第2 【事業の状況】

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1)会社の経営の基本方針

 私たちは、変わりゆく時代のニーズや期待に応え、新たな価値創造にチャレンジし、社会と共に成長し続けたいという考えから、社会における存在意義・使命・責任を改めて明確にした「食を通じて世の中に貢献する。」「心身(こころ・からだ・いのち)と環境」という企業理念を掲げております。

 また、私たちは「サラダNo.1企業を目指す。」、「品質、サービスで日本一になる。」という

グループ経営方針のもと、サラダが主役、サラダが主食、サラダが食卓の王様と位置づけ、サラダを主軸として市場を演出する企業作りを目指し、サラダ料理というジャンルの確立を進めております。さらに、お客様の満足のために安全・安心・高品質な商品を提供することは私たちメーカーの責務であり、より高い品質・サービスを目指し、たゆまぬ努力を続けております。

 当社の特長は、お客様のニーズを満たす幅広い商品ラインナップと「あったらいいな」を形にする優れた商品開発力や、営業・商品開発・メニュー開発等各部署の連携による各種分野を細分化した業態別へのきめ細やかな対応力、おいしさや安全・安心につながる素材・品質への徹底的なこだわりにあります。また、全国に広がる生産拠点が、地域との取組みを重視した生産体制や商品づくり、健康や環境を考慮した商品開発に重点を置いていることにもあります。お客様のご要望にすばやく対応し、付加価値のある提案を可能にしております。

 今後日本では、少子高齢化が進むことで人口は減少し、単身世帯や共働き世帯が増加するなど、当社を取り巻く環境は変化していくことが予想されます。当社は食品メーカーとして長年蓄積してきたノウハウを活かし、社会環境や原材料コスト、エネルギーコスト等の変動に左右されない利益を確保できる体制づくりや商品開発など、柔軟な対応を図ってまいります。

 持続可能な社会の実現に向けて、環境・社会・健康への貢献を指標としたサステナビリティ方針の目標にも誠実に対応し、変わりゆく時代のニーズや期待に応え、新しい価値の創造にチャレンジし続けます。
 食の選択肢は広がり、多様化する食スタイルのなかで当社グループは、「サラダ料理」をキーワードとし、新たな市場を演出することに注力しながら、すべてのステークホルダーの皆様に信頼され、ご期待にお応えできるよう経営基盤づくりと事業の拡大を推進してまいります。

 

(2)中長期的な会社の経営戦略

 中期経営計画『KENKO Transformation Plan』におきましては、当社を取り巻く環境の目まぐるしい変化に迅速に対応する企業体制が求められており、企業価値向上と持続的な成長へ向け文字どおり、変革を推進してまいります。

 その変革のために4つのテーマとサステナビリティ方針を掲げております

 なお4つのテーマとサステナビリティ方針の詳細につきましては、「4 経営者による財政状態経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (3)経営者の問題意識と今後の方針についてをご参照ください

 

 

(3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 2023年度以降は、新型コロナウイルス感染症による社会経済活動への制約がほぼ解消され、景気は内需やインバウンドによる回復が見込まれておりますが、その一方で、世界的なエネルギー・食料価格の高騰や欧米各国の金融引締め等による世界的な景気後退懸念など、わが国の経済を取り巻く環境には厳しさが増しております。特に、当社としましては、食用油や鶏卵をはじめとした原料価格やエネルギーコストの高騰が大きな負担となっております。

 このような事業環境の中、当社グループにおきましては、生産効率の改善や固定費等の見直しのほか、コスト上昇要因を吸収するための価格改定、小容量商品の拡充などの商品ラインナップや販売チャネル拡充、またSNSなどを活用した認知度向上に向けたマーケティング戦略など、企業価値向上と持続的な成長に向けた変革に取り組むとともに、利益回復のため、事業別チームの責任と権限を明確にし、以下の戦略・戦術を遂行してまいります。

 

 ①価格改定

・原料市況を適切に見極め価格改定を検討

 ②商品の統廃合

・利益を確保できる商品の選定と販売促進

 ③徹底した効率化

・生産効率のアップ ・集約生産 ・管理コストの削減

 

