文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題
当社グループは、「地球環境との調和の中で、材料・物質の革新と創出を通して高品質の製品とサービスを顧客に提供し、もって広く社会に貢献する」ことを企業グループ理念として掲げ、ESGを中核に据えた経営を行っていくことで、事業活動を通じた社会貢献を目指しております。また、目指すべき企業グループ像として、「化学の力で社会課題を解決し、多様な価値の創造を通して持続的に成長し続ける企業グループ」を掲げております。
2021年度に策定した長期経営計画「VISION 2030」では、当社グループが目指す未来社会「環境と調和した循環型社会」、「健康・安心にくらせる快適社会」、「多様な価値を生み出す包摂社会」の実現に向けて、取り組むべきマテリアリティ(重要課題)を特定し、それらを前提に5つの基本戦略を策定しました。「社会課題視点」、「ソリューション型ビジネスモデル」、「サーキュラーエコノミー型ビジネスモデル」、「デジタルトランスフォーメーション(DX)」を全社・全事業に展開して従来型の素材提供型ビジネスからの転換を図るとともに、強靭な「経営基盤・事業基盤」を構築し、変革を加速してまいります。
<目指す未来社会/マテリアリティ>
<VISION 2030基本戦略>
また、マテリアリティに紐づくKPIを非財務指標として定めました。KPIマネジメントを推進することにより、事業・機能部門の相互連携を強化し、VISION 2030の実行力の強化に取り組んでおります(KPIの詳細は次頁をご参照ください)。
<VISION 2030 計数目標(KPI)/投資資源配分>
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財務KPI |
目標(2030年) |
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投資資源配分 |
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コア営業利益 |
2,500億円 |
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親会社の所有者に帰属する当期利益 |
1,400億円 |
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ROIC |
8.0%以上 |
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Net D/E |
0.8以下 |
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ROE |
10%以上 |
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マテリアリティ |
非財務KPI |
目標(2030年) |
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持続可能な社会への貢献 ・気候変動 ・サーキュラーエコノミー ・健康とくらし ・住みよいまち ・食の安心 ・ライフサイクル全体を 意識した製品設計 |
Blue Value®製品売上収益比率 |
40% |
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Rose Value®製品売上収益比率 |
40% |
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GHG排出量削減率(Scope1+2) |
40%(2013年度比) |
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事業継続の前提となる課題 |
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人権尊重 |
人権リスクへの対応 |
国内外全拠点での人権デュー・ディリジェンスシステム構築によるリスク把握と是正 |
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安全 |
重大事故・重大労災件数 |
ゼロ (VISION 2030期間を通じて) |
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リスク・コンプライアンス マネジメント |
重大な法令・ルール違反数 |
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品質 |
PL事故、重大品質インシデント件数 |
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安定生産 |
AI・IoTを中心とした先進生産技術の実装件数 |
100件 (2021~2030年の累計) |
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事業継続に不可欠な能力 |
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企業文化 |
エンゲージメントスコア |
50% |
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人的資本 |
戦略重要ポジション後継者候補準備率 |
250% |
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執行役員多様化人数(女性・外国籍・中途採用) |
≧10名(うち、女性≧3名)(提出会社) |
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女性管理職(課長級以上)比率 |
15%(提出会社) |
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生活習慣病平均有所見率 |
≦8.0%(提出会社) |
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メンタル不調休業強度率 |
0.25(提出会社) |
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デジタルトランスフォーメーション |
データサイエンティスト数 |
165名(2025年度) |
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イノベーション |
事業部所管テーマ数 |
≧2倍(2020年度比) |
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未来技術創生センターにおける開発新領域数 |
≧3領域 |
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パートナーシップ |
持続可能な調達率 |
80% |
(注)Blue Value®とRose Value®とは、当社グループが目指す未来社会実現のため、提供する製品・サービスの環境および社会への貢献を見える化し、その価値をステークホルダーの方々と共有できるようにしたものです。製品・サービスを用途別に独自の指標で評価し、環境貢献価値の高いものをBlue Value®製品、QOL向上貢献価値の高いものをRose Value®製品として認定しております。
また、当社は、長期経営計画に基づき毎年向こう3ヵ年の事業計画の見直しを行うというローリング方式を採用しています。社会環境の変化が急速かつ大きくなる中で、長期的な視野を持ちつつ、経営の環境適応性を高め、戦略推進を加速してまいります。
このような経営ビジョン及び経営計画のもと、2023年度において、当社は、次のように経営環境を認識し、重点課題に取り組んでまいります。
<経営環境>
2023年度の世界経済は、ウクライナ危機の長期化、欧米における金利上昇等による世界的なリセッションリスクの発現等が懸念されるものの、中国の経済再開やインフレ率の緩やかな低下等もあり、回復基調となることが見込まれます。
日本経済においても、上記リスクに加え、為替や原燃料価格の変動を受けた業績悪化も懸念されますが、コロナ禍による経済活動への制約がほぼ解消されることもあり、回復基調となることが見込まれます。
化学工業界においても、為替や原燃料価格の変動の影響が懸念されますが、景気の持ち直しの動きに伴う需要拡大が見込まれます。
<重点課題>
①財務目標
・事業環境変化を踏まえたキャッシュ・フローマネジメントの徹底(資源投入の優先順位付)と投資の確実な回収
・成長領域における事業領域の拡大・深耕による更なる成長実現
・ベーシック&グリーン・マテリアルズにおける事業再構築及びダウンフロー強化による高機能品拡大
・ソリューション型ビジネスモデルの構築
②非財務目標
・グループ全体の安全文化の醸成(「安全は全てに優先する」の徹底と自主改善活動推進)
・サプライチェーン全体を俯瞰した品質マネジメント体制構築に向けた設計・開発プロセスの改善・強化
・VISION 2030の実現に向けた新しい取り組みや果敢なチャレンジを通じた、従業員のエンゲージメント向上
・Blue Value®及びRose Value®製品・サービスの創出・拡大の推進
・2050年カーボンニュートラルの実現及びサーキュラーエコノミー対応製品・ビジネスの拡大に向けた方策の具体化
・新たな価値創造に向けたオープンイノベーションの推進、具体策の実行と、Beyond 2030に向けて解決すべき社会課題の抽出
・デジタルリテラシーの向上等を通じた業務変革の推進、開発力の強化、事業モデル変革による、コーポレートトランスフォーメーションの実現加速
・留意すべき人権課題抽出に向けた取り組みの推進と、バリューチェーン全体を通じた責任あるビジネスの追求
このような情勢のもと、2023年度の当社グループの業績は、下表のとおりとなることを予想しております。
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2023年度連結業績予想 |
2022年度連結業績 |
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売上収益 |
(億円) |
19,000 |
18,795 |
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コア営業利益 |
(億円) |
1,500 |
1,139 |
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営業利益 |
(億円) |
1,450 |
1,290 |
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親会社の所有者に帰属する当期利益 |
(億円) |
1,000 |
829 |
※当社は2020年度より国際財務報告基準(IFRS)を適用しております。コア営業利益は、営業利益から非経常的な要因(事業撤退や縮小から生じる損失等)により発生した損益を除いて算出しております。
(2) 事業領域ごとの環境分析及び戦略
①ライフ&ヘルスケア・ソリューション
世界の総人口増加・健康寿命延伸、パンデミックによる衛生環境ニーズの高まりなどを背景として生活の質(QOL)向上、安全・安心な食への貢献が求められています。ライフ&ヘルスケア・ソリューション事業は、ライフケア、ウェルネス、メディカルという3つの事業領域にわたって、いのちと健康、豊かな暮らしに貢献するソリューションを提供し、第1の収益の柱として当社グループの持続的成長に寄与していきます。
(主要製品)
ビジョンケア材料、不織布、オーラルケア材料、パーソナルケア材料、農業化学品を事業展開しています。
低屈折率から高屈折率まで、幅広く展開しているメガネレンズ用材料は、当社グループにて、世界シェア45%を占めています。薄肉中空構造によりプラスチック使用量を削減した不織布(エアリファ™)は、環境対応ニーズを捉え市場の評価を得ています。オーラルケア材料は、修復材、義歯関連、3Dプリンターインク、接着用セメントなど幅広いラインナップで世界中に販売しています。パーソナルケア材料では、得意とする酵素技術、有機合成技術を武器に、QOL向上に資するファインケミカル製品を提供しています。農業化学品は世界の創農薬をリードする研究開発力で、作物保護およびQOL向上に貢献する製品とサービスをグローバルに展開しています。また、整形外科材事業では、素材技術を活かした医療機器の開発を進めていきます。
