文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
(1) 会社の経営の基本方針
当社グループは、お客様一人ひとりの尊厳に共感したサービスを提供し、全従業員とその家族の幸せを追求することを企業理念として掲げ、事業を展開しております。この企業理念のもと、高齢化社会が進むに伴い拡大が予想される介護業界において、東京23区を中心とした地域密着型企業としてブランドを確立するとともに、株主、地域社会、ご利用者及び従業員等すべてのステークホルダーにとって価値ある企業となることを目指しております。
(2) 目標とする経営指標
当社グループは当面の間、経常利益率の向上を目指してまいります。さらに中長期的には収益性と資本効率をより高めて総合的な企業価値を増大させていく方針であります。
(3) 中長期的な会社の経営戦略
当社グループは、前述の「(1)会社の経営の基本方針」を具現化するために、以下を中長期的な経営戦略として位置づけております。
①介護事業における首都圏ドミナント戦略の推進
引き続き、東京23区を中心としたドミナントエリア拡充と事業内容の深化に取り組んでまいります。
②経営基盤の強化
長期的な成長に向けた強い組織を作り上げるために、質の高いサービスを提供できる体制を整備いたします。
③在宅介護事業への集中と選択
当社グループは、ドミナントエリアを活かし、地域の医療機関等と連携することにより、現在、厚生労働省が推し進める地域包括ケアシステム構築の中で、「通い」及び「訪問」を担う介護体制の構築を進めてまいります。
(4) 経営環境及び優先的に対処すべき課題
当社グループが所属する国内の介護サービス産業は高齢化がさらに進み、今後も拡大傾向が続くと予想されます。
このような経営環境に対応するために、当社グループの強みである東京23区を中心としたドミナント戦略の推進により生み出される、各サービス間のシナジー効果を十分に活用してまいります。人口密度が高く、移動効率性の良い東京23区は、介護報酬において全国で最も高い地域区分単価が適用されており、当社グループでは今後も引き続き東京23区を中心としたドミナントエリアでの拠点の展開を継続してまいります。しかしながら、新規出店においては、今後の介護保険法改正の動向に加えて、地域の顧客データやテナント賃料、建設コストなどを慎重に見極めて進めてまいります。
また、国内のあらゆる産業において、従事する人材の採用が年々難しくなっており、介護業界においても、サービスを提供するために必要な有資格者をはじめとした介護スタッフの確保と定着は、引き続き大きな経営課題となっております。当社グループでは、人材事業子会社である「株式会社ケアサービスヒューマンキャピタル」を通じて、介護業界全体の課題である介護人材の採用に向けて、当社グループ全体の採用力の向上を進めております。加えて、優秀な従業員の育成・定着のために職能や経験に応じたキャリアパスや、各種手当を拡充するほか、労働市場の変化にも適切に順応を図っております。また、2019年10月より特定処遇改善加算の取得を推進し、事業所従業員に手当を拡充することで、経験を持った優れた人材が引き続き当社グループで活躍できる環境を整備しております。
新型コロナウイルス感染症をはじめとする感染症拡大下での当社の基本方針としまして、当社グループが提供する在宅介護サービス事業、シニア向け総合サービス事業は、公共性の高いサービスであるため、行政機関と連携のうえ、可能な限りサービスの提供を維持、継続してまいります。ただし、お客様やそのご家族、従業員と家族の安全確保を第一に努め、行政や保健所等による要請、指示に従い、適宜各サービスの休止、規模の縮小、時間変更、代替サービスへの振替等の対応を講じてまいります。
また、中国では上海市に設立した関係会社を通じて、現在、日本式の在宅介護サービスとエンゼルケアサービスを展開しております。引き続き、経済の発展とともに高齢化の進行が予想される中国において、日本と同様のサービス品質を提供していくため、当社グループの企業理念である「お客様一人ひとりの尊厳に共感したサービスを提供する」を理解・実践できる現地スタッフの採用と人材育成を重要視し、体制の構築を図ってまいります。
今後、さらに高齢化が進行する中で、当社グループの「介護からエンゼルケアまで」の一貫したサービスを提供するための基盤構築を引き続き推し進めてまいります。
株主や投資家の皆様との対話や、IR・広報活動の充実、内部統制の整備を通じて、社会からさらに厚い信頼を得ることができるよう努めてまいります。
当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取り組みは、次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
(ガバナンス)
