当社グループの経営方針、経営環境および対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針
当社グループは、「想像力・創造力・技術力を駆使して、安心・安全な社会づくりに寄与すると共に、社会の継続的発展と成長に貢献する」という経営理念のもと、「顧客満足度の継続的な向上に日々努める」こと、および「社員の健全で豊かな生活の実現に努める」ことを経営方針としております。
(2)目標とする経営指標
当社グループは、2023年度から2025年度までの3ヵ年を対象とした中期経営計画におきまして、売上高、営業利益、営業利益率を重要な経営目標として設定しております。
具体的な目標数値につきましては、2023年5月31日に公表いたしました「中期経営計画(2023年度~2025年度)」をご参照ください。
https://pdf.irpocket.com/C4492/CaoZ/bevT/PemL.pdf
(3)中長期的な会社の経営戦略
当社グループは、2023年度から2025年度までの3ヵ年を対象とした中期経営計画において、「ソリューションパートナーとしての真価の発揮」を全体方針とし、3つの事業成長戦略と2つの経営基盤戦略を基本戦略として定めております。システムソリューション事業(注)、エンジニアリングソリューション事業そしてGPS事業(注)のそれぞれについて、「事業領域のシフトおよび拡大」「ものづくり領域でのソリューション強化」「プラットフォーム上へのサービスの拡充」を事業成長戦略の取組方針として定めるとともに、経営基盤戦略として「事業戦略遂行の核となる人材の拡充・高度化」「ビジョン実現に向けた機動的・積極的なM&A・アライアンスの実施」を定めております。当社グループは、これらの基本戦略を着実に遂行することを通じて業容拡大を図り、経営目標の達成を目指してまいります。
(注)2023年5月15日付「報告セグメント名称変更に関するお知らせ」に記載のとおり、2024年3月期第1四半期より報告セグメントの名称を変更いたします。「中長期的な会社の成長戦略」では、2024年3月期についての記載をしていることから、変更後のセグメント名称にて記載しております。
(4)経営環境および対処すべき課題
当社グループが属する情報サービス産業では、当社の主力であるデジタルソリューション事業が対象とする組込みシステム開発領域において、自動車におけるソフトウェアの重要性がますます高まっており、自動車メーカーによる車載ソフトウェアに対する投資が拡大しております。他方、エンジニアリングソリューション事業は、主要顧客が属する製造業において国内外で再生可能エネルギーおよび半導体関連に対する設備投資が旺盛であることから、これに伴い生産性・効率性向上を目的としたDX化がいっそう進展するものと思われます。当社グループでは、多様化する社会ニーズや市場環境の変化に機動的に対応し、持続的な成長と盤石な経営基盤を確立するために、以下の3点を対処すべき課題と認識し、取り組んでまいります。
① 人材の採用と育成
付加価値の高いサービスを提供するためには、ソフトウェアとハードウェアの両方の知識を併せ持つ人材の確保と育成が必要です。あわせて、請負型のプロジェクト開発を円滑に進行させるためのプロジェクトマネジメントスキルも必須となります。人材採用と育成について、全社を挙げていっそう戦略的・体系的に取り組み、機動的な人員配置計画が達成できるように、図ってまいります。また、技術者確保のひとつの方法として、パートナーと位置付ける協力会社からの技術者の受け入れを行っております。
② 開発領域の拡大および新規顧客の獲得
デジタルソリューション事業の強みであるソフトウェア・ハードウェア一体型の開発、ならびに設計・開発・製造から評価までワンストップでの提供は、様々な分野にて応用・活用が可能です。現在の主な対象である組込み開発システムの新規分野に進出するため、さらには、組込みシステム開発にとらわれない領域に進出するため、現在需要が高まっているクラウド関連の技術を開発者に習得させスキルアップを図ります。これとともに、展示会を有効活用し、見込み顧客に対する適切な提案とフォローを実施することで、新規顧客の獲得に努めてまいります。
③ デジタルマーケティングの取り組み強化
エンジニアリングソリューション事業が対象とする製造業においては、いっそうの省力化・効率化が必要となり高度な設備の需要が見込まれております。全国に拠点を配置する顧客と効率的で円滑なコミュニケーションを行うために、Web会議システムを用いることでのリモート商談やオンラインセミナーの開催、さらに実行結果を分析し次回以降に改善を図るなど、デジタルマーケティングへの取組みを拡大してまいります。
