第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

当行グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当行グループが判断したものであります。

(1)経営方針・経営環境等

2022年度の金融経済情勢を顧みますと、わが国経済は、物価上昇の影響などを受けつつも、新型コロナウイルス感染症抑制と経済活動の両立が進むもとで、個人消費を中心に緩やかに持ち直しました。一方で、生産は部材供給不足の影響が緩和したことなどから改善の動きがみられていましたが、秋頃から海外景気の減速などにより足踏みがみられました。

当行の営業基盤である千葉県経済においても、家計の消費活動に持ち直しの動きがみられるなど、県内景気は総じて緩やかな回復基調となりました。

金融面においては、日経平均株価は、欧米の金融引き締めの影響などにより、一進一退で推移しましたが、年度末の終値は小幅ながら2年ぶりの上昇となりました。また、長期金利は、12月に日本銀行が長期金利の変動幅を拡大したことなどを背景に、0.5%程度まで上昇する局面もありましたが、年度末にかけて世界的な金融不安の影響などを受け、0.3%程度まで下落しました。

こうした中、京葉銀行グループは「お客さまに信頼と利便性、高い満足度を提供する魅力のある、活力あふれる銀行」を目指す銀行像とし、2021年度から2023年度までの3年間を計画期間とする、第19次中期経営計画「α ACTION PLAN 2024~さらなる進化~」を推進しております。本計画において目標とする経営指標は、親会社株主に帰属する当期純利益、自己資本比率(連結)、OHR(単体)であります。

 

(2)優先的に対処すべき事業上および財務上の課題

地域金融機関を取り巻く経営環境は、人口構造の変化、気候変動や地政学リスクの高まり、物価上昇や欧米の金融政策変更に伴う影響などにより、先行き不透明な状況が続いています。また、ライフスタイルの変化やデジタル技術の進展を背景に、お客さまの課題やニーズは、年々多様化・高度化しています。

こうした中、京葉銀行グループは、第19次中期経営計画「α ACTION PLAN 2024~さらなる進化~」を推進しており、2023年度は計画の最終年度となります。計画で掲げた以下の3つの基本戦略に基づき、経営環境の変化にも揺るがない、持続可能なビジネスモデルの構築を図っていくとともに、地域経済の持続的発展へ積極的に貢献することで、地域やお客さまとの「確かな“きずな”を、未来へ。」とつなげてまいります。

〔基本戦略① 課題解決型営業の強化〕

お客さまのさまざまな課題にお応えするため、京葉銀行グループ一体でソリューション営業態勢の高度化を図るとともに、りそなホールディングスなど外部パートナーとの連携・協業にも積極的に取り組んでまいります。

法人のお客さまに対しては、経営者との継続的な対話を実施し、安定的な金融仲介機能の発揮に努めるとともに、経営改善や事業承継、デジタル化や脱炭素化といった経営課題の解決に取り組むことで、お客さまの持続的な成長を支援してまいります。

個人のお客さまに対しては、お客さま本位の業務運営を第一に、家計の資産形成に資する商品・サービスラインナップの整備、お一人おひとりに寄り添った最適なプランニングの提供、長期的な信頼関係構築に向けたアフターフォローの充実に努めてまいります。

〔基本戦略② 生産性の向上と人財の育成〕

中長期的な企業価値向上を図るため、人財への積極的な投資を行い、お客さまの課題解決を担う専門ソリューションやデジタルなど、分野ごとに計画的な人財育成を図るとともに、女性やシニア活躍の推進、外部との人員交流拡大や中途採用強化などにより、「ダイバーシティ&インクルージョン」(注1)をさらに推し進めてまいります。

また、現在開発中の次世代勘定系システムは、外部との柔軟な接続が可能であり、他行や異業種企業とも連携しながら、お客さまへ付加価値の高いサービスを提供してまいります。あわせて、行内のDX(注2)推進を加速させることで、デジタルとリアルを最適に組み合わせた新しいビジネスモデルの構築に取り組んでまいります。

(注1)ダイバーシティ&インクルージョン:個人の多様性を尊重し、誰もが仕事や生活を充実させ、自分らしく活躍できる社会づくりに取り組むこと。

(注2)DX(Digital Transformation):デジタル技術を活用することで、ビジネスモデルやサービスなどを、社会やお客さまのニーズを基に、より良いものへと変革していくこと。

〔基本戦略③ 経営基盤の強化〕

貸出や有価証券運用などの業務において、適切なリスクテイクを行うため、リスク管理態勢とコンプライアンス態勢のさらなる高度化を図ってまいります。

サステナビリティへの取り組みにおいては、脱炭素社会の実現に向け、TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)提言に沿った開示項目の充実を図るとともに、サステナブルファイナンスなどの取り組みを通じたお客さま向け支援や当行グループのCO2排出量削減へ積極的に取り組んでまいります。

 

最後に、本年3月31日に当行は、創立80周年を迎えることができました。90年、100年、そしてその先の未来に向け、全てのステークホルダーの皆さまからの信頼、ご期待にお応えできるよう、京葉銀行グループの役職員一同全力を尽くしてまいりますので、引き続き力強いご支援を賜りますようお願い申し上げます。

 

<第19次中期経営計画で目標とする3つの経営指標>

項目

2024年3月期目標

親会社株主に帰属する当期純利益

80億円

自己資本比率(連結)

11%程度

OHR(単体)

60%台

 

2【サステナビリティに関する考え方及び取組】

 当行グループのサステナビリティに関する考え方及び取り組みは、次のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当行グループが判断したものであります。

 

京葉銀行グループは、金融仲介機能の発揮とお客さま本位の良質なサービスの提供等を通じて、気候変動等の環境問題をはじめとするさまざまな社会的課題の解決に取り組み、地域経済の発展と当行グループの企業価値向上の好循環サイクルを創出し、持続可能な社会の実現に貢献してまいります。

また、国連が提唱するSDGs(持続可能な開発目標)の達成に貢献するため、2021年4月に「京葉銀行グループSDGs宣言」を制定いたしました。「環境保全」や「ダイバーシティ&インクルージョン」等の重点テーマに対し、全役職員が主体的に取り組むことで、地域の持続的成長の実現を目指してまいります。

当行グループにおける重要なサステナビリティ項目は、以下のとおりであります。

 

〔気候変動への取り組み〕

 当行は、2021年12月に「TCFD提言」への賛同を表明し、気候変動が当行の経営に与える影響などに関する情報開示を積極的に行うなど、気候変動リスクは当行グループの長期的な価値創造を支えるマテリアリティであると認識しております。

(1)ガバナンス

持続可能な社会の実現と当行グループの企業価値向上の両立を図るため、気候変動をはじめとするサステナビリティに対する基本的な考え方を示す「京葉銀行グループサステナビリティ方針」を策定しています。

<サステナビリティ推進体制>

サステナビリティへの取り組みを強化し、中長期的な視点による経営戦略の構築と各施策の実効性向上を図るため、頭取を委員長とする「サステナビリティ委員会」を設置しております。サステナビリティ委員会は、原則として年2回開催し、気候変動対応を含むサステナビリティに関連する事項について協議を行い、取締役会に報告する体制としております。併せて、サステナビリティを巡る課題への具体的な対応について組織横断的に検討するため、下部組織として「サステナビリティ検討部会」を設置しております。

 

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(2)戦略

①気候変動関連のリスク・機会の特定

気候変動に伴うリスク(移行リスク・物理的リスク)と機会については、短期(3年)、中期(10年)、長期(30年)の時間軸で、定性的な分析を行っております。

 

概要

時間軸

移行リスク

・GHG排出に関する規制の強化や炭素税導入によりお客さまの業績が悪化し、当行の与信関係費用が増加するリスク

・脱炭素社会の移行に伴う技術の進歩等によりお客さまの事業が座礁資産化するリスク

中期~長期

・地球温暖化対策の取り組み不足や情報開示不足等が当行のレピュテーション悪化につながり、資金調達環境が悪化する等のリスク

短期~長期

物理的リスク

・台風・洪水等の急性的な自然災害の激甚化や、降水量増加等の慢性的な気候変化により、お客さまの業績悪化や担保物件棄損が発生し、当行の与信関係費用が増加するリスク

・事業が継続できないリスクや、事業継続にかかる対策・復旧によるコスト増加のリスク

短期~長期

機会

・気候変動関連ビジネス(コンサルティング、商品・サービスの提供)需要の増加

・再生可能エネルギー関連融資をはじめとするサステナブルファイナンス等の取引拡大

・異常気象災害へ備えるインフラ投資、被害を低減させるための設備投資等への資金支援が増加

短期~長期

 