当社グループでは、サステナビリティに関する取り組みは、代表取締役を委員長とする「リスク・コンプライアンス対策委員会」において、社外取締役を含む役員が、課題やリスク、施策について検討しております。検討の結果は随時、取締役会に報告し実行に移しております。
(戦略)
(人材の育成及び社内環境)
当社では、「私たちは、全従業員とその家族の幸せを追求します。」という企業理念のもと、従業員がさまざまなライフイベントを迎えても、働き続けられる環境を整えることに取り組んでおります。
・女性従業員の比率が高い当社では、特に、出産や子育てを理由に離職をせずにすむよう、「産前産後休業」と「育児休業」に関して、充実した社内制度を設けています。
・「定年制の延長」、「おかえりなさい制度(再雇用制度)」といった従業員の働く意欲を尊重した制度を設けております。
・資格取得にかかる費用の補助や取得後の奨励金の贈呈等、スキルアップに取り組む従業員へ経済的な支援を実施しております。
これらの施策により、女性活躍推進法(女性の職業生活における活躍の推進に関する法律)に基づく取り組みが優良であるとして、厚生労働大臣より「えるぼし」の認定を受けているほか、2021年6月には「子育てサポート企業」として、厚生労働大臣の認定を受け「くるみんマーク」を取得しました。
今後も引き続き、仕事と育児の両立をしたいと考える従業員をサポートし、多くの従業員が仕事で活躍できる環境作りに取り組んでまいります。
(気候変動)
気候変動は、当社グループの事業活動にさまざまな「リスク」と「機会」をもたらす可能性があり、企業としてこれらに対応していくことが重要であると考えております。例えば、風水害による施設や設備等への損害の増加や、炭素税の導入による費用の増加等のリスクが懸念される一方、利用者の環境意識に則した製品を選択し提供するサービスは、当社グループの企業価値向上につながる機会でもあると捉えております。
また、全社の業務効率化や経費削減に取り組む中で、環境に配慮した選択を行っており、CO2排出量の軽減に努めております。
・本社及びデイサービスセンターの多くの照明をLED化し、施設内の照度を改善するとともに電気使用量を軽減しております。
・業務効率改善のため電子カルテを導入し、紙使用量を軽減しております。
・介護施設の新設やリノベーションにおいて壁材、床材にリサイクル品、廃番品を使用する等、環境に配慮した施設作りを行っております。2023年3月期においては、複数の事業所のリノベーションの際に塩ビタイル、壁紙等の廃棄処分になるはずの商品を購入することで、CO2排出量の抑制に貢献いたしました。
今後、当社グループが成長・拡大していくために、事業活動の継続に影響を与えると想定される気候変動リスク・機会について特定し、特に影響の大きいリスクの軽減ないし機会の獲得に向けた対応策を検討し、環境課題の解決と利益創出の両立に努めてまいります。
(リスク管理)
当社グループでは、事業活動に関わるあらゆるリスクを的確に把握し対応するため、全社的な視点でリスクマネジメントを統括・推進する「リスク・コンプライアンス対策委員会」を設置しております。代表取締役を委員長として、リスクの対応方針や、課題について、優先度を選別、評価し、迅速な意思決定を図っております。重要なリスクは、取締役会へ報告しております。
(指標及び目標)
当社グループでは、男性育児休業の案内を個別に行う等の支援を継続して実施しております。2025年3月期までの男性育休取得率については、厚労省発表の「2021年度実績 13.97%」を上回る実績を維持することを目標として、堅実に推進してまいります。
(当社実績 2022年3月期度当社実績: 23.5%、 2023年3月期当社実績: 66.7% )
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。必ずしも事業展開上のリスクに該当しない事項についても、投資者の投資判断において重要と考えられる事項については、投資者に対する積極的な情報開示の観点から記載しております。
当社はこれらのリスクの発生の可能性を認識した上で、その発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針でありますが、当社株式に関する投資判断は、本項及び本項以外の記載内容を慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。また、以下の記載は当社株式への投資リスクをすべて網羅するものではありませんので、この点にご留意ください。なお、以下の事項は、特に断りがない限り、当連結会計年度末現在の事項であり、将来に関する事項は当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
