第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)会社の経営の基本方針

当社グループは基本理念として「事業は人なり」「商いの基は品質にあり」「革新なくして未来なし」を掲げております。この理念を組織全体に浸透させ社会的責任を果たし持続的な成長を実現することにより、株主・取引先・社員・地域社会の信頼と期待にお応えできると確信しております。

 上記の理念を経営の根幹に持ちつつ事業環境の変化に対応するために革新を進めてまいります。

 

(2)目標とする経営指標

目標とする経営指標としては、ROE(自己資本利益率)の向上によって企業価値の増大を目指してまいります。中長期的に5%以上という目標を掲げ、その達成に向けて収益力の向上と資産効率の改善に積極的に取り組んでまいります。

 

(3)中長期的な会社の経営戦略

当社グループは、2023年4月からスタートする新中期経営計画の策定に当たり、従来からある「基本理念」「コーポレート・メッセージ」に「存在意義:人と技術の力で、豊かな社会と快適な生活をつくりだす」を新しく加えて「山村グループの基本哲学(フィロソフィ)」を定めました。また、「グループ経営ビジョン」を「100年先も必要とされる会社」に刷新いたしました。近年、外部環境の変化が加速している中でこのビジョンを実現するためには、当社が掲げる3つの基本理念に立ち返って事業に取り組んでいくことが大切であると考え、これからも様々な課題に長期的に挑戦していく事業基盤が肝要であるとの思いをこめて、「成長に向けた事業基盤の整備」をテーマとする3ヵ年の新中期経営計画を策定しております。新中期経営計画では以下の5つの経営方針を推進してまいります。

 

(ⅰ)財務基盤の整備

現在進めている不採算事業からの撤退や不採算製品の整理を着実に進める。資産の有効活用を意識した取り組みにより徹底的に足元固めをする。

(ⅱ)既存事業を強化する仕組みづくり

環境変化の大きい中でも既存事業で収益を確保できる仕組みづくりを行う。

(ⅲ)新しい事業を構築する準備

長期的に成長し続けられるよう、新しい取り組みへの議論を進め、あらゆる観点から準備を行う。

(ⅳ)循環型社会の実現に向けた製品開発

自社の環境対応にとどまらず、事業化も強く意識し、異業種連携などによって循環型社会や脱炭素社会に向けた開発を加速させる。

(ⅴ)従業員が誇りを持って働き続けたいと思える会社づくり

グループの「基本哲学」を理解し、関わる全ての人や社会から必要とされ続けることを私たちの誇りとしたい。

 

 

(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

上記の経営方針に基づき、次のとおり課題達成に向けて努力してまいります。

 

①ガラスびん関連事業

国内ガラスびん市場は、新型コロナウイルス感染症の影響による需要変動がありましたが、行動制限が緩和された直近ではアルコール関連等、一部業種においては回復基調にあります。その中で昨年の同業他社の工場閉鎖や溶解窯の更新の影響がありガラスびん業界全体で供給不足の状況が続いています。ただ長期的には少子高齢化による人口減少や他素材容器への転換等による需要減が見込まれています。また、世界情勢不安を発端とした原燃料費高騰によるコスト上昇についても引き続き改善が難しい状況です。ガラスびん関連事業は品質確保や安定供給のために実施する溶解窯の更新が必要であり、更新後は減価償却費の増加が見込まれます。このような状況において、山村グループの主力事業としてグループ内の連携を強化しながら収益体質の確立に取り組んでまいります。そのため、変動する需給バランスに対応した最適な製造販売体制を構築してまいります。また生産技術の開発や生産支援システムの開発により人材不足やコスト削減に取り組んでまいります。開発分野に関しましては、多様化する市場と環境面のニーズに応えるため、高付加価値品の開発や脱炭素社会に向けた技術調査に取り組んでまいります。

②プラスチック容器関連事業

国内のプラスチックキャップ事業では、今後より一層市場と顧客の動向を注視し、スピーディで効率のよい生産体制を構築してまいります。プラスチック環境問題に対しては環境に配慮したキャップ開発およびキャップの水平リサイクル(使用済みキャップを新しいキャップへ再生する高品位なマテリアルリサイクル)体制の構築に取り組んでまいります。また、2022年11月に上市しました医療・介護向け製品の事業基盤づくりに取り組んでまいります。原料および各種資材の供給不足や価格高騰による製造コストの上昇が予想されますが、様々な取り組みにより安定調達やコスト削減を図り、販売価格の改定も含めて収益力の強化に取り組んでまいります。海外においては、子会社と連携しながら増産体制を構築し、アジアでの販売強化を目指してまいります。

③物流関連事業

物流関連事業では、幅広い事業範囲で蓄積したノウハウと機能を活かしながら、新規顧客の獲得に取り組んでまいります。また、働きやすい職場づくりとともに、2024年問題を見据えたトラック乗務員の採用強化と教育、およびコア人材の育成等を行い、将来を担う人材の確保に努めてまいります。さらに、グループ内の相乗効果の強化や、不採算営業所の収益改善および作業・配送の効率化等の取り組みにより利益体質の強化を進めてまいります。