②炭素関連資産の状況

TCFD提言で気候関連の財務影響を受けやすいとされる「エネルギー(注)」「不動産・建設」「自動車・運輸」「素材」「農業・食料」「紙パルプ・林業製品」セクターを炭素関連資産としており、当行の与信残高に占める炭素関連資産の割合は、23.5%となっております。

(注)水道事業、再生可能エネルギー発電事業者は除いております。

 

③重要セクターの選定と定性評価

炭素関連資産のうち、気候変動の影響を受けやすいとされる業種の潜在的な影響度と、当行のポートフォリオに占める割合を踏まえた「重要セクター」を選定し、当該セクターに対する定性シナリオ分析を実施しております。

<重要セクターの選定>

炭素関連資産

気候変動影響

ポートフォリオの大きさ

結果

エネルギー

重要セクターに選定

不動産・建設

重要セクターに選定

自動車・運輸

非選定

素材

非選定(注)

農業・食材

非選定

紙パルプ・林業製品

非選定

(注)素材に分類される業種が多く個々のリスク特性が異なるため選定しておりません。

<重要セクターの定性評価>

エネルギー

・炭素税導入

・GHG排出規制の強化

・再生可能エネルギーの普及が加速

・化石燃料由来の電気需要低下

・化石燃料由来の原料価格低下

・異常気象激甚化による河川洪水の被害増加

不動産・建設

・炭素税導入

・環境性能が高い建物への需要変化

・競争力強化のための建設費増加

・異常気象激甚化による河川洪水の被害増加

 

 

④シナリオ分析

重要セクターの定性評価の結果を踏まえ、移行リスク及び物理的リスクについて、複数の温度帯シナリオを用いて当行の与信費用の増加額を推定いたしました。

シナリオ

想定される主な動き

リスクへの影響

1.5℃シナリオ

抜本的な気候変動対応・対策を行うことにより2100年の地球の平均気温が産業革命前と比べて1.5℃未満の上昇に抑えるシナリオ

移行リスクの増加が見込まれる

4℃シナリオ

従来通り化石燃料等への依存による二酸化炭素排出量を継続した場合、2100年の地球の平均気温が産業革命前と比べて2.7℃~5.4℃上昇するシナリオ

物理的リスクの増加が見込まれる

<移行リスク>

移行リスクは、重要セクターのうち炭素税導入や将来需要の変化のほか、電源構成の変化等を考慮して、当行の信用リスクへの影響が高いと考えられる、「エネルギーセクター」を分析対象といたしました。分析にあたっては、国際エネルギー機関(IEA)におけるNZEシナリオ(1.5℃シナリオ)などを参考に推計いたしました。

分析対象

エネルギー

シナリオ前提

炭素税の導入に伴う与信先企業の追加費用発生、消費者の需要変化、および与信先企業の今後の脱炭素対応を踏まえ、当行の信用リスクへの影響を推定

使用シナリオ

IEA Net-Zero Emissions by 2050シナリオ(1.5℃シナリオ)

分析期間

2050年まで

リスク指標

増加が想定される与信関連費用

分析結果

2050年までの与信費用増加額は、累積で12億円程度

(炭素税導入の影響のみを考慮した保守的な推定結果19億円)

 

<物理的リスク>

物理的リスクは、与信先の業種ごとの特性だけでなく、企業や当社担保物件の所在地にも左右されると考えられることから、分析対象は地域を特定したうえで法人全体と個人(住宅ローンとアパートローン)といたしました。分析にあたっては、気候変動に関する政府間パネル(IPCC)のRCP2.6シナリオ(2℃シナリオ)及びRCP8.5シナリオ(4℃シナリオ)を前提に、ハザードマップを利用して推計いたしました。

分析対象

洪水:江戸川流域の県内6市(注1)における法人全体と個人(住宅ローン、アパートローン)

高潮:東京湾岸の県内10市(注2)における法人全体と個人(住宅ローン、アパートローン)

シナリオ前提

急性リスク顕在化による水災の発生頻度と被害増加をハザードマップから想定し、当行担保物件と与信先企業の業績への影響を踏まえた信用リスクへの影響を推定

使用シナリオ

IPCC RCP2.6(2℃シナリオ)及びIPCC RCP8.5(4℃シナリオ)

分析期間

2050年まで

リスク指標

増加が想定される与信関連費用

分析結果

2050年までの与信費用増加額は、2℃シナリオで最大13億円程度、4℃シナリオで最大17億円程度

(注)1.浦安市、市川市、船橋市、松戸市、流山市、野田市

2.浦安市、市川市、船橋市、習志野市、千葉市、市原市、袖ケ浦市、木更津市、君津市、富津市

 

(3)リスク管理

気候変動に起因する移行リスクや物理的リスクが、当行の事業活動・財務内容等に影響を与えることを認識し、当該リスクにかかる影響を把握・分析するとともに、統合的リスク管理など既存の枠組みの中で管理する態勢を整備していきます。

環境・社会・経済に影響を与える可能性の高い資金使途の投融資について、「持続可能な社会の実現に向けた投融資方針」を定めております。

 

(4)指標及び目標

CO2排出量の削減目標とESG関連投融資実行目標を設定しております。

①CO2排出量の削減目標(SCOPE1及びSCOPE2)

2030年度に2013年度比50%削減、2050年度にカーボンニュートラルを目指しております。

CO2排出量の推移(SCOPE1及びSCOPE2)

(単位:t)

計測項目

2013年度

2016年度

2020年度

2021年度

2022年度

SCOPE1

1,060

1,476

1,200

1,307

1,307

SCOPE2

7,007

8,566

7,114

6,748

5,245

合計

8,067

10,042

8,314

8,055

6,552

当行グループのCO2排出量は、千葉みなと本部が竣工した2016年度をピークに減少しております。

 

(参考)

(単位:t)

計測項目

2022年度

SCOPE3

カテゴリ6:出張

110

カテゴリ7:通勤

1,329

(注)京葉銀行単体のみの算出であります。

 

ESG関連投融資実行目標(注)

2021年度から2030年度までの実行目標 7,000億円

(注)環境・再生可能エネルギー分野向け、医療・介護分野向け投融資等、ESGに資する投融資

 

ESG関連投融資実行額(2021年度からの累計額)

(単位:億円)

 

2022年度

ESG関連投融資実行額

1,935

 

うち環境・再生可能エネルギー分野

456

 

 

〔人的資本〕

金融サービスを通じてお客さまとともに持続的に成長していくためには、お客さまへ高い付加価値を提供し続ける人材が必要です。そのようなお客さまに感謝され喜ばれる従業員を増やすため、育成・評価の高度化、モチベーションの向上に努めています。また、従業員のキャリアアップを支えるため、さまざまな制度を設け、多様な働き方を実現してまいります。

このため当行グループでは、人材育成方針及び社内環境整備方針として「人材育成基本方針」を策定しております。

 

<人材育成基本方針>

京葉銀行グループは、人材を人財と捉え企業価値向上の重要な資本と位置づけ、お客さまに喜ばれる高い付加価値を提供できる従業員の育成と、一人ひとりが持つ能力を最大限発揮することができる社内環境の整備を推進してまいります。多様な人材の成長・活躍により、地域社会及び当行グループの持続的な成長に貢献してまいります。

 

(1)自律的な成長を促し主体的に学ぶ企業風土を醸成

地域金融機関としての専門性を高めるため、自律的な成長を促し主体的に学ぶ風土を醸成するとともに、計画的な学びの機会を創出することで従業員の成長を支援します。

(2)社会人としての良識と高い倫理観

知識・専門性のみならず、社会人としての良識と高い倫理観を持った従業員を育成します。

(3)適正な人材配置・処遇

多様な人材の活躍を促すため多様なキャリアパスを設定し、能力・役割・成果に応じた適正な人材配置と公平・公正な評価・処遇を行います。

(4)多様な働き方とワークライフバランスの実現

年齢・性別等にとらわれず、一人ひとりの価値観を尊重した多様かつ柔軟な働き方とワークライフバランスの実現を目指します。

(5)従業員エンゲージメントの向上

自律的な成長意欲・参画意識を互いに認め合う職場風土の醸成により働きがいを創出し、従業員エンゲージメントの向上を図ります。

(6)健康経営の推進

全ての従業員が安心して働き続けられる労働環境を整備するとともに、健康経営を推進します。

 

