文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
(1) 中期経営計画「VENTURE-5」 経営理念、ビジョン、サステナビリティ基本方針及び全社戦略について
① 経営理念について
経営理念:開拓者精神をもって、成長のために飽くなき挑戦をし続け、お客様と共に、社会から必要とされる製品を提供していく。
当社グループは、北海道・小樽の地に誕生してから100年に亘り事業を営んで参りましたが、次の100年を始めるにあたり、我々自身の使命をより明確に表した経営理念であるべきとの想いから、この度、刷新を決定致しました。我々自身がどのような存在であったか、そして、この先、どのような存在であるべきか、その想いを込め策定しております。
② ビジョンについて
1.我々は、お取引先様から、また社会から強く必要とされる存在であるため、常に社会的責任を明確にすると共に、各事業分野において「この点がNo.1」と言い切れる明確な特長を持った製品サービスを開発、提供します。
2.我々の製品、サービスを世界中の人々へ提供できるよう、新たな事業拠点の設立を積極的に進めて参ります。
3.我々は国籍、性別、年齢に関係なく、事業に貢献する人を正当に評価する、フェアな企業集団であり続けます。
経営理念を次の100年を見据えた使命とするならば、ビジョンについては2030年を目途に、当社グループはどのような存在になっているべきなのか、を表したものとして策定致しました。
③ サステナビリティ基本方針について
経営理念およびビジョンの実現を目指すにあたり、企業としての基本姿勢、行動原則を表したサステナビリティ基本方針を策定致しました。当社グループは、各事業分野において成長を続け、中長期的な企業価値の向上を図るためには、その活動が環境・社会と調和する持続可能なものでなければならないことを深く認識し、これを実践するために、事業活動において直接的・間接的にかかわる様々な社会課題の解決に向けて積極的に取り組むこととしております。
その基本方針として今回新たにサステナビリティ基本方針を策定すると共に環境方針、製品安全方針、労働安全衛生・健康方針およびサステナビリティ調達方針を策定し、2050 年までにカーボンニュートラルを目指す新たな気候変動対策目標を設定致します。
④ 全社戦略について
1.人的資源の最適化
成長の源泉である人的資源を最適化するために、適切な人事制度、教育制度の確立と、価値創出に貢献できる人材確保のための積極的な投資を行います。
2. 国内事業の再編
稼ぐ力=お客様へ高い価値を提供できるか否かを最重要視し、事業の取捨選択に取り組みます。
3.海外事業の拡大
東南アジア諸国を中心とした新興国への事業投資をこれまで以上に加速させ、事業規模、利益の拡大を目指します。
4.新規事業開発
M&Aを積極的に活用し国内、海外問わず、当社グループの知見を活かし得る新たな事業領域へ進出して参ります。
経営理念およびビジョンの実現を目指すにあたり、サステナビリティ基本方針に沿いながら、当社グループが一丸となり、確実に実行していくべき方策として全社戦略を策定しております。
(2) 経営環境及び経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
① 経営環境
清涼飲料業界の国内市場は成熟しており、天候などが消費動向に影響を与えるものの、毎年同じ規模で推移しております。インドネシアおよびベトナムの飲料市場は拡大を続けており、今後も継続的な市場の伸びが予想されます。
② 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループでは、2022年5月に中期経営計画「VENTURE-5」を策定し、初年度の目標達成に向けて取り組んでまいりました。しかしながら、コロナ禍からの回復基調など前向きな変化がみられた一方、ウクライナ問題の長期化を背景としたエネルギーコストの高騰、また円安の進行による想定を超えた原材料価格の高騰など厳しい外部環境の変化もあり、これらは看過できない状況にあると認識しております。さらに当社グループにおいても容器事業のうち飲料缶事業を廃止するなど、計画の前提条件はこの1年で大きく変化いたしました。
このため当社は、2022年度の実績を踏まえ、改めて2023年度から2026年度までの計画を見直すことといたしました。
中期経営計画「VENTURE-5」ローリング グループ連結数値計画
(3) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