当社グループの在宅介護サービス事業セグメントに属する各サービスは、主に介護保険法の適用を受けるサービスの提供を行うため、介護保険制度の改正及び介護報酬の改定の影響を強く受けることとなります。介護保険制度は5年を目途に見直しが行われ、3年毎に介護報酬の改定が行われることとされておりますが、後期高齢者の増加により当該制度の財政基盤は悪化しつつあり、今後、介護報酬の引き下げ、介護サービス料金の自己負担割合の引き上げ等、介護給付費の伸びを抑えるための制度改正や報酬改定が行われた場合、売上単価の減少等の採算性に問題が生じ、当社グループの主力である在宅介護サービス事業の収益に影響を及ぼす可能性があります。
当該リスクに対応するため、当社グループはシニア向け総合サービス事業をもう一つの柱として展開し、エンゼルケア事業のほかにも介護保険外サービスの新規事業開拓を積極的に進めております。
介護保険法に基づく介護サービスを行うには、事業所毎に指定事業者としての指定を都道府県知事(地域密着型サービスについては市区町村長)から受ける必要があります。指定を受けるには、「指定居宅サービス等の事業の人員、設置及び運営に関する基準」(介護保険法に基づく厚生労働省令)を満たしていなければなりませんが、従業員の退職等により当該基準を満たせなくなった場合には、事業の停止や介護報酬の減額等により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
当該リスクに対応するため、当社グループは事業所の運営体制を常時指導・監督するとともに、人材教育部門を中心として、各種マニュアルの整備及び研修を充実させることで管理体制の強化や教育の徹底をしております。
ドミナント展開している事業所間においては相互サポートができる体制を整備するなどして適切な事業運営に努める一方で、介護人材に特化した人材事業会社「株式会社ケアサービスヒューマンキャピタル」を設立し、採用力の向上を進めて、根本的な人材不足の解消に努めております。
また、その他の指定取消事由として、介護報酬の不正請求、帳簿書類等の虚偽報告等が定められております。現時点では当社グループでは指定の取消事由に該当する事実は発生しておりませんが、遵守できなかった場合に指定の取消や停止処分を受ける可能性があります。さらに、事業所の指定取消処分がなされ、その理由となった不正行為に対して当社グループの組織的関与(連座制)が認められた場合は、同一のサービス類型の事業所の新規指定及び6年毎の更新を受けることができなくなり、計画している収益を達成できない可能性があります。
当該リスクに対応するため、当社グループは介護保険の請求業務の専門部署を配置し、不正請求、帳簿書類等の虚偽報告等が起こらないように複数チェックの管理体制をとっております。
2000年4月の介護保険法施行を契機に介護保険制度に基づく地方自治体単位での介護サービスが開始され、医療法人等の公的非営利主体及び異業種を含めたさまざまな企業が参入しました。高齢化社会の進展に伴い要介護認定者数の増加基調が予想されるとともに、介護保険法の施行から20年以上が経過し、社会全般における介護保険制度に対する認識が着実に深まりつつあります。このため、介護関連ビジネスの市場は今後の拡大が予測され、既存事業者の活動の活発化に加え、新規参入が再び激しくなってきております。したがって、今後の競争の激化に伴い当社グループの事業所において、利用者の確保が困難になった場合等には、当社グループの在宅介護サービス事業の業績が影響を受ける可能性があります。
当該リスクに対応するために一部デイサービス事業所では、日曜営業を実施するほかに、デイサービスへ通う利用者が、事業所で過ごす時間の中で、「やらされ感」を払拭し、「やってみたかった」「やりたい」という思いを実現することができるよう、プロの講師による各種の教室活動を開催しております。具体的には、陶芸教室、編み物教室、絵手紙教室、書道教室、水彩画教室、メディカルアロマ教室、フラワーアレンジメント教室、カルトナージュ、フラワーセラピー教室、手作りライト教室、ガラス工芸教室、折り紙教室、ヨーガ教室、フラダンス教室、音楽療法の開催実績があります。その他に自社配食センターによる食事の質の向上等に努めております。
シニア向け総合サービス事業においては、湯灌サービスの認知度が高まることにより、他の事業者の参入により、競争が激化する可能性があります。更に葬儀形態の多様化により、湯灌サービスの利用が減少した場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
当該リスクに対応するため、当社グループは経済成長が著しく少子高齢化が進行する中国への進出、介護業界を対象とする人材紹介サービスの開始、介護サービス及び介護施設の紹介サービスの開始等、新たな市場開拓や新規事業への参入を進めております。