各項目の主な施策の実施状況等は次のとおりであります。

(1)自律的な成長を促し主体的に学ぶ企業風土を醸成

中期経営計画で「生産性の向上と人財の育成」を基本戦略にかかげ、デジタルを活用し、当行とお客さま双方の生産性向上を図るとともに課題解決を行うための人材を育成いたします。お客さまの課題解決に向けた専門性を高める取り組みの一つとして、社内外へのトレーニー派遣を積極的に行っております。一定期間の専門セクションでの実践的なOJTにより、実務に即した知識・スキルの習得を図っております。

また、当行のデジタル推進戦略を担うデジタル人材の育成を強化しております。「ハイスキル人材」「コア人材」「デジタル人材」「ベース人材」の4つのカテゴリーに区分けし、IT・システムの知識・経験が十分にあり業務に利活用できる人材を、全社員の約1割とすることを目指すとともに、その基礎となるベース人材へのリテラシー教育を行ってまいります。このリテラシー教育の一環としてITパスポート試験の受験を推奨しております。

(指標及び目標等)

トレーニー実施実績

社内

融資部、資産査定室、システム部 他

 

社外

銀行、コンサルティング会社、投資運用会社 他

 

 

2023年3月

目標値(2024年3月)

全従業員のうちITパスポート試験の

合格者数

552人

1,000人

 

 

(2)社会人としての良識と高い倫理観

研修やOJTにおいては、階層別に習得すべきスキル・経験を身につけることにとどまらず、管理職層から若年層までマネジメント力やコミュニケーション力の向上、コンプライアンスの徹底及びCSの強化に重点を置いております。

また、若年層を対象に地方創生「体験型」視察研修を実施しております。これは、当行が香取市佐原地区で進める地方創生事業の視察を通して、地域の課題を解決し付加価値を提供できる人材を育成すると同時に、地方銀行の存在意義についての理解を深める取り組みとしております。

(指標及び目標等)

 

2022年度

社内研修・セミナー等の参加延べ人数

4,144人

上記のうちコンプライアンス関連の研修の参加延べ人数

577人

 

(3)適正な人材配置・処遇

新卒採用では、従来からの全員総合職採用を継続しつつ、より多様な学生を採用することを目的に、2023年度より職務コース別採用を導入いたしました。

コース名

目指す行員像

総合コンサルティングコース

融資や業務提携先紹介等で、さまざまなソリューション提供を担う行員

リテールコンサルティングコース

ライフステージに合わせ、最適な資産運用プランを提供する行員

専門人材コース

システム関連や有価証券運用等に精通する専門人材

経験者・中途採用については、他社で専門知識を培った中堅・ベテラン人材を積極的に採用し、管理職への登用も行っております。

また、キャリアパスの実現策として、公募により従業員自らが特定専門部署への配置を希望する「キャリアチャレンジ制度」を運用しており、主体的にキャリアを描ける仕組みとしております。さらに、2022年度には「社内副業制度」を導入し、社内の幅広いフィールドの中で各従業員が希望する本部業務やプロジェクトに参画できる機会を拡充いたしました。

(指標及び目標等)

2023年3月31日時点

中途採用者に占める管理職の割合

26.5%

 

 

2022年度

キャリアチャレンジ制度により

希望部署へ配置された人数

11人

 

(4)多様な働き方とワークライフバランスの実現

女性活躍の取り組みについては、就業継続とキャリア開発の両面から育成支援を行うとともに、管理職への登用を推し進めるため、経営指標の一つとして指導的地位(係長以上の役付行員)に占める女性の割合を定めております。

また、高年齢者の活躍の機会創出のため、当行では先駆けて2018年よりシニアスタッフ行員制度を導入しております。働く意欲のある従業員は70歳まで継続雇用され、培った知識・経験を活かし技能伝承の担い手として活躍しております。

働き方の面では、育児・介護・治療と仕事を両立する従業員をサポートする制度を整えているほか、所定労働時間にとらわれずに柔軟に働くためのフレックスタイム制の導入、新たなスキル獲得や専門性の向上といった人材価値の最大化を狙いとした副業・兼業制度の新設など、社内環境の整備を進めております。

(指標及び目標等)

 

2022年4月

2023年4月

目標値

(2024年4月)

指導的地位(係長以上)に占める女性割合

28.3%

30.8%

30%

 

2023年3月31日時点

シニアスタッフ行員の人数

98人

 

なお、管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異についての実績は、「第1 企業の概況 5.従業員の状況(3)当行の管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異」に記載しております。

 

(5)従業員エンゲージメントの向上

当行では仕事や職場環境に関する課題を抽出し、より働きがいのある会社を目指すために、従業員満足度調査を実施しております。各種の取り組みにより、「当行で働くことに満足」と評価した従業員は8割を超えております。その取り組みの一例としてThanksカードの活用があげられます。カードを使い従業員同士が感謝や期待を伝えることで、コミュニケーションの強化やモチベーション向上のため、お互いを認め合い、誰もが働きやすくなるよう、褒める文化の構築を目指しております。

(指標及び目標等)

従業員満足度調査結果

2019年度

2020年度

2021年度

2022年度

当行で働くことに満足と評価した従業員の比率

64.7%

74.5%

81.9%

81.0%

 

(6)健康経営の推進

当行は従業員の心身の健康保持・増進こそが生産性の向上及びお客さまサービスの向上につながるものと考えており、従業員の人間ドックやがん検診の受診推奨・運動習慣作り・ヘルスリテラシーの向上等、健康増進への取り組みを強化しております。

このように行員の健康管理を経営課題として取り組むため、当行は2021年4月に「健康経営宣言」を制定いたしました。頭取を推進責任者として、職員組合や産業保健スタッフ等と相互に連携しながら健康経営を推進しております。こうした取り組みが評価され、2023年3月には、経済産業省と日本健康会議が協同で選定する「健康経営優良法人2023(大規模法人部門)」に2年連続で認定されました。

(指標及び目標等)

項目

2020年度

2021年度

2022年度

目標値

定期健康診断受診率

100.0%

100.0%

100.0%

100.0%

精密検査受診率

92.9%

98.8%

99.7%

100.0%

肥満者率(BMI25以上率)

23.2%

23.4%

23.5%

20.0%以下

ストレスチェック受検率

97.1%

99.6%

98.7%

99.0%以上

 

3【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。

なお、以下の記載における将来に関する事項は、当連結会計年度の末日現在において当行グループ(当行及び連結子会社。以下、本項目においては「当行」という。)が判断したものであります。

当行は、これらのリスクの発生可能性を認識したうえで、リスクの抑制を図るとともに、万一リスクが顕在化した場合は迅速かつ適切な対応に努めてまいります。

(1)信用リスク

①予想を上回る貸倒の発生

当行は、債務者の状況や担保等による債権の保全状況、貸倒による損失の発生状況並びに債務者の状況と相関性の高いマクロ経済指標の予想等に基づき貸倒損失額を見積り、貸倒引当金を計上しております。今後の景気動向や貸出先の経営状況の変動ならびに予期せぬ自然災害やパンデミックの発生等によって、実際の貸倒が当該予想に基づく貸倒引当金を大幅に上回り、当行の与信関連費用が増加する可能性があります。当行は貸出先の経営状況等をモニタリングし、適切な貸倒引当金の計上に努めております。

②担保価値の下落

当行は、破綻先及び実質破綻先等に係る債権については、債権額から担保の評価額及び保証による回収が可能と認められる額を控除して貸倒引当金を計上または債権額から直接減額(以下「部分直接償却」という。)しております。担保となっている不動産や有価証券等の担保価値が下落すると、貸倒引当金の積み増しや部分直接償却の追加が必要となり、当行の与信関連費用が増加する可能性があります。

