第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 当社の経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末(または本書提出日)現在において当社が判断したものであります。

(1)経営方針

 当社は行動指針として、「夢や希望をけっしてあきらめない」「実践・実務・実績主義 成功は行動から」「ユーモアを持って笑顔で」を掲げ、「常にお客様の目線で考え、IT技術を通じて顧客の成長に貢献します。」「社員一人一人の能力と価値を尊重し、公平に評価します。」「地域社会、業界、有益な社会事業に貢献し環境・資源の保護に努めます。」「健全な利益を確保し、成長事業に投資し、株主に適切な利益貢献をします。」を企業理念としております。

 検証事業・開発事業を両輪とし、顧客満足を追求するとともに、IT技術の高度化が進展する中で、顧客がより安心・安全にIT製品を利用することが出来る社会の実現に貢献したいと考えております。

 

(2)経営戦略等

 当社は、2023年3月期では検証事業が売上高の約6割を占めておりますが、元々の事業は受託開発からスタートしており、社内に多くの開発エンジニアが在籍し、その開発エンジニアのノウハウをソフトウエアの検証にも活用している点が競合検証事業会社との違いであり、テストの自動化の実装作業や自動化ツールを活用する上で、強みとなっております。

 今後も、主力の検証事業に関しては、マーケットの拡大に伴い更なる成長が期待できますが、顧客ニーズを充たし、競合他社と差別化を図るためには、費用対効果の高いテストの自動化を行うとともに、これからはAIを取り入れた高度化するシステムの検証技術においても、他社に先んじる必要があります。

 開発事業に関しては、ERPパッケージソフトウエア導入時のカスタマイズ受託開発が順調に推移すると考えられます。理由としては基幹業務システムについてスクラッチ開発注10から、標準的な機能を兼ね備え、品質面において安定している業務用ERPパッケージソフトウエアの利用が主流となり、今後も需要は伸長すると予想されていることがあげられます。また、情報セキュリティ対策の重要性が叫ばれる中で、セキュリティ製品のマーケットも今後大きな伸びが期待できます。当社の場合、自社開発の製品を販売していることから、高い利益率が見込まれ、本事業を伸ばすことで将来の柱として大きな収益貢献も期待できます。

 これらを実現していくためには、既存の社内エンジニアを活用するのはもちろんのこと、外部から更に多くの優秀なエンジニアを確保することが重要となります。

 

(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

当社は事業の目標とする経営指標として売上高成長率、売上高営業利益率を重視しております。売上高成長率は、企業及び事業規模の拡大と継続的な成長を示す指標として、また、売上高営業利益率は本業によって適切な利益が生み出されているかを判断する指標と捉えております。将来の事業展開や経営環境の変化などを勘案のうえ、エンジニアの採用・教育による内製比率の上昇による事業の効率化や、販売促進等の推進により、目標の達成に努めてまいります。

また、その達成状況の検証のため、技術者数、稼働率、製品販売数、保守契約数などを定期的にモニタリングしております。

 

(4)経営環境及び事業上及び財務上の対処すべき課題

 文中における将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものによります。当社が属するIT関連業界においては、引き続き企業のIT投資が拡大傾向にあるとともに、IoTやAI、RPAなど、最先端のIT技術を活用した新たな市場も立ち上がりつつあります。また、ウクライナ情勢等の影響により、日本国内においても、サイバー攻撃の被害が見られ、これらに備えるためにセキュリティ対策を強化する企業も増加しております。さらに企業の働き方改革への対応、DXによる自動化・効率化・省力化へのシステム投資も続くものと考えております。

このような経営環境の中、当社では、持続的な成長力と強固な経営基盤、財務基盤を確立するために、対処すべき課題を以下のように定め、更なる企業価値の向上に努めてまいります。

 

①検証事業における課題

 当社の検証事業は、家電製品等のハードウエア開発や情報システム開発を行う顧客企業・SIerが行うシステム開発工程の一部である「システム検証」業務を受託し、テスト・検証サービスを提供しており、システムの品質改善に継続的に貢献する企業を目指しております。

 そのためには、品質の見える化が重要と捉えており、ソフトウエア品質の国際規格への取り組みや、テスト自動化への取り組み、ソフトウエア品質を向上させる取り組みなどを積極的に進め、高度で安心安全に使えるICT社会の実現に貢献したいと考えております。

 従来は継続的取引先であるSIerへの検証分野のシステム支援として、テスト支援での参画が大きな比率を占めていましたが、今後は顧客企業との直接契約(一次請け)の比率を上げていきます。これは、直接契約(一次請け)案件とすることで、当社裁量によるサービスを提供できる領域を大きくすることが可能になり、その中でのテストの自動化サービスの導入が容易となります。ひいては、案件の継続性や高価格での受注にもつながっていくものと思われます。

 また、顧客に必要とされる当社ならではのテスト・検証サービスを提供するには、テスト技術者の確保、教育は重要な課題であると捉えております。一方、従来の機能テストを主体としたサービス領域に加え、今後成長していくと思われる、利用者にとっての使いやすい品質であるかのテストを行うサービス領域への拡大も重要な課題であると考えております。

 