(4) 新規出店について
当社グループでは開設にあたり綿密なマーケットリサーチを行い、事業所等の新規開設を進めておりますが、地価の高騰等により好立地に物件を確保できない場合や、事業環境の変化及び経済的要因により開設事業計画に大幅な乖離が生じた場合には、当社グループの3ヵ年計画等に影響を与える可能性があります。
当該リスクに対応するため、当社グループでは、経済状況や各地域の人口動態等の市場分析を適時適切に行い、変化に対して迅速に対応できる店舗開発体制を整えております。
当社グループが事業を拡大していくためには、人材の確保が必要となります。とりわけ介護事業においては、サービス提供にあたり介護支援専門員、看護師、介護福祉士など専門資格取得者の確保が必須であります。
景気の動向次第では、人材確保について同業他社だけでなく異業種を含めた競争となり、万一、十分な人材の確保が困難な場合には、「(2)法的規制について」のとおり、現在提供しているサービスを継続することができなくなる可能性があり、当社グループの業績に大きな影響を及ぼす可能性があります。また、人件費が高騰した際にも当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
当該リスクに対応するため、当社グループは介護人材に特化した人材事業会社である「株式会社ケアサービスヒューマンキャピタル」を設立し、介護業界全体の課題であり差別化要因である介護人材の採用と育成に向けて、当社グループ全体の採用力の向上を進めております。
(6) 人材紹介事業について
連結子会社(株式会社ケアサービスヒューマンキャピタル)が行う人材紹介事業は、「職業安定法」第32条の4に基づく有料職業紹介事業許可を受けて行っている事業です。「職業安定法」では、人材紹介事業を行う者(法人である場合には、その役員を含む)が有料職業紹介事業者としての欠格事由(職業安定法 第32条)及び当該許可の取消事由(同 第32条の9)に該当した場合には、事業の許可を取り消し、または、期間を定めて当該事業の全部若しくは一部の停止を命じることができる旨を定めております。現時点において、上記に抵触する事実はないと認識しておりますが、今後何らかの理由により上記に抵触した場合には、認可取消や業務停止となる可能性があります。
当該リスクに対して、当社グループでは、関係法令の遵守及び改正に対応するため、マニュアルの整備、内部監査等を実施しております。
当社グループが提供する介護サービスの利用者は、要支援又は要介護認定を受けている高齢者であり、転倒事故、食物誤嚥事故及び感染症の集団発生等、高齢者の特性に起因する事故等が発生する可能性があります。万一、事故や感染症等が発生した場合、当社グループの信用が低下するとともに訴訟等で損害賠償請求を受ける恐れがあり、過失責任が問われた場合には当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
当該リスクに対応するため、当社グループでは、サービス提供中の安全衛生管理には細心の注意を払い、研修・マニュアルの整備等により従業員の教育指導を徹底しております。
当社グループが提供するサービスは、業務上、利用者あるいはその家族の重要な個人情報を取扱います。万一、システム等から個人情報が外部に漏洩する等のトラブルが発生した場合、社会的信用の低下や損害賠償請求の発生等により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
当該リスクに対応するため、当社グループは、個人情報をはじめとした情報の適正な取得及び厳重な管理のために、各種規程や研修等を通じて、情報漏洩の防止に取り組んでおります。
当社グループの事業の性格上、地域のお客様、自治体はじめ関係各機関等との信頼関係が何よりも重要であると考えております。このため、良質かつ安定的なサービスの提供が必要であり、業績が改善されない事業所があった場合でも、収益性の観点だけで直ちに撤退することが困難な場合は、当社グループの財務状況に影響を与える可能性があります。
当社グループでは、エリア毎に業績を管理しておりますので、業績不振事業所が撤退困難となった場合でも、同一エリア内の他事業所の業績を向上させることにより、当該エリア全体の業績が悪化しないように対応できる体制となっております。
介護事業における事業所の開設にあたっては、土地及び建物等の設備投資が必要であることから、投資リスクが生じます。当該リスクを抑制するために、各事業所の展開は賃貸を基本とした設備投資戦略を採用しております。このため、投資リスクは抑制されるものの、一定期間は撤退の制約が課せられ、これに反した場合は中途解約による違約金などの支払が発生し、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