(強み)
<ライフケアソリューション>
▶ビジョンケア材料
・幅広い製品ラインナップ
▶不織布
・原料樹脂から加工まで一貫した技術力
▶パーソナルケア材料
・酵素技術、有機合成技術を基盤とした研究開発力
<ウェルネスソリューション>
▶農業化学品
・有機合成を基盤とした独自性の高い創薬力と生産技術
・安全で環境負荷の少ない天然物由来の製品ポートフォリオ
・顧客ニーズに立脚した開発に対応可能な製剤開発力
<メディカルソリューション>
▶オーラルケア材料
・グローバルでのブランド力
・素材から歯科材料までの研究開発力
▶整形外科材
・歯科材料などに展開している素材技術
(基本戦略)
<ライフケアソリューション>
▶ビジョンケア材料
・多様な顧客ニーズに応じた高付加価値材料の開発
▶新領域
・ビジョンケア以外の新たな柱の育成(生活環境・水環境分野での新事業・新製品開発)
<ウェルネスソリューション>
▶農業化学品
・成長ドライバーのブラジル、インド、東南アジア等、成長市場への展開加速
・環境配慮型農薬の拡充
・蚊が媒介する伝染病撲滅への取組み、衛生害虫の防除および防蟻等の拡大
▶新領域
・健康・バイオ技術関連領域を拡大(ニュートリション分野、検査・診断分野での新事業・新製品開発)
<メディカルソリューション>
▶オーラルケア材料
・グループ連携強化
・注力歯科領域(修復材、義歯関連、3Dプリンターインク、接着用セメント)の新製品開発・投入
▶新領域
・整形外科領域、医薬CDMO事業への拡大
②モビリティソリューション
世界的な環境意識の高まりや社会的責任への対応要請を背景に、サプライチェーンにおける環境負荷低減の重要性が高まっており、モビリティの燃費向上、リサイクル材料、バイオ材料の活用、省エネルギーや再生可能エネルギーの利活用拡大等への貢献が求められています。また、CASEやMaaSの進展により、移動空間としての快適性の向上や車室の高機能化といった、モビリティにおける多様なニーズや機会の創出に繋がると期待されています。
当社では、自動車を中心としたあらゆる種類の人・モノの移動手段を「モビリティ」と定義しています。このモビリティ領域において、多様化するニーズに対応したソリューションの提供と個々の事業の競争力強化を通じた持続的な成長を実現していきます。
(主要製品)
エラストマー、機能性コンパウンド、ポリプロピレン・コンパウンド、複合材料、ソリューション事業等において、モビリティにおける軽量化、燃費向上、電動化、自動化等のためのソリューションを提供しています。
自動車のバンパーに用いられるポリプロピレン・コンパウンドは、世界シェア2位、アジアシェア1位を誇っています。独自の配合レシピは原料に遡り樹脂そのものを設計する技術を強みとして保有しており、顧客の高い評価を得ています。
(強み)
・幅広い材料ラインナップ
・高い技術力と品質
・グローバルネットワークを活かした幅広い顧客基盤
・技術サービス
・バリューチェーンを通じたトータルソリューション提案力
(基本戦略)
<素材提供型ビジネス>
・「高成長 & サステナビリティへの貢献」×「競争優位」な領域に対する販売・開発の集中
・需要に応じた生産能力増強、グローバル拠点を最大活用したレジリエントな生産体制の構築
<ソリューション型ビジネス>
・当社グループが保有する機能・技術・素材と、他社との連携により創出するコンセプトブッシュ型ビジネスの推進
・当社グループが保有する技術・知見を活かしたサービス提供による事業機会探索
③ICTソリューション
デジタル化の進展により、半導体等ICT関連製品への需要は益々高まっています。ICTソリューションでは、①半導体・実装、②イメージング、③電池材料、④コンバーティングの各領域に重点的に取り組んでおり、事業ポートフォリオの変革を通じたソリューション型ビジネスモデルの構築を加速してまいります。
また、安全・快適なインフラ、健康な暮らし、持続可能な地球環境を支えるAI、6G、ロボティクス等の進化といった様々な社会課題の解決に貢献する『ユニーク』なICTソリューション事業の創造・拡大を図ります。
(主要製品)
半導体・電子部品工程部材、光学材料、リチウムイオン電池材料・次世代電池材料、高機能食品包装材料等を事業展開しています。半導体製造におけるウェハー裏面研削時(BGプロセス)の回路面保護テープとしてのイクロステープ™、スマホカメラのレンズ材料としてのアペル®はそれぞれ世界シェア1位です。LSI製造工程における防塵用超薄膜部材として用いられる三井ペリクル™については世界最先端EUVペリクルの事業強化と旭化成事業の統合効果でNo.1の地位を確立していきます。
(強み)
・半導体・実装領域およびイメージング領域におけるユニークでシェアの高い製品
・高い技術力と品質、技術サービス
・グローバルでの顧客基盤
・バリューチェーンを通じたトータルソリューション提案力
(基本戦略)
<半導体・実装ソリューション>
グローバルな技術サービス・評価・マーケティング機能強化
<イメージングソリューション>
先端ニーズへの先着に向けた開発加速
<電池材料ソリューション>
次世代電池材料の開発強化
<コンバーティングソリューション>
環境対応包材の拡大
④ベーシック&グリーン・マテリアルズ
石化・基礎化学品を中心とする当本部の事業は、自動車、住宅、家電、インフラ、食品包装をはじめ、様々な分野に素材提供を行っています。特徴のある技術と付加価値製品群の拡大、さらなるコスト競争力強化により、安定した収益を確保し、当社グループの基盤事業を目指します。
近年、事業最適化・再構築の実行により、収益構造が着実に改善してきています。基礎原料であるエチレンについては、エボリュー®に代表される高付加価値ポリマーの拡販を通じた稼働の安定、採算性向上を進めています。また、合成樹脂などの原料となる基礎化学品フェノールを生産するシンガポールの製造子会社の他社への譲渡や、ウレタン樹脂原料となるTDI(トルエンジイソシアネート)の、需要動向に合わせたプラント能力の最適化を意思決定するなど、市況変動を受けやすい事業の整理、縮小を進めております。事業を取り巻く環境は不透明なものの、高付加価値製品の拡充や、地産地消化による高稼働率維持など、徹底した合理化を推進し、市況・需給等の変動を受け難い、安定した収益基盤を築き上げていきます。
また、「グリーンケミカル」を成長領域と位置付け、バイオマス原料の導入やプラスチックリサイクル、CCUS(Carbon dioxide Capture Utilization and Storage)などの幅広い分野での事業化を目指します。バイオマス原料への取り組みとしては、バイオマスナフサを日本で初めて導入した実績をもとに、ナフサクラッカーを起点としたバイオマス製品の拡充を図っていくとともに、バイオマス原料の多様化や他社との調達連携を推進してまいります。プラスチックリサイクルに関しては、マテリアルリサイクル・ケミカルリサイクルいずれも他社との協働により、優位な技術を互いに持ち寄ることで新しいビジネスモデルの創出を積極的に進め、これらの早期の社会実装化を目指しています。これら施策により当社グループの基盤となる事業展開を目指します。
(主要製品)
エチレン、プロピレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、触媒、フェノール類、高純度テレフタル酸、ペット樹脂、ポリウレタン材料、工業薬品等の事業を展開しています。当社のナフサクラッカーにおいて、ナフサを熱分解してエチレン、プロピレン等の基礎原料を生産し、さらに付加価値を高めた様々な製品を生産しています。海外の専門機関から、当社のナフサクラッカーは、アジアの新規大型クラッカーと比較して遜色なく、高いエネルギー効率を有しているとの評価を得ており、これが当本部以外の高付加価値製品群も含めた誘導品における競争力の源泉となっております。
(強み)
・世界トップクラスの競争力を有するナフサクラッカー
・メタロセンをはじめとするポリオレフィン触媒技術
・ウレタン製品差別化のための高機能ポリオール、高機能MDI
・バイオマスポリオールの開発、製造技術
・バイオマスナフサ導入による幅広い製品でのバイオマス化
(基本戦略)
<再構築>
フェノール・PTA/PET・ウレタン事業の再構築の加速によるボラティリティの低減
・コストダウン
・各拠点での製品チェーン最適化
・提携拡大等でライトアセット化
<ダウンフロー強化>
高機能化・ニッチ品の拡大など、ダウンフロー強化による収益安定化
・高機能PP、高機能MDI
・本州化学(ヘルスケア、ICT材料)
・HQ、触媒ライセンス
<グリーンケミカル>
グリーンケミカルの拡大による環境対応強化
・バイオマス原料への転換、バイオマス原料の多様化
・バイオマス誘導品(バイオマスポリオレフィン、バイオマスポリオール)
・リサイクル(マテリアル/ケミカルリサイクル)
(1)サステナビリティ全般に関する開示
当社グループは、ESGを中核に据えた経営により、社会価値向上と企業価値向上の双方の両立を目指し、VISION 2030において、ESG要素の経営/戦略への組み込みのさらなる具体化、実行フェーズへの移行を進めています。
また、財務・非財務は互いになくてはならないものと認識しており、次の方針の下、サステナビリティ経営を推進しています。
①ガバナンス
当社グループでは、経営において重要なESGに関連する各種テーマにつき、全社戦略会議やESG推進委員会等で対応の方向性を討議しております。さらに、その討議結果のうち、特に重要な事項に係る方針・戦略・計画は、経営会議や取締役会に諮り承認を受けております。承認された方針・戦略・計画は、各部門の戦略への落とし込み、実行に向け具体的な取り組みを進めていきます。マテリアリティやVISION 2030の非財務指標の進捗管理や見直しも本ガバナンス体制の下で行っております。また、ESG推進に関する新たな重要項目の検討や施策立案等が必要となった場合は、当該項目を担当する分科会を設置することとしております。2022年度より分科会として、サーキュラーエコノミーCoE(センター・オブ・エクセレンス)を発足し、活動の強化を図っています。
なお、ESG推進に関するグループ横断的な方針・戦略・計画の審議・討議・報告等を行う責任者はESG推進員会担当役員になります。
②リスク管理
サステナビリティに関するリスク管理については、全社のリスク管理に統合されているため、詳細は
③戦略
サステナビリティに関する戦略については、VISION 2030に統合されているため、詳細は「
④指標及び目標
サステナビリティに関する指標及び目標については、VISION 2030に統合されているため、詳細は「
(2)気候変動対応に関する開示
当社グループは、2019年1月にTCFDの提言への賛同を表明し、化学企業として気候変動に真摯に向き合い、事業に影響する機会・リスクへの理解を深化させ、その取り組みの開示を進めております。当社グループのTCFD提言に向けた取り組みについての詳細は当社Webサイトをご参照ください。
(
①ガバナンス
気候変動対応に関する方針・戦略・計画は、ESG推進委員会にて討議します。討議結果は経営会議に報告され、特に重要な事項については、全社戦略会議での討議や経営会議での審議を経て、取締役会に諮り承認を受けております。
2022年度に、ESG推進委員会の下にサーキュラーエコノミーCoEを発足しました。本CoEは、CTOを総括責任者とするステアリングコミッティ及び3つのワーキンググループ(バイオマス、リサイクル、気候変動)により構成されております。当社グループは、気候変動問題とプラスチック資源循環・廃棄物管理等の諸課題を一体として捉え、サーキュラーエコノミーへの対応強化を通じてその解決を図る必要があると考えているためです。本体制の下での議論はESG推進委員会に報告され、重要な事項については追加討議する仕組みとなっています。
なお、気候変動対応に関するグループ横断的な方針・戦略・計画の審議・討議・報告等を行う責任者は、ESG推進委員会担当役員です。
②リスク管理
気候変動に関するリスク管理については、全社のリスク管理に統合されているため、詳細は「
気候変動に関するリスクについては、VISION 2030及びカーボンニュートラル戦略におけるリスク管理の一環として、全部門において短中長期課題(リスク、機会)の抽出と対応策の検討・実行を予算化することを義務化し、全社で一括管理しております。抽出された重要な気候変動関連リスクは、サーキュラーエコノミーCoE内で議論され、必要に応じてESG推進委員会等の議題となり、全社のリスク管理体制に組み入れられます。
③戦略
