文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。本項目を含む、本書における当社に関連する見通し、計画、目標等の将来に関する記述は、当社が現在入手している情報に基づき本書提出日時点における予測等を基礎としてなされたものであり、その達成を保証するものではありません。
(1) 経営方針
当社は、「ビジネス現場に革命的な「楽」をつくる」というミッションのもと、ステークホルダーDXプラットフォーム「Discoveriez」を通じて、「つなぐ」「まとめる」「活用する」ことを社会に提案しており、その中で「業務が楽になった」「見えなかった情報が見えるようになったことで仕事が楽しくなった」などの喜びの声を多数いただいてきました。改めて、お客さまの声を社内外で活用される世界を作り、さらには、当社が提唱するSRM(※1)を実現するために、現場をより良く変えていく仕組み作りを具体化してまいります。
(2) 経営戦略等
「ビジネス現場に革命的な「楽」をつくる」というミッション実現のため、当社はステークホルダーDXプラットフォーム「Discoveriez」をオンライン・オフライン問わず顧客対応が必要な様々な企業に提供することを推進してまいります。また、企業に提供する事で生まれるノウハウをフィードバックすることでプラットフォームの機能を強化し、高い顧客満足度と新規営業への貢献など、顧客基盤を固めていくと共に、競争力があるプラットフォーム開発を目指すことで、販売や事業提携等の戦略的パートナーシップの構築にも力を入れてまいります。
(3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社は、持続的な成長と企業価値の向上を目指しており、主な経営指標としてストック売上高、月次解約率(チャーンレート)を特に重視しております。
新規事業の促進や新規・既存顧客営業の強化、追加オプション機能(スマートフォン対応、CTI連携/音声認識、店舗検索機能等)をはじめとしたアップセル・クロスセルサービスの開発、導入等の施策を推進すると共に、適正な人員規模・人材配置による事業運営に努めてまいります。
(4) 経営環境
顧客対応業務は、テクノロジーやコミュニケーションチャネルの発達とともに高度化しており、人が中心となる顧客対応フェーズを起点に、人・システム・テクノロジーの連携により業務効率化を実現した顧客対応フェーズ、近年では、自律型AIによる完全自己解決を目指す顧客対応フェーズが登場するなど、その種類はますます多様化しております。それに伴い、顧客対応における企業課題も複雑化・多様化しつつあります。
また、BtoB企業、BtoC企業を問わず、企業におけるステークホルダーが”一対多対多”の関係で構成されていることが多い日本では、社内外の組織において、顧客対応に関する情報連携が様々なシーンで求められるため、複雑な業務フローを組まざるを得ない状況が課題であると言えます。このような中で、当社では、企業課題の継続的解決を支援するパートナーであり続けるために、「人で解決できる業務」と「システムで解決できる業務」を再定義し、これまでのプロダクトアウト型のサービスモデルから、マーケットイン型のサービスモデルへの変革を推し進める必要があると考えております。
このような経営環境の中で、当社は顧客をはじめとするステークホルダーと連携し、顧客価値の共創を目指す仕組みである「SRM Design Lab」を開始しております。「SRM Design Lab」は、より多くの生活者やクライアント様の「声」の収集と、それらの企業活動への利活用を、顧客をはじめとするステークホルダーの皆様と共に考えることで、顧客価値(カスタマーバリュー)の創造につなげる共創型の取り組みとなっております。「SRM Design Lab」では今後、「生活者の声の活用における研究」を行うことで、分析基盤の提案や他企業との連携により最適なテクノロジーを提供していくほか、パートナー企業との連携を通じて、AIをはじめとする最新テクノロジーの活用や、顧客企業への情報提供を行うことで、顧客企業の知見強化の支援も行う予定です。
当社は、市場の拡大・変化及び競合企業の動向など経営環境の変化に対応すべく、ステークホルダーDXプラットフォーム「Discoveriez」を中心に常にフィードバックを活かしていく体制を構築することで、持続的な成長の実現に取り組んでまいります。
(5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当社の対処すべき主な課題は以下のとおりであります。
当社の主力サービスである「Discoveriez」が今後も継続的に成長していくためには、より幅広い業種の顧客に支持されていくと共に、継続的に利用していただく必要があると考えております。そのためには、当該サービスの競争優位性の源泉となっているユーザビリティの維持向上が必要不可欠であると認識しております。当社では、従来の国内開発に加え、海外の開発拠点の確保等、開発リソースの確保に注力してまいりました。今後も顧客のニーズを迅速に把握し、継続的に「Discoveriez」の機能強化に注力することにより、競合他社との差別化を図っていきます。
