当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)会社の経営の基本方針
当社グループは、1914年の創業以来、「誠実」「社会貢献」「開拓者精神」からなる「創業精神」を経営理念に掲げ、事業に挺身してまいりました。当社グループは、この「創業精神」に基づき、時代が求める様々なニーズに応え新しい価値を提供し続ける開拓者として、誠実な企業活動を通じ持続的に成長を続け、社会に貢献することを経営の基本方針としてまいりました。
今般、当社は、サステナビリティ課題への意識の高まりやDXの革新など、当社を取り巻く経営環境が急速に変化する中、長期的な視点で経営の目指す方向性を明確にすべく、当社経営理念の再定義、明確化を行いました。その結果、従来から掲げてまいりました「創業精神」は当社の「バリュー」(価値観)を表すものとして維持しつつ、これを発展的に解釈し、以下のとおり経営理念を再定義しました。
<TOMOEGAWAグループ経営理念>
(ミッション)
感動こそが、持続可能な価値と考える。
これまでも、これからも新製品・新技術開発に挑戦し、人や社会に新しい喜びを提案しつづける。
(ビジョン)
グローバル視点の提案型ソリューションパートナーへ。
前例にとらわれず、組織の壁を超え、チームと個の力を掛け合わせ、新たな感動を創造する。
(バリュー)
従来から掲げている「創業精神」を改めて当社の「価値観」として位置づけます。
誠実 我々は事業に対しても人に対しても誠実を旨とする
社会貢献 我々は事業を通じて社会に貢献する
開拓者精神 我々は開拓者精神をもって事業に挺身する
本経営理念のもと、ミッションである「これまでも、これからも新製品・新技術開発に挑戦し、人や社会に新しい喜びを提案しつづける」の実現を目指して、当社グループ社員一丸となり、企業価値の向上を図ってまいります。
(2)中長期的な会社の経営戦略及び目標とする経営指標
当社グループは、「事業ポートフォリオの転換による新たな成長と企業体質の変革」を主題とした、2026年3月期を最終年度とする5ヶ年の第8次中期経営計画を策定し、「5GやDXを支える事業の展開」「SDGsに資する製品の展開」「構造改革、体質改善を通じた企業価値の向上」を掲げ、新製品の立上げ加速やビジネスモデルの構築、構造改革、風土改革の推進等に取り組むことにより、最終年度には連結売上高360億円以上、営業利益20億円以上、ROA3%以上を目指してまいりました。
今般、策定当初と比べて市場環境の改善が進んだことや想定以上の円安による増益効果の他、構造改革による収益改善が想定以上に発現したことで、当初2年間の経営数値目標が当初計画想定を大きく上回ることとなった状況を踏まえ、第8次中期経営計画の見直しを行いました。その骨子は下記「(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題」の通りですが、見直し後の計画においては、最終年度(2026年3月期)には、連結売上高400億円、営業利益35億円を目指すほか、今後は財務安全性を維持しつつ、財務レバレッジを意識した事業運営を行うことが企業価値最大化に資するものと考えていることから、収益性指標をROAからROEに置き換えたうえで15.5%を目指すこととしました。
(3)経営環境
世界経済は、新型コロナウイルス感染拡大に伴う社会経済活動の制限が緩和され、需要と供給の両面で景気は緩やかな回復基調で推移しました。一方、世界的なインフレとその抑制のための金融引締め強化や地政学的な緊張等の影響により、先行きが不透明な経済環境が続きました。
日本経済においては、社会経済活動の正常化が進み、緩やかな持ち直しが続いているものの、円安を背景とする物価高や原油・天然ガス、各種原材料の供給不安及び価格高騰等の影響が下押し要因となり、景気の本格的な回復には至りませんでした。
このような状況のなか、当社グループにおいては、構造改革の着実な推進に、当社が競争力を有する半導体・電子材料関連事業やトナー事業が年度を通じて堅調に推移し、当初計画を大きく上回る結果となりました。
主要セグメントにおける経営環境等は以下のとおりであります。なお、当社グループは、翌連結会計年度(2024年3月期)より報告セグメントの名称について、「電子材料事業」を「半導体・ディスプレイ関連事業」に、また「機能紙事業」を「機能性シート事業」に変更することといたしました。以下の記載は変更後のセグメントによっております。
①トナー事業
モノクロトナー事業は、世界市場では数量が減少に転じ、2011年頃をピークに年率約3%で減少していることに加え、中国メーカーの市場参入もあり業界全体での需給バランスが崩れ、価格競争が激化しているものの、当連結会計年度においては、前連結会計年度からの販売数量の回復基調が継続したほか、為替相場の円安傾向も追い風となりました。当社は、独立系トナーメーカーとして売上、開発力、品質、原材料購買力、供給安定性などNo.1のポジションを活かし、縮小する市場の中で価格競争に打ち勝ってシェアを伸ばすことを引き続き目指してまいります。
一方、カラートナー事業は、マシンメーカーの純正トナー値下げ影響による価格低下が一部で見られるものの、全体として年率約4%成長が続いております。今後伸び率は下がるものの成熟市場化するまでには数年かかるものと見込まれ、積極的に新製品開発などを進め、売上、数量、シェアの伸長を引き続き目指してまいります。