(1)サスティナビリティに関連するリスクおよび機会に対するガバナンスの概要
当社では、サスティナビリティへの対応は重要な事業リスクのみならず、自社の製商品やサービスの提供価値を高める機会につながるものであると認識し、2022年5月にサスティナビリティ基本方針を制定いたしました。
私たちは経営理念として、「想像力・創造力・技術力を駆使して安心安全な社会づくりに寄与すると共に社会の継続的発展と成長に貢献する」を掲げています。この理念を遵守し、事業活動に真摯誠実に取り組むことで、ステークホルダーの皆さまと持続可能な社会の実現・発展、企業価値の最大化を目指します。
基本方針の制定後、取締役会および執行役員会において中期経営計画の策定と並行してサスティナビリティに関するリスクおよび機会に関する対策検討を進め、持続可能な社会の実現・企業価値の最大化をめざす具体的なゴールを定め2023年5月31日に公表いたしました。
①事業活動を通じた社会貢献
◇製造業の生産性向上をさまざまなサービスで実現し、生産コスト・CO2排出量削減に寄与
◇自社特許技術を活用し、人々の安心・安全な暮らしを実現
②企業活動を通じた社会貢献
◇若手技術者・起業家の育成支援
◇エンジニアの成長を通じた社会発展に寄与
◇働きやすい環境づくりの推進
(2)人的資本に関する開示
1.人材育成方針
当社の経営理念である「想像力・創造力・技術力を駆使して安心・安全な社会づくりに寄与すると共に社会の継続的発展と成長に貢献する」を実現するにあたっては、計画的な人材の獲得と、戦略的事業推進の核となる人材の育成が重要と考えております。
今後、より付加価値の高い商品サービスの提供を通じて事業の収益力を高めていくことにより、発揮された成果を処遇や就労環境の向上に還元する人材マネジメントの好循環サイクルを構築し、経営方針に定める「顧客満足度の継続的な向上」と「従業員の健全で豊かな生活の実現」に向けて努めてまいります。
2.社内環境整備方針
経営理念および経営方針の実現にあたり、人権の尊重、法令の遵守はもとより、高い倫理観を持った事業活動を通じて社会の持続的な発展に貢献するため、当社は2020年に行動憲章を定めました。そのなかで、働きやすい就業環境の整備として「従業員の多様性、人格、個性を理解・尊重し、差別のない企業風土づくりをめざす」「能力や活力を発揮できるよう、健康と安全に配慮した就業環境を整備する」という方針を掲げております。
この方針に基づき、在宅勤務や時差勤務制度の導入、本社移転にともなうフリーアドレス制の実施、eラーニング導入など、就業環境の整備を進めてきました。加えて、今般策定した中期経営計画の実現に向けて、下記の6つの取組みを加速し、人的資本ROIの向上に取り組んでまいります。
・人事制度の見直し;生み出す付加価値に見合った処遇、専門人材の拡充、エンゲージメントの向上
・教育制度の拡充;eラーニングの拡充、研修プログラムの充実
・多様性への対応;ダイバーシティ&インクルージョンの推進
・働き方改革への取り組み強化;ハイブリッドワークの推進、多様な働き方の促進等
・オフィス環境の整備;子会社オフィスの集約、老朽化拠点対応
・社内業務のDX推進;電子決裁・電子契約管理システムの導入等
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
(1)自然災害等に関するリスク
近年、気候変動により発生頻度・影響度が増大した大型台風や洪水、大型地震等の自然災害や、戦争、テロ等により、当社グループや取引先において人的被害または物的被害が生じた場合や、新型コロナウイルス感染症の拡大が今後さらに深刻化、長期化することにより、販売活動の停滞や取引先の投資計画に大きな影響を与えるような事態となる場合、当社グループの財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、事業の継続や早期復旧をはかるため事業継続計画の策定に努めるとともに、疫病が蔓延した場合であっても、時差出勤やテレワーク等により柔軟に事業を継続できる体制の整備を進めております。
(2)特定領域への依存度に関するリスク
当社グループの主力であるデジタルソリューション事業においては、組込み領域への依存度が高く、当連結会計年度においても同事業の売上高の過半を組込みシステム受託開発が占めております。発注元企業の開発体制の見直し、事業戦略の変更等にともない当社グループへの発注方針に変化があった場合、当社グループの財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループでは、経営の健全性確保の観点から、これらの分野での売上の拡大をはかりつつ、従業員のクラウド領域へスキルチェンジ促進(クラウド認定資格の取得)や、既存大手企業のクラウド案件に対する営業活動を推し進め、依存度の低減に努めております。