② 新規事業の開発
当社は、急激な事業環境の変化に対応し、継続的な事業規模の拡大とストック型収益の獲得を図るためには、ステークホルダーDXプラットフォーム事業の発展に留まらず、新市場の開拓・創出として新規事業の開発が重要な課題であると考えております。
当社では、ステークホルダーDXプラットフォームの国内のパイオニアとして、顧客対応DXで培ったノウハウを元に、従来の顧客対応の仕組みからさらに発展した「SRM企業」への更なる成長を目指してまいります。
近年のSNSなどの発展に伴い顧客の声は重要性を増しており、企業は対応を誤ると企業価値を毀損するなど多大なリスクを負うことになります。当社の「Discoveriez」は業界知及び、蓄積したデータの分析により、顧客の声からビジネスのリスクやチャンスの発見・予測を行う機能を実装しております。当社は「Discoveriez」の継続的な機能強化により更なる信頼度を高めると共に、新規顧客の獲得に努めてまいります。
様々な業種・業界への導入拡大に向けて基本機能や連携サービスを強化すると共に、間接販売比率を高めるために、代理店開拓にも努めてまいります。
当社は、インターネット上で顧客にサービスを提供しており、システムの安定稼働の確保は必要不可欠であります。安定してサービスを提供していくため顧客の増加に合わせた適切なインフラ環境の構築の強化を継続的に行い、システムの安定性の確保に努めてまいります。
当社が持続的に成長するためには、優秀な人材を数多く確保・育成することが重要であると認識しております。特にサービス利便性及び機能の向上のためには、優秀なエンジニアの継続的な採用・育成が課題であると認識しております。
当社は、従業員の多様な働き方を推進し採用力を高めるとともに、既存人材の能力及び技術の向上のため、教育・研修体制の充実化を進めていく方針であります。
クラウド事業を推進するにあたり、情報セキュリティを含む内部統制体制への信頼性確保の重要性が高まっております。当社は、統制の仕組み化(ルール化、見える化、効率化)をより一層強化すると共に、財務、人事、広報、法務等、それぞれの分野でコア人材となり得る高い専門性や豊富な経験を有している人材を採用することで、更なる内部管理体制の強化を図り、より一層のコーポレート・ガバナンスの充実に努めてまいります。
(※1) SRM
Stakeholders Relationship Managementの略で、多様なステークホルダーの声の循環を通じ、各々の関係性を可視化することで、収益拡大のための最適な改善手法を見つけ、企業価値向上の実現を目指す、新たな経営戦略・手法のこと。
当社のサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
当社は、中長期的な企業価値向上の観点から、サステナビリティに関する課題への対応は重要であると認識しております。具体的には、取締役及び執行役員、各部門長、並びに常勤監査役から構成されるリスクマネジメント委員会において全社的なリスクマネジメントを行っております。中長期的な社会・環境の変化に伴うサステナビリティに関してもリスクマネジメント委員会の中で適宜、報告を行い、推進を図っております。また、特に重要な課題については、継続的にモニタリング活動も行っており、必要に応じて、取締役会に報告を行っております。詳細は「
当社は、「ビジネス現場に革命的な「楽」をつくる」というミッションのもと、企業価値の永続的な向上を目指し、柔軟なESGガバナンスを構築しております。また、専門性の高い人材の登用、多様な人材が集い挑戦できる環境の提供や組織風土の醸成、当社が掲げるSRM(ステークホルダーリレーションシップマネジメント)の実現などを目指し、下記のバリューを掲げております。
・プロフェッショナルであれ
・多様性を力に
・三方よしから始めよう
人材の育成及び社内環境整備に関する方針
当社は、人的資本への投資を重要だと認識しており、人材の育成に関する取り組みを強化することが中長期的な企業価値の向上に寄与するものと考えております。そのため、当社では人材の育成及び社内環境整備に積極的に取り組んでまいります。
社内環境整備に関しては、社員の労働意欲が高まる働きやすい職場環境を整備します。多様化する働き方、変化する社会情勢・ニーズといった様々な状況に対応すべく、社員が自身の裁量で働ける体制の構築やスキルアップに積極的に取り組める制度・環境を整えております。また、待遇面についても社員の労働意欲が高まるように努めてまいります。
当社は、リスクマネジメント最高責任者を代表取締役としたリスクマネジメント体制を構築しており、取締役会やリスクマネジメント委員会で潜在的なリスクの洗い出し、リスクの特定、分析、評価、対応策の検討などを行っております。リスクの詳細は「