なお、地政学的な緊張等による世界経済への影響が懸念される中、トナー事業全般の需給環境に先行き不透明感が漂うほか、原燃料価格高騰の継続が見込まれることなど当事業を取り巻く環境変化への対応も対処すべき課題として認識しております。
②半導体・ディスプレイ関連事業
当連結会計年度においては、期央まで好調であった半導体市場が調整局面に入りましたが、これはしばらく続くものの、翌連結会計年度の後半頃には回復基調に転じることが見込まれます。このような中、半導体実装用テープ事業は、主力のリードフレーム固定テープが高い信頼性と採用実績から車載用途を中心に使用されており、家電、自動車のエレクトロニクス化の流れにおいて半導体産業が成長している状況で、中期的な成長が見込まれます。また、半導体製造に使われるQFN用接着テープについても、市場の成長に加え、当社シェアを伸ばすことでリードフレーム固定テープに次ぐ主力製品に育成していくことを目指しております。
ディスプレイ用光学フィルム事業は、スマートフォン、タブレットパソコン、ウェアラブル、車載用途を中心とした中小型パネル市場で展開しております。
特に、高い信頼性を必要とする車載においては、ディスプレイ用飛散防止フィルムの粘着として高いシェアを得ており更なるシェア拡大を進めます。高付加価値を必要とするハイエンドLCD・OLED向けにおいては継続した拡販活動、並びに新製品開発・新規受託の両面からビジネス拡大に取り組んでおります。
③機能性シート事業
構造改革を進めている洋紙関連事業は、連結売上高に占める割合は10%以下まで減少しています。このような中、設備の老朽化が進んでいることから、継続的な価値最大化を狙い、マシン統合などの稼働設備の効率化や業務改善を積極的に進めており、2019年末の7号抄紙機の停機に続き、2022年3月末に9号抄紙機の停機したことで、今後さらなる固定費の削減が見込まれます。
成熟事業である塗工紙関連事業は、磁気乗車券等の製品群を取り扱っております。非接触方式に変わる等、システム変更による別素材・方式での代替が徐々に進んでいましたが、新型コロナウイルス感染症拡大の影響に伴い市場縮小が加速いたしました。今後は、2022年4月1日付で完全子会社となった日本理化製紙株式会社を含め、同社と補完関係にある相互の製造設備の有効活用や当社グループの粘接着技術及び塗工・加工技術の強化によるシナジー効果の具現化を加速してまいります。
一方、成長事業として位置付けている機能性シート関連事業は、当社の強みである抄紙技術を活かし、パルプ以外の繊維を用いて製品化を進めてまいりました。少量多品種生産への対応が必要とされる為、大手製紙会社の参入がなく、競争環境に恵まれた事業であり、今後様々なビジネスチャンスが期待できます。
④セキュリティメディア事業
有価証券印刷やICカード、ポイントカード、プリペイドカード等の製造、加工及び情報処理関連事業を行うセキュリティメディア事業においては、通帳類等の需要減少は継続したものの、カード関連製品などの拡販や帳票類が増加しております。今後は、デジタル社会におけるセキュリティの追求、キャッシュレスに代表される決済手段の多様化といったニーズへの対応、さらなる事業シナジーの追求を通じて成長戦略の実現に向けた取り組みを推進してまいります。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当社グループは、2026年3月期を最終年度とする第8次中期経営計画を推進してまいりましたが、策定当初と比べて市場環境の改善が進んだことや想定以上の円安による増益効果の他、構造改革による収益改善が想定以上に発現したことで、当初2年間の経営数値目標が当初計画想定を大きく上回ることとなりました。
このような状況を踏まえ、長期的な視点で経営の目指す方向性を明確にすべく、上記「(1)会社の経営の基本方針」に記載のとおり、当社経営理念の再定義、明確化を行い、これらを踏まえて第8次中期経営計画の見直しを行いました。当社グループは対処すべき主要課題を次のような中期経営計画見直しの骨子として捉え、重点的に取り組んでまいります。
<中期経営計画見直しの骨子>
①構造改革の進展に伴い安定的な収益構造を確立したトナー事業および市場において確固たる地位を占めている半導体実装用テープビジネスが安定的に業績をけん引し、子会社のセキュリティメディア事業、ガムテープビジネス、紙加工ビジネスが、その独自性を活かしながら安定的に業績を支えるという収益構造を確固たるものとしてまいります。
②これまでに実施した抄紙機2台の停機に続いて、半導体・ディスプレイ関連事業における塗工設備の集約により低収益ビジネスの採算性を改善してまいります。
③引き続き成長分野(半導体関連事業、機能性不織布事業)への経営資源投入、新製品の立ち上げ・量産化、横展開により、中長期的な成長を実現してまいります。
④上記③の実現のために今後3年間で累計50億円以上の成長のための投資を計画するとともに、既存の延長線上にないインオーガニックな成長を企図し、出資も含めた技術提携等のアライアンス戦略の検討に着手いたします。
⑤サステナビリティ基本方針策定と開発型企業である当社独自のマテリアリティ特定の結果(本年3月24日公表済)を、各種戦略に落とし込んでまいります。