④ニューガラス関連事業

ニューガラス関連事業では、世界情勢や市場の変動の激しい中、当社の主力分野であるエレクトロニクス関連およびエネルギー関連での新製品開発や生産技術開発、生産の効率化に取り組み、グローバルに事業の拡大を目指してまいります。また、高速通信や環境関連製品等、社会のニーズに応えた差異化製品の開発にも取り組んでまいります。国内子会社においては、高速通信・半導体・センサー・映像および殺菌用製品の販売拡大や新製品開発により事業を拡大し、生産ラインの再構築による生産効率化に努めてまいります。

 

・海外事業におきましては、選別と強化を検討してまいります。海外ネットワークの活用により新市場開拓、製品の拡販を推進し、相乗効果をさらに発揮するために国内外の連携を強化してまいります。また、米国のガラスびん製造関連会社は、当社のモニタリングを強化し適時に支援を行うことで、利益体質の確立を目指します。

 

・研究開発センターで開発を進めてきた植物工場におきましては、オリジナルブランドの『きらきらベジ』や機能性野菜等の販売を順調に拡大しております。今後も機能性野菜の品種増に向けた取り組みや、栽培条件の改善や効率化などの研究開発を継続し、発展させてまいります。個人消費者向けのECの販売も展開し、より一層の拡販とブランドの定着に向けた活動を強化してまいります。また、植物工場事業を行うための合弁会社である山村JR貨物きらベジステーション株式会社は、2023年4月の事業開始に向けて2023年3月末に工場を竣工しました。

 植物工場以外の新規技術開発として産官学連携等を活用した技術開発を進めております。新たな収益源となるよう製品化を目指し、新規事業を早期に立ち上げできるように取り組んでまいります。

 

2【サステナビリティに関する考え方及び取組】

 当社グループのサステナビリティに関する基本方針およびこれまでの取組は、次のとおりです。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度において当社グループが判断したものであります。

 

(1)サステナビリティ基本方針

 当社グループは2023年6月にサステナビリティ基本方針を次のとおり定めました。

  当社グループは、100年以上の歴史を礎に、基本哲学(フィロソフィ)に基づき、「環境」「社会」「ガバナンス」に関する社会課題の解決に適切に対応し、「持続可能な社会の実現」と「持続可能な企業価値向上」を追求してまいります。

 

(2)ガバナンス

 当社は、社長執行役員を委員長とするグループサステナビリティ委員会を設置し、サステナビリティ全般に関するリスクと機会について監視・管理するとともに、関係部門やグループ会社と連携の上、各種取組みを推進しております。また、重要事項について必要に応じて役員会議体へ報告した上で、全社的な経営戦略への統合を図っております。

 なお、以下の主要項目については、個別に体制を設けた上で監督・統制に努めております。

 

・環境(環境委員会)

・人権(人権啓発推進委員会)

・情報セキュリティ(情報セキュリティ委員会)

・腐敗、贈収賄防止(内部監査、内部通報制度)

 

(3)環境

 廃棄物問題と気候変動問題に代表される地球規模での環境問題に対する社会の関心は引き続き高い状態が続いており、「循環型社会の実現」と「脱炭素社会の実現」に向けて様々な動きが開始されております。

 当社は創業以来「循環型社会の実現に貢献する」という精神を重視しながら事業を進めてまいりましたが、環境活動の効果を更に高めるために、持続可能な開発目標(SDGs)の17の目標と169のターゲットを意識した活動を取り入れました。具体的には、「省エネルギー・省資源の推進」「環境負荷低減の推進」「地球温暖化対策・CO排出量低減の推進」「持続可能な社会実現への3R(リデュース・リユース・リサイクル)活動の推進」「廃棄物の減量化及び再資源化の推進」「環境改善に寄与する製品開発の推進」「環境に配慮した製造設備、機器の開発」「地球環境活動への参加」に取り組み、その結果は環境部門管掌役員を委員長とする全社環境委員会で確認をしております。また、特に喫緊の課題である気候変動対策については、パリ協定が定める目標に科学的に整合する温室効果ガスの排出削減目標であるSBTの認定取得を目指すことをコミットし、当社グループとしてScope1+2を2019年度基準に対し2030年度には46.2%削減すること、およびScope3も同様に27.5%削減することを目指します。

 当社は環境マネジメントシステムの運用により、環境関連法規および社会的約束の順守、継続的な改善に取り組んでまいりました。今後も持続可能な社会の実現のため、地域および環境との調和を重要な経営課題と認識し、社会からの期待や要請を捉え、地球環境負荷の低減に、より一層貢献してまいります。

 

(4)コンプライアンス

 当社グループでは、「企業活動に関する基本指針」においてコンプライアンスに関する指針を定めており、それらの周知を図るとともに、実践を求めております。

 また、当社グループではコンプライアンスに関する教育を適宜実施するとともに、内部監査部門が各部署に対して内部監査を実施し、各部署のコンプライアンスに関する取り組み状況を確認し、その結果を取締役会に報告しております。

