文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 会社の経営の基本方針
当社グループは、「独自の製品を供給して文化の発展に貢献する」ことを中核とした社是にもとづく経営を実践しております。また、エレクトロニクス産業のイノベーションを先導していく存在でありたいという思いを込めたスローガン「Innovator in Electronics」を全従業員で共有しています。
今後も真のInnovator in Electronicsとして主体的に価値創造をしていくためには、価値提供の軸を「お客様に対するイノベーション」だけでなく、「社会課題に対するイノベーション」へとその範囲を広げていくことが重要であるという考えのもと、前連結会計年度に当社グループの価値創造プロセスを、新たにサステナビリティの視点を織り込んだシナリオへと進化させました。当社グループが大切な価値観として掲げる「CSとES(Customer Satisfaction(お客様満足)とEmployee Satisfaction(従業員満足))」を原動力に、「先を読む力」、「ニーズをカタチにする力」、「価値を届ける力」という3つのコア・コンピタンスを相互に結びつけて総合力を発揮し、社会価値と経済価値の好循環を生み出すことにより、豊かな社会の実現に貢献していくことをありたい姿として掲げています。
なお、この実現のためには、多様な人材が組織を超えて連携し合い、イノベーションを創出していくことに加え、ステークホルダーとの共創を積極的に進めていくことがこれまで以上に大切であると考えています。今後さらにステークホルダーの皆様との関係を強固なものにし、社会課題の解決に向けて取り組み、持続可能な社会の実現に貢献してまいります。
「当社グループの価値創造プロセス」
(2) 中長期的な会社の経営戦略
Ⅰ Vision2030(長期構想)
前連結会計年度に当社グループは、新たな長期構想として「Vision2030」、当連結会計年度を初年度とした3か年の取り組み計画である「中期方針2024」を策定いたしました。Vision2030では「ムラタのイノベーションで社会価値と経済価値の好循環を生み出し、豊かな社会の実現に貢献していく」ことをありたい姿として掲げています。さらに、「基盤事業の深化とビジネスモデルの進化」及び「4つの経営変革の実行」を成長戦略として位置づけています。これらをビジョンとして示すことで2030年までの取り組みに一貫性を持たせ、ありたい姿を実現していくことによりお客様や社会にとって当社グループが「最善の選択」であり続けることが、「Global No.1部品メーカー」として目指す姿でもあります。
「Vision2030ありたい姿」
成長戦略① 基盤事業の深化とビジネスモデルの進化
大きな変化を迎えているエレクトロニクス市場において、当社グループが今後もイノベーターとして価値を生み出していくためには、技術や社会変化の潮流を大局的に捉えた経営が求められます。長期視点で将来を見据えて多様なイノベーションを生み出すために、当社グループでは3層構造のポートフォリオを用いた経営を行い、4つの事業領域を重要な事業機会として位置づけ価値を創出してまいります。
「3層ポートフォリオ」
「4つの事業機会」
成長戦略② 4つの経営変革の実行
・経営変革1「社会価値と経済価値の好循環を生み出す経営」
当社グループは、社会に対して提供する価値(社会価値)を向上させ、経済価値との好循環を生み出していくことで、ステークホルダーの皆様に信頼され、選ばれ続ける存在であることを目指しています。これを実現するために、社会課題を起点とした重点課題(マテリアリティ)を定めています。当社グループのマテリアリティへの取り組みの詳細につきましては後掲「(3)当社グループのマテリアリティ」をご参照ください。
・経営変革2「自律分散型の組織運営の実践」
会社の規模や事業範囲が拡大する中でも、社是が定められた当時と変わらずに社員一人ひとりが日々の仕事において社是を実践し、価値を提供し、成長を続けるために、より自律分散型の組織運営へと変革してまいります。
・経営変革3「仮説思考にもとづく変化対応型経営」
激化する環境変化の中でも、受け身でなく、将来起こり得ることについて仮説を立てて備え、柔軟に軌道修正を行うことができる変化対応型の事業経営を実践していきます。各機能、各組織が将来の変化に対する情報収集、議論、アクション、モニタリングを継続的に実行することで、変化対応力を強化してまいります。
・経営変革4「デジタルトランスフォーメーション(DX)の推進」
当社グループではデジタルトランスフォーメーション(DX)を「ムラタ内外の人・組織(業務)を、デジタルで縦横無尽につなぎ、プロセスを短く、早く、かつ見える化を進めることで、飛躍的に顧客価値と競争力の向上をドライブし続けるもの」と定義しています。全社DXの戦略推進組織と実行組織がともに強化領域と基盤領域のあるべき姿の実現に向け、全体的なデジタル推進を加速してまいります。
Ⅱ 中期方針2024
基本方針
長期構想として打ち出したVision2030に向かっていくための第1フェーズとして「中期方針2024」を位置づけています。中期方針2024では、すでに顕在化している課題を解決していくとともに、長期視点で環境変化を捉え、バックキャストをして今から必要な備えを着実に進めていくために、「経営変革の推進」、「ポートフォリオ経営の実践(高度化)」、「筋肉質な経営基盤の形成」、「2030年への備え」の4つを3か年で着実に成果につなげていくべき経営課題として掲げています。
中期経営課題
「経営変革の推進」
「Vision2030(長期構想)」の成長戦略として掲げた4つの経営変革である「社会価値と経済価値の好循環を生み出す経営」、「自律分散型の組織運営の実践」、「仮説思考にもとづく変化対応型経営」、「デジタルトランスフォーメーション(DX)の推進」において、社会課題を起点とした重点課題(マテリアリティ)に対する取り組みに加えて、自律分散型組織を担保していく仕組みとして仮説思考にもとづく事業計画の管理プロセスの高度化を図っております。また、デジタル基盤の構築やデジタルを活用したモノづくり領域の変革及びDX人材の採用や育成を進めております。
「ポートフォリオ経営の実践(高度化)」
「Vision2030(長期構想)」の成長戦略として掲げた「基盤事業の深化とビジネスモデルの進化」を実現するために、前掲の「3層ポートフォリオ」を用いたポートフォリオ経営の高度化を進めてまいります。1層目は、需要の成長に追随した供給力、技術的な限界を破って実現するカッティングエッジの技術力、事業効率の向上の3つをもって業界トップの位置づけを確実にしてまいります。当連結会計年度には、積層セラミックコンデンサの中長期的な需要増加に対応した生産体制の構築を目的としてタイでの新生産棟が竣工しました。また、2層目は、差異化技術の強化を進めることで市場シェアの獲得に努めるとともに、事業の選択と集中などポートフォリオの見直しを行うことで財務体質の改善に努めてまいります。当連結会計年度には、2022年3月に当社による買収が完了したResonant社のポスト・マージャー・インテグレーションやXBAR技術の開発を進めております。3層目は当社の強みを活かせる領域の探索を進めてまいります。当連結会計年度には、当社のハードウェアを使って、スタートアップや大学などのアイデア実現を目指す新しい共創プロジェクト「KUMIHIMO Tech Camp with Murata」を始動しました。今後とも、多様なイノベーションを用いた経営で、事業や技術の新陳代謝を促すとともに、事業ごとの収益性・効率性・成長性を追求し、お客様、社会に価値を提供し続けるために、4つの事業機会において3層構造のポートフォリオを用いた経営の実践に向けて取り組みを進めてまいります。
「筋肉質な経営基盤の形成」
筋肉質な経営基盤の形成を実現するために、人的資本及び品質基盤の強化に注力してまいります。人的資本については、人材は価値創造の中核であると捉え、「人材の獲得と育成」、「従業員エンゲージメントの向上」、「多様な人材の活躍」の3つの重要課題に対しての取り組みを進め、持続的に価値を創造するための人材基盤と組織力を強化してまいります。当連結会計年度には、多様な人材が活躍するための複線型のキャリアパスの整備、経営方針と連動させた次世代幹部候補の育成プログラムの開始やグローバル組織サーベイ結果に基づくアクションプランの実行に努めてまいりました。また、品質基盤の強化においては、多種多様なビジネスに応じた品質保証・管理体制を構築し、品質視点のリスクマネジメントの実践に取り組んでまいります。当連結会計年度には、ビジネスリスクアセスメントの仕組みの導入など、品質ガバナンスの強化に取り組んでまいりました。今後とも、プロセスの源流から科学的管理を実践することで、すべてのお客様から信頼される品質の追求に努めてまいります。
「2030年への備え」
重要経営リスクの評価を進め必要な備えを確立していくとともに、将来の競争力の源泉となる技術を発掘、育成し、技術を支える知的財産戦略を立案して実行に努めてまいります。具体的には、イノベーションの創出に向けて、6Gの通信規格の普及や環境問題の解決を含む将来の事業機会に備えたインテリジェンス機能の体制の強化及び技術・事業開発を進めております。また、社会や市場、お客様のニーズを適時的確に把握し、価値を提供し続けるために売る力と総合的なオペレーション力(支える力)を強化することに加えて、2030年を見据えたモノづくり体制の構築とともに飛躍的な生産性向上と革新技術の創出、ECM軸の抜本的強化、SCM軸の改善の取り組みにより、お客様に提供する付加価値の向上の実現に努めてまいります。
全社経営目標
※1 対象はScope1とScope2の合計になります。Scope3の目標値については後掲「(3)当社グループのマテリアリティ」の重点課題「気候変動対策の強化」をご参照ください。
※2 持続可能な資源:リサイクルスキームを構築するなどにより、将来にわたって持続的に利用できる「枯渇リスクの低い資源」
※3 循環資源化率:当社のOutput(排出物)が循環資源としてリサイクルに回されている割合
※4 2024年度の目標値は2021年度実績からの改善幅を示しています。
※5 日本から海外への出向者を除いた、海外ローカルスタッフを対象
経済価値目標及びキャピタル・アロケーションに対する進捗状況
「経済価値目標」
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2025年 3月期目標 |
2022年 3月期実績 |
2023年 3月期実績 |
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売上高(百万円) |
2,000,000 |
1,812,521 |
1,686,796 |
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営業利益率(%) |
20%以上 |
23.4 |
17.7 |
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ROIC※ (税引前)(%) |
20%以上 |
22.6 |
14.6 |
※ROIC(税引前)= 営業利益 / 期首・期末平均投下資本(固定資産+棚卸資産+売上債権-仕入債務)
当連結会計年度の実績としては、後掲「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」で記載のとおり、売上高、営業利益率、ROIC(税引前)の3つの指標において前連結会計年度の実績を下回る結果となりました。足元ではスマートフォンやPCの市場低迷など、事業環境がやや不透明ですが、当社グループが属するエレクトロニクス市場における中長期的な電子部品の需要は拡大傾向であり、中期方針2024で掲げた中期経営課題に対しての取り組みを継続して進めながら、経済価値目標の達成に向けて収益性及び生産性の向上を強化してまいります。
「キャピタル・アロケーション」
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中期方針2024では、キャピタル・アロケーションを明確化し、長期視点での環境投資や技術獲得、リスク対策、ITインフラ強化などを戦略投資と位置付け、新たに「戦略投資枠」を設定しております。当連結会計年度の戦略投資の進捗は実行済及び実行決裁済案件の合計が236億円となりました。また、株主還元については、当連結会計年度の配当金の支払いが920億円となりました。今後も主力事業であるコンポーネント、デバイス・モジュールへ投資を継続し、着実なキャッシュ創出を目指していくとともに、強固な財務基盤を維持しながら、株主還元を拡大することでステークホルダーの皆様の期待に応えてまいります。 |
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社会価値目標に対する進捗状況
「社会価値①:環境」
・「温室効果ガス排出量(2019年度比)」及び「再生可能エネルギー導入比率」の目標達成に向けた取り組みを進めております。詳細については、後掲「(3)当社グループのマテリアリティ」の重点課題「気候変動対策の強化」をご参照ください。
・「持続可能な資源利用率」及び「循環資源化率」の目標達成に向けた取り組みを進めております。詳細については、後掲「(3)当社グループのマテリアリティ」の重点課題「持続可能な資源利用」をご参照ください。
「社会価値②:多様性」
・「海外間接部門従業員の他拠点での勤務経験比率」の目標達成に向けた取り組みを進めております。詳細については、後掲「(3)当社グループのマテリアリティ」の重点課題「人権と多様性の尊重」をご参照ください。
「社会価値③:ES」
・前連結会計年度に国内外全拠点の全従業員を対象としたサーベイを実施し、グローバルでPDCAのサイクルを回しております。サーベイは2年に1度の実施予定であり、「従業員エンゲージメント肯定回答比率」の目標達成に向けた取り組みを進めております。
<進捗>
・前連結会計年度に実施した国内外全拠点の全従業員を対象としたグローバルサーベイの結果に対し、各部門でのフィードバックやアクションプランの実行に対するアンケートを実施しました。
・従業員向け研修(役員主催研修・階層教育・理念教育など)や社内のポータルサイトを通じた経営層と従業員の対話促進に取り組みました。
・組織風土変革活動の推進を目的として、部門長向けのワークショップやリーダ一シップ開発の研修を実施しました。
・エンゲージメント向上のために注力すべき属性である中途・シニア・製造に対し各々の課題に合わせた取組みを実施しました。
・安全・安心な職場づくりや健康経営に向けた取り組みを実施しました。詳細については、後掲「(3)当社グループのマテリアリティ」の重点課題「安全・安心な職場と健康経営」をご参照ください。