③権利行使の困難性

不動産市場における流動性の欠如や不動産価格の下落、有価証券の価格の下落等により、担保となっている不動産や有価証券等を換金することや、貸出先の保有するこれらの資産に対して強制執行することが事実上できず、当行の与信関連費用が増加する可能性があります。

④地域経済の動向

当行は、千葉県を特定の営業基盤としており、貸出先の多くが千葉県内に所在することから、信用リスクの増減については、千葉県の経済動向の影響を受ける可能性があります。また、千葉県や近接する地域において大規模な地震や台風等の自然災害が発生した場合、貸出先の経営状態が悪化する等、当行の業績や財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

(2)市場リスク

①金利リスク

当行は、資金運用を主に貸出金や有価証券により、資金調達を主に預金により行っておりますが、運用資産と負債は金利更改等の期日に差があるため、市場金利が変動した場合、利鞘が縮小し、当行の財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

②価格変動リスク

(ⅰ)保有株式の価格変動リスク

当行が保有している市場性のある株式について、株式市場の動向によっては減損または評価損が発生し、当行の業績に影響を及ぼすとともに自己資本比率の低下を招く可能性があります。なお、株式の保有は自己資本の水準と比較すると限定的であり、銘柄分散にも努めております。

(ⅱ)保有債券等の価格変動リスク

当行は、国債を中心とする各種債券の保有や売買を行っております。これらは、金利、為替相場、発行体の信用、債券の需給環境等が変動するリスクに晒されており、予期せぬ市場変動により業績や財務状況に影響を及ぼす可能性があります。なお、債券総体に占める国債の割合が高く、信用リスクは限定的となっているほか、残存期間別の保有残高が分散されるよう管理しております。

(3)流動性リスク

当行は、深刻な金融システム不安の発生や、当行の信用状態が悪化した場合には、必要な資金が確保できず資金繰りの悪化や通常よりも著しく高い金利での資金調達を余儀なくされることにより、当行の業績や財務状況に影響を及ぼす可能性があります。当行は、流動性の確保と不測の事態にも対応できる資金調達枠の管理を行うとともに、資金繰りの状況に応じた適切なリスク管理を行っております。

(4)自己資本に係るリスク

当行は、海外営業拠点を有していないため、「銀行法第14条の2の規定に基づき、銀行がその保有する資産等に照らし自己資本の充実の状況が適当であるかどうかを判断するための基準(2006年金融庁告示第19号)」における国内基準が適用され、4%以上の自己資本比率を維持する必要があります。仮に自己資本比率が4%を下回った場合、金融庁長官より業務の全部または一部の停止を含む様々な命令を受ける可能性があります。

当行の自己資本比率に影響を及ぼす要因には以下のものが含まれます。

・債務者の信用状態悪化による与信関連費用の増加

・有価証券ポートフォリオの価値の低下

・繰延税金資産の回収可能性判断に基づく繰延税金資産の取崩しによる自己資本の減少

・自己資本比率の基準及び算定方法の変更

・本項に記載した事業等に係る各種リスクの顕在化

当行では、業務の健全性及び適切性を確保し、質・量ともに十分な自己資本を維持するとともに、リスクに見合った自己資本比率の確保に努めております。

(5)格付低下に係るリスク

当行は、外部格付会社より発行体格付を取得しております。格付会社が、日本国債及び日本の金融システムに対する評価や、当行の信用状態に対する評価を見直すことにより、当行の格付が引き下げとなる可能性があります。この場合、資本及び資金調達コストの上昇や、資金の流出及び新たな資金調達が困難になること等により、業務運営や業績、財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

(6)退職給付債務(年金債務)に係るリスク

当行は、確定給付型の退職給付制度として確定給付企業年金制度及び退職一時金制度、確定拠出型の制度として確定拠出年金制度を設けております。確定給付型の制度において、年金資産や退職給付信託の運用利回りが想定を下回った場合や、退職給付債務を計算する前提となる数理上の前提や仮定に変更があった場合及び退職給付制度の変更があった場合には、数理計算上の差異や過去勤務費用等が発生し、当行の財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

こうしたリスクを抑制するため、負債と資産の総合的な管理を行っており、中長期的なシミュレーション等により、年金制度運営の健全性を確認しております。また、年金資産の運用においては、将来にわたって健全な年金制度運営を維持することを重視しており、国内外の債券及び株式への分散投資を中心とし、リスクの高い取引に対しては慎重に取り組む方針としております。

(7)固定資産の減損に係るリスク

当行が所有する固定資産の収益性の低下や価格の下落、使用方法の変更等により損失が発生した場合には、業績や財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

(8)オペレーショナルリスク

①事務リスク

役職員等による過誤や不正行為及び事故等により、当行に損失が発生する可能性があります。また、こうした事態への対応費用の発生や社会的信用の失墜等により、当行の業績や財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 こうしたリスクを抑制するため、事務取扱規定に基づく正確な事務処理を徹底し、適正な人事ローテーションを行うとともに、事務の多様化や取引量の増加に対しては事務処理の集中化やシステム化による効率化と堅確化により、事務処理体制の整備・強化に取り組んでおります。また、監査部門や事務管理部門、コンプライアンス部門などの本部管理部署で適切な事務管理態勢の検証・指導を実施しているほか、事務リスク情報の収集を行うことで、事務ミスの把握・改善方法の検討・削減施策の展開を促す態勢を構築しております。

②システムリスク

コンピュータシステムの品質不良や人為的ミスのほか、サイバー攻撃、コンピュータウイルス、自然災害及びテロ等の外的要因により、コンピュータシステム等に障害が発生する可能性があり、障害の規模によっては当行の業務運営や業績、財務状況に影響を及ぼす可能性があります。当行は、万一大規模なシステム障害、サイバー攻撃が発生した場合に業務運営やサービス提供への影響を極小化するため、コンティンジェンシー・プランを制定するとともに、演習や訓練を通じて態勢整備、啓蒙に努めております。また、システムや通信の監視、第三者による脆弱性診断等の技術的対策を講じております。基幹システムについてはコンピュータや回線、電気設備等の二重化を実施し、コンピュータセンターの被災に備えたバックアップセンターを整備するとともに、重要情報の分散保管を実施する等の対策を講じております。

 

③情報漏洩のリスク

当行は多くの個人情報や内部情報を保有しております。役職員等による過誤や不正行為及び事故等により、こうした情報が漏洩または紛失した場合、お客さまからの損害賠償請求や社会的信用の失墜等から、当行の業務運営や業績、財務状況に影響を及ぼす可能性があります。当行は、情報管理に関する規定を整備し、役職員等に対する教育・研修の徹底や業務委託先に対する監督等の厳格な情報管理態勢を構築しているほか、情報の一元管理やセキュリティ対策等のシステム上の対策を実施しております。

④コンプライアンスリスク

役職員等の法令違反行為等による多大な損失の発生や、訴訟事件の発生により、業績や財務状況に影響を及ぼす可能性があります。当行は、コンプライアンスを経営の最重要課題と位置づけ、職場での啓蒙や研修を行い、コンプライアンス態勢の充実と強化に取り組んでおります。

⑤マネー・ローンダリング及びテロ資金供与対策に係るリスク

マネー・ローンダリング及びテロ資金供与対策に関連した法令等を遵守できない場合には、当行の信用や業績、業務運営に影響を及ぼす可能性があります。当行は、マネー・ローンダリング及びテロ資金供与対策について、マネー・ローンダリング等防止基本規定等を制定し、リスクベース・アプローチに基づく強固な内部管理態勢の構築に取り組んでおります。

(9)風評リスク

当行に対する否定的な報道や悪質な風説・風評の流布等により、その内容の正確性に関わらず、当行の評判が悪化し、当行の株価や業績、財務状況に影響を及ぼす可能性があります。当行は風評に関するモニタリングを実施するとともに、リスクが顕在化した場合の対応について関連規定を整備しております。

(10)災害等に係るリスク

当行は、千葉県を中心に事業を展開し、お取引先や当行の役職員、営業店舗等の施設も千葉県に集中しております。千葉県や近接する地域において大規模な自然災害が発生した場合、当行の業務の全部または一部が停止するほか、お取引先の業績悪化による信用リスクの上昇等を通じて、当行の業績や財務状況に影響を及ぼす可能性があります。当行は災害等の事態に備え、人員や設備が制限される状況でも、可能な限りの業務を継続するための業務継続計画を策定しております。また、業務継続計画の実効性を高めるため、緊急時における出勤体制等を整備しております。