 組織的・個人的行為にかかわらず、コンプライアンスに関する違反行為を速やかに認識し、危機を回避することを目的に内部通報制度を設けております。当社グループおよび協力会社の役職員が利用可能で、社内受付窓口と社外受付窓口(顧問法律事務所)を設置し、通報は専用Webサイトへの投稿、メール、投書、専用の電話などにより受付けております。制度の運用にあたっては規程を設け、通報者が通報によって不利益を被ることがないことを明記し、制度を安心して利用できるように配慮しております。

 (「企業活動に関する基本指針」の詳細は、当社Webサイトをご参照ください。

 

 

(5)人権

 当社グループの基本理念は人権を尊重することを根底にしております。当社グループは、今後もグローバル社会とともに発展していくにあたり、自らの事業活動が、人権尊重を前提に成り立っているものでなければならないと認識しております。取り組みにあたっては、国連の「ビジネスと人権に関する指導原則」を始めとした国際的な人権規範を支持し尊重しております。その上で「企業活動に関する基本指針」や「山村グループ人権方針」を定めそれらの周知を図るとともに、人権尊重への理解と実践を求めております。

 当社では「人権啓発推進委員会」を定期的に開催し、各部門・グループ各社から人権啓発活動の報告を受け、取り組み状況を確認しております。また、人権に関する研修や、イントラネットを利用して情報発信を実施することなどにより、人権尊重の啓発に努めております。

 当社では内部通報制度を設けており、社内受付窓口では人権に関する相談も受付けております。また各事業所にはハラスメント相談員を配置し、相談や苦情に対応しております。内部通報やハラスメント相談への対応方法を規程に定め、通報者や相談者が申し出によって不利益を被ることがないことを明記し、制度を安心して利用できるように配慮しております。

 (「山村グループ人権方針」の詳細は、当社Webサイトをご参照ください。

 

(6)人的資本

 当社グループでは、基本理念に「事業は人なり」を掲げており、「人間を尊重し、明るい経営を実現する」との思いを込めております。

 この思いは、「社員にとって会社が生きがいのある仕事の場となるような経営を目指し、そのために社員全員が仕事を通じて切磋琢磨し、努力が正しく報いられる会社をつくりあげること」を意味しております。

 これらの考え方に基づき、社員一人ひとりが個性と能力を発揮できる、働きがいのある職場づくりを目指しております。

 具体的には、当社では研修教育基本方針を定め、年齢や等級別に実施する階層別研修のほか、選抜型研修や自己啓発支援などを行っております。さらに、主体的なキャリア開発や成長につながる機会・場を提供するため、自らが異動希望先を申告できる「オープンチャレンジ制度」や社員一人ひとりのキャリア志向を重視した「職群転換制度」を設けております。

 また、ダイバーシティを推進するため、ワークライフバランスの支援として、在宅勤務制度やコアタイムのないスーパーフレックス制度、法令を上回る3歳までの育児休業制度等を導入しております。

さらに、社員一人ひとりのこころと身体の健康増進、および安全で安心できる職場環境を守るため、法令に定める定期健康診断はもちろんのこと、健康セミナーやメンタルヘルスセミナー、安全衛生委員会を中心とした安全衛生推進活動に注力しております。

 なお、人的資本に関する指標は、「第1 企業の概況 5 従業員の状況」に記載しております。

 

 

3【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。

なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであり、事業等のリスクはこれらに限られるものではありません。

 

(1)ガラスびん関連事業の計画について

ガラスびん関連事業の計画について、国内ガラスびん業界の年間出荷量は前期比102.4%と増加しましたが、長期的には少子高齢化による人口減少や他素材容器への転換等による需要減が見込まれています。当社グループ(当社および連結子会社)では、この傾向が続くものと想定して事業計画を組んでおりますが、更に想定を上回って進行した場合、販売量が変動する可能性があります。

 

(2)プラスチック容器関連事業の計画について

プラスチックキャップについては、新型コロナウイルス感染症の動向や天候、気温により販売量が大きく変動する可能性があります。

また、新規開発製品の販売や新たな顧客への販売には、ライン適性テスト等の顧客評価に合格することが条件となっており、その評価の進捗状況によっては、販売開始時期や販売量が変動する可能性があります。昨今は世界的に海洋プラスチック問題が取り上げられており、今後の状況によっては販売量が変動する可能性があります。

 

(3)物流関連事業の計画について

物流関連事業は、構内作業、配送の業務請負を行っておりますが、売上高の約6割が少数の大口顧客との取引によるものであり、大口顧客との契約を喪失した場合、売上高に大きく影響する可能性があります。さらには、人手不足による人員確保のための採用経費や労務費の高騰が利益圧迫の要因になる可能性があります。

 

(4)ニューガラス関連事業の計画について

ニューガラス関連事業の主要な顧客であるエレクトロニクス、エネルギー、自動車および光通信業界はグローバルなビジネスを展開しており、その技術革新のスピードは非常に速く、しかも常に低価格化対応を要求されております。当社グループでは顧客のニーズを満たす製品の迅速な開発と安定的な供給に努めておりますが、市場や顧客の製品出荷動向や低価格化により、販売量が大きく変動する可能性があります。