当社は、具体的な目標数値は特に定めておりませんが、優秀な人材の確保と生産性の向上を目的として、社員一人一人がやりがいを感じて働けるような職場環境・仕組みづくり、多様性を尊重した人材の採用・育成に積極的に取り組んでまいります。
人材の育成及び社内環境整備に関する方針に関する指標の内容
人材の育成及び社内環境に関する方針としては、テレワークの促進、時差出勤、スキルアップ補助、リモート備品手当、育児休業取得制度の拡充などがあります。特に、当事業年度には男性の育児休暇所得の実績もあり、積極的に推進しております。働き方の柔軟性を充実させる取り組みやワークライフバランスが整った職場環境の整備にも取り組んでまいります。また、社内の女性従業員の比率は約40%であり、女性の役員比率も約28%となっており、今後も能力のある女性を積極的に雇用し、管理職にも登用することを目指します。その他、健康経営を実現するために、定期健康診断の100%の受診率の継続、有給休暇の高い消化率なども目標にしております。
当社の事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。また、必ずしもそのようなリスク要因に該当しない事項につきましても、投資者の投資判断上重要であると考えられる事項につきましては、投資者に対する積極的な情報開示の観点から記載しております。
当社はこれらのリスクの発生可能性を十分に認識したうえで、発生の回避及び発生した場合の迅速な対応に努める方針です。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであり、将来において発生の可能性のあるすべてのリスクを網羅するものではありません。
当社はステークホルダーDXプラットフォーム「Discoveriez」を通じて、企業活動で「分断した情報」を「つなぐ」「まとめる」「活用する」ことで、それぞれに必要な情報が集約され、その情報をもとに社内外のやり取りを最適化しておりますが、当社事業の発展のためには、社会的ニーズや関連市場の拡大が必要であると考えております。しかしながら、当社が事業環境の変化に適切に対応できなかった場合、または、新たな法的規制の導入等の予期せぬ原因により関連市場の成長が鈍化した場合、当該リスクが顕在化する可能性の程度や時期を正確に予測することはできませんが、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社が事業を展開するクラウド市場は急速な成長を続けております。当社の提供する「Discoveriez」はクラウド市場の継続的な成長を前提として事業の拡大を見込んでおります。しかしながら、クラウド市場において、今後新たな法的規制の導入、技術革新の停滞などの要因により、クラウド市場の拡大が想定通りに進まなかった場合には、当該リスクが顕在化する可能性の程度や時期を正確に予測することはできませんが、当社の新規契約数が鈍化する可能性など、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社の「ステークホルダーDXプラットフォーム事業」においては、顧客のニーズに対応したサービスの拡充・開発を適時かつ継続的に行うことが重要となっております。
クラウドサービスを取り巻く技術革新のスピードは大変速く、顧客ニーズに合致するクラウドサービスを提供し続けるためには、常に先進的な技術ノウハウを投入し、適時に当社独自のサービスを構築していく必要があります。このため、当社は、エンジニアの採用・育成に努めるとともに、技術的な知見・ノウハウの取得に注力しております。しかしながら、かかる知見やノウハウの獲得に困難が生じた場合、技術革新に対する当社の対応が遅れた場合又は競合他社がより優れたサービスを展開した場合には、当社の競争力が低下する可能性があります。更に、新技術への対応のために追加的なシステム投資、人件費などの支出が拡大する可能性があります。このように、当社が技術革新に対して、適時かつ適切に対応することができなかった場合には、当該リスクが顕在化する可能性の程度や時期を正確に予測することはできませんが、当社の技術力低下とそれに伴うサービスの質の低下、そして競争力や業界での地位の低下を招くほか、対応のための支出の増大により、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社は、事業活動において取引先企業等の機密情報(問い合わせ窓口に届いた個人情報含む)や取引先関係者及び従業員の個人情報等を保有しています。これらの情報に関してセキュリティ対策を施していますが、同情報が人的及び技術的な過失や、違法または不正なアクセス、内部者・外注先等により漏えいした場合、機密情報を保護できなかったことへの責任追及や、それに伴う規制措置の対象となる可能性があります。このような事象が発生した場合には、当該リスクが顕在化する可能性の程度や時期を正確に予測することはできませんが、取引先及び市場からの信頼が毀損され、結果として競争上の優位性の喪失や事業、当社の業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社のサービスは、インターネットを介して提供されております。安定的なサービスを提供するために、当社サイトへの急激なアクセス増加や予測不可能な様々な要因によって起こるコンピュータシステムのダウンに備えたサーバー設備の増強、コンピュータウィルスやハッカーの侵入等に対するセキュリティの強化、定期的なバックアップ、システムの多重化等によるシステム管理体制の構築等により、システム障害に対する万全の備えに努めております。