⑥2025年度中の新基幹システム移行を含めたDXによる業務革新と生産性向上を進めてまいります。
当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)サステナビリティ全般に関するガバナンス及びリスク管理
①ガバナンス
当社グループはサステナビリティに係る対応を経営上の重要課題と認識し、当社にてサステナビリティ委員会を中心とするガバナンス体制を構築するとともに、取締役会による監督を行っております。
(取締役会の監督機能)
取締役会は、サステナビリティに関するリスク及び機会に係る課題について、毎年1回、サステナビリティ委員会より取組状況や目標の達成状況の報告を受け、モニタリングし、また、新たに設定した対応策や目標を監督します。
(経営者の役割)
サステナビリティに係る事項は、代表取締役社長(CEO)が管掌しております。また、代表取締役社長(CEO)は、サステナビリティ委員会の委員長としてサステナビリティが事業に与える影響について評価し、対応策の立案及び目標の設定を行い、達成状況を管理します。
(サステナビリティ委員会の役割)
サステナビリティ委員会は原則として四半期ごとに開催され(必要に応じて随時開催)、マテリアリティ(重要課題)の検討やサステナビリティ戦略について審議し、サステナビリティが事業に与える影響について評価を行い、対応策の検討・立案及び目標の設定を行うほか、事業活動についてサステナビリティの視点から検証及び提言を行います。そして、取組状況や目標の達成状況を、毎年1回取締役会に報告し、監督を受けております。
サステナビリティ委員会は、委員長は代表取締役社長(CEO)が務め、副委員長は社内取締役4名が務めています。このほか、事業部長・本部長、各事業部・本部のグループマネージャーから構成され、経営戦略本部が事務局を担っております。
②リスク管理
サステナビリティに係るリスク及び機会は、当社にて代表取締役社長(CEO)の諮問機関である経営会議において識別・評価・管理し、毎年1回取締役会に報告しております。
各事業部・本部は、自部門が行うリスク識別・評価の結果に基づき、対策の要否や優先順位を考慮したうえで経営会議に報告します。経営会議は、識別・評価されたサステナビリティに係るリスクについて、重大な影響の恐れがあると判断した事案とその対応策について、取締役会に報告・付議し決定します。
なお、各事業部・本部は、経営会議からフィードバックされた取締役会の指示・意見に従い、リスク管理規程に定められたリスクマネジメントシステムに基づき、リスク低減計画を立案・実行し、その結果を経営会議に報告しております。
また、当社は、ISO14001の要求事項(環境パフォーマンスの向上、順守義務の充足、環境目標の達成)に沿った全社的な環境マネジメントシステムを構築・運用しており、環境問題に係るリスク管理の中には、当該マネジメントシステムに基づく法令順守等のリスクモニタリングも組み込まれております。
(2)重要なサステナビリティ項目に関する戦略並びに指標及び目標
上記、ガバナンス及びリスク管理を通して識別された当社グループにおける重要なサステナビリティ項目のうち、当社の人的資本(人材の多様性を含む)に関する戦略並びに指標及び目標は以下のとおりであります。
当社は、経営戦略の基本は人財戦略と考えており、「人財」への投資により「人財の価値を最大限に引き出す」ことが企業競争力の向上を導き、ひいては中長期的な企業価値向上に繋がっていくものと認識しております。
その上で、当社の経営理念(ミッション、ビジョン、バリュー)を実現するための具体的な人財戦略の考え方として、多様な人財(異業種経験のあるマネジメント人財、グローバルに市場を開拓する外国籍マーケティング人財、女性ならではの視点で開発するエンジニア)を確保・活用し、さらには、技術力と高い生産性を兼ね備えた製造のプロフェッショナル人財を育成すること、そして、それらの人財が遺憾なく能力を発揮できる職場環境をつくることが重要と考えております。
特に当社グループの中核をなす当社において「人財の価値を最大限に引き出す」ことが、グループ全体の企業競争力の向上を導き、当社グループの中長期的な企業価値向上に繋がっていくものと考え、当社における人材の多様性の確保を含む人材の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針について、「人財育成の促進」、「多様な人財の活躍」及び「いきいきと働きやすい職場環境づくり」に係る指標を用いて、次のとおり目標設定しております。
|
区分 |
項目 |
2023年3月期実績 |
3年後目標 |
10年後目標 |
|
|
1 人財育成の促進 |
階層別研修制度受講者人数(延べ人数) |
197名 |
230名 |
300名 |
|
|
自己啓発教育制度受講者(延べ人数) |
80名 |
100名 |
120名 |
||
|
一人当たり教育研修費 |
20,000円 |
25,000円 |
30,000円 |
||
|
改善提案件数(当社・新巴川加工㈱計) |
8,381件 |
10,000件 |
20,000件 |
||
|
2 多様な人財の活躍 |
女性管理職比率 |
4/118名 |
3% |
5% |
10% |
|
中途採用者の管理職比率 |
39/118名 |
33% |
35% |
35% |
|
|