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(4)目標とする経営指標

 当社グループは、中長期的には当社グループの強みを活かしながら収益性の高い事業への投資や成長機会への戦略的な投資によって、株主利益の増大と企業価値向上のためグループ全体の収益基盤及び財務体質の安定強化を図ってまいります。連結売上高、連結経常利益、連結売上高経常利益率を重要な経営指標と捉え、配当金等の株主への利益還元につきましても、その維持・向上を目指しております。

 なお、今回及び今後の配当に対する考え方につきましては、「第4 提出会社の状況 3 配当政策」に記載のとおりであります。

 

 中期経営計画の最終年度である2024年3月期においては、当初、連結売上高を80,000百万円、連結経常利益を4,000百万円の目標としておりました。しかしながら、外国為替の動向やウクライナ情勢などの地政学的リスク等、経済情勢が不透明な状態であることに加え、当社の主原料である食用油や鶏卵をはじめとする原材料価格やエネルギーコストの動向など厳しい状況が見込まれております。このような事業環境の中2024年3月期は、価格改定などにより連結売上高は87,400百万円と計画値を上回るものの、原材料価格やエネルギーコストの高騰などの影響により連結経常利益は1,300百万円と見通しております。今後も引き続き、生産効率の改善や固定費等の見直しなどの収益改善に取り組んでまいります

 

決算年月

2022年3月

2023年3月

2024年3月

連結売上高      (百万円)

75,647

82,363

87,400

連結経常利益     (百万円)

1,622

169

1,300

連結売上高経常利益率 (%)

2.1

0.2

1.5

配当性向       (%)

22.9

56.9

71.3

 

2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】

当社グループのサステナビリティに対する考え方及び取組は、次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)当社グループのサステナビリティ

 当社グループは、「食を通じて世の中に貢献する。」「心身(こころ・からだ・いのち)と環境」という企業理念のもと、持続可能な社会の実現を目指すため、サステナビリティ方針と5つの重要課題を定めました。

(詳細につきましては、「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (3)経営者の問題意識と今後の方針について」をご参照ください。)

 2021年度からスタートした中期経営計画『KENKO Transformation Plan』では、このサステナビリティ方針を中核とし、環境の変化や社会の課題に向き合い、市場の期待に応えられるよう、企業価値の向上と持続的な成長に向けた変革を進めております。

 

(2)サステナビリティ全般に関するガバナンス及びリスク管理

① ガバナンス

 当社グループは、持続可能な社会の実現に向けた取組みを強化するため、常務会(常勤取締役と常勤監査役から構成される決議機関)直轄のサステナビリティ推進室を設置し、サステナビリティに関する取組みを検討・推進する組織体制を構築しています。

 サステナビリティ推進室は、当社グループの各部署と協力を図り、「環境」「社会」「健康」

を指標とした「サステナビリティ方針」に基づく計画立案と実施及び進捗確認を行うとともに、年2回の定期的報告に加え、必要に応じて常務会へ報告しています。

 常務会では、報告された事項について審議・議論が行われており、その中でも重要事項と判断された事案については年2回の定期的報告に加え、必要に応じて取締役会に報告することで全社的な活動として管理・監督されています。また、取締役会では、報告された重要事項について審議、決議を行っています。

 

② リスク管理

 当社グループでは、サステナビリティ推進室とリスク管理委員会(当社グループとして考えられるリスク及びクライシスリスクをリストアップし、グループ全体を管理、統括する機関)が

連携してリスク情報の収集、分析、及び評価を行い、全社的なリスクと統合した後、リスク管理体制の構築や維持管理などについて審議を行います。

 また、審議された内容については定期的に取締役会に報告され、取締役会にて管理・監督されます。

 

(3)気候変動への取組(TCFD提言への取組)

 資源と環境を大切にすると共に、関係者の皆様にご満足いただける商品・サービスの提供を続け、安定した成長を持続できる経営基盤づくりのため、気候変動によるリスクや機会について、TCFD提言に基づいた適切な情報開示を行います。

 

① ガバナンス

 気候変動に関するガバナンスについては、「(2)サステナビリティ全般に関するガバナンス及びリスク管理 ①ガバナンス」を参照ください。

 