現下の国内経済は、2022年後半からは新型コロナウイルス感染症に関する規制が徐々に緩和され、円安もあり外国からの観光客が大幅に増加するなど、アフターコロナに向けて人流が活発になってまいりましたが、一方で世界的な金融の引き締め、原材料価格やエネルギーコストの高騰、ウクライナ問題の長期化等により、引き続き先行きが不透明な状況が続くものとみられます。
当社グループを取り巻く環境につきましても、想定を超えたコストの上昇、物価上昇を受けて変化する消費者動向への対応等に加え、さらなる環境対応や多様な人材の確保・育成、IT投資など、持続可能な社会の実現に向けた種々の取組みへの注力も求められる厳しい状況が続くものと思われます。
このような状況の中、当社グループは、2022年度からスタートしている中期経営計画「VENTURE-5」の目標達成に向けて取り組んでまいりました。しかしながら、上記のとおり計画の前提条件がこの1年で大きく変化いたしましたことから、当社は2022年度の実績を踏まえて2023年度から2026年度までの計画を見直し、改めて2026年度の営業利益61億円、営業利益率5%超、ROE6.5%、連結DEレシオ0.6倍をグループ連結経営指標として定めました。
当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取り組みは、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
当社グループでは、気候変動への対応を重要な経営課題の一つとして取り組みを推進するため、代表取締役社長が委員長を務めるサステナビリティ委員会を設置しております。リスク管理委員会・サステナビリティ委員会(年2回開催)において毎回、気候変動に関するリスクと機会の議論を行い、また、方針の策定や取り組み強化に向けた討議については適宜実施しております。当社グループは、取り組むべきサステナビリティ活動計画の策定・目標の共有、活動計画の進捗管理を実践して、取締役会に提言、報告することで、適切に監督される体制を整備しています。
気候関連のリスク及び機会が当社グループのビジネス・戦略・財務計画に及ぼす影響を評価するため、当社グループでは、IPCC(気候変動に関する政府間パネル)、IEA(国際エネルギー機関)などの気候関連シナリオを参考にシナリオ分析を実施しています。これらのシナリオをもとに、1.5℃及び4℃の気温上昇時の世界を想定し、重要なリスク及び機会を以下のとおり特定しました。
※時間軸 : 短期:3年以内、中期:3年~10年、長期:10年~30年
※対象範囲 : 国内海外グループ全体(サプライチェーン含む)
シナリオ分析を実施した結果、自然災害の急激な増加による物理リスク、カーボンプライシングの導入による移行リスクなどが喫緊の課題となっていることが確認されました。これら重要リスクへの対応策として、事業継続計画の策定及び強化、政策・法規制のモニタリングおよび再生可能エネルギーの促進などの取り組みを進めてまいります。一方、平均気温の上昇による環境配慮製品の需要や害虫対策用エアゾールの需要アップの機会を獲得できる可能性があります。気候変動に対する緩和策・適応は、将来の効果を生み出す大きな可能性があることを認識しました。
今後も引き続きお客様・社会から必要とされる製品を提供していくために、気候関連のリスクと機会について、評価・管理し、シナリオ分析を精緻に進め、当社のグループ戦略の策定をし、企業の持続的成長につなげてまいります。
また、当社グループにおける、人材の多様性の確保を含む人材の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針は、次のとおりであります。
・人材の育成
次の100年に向け様々な価値観を受け入れ、能力と意欲をもって行動できる人材を育成・獲得していくことが重要なファクターであると捉えています。事業の飛躍に向けて「多様な変化を受け入れ、新たな価値と意欲とスピード感を持って、創造できる人材を創出する」方針のもと、次世代を担う社員の成長と定着のための取組みや、新しい価値観とスキルを生み出すための教育機会の確保を重点的に実行しています。
・社内環境整備
サステナビリティ基本方針に基づき、「個の力を最大限に発揮できるよう、社員一人ひとりのライフステージや価値観を尊重した上で、やりがいを持って思う存分挑戦できる環境を整え、提供する」という考えに立っております。特に社員が力を発揮するには、安全に・やりがいを感じながら仕事ができる基盤が重要であります。一方で、働き方の選択肢が増える中、育児や介護休業と仕事の両立支援やテレワーク勤務制度の導入を実施してきました。今後も一層、多様な働き方やワークライフバランスにも考慮した施策を実行していきたいと考えております。