(3)個人情報および機密情報の漏えいに関するリスク
当社グループは、業務に関連して顧客や取引先の個人情報および機密情報を取り扱う場合があります。万が一、個人情報および機密情報が外部に漏えいする事態となった場合には、当社グループの信用失墜による売上の減少または損害賠償による費用の発生等により、当社グループの財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループでは、情報セキュリティマネジメントシステムの国際規格であるISO27001の認証を取得し、運用管理を徹底しております。また、「情報セキュリティ基本方針」に基づき、入退出管理、アクセス可能者の制限、アクセスログ取得等のセキュリティ対策を講じるとともに、協力会社(外注先)に対しても一定水準の管理体制を求めるなど、適切な情報の取扱いに努めております。
(4)人材の確保、育成に関するリスク
当社グループにおいては、専門的な情報技術や業務知識を有する優秀な人材を確保することが、事業遂行において重要と考えております。人材の確保・育成が計画通りおこなえなかった場合、システムエンジニア等の退職者が一時的に多数発生した場合は、当社グループが受注した案件に対応し得る十分な体制を確保できなくなり、当社グループの財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループでは、計画的な採用活動を通じて、新卒採用および中途採用を実施し、人材の確保をはかるとともに、OJT、計画的な教育研修を通じて、専門性の高い技術を有する人材の育成に注力しております。
(5)協力会社(外注先)への外部委託に関するリスク
当社グループのデジタルソリューション事業において、受託開発業務等の一部を協力会社(外注先)へ外部委託しております。協力会社(外注先)から十分な開発人員を確保できない場合、あるいは、協力会社(外注先)における問題等に起因してプロジェクトの品質低下、開発遅延または不具合等が生じた場合には、当社グループの財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループでは、既存パートナー企業との連携強化および新規パートナー開発を担当する専任組織を設け、メインとなる協力会社(外注先)の育成に努めております。
(6)知的財産権の侵害に関するリスク
当社グループにおいて、故意によらず、第三者の特許等の知的財産が新たに登録された場合、また当社グループが認識していない特許等の知的財産が成立している場合、当該第三者から損害賠償または使用差止等の請求を受ける可能性、並びに当該特許等の知的財産に関する対価の支払い等が発生し、当社グループの財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループでは、事業の根幹に関わる技術について特許を積極的に取得し、また類似特許の調査も綿密に行うことで、知財トラブルの防止に努めております。
(7)プロジェクトの採算性に関するリスク
当社グループのデジタルソリューション事業において、プロジェクト単位ごとに適正利益の確保に努めるとともに、開発想定工数が大幅に乖離することがないようプロジェクトの進捗管理を行っております。しかしながら、不測の事態等により開発工数が増大した場合には、プロジェクトの採算が悪化し、当社グループの財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループでは、開発工数の実績が計画を超過することがないよう、常にプロジェクトの進捗状況を把握すると同時に、プロジェクトの責任者が問題発生の兆候を発見した場合は適時報告するよう努めております。
(8)労働者派遣法に関するリスク
当社グループのデジタルソリューション事業においては、労働者派遣事業許可を取得して事業の一部を運営しております。今後何らかの理由により労働者派遣事業者としての欠格事由および当該許可の取消事由に該当し、業務の全部もしくは一部の停止処分を受けた場合、または法的な規制が変更になった場合等には、当社グループの財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループでは、法令を遵守した体制を構築しており、また役員も法令順守に努めております。
(9)海外からの仕入れに関するリスク