当該リスクに対応するため、長期間にわたり撤退の制約がかかる物件は極力避けるとともに、一定期間の制約が避けられない場合は、当該期間を極力短縮して契約するようにしております。
当社グループは、中国において訪問入浴、エンゼルケア事業等を展開しております。海外における事業展開にあたり、以下のような事象が発生した場合には、当社グループの海外事業の推進に影響を及ぼす可能性があります。
・予期しえない法律・規制・租税制度の変更
・テロ、戦争、伝染病の流行等の社会的混乱
・事業展開上不利な政治的要因の発生
・予期しえない労働環境の急激な変化
・想定以上の経済動向及び為替レートの変動
当該リスクに対して、当社グループでは、政府動向や法改正、治安情勢等に関する情報収集を適時行い、当該情報に基づき関係部署が連携して対応することにより、海外展開におけるリスクを低減しております。
エンゼルケアサービスは、葬儀需要により業績が変動します。葬儀需要は月間の平均件数に対し、夏場が少なく、冬場が多くなる傾向があり、それに伴い当社グループの業績も冬季に偏重する可能性があります。参考として下記に月別推移を記載します。
売上高単位:百万円
当社グループの保有する建物等について、今後、収益性が著しく低下した場合には、減損損失の計上が必要となり、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
当該リスクに対応するため、出店地域を選定する際には、綿密なマーケットリサーチを行い、資産収益性の高い立地条件を選定し、減損損失の発生を未然に防ぐようにしております。
当社グループの事業においては、お客様をはじめ関係者の信用、評判が大きな影響力を持つと認識しております。何らかの理由により当社グループの評判が損なわれた場合または当社グループに対する好ましくない風評が立った場合には、当社グループの業績及び人材採用等に影響を与える可能性があります。
当該リスクに対応するため、「企業理念」、「行動指針」、及びそれに基づく日々の行動目標を記した「ケアサービスフィロソフィ」を制定し、高い理念の下に細心の注意を払って事業を運営しております。
地震、台風、大雨、大雪等の自然災害が発生し、やむなく業務を停止せざるを得なくなる場合や、建物や設備が損傷し、その修復に多大な費用が必要になった場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。特に、当社の重要な事業拠点である首都圏において想定を上回る大規模な自然災害が発生した場合には、正常な事業運営が行われなくなる可能性があり、当社グループの業績に多大な影響を及ぼす可能性があるばかりでなく、事業の継続が困難になる可能性もあります。
当該リスクに対応するため、緊急時対応マニュアルを作成し周知徹底するほか、各事業所において定期的に防災訓練を実施しております。
(16) 新型コロナウイルス感染症をはじめとする感染症流行時の対応について
新型コロナウイルス感染症をはじめとする感染症が拡大した場合には、当社グループのお客様の一時的な利用控え、また感染拡大の度合いにより行政の要請に基づいた事業所の一定期間のサービス停止など、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
当該リスクに対応するため感染拡大時には、全従業員に対し、感染予防及び感染拡大防止に向けた行動を促すとともに、以下のような対策を講じてまいります。
<対策>
「マスク着用」「消毒液や石鹸での手洗い、うがいの徹底」「入退室時の手指のアルコール消毒」「職場の換気」「WEB会議実施の推奨」「密閉、密集、密接の「三密」の状況の回避の励行」「時差出勤やテレワークの一部導入」「出社直後の検温の徹底、本人および同居家族の体調不良・発熱時の報告」「飛沫感染予防」
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
当連結会計年度におけるわが国経済は、2022年3月にまん延防止等重点措置の全面解除により行動制限が緩和され、その後も感染者数の拡大と減少を繰り返しながらも経済活動は徐々に再開しつつあり、感染症法上の措置の緩和の見通しもあることから正常化へ向かっております。しかしながら、国際情勢の緊迫や世界的な資源価格の高騰、急激な為替変動を背景に、食料品やエネルギーを中心に物価の上昇が続いております。
介護業界におきましても、消耗品価格や光熱費等の高騰に加え、依然として人材を適時適切に確保することは非常に難しく、人件費及び採用コストの上昇が続いており、介護人材の採用と定着が大きな課題となっております。
このような状況の下、当社グループは「介護からエンゼルケアまで」の一貫したサービスを提供するための基盤強化を図り、各サービスの品質向上に繋がる投資を行うとともに、経費や業務の見直し、DXの推進による本社スリム化等のコスト削減を両輪で進めてまいりました。
