流行が、想定を大きく上回る規模で発生し、当該地域の拠点の稼働が長期に渡って困難になった場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(3) 組織体制及び経営管理上のリスクについて

 ① 人材の確保及び育成について

当社グループが展開する各事業は、発達障害や精神障害がある方を主たる対象としたサービスであり、支援の現場となる新規拠点の開設に伴い、また福祉領域におけるインターネットプラットフォームの構築・運営のため、事業を問わず専門的な知識や指導技術を持った人材の確保が急務となっております。このため当社グループでは、引き続き採用を推進するとともに、事業単位での人材を育成する研修部門を設けることにより、継続して人材を育成するなど、人材の拡充に取り組んでおります。

しかしながら、今後、人材の確保と育成が拠点開設のスピードやサービス開発のスピードに追いつかない場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

 ② 風評等の影響について

当社グループの事業は、顧客やその家族に加えて、就労先の企業や、行政、教育機関、医療機関等の関係機関、又は地域社会の住民の皆様との連携の元に成り立つものであると認識しております。当社グループの従業員には、理念、ビジョンを浸透させ、コンプライアンス遵守の意識を高く保つよう社員教育を徹底しております。

しかしながら、従業員の不祥事等何らかの事象の発生や、当社グループに対して不利益な情報や風評が流れた場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

 

  ③ 情報システム障害について

当社グループは、コンピュータシステム及びネットワーク網を整備することで、本社・事業部間の事務処理を効率化するため、全社で顧客管理・人事処理・会計業務等にシステムを導入しております。これらのシステムを適正かつ継続的に運用するため、情報システム部による稼動状況の監視と安全性の検証、情報管理規程類の運用等を行っております。

しかしながら、これらの取組みにもかかわらず、不正アクセスやコンピュータウイルス、その他事象により、ハードウェア、ソフトウェアおよびデータベース等に支障をきたす可能性があり、それらを含むあらゆる原因によって、各種システムに障害が発生した場合には、事業領域で業務遂行が困難になる可能性及び業務障害に伴うその他影響の発生可能性により、損害賠償義務の発生や当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。また、法令や報酬の改定時に、請求系システムの改修が間に合わない場合には、顧客に提供するSaaSプロダクトの品質の低下と、公費事業における当社グループ内における請求月等の遅延が発生する可能性があります。

 

(4) 財務状況に関するリスクについて

 ① 固定資産の除却について

当社グループは、老朽化等の理由により一部の既存拠点の移転や改修工事が発生する可能性がございます。当該、移転や改修工事に伴いまして、固定資産除却に係る費用が発生する可能性があり、これらの移転や改修工事が一定期間に集中した場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

  ② 固定資産の減損について

当社グループは、有形固定資産、ソフトウエア、のれん等の固定資産を保有しております。これらの資産については、収益性の低下等により、対象資産の価値が下落することに伴い減損損失として計上することとなった場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

  ③ 有利子負債について

当社グループは、運転資金及び新規拠点開設の設備投資資金を主に金融機関からの借入金で調達しております。そのため、現行の金利水準が変動した場合や計画通りの資金調達ができなかった場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

  ④ 投資有価証券について

当社グループが保有する投資有価証券について、投資先の財政状況が変動することにより、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

(5) その他リスク

  ① 新株予約権行使の影響について

当社グループは、当社役員及び従業員に対する経営への更なるコミットメントを目的とし、新株予約権を付与しております。これらの新株予約権が権利行使された場合、当社の株式が新たに発行され、既存の株主が有する株式の価値及び議決権割合が希薄化する可能性があります。

 

 

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

 当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

(単位:百万円)

 

2022年3月

(自 2021年4月1日

   至 2022年3月31日

2023年3月

(自 2022年4月1日

   至 2023年3月31日

増減額

増減率

売上高

19,737

24,170

+4,432

+22.5%

営業利益

2,444

3,121

+676

+27.7%

経常利益

2,241

2,809

+568

+25.4%

親会社株主に帰属する当期純利益

1,078

1,644

+566

+52.6%

 