当社グループは、2019年に気候変動対応方針を策定・公表しています。本方針では緩和策としてGHG削減推進による低炭素社会の実現を掲げ、具体的には「製造における低炭素化」「製品によるGHG削減」「リサイクル技術向上」「バリューチェーンにおける貢献最大化」に向けた取り組みを進めることとしております。これらが低炭素社会への移行計画の方針に該当すると考えており、本方針に基づき、以下のように気候変動リスクの重要性評価及びシナリオ分析を進め、VISION 2030及びカーボンニュートラル戦略の形で移行計画を事業戦略に落とし込んでおります。
気候変動によるリスクの最小化に向けて
物理的リスクについては、「自然災害の激甚化」による中期的な資産被害額はさほど大きくないと見込んでおりますが、今後、操業の影響まで含めてインパクト評価を行った上で、必要に応じてVISION 2030の基本戦略である「経営基盤・事業基盤の変革加速」に組み込み、対応してまいります。
移行リスクについては、「炭素税導入に伴うコスト増加」及び「燃料・電力のコスト上昇」による事業インパクトが、中長期的に大きくなると見込んでおります。2030年度までに原燃料の低炭素化、省エネ促進、再エネ導入を進めるなど、GHG排出量の確実な削減を推進してまいります。
本評価・分析を踏まえ、2020年度には、①当社グループのGHG排出量削減(Scope1+2)及び②製品提供を通じたGHG削減貢献量の最大化を目指すカーボンニュートラル戦略を打ち出しました。本戦略はVISION 2030にも織り込み、 カーボンニュートラルロードマップの策定や非財務指標への組み込みなどを通じて2050年カーボンニュートラルの実現を目指しております。
気候変動による機会の最大化に向けて
Blue Value®/ Rose Value®製品・サービスの売上収益拡大は、VISION 2030の基本戦略である「事業ポートフォリオ変革の追求」「ソリューション型ビジネスモデルの構築」「サーキュラーエコノミーへの対応強化」によって推進します。気候変動対応を含む社会課題視点を全事業へ展開することで、製品・サービスによる持続可能な社会構築への貢献を拡大し、当社グループの機会獲得につなげてまいります。
レジリエンスの向上
当社グループは、上述のようなリスク及び機会の視点を全社戦略に反映していく必要性を認識しております。
VISION 2030及びカーボンニュートラル戦略のローリングを行っていく中で、リスクの最小化及びリスクの打ち返しによる機会の最大化を事業戦略や拠点戦略を含む全社戦略に織り込み、当社グループのレジリエンス向上を目指します。
当社の気候変動対応方針及びカーボンニュートラル戦略の詳細については、以下のWebサイトをご参照ください。
気候変動対応方針
(https://jp.mitsuichemicals.com/jp/sustainability/mci_sustainability/circular_economy/policy.htm)
カーボンニュートラル戦略
(https://jp.mitsuichemicals.com/jp/sustainability/mci_sustainability/circular_economy/carbon_neutrality.htm)
④指標及び目標
当社グループは、気候変動関連リスク及び機会の管理に用いる指標及び目標を設定しております。これらをVISION 2030の非財務指標及び経営目標として位置付け、進捗を管理しております。GHG排出量の削減については、当社グループの収益に深く関係すると捉えており、公表済みのカーボンニュートラル戦略施策の実行に留まらず、検討を継続しております。
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区分 |
指標 |
目標 |
実績(注) |
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緩和 |
GHG排出量の削減 |
GHG排出量削減率(Scope1+2) (2013年度比) |
40% (2030年度) 100%(2050年度) |
21% |
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GHG削減貢献量の最大化 |
Blue Value®製品売上収益比率 |
40%(2030年度) 70%(2050年度) |
22% |
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適応 |
防災減災、感染症予防への貢献 |
Rose Value®製品売上収益比率 |
40%(2030年度) |
21% |
(注)Blue Value®製品売上収益比率及びRose Value®製品売上収益比率については2022年度の実績を記載しており、GHG排出量削減率については2021年度の実績を記載しております。なお、GHG排出量削減率の2022年度の実績については2023年秋頃に当社Webサイトにて掲載予定です。
TCFD提言に基づく気候関連指標カテゴリーに沿った情報については、以下のWebサイトをご参照ください。
(https://jp.mitsuichemicals.com/jp/sustainability/mci_sustainability/circular_economy/tcfd.htm)
(3)人的資本、多様性に関する開示
①ガバナンス
当社は、長期経営計画VISION 2030の実現を通して、社会が求める価値を持続的に創造し続けるためのカギは「人材」であると考え、「三井化学グループの持続的成長」と「従業員の幸福と自己実現」の両立を目標に、当社グループの考え方を「三井化学グループ人材マネジメント方針」として定めております。
当社は人材戦略をグループレベルで策定・実行・牽引するために、CHRO(注1)を設置しております。また、人事部門における本社機能として、HRマネジメントチーム及びHRBP(注2)を設置し、事業・機能本部における経営戦略の変化をタイムリーに把握することで、人材戦略の見直しと実効性のある人事施策の展開を推進しております。また、日本・欧州・米州・アジアの人事責任者を組み込んだ、グローバルCoC(注3)体制を編成し、グループ・グローバルな人材戦略・人事施策の立案・展開を行っております。
なお、人材戦略及び経営上特に重要な人事施策については経営会議において議論しており、また、経営陣幹部を含む後継者計画については「キータレントマネジメント」をその体系として位置付け、部門別及び全社の人材育成委員会等に諮った上で、毎年、取り組みの状況について取締役会に報告すると共に議論を行っております。
(注)1 CHRO:Chief Human Resource Officer(最高人事責任者)。
2 HRBP:Human Resources Business Partner(HRビジネスパートナー)。各本部・コーポレート長のパートナーとして、各種事業・機能戦略と連動した人材戦略・人事施策の立案・実行を推進する。
3 CoC:Center of Competence(コンピテンスセンター)。グループ全体を統括する人事専門機能。
②リスク管理
人材マネジメントに関するリスク管理については、全社のリスク管理に統合されているため、詳細は「
なお、人材マネジメントにおいては特に、少子高齢化に伴う生産労働人口の減少、デジタル化に伴う既存スキルの陳腐化等といった将来の外部環境変化を見据え、中途採用の拡充、DX人材育成プランの策定に取り組むほか、従業員のメンタルヘルス改善に向けた取り組みや従業員エンゲージメントサーベイの実施等を行い、潜在的なリスク管理にも取り組んでおります。
③戦略
(人材育成方針)
当社は、三井化学グループ人材マネジメント方針に基づき、グループ・グローバルに活躍し得る人材を長期視点に立って育成しております。「人材」を企業価値創造の源泉と位置づけ、自主・自律・協働という当社グループが従業員に求める基本的な考え方に基づき、世界の市場や仲間と日々対話を繰り返し、今、そして未来の社会が求める価値を生み出すことのできる人材を育成しております。
(社内環境整備方針)
「三井化学グループの持続的成長」と「従業員の幸福と自己実現」を同時に、かつ高いレベルで実現することを目指した「三井化学グループ人材マネジメント方針」に基づき、“働きやすさ”と“働き甲斐”のある職場環境の整備と、それによる労働生産性の向上を目指しております。また、「社員の健康は、社員と家族の幸福につながり、働くことの意義や喜びの向上につながり、当社グループの基盤となり、地域社会への貢献となり、社会の持続的発展につながる。」と考えております。その上で、「従業員が健康で働ける職場環境や設備などのハード面と、健康管理・健康増進のソフト面を充実させ、労働衛生と健康増進を自律的に行う健康重視経営を推進する」事を目指す姿としております。
当社の人材育成及び社内環境整備に関する具体的な詳細については、当社Webサイトをご参照ください。
(https://jp.mitsuichemicals.com/jp/sustainability/society/employee/index.htm)
(https://jp.mitsuichemicals.com/jp/sustainability/rc/occupational_health/index.htm)
④指標及び目標
当社は人材戦略の実効性をモニタリングするために、VISION 2030の経営目標として、以下の通り、人的資本に関する非財務指標を設定し、進捗を管理しています。
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非財務KPI |
目標 |
2022年度実績 |
|
|
従業員エンゲージメント向上 |
|||
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エンゲージメントスコア |
40%(2025年度) 50%(2030年度) |
2021年度実施のエンゲージメント調査改善計画実施率:100% |
|
キータレントマネジメント |
|||
|
|
戦略重要ポジション後継者候補準備率 |
250% |
211% |
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ダイバーシティ |
|||
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執行役員多様化人数(女性・外国籍・中途採用) ※提出会社 |
≧10名 (うち、女性≧3名) |
経営者候補多様化率 17.8% |
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女性管理職(課長級以上)比率 ※提出会社 |
15% |
5%(注) |
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健康重視経営 |
|||
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生活習慣病平均有所見率 ※提出会社 |
≦8.0% |
9.5% |
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メンタル不調休業強度率 ※提出会社 |
0.25 |
0.51 |
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(注)女性管理職(課長級以上)比率は、当社では三井化学本体から他社への出向者も含めた女性管理職比率を管理指標としております。なお、「
当社の人的資本に関する詳細については、当社Webサイトをご参照ください。
(
当社グループでは、経営活動の脅威となる全ての事象(前兆、予兆)をリスクと認識し、そのリスク顕在化の未然防止及びリスク顕在化の最小化のための対策を講じるよう努めております。
当連結会計年度末日現在においては、当社グループの将来の経営成績、財政状態に影響を与えうるリスクとして、以下のようなものを認識しております。ただし、これらは当社グループに関する全てのリスクを網羅したものではありません。
なお、当社は、新たなリスクマネジメント体制を構築し、2023年度より運用を開始します。その詳細は、(10)新たなリスクマネジメント体制の構築をご参照ください。
(1) 外部事業環境について