しかしながら、大規模なプログラム不良や自然災害、事故、不正アクセス、その他何らかの要因によりシステム障害やネットワークの切断等予測不能なトラブルが発生し復旧遅延が生じた場合、当該リスクが顕在化する可能性の程度や時期を正確に予測することはできませんが、またサービス継続に支障が生じた場合には、当社のサービスに対する信頼性の低下やクレーム発生その他の要因により、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社の事業拡大のためには 既存顧客企業の満足度を向上させながら、継続的な利用を維持するとともに、新規顧客企業の獲得が必要となります。「Discoveriez」はクライアント社内での基幹システムと連携するケースが多いですが、リモートでの意思決定機会の増加により、導入までの意思決定リードタイムが長期化・遅延し、受注が後ろ倒しとなることがあります。また、新型コロナウイルス感染症のような感染症の拡大により、拡大防止規制による社会経済活動の制限や経済活動の制限による景気の低迷等により、計画とおりに新規顧客企業を獲得できない場合には、見込んでいた収益も獲得できず、業績が未達となる恐れがあります。当該リスクが顕在化する可能性の程度や時期を正確に予測することはできませんが、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社のサービスを導入した顧客企業に、当社のサービスを継続利用することで生じるストック売上につきましては、顧客企業数の拡大等により増加傾向にあります。今後も、ストック売上拡大を目的に当社では機能強化や企業ニーズの把握によるサービス機能の充実、積極的な技術革新の導入等に取り組んでおります。しかしながら、顧客企業が望むサービス機能の充実や技術革新に対応できない等の理由により当社の提供するサービスの競争力低下等によって解約が増加し、ストック売上が伸びなかった場合は、当該リスクが顕在化する可能性の程度や時期を正確に予測することはできませんが、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社は、ビジネスで発生する情報の分断を「つなぐ」「まとめる」「活用する」ことで、様々な課題解決を支援するクラウドサービスを展開しており、創業以来、『顧客対応窓口の業務システム』に特化してシステムの開発・運営をし続けてきたことで独自の開発ノウハウを蓄積し競争力の源泉となっております。しかしながら、今後既存企業との競争の激化や、新たな企業の参入も予想されます。当社は企業ニーズに応じた機能強化や、顧客企業とのデータ/ナレッジの共有化による開発強化などにより他社との差別化及び競争力の強化に努めてまいります。なお、競合企業の参入はクラウド市場における市場拡大及び認知度向上につながるものと考えられ、当社にも相応のメリットがあるものと考えておりますが、過度な価格競争等を含む競争の激化が生じた場合や、当社における十分な差別化が図れず競争力が低下した場合には、当該リスクが顕在化する可能性の程度や時期を正確に予測することはできませんが、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社は、積極的に優秀な人材を採用し、社内教育等を行うことによって体制の拡充を図っております。しかしながら、適切な人材を十分に確保できず、あるいは在職中の従業員が退職するなどした場合には、当該リスクが顕在化する可能性の程度や時期を正確に予測することはできませんが、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。また、今後の事業拡大に向け、特に営業人員の確保が重要となりますが、採用が計画どおり進まなかった場合、あるいは営業人員の流出が生じた場合には、当該リスクが顕在化する可能性の程度や時期を正確に予測することはできませんが、事業拡大の制約となり、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社では更なる収益拡大とストック型収益の獲得を図るため、既存事業の発展に留まらず、新市場の開拓・創出として新規事業の開発についても取り組んで参りたいと考えております。しかしながら、新規事業展開は構想段階であり、先行投資として人件費等の追加的な支出が発生する場合や、これまで想定していない新たなリスクが発生する等、当社の計画どおりに進捗せず、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社では提供サービスの商標権等必要な知的財産権については登録を行い、また当社による第三者の知的財産権侵害の可能性については、専門家と連携を取り調査可能な範囲で対応を行っております。しかしながら、当社の事業領域に関する第三者の知的財産権の完全な把握は困難であり、万一、当社が第三者の知的財産権を侵害した場合には、当該リスクが顕在化する可能性の程度や時期を正確に予測することはできませんが、当該第三者から損害賠償請求や使用差止請求等の訴えを起こされる可能性があり、これらに対する対価の支払いやこれらに伴うサービス内容の変更の必要等が発生する可能性があります。