(11)感染症流行に係るリスク

新型コロナウイルスや新型インフルエンザ等の感染症拡大や流行により、業務継続に必要な人員が不足するおそれがあり、当行の業務の全部または一部が停止するほか、地域経済の停滞等を通じて、当行の業績や財務状況に影響を及ぼす可能性があります。当行は、感染症流行に備え、可能な限りの業務を継続するための業務継続計画を策定しております。また、業務継続計画の実効性を高めるため、緊急時における出勤体制等を整備しております。

(12)金融業界の環境変化に係るリスク

当行は、法律、規則及び実務慣行等の規制に従って業務を行っております。将来において、これらの規制の変更によって当行の業績や財務状況に影響を及ぼす可能性があります。当行は、日常より情報収集に努め、こうした事態に備え、迅速に対応できる体制等を整備しております。

(13)ビジネス戦略が奏功しないリスク

当行は、収益力の増強のため様々なビジネス戦略を実施しておりますが、競合状況や市場環境により戦略が功を奏さないか、当初想定していた結果をもたらさず、当行の業績や財務状況に影響を及ぼす可能性があります。当行は、経営会議等において、多面的な検討を行ったうえで経営計画や各種施策を策定しております。また、進捗について評価・分析を行い、必要に応じ計画等を見直すなど機動的な運営体制としております。

(14)競争に係るリスク

金融制度の大幅な規制緩和に伴い、金融業界の競争は激化しております。当行がこうした競争的な事業環境において競争優位を得られない場合、当行の業績や財務状況に影響を及ぼす可能性があります。当行は、お客さまの利便性向上に資する施策を通じて、競合に対する差別化を図っております。

(15)気候変動に係るリスク

気候変動を要因とする自然災害により、お取引先の業績悪化や担保価値の毀損等の発生を通じて、当行の与信関連費用が増加する可能性があります。また、脱炭素社会への移行過程において気候関連の規則や税制の変更等により、中長期的に影響を受けるセクターに対して当行の与信関連費用が増加する可能性があります。こうした気候変動に関するリスクへの対応や開示が不十分であるとみなされた場合、当行の業績や財務状況に影響を及ぼす可能性があります。当行は、当該リスクに係る影響を把握・分析するとともに、情報開示に向けた取り組みを強化しております。

 

(16)人材確保に係るリスク

当行は、多数の従業員を雇用しており、有能な人材の確保や育成に努めておりますが、十分な人材の確保・育成ができない場合や優秀な人材の流出を防止できない場合、当行の競争力や効率性が低下し、業績または財務状態に影響を及ぼす可能性があります。当行では新卒採用とともに専門性の高い外部人材を積極的に採用しております。また、研修体制の充実や公平な評価処遇制度の仕組みにより、従業員のエンゲージメントを高め、人材の定着を図っております。

(17)労務リスク

人事処遇や勤務管理及びハラスメント等人事労務上の問題や職場の安全衛生管理上の問題等に関連する重大な訴訟等の発生により、当行の信用や業績や財務状況に影響を及ぼす可能性があります。当行ではワークライフバランスを支える各種制度及び体制を整備するとともに、法令に基づく適正な労務管理、ハラスメント防止に関する従業員教育等の徹底に努めております。

 

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当行グループ(当行及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

なお、当行グループは、銀行業以外にファンド運営業務、M&A業務、コンサルティング業務、クレジットカード業務、信用保証業務及び担保評価業務等を営んでおりますが、それらの事業の全セグメントに占める割合が継続的に僅少であるため、セグメント情報の記載を省略しております。

(財政状態)

総資産は、現金預け金の減少等により、前連結会計年度末比3,273億円減少し6兆5,758億円となりました。負債は、借用金の減少等により、前連結会計年度末比3,274億円減少し6兆2,798億円となりました。純資産は、前期並の2,960億円となりました。

主要勘定の残高は、貸出金4兆878億円(前連結会計年度末比1,890億円増加)、有価証券1兆1,185億円(同358億円減少)、預金5兆2,986億円(同1,566億円増加)となりました。

(経営成績)

経常収益は、貸倒引当金戻入益や株式等売却益等の増加と、資金運用収益や役務取引等収益等の減少により、全体では前連結会計年度比1億31百万円減少し656億14百万円となりました。

経常費用は、国債等債券売却損等の増加と、営業経費や貸倒引当金繰入額等の減少により、全体では前連結会計年度比9億4百万円増加し504億39百万円となりました。

この結果、経常利益は前連結会計年度比10億35百万円減少し151億74百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は7億95百万円減少し103億90百万円となりました。

(キャッシュ・フロー)

当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況については、「(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 ③ 資本の財源及び資金の流動性に係る情報」に記載のとおりであります。

 

なお、「生産、受注及び販売の実績」等については、銀行業における業務の特殊性のため、該当する情報がないので記載しておりません。

① 国内・国際業務部門別収支

 国内業務部門は、資金運用収支が前連結会計年度比26億円減少し449億89百万円、役務取引等収支が前連結会計年度比9億79百万円減少し80億98百万円、その他業務収支が前連結会計年度比18億10百万円減少し△38億円となりました。

 国際業務部門は、資金運用収支が前連結会計年度比2億47百万円増加し9億94百万円、役務取引等収支が前連結会計年度比6百万円減少し△37百万円、その他業務収支が前連結会計年度比31億6百万円減少し△42億6百万円となりました。

 以上により合計では、資金運用収支が前連結会計年度比23億53百万円減少し459億83百万円、役務取引等収支が前連結会計年度比9億85百万円減少し80億61百万円、その他業務収支が前連結会計年度比49億16百万円減少し△80億7百万円となりました。

 

種類

期別

国内業務部門

国際業務部門

相殺消去額(△)

合計

金額(百万円)

金額(百万円)

金額(百万円)

金額(百万円)

資金運用収支

前連結会計年度

47,589

747

48,337

当連結会計年度

44,989

994

45,983

うち資金運用収益

前連結会計年度

48,217

763

14

48,966

当連結会計年度

45,619

1,017

15

46,621

うち資金調達費用

前連結会計年度

627

16

14

629

当連結会計年度

630

22

15

637

役務取引等収支

前連結会計年度

9,078

△31

9,046

当連結会計年度

8,098

△37

8,061

うち役務取引等収益

前連結会計年度

13,514

38

13,552

当連結会計年度

12,687

32

12,720

うち役務取引等費用

前連結会計年度

4,436

69

4,506

当連結会計年度

4,588

70

4,658

その他業務収支

前連結会計年度

△1,990

△1,100

△3,090

当連結会計年度

△3,800

△4,206

△8,007

うちその他業務収益

前連結会計年度

193

560

754

当連結会計年度

294

243

537

うちその他業務費用

前連結会計年度

2,184

1,660

3,844

当連結会計年度

4,094

4,449

8,544

(注)1.「国内業務部門」は当行及び連結子会社の円建取引、「国際業務部門」は当行及び連結子会社の外貨建取引であります。ただし、円建対非居住者取引、特別国際金融取引勘定分等は国際業務部門に含めております。

2.資金調達費用は、金銭の信託運用見合費用(前連結会計年度0百万円、当連結会計年度0百万円)を控除して表示しております。

3.相殺消去額は、国内業務部門と国際業務部門の間の資金貸借の利息であります。

 

② 国内・国際業務部門別資金運用/調達の状況

 資金運用勘定平均残高は、前連結会計年度比1,894億34百万円減少し6兆2,157億30百万円となりました。
 資金運用勘定利息は、前連結会計年度比23億45百万円減少し466億21百万円となりました。
 この結果、資金運用勘定利回りは、合計で0.75%となりました。なお、国内業務部門は0.73%、国際業務部門は1.20%となりました。
 資金調達勘定平均残高は、前連結会計年度比1,375億43百万円増加し6兆6,016億70百万円となりました。
 資金調達勘定利息は、前連結会計年度比8百万円増加し6億37百万円となりました。
 この結果、資金調達勘定利回りは、合計で0.00%となりました。なお、国内業務部門は0.00%、国際業務部門は0.02%となりました。