当社グループの事業は、顧客、市場、提携先の動向、競合他社の事業展開や法制度の変更といった外部環境の影響を受けるおそれがあります。これらの外部環境の影響により、当社グループの事業戦略の前提となった事実が変化した場合には、事業戦略が予定通り進まず、期待したとおりの効果を奏せず、又はそれらの変更を余儀なくされるリスクが考えられます。製品に関しては、市場における需要減退及び顧客の流出、競合他社の生産能力増強や安価な製品の流入による供給過剰に起因する予想を大幅に上回る販売数量の減少や市況下落、また、代替製品の出現といった要因により、収益が減少するリスクが考えられます。一方、当社グループの製品の生産に必要な原材料に関しては、急激な価格変動による収益の減少や、原材料メーカーの事故、倒産による供給停止の影響で生産活動に支障が生じるリスクが考えられます。当該リスクに対しては、各事業部において外部事業環境の変化を常に注視しつつ、重要なものについては全社戦略会議で討議のうえ、毎年実施している各事業戦略の見直しに反映させております。これらの事象は、当社グループの事業展開、経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼすおそれがありますが、顕在化の可能性や具体的な影響等に関しては、合理的に見積もることが困難であります。
また、新型コロナウイルス感染症の流行については再拡大の可能性は残っており、今後も活動制限の実施によって販売需要の減少や減産が生じるおそれや、当社グループの生産設備が停止するなどの影響が生じる可能性もあります。当該リスクに対しては、国内外の当社各拠点における影響等の情報収集を行うとともに、関係者の感染リスク低減のための必要な措置(テレワークや時差出勤等)を講じております。
(2) 海外活動について(カントリーリスク)
当社グループでは、製品の輸出及び海外における現地生産等、幅広く海外活動を展開しております。この海外展開に関するリスクとして、海外における人材確保の困難さ、政治・経済情勢の悪化、輸入・外資の規制、治安の悪化、労働争議、テロ・戦争の発生等が考えられます。当該リスクに対しては、日ごろから海外の主要地域(アジアパシフィック、中国、米州、欧州)に設置した「地域統括会社」を中心に、関係会社より所在地域・国の情報収集を行い、かつ、関係会社の主たる所在国に地域安全統括者を配し、治安・衛生面の変化に対応した事業継続性の安定化を図っており、仮にリスクが顕在化した場合には、東京本社と連携し、対応にあたることとしております。これらの事象の発生可能性や影響等を合理的に予測することは、困難でありますが、海外における当社グループの事業活動に支障をきたし、経営成績に悪影響を及ぼすおそれがあります。
(3)各事業の経営成績における変動要因について
当社グループは、主にライフ&ヘルスケア・ソリューション製品、モビリティソリューション製品、ICTソリューション製品、ベーシック&グリーン・マテリアルズ製品等様々な製品を製造・販売しています。各主要事業において想定されるリスクとしては以下のようなものがあります。
なお、当社では、毎年、内外環境変化、事業リスクの変化等を踏まえ、全社戦略会議等で討議のうえ、各事業戦略を見直しております。これにより、極力リスクが顕在化しないよう、仮に顕在化した場合でも影響を最小化できるよう取り組んでおります。
①ライフ&ヘルスケア・ソリューション
ライフ&ヘルスケア・ソリューション事業の製品は、競合他社の事業展開による価格競争で業績が影響を受ける可能性があります。農業化学品については、世界各地域の天候、害虫の発生状況に加え、新製品開発にかかる開発・登録に必要な試験費用の変動等により業績が影響を受ける可能性があります。
当事業部門において認識している具体的な課題・方策並びにリスク及び機会は次のとおりです。
(課題・方策)
<ライフケアソリューション>
▶ビジョンケア材料
・メガネレンズ材料の需要拡大に即した供給能力確保 → MR™生産能力増強計画の実行
・グローバルでのサプライチェーンの強靭化 → 海外ストックポイント設置や原料複数購買化の更なる推進
▶不織布
・成熟した衛材市場(紙おむつ)におけるコスト競争力の強化
→ エアリファ™・伸縮不織布等の差別化製品の拡販、JV設立による統合効果の実現
<ウェルネスソリューション>
▶農業化学品
・成長ドライバーの海外展開加速 → テネベナール®、フルピリミンの海外重点国インドでの上市・販売促進
・サプライチェーンの強靭化 → 大牟田工場・北上工場での原体生産体制の確立
・環境配慮型農薬の拡充 → 高い安全性・環境負荷の少ない革新的化学農薬の創薬推進、天然物をはじめとするバイオソリューションの研究推進および生産技術の強化
・QOL向上 → マラリア根絶に資するVECTRON™ T500のアフリカ諸国での登録推進
▶パーソナルケア材料
・QOL向上に資する新事業立ち上げ → 事業基盤獲得
<メディカルソリューション>
▶オーラルケア材料
・日本市場での事業拡大及び基盤強化 → グループ連携強化
・欧州市場での事業拡大及び基盤強化 → 新製品売上拡大
▶整形外科材
・製品開発の加速と事業基盤強化・拡充 → 日本エム・ディ・エムとの協業を通じた開発推進と戦略の具体化
▶パーソナルケア材料
・QOL向上に資する新事業立ち上げ → 事業基盤獲得
(リスク及び機会)
<ライフケアソリューション>
▶ビジョンケア材料
・市場のグローバルな拡大
▶不織布
・国内子供用紙おむつの鈍化、国内大人用紙おむつ・フェミニンケア用品向けの安定成長
・電材需要低迷に伴い、一時的な産業材不織布需要は低下も、中長期的拡大が期待
・電力・用役コスト等の高騰
▶パーソナルケア材料
・衛生環境ニーズの高まり
<ウェルネスソリューション>
▶農業化学品
・農薬法制、環境規制の厳格化
・作物保護分野におけるアジア、南米市場の拡大
・作物保護に資する低環境負荷型農薬のニーズ拡大
・ライフソリューション分野の拡大
▶検査・診断
・早期診断による重症化予防へのシフト
<メディカルソリューション>
▶オーラルケア材料
・歯科技工のデジタル化の加速、適応症例の拡大
▶パーソナルケア材料
・予防医療や個別化医療の普及
▶整形外科材
・健康寿命延伸とQOL向上ニーズの拡大
②モビリティソリューション
モビリティソリューション事業の製品は、エチレン、プロピレン等のナフサ誘導品を主原料としています。ナフサが中東地域の情勢やその他世界の経済情勢の影響により、供給価格が急激に上昇した場合、原料価格上昇分の製品価格への転嫁が一時的に遅れること等により業績が影響を受ける可能性があります。
当事業部門において認識している具体的な課題・方策並びにリスク及び機会は次のとおりです。
(課題・方策)
・市場変化や需要増加に対応するための生産供給能力の不足、および柔軟な生産体制の構築
→ 需要に応じた適切な生産能力増強の実行、製品や組織を超えた生産体制最適化の実現
(リスク及び機会)
・地政学リスクに端を発する資源価格高騰や、インフレの加速による世界的な景気回復の停滞、物価上昇による購買意欲の低迷
・新型コロナウイルス感染症の流行再拡大と半導体等の供給不足に伴う自動車需要・生産の回復遅れ
・自動車関連製品の開発サイクルや重要なプレイヤーの変化
・自動車における軽量化・快適性向上・電装化などに伴う素材開発へのニーズ拡大
・環境負荷低減の取り組み加速を背景としたリサイクル材料・バイオ材料の活用拡大
③ICTソリューション
ICTソリューション事業の製品の内、半導体・光学及び産業用フィルム・シートは、半導体等関連する市場の変動影響を受ける可能性があります。コーティング・機能材及び機能性フィルム・シートについては、ベーシック&グリーン・マテリアルズが扱うポリウレタンやポリオレフィン等ナフサ誘導品を主原料としていますが、ナフサは中東地域の情勢やその他世界経済情勢により、供給価格が急激に変動する可能性があるため、原料価格上昇分の製品価格への転嫁が遅れること等により業績が影響を受ける可能性があります。
当事業部門において認識している具体的な課題・方策並びにリスク及び機会は次のとおりです。
(課題・方策)
・ICT顧客のスピードに適した仕組み作づくり → ニーズ起点である海外拠点の企画・マーケティング力強化
・ICTプラットフォーマーとのネットワーク構築 → 顧客拠点におけるソリューション・製品・技術を訴求する「Mitsui Day」の開催
・顧客プロセス適合性評価等の研究開発機能の強化 → 名古屋ICT研究棟の開設、評価設備の集約・拡充を通じた顧客との共創の推進
(リスクと機会)
・中長期的な半導体市場の拡大
・地政学的分断によるグローバルサプライチェーンの変化への対応
・XR等新たなデバイスの登場と普及に伴う市場の急拡大
・リチウムイオン電池および次世代電池市場の継続的な拡大
・廃プラスチック削減トレンドに伴うリサイクルニーズの顕在化
④ベーシック&グリーン・マテリアルズ
石油化学製品については、主原料であるナフサは、中東地域の情勢やその他世界の経済情勢の影響により、供給量や供給価格が急激に変動する可能性があります。ナフサ価格の急激な上昇・下落があった場合、製品価格への転嫁遅れや、在庫評価損が発生すること等により業績が影響を受ける可能性があります。
基礎化学品については、競合他社が多く市況変動の影響を受け易いため、供給過剰等により市況の急落が発生した場合、業績が影響を受ける可能性があります。
当事業部門において認識している具体的な課題・方策並びにリスク及び機会は次のとおりです。
(課題・方策)
・ボラティリティのさらなる低減 → 市況依存度の高い製品の縮小や撤退、他社提携による事業リスクの低減、原料リンクのフォーミュラの拡充
・高機能製品の強化・拡大 → エンドユーザー起点の素材開発、MI(マテリアルズインフォマティクス)活用の拡大による新銘柄開発や処方開発、マテリアルリサイクル・ケミカルリサイクル起点での製品開発(石油由来同等の物性など)
・GHG排出量の削減 → 低炭素燃原料への転換、高エネルギー効率機器の導入(Scope1、2)、製品提供を通じたGHG削減貢献量の最大化(Scope3)
・サーキュラーエコノミーへの取り組み強化 → バイオマス原料への転換、マテリアル・ケミカルリサイクルの早期実装化
(リスクと機会)
・ロシアのウクライナ侵攻による世界・日本経済への影響
・米金利上昇に伴う米国および世界経済の減速
・米金利上昇に伴う円安の加速
・原油価格(ナフサ)高騰
・環境対応ニーズの拡大(バイオマス原料、ケミカルリサイクル対応など)
・高付加価値品の提供拡大(例:包装材、断熱材など)
・DX技術の進化
(4) 財務について
当社グループの財務に関するリスクとして、経済情勢悪化に伴う取引先信用不安の増大、為替の急激な変動による為替差損の発生、資金調達に際しての金利上昇や金融機関の貸し渋り等が考えられます。これらの事象は、当社グループの財政状態に悪影響を及ぼすおそれがあります。当該リスクに対しては、資源投入の優先付けを行うとともに投資の確実な回収を目指すなど、キャッシュ・フローマネジメントの強化に取り組んでいます。また、当社及び地域統括会社を通じたグループファイナンスを行うことにより、グループ全体での有利子負債削減と資金効率の向上に努めております。
(5) 事故・災害について
当社グループでは、不測の大規模地震や台風等の自然災害による生産設備への被害、工場における事故、製品輸送・外部倉庫保管中の事故等、不測の事態が発生するリスクが考えられます。これらの事象に関し顕在化の可能性や影響等を合理的に見積もることは困難ですが、工場の操業や顧客への供給に支障が生じることで当社グループの経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼすおそれがあり、さらには社会的評価の低下を招く可能性があります。当該リスクに対しては、「安全は全てに優先する」との経営方針のもと、工場における生産活動に関し、労働安全衛生マネジメントシステム(ISO45001)の認証取得を積極的に進める他、現場での地道な自主改善活動を通じて、当社グループ全体の安全文化の醸成を図り、安全確保に努めております。また、首都圏における大規模地震が発生し、本社機能が麻痺した場合には、大阪工場に全社対策本部を設置する等の、指揮命令系統を早期に確立するための事業継続計画を策定しております。
(6) 品質について
当社グループでは、製品の予期せぬ品質欠陥発生や製造物責任訴訟の提起といったリスクが考えられます。また、当社グループの製品は最終消費財の原料として使用されるものが多く、品質欠陥により顧客における大規模なリコールに発展した場合は甚大な損害につながることが想定されます。これらの事象に関し顕在化の可能性や影響等を合理的に見積もることは困難ですが、当社グループの経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼすおそれがあり、さらには社会的評価の低下を招く可能性があります。当該リスクに対しては、各工場で品質マネジメントシステム(ISO9001)の認証取得を積極的に進め、品質保証体制の確立に努めるとともに、品質に関するコンプライアンス遵守とクレーム・コンプレインの再発防止の徹底(守り)、顧客における製品不具合の未然防止の追求(攻め)により、リスクの低減に努めております。