また、当社のようなクラウド型サービスの市場では、特許出願によって自社の非公開技術やノウハウが開示されるというデメリットが大きいのに対して、自社で開発したプログラムやノウハウ等を自社サービスに使用しつつ、社外秘として秘密管理することにより、自社独自のサービスを提供することのメリットが大きいと考えられるため、当社はあえて特許出願を行わないクローズド戦略を採用しております。それにより、当社が保有する知的財産権について、第三者により侵害される可能性があるほか、当社が保有する知的財産権の法的権利化ができない場合もあります。当該リスクが顕在化する可能性の程度や時期を正確に予測することはできませんが、こうした場合、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
なお、当社はこれまで、特許権、商標権、意匠権等の知的財産権に関しては、他社の知的財産権を侵害したとして損害賠償や使用差止めの請求を受けたことはなく、知的財産権の侵害を行っていないものと認識しております。
当社は、その事業活動の遂行過程において、取引先及び従業員等により提起される訴訟その他の法的手続の当事者となるリスクを有しています。これらの手続は結果の予測が困難であり、多額の費用が必要となったり、事業活動に影響を及ぼしたりする可能性があります。さらに、これらの手続きにおいて当社の責任を問うような判断がなされた場合には、当該リスクが顕在化する可能性の程度や時期を正確に予測することはできませんが、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
なお、当社では、本書提出日現在において業績に影響を及ぼす訴訟や紛争は生じておりません。
当社は本書提出日時点、小規模な組織であり、業務執行上必要最低限の人数での組織編成となっております。また、今後は事業の拡大に応じて人材の採用・育成を行うとともに業務執行体制の充実を図っていく方針であります。しかしながら、これらの施策が適時適切に遂行されなかった場合、または、従業員の予期せぬ退職が重なった場合には、当該リスクが顕在化する可能性の程度や時期を正確に予測することはできませんが、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社は税務上の繰越欠損金を有しており、期限内にこれら繰越欠損金の繰越控除を受ける予定であります。しかしながら、当社の業績が順調に推移することで繰越欠損金を上回る課税所得が発生した場合には、当該リスクが顕在化する可能性の程度や時期を正確に予測することはできませんが、所定の税率に基づく法人税等の納税負担が発生するため、当期純損益及びキャッシュ・フローに影響を与える可能性があります。
当社では、役職員(元役職員を含む)に対して、インセンティブを目的として新株予約権を付与しており、本書提出日現在における発行済株式総数(4,212,616株)に対する潜在株式(227,800株)の割合は5.4%となっております。当該リスクが顕在化する可能性の程度や時期を正確に予測することはできませんが、これら新株予約権が行使された場合には、当社の株式が新たに発行され、既存株主が有する株式の価値及び議決権が希薄化する可能性があります。
当社は、当社の事業を制限する直接的かつ特有の法的規制は本書提出日時点において存在しないと考えております。しかしながら、今後、当社の事業を直接的に制限する法的規制がなされた場合、また、従来の法的規制の運用に変更がなされた場合には、当社の事業展開は制約を受ける可能性があります。当社としては引き続き法令を遵守した事業運営を行っていくべく、今後も法令遵守体制の強化や社内教育などを行っていく方針ですが、今後当社の事業が新たな法的規制の対象となった場合には、当該リスクが顕在化する可能性の程度や時期を正確に予測することはできませんが、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社は、設立以来配当を実施した実績はありませんが、株主に対する利益還元を重要な経営課題として認識しております。しかしながら、現在当社は成長過程にあると考えており、内部留保の充実を図り、収益基盤の多様化や収益力強化のための投資に充当することにより、更なる事業拡大を目指すことが株主に対する利益還元につながると考えております。