②開発事業における課題

創業から行っております業種特化型の鋼材業・木材卸業向けパッケージソフトウエア事業は、小規模ながら安定した事業となっており、現在は顧客の会社にサーバーを設置して運用するシステムとなっております。今後はクラウド型のパッケージソフトウエアへの移行が課題となります。

また、セキュリティ製品の「monoPack」は、コロナ禍および働き方改革の中で自宅のPCをシンクライアント化し、テレワークに活用する製品ですので、需要は拡大しております。一方で、利用するPCが多様化し、OSの違いやバージョンの違いがあり、個々に動作確認する必要があります。OSのバージョンアップに合わせて当社の製品もバージョンアップしてゆくことが必要ですが、新しいPCやOSの情報を可能な限り早く入手して迅速に対応できるかが課題となります。

 

③人材投資への投資拡大

当社が継続的に企業価値を向上させていくためには、人的資本への投資継続が最重要課題であると認識しております。優秀な技術者の積極採用、充実した社内研修制度による未経験人材の早期戦力化、当社独自技術分野における高度技術者の育成、外部人材の有効活用などを積極的に推進していくことにより、現状の技術者不足が続く厳しい環境下におきましても、高い成長率を維持し、事業規模の拡大や財務基盤の安定につなげてまいります。

 

④持続的な企業の成長

当社は、持続的な企業規模の成長と事業の拡大を図ってまいります。これらを達成するために、業績の向上や市場活動によって得られた資金を柔軟に活用し、人材や設備への投資を継続してまいります。また、企業買収や事業提携についても、当社の事業活動に有効と判断できる場合は、積極的に検討してまいります。

 

⑤手元流動性の確保

 当社は、継続的な取引先との取引が売上収益の過半を占めているため、キャッシュ・フローは比較的安定しているものと認識しております。今後も、新型コロナウイルス感染症の影響等による事業環境の変化に迅速に対応できるよう、柔軟な財政政策を実施してまいります。

 

2【サステナビリティに関する考え方及び取組】

 当社のサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。

(1)ガバナンス

①取組姿勢

当社にとってのサステナビリティとは、事業を通して、気候変動をはじめとした地球規模への環境問題への配慮、人権の尊重、従業員を含む全てのステークホルダーへの公正・適正な活動など、社会や企業のサステナビリティをめぐる課題の解決に寄与することであり、当社の持続的な成長が、社会の持続的な発展に貢献できるような世界を目指すことです。

具体的には、経営理念や経営ビジョンのもと、「持続可能な開発目標(SDGs)」のうち「産業と技術革新の基盤をつくろう」「質の高い教育をみんなに」「働きがいも経済成長も」「つくる責任つかう責任」「パートナーシップで目標を達成しよう」を5つの重要課題を定めており、事業活動の中でこれらの課題に取り組んでおります。

②監督体制

当社は、環境・社会・経済に配慮するサステナビリティ経営に取り組んでおります。具体的には、上記5つの重要課題を事業活動の中で進めており、従業員が仕事を通して社会への貢献や、やりがいを感じられるように努めております。

 さらに環境・人権や人的資本等・企業統治のESG経営の高度化や、本社機能の最適化による経営基盤の整備について、人権・労働、コンプライアンス、リスクマネジメントの領域ごと各委員会の中で協議・推進することとし、取締役会、取締役連絡会においてこれらの監督を、監査役会は、独立した立場からの意見を行うこととしております。

 

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(2)戦略

①サステナビリティに関する戦略

 TCFD提言が推奨するシナリオ分析手法により、将来の気候変動が当社事業に影響を及ぼし得るリスク・機会を特定しております。当社を取り巻く事前環境や社会環境の変化を想定したシナリオを設定し、気候変動に関するリスク・機会を特定いたしました。

(事業戦略への影響)

大:リスクにおいては自然災害発生によるデータセンターや開発拠点の稼働停止、機会においては技術革新による表現活動の変化等の可能性が広がることから、事業戦略への影響または財務的影響が大きいことが想定されます。

中:リスクにおいてはステークホルダーからの評判や信頼の低下、機会においては消費者の嗜好の変化や表現の多様化に対応したサービス展開による事業戦略への影響または財務的影響が中程度と想定されます。

小:炭素税の導入に伴うコストアップや気温の上昇によるリスクがあるものの、事業戦略への影響または財務的影響が小さいことが想定されます。

 

 

区分

気候変動がもたらす影響

リスク・機会

期間

評価

対応方針

移行

政策

規制

・炭素税の導入等によるオペレーションコスト増加

・配送・移動等のコスト増によるオペレーションコストの増加

リスク

中長期

再生可能エネルギーの利用促進と配送業者等の複数選定、DXの推進によるオペレーションコストの低減

評判

ステークホルダーからの評判や信頼度の低下

リスク

中長期

気候変動に関連する開示の充実とGHG排出量の明確化

物理的

急性

・自然災害によるデータセンターや開発拠点の稼働停止

リスク

短中期

データセンターや開発拠点の分散化

慢性

・気候変動に伴う海面上昇によるコスト増や工場移転等の間接的な影響

リスク

中長期

取引先の複数選定によるリスク回避

製品/サービス

・環境意識の高まりや消費者の嗜好の変化、技術革新によるサービスの多様化

機会

短中期

環境意識の高まりや消費者のし好の変化に対応した、革新的なサービスの提供

市場

・AIの活用等の技術革新を通じた既存サービスの変化と新しい市場の構築、気候変動に伴う電気量削減等、効率化への技術的対応

機会

中長期

新たな技術研究や情報収集による技術力の保有など長期的な成長機会への対応

②人的資本に関する戦略

 当社では、「人材」を価値創造、競争優位の源泉と位置づけ、人材に投資することで、「人材が育ち、人材で勝つ会社」を目指します。「人材」の価値を高めることで、組織能力を向上させ、事業を強くし、事業戦略の実現および当社の持続的成長・価値向上を実現してまいります。