営業職の外国籍人財比率 |
7/61名 |
11% |
15% |
20% |
|
|
開発部門の女性人財比率 |
18/94名 |
19% |
25% |
35% |
|
|
3 いきいきと働きやすい 職場環境づくり |
平均残業時間 |
14.8h/月・名 |
15h |
15h |
|
|
平均年休取得率(年間) |
65% |
70% |
80% |
||
|
男女別賃金格差Ⅰ(全社員) |
59% |
60% |
65% |
||
|
男女別賃金格差Ⅱ(正規・20-39歳) |
78% |
80% |
80% |
||
(注)1 「改善提案件数」は、業務生産性向上や安全性向上の範囲拡大を企図するものであります。
2 「平均年休取得率」は、一人当たりの「年間年休支給日数」に対する「年間年休取得日数」であります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
|
|
関連するリスク |
主要な取組 |
|
(1)市場の変動及び技術革新による影響 |
・当社グループは、様々な業界に製品を提供しております。これらの製品は、お客様が属する業界・市場の変化や競合他社との価格競争による影響などにより、需要が急速に減少するリスクがあります。また、技術革新に伴う既存製品の陳腐化や需要減少あるいは市場の縮小などが、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 |
・市場動向の見極め ・競合に対する差別化、技術、サービス向上 ・新製品開発促進 ・他社との共同開発事業推進 |
|
(2)主要原材料、燃料価格の変動による影響 |
・当社グループは、プラスチックフィルムをはじめとする各種石油化学製品・原紙・パルプ等を原材料として使用し、また燃料として主にLNGを使用しています。購入価格が急激に変動した場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 |
・エネルギー供給リソースの多元化 ・市場動向の見極め |
|
(3)海外の事業展開に伴う影響 |
・当社グループは、ビジネスの拡大を目指し、北米、欧州ならびにアジアに対しグローバルな事業展開を積極的に推進しております。これに伴いテロ、治安悪化、紛争、戦乱、法令・税制等の変更等の事象が発生した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 |
・テロ・治安悪化 対応マニュアル制定 ・海外拠点への安全情報提供 ・海外法令・税制 動向把握 |
|
(4)知的財産権をめぐる影響 |
・当社グループは、有効な知的財産権を構築することで事業活動を優位に進めています。現時点では、業績に影響を及ぼす訴訟は発生していませんが、今後、他社との間で知的財産権をめぐる係争や特許侵害等の問題が生じた場合は、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 |
・知的財産リスクマネジメント |
|
(5)資金調達 |
・当社は安定的な資金調達を図るため、複数の金融機関との間でコミットメントライン契約を締結しておりますが、これらの契約には一定の財務制限条項及び期限の利益喪失事由が付されているため、今後の当社グループの業績の動向等によっては、借入条件の変更(返済に関する期限の利益喪失等)をもたらし、事業に影響を及ぼす恐れがあります。 |
・財務体質の維持・強化 ・資金調達先及び機関の適切な分散 ・各種リスク要因の適時の分析と対応 ・最新の情報に基づく適時の計画の見直し |
|
(6)外国為替変動による影響 |
・当社グループは、原材料の購入及び製品の販売等において、外貨ベースでの取引を行っております。足元、輸出取引に若干の偏りが見られることから為替レートの変動の影響を受けることになるため、当社グループの業績及び財政状況に悪影響を及ぼす可能性があります。 ・当社グループの在外子会社等の外貨建の財務諸表項目は、換算時の為替レートにより円換算後の価値が影響を受ける可能性があります。 |
・拠点・地域毎の外貨ポジション管理 ・為替予約 |
|
(7)取引先の信用リスクによる影響 |
・取引先における予期せぬ突然の破綻等の事態が発生した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 |
・取引先与信管理 ・情報収集 ・債権保全 |
|
(8)巨大地震等の災害発生による影響 |
・当社グループの主な生産拠点は、静岡県にあります。南海トラフ巨大地震が発生した場合、その規模によっては相当期間、生産、営業活動に影響を与える可能性があります。 |
・BCP制定 ・生産設備等への耐震補強工事 ・地震保険の付保 ・非常時対応強化 |
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度は、期央にかけて好調であった半導体関連事業の市況が急速に悪化したものの、トナー事業が引き続き好調に推移したことに加え、第3四半期連結会計期間半ばまでの円安による海外関連売上高の嵩上げもあり、売上高は34,170百万円、前年同期比で1,384百万円の増収(前年同期32,785百万円、前年同期比4.2%増)となりました。