(3) 当社グループのマテリアリティ
当社グループは、社会課題を起点とした重点課題(マテリアリティ)を定め、「事業を通じた社会課題解決への貢献」と「企業活動全体での社会課題への取り組み」に分け取り組みを進めております。
「事業を通じた社会課題解決への貢献」
・4つの事業機会(通信、モビリティ、環境、ウェルネス)における社会課題解決の方向性をマテリアリティとして設定しております。
・当社だからこそ実現できるイノベーションを創出し、事業を通じた社会課題解決への貢献を目指します。
「企業活動全体での社会課題への取り組み」
・E(環境)、S(社会)、G(ガバナンス)領域に対して9つのマテリアリティを設定しております。
・地球環境、地域社会への負荷の最小化を通じた社会価値の向上を目指します。具体的には以下の中長期目標を設定
し、取り組みを進めております。
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重点 領域 |
重点課題 |
長期目標 |
中期目標 (2022年度~2024年度) |
2022年度取り組み実績 |
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E |
気候変動対策の強化 |
2050年度目標 再生可能エネルギー導入比率:100%
2030年度目標
温室効果ガス排出量(Scope1+2) 温室効果ガス排出量(Scope3):2019年度比27.5%減(325万t-CO₂以下) 再生可能エネルギー導入比率:50% |
温室効果ガス排出量 再生可能エネルギー導入比率:25% |
・省エネ・再エネ・証書等の施策を実施し、2022年度の温室効果ガス排出量は134万t-CO₂e(Scope1+2)、再エネ導入率は24%となりました。 <ご参考>2022年度のScope3排出量は421万t-CO₂であります。 ・ソーラーパネルと蓄電池を組み合わせたシステムを新たに国内4工場に導入し、4工場のCO₂削減効果は年間累計で1,897t-CO₂eとなりました。 ・当社グループ全体で約570件の省エネ施策(47,000t-CO₂e/年の削減効果見込み)を実施しました。 ・中国(江蘇省無錫市新呉区)の工場では当社グループ初となる、両面発電パネルや壁面への太陽光パネルを設置した環境配慮型立体駐車場を竣工しました。 ・三菱商事からバーチャルPPA(電力購入契約)スキームによる、追加性のある再生可能エネルギー由来電力調達(70MW)に向けた契約を締結しました。 ・バリューチェーン上流のCO₂の削減に向け、主要仕入先様へのヒアリングや運送業者様との連携によるモーダルシフト(鉄道)の検証を開始しました。 |
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持続可能な資源利用 |
2050年度目標 持続可能な資源※1利用率:100% 循環資源化率※2:100%
2030年度目標 持続可能な資源利用率:25% 循環資源化率:50% |
持続可能な資源利用率: 2021年度実績から1%改善 循環資源化率: 2021年度実績から5%改善 |
・持続可能な資源利用率、循環資源化率を把握するため、調達資源量とそのリサイクル比率、排出物処理実績の調査を進めました。 ・廃棄物削減施策を継続して実施しました。 ・資源循環の実現に向け、一部の事業所で積層セラミックコンデンサ(MLCC)の生産に利用するPETフィルムの水平リサイクルを開始しました。 |
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公害防止と化学物質管理 |
2030年度目標 重大な環境インシデント件数:0件 VOC排出量:2021年度比30%減 |
重大な環境インシデント件数:0件 VOC排出量:2021年度排出量以下 洗浄用途化学品への特定VOC含有を廃止していること。 |
・2022年度は重大な環境インシデントが4件発生しました。重大インシデントの発生リスク低減のためのありたい姿を策定して、2024年に向けた課題と施策を設定しました。 ・VOC排出量の削減に向けて、事業部・事業所別のVOC排出量を集計し、現状を把握しました。 ・洗浄用途化学品の使用開始前に対象VOCの含有がないことを確認する仕組みの試運用を開始しました。また各事業部で、代替施策とスケジュールの策定に着手しました。 |
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S |
安全・安心な職場と健康経営 |
2030年度目標 死亡重大災害がなく、従業員が怪我をせず、事故もなく、いきいきと働けている職場にすること。 死亡重大災害:0件 労働災害千人率:1.0未満 発火事故件数:0件 主観的健康観:80%(内、非常に健康と回答20%) |
死亡重大災害:0件 労働災害千人率:1.35未満 発火事故件数:2019年度-2021年度平均比30%減 主観的健康観:80%(内、非常に健康と回答14%) |
・2022年度は死亡重大災害が0件、労働災害千人率:1.44となりました。 労災情報の展開や担当者会議の開催、リスク抽出の網羅性を高めた新リスクアセスメントの導入開始等を通じて、労働災害の低減に取り組みました。 ・2022年度の発火事故件数は2019年度-2021年度平均比30%減となりました。発火事故の原因を分析し、再発防止策を立案実施しました。 ・健康経営プランに基づく取り組み事例の共有や担当者による相互相談会を実施しました。 |
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人権と多様性の尊重 |
2030年度目標: 海外間接部門従業員※3の他拠点での勤務経験比率:10% 女性管理職比率:10%(提出会社) |
海外間接部門従業員の他拠点での勤務経験比率:7% 女性管理職比率:4%(提出会社) 人権マネジメントシステムに沿ったPDCAサイクルを各事業所で展開していること。 |
・2022年度の海外間接部門従業員の他拠点での勤務経験比率は5.3%となりました。多様なグローバル勤務経験を積むことができる体制・仕組みを拡充しました。 ・2022年度の提出会社における女性管理職比率は3.5%となりました。女性管理職比率の向上に向けて、対象者の育成計画の実施に加え、組織長への講習会や女性向けの対話会を実施しました。 ・人権マネジメントシステムに沿った運用を全国内事業所で実施し、海外事業所にも展開しました。 ・「ビジネスと人権」の研修を実施したほか、従業員の意識醸成の取り組みを継続しております。 |
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地域社会との共生 |
2030年度目標 地域の皆様とのコミュニケーションを大切にし、地域課題の解決につながる貢献活動を推進すること。 |
地域の皆様とのコミュニケーションを大切にし、地域課題の解決につながる貢献活動を推進すること。 |
・社会・地域貢献活動ガイドラインに沿って、グループ各社が所在する地域に与える影響や地域の課題・ニーズを把握し、主体的に貢献活動を計画・実施しました。 ・当社の取り組みや考え方を継続的に情報発信しました。 ・本社では地元出身のプロゴルファー川﨑春花選手と所属契約を結び、各拠点でも地元のスポーツチーム・大会支援等を実施しました。 |
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G |
公正な商取引 |
2030年度目標: <独占禁止法> 法令・社内規定・手続きをグローバルで浸透・徹底していること。 <贈収賄> すべての関係会社において、グループポリシーに準拠した贈収賄防止マネジメントシステムを確立し、贈収賄・汚職の発生件数ゼロを維持していること。 |
<独占禁止法> 法令・社内規定・手続きをグローバルで浸透・徹底していること。 <贈収賄> 腐敗度指数の高い地域においてグループポリシーに準拠した贈収賄防止マネジメントシステムが機能し、本社への報告体制を構築していること。 |
<独占禁止法> ・独占禁止法違反防止に関する社内規定及び手続きを適切に運用するため、当該社内規定及び手続きの社内周知方法などを改善しました。 ・国内外で実践的なカルテル防止教育を実施しました。 <贈収賄> ・贈収賄マネジメントシステムの展開を進めました。 ・従業員の理解を向上させるため、贈収賄に関する従業員教育の充実に取り組みました。 |
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事業継続の取り組み(BCM) |
2030年度目標 災害が発生した際に、非被災拠点が迅速に連携して、当社グループ全体としての事業継続を図れるような全社的なBCM※4を構築していること。 各事業所・工場が定期的に訓練等を通じてBCPの有効性の検証・改善を行うなど、自律的なBCM活動を実践していること。 甚大な被害が想定される南海トラフ地震に対する対策を実施していること。 |
国内事業所・工場において必要項目を充足したBCPを整備していること。 海外事業所・工場において、当地で想定される災害に対応したBCPを策定すること。 |
・国内において、各事業所・工場で想定される自然災害及びインフラ状況等を確認の上、BCP整備を進めました。 ・海外において、各国の自然災害リスク等を考慮の上、BCPの改定取り組みを開始しました。 |
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情報セキュリティ |
2030年度目標 重大な影響が生じ得ると判断される事案数:0件 従業員教育実施率※5:100% |
重大な影響が生じ得ると判断される事案数:0件 従業員教育実施率:100% |
・重大な影響が生じ得ると判断される事案は1件でした。 ・従業員教育実施率は96%でした。 |
※1 持続可能な資源:リサイクルスキームを構築するなどにより、将来にわたって持続的に利用できる「枯渇リスクの低い資源」
※2 資源循環化率:当社グループのoutput(排出物)が循環資源としてリサイクルに回されている割合
※3 日本から海外への出向者を除いた、海外ローカルスタッフ対象
※4 BCP策定や維持・更新、事業継続を実現するための予算・資源の確保、事前対策の実施、取り組みを浸透させるための教育・訓練の実施、点検、継続的な改善などを行う平常時からのマネジメント活動
※5 実施率=実施拠点数/全拠点数
当社グループでは、持続可能な社会の実現に向けて、CSRに関する各事項の取り組み(環境、社会、従業員、人権の尊重、腐敗防止、贈収賄防止、ガバナンス、サイバーセキュリティ、データセキュリティなど)を行っています。これらの取り組みを通じて、社会価値を向上させ、さらには経済価値との好循環を生み出すことで、ステークホルダーの皆様に信頼され、選ばれ続ける存在であることを目指しています。
(1)サステナビリティへの対応
Ⅰ ガバナンス
当社グループでは、CSRに関する各事項の取り組みを経営における重要な課題の一つと位置付けており、ガ
バナンス体制を強化しています。取締役会は、CSRに関するすべてのリスクと機会について説明責任を負って
います。
また、当社グループのCSR活動の方向付けを行うために、取締役会監督のもと、CSR統括委員会を設置しています。当委員会の委員長を務める代表取締役社長は、CSRを監督する責任を負っています。
当委員会では、整合性の取れた全社的なCSR経営を継続的かつ計画的に推進するため、次に掲げる事項を実施し、活動状況などについては、定期的に取締役会に報告を行っています。
①CSRの理念・方針・ガイドライン等の策定と決定
②CSRに関わる全社的に重要な事項(課題)の抽出と取り組みの指示
③下部委員会活動(下記にて記載)の枠を越えた重要事項(課題)に対する会社としての方向付けと活動結果の
共有
④全社で共有すべき下部委員会が担うCSRテーマの方針とその目標及び活動結果の共有
⑤CSRに関わる顧客対応結果、顧客要求の状況把握と顧客対応への助言
さらに、CSR統括委員会には、コンプライアンス推進委員会、環境委員会、気候変動対策委員会、社会・地域貢献委員会、健康安全推進委員会、人権委員会の6つの下部委員会を設置し、組織横断的な活動を必要とするCSRテーマについて議論を進めています。
<CSR推進体制>
Ⅱ 戦略
先述のとおり、当社グループではCSRに関わる全社的に重要な事項(課題)を経営における重要な課題の一つと位置付けております。そのなかでも、特に重点的に取り組む領域を「社会課題を起点とした重点課題(マテリアリティ)」に設定しています。
マテリアリティの中でも特に取り組みが先行している「気候変動対策」においては、「機会」と「リスク」の両面で捉え、企業としての社会的責任の実施とさらなる競争優位性の構築を進めており、順次、他のマテリアリティにおいても取り組みを拡大してまいります。(気候変動対策に関する取り組みに関しましては、後掲「
Ⅲ リスク管理
当社グループでは、CSR統括委員会のもと、社会課題を起点とした重点課題(マテリアリティ)を、構造化したプロセスで定期的に評価しております。最新のマテリアリティ評価では、CSRに関する各事項(環境、社会、従業員、人権の尊重、腐敗防止、贈収賄防止、ガバナンス、サイバーセキュリティ、データセキュリティなど)を包含した9つの重点課題においてリスク及び機会を識別し、それぞれに応じた目標を設定した上で、各取り組みを経営の重要課題として取締役会で承認し、モニタリングしています。
また、オペレーション面においては、事業所で環境や安全などのマネジメントシステムを構築・運用し、CSRに関するリスクを評価しながら継続的な改善の推進を行っています。なお、これらのリスクはCSR統括委員会のみならず、リスク管理委員会のもと全社的な管理項目に組込むことで、包括的な評価が行われ必要に応じて追加対策を講じるなど、さらなるリスク低減へと努めております。
Ⅳ 指標と目標
当社グループでは、CSRに関する各事項を包含した下記重点課題の解決に向け、中期方針2024にて目標を掲げ、取り組みを進めています。
詳細は前掲「
(2)気候変動への対応
当社グループは気候変動の課題に向き合う企業のひとつとして、世界の気候変動対策に向けて果たすべき重要な役割があると考えています。気候変動は、コストの増加や事業の中断といったリスクをもたらす一方、社会に新たなニーズを生み、当社グループとして新たな価値を創出する機会でもあると認識しています。そのため、次の10年は、「文化の発展に貢献する」という当社グループの使命を果たしながら、革新的な技術やソリューションを生み出し、新しい領域に事業を拡大する機会であると捉えています。
以下内容において、気候変動関連の財務情報開示に関するタスクフォース(TCFD)が推奨するフレームワークを活用し、気候変動がもたらすリスクと機会及びそれぞれに対する取り組みについて説明します。