また、今後さらなる技術革新により一層の伸長が期待できる業界であるため、競合他社に加え新規事業者の参入意欲も旺盛であり、将来顧客が当社グループから調達先を他社に切替える可能性があります。

 

(5)海外での事業展開について

海外事業におきましては、東南アジア、中国、米国などの海外市場での事業を展開してまいります。これらの投資損益や持分の投資評価額、海外企業との商取引については、為替変動による影響を受ける状況にあります。このため一部取引では為替予約などのリスクヘッジを行っておりますが、為替リスクを完全に回避することは困難です。よって為替相場が急激に変動すると、当社グループの経営成績および財政状況に重要な影響を及ぼす可能性があります。

また、海外諸地域、特に投資先諸国および取引先諸国の政治情勢や各種規制の動向、新たな法令の制定等は、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

米国のガラスびん製造関連会社において、米国の経済状況等によりガラスびんの販売不振が発生した場合、業績や資金調達に影響を及ぼす可能性があります。

 

(6)原油価格について

天然ガスや重油などのガラス溶融の燃料やプラスチックキャップの主原料および電力は、原油価格の動向と為替変動の影響により、仕入価格が大きく変動する可能性があります。また、原油価格の動向により物流関連事業において車両の燃料費が大きく変動する可能性があります。

事業計画においては、各種情報に基づき推測しうる範囲の価格設定をしておりますが、想定を超える価格変動が生じた場合、業績見込みが大きく変動する可能性があります。

 

(7)情報セキュリティについて

当社では、ITシステムを活用することで円滑な業務を行い、更なる業務の効率化を進めております。しかし、万が一、外部要因による不可抗力でシステムが長期間にわたり安定稼働できない場合、当社業務が著しく停滞することにより業績に悪影響を及ぼす可能性があります。また、外部に個人情報や法人の秘密情報等の情報が漏洩した場合には、当社グループの社会的信用に影響を与え、また損害賠償を請求される等により、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

また、これらのリスクに対応すべく、情報セキュリティ基本方針や個人情報保護方針を定め、情報セキュリティ委員会の設置、情報セキュリティ教育の実施等の各種対策を講じております。その情報セキュリティ基本方針に基づき、ITインフラの保守、更新、災害対策など管理を徹底しています。外部からの攻撃に対しては、最新の情報を収集し防御態勢を検証しアップデートしています。

 

(8)災害等について

当社グループの製造拠点、販売拠点は顧客との関係、サプライヤーとの関係、経営資源の有効活用等の観点から立地しております。それらの地域に大規模な地震、風水災害等不測の災害や事故が発生した場合に備え、早期に復旧できるよう体制の整備に努めております。しかし想定を超えた災害が発生した場合には、直接的な損害に加え、サプライチェーンの混乱等により、生産活動が停止し多額の損失が発生する可能性があります。

また、新型コロナウイルス感染症に対して、当社では2023年5月7日まで、社長執行役員を対策本部長とする新型コロナウイルス感染症対策本部を設置し、マスク着用、手洗い・アルコール消毒徹底、出張制限、在宅勤務、時差出勤、食堂の時差利用、執務室のパーティション設置、Web会議等の活用により感染拡大防止策を講じました。感染が大規模に再拡大するなど、今後の経過によっては、当社グループの経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。同様の感染症は今後も発生する可能性があり、想定を超えて世界的に流行し、サプライチェーンや当社グループの従業員に影響が生じた場合は、生産活動の停止等、事業活動の継続に支障をきたし、当社グループの経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(9)環境問題について

当社は全社的な環境管理推進体制を構築し環境保全活動を推進しています。ISO14001の全社統合認証を継続しており、一定の成果を上げておりますが、天然資源や化石燃料を消費して素材を製造することを事業とする当社は、循環型社会の実現、脱炭素社会の実現に貢献することが社会的責任であり、技術開発や技術導入コスト増加、生産体制の見直しなど近年ますます重要度が高まる地球環境問題への対応が業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(10)資金調達について

当社グループは、運転資金・投資資金等を金融機関からの借入等により調達しております。当社グループの経営環境が悪化する等の状況によっては、資金調達が制約される可能性や調達コストが増加する可能性があります。

当社グループの一部借入には財務制限条項が付されております。財務制限条項の詳細は、「第5 経理の状況1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結貸借対照表関係)※7.財務制限条項」に記載のとおりです。連結決算および単体決算それぞれにおいて、財務制限条項のいずれかに抵触することとなった場合には、期限の利益を喪失する可能性があります。

 

(11)人権について

当社グループは「企業活動に関する基本指針」において、基本的人権を尊重し差別的取り扱いを行わないこと、また、強制労働や児童労働を認めず人権侵害に加担しないことを謳い、当社グループ内に周知徹底を図っております。