消耗品価格や光熱費等燃料価格の高騰に伴う費用の上昇を、購買コストの見直しや内製化による外注費削減等で抑制するほか、DXの推進による事務効率の改善を進め労務費の圧縮に努めました。一方、サービス提供に関わる従業員の給与水準の引き上げや労働環境の改善に取り組み、従業員と株主への利益の還元と、成長・拡大への投資を継続しております。また、サステナブルの取り組みの一つとして、介護施設の新設やリノベーションにおいて壁材、床材にリサイクル品、廃番品を使用する等、環境に配慮した施設作りを行っております。
在宅介護サービス事業において、強固なドミナントエリア形成のため、2022年4月、東京都江東区に「デイサービスセンター亀戸」「訪問入浴亀戸」を開設いたしました。8月には「訪問看護クレア」と「訪問看護クレア立花」を統合のうえ「訪問看護亀戸」に名称変更しました。さらに、「居宅支援亀戸」を同事業所に移転し、東京都城東エリアのドミナント強化に取り組みました。
シニア向け総合サービス事業において、エンゼルケアサービスが九州地方へ初進出し、2022年11月、福岡県福岡市に「エンゼルケア福岡」を開設いたしました。
なお、国内既存事業所数は、通所介護1事業所,訪問入浴1事業所、エンゼルケア1事業所を開設、訪問看護2事業所を1事業所に統合、通所介護1事業所を閉鎖し、合計107事業所となりました。
海外事業におきましては、中国上海市の「上海福原護理服務有限公司」のエンゼルケア事業において、ロックダウン解除以降、徐々に受注件数が回復しつつあります。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は9,237百万円(前年同期比3.0%増)、営業利益は431百万円(前年同期比40.8%増)、経常利益は475百万円(前年同期比45.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は323百万円(前年同期比68.5%増)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
(在宅介護サービス事業)
当事業におきましては、新型コロナウイルス感染症はあったものの、第3四半期以降から徐々に売上、件数ともに回復しました。訪問入浴サービスでは、第3四半期以降スタッフの採用増加による体制の強化を図り、売上、件数ともに前年同四半期を上回りました。デイサービスにおいては、第4四半期からお客様とスタッフの感染者数が大きく減少したことにより、売上、件数が回復したほか、購買の見直しや、修繕費の削減等、経費削減に努めました。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は6,680百万円(前年同期比1.8%増)、セグメント利益は530百万円(前年同期比5.2%増)となりました。
(シニア向け総合サービス事業)
当事業におきましては、エンゼルケアサービスにおいて、湯灌等の引き合いは引き続き強く、好調に推移しました。スタッフの採用を強化したほか、九州地方への出店を行うなど、事業拡大を推進しております。
中国子会社の上海福原護理服務有限公司においても、売上件数ともに回復傾向にあり、セグメント全体で前期比増収増益となりました。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は2,556百万円(前年同期比6.4%増)、セグメント利益は610百万円(前年同期比10.1%増)となりました。
財政状態は、次のとおりであります。
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末より270百万円増加し、3,510百万円となりました。
(流動資産)
当連結会計年度末における流動資産の残高は、2,705百万円(前連結会計年度末2,354百万円)となり、350百万円増加しました。現金及び預金の増加267百万円、売掛金の増加73百万円、その他の増加9百万円が主な要因であります。
(固定資産)
当連結会計年度末における固定資産の残高は、805百万円(前連結会計年度末885百万円)となり、79百万円減少しました。建物の増加37百万円、有形リース資産の増加33百万円、有形固定資産その他の増加43百万円に対し、建設仮勘定の減少51百万円、無形リース資産の減少23百万円、のれんの減少16百万円、無形固定資産その他の減少14百万円が主な要因であります。
(流動負債)
当連結会計年度末における流動負債の残高は、906百万円(前連結会計年度末926百万円)となり、19百万円減少しました。未払法人税等の増加68百万円、賞与引当金の増加30百万円に対し、1年内返済予定の長期借入金の減少49百万円、流動負債その他の減少97百万円が主な要因であります。