当社は、代表取締役社長を委員長とし、原則として年2回開催する「リスク管理委員会」を中心としてグループ全体のリスク管理を統括しております。定期的にリスクの識別等を実施し、抽出された気候変動を含む個々のリスクについての対応を継続的に実施することによりリスクの極小化に努めております。また、当社グループが多数の事業を展開していることを踏まえ、個々のリスクを把握・管理するためにグループ各社の担当役員が指揮をとり、リスク管理を遂行しております。
また、不測の事態が発生した場合には、代表取締役社長を本部長とする危機管理対策本部を設置し迅速な対応を行い、損害拡大の防止と影響を最小限に止める体制を整えることとしております。
気候変動に関する移行リスク、物理的リスクについては、グループ各社で把握・識別・評価され、財務に影響を与えるリスクとして、「リスク管理委員会」にて取り組み強化に向けた討議を実施し、その結果を取締役会に提言・報告することで、適切に監督される体制を整備しています。
当社グループは、気候変動問題への対応に関し、温室効果ガス排出量はScope1、2の排出量を2050年度までに「カーボンニュートラル」を目指すことを長期目標として設定しました。また、Scope1、2については、2030年度までに2019年度比で30%削減(※1)、Scope3については、2030年度までに2019年度比で20%削減(※2)することを中期目標とします。
※1 2020年度 国内の排出量90%以上を占める国内2社(北海製罐㈱及び㈱日本キャンパック)を対象。
※2 2020年度 国内の排出量90%以上を占める国内4社(北海製罐㈱、㈱日本キャンパック、オーエスマシナリー㈱及びKE・OSマシナリー㈱)を対象。
※3 算定対象製品の拡大・再算定(北海製罐㈱)により修正。
また、当社グループでは、上記「(2)戦略」において記載した、人材の多様性の確保を含む人材の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針について、次の指標を用いております。当該指標に関する目標及び実績は、次のとおりであります。
人材の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針に基づく指標と実績
(注)1.上記データは、提出会社及び国内連結子会社を基準としております。
2.2022年度の一人当たりの平均研修時間数が減少しているのは、新型コロナウイルスの影響による研修時間を一部短縮したことによるものです。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況(以下、「経営成績等」という。)に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
当社グループの業績は、今後起こりうる様々な要因によって大きな影響を受ける可能性があります。当社グループでは、当社代表取締役社長を委員長とする「リスク管理委員会」(原則として年2回開催)が当社グループ全体のリスク管理を統括し、「コンプライアンス委員会」(原則として年4回開催)および「サステナビリティ委員会」(原則として年2回開催)との連携により定期的にリスクの識別等を実施し、抽出された個々のリスクについての対応を継続的に実施することによりリスクの極小化に努めております。また、当社グループが多数の事業を展開していることを踏まえ、個々のリスクを把握・管理するためにグループ各社においてリスク管理を遂行しており、各委員会が定期的に報告を受けています。
当社取締役会は、各委員会からの報告の受領等を通じてグループのリスク管理についての監督を行うほか、重要な経営課題については適宜グループ各社から報告を受け、審議しています。
(1) コンプライアンス
当社グループは、国内外において、法規制や政府の許認可など様々な公的規制の適用を受けて事業を行っており、これらの公的規制に違反した場合、監督官庁による処分、訴訟の提起、さらには事業活動の停止に至るリスクや企業ブランド価値の毀損、社会的信用の失墜等のリスクがあります。
当社グループでは、「コンプライアンス委員会」を設置し、法令遵守のみならず、役員・従業員が共有すべき倫理観、遵守すべき倫理規範等を「ホッカンホールディングス役職員行動規範」として制定し、当社グループにおける行動指針の遵守並びに法令違反等の予防に努めておりますが、国内外において、公的規制の新設・強化や想定外の適用、解釈の誤り等により、結果として当社グループが公的規制に抵触することになった場合には、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
(2) 気候変動