Ⅰ ガバナンス
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当社グループのアプローチ |
●取締役会は、気候変動を含むすべてのリスクと機会について説明責任を負っており、気候変動対策委員会等からの施策や判断に関する報告を受けて監督 ●代表取締役社長を委員長としたCSR統括委員会に、取締役常務執行役員が委員長を務める気候変動対策委員会より年2回の報告による、気候変動対策について経営レベルでの監督 ●環境目標の進捗管理、脱炭素関連の投資判断の審議 ●気候変動対策委員会での決定に基づき主管部門が全社の気候変動施策推進 ●役員報酬の株式報酬の一部において、社会価値目標の達成状況に応じて変動する報酬体系を導入(監査等委員を除く) |
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2022年度 |
●気候変動対策委員会(臨時開催含む)を3回実施 審議事項: ▶TCFDに沿った気候変動における移行リスク・機会分析の深掘・開示 ▶省エネ効果の可視化を主目的とした製造におけるカーボンフットプリント(CFP)算出に向けて着手を決定 ▶当社グループにおいて初となるバーチャル及びフィジカルPPA契約の締結 |
当社グループでは気候変動対策委員会を中心に議論を進め、RE100やSBT等のイニシアチブへの対応やカーボンプライシング制度導入の意思決定を行っております。今後も中長期的な視点で企業価値を高めていくために、ガバナンス体制を強化してまいります。気候変動対策委員会では、イニシアチブ推進部会・再エネ推進部会・省エネ推進部会の3つの下部組織と連携して当社の気候変動対策の方針について議論しています。2022年度は臨時開催含む3回の委員会を実施し、さらなる省エネ施策の創出を目的としたCFP算出の検討や、ソーラーパネルと蓄電池を組み合わせたシステムの国内事業所への導入、バーチャル及びフィジカルPPAの契約締結などの再エネ導入について議論を行いました。
Ⅱ 戦略
当社は気候変動対策をモノづくりの企業として極めて重要な課題と考えており、Vision 2030及び中期方針2024においても「気候変動対策の強化」をマテリアリティのひとつに設定しています。気候変動を「機会」と「リスク」の両面で捉え、企業としての社会的責任の実践とさらなる競争優位性の構築を図ります。
当社は、IPCC※1やIEA※2などが発表する「世界の平均気温が4℃以上上昇する」「世界の平均気温がパリ協定で合意した2℃未満の上昇に抑えられる(一部1.5℃以内)」の2つのシナリオでリスクと機会を分析し、気候変動対策の強化を当社の重点課題として設定し、その進め方を検討しました 。具体的には、省エネ・再エネニーズの高まり、EV転換に伴う自動車産業の変容、情報通信インフラのさらなる高速化・大容量化等の社会変化に要求される高効率部品の需要に応えるため、軽薄短小・高効率・長寿命を競争優位とした製品開発を継続的に推進していきます。また、自社拠点に導入している太陽光発電システムと自社製品の蓄電池やエネルギーマネジメントシステムを組み合わせた省エネ・再エネ施策を社外にも展開することによる脱炭素社会への貢献と新規事業の探索を目指します。
2022年度に、20ヶ所の主要な製造拠点及び事業所(当社グループ従業員数の8割をカバー)を対象としてシナリオ分析を行っております。当該分析結果(以下表ご参照)については、今後の経営計画の戦略に反映し、対応を具体的に計画してまいります。
※1 IPCC (Intergovernmental Panel on Climate Change): 気候変動に関する政府間パネル
※2 IEA (International Energy Agency): 国際エネルギー機関
Ⅲ リスク管理
CSR統括委員会が、社会、環境、経済の様々なマテリアリティ(重点課題)を、構造化されたプロセスで定期的に評価しています。最新のマテリアリティ評価では、気候変動による影響は重大なリスクとして認識しており、それに対しての監督や取組みを経営の重要課題として取締役会で承認しています。戦略面においては、気候変動対策委員会が変化する気候関連リスクを継続的に注視し、当社グループの気候変動に関する課題を設定し、その対応状況を管理しています。
将来の気候変動がもたらす潜在的なリスクと機会、及び事業戦略のレジリエンスを評価するために、2021年度には主に物理シナリオ分析を実施し、2022年度は移行機会とリスクの分析を深掘りしました。そのほかにも、サステナビリティ投資促進制度を2022年度より本格導入、社内カーボンプライシング制度活用を含むこれまでにない非連続なチャレンジも視野に入れた低炭素化に取り組みます。Scope 3の排出量削減についても取り組みに着手しており、2022年度はサプライヤー様十数社にヒアリング訪問を実施しました。
オペレーション面においては、事業所でISO14001認証を取得し、環境及び気候変動リスクを評価しながら継続的な改善を推進しています。
気候変動に起因するリスクは、リスク管理委員会のもと全社的なリスク管理の項目に組込まれています。
たとえば、悪天候時の対応のガイドラインは、事業の中断を最小限に抑えるために事業継続計画(BCP)に定められています。
また、日本気候リーダーズ・パートナーシップ(JCLP)などの業界団体や、RE100などのグローバルアライアンスに加盟し、気候変動に関連する新たなリスクや機会を含む最新動向の把握に努め、自社の取り組みや対応に活用しています。
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当社グループのアプローチ |
●気候変動に起因するリスクは、リスク管理委員会のもと全社的なリスク管理の項目に組込み、グループ重要リスクと識別・評価。シナリオ分析によるリスクと整合させ、取組みのモニタリングを実施していく ●気候変動影響による「移行リスク」「物理リスク」を網羅的に抽出。それぞれの影響度を評価 ●オペレーション面においては、事業所でISO14001認証を取得し、環境リスクを評価しながら継続的な改善を推進 |
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2022年度 取り組み状況 |
●移行シナリオに沿ったリスク・機会の分析を実施、開示 ●各国におけるカーボンプライシング導入への対策として社内制度「サステナビリティ投資促進制度」を導入 ●世界の気候変動を取り巻くトレンドをキャッチし、自社の取り組み・対策に活用 |
Ⅳ 指標と目標
当社グループは気温上昇を1.5℃に抑える世界的な取り組みに貢献するため、SBT認証取得やRE100への加盟を進めてきました。当社グループの事業規模は拡大する見込みですが、CO₂排出削減や再エネ導入比率向上を目指し、バリューチェーン全体での脱炭素化を加速させてまいります。
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考え方 |
・省エネ/再エネ/再エネ証書を自社の脱炭素を進める3本柱とし、CO₂排出量の削減を行ってまいります。またサプライチェーン全体を通じたCO₂排出量の削減も進めるべく、取引先とも今まで以上に連携に努め、対策を講じられるよう検討しています。 |
(3)人的資本の取り組み
Ⅰ 人的資本の考え方
当社グループでは、経営資本を”社是の実践を通じて培ってきた価値創造の源泉”と位置付けており、なかでも「人材」は価値創造の中核であると考えています。さらに、従業員一人ひとりが当社グループの原点である社是に共感し、自分事として実践していくことを常に大切にしています。”Innovator in Electronics”として持続的な価値創造を実現するために、次の3つの柱を軸に人的資本の取り組みを進めてまいります:
・変化する事業環境に対応するための「人材の獲得と育成」
・やりがいと成長を感じることで生み出される「エンゲージメント」
・総合力を発揮し続けるための「多様な人材の活躍」
<人的資本の考え方>
Ⅱ 人的資本の取り組み
当社グループは個人の多様性を尊重しつつ、チーム、部門、拠点を超えて信頼・連携し合い、総合力を発揮することで、Innovator in Electronicsであり続けることができると考えています。今後も総合力を発揮し続けるために、グローバルで多様な人材が活躍できる環境を整えてまいります。また当社グループでは、CSとESを最上位の価値観に置いています。従業員が仕事を通じてやりがいと成長を実感し続けることが会社の成長に不可欠だと考えており、その指標として従業員エンゲージメントを掲げています。さらに、ますます激しく変化する事業環境の中で、当社グループが変革し続けていくための人材の獲得と育成に継続的に投資し、人材基盤をさらに強化してまいります。
<人的資本の取り組み>
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3つの柱 |
変化する事業環境に対応するための「人材の獲得と育成」 |
やりがいと成長を感じることで生み出される「エンゲージメント」 |
総合力を発揮し続けるための「多様な人材の活躍」 |
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課題 |
• Vision2030を実現するための人材の獲得、育成、配置ができていること • 将来の経営の備えができていること |
• 従業員が自律性を持って全体最適で行動ができていること •安全な職場で、従業員が自身の健康を実感して働けていること |
• 全従業員が、ボーダレスに多様な経験が得られていること • 多様な人材が、連携・調和し組織の力に昇華できていること |
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主な 取り組み |
1.人材の惹きつけと獲得 2.人材育成 3.次世代幹部候補の継続的な育成 4.DX人材の獲得と育成
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1.グローバルサーベイを活用した組織風土の改善 2.経営層と従業員の対話促進 3.働きやすい環境・制度の整備 4.安全安心な職場と健康経営 |
1.グローバルローテーションの推進 2.多様な経験を持つ人材の獲得と活躍 3.多様なキャリアパスの活用 4.女性活躍推進 |
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人的資本 に関わる 全社経営目標 |
当社グループでは、全社経営目標のうち人的資本に関わる下記の二項目を中長期的な指標として設定しております: 1.海外間接部門従業員の他拠点での勤務経験比率(「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3)当社グループのマテリアリティ 企業活動全体での社会課題への取り組み」参照) 2.従業員エンゲージメント肯定回答比率(「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2)中長期的な会社の経営戦略 Ⅱ 中期方針2024 社会価値目標に対する進捗状況」参照) |
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※上記取り組みの詳細は、下記の当社公式ウェブサイトをご参照下さい。なお、アクションや指標を含め、人的資本の取り組み内容は社内外環境変化に応じて随時更新する予定です。
https://corporate.murata.com/ja-jp/company/hr/capital
(1)リスク管理体制と運用状況
当社では、当社グループの事業活動に影響を及ぼす全社的なリスクについて、その内容と対策を審議するためリスク管理委員会を設置しています。当委員会は年2回定期的(必要に応じて臨時)に開催しており、その活動内容は取締役会や経営会議において定期的に報告され、経営陣が当社を取り巻くリスクを把握し、適切なリスク対策を講じられるようにしております。また下部組織として情報セキュリティ分科会、BCM分科会を設け、個別のリスクに対する対策を検討・実施しております。これまで当委員会は代表取締役社長を委員長とするCSR統括委員会の下部委員会の位置づけでしたが、全社的なリスクに関して経営に近い視座で議論を行うなどリスク管理機能を強化するため、2023年4月から代表取締役直下の委員会(委員長:代表取締役社長)とするとともに、委員を従来の機能スタッフ部門の部門長から取締役及び執行役員に変更しました。
(2)リスクの把握と対策
リスクについては、リスクの主管部門である総務、人事、経理、財務、企画、広報、知的財産、環境、情報システム、法務などの機能スタッフ部門と事業部門が、当社グループが現在直面しているリスク、あるいは近い将来に予想されるリスクを抽出しております。そして機能スタッフ部門が、①事業部門が抽出したリスクのうち全社的なリスクとして把握しておく必要のあるリスク、②機能スタッフ部門と事業部門が相互に共有し連携する必要のあるリスク、を正しく認識することで、リスク把握の漏れを防ぎ、全社的なリスクに対して適切に対応できる体制を構築しております。
そして抽出したリスクについては、発生頻度と影響度から重要度を評価し、それらのリスクをリスクマップ上に表示することで、俯瞰的に当社のリスクを把握・管理しております。リスク管理委員会ではこのように抽出されたリスクのうち、重要度・緊急度の高いリスク対策の実施状況と対策後の残余リスクを確認し、必要に応じて追加対策を指示しております。
また、内部監査部門は、リスク管理委員会、機能スタッフ部門への直接・間接の監査を通じて、当社におけるリスクマネジメントのPDCAが適切に実施されているかモニタリングしております。
なお、当社は企業価値を大幅に低下させる重大な事案を「危機」と定義し、リスクが顕在化し「危機」が発生した場合に備え、経営陣が迅速に事態を把握するための報告ルールを定め、運用しております。さらに当該「危機」に対し全社的に対応する必要がある場合は、代表取締役社長を本部長とする危機対策本部を立ち上げ対応にあたっております。
(3)事業等のリスク
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると認識している主要なリスクは以下のとおりであります。各リスク対策実施後の残余リスクについて、影響度と発生頻度を「大」「中」「小」の3段階に分類しております。なお、影響度については「組織的な影響」「生産活動等への影響」「法令・行政上の影響」「商取引上の影響」「報道・風評上の影響」の5つの指標から1つの指標を選択し、各指標であらかじめ定めた基準に基づき分類しております。ただし、以下に記載された項目以外のリスクが生じた場合においても、当社グループの業績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。
なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2023年6月29日)現在入手し得る情報に基づいて当社グループが判断したものであります。
① 外部環境リスク
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(1)グローバルでの事業展開に関するリスク |
発生頻度 中 |
影響度 大 |
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リスク内容 |
当社グループの海外売上高比率は90%を超えており、販売・生産・調達等の事業活動をグローバルに展開しております。従って、当社グループの業績は、進出当該国・地域の政情、税制等の法制度、金融・輸出入に関する諸規制、社会資本の整備状況、その他の地域的特殊性、及びこれらの諸要因の急激な変化の影響を受ける傾向にあります。 |
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対策 |
当社グループは、事業展開にあたり、市場や顧客の変化を的確に捉え、高品質の製品と充実したサービスを提供できる体制を構築すべく、販売拠点は世界の主要市場を網羅できる地域に、生産拠点は採算性、周辺市場の拡大予測、顧客動向等から総合的に判断した地域に配置し、仕入先はQCDS等の合理的な基準に基づいて選定することとしております。また、新たな国への進出や新たな仕入先との取引に際しては、そのリスクを慎重に検討、評価した上で適切に判断しております。その上で、進出した地域や仕入先への貢献を重視し、価値向上に努めて、信頼を勝ち得る努力をしております。 一方で、昨今、ウクライナ情勢や米中の貿易摩擦、輸出規制に代表される国際情勢の変化など、地政学リスクが高まってきており、直接・間接的に事業に影響を及ぼす可能性があります。特に当社グループ連結売上高の約50%、生産高の約20%を中華圏が占めており、中国の内外情勢による経営へのインパクトは高まっております。これに対して、多方面から情報を収集し迅速に対応できる体制を構築し、サプライチェーン全体の複線化の検討・実行に努めております。加えて、事業継続計画(BCP)の観点からのアセアン等での生産強化、日本を含めた代替生産体制の実現等による生産体制の多極化を進めております。 |
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残余リスク |
上記の対策を講じたとしても、想定を超える政治・経済・社会的要因の急激な変化が起きた場合には、当社グループの業績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。 |
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(2)為替変動に関するリスク |
発生頻度 大 |
影響度 大 |
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リスク内容 |
当社グループの海外売上高比率は90%を超えており、またグローバルに事業を展開していることから、生産・販売等の事業活動が為替変動の影響を大きく受けます。また、為替変動は当社グループの外貨建取引から発生する収益・費用及び資産・負債の円換算額を変動させ、業績及び財政状態に影響を及ぼします。当連結会計年度において 為替変動が営業利益に及ぼす影響は、米ドルに対して円高方向に1円変動した場合に年間約50億円の減益となっております。 |
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対策 |
当社グループでは、為替変動リスクを軽減させるため、海外での販売について為替の変動を販売価格に反映させるよう努めており、また為替変動による損益への影響をヘッジする目的で、為替ヘッジコストを考慮しながら外貨建取引金額の一定比率に対して為替予約契約を締結しております。 |
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残余リスク |
上記対策を講じたとしても、為替変動による影響を完全に排除することは困難であり、米ドルなど他の通貨に対して、円高が急激に進んだり長期に及んだ場合には、当社グループの業績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。 |
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(3)資金調達に関するリスク |
発生頻度 中 |
影響度 中 |
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リスク内容 |
当社グループでは、設備投資及びその他の事業資金については、自らの事業活動により獲得した内部資金で対応することを基本方針としておりますが、事業の成長に向けた投資や運転資金のための資金需要に対して内部資金だけでは不足する場合があります。 |
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対策 |
当社グループでは、時々の金融市場の状況を踏まえた適切な手段により外部から調達することで対応しており、銀行からの借入及び国内普通社債発行による資金調達を適宜実施しております。 |
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残余リスク |
上記対策を講じたとしても、金融市場の不安定化により、金融機関が貸出を圧縮した場合、円の金利が上昇した場合、また格付機関による当社信用格付けの引下げの事態が生じた場合などには、資金調達の制約を受け、資金調達コストが増加し、当社グループの業績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。 |
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(4)資金運用に関するリスク |
発生頻度 小 |
影響度 中 |
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リスク内容 |
当社グループは、事業活動による資金需要への機動的な対応と金融市場の市況悪化等のリスクを最小限に抑えるため必要な資金流動性を確保しており、資金需要が生ずるまでは金融商品による運用を行っております。 |
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対策 |
当社グループでは、事業投資の原資として手許資金を保有しているため、投機目的の運用は行わず、信用リスクが小さいと考えられる銀行への預金や高格付の債券など、安全性の高い金融商品に分散して資金を保有しております。 |
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残余リスク |
上記対策を講じたとしても、金融市場の急激な変化、又は保有する預金や債券の信用リスクの増大等に伴い金融資産に損失が発生し、当社グループの業績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。 |
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(5)環境規制に関するリスク |
発生頻度 小 |
影響度 中 |
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リスク内容 |
当社グループは、国内外において、大気汚染、水質汚濁、土壌・地下水汚染、廃棄物処理、製品に含有する化学物質など、様々な環境法令の規制を受けております。当社グループでは、これら法令を遵守し、事業活動を進めておりますが、地球環境保全の観点、事業の継続的な発展の観点において、今後ますます国内外での環境規制が強化され、これに適応するための費用の増大が予想されます。 |
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対策 |
当社グループでは、近年、気候変動や資源循環と事業との調和に関して重要性を強く認識するとともに、それらを事業の機会とリスクと捉え、各取り組みを進めております。この他、化学物質の使用に関する規制や揮発性有機溶剤の大気放出に関する規制への対応など、環境保全に関する当社グループの課題認識とその対応に関して、担当執行役員を委員長とする環境委員会及び気候変動対策委員会を組織し、当社グループ全体で対策を推進しております。 |
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残余リスク |
上記対策を講じたとしても、環境規制への適応が極めて困難な場合、想定を超える費用の発生や事業からの部分撤退、当社グループへの社会的信頼が損なわれる可能性も想定され、当社グループの業績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。 |
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(6)気候変動に関するリスク |
発生頻度 中 |
影響度 中 |
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リスク内容 |
近年、世界各地で深刻化している環境問題に対応するため、資源循環や脱炭素に対する取り組みが企業に求められております。当社グループでは気候変動対策の強化、及び持続可能な資源利用をマテリアリティ(重点課題)として設定し対策を実施しておりますが、ステークホルダーからの要請への適応が極めて困難な場合や、対応に不足、又は遅れが生じた場合、以下のリスクが顕在化する可能性があります。 (移行リスク) ・全世界での脱炭素製品のニーズ拡大や環境意識の向上に後れを取ることによる顧客の逸失や企業価値の低下、カーボンプライシング導入や省エネ基準の厳格化が進むことによる工場建設・運用コストの増加等は、経営戦略や財務計画、設備投資の意思決定において見込むべき潜在的なリスクになっております。 (物理的リスク) ・台風や大雨などの異常気象は、工場やサプライチェーンに影響を及ぼし、洪水や停電による主要工場の全面停止、異常気象による原材料の供給途絶などのリスクが想定されます。 |
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対策 |
当社グループは、CO₂排出量削減等の「気候変動対策の強化」を企業経営の非財務重点課題の1つとして選定し、気候変動対策に関する課題認識とその対応に関して取締役常務執行役員を委員長とする気候変動対策委員会を組織し、対策を推進しております。 (移行リスク) ・カーボンプライシング(以下CP)導入への対応として、サステナビリティ投資促進制度(社内CP制度等)を活用し、省エネ/再エネ活動をさらに加速させます。 ・脱炭素製品のニーズに応えるべく、再エネを積極的に導入・サプライヤーとも連携したCO₂排出削減に取り組むことでバリューチェーン全体の脱炭素化を促進するとともに、軽薄短小・高効率化・長寿命化の継続的な製品開発を進めていきます。 ・工場建設や運用コストの上昇に対しては、省エネ補助金/税制優遇措置の積極的な活用によりコスト負担を軽減し、低環境負荷建築などの採用による運用コスト軽減を図ります。 (物理的リスク) ・台風の強大化等による異常気象によって、工場の立地によっては甚大な被害を受ける可能性があります。そのため当社グループでは、ハザードマップを活用し、各工場のリスク評価を実施しており、輸送を途絶えさせないよう生産製品の分散化・輸送ルートの複数化を図っております。 ・その他気候変動に関するリスクや機会に関しては、TCFD(Task Force on Climate-related Financial Disclosures)提言に基づいた内容を開示しております。具体的な各施策については、SBT(Science Based Targets)として認定された目標値を達成するため、さらに取り組みを強化し、将来的には2050年のRE100を実現するため、活動してまいります。 |
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残余リスク |
上記対策を講じたとしても、中長期的にステークホルダーの要請が変化し、その要請に応えられないことによって当社グループの業績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。 |
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(7)災害・感染症等による事業活動の停止に関するリスク |
発生頻度 小 |
影響度 大 |
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リスク内容 |
当社グループは、事業所所在地における大規模な自然災害の発生や感染症の流行等により、事業活動が長期間停止する可能性があります。 |
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対策 |
当社グループでは、大規模災害による主要製品の操業停止の影響を最小限にし、「お客様に製品を安定供給する」という責任を果たすため、生産拠点を国内外に分散するなど、事業継続計画(BCP)を策定しております。また、国内全拠点において一定規模の地震災害を想定して建物・生産設備の耐震性・安全性確保、通信・情報システムのバックアップ体制、在庫による供給維持などの施策を講じております。さらに、定期的な防災訓練や事業継続訓練の実施により、初動対応の実効性確認と継続的な改善や危機対応能力の向上とBCPの改善点の把握に取り組んでおります。 2020年1月以降世界的に感染が拡大した新型コロナウイルス感染症に関しては、新型コロナウイルス感染症による従業員の健康や当社の事業活動への影響が最小限になるよう、感染状況や政府・自治体の要請内容に応じて感染予防と感染拡大防止のための施策を実行しております。また2023年5月に、国内においては新型コロナウイルス感染症の分類が第5類に引き下げとなりましたが、引き続き、政府方針等に則り適正に対応してまいります。 |
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残余リスク |