当社グループのエンジニアリングソリューション事業において、ソリューションの開発元企業より仕入れを行っております。しかしながら、何らかの理由により製品の供給が継続できなくなった場合、あるいは供給条件に大きな変更が生じた場合には、当社グループの財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、開発元企業との緊密な連携を推進することで、このような事態の発生を未然に防ぐと共に、安定的かつ長期的な関係の構築に努めております。
(10)のれんの減損に関するリスク
当社は、2023年3月末時点の連結貸借対照表において706百万円ののれんを計上しております。事業環境や競合状況の変化等により、期待される成果が得られないと判断された場合は、減損損失が発生し、当社グループの財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(1)経営成績等の状況の概要
当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は、以下のとおりであります。
① 財政状態の状況
(資産)
当連結会計年度末における流動資産は2,825百万円となり、前連結会計年度末と比べて355百万円増加しました。主な増減は、売掛金の増加226百万円、契約資産の増加245百万円、未収入金の減少143百万円であります。固定資産は1,295百万円となり、前連結会計年度末と比べて513百万円増加しました。主な増減は、工具、器具及び備品(純額)の減少49百万円、のれんの増加519百万円であります。
この結果、当連結会計年度末の総資産は4,121百万円となり、前連結会計年度末と比べて868百万円増加いたしました。
(負債)
当連結会計年度末における流動負債は1,501百万円となり、前連結会計年度末と比べて462百万円増加いたしました。主な増減は、買掛金の増加98百万円、短期借入金の増加500百万円、1年内返済予定の長期借入金の増加75百万円、未払金の減少231百万円、賞与引当金の増加37百万円であります。固定負債は754百万円となり、前連結会計年度末と比べて400百万円増加しました。主な増減は、長期借入金の増加375百万円、退職給付に係る負債の増加23百万円であります。
この結果、負債合計は2,256百万円となり、前連結会計年度末と比べて862百万円増加いたしました。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産合計は1,865百万円となり、前連結会計年度末と比べて5百万円増加いたしました。主な増減は、親会社株主に帰属する当期純利益23百万円の計上であります。
② 経営成績の状況
当連結会計年度における我が国の経済は、ウィズコロナの下で、各種政策の効果もあり景気は持ち直してきました。しかしながら、世界的な金融引き締めが続く中、海外景気の下振れが我が国の景気を下押しするリスクとなっております。また、半導体の世界的な供給不足状態は緩和されつつあるものの、市場が用途別に二極化するなかで、車載向けや産業機器向けへの影響が引き続き懸念される状態です。一方で、当社グループが属する情報サービス産業においては、社会のデジタルトランスフォーメーション(DX)に対する需要を背景に、さまざまな分野において、積極的なIT投資が継続しております。
そのような状況のもと、当社は売上拡大に向けた取組みと並行し、製造業におけるDX推進に向けて、前連結会計年度に引き続き、企業基盤強化のためのキャリア人材採用、認知度向上を目的とした広告宣伝活動等の積極的な投資を行いました。また、製造業の課題解決のためのソリューション拡充を目的とし、2022年12月にPLM(製品ライフサイクルマネジメント)ソフトウェアの導入支援を行う株式会社TOPWELLの、さらに、顧客基盤強化のため、2023年1月には大阪を基盤とする組込みソフトウェアの受託開発、エンジニア派遣を行うログイン株式会社の全株式を取得しました。
以上の結果、当連結会計年度の経営成績は、売上高5,864百万円(前期比25.2%増)となりました。一方、各段階利益につきましては、営業利益は105百万円(前期比44.3%減)となり、経常利益111百万円(前期比56.2%減)、親会社株主に帰属する当期純利益23百万円(前期比58.1%減)となりました。
なお、ログイン株式会社につきましては、2023年3月期においては貸借対照表のみ連結しております。
各セグメント別の状況は次のとおりであります。
(デジタルソリューション事業)
前連結会計年度に引き続き、デジタル情報家電分野における製品競争力を高めるための技術開発ニーズを捉え、当社においても開発案件が増加しました。また、オートモーティブ分野においては、大手自動車メーカーによる車載ソフトウェア開発に対する取組み強化等を案件受注に繋げ、当事業の業績は好調に推移いたしました。加えて、既存顧客への保有技術の横展開を含む幅の広い提案活動を行うとともに、強みとなる技術をベースに新規取引の獲得を継続して行いました。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は3,804百万円(前期比34.2%増)、セグメント利益は697百万円(前期比32.0%増)となりました。