(7) 知的財産権について
当社グループは、独自の技術・ノウハウを多く有しており、予期せぬ事態により外部に流出する可能性があります。また、将来、知的財産に関する紛争が生じた際に当社グループに不利な判断がなされる可能性もあります。当社においては、これまで、重要な知的財産の外部への流出や重大な知的財産に関する紛争が発生したことはなく、また、発生可能性や影響等を合理的に予測することは困難ですが、これらの事象が発生した場合、当社グループの経営成績及び財政状況に悪影響を及ぼすおそれがあります。当該リスクに対しては、厳正なルール運営のもと、情報管理を行うとともに、事業部門、研究開発部門、生産技術部門等の関係部署間での緊密な連携により、競合他社に対して優位となる知的財産の取得・活用の方針を逐次見直し、事業に資する知的財産ポートフォリオを構築し、知的財産を活用した事業機会の最大化と知的財産に起因する事業リスクの最小化に努めております。
(8) 気候変動について
気候変動に起因する物理的リスクとして、台風、洪水等の自然災害が深刻化した場合、当社グループの生産から販売に至る一連の事業活動が大きな影響を受ける可能性があります。また、長期的な潮位上昇や渇水が深刻化した場合、当社グループの生産拠点での操業停止、生産活動低下を招く可能性があります。
低炭素社会への移行リスクとして、カーボンプライシング等のGHG排出規制が導入された場合、当社グループのエネルギーコストが増加し、収益性の低下をもたらす可能性があります。また、低炭素社会に急激に移行した場合、GHG排出量削減のための研究開発費や新規技術導入に伴う設備費が増加し、当社グループの収益性の低下をもたらす可能性があります。さらに、当社グループは、2050年に向けたカーボンニュートラル宣言を行っている為、低炭素社会移行への対応が不十分であった場合、レピュテーション悪化に伴う社会的信用の失墜によりビジネスの機会を逃す可能性があります。なお、当社グループは、気候変動による事業活動への影響を重要なリスクと捉えており、「気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)」の提言に沿って事業活動への影響の分析を行い、当社Webサイト等を通じ適宜その結果や進捗の開示に努めています。
当該リスクに対しては、気候変動対応方針を策定し、緩和と適応の両面から取り組んでいます。緩和策としては、製造における低炭素化の取り組み(Scope1+2の削減)のみならず、製品のライフサイクル全体でのGHG排出量削減に資するBlue Value®製品の提供、適応策としては、防災減災やインフラの長寿命化や食料生産の安定化に資するRose Value®製品の提供等、事業活動を通じた貢献を目指しています。
(9) プラスチック問題について
プラスチックは広範な用途に用いられる素材として、生活の利便性向上と社会課題の解決に貢献していますが、使用後の不適正な処理により陸上から海洋に流出したプラスチックごみが環境汚染を引き起こしているという側面があります。この対策として使い捨てプラスチックに関する規制やリサイクルの推進、他素材への代替が進んだ場合、石油化学原料からプラスチックを製造販売する当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当該リスクに対しては、プラスチックの製造/使用に携わる企業、業界団体等とともに「Alliance to End Plastic Waste(AEPW)」、「クリーン・オーシャン・マテリアル・アライアンス(CLOMA)」等に参画し、それらを通じた廃棄物管理のインフラ整備、イノベーションの促進、教育・啓発、清掃活動等に積極的に関与することにより、問題解決に取り組んでいます。
また当社グループは、こうしたプラスチック問題への対応を新たな事業機会とも捉えています。マテリアルリサイクルやケミカルリサイクル等の使用済みプラスチックから有用プラスチックを創出するためのリサイクル技術の開発、包装材料の単一素材化等のリサイクルを考慮した製品設計の提案、さらにはブロックチェーン技術によるプラスチック素材のトレーサビリティシステムの構築等、幅広く検討し、プラスチック問題解決に向けた貢献を事業に繋げていくことを目指しています。
(10) 新たなリスクマネジメント体制の構築
昨今では、事業環境の不確実性の増加に伴いリスクの多様化が進んでおり、企業におけるリスクマネジメントも従来の脅威への対応というマイナス面だけではなく、事業拡大の機会というプラス面も前向きに捉え、企業価値の向上につなげることが求められております。
従来も当社グループにおいては、下表の3つのラインにより各職場が担当領域のリスクを、各種専門委員会と会議体が組織横断的な専門リスクを各々個別に取り上げ、発見・未然防止に取り組むことで一定の成果を上げておりました。
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第1線 |
各部門(本社各部・工場・研究所・支店・関係会社)は、リスク評価を行い、リスクを認識し、対応のための組織コントロールを設計、遂行 |
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第2線 |
専門知識を持つ本社機能部門は、第1線の各組織を支援、監査、指導 |
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第3線 |
第1線と第2線の両方の業務を独立的立場から監査し、経営者と取締役会に対して、アシュアランスを提供(内部統制室) |
全社視点での重要度付け、抜け漏れの確認、方策の策定、当社グループ全社に横串を通した総合的な運営という観点から更なる対応を強化するべく、社内会議体や取締役会メンバー等との議論を重ね、2023年3月31日開催の取締役会において、新たなリスクマネジメントシステム(以下「本システム」という。)を構築し、2023年度から運用することを決議致しました。
本システムでは、リスクを「経営戦略・目標の達成に影響を与える当社グループを取り巻く事象がもたらす不確実性及び変化」と定義し、社長を委員長とする「リスクマネジメント委員会」で各担当役員所掌領域のリスクを網羅的に把握し、優先順位付けを行い「全社重点リスク」を選定の上経営会議の審議を経て取締役会にて決定します。この際、各担当役員はリスクマネジメントオーナーとなり、所掌領域のリスク管理の統括責任を負うと共にリスクマネジメント委員会のメンバーとして同委員会での活動を担います。
取締役会で決定された全社重点リスクは、当社グループの経営計画システムに展開され、テイクあるいは回避すべきリスクとして可視化しつつ、事業運営、資源投入等の意思決定に活用します。
また、リスクマネジメント委員会は、全社重点リスクの審議に加え、当社グループのリスクマネジメントの状況(全社重点リスクのモニタリング状況を含む)の報告・討議や個別重点リスクの対応方針の討議なども行います。
本システムの下、次のプロセスにより全社重点リスクを決定し、PDCAを回して行きます。
① 各担当役員が所掌領域のリスクを俯瞰的・網羅的に把握し優先順位付を行い、全社的に重要と判断するリスクをリスクマネジメント委員会に報告する。
② リスクマネジメント委員会は、各担当役員から報告されたリスクについて、全社的観点から長期・中期・短期別の重要度評価を行い、全社重点リスク案を策定する。
③ 全社重点リスクは、経営会議審議を経て、取締役会で最終的に決定する。
④ 全社重点リスクは、戦略ローリング・年度予算・実行計画に展開し、テイクあるいは回避するリスクを可視化しつつ、事業運営、資源投入等の意思決定に活用する。
⑤ 環境変化を受けたリスクの変容を踏まえ、特に重要なリスクは、リスクマネジメント委員会にて適時かつ継続的なモニタリング、具体的な対応策を討議、決定する。
<本システムイメージ図>
今後は本システムを運用する中で、ステークホルダーに対する説明責任を果たすべく、全社重点リスク等についても適宜情報開示を行います。
<リスクマネジメント委員会概要>
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位置付け・定義 |
CEO及びCSOが全社リスクマネジメントに関する役割・責任を果たすための諮問機関 |
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構成 |
委員長:CEO 副委員長:CSO メンバー:担当役員 事務局:経営企画部、ESG推進室、総務・法務部、人事部、経理部、生産・技術企画部、RC品質保証部 |
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委員会の役割・責任 |
①当社グループのリスクマネジメントの基本方針案、戦略案、計画案、各種施策案及びその他重要事項の審議 ②全社リスクレビューを通じた全社重点リスク案の審議 ③個別の重要リスクに関する討議(当該個別リスクが当社グループに及ぼす影響や対応方針に係る討議を含む) ④当社グループのリスクマネジメントの状況(全社重点リスクのモニタリング状況を含む)報告及び討議 |
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経営会議・取締役会との関係 |
①CSOは、本委員会の審議結果及び活動実績を経営会議に報告する。 ②本委員会で審議し、経営会議の承認を受けた事項のうち、全社重点リスク案は取締役会で決議する。 |
当社は、本システムの適切な運用を推進し、当社グループを取り巻くリスクによる脅威を最小化するとともに、機会を最大限に活用できる体制を整え、企業価値の向上に努めてまいります。
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」といいます。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中における将来に関する事項は、当社グループが当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1) 経営成績の概況、認識及び分析・検討内容
①全般的状況
当連結会計年度における世界経済は、新型コロナウイルス感染症の影響緩和に伴う経済活動の回復により、景気持ち直しの動きが見られましたが、ウクライナ情勢等に起因する、欧州を中心とした原燃料価格高騰が景気を下押ししたほか、中国においては、ゼロコロナ政策は解除されたものの、断続的なロックダウンが景気に影響を与えました。
日本経済においても、経済活動の正常化が進み、景気持ち直しの動きが見られたものの、一方で、原燃料価格の高止まりや物価上昇等に伴う景気の下振れへの懸念が高まりました。
また、化学工業界においては、川下製品の需要鈍化の影響を受け、国内のナフサクラッカーの稼働率は前期に比べて低下しました。
このような情勢のもとで、当社グループは、成長領域の「ライフ&ヘルスケア・ソリューション」、「モビリティソリューション」、「ICTソリューション」の拡大・成長、「次世代事業」の創出・育成、「ベーシック&グリーン・マテリアルズ」の更なる競争力強化に取り組みました。
ライフ&ヘルスケア・ソリューション領域では、先進国の少子高齢化や新興国の経済成長・人口増加に伴い、生活の質(QOL)向上や、食資源の不足等の社会課題への関心が高まっています。世界トップシェアのビジョンケア材料では、植物由来の原料を使用した高屈折率レンズ材料「Do Green™」シリーズに屈折率1.60の「MR-160DG™」をラインナップに加え、販売を開始しました。また、子会社であるSDC Technologies, Inc.が、メガネレンズ加工機器の開発・製造・販売を行うCoburn Technologies,Inc.を買収し、メガネレンズ産業におけるソリューションビジネスを拡大しました。農業化学品においては、子会社である三井化学クロップ&ライフソリューション㈱が、マラリア媒介蚊防除剤「VECTRON™ T500」で世界保健機関(WHO)による事前認証を取得しました。