A.国内業務部門

種類

期別

平均残高

利息

利回り

金額(百万円)

金額(百万円)

(%)

資金運用勘定

前連結会計年度

6,390,683

48,217

0.75

当連結会計年度

6,207,070

45,619

0.73

うち貸出金

前連結会計年度

3,868,140

35,520

0.91

当連結会計年度

3,975,412

35,066

0.88

うち商品有価証券

前連結会計年度

3,663

15

0.43

当連結会計年度

3,252

10

0.32

うち有価証券

前連結会計年度

1,054,923

10,612

1.00

当連結会計年度

1,099,186

8,761

0.79

  うちコールローン及び買入手形

前連結会計年度

6,891

0

0.00

当連結会計年度

1

0

0.00

うち買現先勘定

前連結会計年度

当連結会計年度

うち債券貸借取引支払保証金

前連結会計年度

当連結会計年度

うち預け金

前連結会計年度

1,384,776

2,053

0.14

当連結会計年度

1,053,391

1,766

0.16

資金調達勘定

前連結会計年度

6,449,092

627

0.00

当連結会計年度

6,591,065

630

0.00

うち預金

前連結会計年度

5,013,941

214

0.00

当連結会計年度

5,234,912

200

0.00

うち譲渡性預金

前連結会計年度

107,731

2

0.00

当連結会計年度

58,581

1

0.00

うちコールマネー及び売渡手形

前連結会計年度

320,822

△40

△0.01

当連結会計年度

317,486

△58

△0.01

うち売現先勘定

前連結会計年度

当連結会計年度

うち債券貸借取引受入担保金

前連結会計年度

451,696

451

0.09

当連結会計年度

486,937

486

0.09

うちコマーシャル・ペーパー

前連結会計年度

当連結会計年度

うち借用金

前連結会計年度

557,598

0

0.00

当連結会計年度

495,881

0

0.00

(注)1.平均残高は、原則として日々の残高の平均に基づいて算出しておりますが、連結子会社の貸出金については、月末毎の残高に基づく平均残高を利用しております。

2.「国内業務部門」は、当行及び連結子会社の円建取引であります。

3.資金運用勘定は、無利息預け金の平均残高(前連結会計年度229,119百万円、当連結会計年度557,240百万円)を、資金調達勘定は、金銭の信託運用見合額の平均残高(前連結会計年度2,952百万円、当連結会計年度3,007百万円)及び利息(前連結会計年度0百万円、当連結会計年度0百万円)をそれぞれ控除して表示しております。

 

B.国際業務部門

種類

期別

平均残高

利息

利回り

金額(百万円)

金額(百万円)

(%)

資金運用勘定

前連結会計年度

86,768

763

0.88

当連結会計年度

84,485

1,017

1.20

うち貸出金

前連結会計年度

6,871

48

0.70

当連結会計年度

7,466

90

1.21

うち商品有価証券

前連結会計年度

当連結会計年度

うち有価証券

前連結会計年度

69,333

713

1.02

当連結会計年度

68,162

859

1.26

うちコールローン及び買入手形

前連結会計年度

2,690

1

0.05

当連結会計年度

2,216

65

2.95

うち買現先勘定

前連結会計年度

当連結会計年度

うち債券貸借取引支払保証金

前連結会計年度

当連結会計年度

うち預け金

前連結会計年度

当連結会計年度

資金調達勘定

前連結会計年度

87,321

16

0.01

当連結会計年度

86,430

22

0.02

うち預金

前連結会計年度

14,884

1

0.01

当連結会計年度

10,446

7

0.06

うち譲渡性預金

前連結会計年度

当連結会計年度

うちコールマネー及び売渡手形

前連結会計年度

当連結会計年度

うち売現先勘定

前連結会計年度

当連結会計年度

うち債券貸借取引受入担保金

前連結会計年度

当連結会計年度

うちコマーシャル・ペーパー

前連結会計年度

当連結会計年度

うち借用金

前連結会計年度

2

0

0.59

当連結会計年度

(注)1.「国際業務部門」は、当行及び連結子会社の外貨建取引、円建対非居住者取引及び特別国際金融取引勘定分等であります。

2.資金運用勘定は、無利息預け金の平均残高(前連結会計年度34百万円、当連結会計年度24百万円)を控除して表示しております。

3.当行の外貨建取引の平均残高は、月次カレント方式により算出しております。

 

C.合計

種類

期別

平均残高(百万円)

利息(百万円)

利回り

(%)

小計

相殺消去額(△)

合計

小計

相殺消去額(△)

合計

資金運用勘定

前連結会計年度

6,477,451

72,286

6,405,165

48,980

14

48,966

0.76

当連結会計年度

6,291,555

75,825

6,215,730

46,636

15

46,621

0.75

うち貸出金

前連結会計年度

3,875,012

3,875,012

35,568

35,568

0.91

当連結会計年度

3,982,879

3,982,879

35,156

35,156

0.88

うち商品有価証券

前連結会計年度

3,663

3,663

15

15

0.43

当連結会計年度

3,252

3,252

10

10

0.32

うち有価証券

前連結会計年度

1,124,256

1,124,256

11,326

11,326

1.00

当連結会計年度

1,167,349

1,167,349

9,620

9,620

0.82

うちコールローン及び買入手形

前連結会計年度

9,582

9,582

1

1

0.01

当連結会計年度

2,218

2,218

65

65

2.95

うち買現先勘定

前連結会計年度

当連結会計年度

うち債券貸借取引支払保証金

前連結会計年度

当連結会計年度

うち預け金

前連結会計年度

1,384,776

1,384,776

2,053

2,053

0.14

当連結会計年度

1,053,391

1,053,391

1,766

1,766

0.16

資金調達勘定

前連結会計年度

6,536,414

72,286

6,464,127

643

14

629

0.00

当連結会計年度

6,677,496

75,825

6,601,670

652

15

637

0.00

うち預金

前連結会計年度

5,028,826

5,028,826

216

216

0.00

当連結会計年度

5,245,359

5,245,359

208

208

0.00

うち譲渡性預金

前連結会計年度

107,731

107,731

2

2

0.00

当連結会計年度

58,581

58,581

1

1

0.00

うちコールマネー及び売渡手形

前連結会計年度

320,822

320,822

△40

△40

△0.01

当連結会計年度

317,486

317,486

△58

△58

△0.01

うち売現先勘定

前連結会計年度

当連結会計年度

うち債券貸借取引受入担保金

前連結会計年度

451,696

451,696

451

451

0.09

当連結会計年度

486,937

486,937

486

486

0.09

うちコマーシャル・ペーパー

前連結会計年度

当連結会計年度

うち借用金

前連結会計年度

557,600

557,600

0

0

0.00

当連結会計年度

495,881

495,881

0

0

0.00

(注)1.資金運用勘定は、無利息預け金の平均残高(前連結会計年度229,153百万円、当連結会計年度557,264百万円)を、資金調達勘定は、金銭の信託運用見合額の平均残高(前連結会計年度2,952百万円、当連結会計年度3,007百万円)及び利息(前連結会計年度0百万円、当連結会計年度0百万円)をそれぞれ控除して表示しております。

2.相殺消去額は、国内業務部門と国際業務部門の間の資金貸借の平均残高及び利息であります。

 

③ 国内・国際業務部門別役務取引の状況

 役務取引等収益は、前連結会計年度比8億32百万円減少し127億20百万円となりました。このうち国内業務部門が全体の99%を占めております。

 役務取引等費用は、前連結会計年度比1億52百万円増加し46億58百万円となりました。このうち国内業務部門が全体の98%を占めております。

 

種類

期別

国内業務部門

国際業務部門

相殺消去額(△)

合計

金額(百万円)

金額(百万円)

金額(百万円)

金額(百万円)