さらに「山村グループ人権方針」を制定し、当該方針に基づき、国際的な人権規範を考慮しながらその取り組みを進めております。しかし、予期せぬ事態により当社グループで人権問題が発生した場合、またサプライチェーン上に存在する人権問題に適切に対応できない場合、当社グループの信用を失墜させ、業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(12)保有資産の価値下落等について

当社グループが保有する棚卸資産、固定資産および有価証券等について、時価の著しい下落や収益性の低下等が生じた場合、減損損失や評価損等の計上により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

持分法適用関連会社であるアルガラス山村の固定資産の減損損失の認識については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。

 

(13)繰延税金資産の回収可能性について

当社および連結子会社では、繰延税金資産について、将来の課税所得の見積りに基づいて回収可能性の判断を行っております。将来の課税所得見積り額の変更や税制改正による税率変更等が実施された場合には、繰延税金資産が減額され、当社グループの経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

当社の繰延税金資産の回収可能性については「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。

 

(14)信用リスクについて

当社および連結子会社では、債権の貸倒れによる損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定の債権については個別に回収可能性を検討し、回収不能見込額を計上しております。また、債務保証等に係る損失に備えるため、被保証者の財政状態を勘案し、損失負担見込額を計上しております。実際の損失発生額が引当金計上時点の見込額と乖離した場合や、引当金の積み増しを必要とする場合には、当社グループの経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

個別財務諸表における山村インターナショナル・カリフォルニアへの貸付に対する貸倒引当金繰入額とアルガラス山村サウスイーストに対する債務保証損失引当金繰入額については「第5 経理の状況 2 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。

 

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社および持分法適用会社)の財政状態、経営成績およびキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりです。

 

① 財政状態および経営成績の状況

当連結会計年度におけるわが国の経済は、経済社会活動の正常化が進む中で個人消費は緩やかに持ち直し、企業の収益も改善傾向となりました。一方で、海外情勢による資源価格の上昇や物価の上昇等、下振れ懸念があり、景気の先行きは不透明な状況が続いております。

 

このような中、山村グループでは3ヵ年の中期経営計画の最終年度を迎えました。「人や社会とともに、環境に配慮しながら、安心・安全を提供し、未来に誇りを持って引き継いでいける、成長し続ける企業グループ」という長期ビジョンとしての“ありたい姿”に向けて、中期経営計画では「Change and Challenge with You」というスローガンの下、「環境変化に適応した運営体制の構築」「投資効率の追求と収益体質の確立」「事業の拡大と成長戦略の推進」「社会のニーズに応える製品・サービスの展開」「従業員の能力が最大限発揮される職場環境の構築と次世代の育成」という5つの経営方針を推進し、グループ一体となって業績向上に取り組んでまいりました。しかしながら米国関連会社の創業赤字による損失等により中期経営計画の目標達成が困難となりました。業績改善が喫緊の課題と認識する中、中期経営計画とは別に成長に向けた基盤整備のため事業構造改革計画を策定し、当期より進めております。

 

こうした環境の下、セグメント売上高は、ニューガラス関連事業が減収となりましたが、ガラスびん関連事業、プラスチック容器関連事業、物流関連事業においていずれも増収となったため、当連結会計年度の連結売上高は68,138百万円(前期比6.0%増)と増収となりました。

 

利益につきましては、原燃料・動力価格の高騰に伴う影響が大きく、連結営業利益は△142百万円の損失(前期は444百万円の利益)となりました。米国の関連会社において前期よりは改善したものの創業赤字が継続し、持分法による投資損失は2,285百万円(前期は持分法による投資損失4,515百万円)となりました。これらの結果、連結経常利益は△2,957百万円の損失(前期は△4,652百万円の損失)となりました。特別損失に連結子会社の解散に関連する事業整理損等を計上しましたが、今後の業績動向等を勘案し、繰延税金資産の回収可能性について慎重に検討した結果、繰延税金資産を追加計上したことにより法人税等調整額を計上し、親会社株主に帰属する当期純利益は、△3,007百万円の損失(前期は△9,651百万円の損失)となりました。

 

事業セグメント別の経営成績は以下のとおりです。

 

(ガラスびん関連事業)

ガラスびん関連事業では、事業構造改革計画の一環として子会社秦皇島方圓包装玻璃有限公司(Yamamura Glass Qinhuangdao 以下、「YGQ」という。)の全持分を譲渡することを決議し、2022年4月20日付で当該持分譲渡を実行しました。当該譲渡により、YGQは第1四半期連結会計期間末において連結範囲から除外となっております。なお、YGQは当社と決算期に3ヵ月の差異があるため、当期においてはYGQの期首である2022年1月から2022年3月までの3ヵ月間の業績が含まれております。

国内ガラスびん業界の出荷はアルコール飲料等が増加し、前期比102.4%となり、当社においてもガラスびんの出荷が増加しました。さらに価格改定や品種構成の変化により販売単価が上昇したこと等により、YGQの持分譲渡による減少はあったものの、セグメント売上高は43,999百万円(前期比7.1%増)と増収となりました。セグメント利益は、当社において販売単価の上昇、設備投資の抑制による減価償却費の減少等の良化はありましたが、欧州の政情不安や円安の影響による原燃料・動力価格の高騰に伴う悪化をカバーするには至りませんでした。しかし、前期に損失の発生していたYGQを連結範囲から除外したこと等により前期より改善し、△9百万円の損失(前期は△687百万円の損失)となりました。