(エンジニアリングソリューション事業)
主力商材である3次元CAD/CAMソフトウェア「Mastercam」においては、ライセンス販売は前連結会計年度に受注した大型案件の反動で伸び悩むものの、顧客の業務ニーズに応じたカスタマイズの売上強化に注力しました。一方で、製造ラインや物流倉庫等の生産性の大幅向上を実現する3次元シミュレーションソフトウェア「FlexSim」に関しては、顧客ニーズに合わせた販売形態の多様化を行い、大手自動車メーカーや電機、電子部品業界への導入案件が増加いたしました。また、当連結会計年度および次期のさらなる拡販を目指し、展示会への積極的な出展等の広告宣伝活動により認知度の拡大施策を行いました。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は1,662百万円(前期比16.5%増)、セグメント利益は399百万円(前期比10.2%増)となりました。
なお、当第4四半期連結会計期間より、株式会社TOPWELLの行うPLMソフトウェアの導入コンサルティングに係る収益を本セグメントに含んでおります。
(ココダヨ事業)
「ココダヨ」サービス全体のインストール数は2023年3月において累計104万を突破するなど堅調に推移しており、インストール数の伸びに合わせ、ストア経由の売上は増加しております。一方で、「ココダヨ」のアプリを提供している「スゴ得コンテンツ」向けサービスにおいては、他アプリ使用状況の影響もあり、「ココダヨ」の使用率が従来の水準を相対的に下回り、売上単価が減少しました。
以上の結果、当連結会計年度における売上高は405百万円(前期比8.5%減)、セグメント利益は76百万円(前期比56.2%減)となりました。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ52百万円増加し、1,031百万円(前年同期は978百万円)となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果使用した資金は223百万円(前年同期は24百万円の支出)となりました。これは主に、売上債権の増加額413百万円、未払金の減少額260百万円などの資金減少要因が、減価償却費の計上115百万円、未収入金の減少額60百万円、仕入債務の増加額159百万円、税金等調整前当期純利益87百万円などの資金増加要因を上回ったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は439百万円(前年同期は98百万円の支出)となりました。これは主に、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出459百万円、有形固定資産の取得による支出99百万円などの資金減少要因が、敷金の回収による収入77百万円、定期預金の払戻による収入66百万円などの資金増加要因を上回ったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果獲得した資金は714百万円(前年同期は94百万円の支出)となりました。これは主に、短期借入金の増加500百万円、長期借入による収入300百万円などの資金増加要因が、長期借入金の返済による支出26百万円、社債の償還による支出25百万円、配当金の支払額37百万円などの資金減少要因を上回ったことによるものであります。
④ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
デジタルソリューション事業において、半導体製造装置ユニットの受託製造を主とする組込みハードウェア開発をおこなっておりますが、当社の設計仕様に基づき外部企業に生産委託するファブレス形式によっており、生産実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。
b.受注実績
当社グループの事業は、受注から売上計上までの所要日数が短く、期中の受注高と販売実績とがほぼ対応するため、記載を省略しております。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
前年同期比(%) |
|
デジタルソリューション事業(千円) |
3,804,972 |
34.2 |
|
エンジニアリングソリューション事業(千円) |
1,662,406 |
16.5 |
|
ココダヨ事業(千円) |