将来的には、各期の経営成績及び財政状態を勘案しながら株主に対して利益還元を実施していく方針ではありますが、現時点において配当実施の可能性及びその実施時期等については未定であります。なお、当該リスクが顕在化する可能性の程度や時期を正確に予測することは難しいと考えております。
当社は、クライアント社内での基幹システム刷新(クラウド化)やリモートでの意思決定機会の増加により、導入までの意思決定リードタイムが長期化・遅延し、受注が後ろ倒しとなる傾向が続きました。その結果、当事業年度の営業損失は252,567千円、経常損失は242,434千円、当期純損失は296,351千円となり、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせる事象または状況が存在していますが、中長期的に安定的なビジネスモデルを目指すため、売上構成をフロー型からストック型へ重点移行する方針に従い、ストック型の収益(ライセンス料等)を重視したことによる影響が主因であると認識しております。
このような状況下で、当社は、既存事業については、オンプレからクラウドへのリプレイス推進によるストック売上高の増加、新規事業については、当期に推進した事業提携や協業案件の深耕・拡張による将来収益の安定化等により、中長期の安定的かつ非連続な成長をめざしていく方針です。
今後、策定した中期経営計画に基づき事業が進捗することで、当該事象等は解消し、黒字化を確保できるものと考えております。また、金融機関との特殊当座借越契約、及び当事業年度末において415,341千円の現金及び預金を保有していることから、事業計画に基づく資金計画を評価した結果、現時点では継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないと判断しております。
当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という」の状況の概要は次のとおりであります。
(資産)
当事業年度末における流動資産は549,348千円となり、前事業年度末に比べ200,475千円減少しました。これは主に現金及び預金が104,870千円、売掛金及び契約資産が43,012千円減少したこと等によるものであります。
また、当事業年度末における固定資産は8,849千円となり、前事業年度末に比べ41,392千円減少しました。これは主に、ソフトウエアが27,023千円(仮勘定含む)、投資有価証券が21,043千円減少したこと等によるものであります。
この結果、総資産は558,198千円となり、前事業年度末に比べ241,868千円減少しました。
(負債)
当事業年度末における流動負債は231,707千円となり、前事業年度末に比べ81,885千円増加しました。これは主に、未払金が10,651千円減少した一方で、前受収益が81,148千円、未払消費税等が14,163千円増加したこと等によるものであります。
また、当事業年度末における固定負債は172,990千円となり、前事業年度末に比べ36,542千円減少しました。これは主に、借入金の返済により長期借入金が36,600千円減少したこと等によるものであります。
この結果、負債合計は、404,698千円となり、前事業年度末に比べ45,343千円増加しました。
(純資産)
当事業年度末における純資産は153,500千円となり、前事業年度末に比べ287,211千円減少しました。これは主に、当期純損失296,351千円を計上したことにより、利益剰余金が296,351千円減少したことによるものであります。
当社は、2022年4月1日付で連結子会社であったG-NEXT Company Limitedの全保有株式を譲渡いたしました。これにより、当事業年度より非連結決算に移行したことから、従来連結で行っておりました開示を個別開示に変更いたしました。
当事業年度における我が国経済は、新型コロナウイルス感染症の影響が長期化する中、行動制限の緩和等から正常化が進み、緩やかに景気を持ち直しています。一方で、世界的な金融引き締め等を背景とした海外景気の下振れが我が国経済にも影響を及ぼしており、また、物価上昇による家計への影響なども懸念されており、依然として先行き不透明な状況で推移しています。
このような状況の中、政府の「働き方改革」の施策のもと、時間と場所を有効活用できる柔軟な働き方や労働環境の整備の一環として、企業の業務アプリケーションのクラウド化(単機能SaaSの活用等)が進んでおりますが、その実態は、各部門が業務ごとのクラウドサービスを個々に利用している状態であり、これにより企業全体の最適化ではなく、部分最適が進んでしまったがために情報が偏り、うまく使えていない状態が発生し、記憶と勘に頼った企業活動をしている状態が課題になっていると当社では考えております。加えて、企業における複数のクラウドサービスの利用は、個別のサービス内にデータベースとして情報が蓄積されているため、すぐに切り替えることができない状況という点も課題であると考えております。