利益面では、第2四半期連結会計期間からのディスプレイ関連に続き、期後半には半導体市況が調整に入ったことにより、電子材料セグメントの損益が悪化しました。また、原料価格の値上がりに加え、当社工場における発電及び蒸気製造用LNGや購入電力料の上昇が12月まで継続し、その後も高い水準で推移しました。これら減益要因に対して、各事業において販売価格の上乗せを徹底しました。これにトナー事業を中心に海外関連売上高の増益効果が加わったことにより、営業利益は2,052百万円と前年同期比で69百万円の増益(同1,982百万円、同比3.5%増)となりました。
経常利益は、ディスプレイ向けフィルム加工を行う関連会社からの持分法投資利益が減少したことなどにより2,151百万円、前年同期比で159百万円の減益(同2,310百万円、同比6.9%減)となりました。また、親会社株主に帰属する当期純利益については、第1四半期連結会計期間において2020年9月末に休止した米国トナー工場土地建物等の売却益を計上したほか、投資有価証券売却益の計上等があったものの、期末に向けて、更なる生産性の向上を目指し、稼働率の低い若しくは遊休となっている設備の処分を積極的に進めたことに伴う特別損失が発生したことにより、1,451百万円と前年同期比で199百万円の減益(同1,650百万円、同比12.1%減)となりました。
また、連結貸借対照表における資産の部は、前連結会計年度末に比べ626百万円減少し、42,948百万円となりました。
負債の部は、前連結会計年度末に比べ1,380百万円減少し、24,577百万円となりました。
純資産については753百万円増加し、18,370百万円となりました。
なお、当連結会計年度中は、2023年3月13日に開示したとおり、優先株式の一部取得及び消却により優先配当等の支払い負担を低減させ財務体質の健全化を図っております。
セグメントの業績は以下のとおりであります。
トナー事業
トナー事業においては、一部製品については需要が減少したものの、引き続き市場の需要動向が強く、受注が堅調に推移したほか、為替相場の円安傾向も追い風となりました。
利益面では、原燃料調達価格上昇の影響を受けたほか、年度末にかけて設備改造・維持修繕工事等を集中的に実施したものの、販売価格の上乗せや円安による海外関連売上高の嵩上げなどにより増益となりました。
なお、当連結会計年度期初に懸念された納入業者事由に基づくトナー原材料調達難による売上・損益悪化影響については、利益率の高い製品への傾斜生産や他社原材料を使った製品の生産前倒しを行ったことにより解消いたしました。
この結果、売上高は13,531百万円(同12,303百万円、同比10.0%増)となり、セグメント(営業)利益は2,093百万円(同1,198百万円の利益、同比74.7%増)となりました。
電子材料事業
電子材料事業においては、期央までは好調であった半導体、電子材料市場が調整局面入りし需要が落ち込んだこと、及び光学フィルム関連事業における前年の一過性の特需案件が終了したことにより販売減となりました。
利益面では、光学フィルム関連事業での販売減少に加え、半導体関連事業の市況悪化に伴う販売減少が影響し、前年同期比で減益となりました。
この結果、売上高は5,634百万円(同6,121百万円、同比8.0%減)となり、セグメント(営業)利益は186百万円(同970百万円の利益、同比80.8%減)となりました。
機能紙事業
機能紙事業においては、既存事業の縮小が進む中、子会社も含め需要が好調な一部製品の拡販に注力したことや一部価格転嫁が進んだことにより前年同期比で増収となりました。
利益面では、原燃料調達価格の上昇による影響を受けましたが、2019年12月及び2022年3月に実施した2台の大型抄紙製造設備の停機を含む構造改革の効果により、前年同期に比べ赤字幅を圧縮しております。
この結果、売上高は10,769百万円(同10,195百万円、同比5.6%増)となり、セグメント(営業)損失は72百万円(同162百万円の損失)となりました。
セキュリティメディア事業
セキュリティメディア事業においては、通帳類等の需要減少は継続したものの、カード関連製品などの拡販や帳票類の増加により、売上高は3,985百万円(同3,928百万円、同比1.4%増)となりました。
一方、エネルギー価格上昇の影響を受けたこと、及び一部棚卸資産の処分を行ったことなどから、セグメント(営業)利益は224百万円(同257百万円の利益、同比12.9%減)となりました。
新規開発事業
新規開発事業においては、主にiCas関連製品の開発と販売を鋭意進めておりますが、一部製品の開発スケジュールの遅れなどにより、売上高は54百万円(同97百万円、同比44.7%減)となり、セグメント(営業)損失は499百万円(同438百万円の損失)となりました。
その他の事業