(固定負債)
当連結会計年度末における固定負債の残高は、287百万円(前連結会計年度末295百万円)となり、7百万円減少しました。退職給付に係る負債が23百万円増加しましたが、長期借入金の減少12百万円、リース債務の減少19百万円が主な要因であります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産の残高は、2,316百万円(前連結会計年度末2,018百万円)となり、298百万円増加しました。親会社株主に帰属する当期純利益の計上による増加323百万円、配当金の支払いによる減少37百万円が主な要因であります。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末と比較して267百万円増加し、1,197百万円(前連結会計年度末比28.7%増)となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、得られた資金は、443百万円(前年同期は338百万円の獲得)となりました。これは、主に税金等調整前当期純利益504百万円、減価償却費139百万円、減損損失31百万円、賞与引当金の増加30百万円、退職給付に係る負債の増加23百万円に対し、法人税等の支払額143百万円によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、使用した資金は、36百万円(前年同期は184百万円の使用)となりました。これは、主に有形固定資産の取得による支出38百万円、敷金及び保証金の差入による支出9百万円、保険積立金の解約による収入13百万円によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、使用した資金は、151百万円(前年同期は191百万円の使用)となりました。これは、主に長期借入金の返済による支出62百万円、リース債務の返済による支出51百万円、配当金の支払額37百万円によるものです。
該当事項はありません。
該当事項はありません。
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
(経営成績)
当社グループの当連結会計年度の経営成績は、以下のとおりとなりました。
売上高は、9,237百万円と前連結会計年度から271百万円(3.0%)増加いたしました。これは、在宅介護サービス事業が主に訪問系サービスの増収により118百万円(1.8%)の増加、シニア向け総合サービス事業が主にエンゼルケアサービスの増収により152百万円(6.4%)の増加となったことによるものです。
利益面については、労務費を含めたコストの大幅な見直しにより、営業利益は431百万円と前連結会計年度から124百万円(40.8%)増加いたしました。また、経常利益は営業利益の増加に伴い、475百万円と前連結会計年度から148百万円(45.3%)増加いたしました。親会社株主に帰属する当期純利益は、323百万円と前連結会計年度より131百万円(68.5%)増加いたしました。
(キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報)
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況は、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」 に記載のとおりであります。
なお、当社グループは、施設の出店に際しては賃借によることを原則としており、重要な資本的支出の予定はないため、当面の設備投資、成長分野への投資並びに株主還元等は自己資金で対応する予定であります。
② 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づいて作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって採用している重要な会計方針は「(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載の通りであります。この連結財務諸表の作成にあたりまして、必要と思われる見積りは、一定の仮定を置き合理的な基準に基づいて実施しておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は、実際の結果と異なる可能性があります。なお、会計上の見積りを行う上での考え方については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 重要な会計上の見積り」に記載のとおりであります。
該当事項はありません。
該当事項はありません。