当社グループは、気候変動に伴うリスクや機会は事業戦略に大きな影響を及ぼすものと認識しており、2021年に「環境方針」を新たに策定し、新たな目標として2050年までの「カーボンニュートラル」を設定しました。また、この取り組みを積極的に推進するため「サステナビリティ委員会」を設置し、2022年2月には「気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD:Task Force on Climate-related Financial Disclosures)」の提言に賛同し、この枠組みに基づき重要なリスク及び機会を特定・開示しております。
この結果、重要な機会として平均気温の上昇による環境配慮製品の需要や害虫対策用エアゾールの需要アップ等が挙げられる一方、自然災害の急激な増加による物理リスク、カーボンプライシングの導入による移行リスクなどが喫緊の課題として確認されており、これらに対応した事業継続計画の策定及び強化、政策・法規制のモニタリングおよび再生可能エネルギーの促進などの取り組みを進めてまいりますが、予期せぬ、または予測を超えた気候変動リスクが顕在化した場合、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
(3) 自然災害・感染症
当社グループは、地震、台風等の自然災害及びウイルス等の感染症の流行による操業停止をせざるを得ないような事態の発生に備え、リスク分散を実施し従業員の安全確保、災害及び感染症の未然防止等を実施しております。しかしながら、予想を超える規模の被災により建物や設備の倒壊・破損や感染症等による生産の中断等が生じた場合、お客様への製品供給が遅れること等により、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
なお、当社グループは新型コロナウイルス感染症の感染拡大を防止するため、衛生管理の徹底その他適切な感染対策を実施しております。しかし、感染が拡大した場合、従業員の感染による操業停止やサプライチェーンの停滞等により、当社グループの事業運営、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
(4) 海外事業
当社グループは、東南アジアにおいて事業展開をおこなっており、海外における緊急事態の発生に備え、海外危機管理マニュアルを制定しておりますが、海外におけるテロの発生、政情の悪化、経済状況の変動、為替の変動及び予期しえない法律・規制・不利な影響を及ぼす租税制度の変更等があった場合、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
(5) 資材購入価格・物流コスト・エネルギーコスト
当社グループは、原油を原料としたペット樹脂や鋼材などの購入資材及び輸送・保管に伴う物流費並びにエネルギー費が、コストとして大きな比重を占めております。資源循環社会、脱炭素社会への貢献の観点から継続的に容器の軽量化や再生可能エネルギーの促進など資源使用量の削減に取り組む一方で、資材購入価格及び物流費並びにエネルギー費が上昇した場合、製品価格への転嫁に努めておりますが、転嫁することが出来なければ収益性は大きく低下し、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
(6) 市場環境
当社グループの主要な事業であります容器事業において、競合他社との価格競争及びお取引先様の内製化拡大が続いております。環境負荷低減及び利便性機能等を付与した新製品の研究開発を継続的に行ったとしても、予想を超える規模の既存製品の価格競争及びお客様の内製化拡大が実施された場合、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
(7) 人材確保
当社グループの事業は専門性を有した技術者により支えられており、少子高齢化に伴う労働人口の減少による採用者の減少に備え、また成長の源泉である人的資源を最適化するために適切な人事制度、教育制度の確立と、価値創出に貢献できる人材確保のための積極的な投資を行っておりますが、結果として人材の確保・定着が困難となった場合、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
(8) 取引先の信用リスク
当社グループは、取引先の信用状況を毎期見直す体制としておりますが、予期しえない財務状況の悪化により債権の回収に支障をきたす場合、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
(9) 製品の欠陥