モビリティソリューション領域では、自動車業界において燃費向上ニーズや電動化へのシフトに加え、軽量化・快適性の向上といった多様化したニーズが生まれています。柔軟で軽量な特長を有する「タフマー®」は、従来の自動車用部品用途に加え、太陽電池関連部材等の幅広い分野で使用されています。既存用途の伸長に対応するとともに新規用途需要の獲得を目指し、子会社のMitsui Elastomers Singapore Pte Ltd.にプラントを新設し生産能力を増強することを決定しました。また、自動車の軽量化に貢献するポリプロピレン・コンパウンドでは、世界に主要な9つの生産拠点と7つの研究拠点を有し、自動車メーカーのグローバル戦略にスピーディに対応できる体制を構築しております。このような素材提供型ビジネスに加え、素材とサービスを融合した新たなソリューションを提供することにより、社会課題解決に貢献します。
ICTソリューション領域では、高速通信、AIの開発等、世界的なデジタル化の進展に伴い、安全・快適なインフラ、持続可能な地球環境を支えるAI、Beyond 5G等の情報通信(ICT)分野における進化の重要性が高まっております。半導体・実装ソリューションにおいて、高度な技術と強固な技術基盤を有する旭化成㈱から、ペリクル事業を買収しました。また、半導体製造工程用の保護テープとして世界トップシェアを有する「イクロステープ®」は、2023年10月の営業運転開始を目指し、子会社である台灣東喜璐機能膜股份有限公司の製造設備の増強を行うとともに、事業領域拡大に向けて、耐熱性やピックアップ性を両立した機能性ダイシングテープや熱剥離粘着テープ等新領域への開発にも注力しております。
ベーシック&グリーン・マテリアルズ領域では、石化・基礎化学品を中心とする従来の基盤素材領域にグリーンケミカル事業推進を加え、事業再構築によるボラティリティ低減及びダウンフロー強化を通じた高機能・ニッチ品の拡大を進めております。その一環として、子会社であったMitsui Phenols Singapore Pte. Ltd.の全株式をINEOS Holdings Limitedに売却しました。さらに、大牟田工場におけるトルエンジイソシアネートの生産能力最適化(生産能力縮小)を決定しました。また、グリーンケミカル事業の推進加速に向けて、バイオマス原料やプラスチックリサイクル、CCUS(Carbon dioxide Capture Utilization and Storage)等の幅広い分野での事業化を目指しております。当期においては、バイオマスナフサ原料となる廃食用油で東南アジア・中国地域最大級の集荷・販売会社であるApeiron AgroCommodities Pte. Ltd.へ出資しました。
これらの取組みにより、当連結会計年度の業績は以下のとおりとなりました。
なお、当社は経営指標の一つとしてコア営業利益を採用しております。コア営業利益は、営業利益から非経常的な要因により発生した損益(非経常項目)を除いて算出しております。
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売上収益 |
コア営業利益 |
営業利益 |
親会社の所有者に 帰属する当期利益 |
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当連結会計年度(億円) |
18,795 |
1,139 |
1,290 |
829 |
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前連結会計年度(億円) |
16,127 |
1,618 |
1,473 |
1,100 |
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増減率(%) |
16.5 |
△29.6 |
△12.4 |
△24.6 |
売上収益は、前連結会計年度に比べ2,668億円増(16.5%増)の1兆8,795億円となりました。これは、ナフサなどの原燃料価格の上昇に伴う販売価格上昇などによるものです。
海外売上収益は9,201億円となり、売上収益全体に占める割合は前連結会計年度に比べ1.2ポイント増の49.0%となりました。
コア営業利益は、前連結会計年度に比べ479億円減(29.6%減)の1,139億円となりました。これは、ビスフェノールA等の海外市況の下落等や、固定費他の増加があったことなどによるものです。
なお、当連結会計年度の為替レートは135円/$、国産ナフサ価格は76,600円/KLとなりました。
営業利益は、連結子会社の異動に伴う株式譲渡益の計上があったものの、コア営業利益の減少に伴い、前連結会計年度に比べ183億円減(12.4%減)の1,290億円となりました。
金融収益・費用は、前連結会計年度に比べ57億円悪化の117億円の損失となりました。
以上により、税引前利益は、前連結会計年度に比べ240億円減(17.0%減)の1,173億円となりました。
親会社の所有者に帰属する当期利益は、前連結会計年度に比べ271億円減(24.6%減)の829億円となり、基本的1株当たり当期利益は431.17円となりました。
②セグメント別の状況
セグメント別の業績は、次のとおりであります。
なお、当社は長期経営計画「VISION 2030」の実現に向け、事業ポートフォリオの改定及び、それに伴う報告セグ
メントの見直しを行っております。詳細は「第5経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 6.セグメント情報」及び、2021年11月25日リリースの「2022年4月全社組織改正について(注)」をご参照ください。
(注)https://jp.mitsuichemicals.com/sites/default/files/media/document/2021/211125.pdf
また、前連結会計年度のセグメントにつきましても、変更後の報告セグメントの区分に基づき作成したものを開示しております。
(ライフ&ヘルスケア・ソリューション)
当セグメントの売上収益は、前連結会計年度に比べ330億円増の2,582億円、売上収益全体に占める割合は14%となりました。また、コア営業利益は、主に農業化学品の販売が堅調に推移したことにより、前連結会計年度に比べ43億円増の292億円となりました。以上により、セグメント全体では、増収・増益となりました。
ビジョンケア材料のメガネレンズ用材料は、販売が堅調に推移しました。
オーラルケア材料は、販売が前連結会計年度並で推移しました。
農業化学品は、海外の販売が堅調に推移しました。
(モビリティソリューション)
当セグメントの売上収益は、前連結会計年度に比べ889億円増の5,216億円、売上収益全体に占める割合は28%となりました。また、コア営業利益は、主に価格改定及び為替差により交易条件が改善したことにより、前連結会計年度に比べ161億円増の493億円となりました。以上により、セグメント全体では、増収・増益となりました。
エラストマーは、価格改定及び為替差により交易条件が改善しました。
機能性コンパウンド及びPPコンパウンド事業は、自動車生産台数の回復に伴い販売が増加しました。また、価格改定及び為替差により交易条件が改善しました。
ソリューション事業は、試作・開発案件の延期等が長期化し、販売は前年同期並で推移しました。
(ICTソリューション)
当セグメントの売上収益は、前連結会計年度に比べ286億円増の2,357億円、売上収益全体に占める割合は12%となりました。一方、コア営業利益は、為替差等により交易条件が改善したものの、主に半導体需要鈍化の影響により、前連結会計年度に比べ64億円減の238億円となりました。以上により、セグメント全体では、増収・減益となりました。
半導体・光学材料及びコーティング・機能材は、販売が減少しましたが、為替差等により交易条件が改善しました。
産業用フィルムは、主に半導体需要鈍化の影響により販売が減少しました。
(ベーシック&グリーン・マテリアルズ)
当セグメントの売上収益は、前連結会計年度に比べ1,119億円増の8,490億円、売上収益全体に占める割合は45%となりました。一方、コア営業利益は、ビスフェノールA等の海外市況の下落及び在庫評価益の縮小等により、前連結会計年度に比べ600億円減の178億円となりました。以上により、セグメント全体では、増収・減益となりました。
ポリオレフィン及びフェノール類の販売は、需要鈍化の影響を受けました。また、ナフサクラッカーの稼働率は、川下製品の需要鈍化の影響を受け、前年同期に比べ低下しました。
(その他)
当セグメントの売上収益は、前連結会計年度に比べ44億円増の150億円、売上収益全体に占める割合は1%となりました。一方、コア営業損失は、前連結会計年度に比べ23億円増の28億円となりました。
売上収益とコア営業利益のセグメント別増減内訳はそれぞれ以下のとおりであります。
(売上収益)
|
(単位:億円) |
|
|
第25期
|
第26期
|
増減 |
||
|
|
計 |
数量差 |
価格差 |
||
|
ライフ& ヘルスケア・ ソリューション |
2,252 |
2,582 |
330 |
165 |
165 |
|
モビリティ ソリューション |
4,327 |
5,216 |
889 |
118 |
771 |
|
ICT ソリューション |
2,071 |
2,357 |
286 |
△157 |
443 |
|
ベーシック& グリーン・ マテリアルズ |
7,371 |
8,490 |
1,119 |
△535 |
1,654 |
|
その他 |
106 |
150 |
44 |
- |
44 |
|
消去又は全社 |
- |
- |
- |
- |
- |
|
合計 |
16,127 |
18,795 |
2,668 |
△409 |
3,077 |
(コア営業利益)
|
(単位:億円) |
|
|
第25期
|
第26期
|
増減 |
|||
|
|
計 |
数量差 |
交易条件 |
固定費差他 |
||
|
ライフ& ヘルスケア・ ソリューション |
249 |
292 |
43 |
47 |
55 |
△59 |
|
モビリティ ソリューション |
332 |
493 |
161 |
23 |
260 |
△122 |
|
ICT ソリューション |
302 |
238 |
△64 |
△90 |
80 |
△54 |
|
ベーシック& グリーン・ マテリアルズ |
778 |
178 |
△600 |
△174 |
△265 |
△161 |
|
その他 |
△5 |
△28 |
△23 |
- |
- |
△23 |
|
消去又は全社 |
△38 |
△34 |
4 |
- |
- |
4 |
|
合計 |
1,618 |
1,139 |
△479 |
△194 |
130 |
△415 |
(注) 交易条件=価格差+変動費差(主として原燃料価格差)
③経営成績に重要な影響を与える要因
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因は、以下のとおりであります。なお、当社グループは、ライフ&ヘルスケア・ソリューション、モビリティソリューション、ICTソリューション及びベーシック&グリーン・マテリアルズの各セグメントにおいて、多種多様な製品を取り扱っており、それぞれの製品によって経営成績に影響を与える要因及びその程度は異なります。
a 売上収益について
売上収益は、販売数量及び販売価格等により変動します。
販売数量については、主に顧客の状況、市場環境及び競合他社の事業展開等の要因によって影響を受ける可能性があります。
販売価格については、主にナフサ等の原燃料価格の変動の製品価格への転嫁状況、製品市況の変動及び為替変動等の要因によって影響を受ける可能性があります。
b コア営業利益について
コア営業利益は、販売数量、交易条件及び固定費等により変動します。
販売数量については、主に顧客の状況、市場環境及び競合他社の事業展開等の要因によって影響を受ける可能性があります。
交易条件については、主にナフサ等の原燃料価格の変動、原燃料価格の製品価格への転嫁状況、製品市況の変動及び為替変動等の要因によって影響を受ける可能性があります。
固定費については、主に生産設備の新増設、研究開発の状況等の要因によって影響を受ける可能性があります。
④生産、受注及び販売の実績
a 生産実績及び受注実績
当社グループの生産品目は広範囲かつ多種多様であり、同種の製品であっても、その容量、構造、形式等は必ずしも一様ではなく、また受注生産形態をとらない製品も多いため、セグメントごとに生産規模及び受注規模を金額あるいは数量で示すことはしておりません。
このため生産実績及び受注実績については、「(1) 経営成績の概況、認識及び分析・検討内容 ②セグメント別の状況」におけるセグメント別の業績に関連付けて示しております。
b 販売実績