なお、原燃料・動力価格の高騰に対応するためのガラスびん製品の追加の価格改定については、顧客に一部ご協力をお願いしておりますが、コスト上昇分全てはカバーできておらず、引き続き取り組んでまいります。

 

(プラスチック容器関連事業)

プラスチック容器関連事業では、当社の飲料用キャップの出荷は減少しましたが、価格改定等により飲料用キャップの販売単価が上昇したことやディープグリップボトル(把手とボトルが一体成型された大容量4.0Lペットボトル)の出荷が増加したこと等により、セグメント売上高は6,631百万円(前期比1.8%増)と増収となりました。セグメント利益は、販売単価の上昇はありましたが、原料・動力価格の高騰等に追い付かず、△422百万円の損失(前期は443百万円の利益)となりました。

なお、事業構造改革計画の一環として2022年5月16日の取締役会において連結子会社の山村ウタマ・インドプラスを解散することを決議しております。

(物流関連事業)

物流関連事業では、2021年9月に2社の株式を取得し連結子会社としたこと等により、セグメント売上高は14,527百万円(前期比12.8%増)と増収となりました。セグメント利益は、既存事業における取扱い物量の減少や燃料費の高騰、新規連結子会社ののれんの償却等がありましたが、不採算取引の見直しや前期は子会社取得関連費用の計上があったこと等により、504百万円(前期比1.5%増)と増益となりました。

(ニューガラス関連事業)

ニューガラス関連事業では、中国のロックダウンや世界的な資材調達遅延等による顧客の生産減少等の影響を受け、当社における太陽電池用ガラスや電子部品用ガラスの出荷および国内子会社におけるレーザー用部品やセンサー用部品の出荷が減少し、セグメント売上高は2,980百万円(前期比21.8%減)と減収となりました。セグメント利益は、出荷の減少や原燃料費・減価償却費等の費用の増加等により△459百万円の損失(前期は29百万円の利益)となりました。

なお、事業構造改革計画の一環として2022年6月14日の取締役会において連結子会社の台灣山村光學股份有限公司を解散することを決議しております。

 

当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ9,767百万円減少し、87,599百万円となりました。これは、受取手形、売掛金及び契約資産が464百万円、繰延税金資産が1,252百万円、為替換算調整勘定の影響等により関係会社株式が887百万円増加したものの、現金及び預金が3,482百万円、原材料及び貯蔵品が683百万円減少し、第1四半期連結会計期間末において子会社YGQを連結範囲から除外したこと等により有形固定資産が6,066百万円、無形固定資産が1,636百万円減少したこと等が主な要因です。

負債合計は、前連結会計年度末に比べ7,040百万円減少し、50,111百万円となりました。これは、支払手形及び買掛金が821百万円増加したものの、事業整理損失引当金が4,757百万円、有利子負債が2,017百万円、未払消費税等が445百万円減少したこと等が主な要因です。

純資産については、前連結会計年度末に比べ2,726百万円減少し、37,488百万円となりました。これは、為替換算調整勘定が589百万円増加したものの、親会社株主に帰属する当期純損失等により利益剰余金が2,936百万円減少したこと等が主な要因です。自己資本比率は1.6ポイント上昇して42.6%となりました。

 

② キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末の現金及び現金同等物(以下、資金という。)は、前連結会計年度末より3,434百万円減少し、7,464百万円となりました。

 各活動における資金増減の内容は、以下のとおりです。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

税金等調整前当期純損失(4,011百万円)や売上債権の増加(1,333百万円)等があったものの、減価償却費(4,001百万円)、持分法による投資損失(2,285百万円)、仕入債務の増加(827百万円)等により、1,622百万円の資金増加(前期は5,584百万円の資金増加)となりました。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

有形固定資産の取得による支出(1,739百万円)や貸付けによる支出(1,309百万円)等により、2,926百万円の資金流出(前期は1,490百万円の資金流出)となりました。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

短期借入金の増加(純額で2,909百万円)があったものの、長期借入金の減少(純額で4,233百万円)やリース債務の返済(537百万円)等により、2,207百万円の資金流出(前期は3,384百万円の資金流出)となりました。

 

③ 生産、受注及び販売の実績

a.生産実績

  生産実績

当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。

セグメントの名称

金額(百万円)

前年同期比(%)

ガラスびん関連事業

35,056

104.5

プラスチック容器関連事業

6,700

99.1

ニューガラス関連事業

3,154

77.3

報告セグメント計

44,910

101.2

合計

44,910

101.2

 (注)1.セグメント間の内部振替後の数値によっております。

2.生産実績金額の算定基礎は販売価格です。

 

  仕入実績

当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。

セグメントの名称

金額(百万円)

前年同期比(%)