(3)リスク管理

 当社にとって、重要なサステナビリティを軸に5つの重要課題を特定しているほか、TCFDの提言に準じた気候変動シナリオ分析に基づいたリスク管理を行い、リスク管理委員会において報告と議論を実施してまいります。

(4)指標及び目標

①サステナビリティに関する指標及び目標

 中長期的な温室効果ガス(GHG)の排出削減目標の達成を考慮し、Scope1,2,3についても目標設定等の開示に向けて取り組んでまいります。

(目標値:GHG排出量)

 

2023/3月期(実績)

2024/3月期

2025/3月期

Scope1 *1

Scope2 *2

114.75

114.75

100.01

*1 Scope1:企業が自ら排出するGHG排出量

*2 Scope2:購入した電力・熱等の間接的な排出量、空調は地域の電力料金に基づき概算で算出(単位:t-CO2)

           当年度以後は当年度と同等としておりますが、2025年3月期は売電(太陽光発電設備の稼働)分を控除

しております。

*3 Scope3:Scope3温室効果ガス排出量については、今後、測定を行ってまいります。

②人的資本に関する指標及び目標

 こうした取組みを持続的に発展させていくために、当社では優秀な技術者人材の採用・育成を最重要課題と位置づけ、以下の目標を設定するとともに、その取り組みを進めております。

(目標値:採用・育成)

 

2024/3月期

2025/3月期

2026/3月期

技術者採用数(名)

100

100

100

技術者採用費用(百万円)

75

50

37

技術者教育費用(百万円)

15

15

15

 

3【事業等のリスク】

 本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が当社の財政状況、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下の通りです。また、必ずしも事業上のリスクに該当しない事項についても、投資者の投資判断において重要であると考えられる事項については、積極的に開示しております。

 なお、本項に記載してる将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであり、将来において発生する可能性のあるリスクの全てを網羅していることを保証するものではありません。

 

1.事業に関連するリスク

(1)事業環境について

①テスト・検証市場について(可能性 小  影響度   中)

当社の検証事業は、ハードウエアメーカーやソフトウエアベンダーの社内で開発段階において行われている「テスト・検証」業務をアウトソーシングとして受託するという市場で事業展開をしております。当該システム検証市場は、顧客企業の品質意識の高まりや、高度化するシステムの検証技術の複雑化、対応する技術者不足といった社会的背景から拡大傾向にあり、今後もこの傾向は継続するものと当社では見込んでおります。

しかしながら、顧客企業において当該システム検証業務をアウトソースするという認識が一般的にはいまだ低いものと当社では考えており、今後もシステム検証が独立した業務として認知されなかった場合、また機密保持等の理由から顧客における内製化志向が継続あるいは強化された場合や、国内外の景気動向や為替市場の急激な変動等に伴う顧客企業のIT投資の抑制が発生した場合は、システム検証業務のアウトソーシングが拡大しないことになります。かかる場合には当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

②テスト・検証サービスのマーケットと競合の状況について(可能性 中  影響度 大)

当社は国際規格への取り組みや独自のテスト手法への取り組みなどにより、テスト・検証サービスにおける競合他社との差別化を図っておりますが、ソフトウエアテストの中でも単純な動作確認テストや、仕様書との比較テストは労働集約的な作業であり、参入障壁が低いため、価格競争に陥る可能性があります。現時点ではテスト・検証サービスを専門にアウトソーシング事業として受託している企業数は数十社程度であると当社では推定しておりますが、現在においては、テストのアウトソースの認知が低いことから、マーケット規模に対して参入している企業が少ないため、同業他社との厳しい競合状態が発生しているという段階には達していないものと思われます。

また、対応策といたしまして、①幅の広い業種・業態・規模の顧客との取引拡大、②開発技術・検証技術の活用範囲の拡大による顧客企業のアウトソーシングの促進、③国際規格、独自のテスト手法への取組みなどにより、テスト・検証サービスにおける競合他社との差別化を図っております。

しかしながら、資金力・ブランド力を有する大手ソフト開発会社等の有力企業がテスト・検証マーケットの価値を認知して新たに参入してきた場合、あるいは競合するテスト・検証サービスを行う企業の当該部門が強化された場合、またテスト・検証マーケットの価格競争が当社の予想を超えて厳しさを増した場合等には、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

③セキュリティ製品市場について(可能性 中  影響度 中)