 

(単位:百万円)

セグメント別業績

2022年3月

(自 2021年4月1日

  至 2022年3月31日

2023年3月

(自 2022年4月1日

  至 2023年3月31日

増減額

増減率

LITALICO

ワークス

事業

売上高

8,556

9,484

+927

+10.8%

利益

3,370

3,471

+100

+3.0%

LITALICO

ジュニア

事業

売上高

6,730

7,927

+1,197

+17.8%

利益

1,322

1,545

+222

+16.9%

LITALICO

プラットフォーム

事業

売上高

1,839

3,197

+1,358

+73.9%

利益

243

1,237

+993

+408.9%

その他

売上高

2,611

3,560

+948

+36.3%

利益

11

150

+139

+1,223.9%

 

 

 

当社グループは「障害のない社会をつくる」というビジョンのもと、2005年の設立時より障害福祉領域において事業を展開してまいりました。現在全国300を超える拠点で就労や学びを支援するサービスを提供しております。加えて、プログラミング等一般教育分野への展開も進めております。さらに、これらの施設運営で培ってきたノウハウを活用し、障害福祉領域におけるインターネットプラットフォームサービスを展開しております。自社運営の施設サービスとインターネットプラットフォーム事業を組み合わせることで、より高品質のサービスをより多くの方々へ提供し、ビジョンの実現を目指しております。

 

当社グループは個人向けサービスとしてLITALICOワークス、LITALICOジュニアスタンダードコース、LITALICOジュニアパーソナルコース、LITALICOワンダー、LITALICOライフの5サービスを、また施設や従事者向けのインターネットプラットフォームサービスとしてLITALICO発達ナビ、LITALICO仕事ナビ、LITALICOキャリアの3サービスを運営しております。

 

LITALICOワークスは、働くことに障害のある方への就労支援サービスで、PCスキルや履歴書添削など職業訓練や企業の人事担当者との調整等を行います。また、就職した方の職場定着をサポートするサービスも提供しています。1988年に1.6%で設定された法定雇用率は段階的に引き上げられ、2021年3月には2.3%となりました。また、2018年に障害者雇用義務の対象に精神障害者が加わる等、障害者雇用における社会的要請は年々強まっております。しかしながら、2022年における法定雇用率達成企業の割合は48.3%と半数を割り込んでおり、当社の就労支援サービスの拡大余地は引き続き大きいと考えられます。

 

LITALICOジュニアは、子ども一人ひとりの個性に合わせた学びを提供する幼児教室・学習教室で、言語発達における支援や机上課題、ソーシャルスキルトレーニングやペアレントトレーニング等を提供しています。少子化の中において、全国の小・中・高等学校における通常学級に在籍しながら必要に応じて別室等で授業を受ける「通級指導」の対象者は継続的に増加している等、発達障害に関する社会的認知の広がり等から一人ひとりの個性に合わせた教育機会を提供する当社サービスの必要性は高まっていると考えられます。

LITALICOジュニアスタンダードコースでは、児童発達支援施設の運営及び放課後等デイサービスのほか小学校や幼稚園等に訪問し直接的・間接的にサポートする保育所等訪問支援等のサービスを提供しております。

LITALICOジュニアパーソナルコースでは、特に短期集中型の手厚い指導に特化した教育プログラムを提供しております。

 

LITALICOワンダーは、テクノロジーを活かしたものづくりを通して、子どもの個性に合わせ、創造力を育む学びの場を提供するサービスで、プログラミングやロボット製作等を教室及びオンラインで提供しています。当社の持つ一人ひとりの個性に合わせるヒューマンサービスのノウハウを活かし、個々人に合わせたサービス提供ができることが特色です。プログラミング教育の必修化等があり、需要は拡大しています。

 