当社は、ステークホルダーDXプラットフォーム「Discoveriez」(当事業年度より顧客対応DXプラットフォームからステークホルダーDXプラットフォームに名称を変更)を通じて、このような企業の「情報の分断」を解決するべく、「分断した情報」を「つなぐ」「まとめる」「活用する」ことで、それぞれに必要な情報が集約され、その情報をもとに社内外のやり取りを最適化しており、その中で「業務が楽になった」「見えなかった情報が見えるようになったことで仕事が楽しくなった」などの喜びの声を多数いただいてきました。その結果、様々な業種・業界のリーディングカンパニーに導入していただいております。事業領域についても、これまでのお客さま相談室を中心とした市場から、営業BPO市場、コンタクトセンター市場等にも拡大しております。
当社は、市場の拡大・変化及び競合企業の動向など経営環境の変化に対応すべく、ステークホルダーDXプラットフォーム「Discoveriez」を中心に常にフィードバックを活かしていく体制を構築することで、持続的な成長の実現に取り組んでおります。また、お客さまの声を社内外で活用される世界を作り、さらには、当社が提唱するSRM(※1)を実現するために、「ビジネス現場に革命的な『楽』をつくる」と我々の使命(ミッション)を再定義し、現場をより良く変えていく仕組み作りを具体化しております。この取り組みの一環として、当事業年度にはステークホルダーと顧客価値共創を目指す取り組みである「SRM Design Lab」を開設いたしました。
以上のような取り組みの結果、クラウドMRR(※2)の力強い成長が貢献して、当事業年度の売上高は647,183千円(前年同期比31.1%増)となりました。損益面では、組織強化に伴う人件費増加等により、営業損失は252,567千円(前年同期は営業損失382,957千円)、経常損失は242,434千円(前年同期は経常損失387,351千円)、当期純損失は296,351千円(前年同期は当期純損失423,108千円)となりました。
なお、当事業年度より従来「顧客対応DXプラットフォーム事業」としていた報告セグメントの名称を「ステークホルダーDXプラットフォーム事業」に変更しております。当該変更は報告セグメントの名称変更のみでありセグメント情報に与える影響はありません。
また、当社は、ステークホルダーDXプラットフォーム事業のみの単一セグメントであるため、セグメント情報に関連付けた記載を行っておりません。
(※1) SRM
Stakeholders Relationship Managementの略で、多様なステークホルダーの声の循環を通じ、各々の関係性を可視化することで、収益拡大のための最適な改善手法を見つけ、企業価値向上の実現を目指す、新たな経営戦略・手法のこと。
(※2) MRR
Monthly Recurring Revenueの略で、毎月繰り返し得られる収益であり、月次経常収益のこと。
当事業度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、411,302千円となり、前事業年度末に比べ、104,870千円減少いたしました。
当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度における営業活動による資金は、54,299千円の支出となりました。これは主に、前受収益の増減額が81,148千円、及び未払消費税等の増減額が51,802千円増加した一方で、税引前当期純損失295,400千円を計上したこと等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度における投資活動による資金は、19,219千円の支出となりました。これは主に、無形固定資産の取得による支出が8,493千円、及び差入保証金の取得による支出が7,305千円があったこと等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度における財務活動による資金は31,352千円の支出となりました。これは主に、株式の発行による収入が5,080千円あった一方で、長期借入金の返済による支出が34,344千円あったこと等によるものであります。
当社が提供するサービスの性格上、生産実績の記載に馴染まないため、記載を省略しております。
当社が提供するサービスの性格上、受注実績の記載に馴染まないため、記載を省略しております。
当事業年度における販売実績は、次のとおりであります。なお、当社は「ステークホルダーDXプラットフォーム事業」の単一セグメントであるため、サービス区分別で記載しております。
(注) 1.その他には、一定期間の間最低限の仕事量を保証するラボ型開発、コンサルティング業務等が含まれております。
2.最近2事業年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。なお、前事業年度においては、総販売実績に対する割合が10/100以上の相手先はありません。