上記対策を講じたとしても、想定を超える大規模災害の発生や新型コロナウイルス感染症のさらなる流行、新たな感染症の世界的な流行、原子力発電所の事故等による、長期にわたる製造ラインや情報システムの機能低下、世界レベルでの経済活動の停滞に伴う大幅な事業活動の縮小や停止が、当社グループの業績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。 |
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② 戦略リスク
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(1)当社製品の需要変動に関するリスク |
発生頻度 中 |
影響度 大 |
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リスク内容 |
当社グループは、各種エレクトロニクス製品を生産する電子機器メーカーに対して、電子部品を供給することを主たる事業としております。 エレクトロニクス製品の需要動向は、世界の経済情勢に大きく左右されます。従って、経済情勢の急激な変化は、当社グループの業績に大きな影響を及ぼします。加えて、特に成長性の高いエレクトロニクス製品に使用される電子部品については、実態とは乖離する部品需要が発生することもあり、その場合、当社グループは需要変動の影響をさらに増幅して受けることになります。 |
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対策 |
当社グループでは、これに対して、1)通信・モビリティ市場の双方を基盤領域としつつ、環境・ウェルネス市場を挑戦領域として、より広い事業機会を捉えることでのリスク分散を図る、2)世界経済の動向を注視し、中長期的な需要予測に基づき生産設備と必要人員を迅速に手配し生産能力を拡充する、3)IT技術の積極活用等による生産効率の継続的改善に注力する、4)生産能力や稼働日数の柔軟な調整を行う、等の対策により、需要の急激な増加への対応と余剰資産等ロスの発生を抑制するよう対策を講じております。 |
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残余リスク |
上記対策を講じたとしても、世界経済やエレクトロニクス産業全般の急激な変化により当社グループの製品の需要が予測を大幅に下回る事態となった場合には、手配した生産設備、人員、資材、製品等が余剰となり、当社グループの業績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。一方、想定を超える需要が急激に発生した場合には、顧客の要求に応じられず販売機会を逃し、そのことが将来の競争力低下につながる可能性があります。 |
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(2)製品の競争力(市場シェア)に関するリスク |
発生頻度 中 |
影響度 中 |
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リスク内容 |
当社グループが属する電子部品業界は、中長期的に需要機会は大きく伸長すると見込まれますが、同時に競合他社との競争は激しく、製品の特性、供給力、コスト競争力等総合力で競合他社に劣後する場合、当社市場シェアが低下するリスクがあります。従来からの競合に加え、昨今、中国ローカルの部品サプライヤーが急速に力をつけてきており、競合との競争はさらに激化する傾向にあります。 |
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対策 |
当社グループは、小型、薄型、高信頼性、低消費電力等を実現する付加価値の高い新商品の継続的な投入、独自の材料技術や生産技術、現場のモノづくり力を統合した継続的かつ積極的なコストダウンの推進、顧客需要にタイムリーに応える供給力の整備、顧客との安定した取引関係を構築する販売ネットワーク力等の総合力により、マーケットシェアの維持拡大に注力し、売上の拡大や収益性の向上に努めております。 |
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残余リスク |
上記の対策を講じたとしても、競合他社が革新技術を獲得して技術的に先行する、圧倒的なコスト低減に成功する等々の要因により、当社の市場シェアが低下し、当社グループの業績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。 |
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(3)特定の取引先、製品への依存に関するリスク |
発生頻度 中 |
影響度 中 |
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リスク内容 |
当社グループには、連結売上高において依存度の高い取引先及び製品が存在します。具体的には、当連結会計年度において連結売上高の10%を超える顧客グループが1グループあります。また、コンデンサは当連結会計年度において連結売上高の43%を占める主力製品となっております。 |
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対策 |
当社グループでは、これらのリスクに対して、次のような対策を実施しております。 まず、強みであるグローバルな販売ネットワークを駆使して、当社グループの製品を幅広い用途、顧客に販売するなど、特定の顧客への依存度を下げる取り組みを実施しております。 つぎに、5G化の進展、CASEと呼ばれる自動車産業の変革による需要機会は大きく、今後も継続して当事業の強化を図っていくとともに、通信用デバイス、モジュール、バッテリー事業等の拡大により収益の多角化を進め、特定の製品への依存度を下げる取り組みを実施しております。 |
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残余リスク |
上記の対策を講じたとしても、当該顧客グループからの受注が減少したり、当該顧客グループ製品の販売が低迷した場合は、当社グループの業績及び財政状態に重大な影響を与える可能性があります。 また、コンデンサを代替しうる革新技術、製品の出現、強力な競合の台頭は、当社グループの業績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。 |
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(4)M&A、業務提携、戦略的投資に関するリスク |
発生頻度 中 |
影響度 大 |
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リスク内容 |
当社グループは、新技術の獲得、新たな事業領域への進出、既存事業の競争力強化などを目的に、必要に応じてM&A、業務提携、戦略的投資を実施しております。 |
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対策 |
当社グループは、このような他社との協業に際しては、対象となる市場や事業並びに相手先企業の経営状況などのリスク分析を行った上で判断しております。また、該当案件について定期的に検証を実施し、必要に応じて戦略の軌道修正を図り、協業の有効性を高めております。 |
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残余リスク |
上記の対策を講じたとしても、市場環境や競争環境の著しい変化、提携当事者間の利害の不一致、買収した企業や事業の顧客基盤の変化又は人材の流出などにより、計画通り事業を展開することができず、投下資金の未回収や追加的な費用の発生、のれん及び長期性資産の減損損失などにより、当社グループの業績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。 |
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③経営基盤リスク
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(1)情報セキュリティに関するリスク |
発生頻度 大 |
影響度 大 |
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リスク内容 |
近年、退職者による情報漏えい事件や標的型メール攻撃などが報道されているように、企業の保有する情報をターゲットとした内部不正による情報漏えいやサイバーアタックによる企業活動停止のリスクが高まっております。 また、個人情報に関する権利意識の高まりとともに、世界各国でGDPR(EU一般データ保護規則)をはじめ個人情報保護のための法令が検討、制定されており、個人情報の安全管理措置や漏えい事故の監督官庁への通報など、会社に求められる法令対応事項が増加し、違反した場合の罰則が厳罰化しております。 |
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対策 |
当社グループが持続的に成長を続けるためにも、技術情報や経営情報などの企業機密、会社で取り扱う個人情報、取引先・お客様やパートナーから提供いただいた情報などを守ることが大切であり、そのため国際標準(ISO27001)をベースにした情報セキュリティマネジメントを実施しております。具体的には、情報セキュリティ基本方針、情報セキュリティ管理規定、個人情報保護方針、個人データ保護グローバル規定などのルールを制定し、情報セキュリティと個人情報保護の施策を人的・技術的・物理的の三側面から、整備・運用しております。 まず人的側面では、情報を正しく取り扱えるよう、ルールを分かりやすく解説した「情報セキュリティガイドブック」の配付、情報セキュリティ意識を高める年次教育、フィッシングメール訓練、階層別社内研修などを実施しております。また、情報セキュリティ事故への対応体制を整備しております。 つぎに技術的側面では、マルウェア対策、システムへのアクセスコントロール、脆弱性診断と対応、情報端末や通信の監視、各種ログの収集、セキュリティ事故になりうるインシデントへの対応体制の構築、生産現場でのセキュリティ強化などを行い、日々変化するサイバー攻撃やリスクへの対応・対策を進めております。 そして物理的側面では、入出門管理、機密管理レベルに合わせたセキュリティゾーン設定とアクセスコントロールで社内外からの不正侵入を多重に防いでおります。 上記国際標準(ISO27001)をベースにした情報セキュリティマネジメントの取組みに加え、自動車業界において情報セキュリティの重要性が高まっていることから、ドイツ自動車工業会による情報セキュリティ評価である「TISAX(Trusted Information Security Assessment Exchange)」認証を本社含む主要な国内外拠点において取得しております。 |
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残余リスク |
上記対策を講じたとしても、想定した防御レベルを超える技術による不正アクセスや、予期せぬ不正使用があった場合には、情報が外部へ流出したり検知できないまま改ざんされるリスクが残り、当社グループの社会的信用に影響を及ぼすのみならず、その対応のために多額の費用負担が発生し、当社グループの業績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。 |
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(2)公的規制とコンプライアンスに関するリスク |
発生頻度 小 |
影響度 大 |
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リスク内容 |
当社グループは、国内及び諸外国・地域において、商取引、独占禁止法、知的財産権、製造物責任、環境、労務、租税等の法規制、事業投資の許認可、輸出入規制など、様々な公的規制の適用を受けて事業を行っております。これらの公的規制に違反した場合、監督官庁による処分、訴訟の提起、さらには事業活動の停止に至るリスクや企業ブランド価値の毀損、社会的信用の失墜等のリスクがあります。 |
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対策 |
当社グループでは、公的規制の対象領域ごとに主管する部門を決め、公的規制に対応した社内ルールを定めるなど、未然に違反を防止するための方策を講じ、適時にモニタリングを実施しております。 さらに、これらの取り組みに加え、当社ではコンプライアンス推進委員会を設け、法令遵守のみならず、役員・従業員が共有すべき倫理観、遵守すべき倫理規範等を「企業倫理規範・行動指針」として制定し、当社グループにおける行動指針の遵守並びに法令違反等の問題発生を全社的に予防するとともに、コンプライアンスの実効性を担保するため、コンプライアンス上の問題を報告する通報窓口を社内・社外に設けております。 |
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残余リスク |
上記対策を講じたとしても、グローバルに事業を展開するなかで、国や地域において、公的規制の新設・強化や想定外の適用等により、結果として当社グループが公的規制に抵触することになった場合には、事業活動に制約が生じたり、公的規制を遵守するための費用が増加したりするなど、当社グループの業績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。 |
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(3)知的財産権に関するリスク |
発生頻度 大 |
影響度 中 |
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リスク内容 |
当社グループは、技術革新が著しく競合他社との競争が激しい電子部品業界に属していることから、他者の知的財産権の尊重、他者との無用な知的財産紛争の回避及び独自技術の保護は重要な経営課題であります。万一、他者から知的財産権に関する主張を受けた場合、当社グループの生産・販売活動が制約されたり、損害賠償金・実施許諾料等の支払いが発生したりする可能性があり、また独自技術が保護されない場合には、他者に製品やサービスを模倣される可能性があります。 |
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対策 |