LITALICOライフは、一人ひとりちがう興味や課題に合わせた情報提供やライフプランの設計を支援するサービスです。これまでに多くのご家族の相談に応えてきた知見を活かし、お子さまの進路や就職、老後資金等の将来設計について等の情報提供を行っています。

 

LITALICO発達ナビは、発達が気になる子どもを育てるご家族が必要な情報を共有するプラットフォーム「LITALICO発達ナビ」を運営しています。さらに、子どもの育ちを支える発達支援施設向けに集客や運営・経営支援、人材育成等のサービスを提供し、また、オンラインで当事者家族向け相談サービス「発達ナビPLUS」を提供しています。

 

LITALICO仕事ナビは、働くことに障害のある人が自分に合った仕事や就労支援サービスを探せる就職情報サイト「LITALICO仕事ナビ」を運営しています。また、障害のある方に対する就労支援施設向けの集客支援や障害者採用を行う企業への人材紹介等を行っています。

 

LITALICOキャリアは、障害福祉業界で働く人の転職サービス及び福祉施設の採用支援サービスを提供しています。福祉施設で働く従事者数は年々増加しており、福祉施設や従事者のマッチングサービスへの需要も今後高まることが予想されます。

 

また、グループ会社のプラスワンソリューションズ株式会社においては主として介護施設向けに請求管理システム「ナーシングネットプラスワン」を提供しております。さらに、2023年1月には機能訓練特化型のデイサービスを運営する株式会社nCS、2023年2月には精神科特化の訪問看護ステーションを運営するAmu.あむ株式会社および障害のある方向けに就労支援サービスを展開する株式会社ヒューマングロー、2023年4月には障害児通所支援の株式会社unicoを連結子会社としております。

 

なお、障害福祉施設や介護施設向けに請求管理システム「かんたん請求」、「かんたん介護」を提供する福祉ソフト株式会社は2023年1月をもって株式会社LITALICOに吸収合併しております。

 

 

 

当社グループは事業部を基礎としたサービス別にセグメントを構成しており、LITALICOワークスを「LITALICOワークス事業」セグメント、LITALICOジュニアスタンダードコースを「LITALICOジュニア事業」セグメント、LITALICO発達ナビ、LITALICO仕事ナビ、LITALICOキャリア及びプラスワンソリューションズ株式会社を「LITALICOプラットフォーム事業」セグメントとし、以上3事業を報告セグメントとしております。

 

 セグメントごとの業績は以下の通りです。

 

<LITALICOワークス事業>

LITALICOワークス事業については、LITALICOワークスにおいて当連結会計年度で新規に開設した14拠点の集客も順調に推移し、累計で120拠点となりました。引き続き高水準で就職者数が推移したものの、新規利用者数は順調に拡大しています。一方で今後の出店数増加に向けての体制強化を実施しており、当連結会計年度の売上高は9,484百万円(前連結会計年度比10.8%増)、セグメント利益は3,471百万円(前連結会計年度比3.0%増)となりました。

 

<LITALICOジュニア事業>

LITALICOジュニア事業については、LITALICOジュニアスタンダードコースにおける既存拠点の利用率が引き続き高い水準で推移し、当連結会計年度で新規に開設した15拠点の集客も順調に推移し、累計で128拠点となりました。また、既存拠点における訪問支援事業の拡大により、収益性が向上しております。第2、第3四半期に新型コロナウイルス感染症の流行による一時的な影響があったものの、当連結会計年度の売上高は7,927百万円(前連結会計年度比17.8%増)、セグメント利益は1,545百万円(前連結会計年度比16.9%増)となりました。

 

<LITALICOプラットフォーム事業>

LITALICOプラットフォーム事業は、SaaS型プロダクトを中心に、順調に契約施設数の増加ペースを加速しつつ、人員の増強など積極的な先行投資を継続しておりますまた、LITALICOキャリアにおいても採用支援サービスが拡大しております。なお、2022年4月より機能改善とあわせて既存プロダクトのプライシング変更を実施しております。当連結会計年度の売上高は3,197百万円(前連結会計年度比73.9%増)、セグメント利益は1,237百万円(前連結会計年度比408.9%増)となりました