405,828 |
△8.5 |
|
合計(千円) |
5,873,207 |
24.8 |
(注)1.各セグメントの売上高には、セグメント間の内部売上高又は振替高を含んでおります。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
|
相手先 |
前連結会計年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
||
|
金額(千円) |
割合(%) |
金額(千円) |
割合(%) |
|
|
ソニー株式会社 |
634,009 |
13.5 |
922,057 |
15.7 |
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。
①経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.当社グループの経営成績
イ.売上高
当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度に比べ1,181百万円増の5,864百万円(前期比25.2%増)となりました。これは主にデジタルソリューション事業においてシステム開発案件が好調に推移したこと、およびエンジニアリングソリューション事業においてFlexSimの売上が増加したこと、ならびに連結を開始した子会社による売上貢献によるものとなります。
セグメント別(セグメント間の内部売上高又は振替高を含む)では、デジタルソリューション事業3,804百万円(前期比34.2%増)、エンジニアリングソリューション事業1,662百万円(前期比16.5%%増)、ココダヨ事業405百万円(前期比8.5%減)となりました。
ロ.売上原価
当連結会計年度の売上原価は、前連結会計年度に比べ825百万円増加の3,546百万円(前期比30.4%増)となりました。これは主に、デジタルソリューション事業において開発案件が好調に推移したことにより労務費、外注費が増加したことによるものであります。なお、原価率(売上高に対する売上原価の比率)は60.5%(前期比2.4ポイント増)となりました。
ハ.販売費及び一般管理費
当連結会計年度の販売費及び一般管理費は、前連結会計年度に比べ439百万円増加の2,211百万円(前期比24.8%増)となりました。これは主に、M&Aに係る費用の増加によるもの、広告宣伝投資による広告宣伝費、減価償却費の増加によるもの、体制強化を目的とした中途採用を行ったことにより人件費が増加したことによるもの、およびM&Aで取得した子会社ののれん償却費の増加によるものであります。なお、売上高に対する販売費及び一般管理費の比率は前期比0.1ポイント減少の37.7%となりました。
ニ.営業利益
上記の結果、営業利益は前連結会計年度に比べ84百万円減少の105百万円(前期比44.3%減)となりました。
ホ.経常利益
当連結会計年度の経常利益は、前連結会計年度に比べ143百万円減少の111百万円(前期比56.2%減)となりました。これは主に、営業利益が減少した一方で、助成金収入により返戻金が発生したことによるものであります。
ヘ.親会社株主に帰属する当期純利益
当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べ32百万円減少の23百万円(前期比58.1%減)となりました。これは主に、経常利益の減少によるものであります。
なお、1株当たり当期純利益金額は6円30銭となり、1株当たり年間配当金は10円00銭といたしました。この結果、連結配当性向は158.7%となりました。
b.当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因
当社グループの経営成績等に影響を与える要因としては、市場動向、人材の確保、各プロジェクトの採算性および新規ビジネスへの投資があります。
イ.市場動向
[デジタルソリューション事業]
今後の組込みシステム市場の動向につきましては、新型コロナウイルス感染症の影響を受けながらも、2019年度から2023年度までの年平均成長率は5.8%と堅調に推移するものと予測されております(出典:ミック経済研究所「エンベデッドシステム・ソリューション市場の現状と展望2020年度版」より)。
[エンジニアリングソリューション事業]
当事業の主要顧客である製造業の2022年度における景況感については、各種経済政策の効果や海外経済の影響もあり、持ち直していくことが期待されていますが、地政学リスクの顕在化による原材料価格の高騰など、下振れするリスクもあります。(出展:内閣府「月例経済報告(令和4年3月)」)
ロ.人材の確保