役務取引等収益

前連結会計年度

13,514

38

13,552

当連結会計年度

12,687

32

12,720

うち預金・貸出業務

前連結会計年度

4,749

4,749

当連結会計年度

4,729

4,729

うち為替業務

前連結会計年度

2,055

28

2,083

当連結会計年度

1,866

27

1,894

うち証券関連業務

前連結会計年度

2,754

2,754

当連結会計年度

1,576

1,576

うち代理業務

前連結会計年度

1,191

1,191

当連結会計年度

1,557

1,557

うち保護預り・

貸金庫業務

前連結会計年度

794

794

当連結会計年度

759

759

うち保証業務

前連結会計年度

44

0

44

当連結会計年度

56

0

56

役務取引等費用

前連結会計年度

4,436

69

4,506

当連結会計年度

4,588

70

4,658

うち為替業務

前連結会計年度

330

47

378

当連結会計年度

202

42

244

(注)1.「国内業務部門」は、当行(外国為替取引を除く)及び連結子会社(海外取引を除く)であります。

2.「国際業務部門」は、当行の外国為替取引及び連結子会社の海外取引であります。

 

④ 国内・国際業務部門別預金残高の状況

○預金の種類別残高(末残)

種類

期別

国内業務部門

国際業務部門

相殺消去額(△)

合計

金額(百万円)

金額(百万円)

金額(百万円)

金額(百万円)

預金合計

前連結会計年度

5,129,027

12,949

5,141,976

当連結会計年度

5,289,500

9,146

5,298,647

うち流動性預金

前連結会計年度

3,378,792

3,378,792

当連結会計年度

3,566,133

3,566,133

うち定期性預金

前連結会計年度

1,743,393

1,743,393

当連結会計年度

1,713,698

1,713,698

うちその他

前連結会計年度

6,841

12,949

19,790

当連結会計年度

9,668

9,146

18,814

譲渡性預金

前連結会計年度

58,602

58,602

当連結会計年度

51,000

51,000

 総合計

前連結会計年度

5,187,629

12,949

5,200,578

当連結会計年度

5,340,500

9,146

5,349,647

(注)1.「国内業務部門」は当行及び連結子会社の円建取引、「国際業務部門」は当行の外貨建取引であります。

ただし、円建対非居住者取引、特別国際金融取引勘定分等は国際業務部門に含めております。

2.流動性預金=当座預金+普通預金+貯蓄預金+通知預金

3.定期性預金=定期預金

⑤ 貸出金残高の状況

A.業種別貸出状況(末残・構成比)

業種別

前連結会計年度

当連結会計年度

金額(百万円)

構成比(%)

金額(百万円)

構成比(%)

国内(除く特別国際金融取引勘定分)

3,898,801

100.00

4,087,888

100.00

製造業

222,736

5.71

232,927

5.70

農業,林業

3,351

0.09

3,596

0.09

漁業

745

0.02

873

0.02

鉱業,採石業,砂利採取業

4,577

0.12

5,088

0.12

建設業

208,890

5.36

221,809

5.43

電気・ガス・熱供給・水道業

26,687

0.68

39,292

0.96

情報通信業

14,489

0.37

14,712

0.36

運輸業,郵便業

116,338

2.98

113,568

2.78

卸売業,小売業

217,090

5.57

218,074

5.33

金融業,保険業

117,904

3.02

140,335

3.43

不動産業,物品賃貸業

779,561

20.00

850,816

20.81

各種サービス業

295,530

7.58

283,889

6.95

地方公共団体

150,588

3.86

195,595

4.79

その他

1,740,310

44.64

1,767,307

43.23

特別国際金融取引勘定分

政府等

金融機関

その他

合計

3,898,801

――

4,087,888

――

(注)「国内」とは、当行及び連結子会社であります。

 

B.外国政府等向け債権残高

 「外国政府等」とは、外国政府、中央銀行、政府関係機関又は国営企業及びこれらの所在する国の民間企業等であり、日本公認会計士協会銀行等監査特別委員会報告第4号に規定する特定海外債権引当勘定を計上している国の外国政府等の債権残高を掲げることとしておりますが、前連結会計年度及び当連結会計年度ともに該当ありません。

 

⑥ 国内・国際業務部門別有価証券の状況

○有価証券残高(末残)

種類

期別

国内業務部門

国際業務部門

相殺消去額(△)

合計

金額(百万円)

金額(百万円)

金額(百万円)

金額(百万円)

国債

前連結会計年度

549,919

549,919

当連結会計年度

518,512

518,512

地方債

前連結会計年度

162,401

162,401

当連結会計年度

159,591

159,591

社債

前連結会計年度

83,954

83,954

当連結会計年度

91,913

91,913

株式

前連結会計年度

90,870

90,870

当連結会計年度

96,075

96,075

その他の証券

前連結会計年度

205,441

61,832

267,274

当連結会計年度

200,583

51,854

252,437

合計

前連結会計年度

1,092,587

61,832

1,154,419

当連結会計年度

1,066,676

51,854

1,118,530

(注)1.「国内業務部門」は、当行(外国証券を除く)及び連結子会社(外国証券を除く)であります。

2.「その他の証券」には、外国証券を含んでおります。

(自己資本比率等の状況)

(参考)

 自己資本比率は、銀行法第14条の2の規定に基づき、銀行がその保有する資産等に照らし自己資本の充実の状況が適当であるかどうかを判断するための基準(2006年金融庁告示第19号)に定められた算式に基づき、連結ベースと単体ベースの双方について算出しております。
 なお、当行は、国内基準を適用のうえ、信用リスク・アセットの算出においては標準的手法を採用しております。

連結自己資本比率(国内基準)

(単位:億円、%)

 

2023年3月31日

1.連結自己資本比率(2/3)

10.88

2.連結における自己資本の額

2,660

3.リスク・アセットの額

24,448

4.連結総所要自己資本額

977

 

単体自己資本比率(国内基準)

(単位:億円、%)

 

2023年3月31日

1.単体自己資本比率(2/3)

10.88

2.単体における自己資本の額

2,654

3.リスク・アセットの額

24,385

4.単体総所要自己資本額

975

 

(資産の査定)

(参考)

 資産の査定は、「金融機能の再生のための緊急措置に関する法律」(1998年法律第132号)第6条に基づき、当行の貸借対照表の社債(当該社債を有する金融機関がその元本の償還及び利息の支払の全部又は一部について保証しているものであって、当該社債の発行が金融商品取引法(1948年法律第25号)第2条第3項に規定する有価証券の私募によるものに限る。)、貸出金、外国為替、その他資産中の未収利息及び仮払金、支払承諾見返の各勘定に計上されるもの並びに貸借対照表に注記することとされている有価証券の貸付けを行っている場合のその有価証券(使用貸借又は賃貸借契約によるものに限る。)について債務者の財政状態及び経営成績等を基礎として次のとおり区分するものであります。

1.破産更生債権及びこれらに準ずる債権

 破産更生債権及びこれらに準ずる債権とは、破産手続開始、更生手続開始、再生手続開始の申立て等の事由により経営破綻に陥っている債務者に対する債権及びこれらに準ずる債権をいう。

2.危険債権

 危険債権とは、債務者が経営破綻の状態には至っていないが、財政状態及び経営成績が悪化し、契約に従った債権の元本の回収及び利息の受取りができない可能性の高い債権をいう。

3.要管理債権

 要管理債権とは、三月以上延滞債権及び貸出条件緩和債権をいう。

4.正常債権

 正常債権とは、債務者の財政状態及び経営成績に特に問題がないものとして、上記1から3までに掲げる債権以外のものに区分される債権をいう。

資産の査定の額

債権の区分

2022年3月31日

2023年3月31日

金額(億円)

金額(億円)

破産更生債権及びこれらに準ずる債権

85

92

危険債権

356

362

要管理債権

72

72

正常債権

38,666

40,574

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当行グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、以下の記載における将来に関する事項は、当連結会計年度の末日現在において判断したものであります。

 

① 経営成績の分析

A.主な収支

資金運用収支は、運用利回りの低下が続いたことで、貸出金利息や有価証券利息配当金の減少等により前連結会計年度比23億52百万円減少し459億83百万円となりました。貸出金は、中小企業向けや、住宅ローン等の個人向けの貸出を中心に取り組みました。有価証券は、リスク抑制的な運用方針のもとポートフォリオの改善を行いました。

役務取引等収支は、法人向けを中心とするソリューション関連手数料は堅調に推移しておりますが、全体としては前連結会計年度比9億85百万円減少し80億61百万円となりました。