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 自 2022年4月1日 至 2023年3月31日 |
前年同期比(%) |
|
ライフ&ヘルスケア・ソリューション(百万円) |
258,226 |
14.7 |
|
モビリティソリューション(百万円) |
521,574 |
20.5 |
|
ICTソリューション(百万円) |
235,681 |
13.8 |
|
ベーシック&グリーン・マテリアルズ(百万円) |
848,976 |
15.2 |
|
報告セグメント計(百万円) |
1,864,457 |
16.4 |
|
その他(百万円) |
15,090 |
42.0 |
|
合計(百万円) |
1,879,547 |
16.5 |
(注)1.主な相手先の販売実績及び総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。
|
相手先 |
前連結会計年度 自 2021年4月1日 至 2022年3月31日 |
当連結会計年度 自 2022年4月1日 至 2023年3月31日 |
||
|
金額(百万円) |
割合(%) |
金額(百万円) |
割合(%) |
|
|
三井物産㈱ |
333,659 |
20.7 |
383,221 |
20.4 |
(2) 財政状態の概況、認識及び分析・検討内容
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ1,332億円増の2兆682億円となりました。
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ570億円増の1兆1,849億円となりました。また、有利子負債は796億円増の7,947億円となりました。この結果、資産合計に対する有利子負債の比率は前連結会計年度末に比べ1.4ポイント増の38.4%となりました。
|
|
第22期 |
第23期 |
第24期 |
第25期 |
第26期 |
|
有利子負債残高(億円) |
4,850 |
5,994 |
5,638 |
7,151 |
7,947 |
|
有利子負債比率(%) |
32.3 |
39.2 |
36.2 |
37.0 |
38.4 |
※第22期の指標については日本基準の値を記載しております。
当連結会計年度末の資本合計は、前連結会計年度末に比べ762億円増の8,833億円となり、親会社所有者帰属持分比率は前連結会計年度末に比べ1.2ポイント増の38.0%となりました。
以上により、当連結会計年度末のネットD/Eレシオ(ネット有利子負債(有利子負債-現預金・長期性預金)/親会社の所有者に帰属する持分)は、前連結会計年度末に比べ0.02ポイント増の0.77となりました。
ネットD/Eレシオの推移は以下のとおりであります。
(3) キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性
①キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度の現金及び現金同等物(以下、「資金」といいます。)は、前連結会計年度末に比べ51億円増加し、当連結会計年度末には1,863億円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によって得られた資金は、前連結会計年度に比べ86億円増の1,012億円となりました。これは主に、税引前利益の悪化があったものの、運転資本が減少したことなどによるものです。
この結果、営業キャッシュ・フローに対する有利子負債の比率は前連結会計年度の7.7から7.8に増加し、インタレスト・カバレッジ・レシオは23.3倍から17.2倍に減少しました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によって使用された資金は、前連結会計年度に比べ989億円減の1,063億円となりました。これは主に、持分法で会計処理されている投資の取得による支出が減少したことや、投資有価証券の有償減資による収入があったことなどによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によって得られた資金は、前連結会計年度に比べ867億円減の25億円となりました。これは主に、有利子負債の借入額が減少したことなどによるものです。
なお、キャッシュ・フローに関する指標は以下のとおりであります。
|
|
第22期 |
第23期 |
第24期 |
第25期 |
第26期 |
|
親会社所有者帰属持分比率(%) |
36.8 |
34.6 |
39.0 |
36.8 |
38.0 |
|
時価ベースの親会社所有者帰属持分比率(%) |
34.7 |
25.6 |
44.0 |
30.9 |
31.3 |
|
キャッシュ・フロー対有利子負債比率 |
4.4 |
4.2 |
3.2 |
7.7 |
7.8 |
|
インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍) |
19.9 |
25.5 |
37.1 |
23.3 |
17.2 |
(注)親会社所有者帰属持分比率:親会社の所有者に帰属する持分/資産合計
時価ベースの親会社所有者帰属持分比率:株式時価総額/資産合計
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い
※各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により算出しております。
※株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式控除後)により算出しております。
※キャッシュ・フローは、営業キャッシュ・フローを利用しております。
※有利子負債は、連結財政状態計算書に計上されている負債のうち利子を支払っている負債を対象としております。また、利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。
※第22期の指標については日本基準の値を記載しております。
キャッシュ・フローの推移は以下のとおりであります。
②資金の調達について
当社グループの資金調達については、
1)高い格付けを維持し、資金需要に応じて都度、社債、借入及びコマーシャル・ペーパーを主体に低コストの資金調達を行うこと。
2)一定割合の間接金融を導入し、資金調達の安定化を図ること。
3)売上債権流動化等の資産の流動化により、資金調達の多様化を図ること。
を基本的な考え方として実施しております。
また、子会社(日米欧、中国、シンガポール)の資金調達については、原則として、当社及び地域統括会社を通じたグループファイナンスを行うことにより、グループ全体での有利子負債削減と資金効率の向上に努めております。
③資金の流動性について
資金の流動性については、資産効率を考慮しながら、手元流動性を確保すると共に、コミットメント・ライン、当座貸越枠等の代替調達手段を備えております。
④資本政策のための基本方針
当社は、資本コストを意識した経営が重要との認識の下、投資効率性の向上と資本コストの低減に向けた取り組みを通じて、企業価値の最大化を図っております。投資効率性向上の取り組みとして、当社は「ポートフォリオマネジメント」、「KPIマネジメント」、「投資評価適正化」を推進しています。一方資本コスト低減に向けては、「収益ボラティリティの低減」、「最適資本構成の実現」、「投資家とのコミュニケーション強化」に取り組んでおります。
このうち、最適資本構成については、財務健全性と資本コスト最小化を両立できる資本構成を追及しております。足下のネットD/Eレシオの状況は財政状態に記載のとおり安定して推移しており、営業キャッシュ・フローも高水準な状況が継続しております。
今後につきましては、現状の財政状態の水準を維持しつつ、積極投資を継続して事業の成長・拡大による更なる企業価値の向上を推進してまいります。
一方で、当社は株主の皆様への利益還元を経営上の重要課題と位置づけています。当社の株主還元方針としては、業績の動向を踏まえながら、安定的かつ継続的な配当の実現と、機動的かつ柔軟な自己株式の取得により、株主還元の充実を図ることといたします。
(4) 目標とする経営指標の達成状況等
2030年度長期経営目標に対する2022年度の達成・進捗状況は以下のとおりであります。
|
|
当連結会計年度(計画) |
当連結会計年度 (実績) |
当連結会計年度 (計画比) |
2030年度長期経営目標 |
|
コア営業利益 |
1,400億円 |
1,139億円 |
261億円減 (18.6%減) |
2,500億円 |
|
親会社の所有者に帰属する当期利益 |
1,000億円 |
829億円 |
171億円減 (17.1%減) |
1,400億円 |
|
親会社所有者帰属持分当期利益率 (ROE) |
13.6% |
11.1% |
2.5ポイント減 |
10%以上 |
|
Net D/E |
0.76 |
0.77 |
0.01ポイント増 |
0.8以下 |
|
投下資本利益率 (ROIC) |
6.7% |
5.4% |
1.3ポイント減 |
8%以上 |
(5) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、国際会計基準審議会によって公表されたIFRSに準拠して作成しております。また、当社は連結財務諸表規則第1条の2に掲げる「指定国際会計基準特定会社」の要件を満たすことから、同第93条の規定を適用しております。連結財務諸表の作成に当たり、当連結会計年度における資産・負債及び収益・費用の報告金額並びに開示に影響を与える将来に関する見積りを実施する必要があります。経営者は、これらの見積りについて、当連結会計年度末時点において過去の実績やその他の様々な要因を勘案し、合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、将来においてこれらの見積りとは異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表作成において採用する重要な会計方針、会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 3.重要な会計方針」及び「4.重要な会計上の見積り及び見積りを伴う判断」に記載しております。
合弁会社契約等
|
契約会社名 |
設立年月日 及び契約締結先 |
商号及び資本金 |
主たる目的 |
出資比率、 設立条件等 |
|
三井化学株式会社 (当社) |
1960年12月14日 イー・アイ・デュポン・ドゥ・ヌムール・アンド・カンパニー (アメリカ) |
三井・デュポン ポリケミカル株式会社(現 三井・ダウ ポリケミカル株式会社) 設立時資本金 2,800百万円 現資本金 6,480百万円 |
エチレン酢酸ビニルコポリマーその他のエチレンコポリマーの製造及び販売 |
設立時資本金のうち各半額を当社は現金出資し、イー・アイ・デュポン・ドゥ・ヌムール・アンド・カンパニーは高圧ポリエチレンの製造技術を現物出資した。 |
|
三井化学株式会社 (当社) |
1994年11月23日 東レ株式会社 三井物産株式会社 ピーティー・ユオノ・パンチャツンガル (インドネシア) ピーティー・インドネシア・トーレ・シンセティックス (インドネシア) |
ピーティー・ペットネシア・レジンド 設立時資本金 1,100万米ドル 現資本金 2,832万米ドル |
ボトル用ポリエチレンテレフタレート樹脂の製造、販売 |
設立時資本金は、当社が37.5%、東レ株式会社が32.5%、三井物産株式会社が5%、ピーティー・ユオノ・パンチャツンガルが15%、ピーティー・インドネシア・トーレ・シンセティックスが10%の割合で現金により出資した。 |
|
三井化学株式会社 (当社) |
2005年4月1日 出光興産株式会社 |
株式会社プライムポリマー 資本金 20,000百万円 |
ポリエチレン及びポリプロピレンの製造、加工及び販売 |
当社が65%、出光興産株式会社が35%の出資比率で運営していくこととした。 |
|
三井化学株式会社 (当社) |
2006年4月10日 現契約締結先:中国石化上海高橋石油化工有限公司 (中国) |
上海中石化三井化工有限公司 設立時資本金 947百万人民元 現資本金 2,347百万人民元 |
中国におけるビスフェノールAの製造・販売 |
当社が50%、中国石化上海高橋石油化工有限公司が50%の出資比率で運営していくこととした。 |
|