当社グループは、継続的に付加価値の高いサービスを提供するために、高いITスキルを備え、当社グループの企業理念を理解し、主体的に課題解決を行うことのできる優秀な人材の育成および確保が不可欠であると認識しております。OJTや体系的な育成プログラムによる研修を実施し、社員のスキル向上をはかるとともに、積極的な採用活動に取り組み、優秀な人材の確保に努めてまいります。
また、技術者確保のひとつの方法として、パートナーと位置付ける協力会社からの技術者の受け入れを行っております。
ハ.各プロジェクトの採算性
当社グループのデジタルソリューション事業において、プロジェクト単位ごとに適正利益の確保に努めるとともに、開発想定工数が大幅に乖離することがないようプロジェクトの進捗管理を行っております。しかしながら、不測の事態等により開発工数が増大した場合には、プロジェクトの採算が悪化する可能性があります。
当社グループでは、開発工数の実績が計画を上回ることがないよう、常にプロジェクトの進捗状況を把握すると同時に、プロジェクトの責任者が問題発生の兆候を発見した場合は適時報告するよう努めております。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性
当社グループのキャッシュ・フローの状況の分析については、(1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況 に記載のとおりであります。
当社グループの事業活動における運転資金需要の主なものは、人件費及び外注費であります。当社グループは、運転資金については、内部資金、金融機関からの借入金により調達しております。
③経営方針、経営戦略、営業上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、持続的な成長をしていくことによって企業価値を高め続けていくことを経営目標としており、売上高、営業利益、営業利益率を経営指標として重視し、これらの拡大を目指しております。当連結会計年度における売上高は5,864百万円(前期比25.2%増)、営業利益は105百万円(前期比44.3%減)、営業利益率は1.8%(同2.3ポイント減)であります。
④重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。連結財務諸表作成にあたって、見積りが必要となる事項につきましては、合理的な基準に基づいて見積りを行っておりますが、見積りには不確実性があるため実際の結果と異なる場合があります。
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。
また、財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 2 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。
当社は、エンジニアリングソリューション事業の主力商品に関する代理店契約を締結しております。
|
締結年月日 |
契約の名称 |
相手先の名称 |
契約の概要 |
契約期間 |
|
2022年12月31日 |
Mastercam Business Partner Agreement "Software Reseller" |
CNC Software, LLC |
3次元CAD/CAMソフトウェア「Mastercam」に関する代理店契約 |
2023年1月1日~ 2023年12月31日 (1年毎の更新) |
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2022年12月1日 |
Software Distribution Agreement |
FlexSim Software Products, Inc. |
3次元シミュレーションソフトウェア「FlexSim」に関する代理店契約 |
2022年12月1日~ 2023年11月30日 (1年毎の更新) |
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2022年11月8日 |
PTCパートナーネットワーク契約 |
PTCジャパン株式会社 |
PLM(製品ライフサイクル管理)等に関するPTC製品・サービスの販売提携契約 |
2022年11月8日~ 2023年11月7日 (1年毎の更新) |
当社グループは、IT・IoT技術の著しい進歩に追随し、新規サービスの開発や既存サービスの改良を図るべく、研究開発活動を推進しております。現在の研究開発活動は、災害時位置情報自動通知システム「ココダヨ」に関する技術調査・実験であり、当連結会計年度の研究開発費は