当社の開発事業の将来の柱であるセキュリティ製品市場は、対象となる範囲が広く、他社製品も各々得意分野を中心に対応する機能を拡張することで競合する場面が増えています。例えば資産管理ソフトがネットワーク監視やアクセス制御の機能を有するなどです。当社は仮想化環境に特化し、且つ価格競争力を持った製品を投入し、他社との差別化を図っていますが、この分野での競合製品も多く、特に大手のパッケージソフトベンダーが同分野に注力した場合には、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

④システム受託開発について(可能性 小  影響度 大)

当社は、一定の規模以上の受託開発プロジェクトに対し「当該プロジェクトに関与しない者による見積りの適正性に関するレビュー」を実施するとともに、プロジェクト開発手法の標準化推進、プロジェクト管理者の育成等、プロジェクトの品質向上及び管理体制の強化に継続して取組んでおります。

また、プロジェクト毎の進捗確認と収支管理を徹底するとともに、一定規模以上のプロジェクトを重点監査の対象としております。さらに、取締役会におきましても、仕掛プロジェクトの収支報告の確認を月次で行っております。

しかしながら、受託開発プロジェクトでは、受託時に適正な採算が見込まれると判断したプロジェクトであっても、開発段階におけるプロジェクト管理の問題、想定外の開発範囲の拡大及び作業工数の増加等の理由により不採算プロジェクトとなることがあり、その場合、当社の業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

(2)顧客との紛争の可能性について

①業務の責任範囲について(可能性 小  影響度 中)

 検証事業において、顧客企業が当社のテスト・検証サービスを経て販売する製品・システムの中に不具合があった場合には、顧客企業が多額の回収費用を投じて回収を余儀なくされる可能性があります。当社の現在のサービスは製品・システムそのものの品質を保証しているわけではなく、当社が行ったサービスの範囲の中で責任を負う形態となっております。

 しかしながら当社のサービス提供形態のうち、現在中心となっております、顧客企業の開発施設に当社人員を常駐させるテストサービスにおきましては、契約書に具体的な作業範囲や作業項目を詳細に記載しておりません。この理由は、テスト検証という業務の性格上、顧客製品の品質や、その開発スケジュールの進捗度合によって、テストの範囲や優先順位が影響を受け、臨機応変に対応する必要があるためです。

 このため当社では、顧客の作業範囲及び作業項目が変更となる度に、顧客責任者とテスト範囲やテストスケジュールについて話し合いを行い、当社の責任範囲を明確にすることで、顧客企業との紛争を未然に防止しております。更に成果物責任を定めない準委任契約を中心に締結することとし、リスクのヘッジを図っております。

 また、顧客企業より委託された製品・システムを、当社の専用施設内で検証する形態でのサービスにおいては、具体的な作業範囲、作業項目等を明確にした詳細な見積仕様書等を作成し、顧客に当社の責任範囲を明示しております。

 以上のような対策を講じてはおりますが、当社の提供したサービスが顧客の求める品質を満たせず、なおかつ迅速・適切な対応ができなかった場合においては、顧客企業との業務委託契約に基づく契約不適合責任等に基づき、クレームを受け、業務委託に関する契約が解約、あるいは多額の損害賠償請求を受ける可能性があります。

 開発事業においては、当社のパッケージソフト製品の潜在的な不具合が顧客企業において顕在化し、結果的に障害を引き起こし、顧客企業のビジネスに影響を与えた場合、顧客企業より損害賠償を求められる可能性があります。このような場合には、当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

②顧客情報の機密保持について(可能性 小  影響度 中)

 当社が提供するサービスの中でもテスト・検証サービスでは、ハードウエアメーカーやソフトウエアベンダーの新製品開発部門に当社社員が常駐し、顧客の開発担当者と共同で作業を行うことが主体となっております。したがって、当該部門に常駐する社員は恒常的にハードウエアメーカーやソフトウエアベンダーの新製品情報を知り得る立場にあります。

 また、鋼材業向けのパッケージソフトのカスタマイズ業務では、基幹システムとの連携が必要となり、顧客企業の機密情報に触れることになります。

 このため当社では、ISO27001(ISMS)の認証取得、プライバシーマークの付与認定取得による情報セキュリティ対策の強化に取り組んでおります。

 また、情報漏洩、不正アクセスの増加などの社会情勢及びテレワークに対応すべく、開発環境、製品サービス環境、設備などのセキュリティ強化を推進し、入社時研修以降継続的に情報セキュリティについての教育を実施しております。さらに協力会社の社員につきましては、機密保持契約並びに個人情報の取扱いに関する覚書を締結し、対策を講じております。

 しかしながら、万一情報漏洩が発生した場合には、顧客企業からクレームを受け、業務委託に関する契約が解約、あるいは損害賠償請求を受ける可能性があり、かかる場合には当社は業界において信用を失い、また当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(3)特定取引先への依存について

①主要取引先との取引について(可能性 小  影響度 大)

当社の主要取引先である株式会社大塚商会グループの最近における当社売上高に占める割合は、2021年3月期(25.0%)、2022年3月期(28.4%)、2023年3月期(29.2%)となっております。

 検証事業においては、株式会社大塚商会の多数の社内システムに対し、検証・テスト業務を行っております。

 また開発事業においては、同社グループからの発注でエンドユーザー向けSMILEのカスタマイズ開発の受託しております。また当社は、同社グループからSMILEの利用許諾を受けて  自社製品(「Power Steel」、「Power Cubic」)を開発・販売しており、同社グループがこれらの代理店となっていることから、検証事業・開発事業ともに、同社グループに対する売上依存度が高くなっております。