ガラスびん関連事業

6,905

117.0

プラスチック容器関連事業

96

111.0

ニューガラス関連事業

3

281.3

報告セグメント計

7,005

116.9

合計

7,005

116.9

 (注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。

2.金額は仕入価格によっております。

 

b.受注実績

当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。

セグメントの名称

受注高

(百万円)

前年同期比(%)

受注残高

(百万円)

前年同期比(%)

ガラスびん関連事業

34,838

111.8

8,730

120.3

プラスチック容器関連事業

6,599

99.8

1,438

102.9

ニューガラス関連事業

2,744

69.6

433

64.7

報告セグメント計

44,181

105.9

10,601

113.7

合計

44,181

105.9

10,601

113.7

 (注)生産は受注生産によるものがほとんどですが、一部見込生産もあります。

 

c.販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。

セグメントの名称

金額(百万円)

前年同期比(%)

ガラスびん関連事業

43,999

107.1

プラスチック容器関連事業

6,631

101.8

物流関連事業

14,527

112.8

ニューガラス関連事業

2,980

78.2

報告セグメント計

68,138

106.0

合計

68,138

106.0

 (注)セグメント間の取引については相殺消去しております。

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりです。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

当連結会計年度の連結売上高はガラスびん関連事業において国内ガラスびんの出荷の増加および価格改定や品種構成の変化により販売単価が上昇したこと、物流関連事業において2021年9月に2社の株式を取得し連結子会社としたこと等により68,138百万円(前期比6.0%増)と増収となりました。連結営業利益は原燃料・動力価格の高騰に伴う影響が大きく、△142百万円の損失(前期は444百万円の利益)となりました。連結経常利益は、米国の関連会社において前期よりは改善したものの創業赤字が継続し、△2,957百万円の損失(前期は△4,652百万円の損失)となりました。特別損失に連結子会社の解散に関連する事業整理損等を計上しましたが、今後の業績動向等を勘案し、繰延税金資産の回収可能性について慎重に検討した結果、繰延税金資産を追加計上したことにより法人税等調整額を計上し、親会社株主に帰属する当期純利益は△3,007百万円の損失(前期は△9,651百万円の損失)となり、ROE(自己資本利益率)は△7.79%となりました。

翌連結会計年度(2024年3月期)においては、コア事業である国内のガラスびん需要は引き続き他素材容器への転換があるものの、同業他社の設備縮小の影響を受け販売量は増加する見込みです。原燃料価格については、高騰が続いており、原油価格や為替レートにより変動が大きくなる可能性がありますが、販売価格の改定や生産の効率化等を進めることで業績の改善を見込んでおります。

経営成績等の詳細につきましては「(1)経営成績等の状況の概要①財政状態および経営成績の状況」に記載しております。

 

② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

a.キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容

 当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況の分析・検討内容は、「(1)経営成績等の状況の概要②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりです。

b. 資金需要

 当社グループの資金需要は、営業活動に係る資金支出では、原材料費、燃料・動力費、人件費、運搬費などがあります。また、投資活動に係る資金支出では、成長事業や新たな生産設備等への投資などがあります。

c. 資金調達の方法及び状況

 主に金融機関等からのシンジケートローンを含めた長期借入金を中心に、短期借入金、社債発行等により資金調達を行っております。当社の子会社については、原則として当社からの貸付により資金調達を行っております。また、財務基盤の強化(資本効率の改善)を目的として2023年6月に固定資産の譲渡を実行いたしました。生産設備等への投資は2023年4月から開始する中期経営計画3ヵ年では生産効率化や脱炭素への対応を勘案し、実施していく予定です。

 資金の流動性については、資金流出により資金繰りが悪化する場合に備え、資金流出入の動向を踏まえて流動性資産を十分に保有し、適切な資金繰りを行っております。

 

d. 利益配分に関する基本方針

 当社は、利益の配分につきましては、業績に応じた配当を継続的に行うことを基本に、海外への事業展開や成長事業への投資計画、財政状態等を総合的に勘案しながら、積極的に株主の皆様への利益還元に努めていきたいと考えております。

 しかしながら、当事業年度の剰余金の配当につきましては、業績の状況を総合的に勘案し、誠に遺憾ながら無配とさせていただきました。

 

③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって用いた当社グループの重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。

連結財務諸表で認識した金額に特に重要な影響を与える見積りおよび仮定は、以下のとおりです。

 

(繰延税金資産の回収可能性)

当社および連結子会社では、繰延税金資産について、将来の課税所得の見積りに基づいて回収可能性の判断を行っております。将来の課税所得見積り額の変更や税制改正による税率変更等が実施された場合には、繰延税金資産が減額され、当社グループの経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社の繰延税金資産の回収可能性については「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。

 

(固定資産の減損)

当社および連結子会社では、保有する固定資産について、減損兆候の有無を判断しております。

持分法適用関連会社であるアルガラス山村の固定資産の減損損失の認識については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。

 

(有価証券の評価損)

当社および連結子会社では、有価証券の時価または実質価額の下落の有無を確認し、帳簿価額に対して著しく下落している場合は、回復の可能性が合理的に認められる場合を除いて評価損を計上しております。