その他業務収支は、国債等債券損益の減少等により前連結会計年度比49億16百万円減少し80億7百万円の損失となりました。

その他経常収支は、実質与信関連費用の減少や株式等関係損益の増加等により前連結会計年度比64億55百万円増加し39億6百万円となりました。

こうしたことから、親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度比7億95百万円減少し103億90百万円となりました。

 

 

前連結会計年度(A)

当連結会計年度(B)

増減(B)-(A)

 

 

金額(百万円)

金額(百万円)

金額(百万円)

 資金運用収支

 ①

48,336

45,983

△2,352

  資金運用収益

 

48,966

46,621

△2,345

  資金調達費用

 

629

637

7

 役務取引等収支

 ②

9,046

8,061

△985

  役務取引等収益

 

13,552

12,720

△832

  役務取引等費用

 

4,506

4,658

152

 その他業務収支

 ③

△3,090

△8,007

△4,916

  その他業務収益

 

754

537

△216

  その他業務費用

 

3,844

8,544

4,699

 連結粗利益(=①+②+③)

 ④

54,292

46,038

△8,254

 営業経費

 ⑤

35,533

34,769

△764

 その他経常収支

 ⑥

△2,548

3,906

6,455

  その他経常収益

 

2,472

5,735

3,263

  その他経常費用

 

5,020

1,828

△3,191

   (実質与信関連費用)

 

3,141

△1,870

△5,011

   (株式等関係損益)

 

1,833

3,313

1,479

 経常利益(=④-⑤+⑥)

 ⑦

16,210

15,174

△1,035

 特別損益

 ⑧

△64

△101

△36

  特別利益

 

336

△336

  特別損失

 

400

101

△299

 税金等調整前当期純利益(=⑦+⑧)

 ⑨

16,145

15,073

△1,072

 法人税等合計

 ⑩

4,783

4,479

△304

 当期純利益(=⑨-⑩)

 ⑪

11,361

10,594

△767

 非支配株主に帰属する当期純利益

 ⑫

176

204

28

 親会社株主に帰属する当期純利益(=⑪-⑫)

11,185

10,390

△795

 

B.実質与信関連費用
 実質与信関連費用は、前連結会計年度比50億11百万円減少し18億70百万円の戻入益となりました。

 

前連結会計年度(A)

当連結会計年度(B)

増減(B)-(A)

 

金額(百万円)

金額(百万円)

金額(百万円)

 実質与信関連費用

3,141

△1,870

△5,011

  貸倒償却引当費用

3,143

273

△2,869

   貸出金償却

20

6

△13

   個別貸倒引当金繰入額

2,195

△2,195

   一般貸倒引当金繰入額

575

△575

貸出債権流動化・売却損

0

0

0

  信用保証協会

  責任共有制度負担金

289

280

△9

  その他の与信関係費用

62

△13

△75

  貸倒引当金戻入益

2,139

2,139

  償却債権取立益

1

4

3

 

C.株式等関係損益
 株式等売却益は前連結会計年度比11億55百万円増加、株式等売却損は3億29百万円減少し、株式等関係損益は、前連結会計年度比14億79百万円増加し33億13百万円の利益となりました。

 

前連結会計年度(A)

当連結会計年度(B)

増減(B)-(A)

 

金額(百万円)

金額(百万円)

金額(百万円)

 株式等関係損益

1,833

3,313

1,479

  株式等売却益

2,206

3,361

1,155

  株式等売却損

372

43

△329

  株式等償却

5

5

 

②財政状態の分析

A.貸出金
 貸出金残高は、中小企業向けや、住宅ローン等の個人向けの貸出を中心に前連結会計年度末比1,890億円増加し4兆878億円となりました。

 

前連結会計年度末(A)

当連結会計年度末(B)

増減(B)-(A)

 

金額(百万円)

金額(百万円)

金額(百万円)

 貸出金

3,898,801

4,087,888

189,087

  住宅ローン

1,653,998

1,679,828

25,830

  中小企業向け

1,436,101

1,510,179

74,078

 

B.有価証券
 有価証券残高は、前連結会計年度末比358億円減少し1兆1,185億円となりました。

 

前連結会計年度末(A)

当連結会計年度末(B)

増減(B)-(A)

 

金額(百万円)

金額(百万円)

金額(百万円)

 有価証券

1,154,419

1,118,530

△35,889

  国債

549,919

518,512

△31,406

  地方債

162,401

159,591

△2,810

  社債

83,954

91,913

7,959

  株式

90,870

96,075

5,205

  その他の証券

267,274

252,437

△14,837

 

 

C.預金
 預金残高は、個人預金が前連結会計年度末比1,384億円増加するなど順調に推移した結果、前連結会計年度末比1,566億円増加し5兆2,986億円となりました。

 

前連結会計年度末(A)

当連結会計年度末(B)

増減(B)-(A)

 

金額(百万円)

金額(百万円)

金額(百万円)

 預金

5,141,976

5,298,647

156,670

  個人預金

4,077,940

4,216,373

138,433

 

D.純資産の部
 純資産の部合計は、前連結会計年度末並の2,960億円となりました。
 利益剰余金は、親会社株主に帰属する当期純利益103億円や配当金支払27億円により、前連結会計年度末比59億円増加し1,889億円となりました。
 その他有価証券評価差額金は、前連結会計年度末比82億円減少し103億円となりました。

 

前連結会計年度末(A)

当連結会計年度末(B)

増減(B)-(A)

 

金額(百万円)

金額(百万円)

金額(百万円)

 純資産の部合計

295,983

296,079

95

  資本金

49,759

49,759

  資本剰余金

39,704

39,704

  利益剰余金

183,058

188,967

5,908

  自己株式

△7,315

△6,553

761

  その他有価証券評価差額金

18,576

10,327

△8,249

 

③ 資本の財源及び資金の流動性に係る情報

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、5,101億65百万円の支出超過(前連結会計年度比1兆8,412億53百万円支出増加)となりました。調達面では「借用金の純減」による資金減少が6,852億円、「コールマネー等の純増」による資金増加が2,600億円、「預金の純増」による資金増加が1,566億70百万円となりました。運用面では「貸出金の純増」による資金減少が1,890億87百万円となりました。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、266億77百万円の収入超過(前連結会計年度比1,452億51百万円収入増加)となりました。有価証券投資では、「有価証券の売却による収入」による資金増加が1,557億60百万円、「有価証券の償還による収入」による資金増加が1,187億15百万円、「有価証券の取得による支出」による資金減少が2,511億18百万円となりました。設備投資では、次世代勘定系システムの開発等の「無形固定資産の取得による支出」による資金減少が62億22百万円、事務機器等の導入等の「有形固定資産の取得による支出」による資金減少が15億77百万円となりました。設備投資に係る資金源はすべて自己資金であります。なお、重要な資本的支出の予定及びその資金の調達源は、「第3 設備の状況 3.設備の新設、除却等の計画」に記載しております。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、37億24百万円の支出超過(前連結会計年度比5億44百万円支出減少)となりました。これは、「配当金の支払額」による資金減少が27億56百万円及び「自己株式の取得による支出」による資金減少が10億円となっていることが主な要因です。また、当行では劣後特約付借入金並びに劣後特約付社債及び新株予約権付社債による資金調達は行っておりません。

 

 こうした結果、当連結会計年度末における「現金及び現金同等物」の残高は、1兆2,335億46百万円(前連結会計年度末比4,872億13百万円減少)となりました。これは、預金及び譲渡性預金残高の23.05%であり、十分な資金の流動性を確保しております。なお、「現金及び現金同等物」のうち日本銀行への預け金が1兆2,021億円、現金が314億46百万円であります。

④ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

連結財務諸表の作成において重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定は「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。

 

⑤ 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

当行は、2021年4月より2024年3月までの3年間を計画期間とする第19次中期経営計画「α ACTION PLAN 2024~さらなる進化~」を策定し、親会社株主に帰属する当期純利益、自己資本比率(連結)、OHR(単体)を目標とする経営指標としております。

なお、各指標の2023年3月期における実績は、以下のとおりであります。

項目

2023年3月期(実績)

親会社株主に帰属する当期純利益

103億90百万円

自己資本比率(連結)

10.88%

OHR(単体)

64.26%

 

 

5【経営上の重要な契約等】

 該当事項はありません。

6【研究開発活動】

 該当事項はありません。