当社グループでは、材料から製品まで一貫生産体制を構築しており、材料開発、プロセス開発、製品開発、生産技術開発を行う中で、適切なタイミングで他者の知的財産権を調査し、必要に応じて設計回避等の対策を講じております。また研究開発の際に創出される発明について、発明考案等取扱規定により適切に取り扱い、特許出願等を行っております。また当社グループでは、海外売上比率の上昇に合わせて海外への特許出願等も積極的に行っており、グローバルな知的財産ポートフォリオの構築を進めております。 また、知的財産に関する階層・職能教育や知的財産に関する啓発フォーラムなどの様々な社内イベントを開催することにより、当社グループ従業員の知財マインドを醸成しております。 |
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残余リスク |
上記対策を講じたとしても、競合他社その他の第三者の知的財産権の取得及び活用動向次第では、当社グループの製品等が第三者の知的財産権を侵害しているとの主張を受けたり、当社グループの製品等の優位性を確保するのに十分な知的財産権ポートフォリオを構築できず、当社グループの業績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。 |
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(4)税務に関するリスク |
発生頻度 中 |
影響度 中 |
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リスク内容 |
当社グループは、世界各国で販売や生産などの事業活動を行っており、各国税務当局から多額の追徴課税を課されるリスク、さらにそれに伴って発生する信用毀損リスク及び移転価格税制の課税による二重課税リスク等の税務リスクがあります。 |
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対策 |
当社グループでは、「グローバルタックスポリシー」に従い、早期に税務リスク情報を収集し、法令の立法趣旨に照らして税務処理を決定し、税務処理に不確実性が残った場合は、税務当局への事前照会や外部専門家への相談を行い不確実性の排除に努めております。また、税務専門組織を独立した組織として設置し、専門的知識と経験豊富な人材の確保・育成を行い、税務リスク極小化のための体制を整備しております。 |
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残余リスク |
上記対策を講じたとしても、近年のビジネスの拡大とグローバル化の進展に伴い、税務リスクが顕在化する可能性は高まっており、また、その金額的重要性も高まる傾向にあります。税務リスクが顕在化した場合は、法人税等の追加負担が発生し、当社グループの業績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。 |
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(5)人材の採用・確保に関するリスク |
発生頻度 中 |
影響度 中 |
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リスク内容 |
当社グループは、材料から商品までの一貫生産を行うとともに、主要な生産設備を内作するなど技術の独自性を追求しておりますが、技術の高度化、技術革新が加速する今日、多様な技術分野において優れた専門性を有した人材の必要性がますます高まっております。 一方、各産業分野における技術革新の進展、とりわけエレクトロニクス分野の広がりにより、当社グループが必要とする多様な技術領域の人材ニーズの産業界全体における増大や少子高齢化に伴う労働人口の減少など、優秀な人材の獲得は競争状態となっております。 なお、高度技術人材の獲得競争がグローバルで激化することを踏まえ、シニア層含めての技術領域及び競争力観点でノウハウを有する人材の定着確保も重要となっております。 |
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対策 |
当社グループでは、計画的な新卒採用に加え、ニーズに基づいた過年度卒の通年採用を実施しており、2020年12月に神奈川県横浜市に研究開発拠点として「みなとみらいイノベーションセンター」を設立し、重点成長市場である通信市場・自動車市場を中心とした事業に加え、エネルギー、ヘルスケア、IoTなどの新規市場向け人材やデジタルトランスフォーメーションに必要な人材の採用強化も進めております。 また、能力開発を支援する教育制度の拡充、多様な社員の能力が十分に発揮できるよう適性を重視した配置や、専門系人材の適切なキャリアルートの設定、ワークライフバランスを支援する制度、さらには2024年4月から導入を予定している65歳定年制の整備により、シニア層を含めた社員のモチベーションを高めることに努めています。加えて、社員の層別に応じた報酬水準の引き上げも適切に行い、人材の定着と動機づけを行っております。 |
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残余リスク |
上記対策を講じたとしても、雇用環境の変化などにより人材の獲得競争が激化し、当社グループが求める人材の確保やその定着・育成が計画通りに進まなかった場合には、当社グループの業績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。 |
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④事業遂行リスク
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(1)新技術・製品の開発に関するリスク |
発生頻度 小 |
影響度 大 |
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リスク内容 |
当社グループが属する電子部品業界は、技術革新のスピードが加速し、製品のライフサイクルが短期化しており、将来にわたって当社グループの売上高を維持・拡大していくためには、革新的な新製品の開発を適切なタイミングで実施していくことが重要となっております。 |
||
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対策 |
当社グループでは、新技術や新製品開発に必要な研究開発投資を継続的かつ積極的に行っており、売上高に占める研究開発費の割合は6~7%で電子部品業界の中でも比較的高い水準にあります。 研究開発のテーマについては、将来の市場、製品及び技術動向の予測に基づいて選定し、研究開発活動の各段階において研究開発成果の評価を行うなど、その実効性と効率性の向上に努めております。 |
||
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残余リスク |
上記対策を講じたとしても、市場、製品動向の変化や当社グループの技術を代替しうる技術革新が予測を超えて起こった場合には、期待した製品需要の減退、開発期間の長期化や開発費用の増大を招き、当社グループの業績及び財政状況に重大な影響を及ぼす可能性があります。 |
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(2)調達に関するリスク |
発生頻度 中 |
影響度 中 |
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リスク内容 |
資材調達におけるリスクとしては、仕入先の事業運営上のトラブル、治安の悪化、感染症の蔓延、災害(人災・自然災害)、資源の枯渇等の発生に伴う資材品の供給停止や価格高騰が想定されます。 |
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対策 |
当社グループは、資材品の在庫政策に基づく適正在庫の確保、マルチベンダー化、仕入先の事業継続計画(BCP)体制の事前確認等を通じてそれらのリスクを低減しております。 また、資材仕入先の生産場所をデータベース化し、災害発生時に速やかに仕入先と連携できる体制を整えるとともに、災害発生時の初動対応フローを策定し、迅速な復旧対応ができる体制を整えております。 |
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残余リスク |
上記対策を講じたとしても、想定を超える規模・期間の災害等が発生した場合、当社グループの業績及び財政状況に重大な影響を及ぼす可能性があります。 |
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(3)顧客の信用に関するリスク |
発生頻度 大 |
影響度 小 |
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リスク内容 |
当社グループは、世界各地の電子機器メーカーに対して電子部品を供給しておりますが、エレクトロニクス市場は事業環境の変化が激しいことから、当社グループが売上債権を有する顧客に財務上重要な問題が発生する可能性があります。 |
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対策 |
当社グループの売上は、大手電子機器メーカーを中心に多数の顧客に分散しており、また取引条件は顧客に対する継続的な信用リスク評価を勘案して設定するよう努めております。 |
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残余リスク |
上記対策を講じたとしても、エレクトロニクス製品の大幅な需要変動、エレクトロニクス業界での企業再編や技術革新、災害や感染症による操業の停止などにより、当社グループの重要な顧客の事業環境が急激に悪化した場合には、売上債権の一部が回収不能となることも想定され、そのことが当社グループの業績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。 |
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(4)品質に関するリスク |
発生頻度 中 |
影響度 大 |
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リスク内容 |
当社グループは、各種エレクトロニクス製品を生産する電子機器メーカーに対して電子部品を供給することを主たる事業としておりますが、顧客において当社グループの製品の品質に起因する事故、市場回収、生産停止等が生じた場合、顧客の損失に対する賠償責任を問われる可能性があります。また、自動車の電装品の増加に伴って、当社グループの自動車市場向けの売上は増加しており、市場回収に至った際に業績に与える影響度も増大しております。 |
||
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対策 |
当社グループは、ISO・IATFをはじめとする、各種品質マネジメント規格に準拠した品質マネジメント活動を行っております。 また、製品の生産にあたり、設計審査・製品アセスメント・内部品質監査・工程管理・各種評価試験・取引先など協力者との改善活動・M&A先や業務提携先との仕組みの融合等を通じ、開発段階から出荷に至る全ての段階における品質保証体制整備に努めております。さらに各種品質イベント活動を通じて品質意識の向上・製品コンプライアンス遵守風土の醸成に努めており、品質基本方針として全社に広く周知しております。 |
||
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残余リスク |
上記対策を講じたとしても、現時点での技術、管理レベルを超える事故が発生する可能性は皆無ではなく、品質に関わる重大な問題が起こった場合には、多額の損害賠償金の支払や売上の減少又は当社グループ製品に対する信頼の低下等により、当社グループの業績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。 |
||
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1)経営成績
①経営成績の概要
当連結会計年度の世界の経済情勢は、各国の中央銀行による利上げ姿勢の維持やインフレの高止まりに加え、欧米の金融市場の混乱により景気後退への懸念が継続しました。米国では、良好な雇用情勢や堅調な個人消費が景気を下支えしていますが、住宅投資の低迷や一部金融機関の経営破綻により経済の先行きに不透明感が高まりました。欧州では、欧州中央銀行(ECB)などの金融引き締めが継続する中、ウクライナ情勢の混迷が景気下押しの要因となっています。中国では、政府の新型コロナウイルス感染症に対する政策転換を受け、経済が回復傾向にありますが、追加の景気刺激策による内需の動向に注視が必要です。日本では、コロナ禍からの正常化が進みつつある一方、物価高による個人消費の不振や外需低迷による輸出の弱含みが景気回復の重しとなっています。
当社グループが属するエレクトロニクス市場の部品需要は、前連結会計年度比で自動車生産台数の増加もありモビリティ向けは増加しましたが、スマートフォンやPCの市場低迷と在庫調整の長期化により全体としては減少しました。
そのような中、当連結会計年度の売上高は、為替変動(前連結会計年度比23円10銭の円安)の影響もあり、樹脂多層基板がスマートフォン向けで増加したほか、リチウムイオン二次電池がパワーツール向けで増加しましたが、積層セラミックコンデンサがコンピュータやスマートフォン向けで減少したことに加え、表面波フィルタや高周波モジュールがスマートフォン向けで減少しました。その結果、当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度比6.9%減の1,686,796百万円となりました。
利益につきましては、円安やコストダウンなどの増益要因はありましたが、操業度の低下や固定費の増加により、営業利益は前連結会計年度比29.8%減の297,887百万円、税引前当期純利益は同27.2%減の314,895百万円、当社株主に帰属する当期純利益は同19.2%減の253,690百万円となりました。
当連結会計年度のROIC(Return on Invested Capital)(税引前)は、棚卸資産や固定資産などの投下資本が増加したのに対し、営業利益が大きく減少したことにより、前連結会計年度比8.0ポイント減の14.6%となりました。
|
|
前連結会計年度 (2021年4月1日~2022年3月31日) |