その他の事業においては、売上高は196百万円(同139百万円、同比41.0%増)となり、セグメント(営業)利益は84百万円(同113百万円の利益、同比25.3%減)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ454百万円減少し、4,282百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、前期に比べ2,353百万円減少し1,010百万円となりました。これは主に、棚卸資産の増加額720百万円や仕入債務の減少1,125百万円、法人税等の支払額1,001百万円があったものの、税金等調整前当期純利益2,377百万円や減価償却費1,619百万円などがあったことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、前期に比べ162百万円減少し54百万円となりました。これは主に、有形固定資産の売却による収入580百万円や投資有価証券の売却による収入302百万円があったものの、有形固定資産の取得による支出885百万円があったことなどによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、前期に比べ1,084百万円減少し1,566百万円となりました。これは主に、短期借入金の純増加額1,465百万円や長期借入れによる収入750百万円があったものの、長期借入金の返済による支出2,144百万円やA種優先株式の一部償還に伴う自己株式の取得による支出1,132百万円などがあったことによるものです。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
前期比(%) |
|
トナー事業(百万円) |
10,145 |
4.6 |
|
電子材料事業(百万円) |
4,350 |
△4.2 |
|
機能紙事業(百万円) |
10,324 |
3.0 |
|
セキュリティメディア事業(百万円) |
3,296 |
4,9 |
|
新規開発事業(百万円) |
29 |
△41.3 |
|
合計(百万円) |
28,146 |
2.5 |
(注)金額は製造原価によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。
b.受注実績
当社グループ(当社及び連結子会社)は、一般市況及び直接需要を勘案して生産を行っております。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
前期比(%) |
|
トナー事業(百万円) |
13,531 |
10.0 |
|
電子材料事業(百万円) |
5,634 |
△8.0 |
|
機能紙事業(百万円) |
10,769 |
5.6 |
|
セキュリティメディア事業(百万円) |
3,985 |
1.4 |
|
新規開発事業(百万円) |
54 |
△44.7 |
|
報告セグメント計(百万円) |
33,974 |
4.1 |
|
その他の事業(百万円) |
196 |
41.0 |
|
合計(百万円) |
34,170 |
4.2 |
(注)セグメント間の取引については、相殺消去しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)に記載のとおりであります。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.経営成績等
1)財政状態
当連結会計年度末の資産の合計は42,948百万円となり、前連結会計年度末に比べ626百万円の減少となりました。流動資産は21,537百万円で、前連結会計年度末に比べ143百万円の増加となり、その主な要因は、現金及び預金や売掛金が減少したものの、製品等の棚卸資産が増加したことなどによるものです。固定資産は21,410百万円で、前連結会計年度末に比べ769百万円の減少となり、その主な要因は、経年による減価償却や遊休設備の売却などにより有形固定資産等が減少したことによるものです。
当連結会計年度末の負債の合計は24,577百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,380百万円の減少となりました。このうち流動負債は16,078百万円で、前連結会計年度末に比べ1,235百万円の増加となり、その主な要因は、仕入債務が減少したものの、短期借入金や1年内返済予定の長期借入金等が増加したことなどによるものです。固定負債は8,498百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,615百万円の減少となり、その主な要因は、長期借入金等が減少したことなどによるものです。なお、当連結会計年度末における有利子負債残高は12,713百万円となり、前連結会計年度末に比べ58百万円の増加となりました。
また、当連結会計年度末の純資産の合計は18,370百万円となり、前連結会計年度末に比べ753百万円の増加となりました。これはA種優先株式の一部償還に伴い資本剰余金が減少したものの、親会社株主に帰属する当期純利益の計上により利益剰余金が増加したことや、連結子会社の完全子会社化に伴う株式交換により自己株式が減少したことなどにより株主資本が増加したことに加え、為替相場変動に伴う為替換算調整勘定や退職給付に係る調整累計額などが増加したことなどによるものです。
2)経営成績
当連結会計年度の経営成績につきましては、当社グループの業績を牽引した半導体関連事業の市況が会計年度後半より急速に悪化したものの、トナー事業における受注が引き続き好調に推移したことに加え、為替相場の円安による海外関連売上高の増加などもあり、売上高が34,170百万円となり、前連結会計年度と比べ1,384百万円増加いたしました。営業利益は、原材料価格の値上がりや使用燃料費の高騰によりコスト増加影響を受けましたが、継続して販売価格転嫁を進めたことや売上高の増加効果も加わったことから2,052百万円となり、前連結会計年度と比べ69百万円の増加となりました。各事業及びセグメント別の状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載しております。