三井化学株式会社 (当社) |
2012年5月28日 現契約締結先:中国石化上海高橋石油化工有限公司 (中国) |
上海中石化三井弾性体有限公司 設立時資本金 637百万人民元 現資本金 1,637百万人民元 |
中国におけるエチレン・プロピレン・ジエン共重合ゴムの製造・販売 |
当社が50%、中国石化上海高橋石油化工有限公司が50%の出資比率で運営していくこととした。 |
|
契約会社名 |
設立年月日 及び契約締結先 |
商号及び資本金 |
主たる目的 |
出資比率、 設立条件等 |
|
株式会社プライムポリマー (連結子会社) |
2012年10月19日 三井物産株式会社
|
Prime Evolue Singapore Pte. Ltd. 資本金 115百万米ドル
|
メタロセンポリマーの製造・販売 |
資本金は、株式会社プライムポリマーが80%、三井物産株式会社が20%の割合で現金により出資した。 |
|
三井化学株式会社 (当社)
|
2018年8月8日 (契約締結日) PTT Global Chemical Public Company Limited (タイ) TOC Glycol Company Limited (タイ) |
Siam Mitsui PTA Co., Ltd.(現 GC-M PTA Company Limited) 資本金 48億バーツ
|
高純度テレフタル酸の製造及び販売 |
当社が26%、PTT Global Chemical Public Company Limitedが49%、TOC Glycol Company Limitedが25%の出資比率で運営していくこととした。 |
|
三井化学株式会社 (当社)
|
2020年5月14日 (契約締結日) 株式会社松風
|
株式会社松風 増資後資本金 5,969百万円
|
歯科材料及び歯科用機器の製造・販売 |
当社は、株式会社松風の第三者割当増資を引き受け、当社持分を11.17%から20.01%に引き上げ、業務提携をさらに強化することとした。 |
|
三井化学株式会社 (当社)
|
2020年11月11日 (契約締結日) 三井物産株式会社
|
本州化学工業株式会社 資本金 1,501百万円
|
高機能樹脂、電子材料、医薬品、農薬などの原料となる各種化学品の製造及び販売 |
当社及び三井物産株式会社が共同して本州化学工業株式会社の普通株式を公開買付するために共同公開買付契約を締結し、当社及び三井物産株式会社の持分比率をそれぞれ51%及び49%とした。 |
|
三井化学株式会社 (当社) |
2021年9月10日 (契約締結日) Meiji Seikaファルマ株式会社 三井化学アグロ株式会社 (連結子会社) |
株式会社MMAG 資本金 100百万円 |
農薬の研究、開発、製造販売及び輸出入 |
Meiji Seikaファルマ株式会社の農薬事業を株式会社MMAGに承継させた上で、三井化学アグロ株式会社が同社の全株式を取得し、完全子会社化した。 |
|
三井化学株式会社 (当社) |
2021年12月7日 (契約締結日) 日本特殊陶業株式会社 |
株式会社日本エム・ディ・エム |
医療機器の開発製造及び輸入販売並びに全国主要病院及び医師への医療商品の紹介 |
当社は、日本特殊陶業株式会社が保有する株式会社日本エム・ディ・エム株式の全量を譲受け、同社の持分比率を30%とした。 |
吸収分割契約
当社は、2022年5月27日開催の取締役会において、旭化成株式会社(以下、「旭化成」と言います。)のペリクル事業を吸収分割(以下、「本吸収分割」と言います。)の方法により承継することを承認し、旭化成との間で最終契約(以下、「本契約」と言います。)を締結しました。また、2023年3月31日開催の取締役会において、本吸収分割に関する吸収分割契約を承認し、同日付で旭化成と同契約を締結しました。本吸収分割の概要は次のとおりであります。
(1)本吸収分割の目的
旭化成のペリクル事業を承継することにより、先端領域における当社の既存のペリクル事業と、旭化成が有する幅広いペリクル事業のポートフォリオを併せて事業拡大するとともに、新製品の開発や技術力向上を目指します。
(2)本吸収分割の方法
当社は、旭化成のペリクル事業を簡易吸収分割により包括的に承継し、ペリクルの製造を請負う旭化成EMS株式会社(旭化成100%子会社)を当社の100%子会社にするとともに、同社延岡事業所と当社岩国大竹工場をペリクル製造拠点として運営してまいります。
また、韓国・台湾における旭化成のペリクル事業については、本吸収分割の効力発生日までに、同社の現地法人から当社の現地法人である三井化学韓国株式会社および台湾三井化学股份有限公司にそれぞれ事業譲渡(以下、「本事業譲渡」と言います。)を行います。
(3)本吸収分割の日程
|
取締役会決議日 |
2022年5月27日 |
|
本契約締結日 |
2022年5月27日 |
|
本吸収分割契約締結日 |
2023年3月31日 |
|
本吸収分割の効力発生日 |
2023年7月1日(予定) |
(4)本吸収分割に係る割当の内容
当社は、本吸収分割に際して、承継する権利義務に代わる対価として金7,400百万円を旭化成に交付する予定です。当該金額には、本事業譲渡の対価が含まれております。また、最終的な対価は、本契約に基づく調整を行ったうえで確定する予定です。
(5)本吸収分割に係る割当の内容の算定根拠
本吸収分割において、当社が交付する金銭については、承継する資産及び負債の時価相当額等に加え、本事業の過去及び将来の業績動向、今後の事業の成長性等を踏まえ事業価値を算出し、旭化成と協議のうえ決定しました。
(6)分割する資産・負債の状況
|
資産 |
負債 |
||
|
流動資産 |
1,982百万円 |
流動負債 |
224百万円 |
|
固定資産 |
1,724百万円 |
固定負債 |
133百万円 |
|
合計 |
3,707百万円 |
合計 |
357百万円 |
(注)上記金額は、2021年9月30日現在を基準として算出しているため、実際に分割する資産及び負債の金額は、上記金額に効力発生日までの増減を加味した数値となります。なお、上記金額には、本事業譲渡の対象となる資産、負債を含めております。
(7)吸収分割承継会社の概要
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名称 |
三井化学株式会社 |
|
所在地 |
東京都中央区八重洲二丁目2番1号 |
|
代表者の役職・氏名 |
代表取締役社長 橋本 修 |
|
事業内容 |
総合化学事業 |
|
資本金 |
125,572百万円(2022年3月31日現在) |
株式の譲渡
当社は、2022年8月26日開催の取締役会において、当社の連結子会社であるMitsui Phenols Singapore Pte. Ltd.(以下、「当該会社」といいます。)の全株式を、2023年3月にINEOS Holdings Limited(以下、「INEOS社」といいます。)に譲渡すること(以下、「本株式譲渡」といいます。)を承認し、INEOS社との間で株式譲渡契約を締結の上、2023年3月31日付で本株式譲渡を実施しました。当該会社の概要等は次のとおりであります。
(1)所在地
3 HarbourFront Place #10-01 HarbourFront Tower 2 Singapore
(2)事業内容
フェノール、アセトン、α-メチルスチレン、ビスフェノールAの製造販売
(3)資本金
119,965,111.6 USD
(4)出資比率
当社:95%、三井物産株式会社:5%※
※事前に当社が三井物産株式会社の保有株式を譲り受けたうえで、その全量をINEOS社に譲渡しました。
(5)本株式譲渡の理由
当社は長期経営計画「VISION 2030」において、フェノール事業をベーシック&グリーン・マテリアルズ事業領域での再構築対象の一つと位置付け、ライトアセット化を方策の一つとして収益変動の低減を目指しております。
当該会社の運営については、他社との協業も含めて検討してきましたが、フェノール事業規模で世界大手のINEOS社に対して、当該会社の全株式を譲渡することが最善との結論に至り、本株式譲渡を実施しました。
当社及び連結子会社の研究開発は、当社研究開発本部の各研究所及び各連結子会社の研究開発部門によって推進されております。当連結会計年度の当社及び連結子会社の研究開発費は
当社グループの研究開発本部の組織は、次のとおりであります。
・研究開発企画管理部
・Mitsui Chemicals Singapore R&D Centre
・合成化学品研究所
・高分子・複合材料研究所
・生産技術研究所
・モビリティデベロップメントセンター
・ICTソリューション研究センター
・未来技術創生センター
当連結会計年度における各事業セグメント、新事業創出のための研究開発及びコーポレート研究の主要研究課題、研究開発費は、次のとおりであります。
(1) ライフ&ヘルスケア・ソリューション
当社において、「ライフ&ヘルスケア・ソリューション」領域の製品群(ビジョンケア材料、パーソナルケア材料、高機能不織布等)の開発を行っております。また、Kulzer GmbHとサンメディカル㈱は、当社との連携も含めて、オーラルケア分野の製品開発を行っております。他方、三井化学クロップ&ライフソリューション㈱では、農業用及び防疫用薬剤に関する製品開発を行っております。当連結会計年度では、各事業領域における新製品開発(歯科材料、衛生材料用不織布、バイオ触媒、新規農薬原体等)に重点を置いております。また、医療関連領域においては、整形外科材料などのメディカル関連製品の事業創出に向けた研究開発を進めております。
当セグメントに係る研究開発費は
(2) モビリティソリューション
主に当社において、「モビリティソリューション」領域の製品群(エラストマー重合製品、複合材料製品、自動車部品等)の開発とソリューション(モジュールコンセプト等)の提案・提供を行っております。当連結会計年度では、モビリティや周辺産業が抱える社会課題を注視し、その解決に貢献する製品開発に重点を置いております。
当セグメントに係る研究開発費は
(3) ICTソリューション
当社において、ICTソリューション事業本部が取り扱う半導体・実装ソリューション、イメージングソリューション、バッテリーソリューション、コンバーティングソリューションの4領域の製品開発を行っております。また、三井化学東セロ㈱は、包装用フィルムおよびシートの製品開発を行うとともに、当社との連携のもと、半導体・実装分野での機能製品開発を進めております。
当セグメントに係る研究開発費は
(4) ベーシック&グリーン・マテリアルズ
当社において、「ベーシック&グリーン・マテリアルズ」領域の製品群(フェノール及びフェノール誘導品、ハイドロキノン等工業薬品、ポリウレタン原料、ペット樹脂等)の事業強化に資する合理化プロセスの開発を継続的に行っております。また、当社では、DXを活用しポリオレフィン樹脂の競争力強化に資する高性能重合触媒の開発を、㈱プライムポリマーでは、当社との連携のもと、ポリオレフィン樹脂やポリプロピレン・コンパウンドの新銘柄・新製品開発を、それぞれ進めております。
当セグメントに係る研究開発費は
(5) 新事業創出に向けた研究開発
当社においては、医・食・住における「社会課題を解決するソリューション」の創出に繋がる研究開発を進めております。注力領域として、ロボット材料ソリューション、細胞培養ソリューション、エネルギーソリューション事業を選定し、自社開発には拘らずに社外の技術や資源も活用しながらイノベーションを推進しております。
新事業創出に係る研究開発費は5億円であり、その他セグメント及び全社費用等に計上しております。
(6) コーポレート研究
当社において、各セグメント領域における製品やサービスの維持・強化・拡充に必要な基盤技術開発並びに革新技術開発を行っております。特に、近年は、マテリアルズインフォマティクスや感性評価技術といった最先端の基盤技術の展開やオープンイノベーションによる新たな技術の獲得にも積極的に取り組んでおります。また、未来技術創生センターでは、長期的な視点からの未来技術の習得・育成・蓄積、新事業・新製品創出に資する技術及び市場機会の探索に取り組んでおります。他方、Mitsui Chemicals Singapore R&D Centreでは、アジア・パシフィック地域発の新事業創出を視野に入れた研究開発に取り組んでおります。さらに、昨今の環境問題やカーボンニュートラルに資する取り組みとして、ケミカルリサイクル・マテリアルリサイクル・バイオマス原料転換・CCUSに関する研究開発にも注力しております。
コーポレート研究に係る研究開発費は70億円であり、全報告セグメントに配賦しております。