 現状では、株式会社大塚商会は当社の大株主でもあり、取引は安定的に推移しておりますが、今後の事業動向によっては、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 対策といたしまして、テスト自動化の拡充による新規顧客の獲得、サービスの拡充により、特定顧客への依存度の低下を図ってまいります。

 

②大手システムベンダー等との取引について(可能性 小  影響度 大)

当社は、大手システムベンダー等の開発するパッケージシステムに対して、エンドユーザー向けカスタマイズ開発を行っております。大手システムベンダー等とは継続的で良好な関係を築いておりますが、今後大手システムベンダー等のパッケージシステム開発や社会環境の変化等の要因により、大手システムベンダー等との取引に著しい変動があった場合には、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 対策といたしまして、大手ベンダー等で取り扱うパッケージシステムの取引の幅を広げ、様々なパッケージ変更に対応し、上記リスクの低下を図ってまいります。

 

③大手SIer企業及び大手販売代理店との取引について(可能性 小  影響度 中)

当社は、 セキュリティ製品の代理店として大手SIerやその大手販売代理店を販路として活用しております。いずれの企業とも継続的で良好な関係を築いておりますが、今後社会環境の変化等の要因により、大手SIerとその大手販売代理店と当社の取引に著しい変動があった場合には、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 対策といたしまして、当社直接販売の拡大により、特定顧客への依存度の低下を図ってまいります。

 

④協力会社への依存について(可能性 小  影響度 大)

当社検証事業においては、2023年3月期において、協力会社の比率が概ね5割と高いですが代替不可能な特定の協力会社に偏っている状況ではありません。多くの協力会社と提携し選定しつつ技術者の確保に注力をしております。今後当社の想定通りに自社工数への切替が進まなかった場合に利益率に影響を与える可能性や、予期せぬ大口の協力会社との取引の解約、また条件の改悪等があった場合には、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

対策といたしまして、採用による技術者の確保及び、協力会社の経営状況等を定期的に収集することにより、リスクの低減を図ってまいります。

 

(4)知的財産権について(可能性 中  影響度 大)

 当社事業において知的財産権の重要性は高いと認識しており、特許・商標等の知的財産権に関する権利の申請を行っております。このような取組みのもと、現時点におきまして、検証事業における特許を保有しております。

 しかしながら、当社の事業が第三者の知的所有権に抵触し、第三者から当社に対し正当な権利主張がなされた場合や法的手続きでそれが認められた場合には、損害賠償義務の負担や、当該知的所有権を継続使用するための負担の発生、又は当社事業の一部もしくは全部の遂行ができなくなる可能性があります。

 

(5)繰延税金資産について(可能性 小  影響度 中)

 現在の会計基準では、ある一定の状況において、今後実現すると見込まれる税金費用の減少を繰延税金資産として計上することが認められております。繰延税金資産の計算は、将来の課税所得に関する様々な予測・仮定に基づいており、実際の結果がかかる予測・仮定とは異なる可能性があります。

 当社が、将来の課税所得の予測・仮定に基づいて繰延税金資産の一部または全部の回収ができないと判断した場合、当社の繰延税金資産は減額され、その結果、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(6)関連当事者取引について(可能性 小  影響度 中)

企業としての独立性の観点を踏まえ、関連当事者との取引は、本来不要な取引を強要されたり取引条件がゆがめられたりする懸念があり、株主の本来利益の流出などの観点から注意する必要性が高い取引といえることから、当該取引の事業上の必要性と取引条件の妥当性等、取引内容について審議し、社内規程に定められた承認を得ることとし、取引の健全性及び適正性を確保する体制を築いております。しかしながら、万が一、取引内容を審議する機会が得られず、取引すべきでない取引を行った場合又は不当な条件の下で取引が行われた場合、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 取引の内容につきましては、 後述の「第5 経理の状況 注記事項 関連当事者情報」をご参照下さい。

 

2.人材の確保、育成について

(1) 人材の確保、育成について(可能性 中  影響度 大)

 当社の開発事業・検証事業において業容を充実、拡大させるためには、技術者を中心に常に十分な数の優秀な人材を確保しなければなりません。また、技術者には高度の知識・技術・経験が要求されるため、一定期間の導入教育と日進月歩で変化しているICT関連機器、産業機器、スマートフォンやタブレットをはじめとした各種IT機器等のハードウエア、ソフトウエアに対応する継続教育が不可欠であると認識しております。かかる教育を適時に遂行できない場合、顧客から要求される技術レベルに達せず、当社の業務遂行に支障が生じる可能性があります。

 現在、新卒学生採用及び中途採用の両面において、独自の採用基準を用いてテスト・検証業務の技術者として素養のある人材の採用、および採用後の教育を重点的に実施しておりますが、市場の拡大に見合った人員の確保・育成ができなければ、事業の拡大ができない可能性があります。その場合、提供するサービスの質が低下し、当社の事業活動に支障が生じる可能性があります。採用した要員については、適時、テスト・検証業務の技術的教育期間を設けてまいりますが、追加的に教育期間が発生する場合があります。