 

② 戦略

 当社グループでは、気候変動によるリスクや機会の特定、評価、対応策の検討を行っています。リスクや機会を特定し評価するにあたり、国際エネルギー機関(IEA)や気候変動に関する政府間パネル(IPCC)が公表する複数の仮説・将来予測等を用いたシナリオ分析を実施しています。分析には、2100年の将来、世界において平均気温が産業革命期比で約4℃上昇した場合(4℃シナリオ※1)、同様の時間軸で平均気温が1.5~2℃未満の上昇に抑えられた場合

(2℃未満シナリオ※2)の2つの世界観を想定し、2030年時点の影響度合いを定性的及び定量的に分析しています。

 

※1 4℃シナリオ

政府による積極的な環境政策は実施されず、降雨量の増加や台風の頻発、気温上昇に伴う物理的リスクが想定されています。

使用シナリオ:IEA Stated Policies Scenario、IPCC Rcp8.5

 

※2 2℃未満シナリオ

環境に対する積極的な規制改革や技術革新が推し進められ、低炭素社会への移行に伴う移行リスクが想定されています。

使用シナリオ:IEA Sustainable Development Scenario, IEA Net Zero Emission by 2050,

IPCCRep 2.6

 

<4℃シナリオに対する分析>

 当社グループは、食品の製造・販売を主要事業としている背景から、原材料である農作物や畜産物に対する影響を最も大きなリスクとして特定しました。また、異常気象に起因した拠点の操業停止及び対応コストの増加などもリスクとして想定されます。特定、評価したリスクに対しては、原料産地の分散化や原材料確保におけるサプライヤーとの連携強化、また気象災害(洪水等)を想定したBCP(事業継続計画)の策定など、レジリエンス性の強化に努めてまいります。

 

<2℃未満シナリオに対する分析>

 当社グループは食品製造業であり、製造過程等で二酸化炭素(CO₂)を排出するため、炭素税導入による影響を最も大きなリスクとして特定しました。特定、評価したリスクに対しては、CO₂消費量のモニタリング及び削減目標の設定や省エネ機器導入、製造工程の整備等による省エネ推進及びオペレーション効率化、新技術導入の検討等を行っています。また、機会に対しては食品ロスの減少に向けた賞味期限の延長や環境負荷の少ないプラントベースフードの開発等を行い、今後も更なる環境への影響に配慮した経営を推進してまいります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〇リスク機会一覧

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分析の対象:当社グループ全体

時間軸:短期0~3年、中期4~10年(2030年)、長期11~20年(2050年)

太字:定量的な分析を行った項目

※1:試算に使用したScope1、2は削減目標未考慮

※2:電力価格の変化による影響を定量的に分析し評価

※3:揮発油、軽油、灯油、重油、LNG、LPG、都市ガス価格の変化による影響を定量的に分析し評価

※4:ペット、ポリエチレン、ポリプロピレン価格の変化による影響を定量的に分析し評価

※5:鶏卵、馬鈴薯、大豆価格の変化による影響を定量的に分析し評価

※6:洪水被害、高潮被害、営業停止損失を定量的に分析し評価

 

③ リスク管理

 気候変動に関するリスク管理については、「(2)サステナビリティ全般に関するガバナンス及びリスク管理 ②リスク管理」を参照ください。

 

④ 指標と目標

 当社グループでは、気候変動課題が及ぼす経営への影響を評価、管理するため、Scope1、2に対して温室効果ガス(GHG)を指標とした数値目標を設定しました。

 目標達成に向け、低炭素エネルギーの導入や物流の改善等に取り組んでまいります。

 

〇目標

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(4)人的資本経営の実現

 当社グループでは、企業理念を中心とした、従業員一人ひとりのワークエンゲージメントを向上させ、労働生産性を高めるために、戦略的な制度の構築と人財への投資を継続して行うことが必要と考えております。人的資本経営の実現に向けて、従業員の貢献を企業価値向上につなげるべく、以下の3つの施策を重点的に進めてまいります。

 