営業費用のうち売上原価は26,637百万円となり前連結会計年度と比べ610百万円増加し、売上総利益率も売上高増加により前連結会計年度の20.6%から22.0%に改善しました。販売費及び一般管理費はコロナ禍を経て行動制限が大幅に緩和されたこともあり5,480百万円となり、前連結会計年度と比べ704百万円の増加となりました。
当連結会計年度の経常利益につきましては、営業外収益に持分法による投資利益176百万円を計上したことなどから2,151百万円となり、前連結会計年度と比べ159百万円の減少となりました。
親会社株主に帰属する当期純利益は1,451百万円となり、前連結会計年度と比べ199百万円の減少となりました。
3)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物は、4,282百万円となり、前連結会計年度末に比べ454百万円減少いたしました。なお、当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因については、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
b.経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの経営に影響を与える大きな要因としては、当社グループは様々な業界に製品を提供しております。これらの製品を取り巻く事業環境は変動が激しく、市況変動並びに技術革新等の影響を強く受けます。また、収益面では、特に主要原材料である各種石油化学製品・原紙・パルプ等及び燃料であるLNG等の価格変動が、業績に影響を与える可能性があります。従って、当社グループはこれらの経営成績に影響を与えるリスク要因を分析し、個々に対策を立案し実行に移しております。なお、この詳細は「3 事業等のリスク」に記載しております。
c.資本の財源及び資金の流動性
1)資金需要
当社グループの資金需要のうち主なものは、当社グループ既存製品の製造に係る費用及び製品の品質向上、原価低減のための設備改善並びに新製品開発投資等によるものであります。
2)財務政策
当社グループは現在、運転資金及び設備投資資金については、自己資金及び金融機関からの借入等により資金調達をすることとしております。借入等による資金調達に関しては、運転資金としての短期借入金、設備等の長期借入金を当社及び各連結子会社が調達しております。その一部はグループ内資金の効率化を目的とし一部グループ会社間で資金融通を行っております。
また、緊急時の流動性補完枠として既存取引のある金融機関5行と総額4,000百万円のシンジケート形式のコミットメントラインを設定しており、十分な手元流動性の確保に努めております。
d.経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2)中長期的な会社の経営戦略及び目標とする経営指標」に記載の通り、第8次中期経営計画の見直しを行いました。目標とする経営指標も見直しており、特に収益性を図る指標についてはROA(総資産利益率)をROE(自己資本利益率)に置き換えております。これにより、当社グループが経営上の目標の達成状況を判断する客観的な指標は、売上高、営業利益、親会社株主に帰属する当期純利益、ROE(自己資本利益率)、新製品売上高比率(連結売上高に占める新製品売上高の比率)となります。
なお、見直し後の第8次中期経営計画(2022年3月期~2026年3月期)の3年目である2024年3月期の目標値は売上高36,000百万円、営業利益1,500百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は600百万円であり、2026年3月期にはROE15.5%以上、新製品売上高比率23.5%まで向上させることを目指します。
(当社が業務提携を行っている契約)
|
契約締結先 |
業務提携の対象 |
契約締結年月日 |
契約期限 |
|
凸版印刷㈱ |
液晶ディスプレイ向け光学フィルム関連事業 その他協議のうえ合意する事業 |
2009年4月23日 |
2024年3月31日 (以降1年毎自動更新) |
(シンジケートローン契約の締結)
当社は、2022年1月27日付で株式会社三井住友銀行をアレンジャーとするシンジケートローン契約を締結しております。
(1)シンジケートローン契約締結の目的
当契約は、既存の借入金の借換えを行い、資金繰りを安定化させることで財務の健全性を確保し、より強固な財務基盤を構築することを目的としております。
(2)シンジケートローン契約の概要
|
アレンジャー兼エージェント |
株式会社三井住友銀行 |
|
契約締結日 |
2022年1月27日 |
|
参加金融機関 |
株式会社三井住友銀行他、既存取引金融機関5行 |
(3)財務制限条項
上記の契約については、財務制限条項が付されており、下記の条項に抵触した場合は、本契約上の全ての債務について期限の利益を喪失する可能性があります。