 また、新規顧客の獲得のため営業要員の確保に努めておりますが、市場の拡大に見合った人員の確保ができなければ、新規顧客の拡大に支障が生じる場合もあります。

 

(2) 人件費の増加について(可能性 中  影響度 大)

 当社が展開している検証事業、開発事業にかかる売上原価の大半は、技術者の人件費となっております。

近年IT投資の促進と技術者不足に伴い、技術者の人件費が高騰している中、当社は積極的に優秀な技術者の確保を目指しております。受注とのバランスから技術者の確保が先行すると一時的に人件費が増加し、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。そのため、全社的に技術力を向上させ、高価格案件にシフトしていくことにより、利益を確保していくことで対応してまいります。

 

3.労働者派遣法による規制について(可能性 小  影響度 中)

 当社の検証事業及び開発事業においては準委任契約による業務受託が主な形態となっておりますが、顧客の需要にきめ細かく対応するため、一部の業務において労働者派遣を行っております。

 労働者派遣事業の許認可や派遣可能な業務・期間等は、「労働者派遣法」及び関連諸法令の規制を受けております。当社は、「労働者派遣法」第8条に基づく一般労働者派遣事業許可を取得しております。「労働者派遣法」には、派遣事業を行う事業主が欠格事由(同第6条)及び当該許可の取消事由(同第14条)に該当した場合に、期間を定めて当該一般労働者派遣事業の全部又は一部の停止を命じることができる旨が定められております。

 「労働者派遣法」は2015年9月30日より改正され、派遣元で無期雇用されている派遣労働者に対しては、派遣期間の制限が事実上撤廃されましたが、今後も「労働者派遣法」及び関係諸法令の改正又は解釈の明文化等が行われた場合、また契約時では適正な請負体制であっても、その後の状況の変化などで偽装請負の可能性が生じた場合は、派遣売上に影響を及ぼす可能性があります。

 

4.配当政策について(可能性 小  影響度 中)

 当社では、株主の皆様に対する利益還元を経営の重要な課題の一つとして位置付けております。配当政策につきましては、将来の成長に向けた投資のための内部留保を確保しつつ、業績に応じた安定的な配当を実施することを基本方針としております。しかし、事業環境の急激な変化などにより、当社の目指す安定的な配当を実施できなくなる可能性があります。

 

5.資金使途について(可能性 小  影響度 中)

 当社は、今回実施いたしました公募増資による調達資金の使途につきましては、優秀な人材獲得のための採用費及び教育費に充当する計画であります。

 しかしながら、急速に変化する経営環境に対応するため、調達資金を計画以外の使途に充当する可能性があります。また、計画通りに使用された場合でも、想定通りの効果が得られない可能性があります。

 なお、資金使途や支出予定時期の変更を行う場合は、適切に開示を行います。

 

6.代表者への依存について(可能性 小  影響度 大)

 当社の代表取締役である藤井洋一は、当社創業者であり、創業以来の最高経営責任者であります。同氏は、検証事業及び開発事業に関する豊富な経験と知識を有しており、経営方針や事業戦略の決定、遂行において極めて重要な役割を果たしております。

 当社では、取締役会や幹部会議等における役員及び幹部社員間の情報共有や経営組織の強化を図ることで、同氏に過度に依存しない経営体制の整備を進めております。しかしながら、何らかの理由により同氏が当社の業務を継続することが困難になった場合、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

7.自然災害、コロナウイルスを含む感染拡大、事故、有事等の発生について(可能性 小  影響度 中)

 当社の人的物的資源は東京、札幌、つくば、成田、郡山、諏訪、名古屋と分散しておりますが、地震・火災等の自然災害、それに伴う人的資産や有形資産に影響を受ける可能性があります。当社では、役員・全従業員の生命・安全の確保はもとより、被災に耐えうる物理的環境の整備に努めるとともに、感染症の流行に対しては健康被害の防止と重要業務の継続を念頭に全社的な対応を行うように努めております。しかし、想定外の感染拡大や被災によって、被災中の業務継続、被災からの復旧が上手くいかず、当社の業務継続、業績等に影響を及ぼす可能性があります。

 また、自然災害以外の事象を契機とする事故・事件やテロ・国際紛争等が発生した場合、有事の影響により業務中断や業務不能の事態を招くことで、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

 当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

① 経営成績の状況

 当事業年度(2022年4月1日~2023年3月31日まで、以下当期)におけるわが国経済は、ウィズコロナの下で、政府による各種政策の効果もあり、持ち直しの動きが見られました。しかしながら、ウクライナ情勢や外国為替相場の変動等の影響によるエネルギー価格及び原材料価格の上昇、欧米各国の金融引き締めによる世界的な景気後退懸念等、景気の先行きは不透明な状況が続いております。

 当社が属するIT関連業界においては、引き続き企業のIT投資が拡大傾向にあるとともに、IoTやAI、RPAなど、最先端のIT技術を活用した新たな市場も立ち上がりつつあり、また、リモートワークの定着やクラウドサービスの拡大を背景に情報セキュリティの重要度が高まっております。

 