当社グループは、様々な社会的課題や消費者課題と向き合い、顧客満足度が高く社会的に有用で安全な製品・サービスを開発し安定的に供給することにより、社会から信頼される企業を目指しており、世界的に認められている品質管理基準に従って各種の製品を製造しております。しかし、すべての製品について欠陥が無く、将来的にクレームが発生しないという保証はありません。また、製造物責任賠償については保険に加入しておりますが、この保険が最終的に負担する賠償額を十分にカバー出来るという保証はありません。大規模なクレームや製造物責任賠償につながるような製品の欠陥は、多額のコスト負担をもたらすのはもちろんのこと当社グループの評価に重大な影響を与え、それにより収益が低下し、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
(10) 情報セキュリティ
当社グループは、コンピューターウイルス対策や情報管理の徹底を進めております。しかしサイバー攻撃、不正アクセス及びコンピューターウイルスの侵入等により、これら情報が流出した場合並びに重要データの破壊、改ざん及びシステム停止等が生じた場合、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
(11) 減損会計
当社グループは、保有する固定資産について今後の業績動向や時価の下落等により収益性の低下等が認められた場合、減損損失を認識することとなり、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態の状況
(流動資産)
当連結会計年度末における流動資産の残高は50,936百万円(前連結会計年度末は52,776百万円)となり1,840百万円の減少となりました。これは売上債権が増加(27,542百万円から27,695百万円へ153百万円の増)したものの、流動資産の「その他」に含まれております未収入金が減少(3,466百万円から1,522百万円へ1,944百万円の減)したことが主な要因であります。
(固定資産)
当連結会計年度末における固定資産の残高は78,269百万円(前連結会計年度末は89,549百万円)となり11,280百万円の減少となりました。これは無形固定資産の「その他」に含まれております借地権が増加(3,258百万円から3,839百万円へ581百万円の増)したものの、有形固定資産の減少(67,728百万円から57,905百万円へ9,823百万円の減)、投資有価証券の減少(12,494百万円から10,980百万円へ1,514百万円の減)及びのれんが減少(2,445百万円から2,087百万円へ357百万円の減)したことが主な要因であります。
(流動負債)
当連結会計年度末における流動負債の残高は40,503百万円(前連結会計年度末は41,563百万円)となり1,060百万円の減少となりました。これは流動負債の「その他」に含まれております未払金の増加(2,965百万円から4,704百万円へ1,738百万円の増)及び未払法人税等が増加(395百万円から1,199百万円へ803百万円の増)したものの、短期借入金の減少(15,528百万円から13,652百万円へ1,876百万円の減)及び流動負債の「その他」に含まれております預り金が減少(1,745百万円から136百万円へ1,608百万円の減)したことが主な要因であります。
(固定負債)
当連結会計年度末における固定負債の残高は33,820百万円(前連結会計年度末は43,733百万円)となり9,913百万円の減少となりました。これは事業構造改革引当金1,220百万円の計上がありましたものの、長期借入金の減少(32,442百万円から22,304百万円へ10,137百万円の減)及び退職給付に係る負債が減少(3,906百万円から3,160百万円へ745百万円の減)したことが主な要因であります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産の残高は54,880百万円(前連結会計年度末は57,029百万円)となり2,148百万円の減少となりました。これは退職給付に係る調整累計額の増加(△512百万円から190百万円へ703百万円の増)、為替換算調整勘定の増加(301百万円から830百万円へ529百万円の増)及び非支配株主持分が増加(4,055百万円から4,293百万円へ238百万円の増)したものの、親会社株主に帰属する当期純損失2,007百万円の計上、その他有価証券評価差額金の減少(5,095百万円から4,018百万円へ1,077百万円の減)及び配当金の支払567百万円がありましたことが主な要因であります。
② 経営成績の状況
当連結会計年度における売上高は93,660百万円(前年度比8.5%増)となりました。
利益面におきましては、原材料価格やエネルギーコスト高騰の影響により、営業損失は456百万円(前年度は営業利益1,324百万円)、経常利益は332百万円(前年度比77.6%減)となりました。また、減損損失の計上等がありましたため、親会社株主に帰属する当期純損失は2,007百万円(前年度は親会社株主に帰属する当期純損失1,234百万円)となりました。