 

<その他>

その他セグメントはLITALICOジュニアパーソナルコース、LITALICOワンダー、LITALICOライフ及びその他新規事業にて構成されています。各事業が順調に推移したことに加え新規連結したグループ会社各社が売上および利益増に貢献した結果、積極的なマーケティング投資や新規事業への投資拡大による費用増を吸収し、当連結会計年度の売上高は3,560百万円(前連結会計年度比36.3%増)、セグメント利益は150百万円(前連結会計年度比1,223.9%増)となりました。

 

以上の結果、売上高は24,170百万円(前連結会計年度比22.5%増)、営業利益は3,121百万円(前連結会計年度比27.7%増)となりました。

経常利益は、株式会社Olive Unionへの持分法投資損失を287百万円としていることから、2,809百万円(前連結会計年度比25.4%増)となり、親会社株主に帰属する当期純利益につきましては、1,644百万円(前連結会計年度比52.6%増)となりました。

 

 

生産、受注及び販売の実績は次のとおりであります。
① 生産実績

当社グループは、LITALICOワークス事業、LITALICOジュニア事業、LITALICOプラットフォーム事業を通じて、障害者や発達障害児へのサービスを提供しております。生産実績に該当する事項がありませんので、記載をしておりません。

 

② 受注実績

当社グループは、受注生産等を行っておりませんので、受注実績に関する記載をしておりません。

 

③ 販売実績

当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2022年4月1日

 至 2023年3月31日)

販売高(百万円)

前年比(%)

LITALICOワークス事業

9,484

110.8

LITALICOジュニア事業

7,927

117.8

LITALICOプラットフォーム事業

3,197

173.9

報告セグメント計

20,609

120.3

その他

3,560

136.3

合計

24,170

122.5

 

(注)1.セグメント間取引については、相殺消去しております。

   2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。

相手先

前連結会計年度

(自 2021年4月1日

 至 2022年3月31日)

当連結会計年度

(自 2022年4月1日

 至 2023年3月31日)

金額(百万円)

 割合(%)

金額(百万円)

 割合(%)

神奈川県国民健康保険団体連合会

3,300

16.7

3,631

20.9

東京都国民健康保険団体連合会

2,792

14.1

3,110

17.9

大阪府国民健康保険団体連合会

2,037

10.3

2,302

13.2

 

 

(2) 財政状態の状況

(資産)

当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末と比較して4,601百万円増加し、18,904百万円となりました。これは主に、現金及び預金の増加1,418百万円、業容拡大による売掛金の増加936百万円、連結子会社株式取得によるのれんの増加820百万円によるものであります。

 

(負債)

当連結会計年度末における負債合計は、前連結会計年度末と比較して2,946百万円増加し、11,496百万円となりました。これは主に、長期及び短期借入金の増加2,269百万円によるものであります。

 

(純資産)

当連結会計年度末における純資産は、前連結会計年度末に比べ1,654百万円増加し、7,408百万円となりました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益の計上にともなう利益剰余金の増加1,644百万円によるものであります。

 

(3) キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)の残高は、前連結会計年度末と比較して1,418百万円増加し、3,701百万円であります。

当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果得られた資金は、2,911百万円(前連結会計年度は1,692百万円の収入)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益で2,776百万円、減価償却費で884百万円を計上した一方で、法人税等の支払いにより1,142百万円、売上債権の増加により525百万円を支出したことによるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果使用した資金は、2,995百万円(前連結会計年度は2,759百万円の支出)となりました。これは主に、連結範囲の変更を伴う子会社株式の取得により811百万円、有形固定資産の取得により556百万円、無形固定資産の取得により1,179百万円を支出したことによるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果得られた資金は、1,502百万円(前連結会計年度は2,109百万円の収入)となりました。これは主に、長期借入金による収入3,450百万円となった一方で、長期借入金の返済により1,970百万円を支出したことによるものであります。