 こうした事業環境の中、当社においては、他社と差別化する為の独自性のあるサービス提供へ向けた積極的な取り組みや新たな市場の開拓等に注力し、企業価値の向上に努めてまいりました。

 この結果、当期の売上高は3,550,234千円(前期比9.9%の増加)となり、創立以来の最高額となりました。また利益率の高い当社製品(業種テンプレート)の売上増加と、生産性の向上により、営業利益203,372千円(前期比53.6%の増加)、経常利益191,358千円(前期比39.2%の増加)、当期純利益は137,245千円(前期比45.6%の増加)といずれも大幅増益となりました。

 

 各セグメントの経営成績につきましては、次のとおりです。

ⅰ)検証事業

 当社の検証事業では、ソフトウエア開発の各工程において、テストの計画立案からテスト設計・実行、そしてプロセス改善提案に至るまで、顧客企業のソフトウエア品質向上のためのサービスを提供しております。

 当期においては、同業他社と差別化を図るために昨年より継続してテストの自動化を推進してまいりました。複数の顧客の自動化を受託し、実績をあげることができました。その結果、セグメント売上高は2,022,682千円(前期比2.5%の増加)、セグメント利益は365,422千円(前期比43.1%の増加)と増収増益の結果となりました。

 

ⅱ)開発事業

 当社の開発事業では、自社開発パッケージ製品の販売及びカスタマイズ、受託システム開発、セキュリティ関連製品の販売が主な事業内容となっております。

 当社の開発事業においては、従前より株式会社大塚商会のERP「SMILEシリーズ」の開発及びカスタマイズを中心に行っております。特に鋼材業・木材業向けといたしまして、「SMILEシリーズ」で機能する業種テンプレートを自社開発し、これらの販売・サポートについても、パートナー企業との連携強化に注力し展開してまいりました。

 また、諏訪センターにおいては、その他複数の大手ベンダー製パッケージソフトウエアの受託開発を手掛けることで、幅広い製品をラインナップすることにより受注の安定につなげております。

 さらに自社セキュリティ製品の「monoPackシリーズ」は、新型コロナ感染拡大が長期化する中、政府によるテレワークの推奨に伴い、受注が増加致しました。これらの結果として、セグメント売上高は1,527,551千円(前期比21.5%の増加)、セグメント利益は323,624千円(前期比81.1%の増加)と増収増益の結果となりました。

 

② 財政状態の状況

(資産)

当事業年度末の総資産は、前事業年度末に比べ492,121千円増加し、1,803,672千円となりました。流動資産は、前事業年度末に比べ464,738千円増加し、1,486,937千円となりました。主な要因は、現金及び預金の増加414,218千円によるものであります。固定資産は、前事業年度末に比べ27,383千円増加し、316,735千円となりました。

主な要因は、繰延税金資産の増加10,383千円、投資有価証券の増加4,734千円によるものであります。

(負債)

当事業年度末の流動負債は、前事業年度末に比べ160,201千円増加し、749,662千円となりました。主な要因は、未払法人税等の増加48,681千円、買掛金の増加40,685千円、賞与引当金の増加28,027千円、未払消費税等の増加21,804千円によるものであります。固定負債は前事業年度末に比べ50,354千円減少し、155,286千円となりました。主な要因は、社債の減少が20,000千円、長期借入金の減少23,834千円、リース債務の減少5,674千円によるものです。

(純資産)

当事業年度末の純資産は、前事業年度末に比べ382,274千円増加し、898,722千円となりました。主な要因は、公募増資による資本金の増加131,100千円、同じく資本準備金の増加131,100千円、繰越利益剰余金の増加117,676千円によるものです。

 

③ キャッシュ・フローの状況

 当事業年度末における現金及び現金同等物(以下資金という)は、前事業年度末に比べ416,218千円増加し、858,371千円となりました。当事業年度における各キャッシュ・フローの状況と各増減要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動の結果獲得した資金は286,384千円となりました。これは主に、税引前当期純利益191,358千円を計上しましたことと、賞与引当金の増加による増加28,027千円、買掛金の増加による増加40,685千円、売上債権の増加による減少42,895千円等があったことによるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動の結果使用した資金は29,827千円となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出19,955千円、差入保証金の差入による支出5,700千円等があったことによるものです。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動の結果獲得した資金は159,661千円となりました。これは主に、株式の発行による収入240,288千円、社債の償還による支出32,000千円、長期借入金の返済による支出25,008千円等によるものです。

 

(2)生産、受注及び販売の実績

① 生産実績

 当社の提供するサービスの性格上、当該記載が馴染まないことから記載を省略しております。

 

② 受注実績

 当社では、受注から販売までの期間が短いため、当該記載を省略しております。

 

③ 販売実績

 当事業年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当事業年度

(自 2022年4月1日

至 2023年3月31日)

前年同期比(%)

検証事業(千円)

2,022,682

102.5

開発事業(千円)

1,527,551

121.5

合計(千円)

3,550,234

109.9

 (注)1.最近2事業年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。

 

相手先

前事業年度

(自 2021年4月1日

至 2022年3月31日)

当事業年度

(自 2022年4月1日

至 2023年3月31日)

金額(千円)

割合(%)

金額(千円)

割合(%)

(株)大塚商会

781,896

24.2

852,658

24.0

 