2022年3月期末日及びそれ以降の各事業年度末日及び第2四半期会計期間の末日における連結貸借対照表に記載される純資産の部の合計金額を、2021年3月期末日あるいは各時点の前年同期における連結貸借対照表に記載される純資産の部の合計金額のうちいずれか高い方の75%に相当する金額以上に維持すること。
当社グループ(当社及び連結子会社)では、多様化する社会の要請に即応し、開発活動を効率的、かつ効果的に運営するために、「全員参加の開発型企業」をスローガンとして、各開発部門が密接な連携を保ちつつ、将来に向けた新製品、新技術の開発に精力的に取り組んでおります。
当連結会計年度における当社グループの研究開発体制は、iCasカンパニー下の「開発本部」に、加工技術を主軸とした開発を担う「部品開発グループ」、粘着、接着技術を主軸とした開発を担う「粘接着開発グループ」、抄紙技術を主軸とした開発を担う「機能紙開発グループ」、新規技術開発を担う「新規技術推進グループ」、要素技術探索を担う「技術研究所」、そして生まれた技術を蓄積・管理する「知的財産グループ」を配し、社内の人材と技術の交流を推進し、各開発部門が保有する技術、知見の融合を進めることにより、新製品開発の加速を図ると同時に、それらを資産として管理・活用して行く体制としております。
なお、新規技術開発を担う「新規技術推進グループ」においては、トナー事業における粉体技術と他技術との組み合わせ・融合にて新技術の開発も行っております。
また、各連結子会社の開発部門におきましても、新製品開発の機能拡充を目指し、当社の開発部門と各連結子会社間での緊密な連携を進めております。
当社グループでは、こうした体制の下、重点分野である熱・電気・電磁波コントロール材料(iCas=Insulation Conduction Absorption Solution/絶縁・伝導・吸収シートの略)、そして環境制御材料(GREEN CHIP)の全社・連結子会社開発横串での連携活動を進めております。
当社グループの研究開発要員総数は、130名であり、当連結会計年度における研究開発に要した費用は1,794百万円となり、試作品や受託研究等の収入(863百万円)控除後の研究開発費用は
当連結会計年度における研究開発活動の状況及び研究開発費をセグメントごとに示すと次のとおりであります。なお、「その他の事業」においては研究開発活動を行っていないため省略しております。また、各セグメントに配分することが出来ない研究開発活動については、(その他)としております。
(トナー事業)
当社パウダーテクノロジーカンパニー開発グループが、粉体技術をベースとした複合機・プリンター用トナーの製品開発及び技術開発を行っております。
当連結会計年度の主な成果は、モノクロトナー及びカラートナーの商品ラインナップの拡充、生産技術確立などであります。
当事業に係わる研究開発費は、
(電子材料事業)
当社iCasカンパニー開発本部部品開発グループ、同光学粘着開発グループが、粘・接着技術、塗工技術、及び特殊加工技術をベースとした半導体関連の電子部品や材料、ディスプレイ用材料等の製品開発及び技術開発を行っております。
当連結会計年度の主な成果は、半導体関連の電子部品、半導体パッケージ用高機能テープ、ディスプレイ用材料、電子部品関連接着剤の商品拡充であります。
当事業に係わる研究開発費は、
(機能紙事業)
当社iCasカンパニー開発本部機能紙開発グループ、日本理化製紙㈱、三和紙工㈱が、抄紙技術及び塗工技術をベースとした各種特殊紙、機能性シート製品等の開発を行っております。
当連結会計年度の主な成果は、無機繊維材料を中心とした多孔質機能性シート、機能性粉体高担持シートの開発、情報記録用シート材料、絶縁紙の商品拡充などであります。
当事業に係わる研究開発費は、
(セキュリティメディア事業)
連結子会社の昌栄印刷㈱が、特殊印刷技術及び情報加工技術をベースとしたICカードやプリペイドカード等の製品開発を行っております。
当連結会計年度の主な成果は、当社の要素技術を組み入れたタッチ決済対応クレジットカードや国際プリペイドカード等の商品拡充であります。
当事業に係る研究開発費は、
(新規開発事業)
当社iCasカンパニー開発本部新規技術推進グループでは、これまで培った要素技術を展開した電気電子部品、高機能性シートの開発などに加え、熱・電気・電磁波及び環境対策関連のiCas製品の開発を、各事業部門との協力体制の下で取り組んでおります。
当連結会計年度の主な成果は、湿式抄紙技術を用いたメタル繊維シートを応用した高性能ヒートシンク及び面状ヒーターの開発、機能性粉体担持シートの各種応用開発、新規電気電子部品の商品化検討などであり、今後の市場投入に備え、技術本部、各事業部の製造部門、品質管理部門との協働による活動が進展しております。
当事業に係わる研究開発費は、
(その他)
技術本部分析センターでは、グループ内の事業、研究開発の支援強化を主軸としながらも、社外からの分析受託サービスを実施しており、お客様の要望に応じた新たな分析メニューを立ち上げるなど、その技術的レベルアップに取り組んでおります。表面あるいは断面に関わる微細な分析、解析、電気物性評価、電磁波特性評価等、各種分析における幅広い技術蓄積と信頼性の向上を図っております。
これらコーポレート開発における研究開発費は、188百万円であります。