 

(退職給付債務および退職給付費用)

当社および一部の連結子会社では、従業員の退職給付債務および費用は割引率、昇給率、退職率、死亡率等の前提条件を用いた年金数理計算により見積られます。特に割引率は、退職給付債務および費用を決定する上で重要な前提条件であり、主に測定日時点における従業員への給付が実行されるまでの予想平均期間に応じた国債の利回りに基づき決定しております。

ただし上記の前提条件には不確実性が含まれており、前提条件と実際の結果が異なる場合、または前提条件の変更がある場合には、当社グループの経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(貸倒引当金繰入額および債務保証損失引当金繰入額)

当社および連結子会社では、債権の貸倒れによる損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定の債権については個別に回収可能性を検討し、回収不能見込額を計上しております。また、債務保証等に係る損失に備えるため、被保証者の財政状態を勘案し、損失負担見込額を計上しております。個別財務諸表における山村インターナショナル・カリフォルニアへの貸付に対する貸倒引当金繰入額とアルガラス山村サウスイーストに対する債務保証損失引当金繰入額については「第5 経理の状況 2 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。

 

5【経営上の重要な契約等】

 当社は、2022年7月14日開催の取締役会において、固定資産を譲渡することを決議し、同日付で売買契約を、また2023年3月14日付で売買契約変更覚書を締結し、2023年6月1日付で当該固定資産譲渡を実行いたしました。

 詳細は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な後発事象)1.重要な資産の譲渡」に記載しております。

 

6【研究開発活動】

当社グループ(当社および連結子会社)では、セグメント区分におけるガラスびん関連事業、プラスチック容器関連事業およびニューガラス関連事業において研究開発活動を進めております。いずれのセグメントにおいても、研究開発のほとんどを当社の事業部門が行っており、ガラスびん関連事業は当社ガラスびんカンパニー生産本部技術開発部、プラスチック容器関連事業は当社プラスチックカンパニー生産技術部が主に研究開発を進めております。ニューガラス関連事業においては、当社ニューガラスカンパニー開発営業統括部および先進開発センターが主に研究開発を行っております。その他、当社研究開発センターにおいて、植物工場に関連する研究開発を中心として中長期的・基礎的研究や新規事業創出のための調査・研究を行っております。

 

(1)ガラスびん関連事業

当社ガラスびんカンパニーでは、顧客満足を得るために商品開発と技術開発を推進し、ニーズに応じたガラスびん形状の追求、加飾技術による差別化と高付加価値化、検査機設備の開発と実用化による高品質化に力を入れております。同時に、将来を見据えた人材不足や技能維持向上に合わせたロボット技術開発や現場のDX化にも力を入れており、先行して始めた金型に離型剤を塗布する作業のロボット化に成功し、現場導入を順次進めております。

また、サステナビリティへの対応として、びんの軽量化のさらなる推進、カレットの利用率の向上、ガラス溶解窯のNOx低減に関する共同研究等の省エネルギー、省資源、環境負荷の低減に取り組み、循環型社会において「びん to びん」が成り立つ容器を提供することで社会貢献してまいります。加えて脱炭素社会を目指した新規技術の導入にも積極的に取り組んでまいります。

グローバル施策においてはInternational Partners in Glass Research(IPGR)にて海外ガラスびん会社と新たな製造技術の研究開発に参画し技術の進歩に努めております。また、これまで自社開発してきた生産技術の海外販売や新規技術援助先の開拓にも力を入れております。

当連結会計年度中に支出した研究開発費は、47百万円です。

 

(2)プラスチック容器関連事業

当社プラスチックカンパニーでは、ユーザビリティや環境課題への対応を主眼に置いた研究開発を行っております。

プラスチックキャップ事業は、既存の各種飲料用キャップにおいて開け易さやCO₂削減を目標に、一層の品質向上・軽量化を目指した技術開発を継続しております。また、飲料分野以外の新規キャップの開発にも取り組んでおります。

新たな事業展開を図るため、社会のサステナビリティに貢献するPET樹脂も含めた様々なプラスチック容器や医療・介護のニーズを収集し、社会に貢献できる製品の研究開発に取り組んでおります。

当連結会計年度中に支出した研究開発費は、87百万円です。

 

(3)ニューガラス関連事業

当社ニューガラスカンパニーでは、子会社山村フォトニクス株式会社とともに、エレクトロニクス関連用途(家電、情報通信機器)、環境・エネルギー用途(太陽電池、燃料電池、2次電池、水素関連デバイス、LED等の省エネデバイス)、自動車部品、光通信向け光学部材およびセンサ等に向けたガラス、セラミックス、有機無機ハイブリッド材などの材料ならびに加工技術(生産技術、評価技術含む)の研究開発を進めております。

当連結会計年度中に支出した研究開発費は、143百万円です。

 

当連結会計年度中に当社グループが支出した研究開発費は、当社研究開発センターにおいて支出した123百万円とその他28百万円を含め、総額430百万円です。