(3)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。

① 重要な会計方針及び見積り

 当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている企業会計の基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成には、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。経営者はこれらの見積りについて、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積による不確実性のため、これらの見積りと異なる場合があります。

 なお、当社の財務諸表の作成に当たって採用している重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1.財務諸表等 注記事項 (重要な会計方針)」に記載しております。

 財務諸表作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1.財務諸表等 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。

 

② 当事業年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

a.経営成績の分析

(売上高)

 当事業年度の売上高は、3,550,234千円となり、前事業年度に比べ318,552千円増加(対前年度比9.9%増)となりました。これは検証事業・開発事業の両事業において堅調に拡大したことに加え、特に開発事業においては、製品の受注が増加したことによるものであります。

(売上原価、売上総利益)

 当事業年度の売上原価は、2,861,187千円となり、前事業年度に比べ156,872千円増加(対前年度比5.8%増)となりました。また、売上総利益は689,046千円となり、前事業年度に比べ161,679千円増加(対前年度比30.7%増)となりました。売上総利益率については、当事業年度で19.4%となり、前事業年度に比べて3.1ポイント向上いたしました。

(販売費及び一般管理費、営業利益)

 当事業年度の販売費及び一般管理費は485,673千円となり、前事業年度に比べ90,754千円の増加(対前年度比23.0%増)となりました。これは主に、給料及び手当が49,647千円、租税公課が18,825千円増加したことによるものであります。

 この結果、営業利益は203,372千円となり、前事業年度に比べ70,925千円の増加(対前年度比53.5%増)となりました。営業利益率については、当事業年度で5.7%となり、前事業年度の4.1%に比べて1.6ポイント向上いたしました。

(経常利益)

 当事業年度において、助成金収入6,089千円及び受取手数料1,800千円を含め営業外収益を12,677千円計上いたしました。一方で株式交付費など営業外費用を24,692千円計上いたしました。この結果、経常利益は191,358千円となり、前事業年度に比べ53,844千円の増加(対前年度比39.2%増)となりました。

(当期純利益)

 当事業年度において、税引前当期純利益は191,358千円(対前年度比41.1%増)となり、法人税等が54,113千円計上された結果、当期純利益は137,245千円(対前年度比45.6%増)となりました。

 

b.財政状態の分析

 前述の「(1)経営成績等の状況の概要 ② 財政状態の状況」に記載のとおりであります。

 

c.資本の財源及び資金の流動性についての分析

 当社は、中長期的に持続的な成長を図るため、従業員等の採用に係る費用や、人件費等の製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用への資金需要があります。

 当事業年度における資金の主な増減要因については、「(1)経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」に記載しておりますが、経常的な運転資金や事業規模拡大による設備投資等につきましては、営業活動によるキャッシュ・フロー及び金融機関からの借入により調達された資金を財源としております。

 

d.経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成を判断するための客観的な指標等

 当社は、「常にお客様の目線で考え、IT技術を通じて顧客の成長に貢献します。」「社員一人一人の能力と価値を尊重し、公平に評価します。」「地域社会、業界、有益な社会事業に貢献し環境・資源の保護に努めます。」「健全な利益を確保し、成長事業に投資し、株主に適切な利益貢献をします。」を企業理念のもと、優秀な人材を集め、市場で必要とされる製品・サービスを創造し、それらを利用頂くことにより社会貢献してまいりたいと考えております。そのために、当社は高い収益性をもって成長し続けることを目標としており、成長性と収益性、効率性のバランスを取りながら経営を行ってまいります。

 具体的な目標と致しまして、売上高成長率、売上高営業利益率を掲げております。売上高成長率は、企業及び事業規模の拡大と継続的な成長を示す指標として、また、営業利益率は本業によって適切な利益が生み出されているかを判断する指標として重視しております。これらの指標を高水準で維持していくことを目標とし、企業価値の最大化を図ってまいります。なお、直近2事業年度の代表的な指標の予想値、実績値及び達成率の推移は以下の通りであり、引き続き堅調に増加拡大するものとみております。

 

前事業年度

当事業年度

 

予想

実績

達成率

予想

実績

達成率

売上高成長率(%)

106.2

114.4

107.7

108.3

109.9

101.5

売上高営業利益率(%)

3.3

4.1

124.2

5.1

5.7

111.8

 

5【経営上の重要な契約等】

 当社の重要な顧客であり、株主である株式会社大塚商会グループと下記の基本契約を締結しております。

締結年月

2018年8月20日(1年毎の自動更新)

契約の名称

取引基本契約書

相手先

株式会社大塚商会

契約の概要

注文品の売買、各種作業の委託(システム開発、パッケージソフトのカスタマイズ、継続的な保守作業 他)に関する基本契約

 

締結年月

2010年10月28日(1年毎の自動更新)

契約の名称

ソフトウェアライセンス取引基本契約書

相手先

株式会社OSK

契約の概要

ソフトウエアにかかるライセンス料に関する基本契約

 

締結年月

2022年12月1日(1年毎の自動更新)

契約の名称

取引基本契約書

相手先

株式会社ネットワールド

契約の概要

商品売買取引に関する基本契約

 

6【研究開発活動】

 該当事項はありません。