③ キャッシュ・フローの状況
キャッシュ・フローにつきましては、営業活動によるキャッシュ・フローで9,295百万円の増加(前年度は11,860百万円の増加)、投資活動によるキャッシュ・フローで4,093百万円の増加(前年度は3,605百万円の減少)、財務活動によるキャッシュ・フローで13,433百万円の減少(前年度は7,206百万円の減少)がありました。
営業活動によるキャッシュ・フローは、減価償却費7,664百万円(前年度は7,693百万円)、減損損失5,199百万円(前年度は2,650百万円)、事業構造改革費用2,800百万円、有形固定資産除売却益7,626百万円(前年度は有形固定資産除売却損84百万円)、法人税等の還付額2,020百万円(前年度は1,381百万円)が主な増減要因であります。
投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得による支出3,794百万円(前年度は8,145百万円)、有形固定資産の売却による収入8,360百万円(前年度は178百万円)が主な増減要因であります。
財務活動によるキャッシュ・フローは、長期及び短期借入金の返済による支出19,672百万円(前年度は20,936百万円)、長期及び短期借入れによる収入7,589百万円(前年度は15,179百万円)、リース債務の返済による支出731百万円(前年度は992百万円)、提出会社による配当金の支払額567百万円(前年度は452百万円)が主な増減要因であります。
この結果、現金及び現金同等物は、91百万円増加し、当連結会計年度末は10,161百万円となりました。
④ 生産、受注及び販売の実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1.金額は、販売価格であります。
2.「その他」の金額には、工場内運搬作業等の請負事業は生産活動を行っていないため含まれておりません。
当社グループにおける各事業はいずれのセグメントにおいても受注に基づく生産、販売が大部分を占めており、かつ受注から販売までの期間が短期間で受注残高の増減が僅少であることから、販売実績を受注実績とみなして差し支えありません。
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
イ 財政状態の分析
(容器事業)
当連結会計年度末におけるセグメント資産の残高は36,007百万円(前連結会計年度末は40,931百万円)となり4,923百万円の減少となりました。これは北海製罐株式会社における空缶製造設備の更新等の設備投資929百万円がありましたものの、減損損失の計上5,148百万円及び減価償却費の計上1,644百万円が主な要因であります。
(充填事業)
当連結会計年度末におけるセグメント資産の残高は56,891百万円(前連結会計年度末は61,244百万円)となり4,353百万円の減少となりました。これは株式会社日本キャンパックにおけるペットボトル充填関連設備の取得等の設備投資1,443百万円がありましたものの、減価償却費の計上4,278百万円、売掛金の減少及び電子記録債権の減少が主な要因であります。
(機械製作事業)
当連結会計年度末におけるセグメント資産の残高は3,480百万円(前連結会計年度末は4,788百万円)となり1,308百万円の減少となりました。これは減価償却費の計上95百万円、受取手形、売掛金及び契約資産の減少及び電子記録債権の減少が主な要因であります。
(海外事業)
当連結会計年度末におけるセグメント資産の残高は22,093百万円(前連結会計年度末は21,225百万円)となり868百万円の増加となりました。これは減価償却費の計上1,356百万円がありましたものの、PT.HOKKAN DELTAPACK INDUSTRIにおける飲料用パッケージ製造設備の取得等の設備投資1,535百万円及び現金及び預金の増加が主な要因であります。
(その他)
当連結会計年度末におけるセグメント資産の残高は1,977百万円(前連結会計年度末は1,952百万円)となり24百万円の増加となりました。これは減価償却費の計上138百万円がありましたものの、受取手形及び売掛金の増加及び電子記録債権の増加が主な要因であります。
ロ 経営成績の分析
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染拡大に係る政府による各種行動規制が段階的に緩和され、経済活動が徐々に正常化する中、景気は緩やかに持ち直しの動きがみられたものの、急速な円安の進行や、ウクライナ情勢の長期化に伴うエネルギーコストの高止まり等の影響により物価の高騰が続くなど、厳しい状況で推移しました。また、世界的なサプライチェーンによる半導体不足や物価高騰に伴う金融政策による景気減速への懸念もあり、依然として先行き不透明な状況が続いております。