当連結会計年度 (2022年4月1日~2023年3月31日) |
増 減 |
|||
|
金額 (百万円) |
百分比 (%) |
金額 (百万円) |
百分比 (%) |
金額 (百万円) |
増減率 (%) |
|
|
売上高 |
1,812,521 |
100.0 |
1,686,796 |
100.0 |
△125,725 |
△6.9 |
|
営業利益 |
424,060 |
23.4 |
297,887 |
17.7 |
△126,173 |
△29.8 |
|
税引前当期純利益 |
432,702 |
23.9 |
314,895 |
18.7 |
△117,807 |
△27.2 |
|
当社株主に帰属する 当期純利益 |
314,124 |
17.3 |
253,690 |
15.0 |
△60,434 |
△19.2 |
|
ROIC(税引前) (%) |
22.6 |
- |
14.6 |
- |
△8.0 |
- |
|
対米ドル平均為替レート(円) |
112.38 |
- |
135.48 |
- |
23.10 |
- |
(注)ROIC(税引前)= 営業利益 / 期首・期末平均投下資本(固定資産+棚卸資産+売上債権-仕入
債務)
(参考)事業別セグメントROIC(税引前)
コンポーネント 2022年3月期 34.3% 2023年3月期 24.0%
デバイス・モジュール 2022年3月期 8.7% 2023年3月期 2.5%
事業別セグメントについては、コンポーネントは、積層セラミックコンデンサやインダクタの売上が減少したことにより、売上高が924,387百万円(前連結会計年度比7.4%減)で営業利益が280,121百万円(同21.2%減)、デバイス・モジュールは、リチウムイオン二次電池の売上は増加しましたが、表面波フィルタや高周波モジュールの売上が減少したことにより、売上高が760,986百万円(同6.6%減)で営業利益が20,582百万円(同70.5%減)、その他は売上高が74,564百万円(同4.8%増)で営業損失2,816百万円(前連結会計年度は営業損失1,173百万円)となりました。
なお、当第1四半期連結累計期間から事業別セグメント及び事業別セグメント内の売上高区分を変更しております。詳細については後段「(4)事業別セグメント等の変更について」をご参照ください。また、文中における前連結会計年度との比較については、前連結会計年度の金額を変更後の区分に組み替えた金額で比較分析しております(「②製品又は事業別の売上高概況」以下についても同じであります)。
②製品又は事業別の売上高概況
当連結会計年度の製品又は事業別の売上高を前連結会計年度と比較した概況は、以下のとおりであります。
〔コンデンサ〕
この区分には、積層セラミックコンデンサなどが含まれます。
当連結会計年度は、積層セラミックコンデンサがモビリティ向けで増加しましたが、コンピュータやスマートフォン向けで減少しました。
その結果、コンデンサの売上高は前連結会計年度に比べ6.3%減の738,841百万円となりました。
〔インダクタ・EMIフィルタ〕
この区分には、インダクタ、EMI除去フィルタが含まれます。
当連結会計年度は、EMI除去フィルタやインダクタがモビリティ向けで増加しましたが、インダクタがコンピュータやスマートフォン向けで減少しました。
その結果、インダクタ・EMIフィルタの売上高は前連結会計年度に比べ10.4%減の175,324百万円となりました。
〔高周波・通信〕
この区分には、コネクティビティモジュール、高周波モジュール、表面波フィルタ、樹脂多層基板などが含まれます。
当連結会計年度は、樹脂多層基板が増加しましたが、表面波フィルタや高周波モジュール、コネクティビティモジュールがスマートフォン向けで大きく減少しました。
その結果、高周波・通信の売上高は前連結会計年度に比べ14.1%減の453,646百万円となりました。
〔エナジー・パワー〕
この区分には、リチウムイオン二次電池、電源モジュールが含まれます。
当連結会計年度は、リチウムイオン二次電池がパワーツール向けで増加しました。
その結果、エナジー・パワーの売上高は前連結会計年度に比べ18.9%増の214,556百万円となりました。
〔機能デバイス〕
この区分には、センサ、タイミングデバイスなどが含まれます。
当連結会計年度は、センサがモビリティ向けで増加しましたが、センサやタイミングデバイスがコンピュータ向けで減少しました。
その結果、機能デバイスの売上高は前連結会計年度に比べ12.8%減の92,778百万円となりました。
③用途別の売上高概況
当連結会計年度の用途別の売上高を前連結会計年度と比較した概況は、以下のとおりであります。
〔通信〕
当連結会計年度はスマートフォン向けで樹脂多層基板が増加しましたが、高周波モジュールやコネクティビティモジュール、表面波フィルタ、積層セラミックコンデンサが減少しました。
その結果、通信用途の売上高は前連結会計年度に比べ15.4%減の659,244百万円となりました。
〔モビリティ〕
当連結会計年度は、円安による増収効果や自動車生産台数の回復もあり、積層セラミックコンデンサやEMI除去フィルタの売上が増加しました。
その結果、モビリティ用途の売上高は前連結会計年度に比べ16.0%増の390,198百万円となりました。
〔コンピュータ〕
当連結会計年度は、PC向けで積層セラミックコンデンサやインダクタが大きく減少しました。
その結果、コンピュータ用途の売上高は前連結会計年度に比べ24.5%減の224,714百万円となりました。
〔家電〕
当連結会計年度は、パワーツール向けでリチウムイオン二次電池が増加しました。
その結果、家電用途の売上高は前連結会計年度に比べ8.0%増の197,831百万円となりました。
〔産業・その他〕
当連結会計年度は、ヘルスケアや産業機器向けで売上が増加しましたが、代理店向けで売上が減少しました。
その結果、産業・その他用途の売上高は前連結会計年度に比べ0.7%減の214,809百万円となりました。
④生産、受注及び販売の実績
イ)生産実績
当連結会計年度のセグメント別の生産実績は、下表のとおりであります。
|
|
生産実績 (2022年4月1日~2023年3月31日) |
|||
|
金額(百万円) |
構成比(%) |
前連結会計 年度比(%) |
||
|
|
コンデンサ |
793,619 |
44.5 |
△8.6 |
|
|
インダクタ・EMIフィルタ |
180,392 |
10.1 |
△13.9 |
|
|
コンポーネント |
974,011 |
54.6 |
△9.6 |
|
|
高周波・通信 |
458,344 |
25.7 |
△12.8 |
|
|
エナジー・パワー |
244,374 |
13.7 |
26.2 |
|
|
機能デバイス |
95,592 |
5.3 |
△14.1 |
|
|
デバイス・モジュール |
798,310 |
44.7 |
△3.9 |
|
|
その他 |
11,615 |
0.7 |
△3.9 |
|
|
計 |
1,783,936 |
100.0 |
△7.1 |
(注)1.金額は、販売価格で表示しております。
2.以下のセグメント別諸表については、主たる事業である電子部品並びにその関連製品の生産、受注及び販売の実績を記載しております。
ロ)受注実績
当連結会計年度のセグメント別の受注高及び受注残高は、下表のとおりであります。
|
|
受注高 (2022年4月1日~2023年3月31日) |
受注残高 (2023年3月31日現在) |
|||||
|
金額 (百万円) |
構成比 (%) |
前連結会 計年度比 (%) |
金額 (百万円) |
構成比 (%) |
前連結会計 年度末比 (%) |
||
|
|
コンデンサ |
645,999 |
42.9 |
△21.9 |
135,868 |
40.0 |
△40.6 |
|
|
インダクタ・EMIフィルタ |
156,995 |
10.4 |
△23.5 |
28,923 |
8.5 |
△38.8 |
|
|
コンポーネント |
802,994 |
53.3 |
△22.2 |
164,791 |
48.5 |
△40.3 |
|
|
高周波・通信 |
417,395 |
27.7 |
△21.7 |
70,205 |
20.7 |
△34.1 |
|
|
エナジー・パワー |
187,886 |
12.5 |
△7.4 |
77,388 |
22.8 |
△25.6 |
|
|
機能デバイス |
87,938 |
5.9 |
△21.7 |
21,784 |
6.4 |
△18.2 |
|
|
デバイス・モジュール |
693,219 |
46.1 |
△18.3 |
169,377 |
49.9 |
△28.6 |
|
|
その他 |
8,517 |
0.6 |
△55.7 |
5,590 |
1.6 |
△35.9 |
|
|
計 |
1,504,730 |
100.0 |
△20.8 |
339,758 |
100.0 |
△34.9 |
(注)1.金額は、販売価格で表示しております。
2.コンピュータやスマートフォン向けで積層セラミックコンデンサの受注残高が大きく減少したことにより、コンデンサの「受注残高」が前連結会計年度末比で、大幅な減少となりました。
3.コンピュータやスマートフォン向けでインダクタの受注残高が大きく減少したことにより、インダクタ・EMIフィルタの「受注残高」が前連結会計年度末比で、大幅な減少となりました。
4.スマートフォン向けで高周波モジュール、表面波フィルタの受注残高が大きく減少したことにより、高周波・通信の「受注残高」が前連結会計年度末比で、大幅な減少となりました。
ハ)販売実績
当連結会計年度のセグメント別の販売実績は、下表のとおりであります。
|
|
販売実績 (2022年4月1日~2023年3月31日) |
|||
|
金額(百万円) |
構成比(%) |
前連結会計 年度比(%) |
||
|
|
コンデンサ |
738,841 |
43.8 |
△6.3 |
|
|
インダクタ・EMIフィルタ |
175,324 |
10.4 |
△10.4 |
|
|
コンポーネント |
914,165 |
54.2 |
△7.1 |
|
|
高周波・通信 |
453,646 |
26.9 |
△14.1 |
|
|
エナジー・パワー |
214,556 |
12.7 |
18.9 |
|
|
機能デバイス |
92,778 |
5.5 |
△12.8 |
|
|
デバイス・モジュール |
760,980 |
45.1 |
△6.6 |
|
|
その他 |
11,651 |
0.7 |
△11.6 |
|
|
計 |
1,686,796 |
100.0 |
△6.9 |
ニ)用途別販売実績
当連結会計年度の用途別の販売実績は、下表のとおりであります。
|
|
販売実績 (2022年4月1日~2023年3月31日) |
|||
|
金額(百万円) |
構成比(%) |
前連結会計 年度比(%) |
||
|
|
通信 |
659,244 |
39.1 |
△15.4 |
|
|
モビリティ |
390,198 |
23.1 |
16.0 |
|
|
コンピュータ |
224,714 |
13.3 |
△24.5 |
|
|
家電 |
197,831 |
11.7 |
8.0 |
|
|
産業・その他 |
214,809 |
12.8 |
△0.7 |
|
|
計 |
1,686,796 |
100.0 |
△6.9 |
(注)当社推計値に基づいております。
ホ)最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
|
相手先 |
前連結会計年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
||
|
金額(百万円) |
割合(%) |
金額(百万円) |
割合(%) |
|
|
Hon Hai Technology Group |
249,815 |
13.8 |
206,302 |
12.2 |
(2)財政状態
当連結会計年度末の総資産は、売掛金や現金及び預金は減少しましたが、棚卸資産が増加したことにより、前連結会計年度末に比べ63,592百万円増加し、2,872,763百万円となりました。負債は、未払税金や買掛金の減少により、前連結会計年度末に比べ74,972百万円減少し、470,287百万円となりました。資本は、主に利益剰余金の増加により、前連結会計年度末に比べ138,564百万円増加し、2,402,476百万円となりました。株主資本比率は、前連結会計年度末に比べ3.0ポイント上昇の83.6%となりました。
(3)キャッシュ・フロー
①キャッシュ・フローの状況
<営業活動によるキャッシュ・フロー>
当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、棚卸資産の増加が101,368百万円となりましたが、キャッシュ・フローの源泉となる当期純利益が253,395百万円、減価償却費が161,276百万円となったことなどにより、276,278百万円のキャッシュ・インとなりました。
営業活動によるキャッシュ・フローは前連結会計年度に比べ145,180百万円の減少となりました。
<投資活動によるキャッシュ・フロー>
当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、有価証券及び投資項目の償還及び売却が44,081百万円となりましたが、生産能力増強を中心とした有形固定資産の取得による支出が189,951百万円、有価証券及び投資項目の購入が38,567百万円となったことなどにより、157,850百万円のキャッシュ・アウトとなりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは前連結会計年度に比べ54,450百万円の増加となりました。
<財務活動によるキャッシュ・フロー>
当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払いが92,018百万円、自己株式の取得が80,009百万円となったことなどにより、173,708百万円のキャッシュ・アウトとなりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは前連結会計年度に比べ56,203百万円の減少となりました。
②資本の財源及び資金の流動性
イ)財務戦略と経営資源の配分に関する考え方
当社グループは、健全な財務体質と高い資本効率を両立することを目指し、市場環境・競争環境に応じた最適な経営資源配分を行ってまいります。
財務体質については、事業環境の変化に機敏に対応し、持続的な利益成長を達成するとともに、厳しい環境下においても経営の安定を維持し、金融市場の市況悪化等のリスクへ備えるため自己資本の充実に努めております。また、信用格付は「AA+(信用力は極めて高く、優れた要素がある)」(格付投資情報センターによる)を取得し、資金調達が必要な場合に円滑かつ低コストの調達を可能としております。