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、提出日現在において判断したものであります。
該当事項はありません。
当社の当事業年度の経営成績等は、次のとおりであります。
a.売上高
当事業年度の売上高は、647,183千円(前年同期比31.1%増)となりました。これは主に、新規導入件数が増加したことに加え、既存顧客についても解約率が低く推移しているため、クラウドMRRが増加したことによるものであります。
当事業年度の売上原価は、351,944千円(前年同期比15.1%増)となりました。これは主に、「Discoveriez」の売上が増加したことに伴い、開発に係る人件費、通信費が増加したことによるものであります。
以上の結果、当事業年度の売上総利益は、295,239千円(同57.2%増)となりました。
当事業年度の販売費及び一般管理費は、547,807千円(前年同期比4.0%減)となりました。これは主に、広告宣伝費の減少や外注費の削減によるものであります。
以上の結果、当事業年度の営業損失は、252,567千円(前事業年度は382,957千円の営業損失)となりました。
当事業年度の営業外収益は、13,518千円(前年同期比298.4%増)となりました。これは主に、還付消費税等によるものであります。一方で、営業外費用は、3,385千円(同56.5%減)となりました。これは主に、前事業年度に計上した雑損失の反動減によるものであります。
以上の結果、当事業年度の経常損失は、242,434千円(前事業年度は387,351千円の経常損失)となりました。
当事業年度において特別利益は発生しておりません。一方で、特別損失は、52,966千円(前年同期比224.5%増)となりました。これは主に、当社が保有する有形無形固定資産について、「固定資産の減損に係る会計基準」に基づき、将来の回収可能性を検討した結果、固定資産の減損損失を計上したことや、当社が保有する投資有価証券について、取得価格に比べて時価が著しく下落したため、減損処理による投資有価証券評価損を計上したことによるものであります。
以上の結果、当事業年度の税引前当期純損失は、295,400千円(前事業年度は403,676千円の税引前当期純損失)となり、法人税等を951千円計上したことにより、当期純損失は、296,351千円(前事業年度は423,108千円の当期純損失)となりました。
なお、当社の財政状態及びキャッシュ・フローの状況の分析等は「(1)経営成績等の状況の概要」に記載しております。
当社における資金需要は、主として人件費、外注費等の運転資金であります。短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資や長期運転資金の調達につきましては、金融機関からの長期借入、及びエクイティファイナンスを基本としており、これらの資金調達方法の優先順位等は、資金需要の額や用途に合わせて都度最適な方法を選択しております。
なお当事業年度末における借入金の残高は211,446千円であります。また、当事業年度末における現金及び現金同等物の残高は411,302千円となります。
経営成績に重要な影響を与える要因については、「3 事業等のリスク」をご参照下さい。
経営者の問題意識と今後の方針については、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」をご参照下さい。
「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおり、当社は、持続的な成長と企業価値の向上を目指しており、主な経営指標としてストック売上高、解約率(チャーンレート)を特に重視しております。前事業年度までは主な経営指標として月次経常収益(MRR)を特に重視しておりましたが、クラウド累計MRRの成長率が著しいため、月次の経常収益よりも年間のストック売上高の方が、経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標として適切であると判断したためです。今後もこの指標を目標として経営を行うことにより、企業の成長性及び効率性の確保を図る所存であります。
当事業年度においては、クラウドサービスの導入企業数が増加したことに加え、既存導入先のリプレイスに伴いライセンス料が増額したことなどから、ストック売上高は増加しております。
※ある一定期間で発注する仕事量の最低保証を行うソフトウェア開発の契約
当事業年度の研究開発活動は、ステークホルダーDXプラットフォーム「Discoveriez」推進のための基盤・業務アプリケーション開発等であり、研究開発費は
研究開発体制について、詳細設計・要件定義等の上流工程は内製化しておりますが、開発・テスト等の一部の業務については外注しております。
なお、当社は「ステークホルダーDXプラットフォーム事業」のみの単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。