このような状況の下、当社グループは2022年5月に新中期経営計画VENTURE-5を公表し、重要な経営課題として、サステナビリティに関するマテリアリティを設定し、目標・KPIを定めるなど、中長期的な事業構造改革に取り組んでまいりました。その結果、当連結会計年度における当社グループ連結業績は、売上高は93,660百万円(前年度比8.5%増)となりました。しかしながら、原材料価格やエネルギーコスト高騰の影響等により、営業損失は456百万円(前年度は営業利益1,324百万円)、経常利益は332百万円(前年度比77.6%減)となりました。また、北海製罐株式会社における飲料用スチール空缶事業の廃止に伴い、同製品の製造工場である岩槻工場等の固定資産売却による売却益を計上しましたものの、同社減損損失等があったため、親会社株主に帰属する当期純損失は2,007百万円(前年度は親会社株主に帰属する当期純損失1,234百万円)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次の通りであります。
[容器事業]
(メタル缶)
①飲料缶・食品缶
飲料用スチール空缶につきましては、自動販売機での販売は依然として低調に推移しましたものの、一部のお客様より限定商品を受注したことにより前年を若干上回りました。
なお、昨年10月3日に開示の通り、飲料用スチール空缶事業につきましては、市場環境の変化等の影響により利益確保が難しくなること、また中期的にみても収益性の改善が困難であると判断し、本年3月末をもちまして同事業を廃止しております。
食品缶詰用空缶につきましては、水産缶詰では、主にサバやサンマなど青魚缶詰の販売が市況に連動して低調に推移したことにより、前年を下回りました。また、農産缶詰においては、主力であるスイートコーン缶詰の販売不振の影響により前年を下回りました。以上により、食品缶詰用空缶全体では前年を下回る結果となりました。
②その他
エアゾール用空缶につきましては、前年好調であったエアコン洗浄剤やホビー用塗料等の販売が落ち込みましたものの、主力の殺虫剤関連製品が堅調に推移し、また燃料ボンベ缶が好調に推移しましたため、前年を上回る結果となりました。
美術缶につきましては、行動規制の緩和による需要回復等により菓子缶やスパイス缶の販売が好調に推移し、前年を上回る結果となりました。
(プラスチック容器)
①飲料用ペットボトル
飲料用ペットボトルにつきましては、一部の製品において価格を改定したこと、またホット製品向けボトルやプリフォームの販売も好調に推移しましたため、プリフォームを含む飲料用ペットボトル全体としては、前年を上回りました。
②食品用ペットボトル
食品用ペットボトルにつきましては、当社ボトルの採用が拡大したほか、PET素材の二重構造バリアボトルの大容量容器の販売が好調に推移し、また通常容量容器の新規受注が寄与しましたため、前年を上回りました。
③その他
その他のプラスチック製容器包装につきましては、前年を下回りましたものの、バッグインボックスにつきましては、外食産業向けドリンクサーバー用等の販売が増加したことにより、前年を上回る結果となりました。
以上の結果、容器事業全体の売上高は35,635百万円(前年度比6.9%増)となりましたものの、営業損失は1,289百万円(前年度は営業損失631百万円)となりました。
[充填事業]
(缶製品)
缶製品につきましては、通常缶は缶コーヒーの販売不振の影響で低調に推移しましたものの、リシール缶(ボトル缶)は好調に推移しましたため、前年を若干上回る結果となりました。
(ペットボトル製品)
ペットボトル製品につきましては、大型ペットボトルでは家庭内消費が増加したことや新製品の受注等により販売が堅調に推移しており、また小型ペットボトルにつきましては新ラインの稼働により受注が増加しましたため前年を上回りました。
以上の結果、乳製品受託製造および食品の受託製造を含めた充填事業全体の売上高は37,565百万円(前年度比6.8%増)となり、営業利益は1,652百万円(前年度比45.1%減)となりました。
[機械製作事業]
機械製作事業においては、設備投資を手控える動きなどから、自動車部品にかかる製品設備、金型などの受注が減少しましたため、機械製作事業全体の売上高は3,273百万円(前年度比5.7%減)となり、営業損失は27百万円(前年度は営業損失142百万円)となりました。
[海外事業]