経営資源の配分につきましては、「中期方針2024」に記載のキャピタル・アロケーション方針に基づき、資本効率と成長性を重視した投資と株主還元を行ってまいります。
資本効率については、継続的な資本効率の改善を目的としてROIC(税引前)20%以上を目標値として設定しております。また、資本コストを投資の意思決定と事業評価に反映しており、当連結会計年度末における当社グループの資本コスト(WACC)は7.5%(当社推計値)となっており、税引後ベースの比較においても安定的にROICが資本コストを上回る構造を維持しております。
株主還元については、長期的な企業価値の拡大と企業体質の強化を図りながら、1株当たり利益を増加させることにより、配当の安定的な増加に努めることを基本方針とし、中期的に配当性向30%程度を目安にDOE(株主資本配当率)4%以上を実現することといたします。また、自己株式の取得につきましても株主還元の手段として、資本効率の改善等を目的として適宜実施することといたします。
ロ)資金調達と手許流動性
当社グループは、設備投資及びその他の事業資金については、自らの事業活動により獲得した内部資金で対応することを基本方針としておりますが、事業の成長に向けた投資や運転資金のために資金需要が生ずる場合には、時々の金融市場の状況を踏まえた適切な手段により外部から調達することとしており、銀行からの借入及び国内普通社債発行による資金調達を適宜実施しております。健全な財務体質を維持し、また主要な取引先金融機関と良好な関係を構築しており、今後の事業資金の調達に関して問題はないと認識しております。
完全子会社の資金需要に対しては、原則として銀行など外部からの資金調達を行わず、当社及び関係会社からのグループファイナンスにより対応しており、資金調達の一元化と資金効率の向上を図っております。
また、当社グループは、事業活動による資金需要への機動的な対応と金融市場の市況悪化等のリスクを最小限に抑えるため、月平均売上高2.5か月~3.5か月を必要な資金流動性の水準とし、確保しております。事業の状況によりこの水準を一時的に超過する場合もありますが、キャピタル・アロケーション方針に基づく資源配分へ資金の充当を進めることにより適正化を図ってまいります。当連結会計年度における現金及び預金、短期投資、有価証券の流動性資金の残高は493,253百万円となり月平均売上高3.5か月相当の流動性を確保しております。事業投資の原資として手許資金を保有しているため、投機目的の運用は行わず、信用リスクが小さいと考えられる銀行への預金など、安全性の高い金融商品に分散して資金を保有しております。なお、当連結会計年度における社債及び借入金等の有利子負債の残高は111,999百万円となっております。また、当連結会計年度における現金及び現金同等物の残高は469,406百万円となっております。
(4)事業別セグメント等の変更について
当社グループは、2021年11月公表のVision2030及び中期方針2024において、「3層ポートフォリオ」という名称で当社グループの事業ポートフォリオの考え方を整理しました。それに伴い、当第1四半期連結累計期間より、3層ポートフォリオに合わせて事業別セグメントを変更しております。また、事業別セグメント内の売上高区分と用途別の売上高区分も変更しております。事業別セグメント及び事業別セグメント内の売上高区分並びに用途別の売上高区分の変更内容は以下のとおりです。
<事業別セグメント及び事業別セグメント内の売上高区分の変更>
<用途別の売上高区分の変更>
(5)重要な会計方針及び見積
当社グループの連結財務諸表は、米国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成しております。ただし、関連当事者情報については、連結財務諸表規則に従って開示しております。
連結財務諸表の作成にあたって、連結会計年度末における資産・負債の計上金額、偶発資産・負債の開示情報及び収益・費用の計上金額に影響する見積や仮定を使用する必要があります。
当社グループは、連結財務諸表の作成において以下のものを重要な会計方針と考えておりますが、全ての会計方針の包括的な記載を目的としたものではありません。当社グループの重要な会計方針については連結財務諸表注記事項Ⅰに記載しております。
なお、当社グループを取り巻く環境や状況の変化により、これらの見積や仮定が実際の結果と異なる可能性があります。
イ)棚卸資産
当社グループは、棚卸資産を主として総平均法による低価法により評価しております。棚卸資産の売却可能性や劣化度合いを定期的に見直しており、需要動向及び市況の変化に基づく過剰や長期滞留、陳腐化を考慮して評価減を行っております。実際の需要動向や市況が想定した見積より悪化した場合、追加の評価減が必要となる可能性があります。
ロ)有価証券及び投資有価証券
当社グループは、市場性がなく容易に決定できる公正価値のない持分証券は、同一発行体の同一又は類似取引などの観察できる価格の変動を加減算することで測定、評価損益を純損益に計上しております。売却可能負債証券は、公正価値が取得原価又は償却原価を一定割合又は一定期間下回った場合、価格の下落が一時的でないと判断し、減損処理を行っております。また、未実現損失が一定期間を超えて発生した場合、公正価値が回復するまでに売却する予定や必要性及び発行体の格付などを考慮して、減損処理の必要性を判断しております。発行体の経営状態が悪化した場合、もしくは市場において悪影響を与える事象が発生した場合には、追加の評価損や減損処理が必要となる可能性があります。
ハ)長期性資産の減損及び処分
当社グループは、必要に応じて、事業別資産グループごとの保有及び使用中の長期性資産の帳簿価額と割引前将来見積キャッシュ・フローを比較することにより、減損の要否を判定しております。長期性資産の帳簿価額に減損が生じていると判断した場合、当該資産の帳簿価額が公正価値を超える金額を減損損失として認識しております。また、除却対象の長期性資産については、除却予定時期を期限として耐用年数の見直しを行い、売却予定の長期性資産については、帳簿価額又は売却に要する費用控除後の公正価値のうちいずれか低い価額で評価されます。割引前将来見積キャッシュ・フロー、除却予定時期及び公正価値の変更を要した場合には、追加の損失が発生する可能性があります。
ニ)のれん及びその他の無形資産
当社グループは、のれん及び耐用年数が確定できない無形資産は償却を行わず、年1回及び減損の可能性を示す事象の発生又は状況の変化が生じた時点で減損テストを行うこととしております。全てののれんは、企業結合のシナジー効果から便益を享受する報告単位に配分されます。報告単位の帳簿価額が公正価値を上回る場合、その報告単位に配分されたのれんの帳簿価額を限度とし、当該差額をのれんの減損損失として認識しております。報告単位の公正価値は、主として割引キャッシュ・フロー法により社内で評価しておりますが、必要に応じ、第三者による評価を活用しております。この手法は、将来の見積キャッシュ・フロー、報告単位ごとのリスクを反映した割引率、永久成長率等多くの見積り及び前提を使用しております。また、将来の見積キャッシュ・フローに使用される前提は、当社グループが決定した事業計画に基づいており、過去の経験、製品及び技術動向、市場データ、現在及び見込まれる世界経済の状況を考慮しております。当社グループは、将来キャッシュ・フロー及び公正価値の見積は合理的であると考えておりますが、事業遂行上予測不能の変化に起因して将来キャッシュ・フロー及び公正価値が当初の見積を下回った場合には、のれんの減損損失を追加計上する可能性があります。
ホ)退職給付
当社グループは、従業員の退職給付費用及び退職給付債務は、数理計算を行う際に使用する基礎率に基づいて算出しております。基礎率には、割引率及び年金資産の長期運用利回りや、最新の統計データに基づく退職率・死亡率・昇給率が含まれます。割引率は長期国債及び優良社債の利回りを参考に決定しております。また、年金資産の長期運用利回りは、投資対象資産の資産区分ごとの将来収益に対する予測や過去の運用実績に加えて、長期国債の利回りなどを考慮して決定しております。基礎率の変更は、当社グループの財政状態、業績及びキャッシュ・フローに影響を与えます。割引率の低下は、退職給付債務を増加させ、数理計算上の差異の償却により翌期以降の退職給付費用を増加させます。また、年金資産の長期運用利回りの低下は、期待運用収益の減少により退職給付費用を増加させます。
へ)繰延税金資産
当社グループは、繰延税金資産について、その実現可能性を将来の課税所得及び慎重かつ実現可能性の高い継続的なタックス・スケジュール等を検討することで判断しており、繰延税金資産の全部又は一部を将来実現できないと判断した場合、相応の評価性引当金を計上しております。将来の利益計画が実現できない等の要因に基づき繰延税金資産の実現可能性が低下した場合、評価性引当金の追加計上が必要となる可能性があります。
該当事項はありません。
当社グループは、材料から製品までの一貫生産体制を構築しており、材料技術、プロセス技術、商品設計技術、生産技術、そしてそれらをサポートするソフトウェア技術、分析・評価技術等を独自に開発しております。これら技術を相互に連携させることにより、顧客ニーズに対する迅速かつ柔軟な対応を実現しております。さらに、外部コンソーシアムや大学、企業等とも積極的に協業することにより、将来を見越した技術・製品の開発を推進し、新たな市場やイノベーションの創出を目指しております。また、今日の通信市場における5Gの普及・拡大やモビリティ市場における自動車の電動化・電装化などを背景とした新たな成長ステージにおいて、競争力のある独自製品の開発を行っております。拡大するIoT社会に対しては、センサや通信技術を融合した新たな価値提供の実現に向けて取り組んでおります。近年は気候変動や資源の枯渇など多くの社会課題が深刻化しており、当社グループは研究開発活動を通じ、これら社会課題の解決へも貢献してまいります。
コンポーネント事業分野では、小型化、大容量化、高信頼性をキーワードに、積層セラミックコンデンサ、インダクタ、EMI除去フィルタ等の開発を推進しました。インダクタでは、自動車の電装化進展に対応した大電流のパワーインダクタやインターフェース用のインダクタをリリースしました。今後も市場のニーズに対応した製品開発に取り組み、自動車の高性能化・高機能化に貢献してまいります。また、軽薄短小化を進めることにより、省資源・省エネ化にも貢献してまいります。
デバイス・モジュール事業分野では、小型化、高性能化、低消費電力化をキーワードに、表面波フィルタ、高周波モジュール、樹脂多層基板、コネクティビティモジュール、リチウムイオン二次電池、センサ等の開発を推進しました。表面波フィルタにつきましては、スマートフォンの小型化・高機能化への貢献が評価され、弾性表面波素子及びその製造方法の開発で文部科学大臣表彰「科学技術賞(開発部門)」を受賞しました。また、エッジAIモジュール「Type1WV」「Type2DA」が、「CEATEC 2022」において「CEATEC AWARD 2022」キーテクノロジー部門グランプリを受賞しました。今後も、業界をリードする革新的な製品や技術を通じて、市場のニーズに対応したラインアップ拡充に取り組み、電子機器の小型化・高機能化・低消費電力化に貢献してまいります。
本社研究開発部門では、新規事業創出に向けて、Vision 2030で掲げる4つの事業機会(通信・モビリティ・環境・ウェルネス)において、新技術・新商品、並びに当社グループの事業を幅広く支える基盤技術の開発を行っております。本社研究開発部門から出た製品の事例としては、当社と株式会社ACCESSが提供する現場の業務改善支援ツール「JIGlet(ジグレット)」が「第16回 ASPIC IoT・AI・クラウドアワード 2022」IoT部門の「働き方改革賞」を受賞しました。今後も、新たな価値提供につながるイノベーションを推進し、業界をリードする革新的な製品や技術を提供して社会に貢献するとともに、企業価値の持続的向上を目指して前進してまいります。
当社の開発体制は、技術・事業開発本部、モノづくり技術統括部、及び各事業部に属する開発部門から成ります。事業部系の開発部門では、担当品種に関する技術開発及び新製品開発に取り組んでおります。技術・事業開発本部とモノづくり技術統括部では主に、新規事業創出に向けた技術開発、要素技術開発とそのプラットフォーム化に注力しています。また、オープンイノベーションの取り組みとして、企業や大学に向けて当社の部品を使った新しいアイデアを広く募集し、ともに実現を目指す共創プロジェクト「KUMIHIMO Tech Camp with Murata」を開始しました。当社みなとみらいイノベーションセンター、野洲事業所、横浜事業所などの研究開発拠点の連携を強化するとともに、技術交流など外部との連携強化を図り、オープンイノベーションを促進することで業界をリードする革新的な製品や技術を提供してまいります。
最近2連結会計年度における各セグメント別の研究開発活動に要した費用は、下表のとおりであります。
当社グループは、当第1四半期連結累計期間より、事業別セグメントの区分を変更しております。詳細は「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (4)事業別セグメント等の変更について」に記載のとおりです。また、各セグメントに帰属しない基礎研究費について、「本社部門」として分類する方法から、各セグメントに配賦する方法に変更しております。
なお、前連結会計年度の金額は、上記変更に応じて組み替えた後の金額を表示しております。
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前連結会計年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
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金額(百万円) |
金額(百万円) |
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コンポーネント |
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デバイス・モジュール |
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その他 |
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計 |
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