 

(4) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。

 

 ① 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

 当社グループは、「障害のない社会」を創造することを目指し、障害分野のトータルソリューションサービスを展開しております。LITALICOワークス事業及びLITALICOジュニア事業を中心とした店舗サービスでは、新規拠点の開設等を通して安定拡大を行い、新型コロナウイルス感染症対策として衛生管理を徹底しながら既存拠点及び新規拠点ともにサービス提供を継続しております。LITALICO発達ナビ事業及びLITALICO仕事ナビ事業といったプラットフォームサービスにつきましても提供機能の拡大等を展開できたことで、継続して成長を図ることができております。また、LITALICOワンダー事業等を通して積極的なオンライン活用を進め、店舗に限定されない多角的なサービスをお客様に届けてまいります。

なお、当社グループの経営に影響を与える大きな要因としては、法改正動向、事故や個人情報の漏洩、人材の確保及び育成、市場動向等があります。

 法改正動向については、当社グループの「LITALICOワークス事業」と「LITALICOジュニア事業」においては 国から報酬を得ており、これらの報酬制度は原則として3年に1回改定が行われるため、これらの法令の制 定・改廃等が行われた場合や、厚生労働省からの通達の内容が変更された場合は、当社グループの事業活動が 制約を受け、業績に影響を与える可能性があります。そのため、法令や通達の解釈に誤りが発生しないよう、 地方自治体と適宜確認を取りながら事業を進めております。

 事故や個人情報の漏洩については、顧客及びスタッフの安全確保を重大な経営課題として認識し、万全の体制で臨んでおります。また、個人情報の適正な取得及び厳重な管理のために、各種規程や全社員対象の社内教育を通じて、個人情報漏洩の防止に取り組んでおります。

 人材の確保及び育成については、当社グループが展開する各事業は、発達障害や精神障害がある方を主たる対象としたサービスであり、新規拠点の開設に伴い、専門的な知識や指導技術を持った人材の確保が急務となっております。このため当社グループでは、経験者を対象とした通年での採用活動と並行して、適性を有する新卒学生や未経験者を採用して育成する研修部門により、継続して人材を育成するなど、人材の拡充に取り組んでおります。

 市場動向については、当社グループが属する障害福祉サービス業界は、毎年障害福祉サービスの提供事業所数は増えているものの、提供サービスが人材の質に左右される傾向の強い業種であるため、当社グループの持つ採用力や人材育成のノウハウは短期間で構築することは難しいと考えられます。しかしながら、本書提出日現在において、首都圏における競争環境は激化する兆しもあり、更なる競合他社の事業拡大や新規参入等により、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。こうした中、当社グループは既存の店舗サービスの安定的な出店拡大に加え、サービス提供範囲の拡大と収益源の多角化を実施し、経営基盤の強化を図ってまいります。

 

  ② 資本の財源及び資金の流動性

a. 資金需要

 当社グループは、毎年10拠点以上のペースで新規拠点の開設を行っているため、拠点数及び従業員数増加に伴う運転資金需要の他、設備資金の需要が恒常的にある状態であります。そのため、新規拠点の開設計画を踏まえて定期的に金融機関との打ち合わせを行い、短期借入金及び長期借入金を資金需要のタイミングに合わせて調達しております。

 

b. 財務政策

 当社グループは、健全な経営活動を維持するため、安定した事業運営を行える水準の手許資金を確保した上で、新規拠点の開設等に必要な設備資金を銀行借入れ等により調達し、効率的な資金調達・運用を行うことにより、財務体質の強化を図ることを基本方針としております。

 

 

5 【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

6 【研究開発活動】

該当事項はありません。