インドネシアにおいては、新型コロナウイルス感染拡大に係る政府による各種行動規制が緩和されたことにより経済活動は活発化しており、コロナ禍前の水準近くまで戻りつつあります。ホッカン・デルタパック・インダストリ社では、新規顧客の獲得によりプリフォームの販売が好調であり、加えて新ラインの稼働によりキャップの販売も順調でありましたため、前年を上回る結果となりました。また、ホッカン・インドネシア社では、主要なお客様からの受注が堅調に推移し、円安の影響もありましたため、売上高は前年並みに推移いたしました。
ベトナムにおいては、日本キャンパック・ベトナム社では、販売数量は前年を下回りましたものの、高価格帯の製品の販売が増加しましたため、前年を上回る結果となりました。
以上の結果、海外事業全体の売上高は15,455百万円(前年度比21.3%増)となり、営業利益は774百万円(前年度比2.1%減)となりました。
[その他]
株式会社コスメサイエンスにおいては、新たなお客様との取引開始により、前年を上回る結果となりました。
以上の結果、工場内運搬作業等受託を含めたその他売上高は1,730百万円(前年度比8.6%増)となり、営業利益は92百万円(前年度は営業損失46百万円)となりました。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
イ キャッシュ・フローの分析
当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況の分析・検討内容につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に含めて記載しております。
ロ 資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループの資本の財源及び資金の流動性につきましては、当社グループの主要な資金需要は、製品製造のための材料費、労務費、経費、販売費及び一般管理費等の営業費用及び設備投資等であります。これらの資金需要につきましては、営業活動によるキャッシュ・フロー及び金融機関からの借入等による資金調達にて対応していくこととしております。
運転資金につきましては、当社及び国内連結子会社においてCMS(キャッシュ・マネジメント・サービス)を導入しており、各社における余剰資金を当社へ集中し、一元管理を行うことで、資金効率の向上を図っております。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりであります。
また、連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
該当事項はありません。
当連結会計年度において、当社グループは変化の激しい時代に対応すべく、グループ各社との連携を深め、将来の利益創出を方向付ける技術開発、商品開発などの研究開発活動を行ってまいりました。研究開発費の総額は
セグメントごとの研究開発活動を示すと、次のとおりであります。
(1) 容器事業
Carbon Neutral、SDGsなど地球環境への意識の高まりから、環境対応を基軸とした製品開発を進めています。また、ものつくりの原点に回帰し製造効率を設計的にカイゼンする製造技術開発に着手しています。
プラスチック容器においては、2022年4月から施行された「プラスチック使用製品設計指針」に基づき、製品の設計、材料の選定、ライフサイクルの評価を行い、環境負荷の低減、資源循環の促進に繋がる製品開発を進めています。従来製品では、リサイクルPET材料(rPET)を使用した製品ラインナップの拡充、および容器の軽量化開発を行っています。リサイクルポリエチレン材料(rPE)は、製品輸送に使用する袋に30%混合した水平リサイクル製品の使用を開始しました。rPEは更なる用途拡大を目指しております。また、フードロス削減に貢献する醤油の鮮度保持PET二重容器の技術を応用した製品開発では、分離リサイクル可能な複合容器や内容物の保存性を高めた容器など、環境適性や付加価値の高い新たな製品の実用化を目指し開発に取り組んでいます。
メタル容器においては、環境対応として、金属材料の使用量を削減するための粉乳缶、美術缶の軽量化(ゲージダウン)開発を行っています。 また、鋼板へのデジタル印刷とUV硬化仕上げニスの開発により、版不要、印刷通し回数削減、ブランド変更時間大幅短縮を可能にするとともに、ガスオーブンを使用しない製造プロセスの開発に取り組んでいます。依然として続く材料供給不安に対しては、供給リスクが少ない代替品への切り替えを進めております。供給不安材料への対応は事業継続のための基礎的なアクションであり、優先的に対応しています。製造効率の改善については、エアゾール缶を優先して金型設計や製造条件の適正化を行うことに着手しています。
研究開発費の金額は、
環境に配慮した充填技術のための研究開発を行っております。
研究開発費の金額は、