① 人事制度改革

  ・期待と役割の明確化

  ・個々の成長と幸せづくり

  ・納得感、公平感

② 働き方改革

  ・労働環境の整備

  ・働き方の多様性

  ・多様な人財の活用

③ 人財育成

  ・自律的キャリア形成

  ・様々な研修の充実

  ・キャリア採用の活性化

 

<各施策の概要>

① 人事制度改革

 「社員に対するメッセージが明確でわかりやすい人事制度」「個人やチームでの挑戦を後押しする人事制度」「挑戦する社員が会社の将来のキャリアに希望を持てる人事制度」を基本コンセプトとして、従業員のチャレンジを推奨し心理的安全性を担保すべく、人事制度の根幹を成す「等級制度」「報酬制度」「評価制度」の再構築を進めています。

 

 「等級制度」

   ・期待する役割の大きさに応じて社員を格付け。同等の重さの役割を担う社員を同じ

    格付けとすることで公平性と納得感を担保します。

 「報酬制度」

   ・給与については期待する役割に応じて支給、賞与については部署や社員の成果及び

    貢献に応じて支給します。

 「評価制度」

   ・短期的な業績に直結した「成果評価」、長期的な展望に立った「貢献評価」及び取組

    み姿勢や能力を対象とする「対グレード評価」を総合的に勘案して決定します。

 

② 働き方改革

 「長時間労働の是正」「就業形態に応じた役割整備」「多様な働き方の実現」を目指すために、ワークエンゲージメントを向上させ労働生産性を高める必要があり、そのためには、「労働環境の整備」「働き方の多様性」「多様な人財の活用」等に付随するさまざまな課題解決を進めています。

 

 「労働環境の整備」

  ・ストレスチェック集団分析実施による職場環境の把握と継続的な改善活動をします。

  ・DXを進め、業務の効率化・高度化を推進しています。

 「働き方の多様性」

  ・育児短時間勤務期間の延長:法令では3歳未満の子どもを対象とするところ、現状小学

   校4年生までの子どもを養育する従業員に対して育児短時間勤務を認めております。

   これをさらに小学校在学中は育児短時間勤務を可能とするよう検討しています。

  ・育児休業の取得推進:産育休相談専用窓口を開設し、休業中又は休業予定の従業員をサ

   ポート、また不安を解消すべく対象者全員に個別面談を実施しています。

 「多様な人財の活用」

  ・介護や配偶者の転勤等、止むを得ない理由で退職した従業員を対象とするカムバック登

   録を2023年から開始しており今後は更に対象を拡大することも検討しています。

  ・女性、キャリア採用、外国人、障がい者の活躍を促進してまいります。

 

③ 人財育成

 「自身のキャリアの在り方を自ら考える、自律的なキャリア形成」「自律的な学習意欲向上へ、学びの機会提供や援助」「社員間の交流、関係性構築・モチベーション向上」を基本コンセプトとして、「自律的なキャリア形成の支援」「学習意欲向上の促進」を図っています。

 また、女性・キャリア採用者・外国人・障がい者等の多様な人財の活躍も企業成長への大きなファクターであり、意欲・能力に応じた採用と育成、管理職への登用などを進め、更には新卒採用のみならず転職市場の活性化もふまえ、必要人材の獲得の手段として即戦力となる「キャリア採用」にも重点をおき進めてまいります。

 

 「自律的なキャリア形成の支援」

  ・働きやすさについての社内交流の活性化:結婚・出産・介護などロールモデルとなる先

   輩社員との交流、男性育児休業の啓蒙活動等を進めてまいります。

  ・学びの提供、学び直しへの援助:食品、生産、レシピの開発や販売といった事業に直結

   する知識の他に、管理者又は監督者として求められるヒューマンスキルや、語学・デジ

   タルに係る学習を推進します。

  ・他拠点の人同士の社内交流の更なる活性化

 

 「様々な研修の充実(学習意欲向上の促進)」

  ・階層別研修:コーポレートガバナンス・コード(以下「CGC」)原則4‐14「取締役・

   監査役のトレーニング」に基づく役員勉強会及び外部講師によるエグゼクティブ・コー

   チングCGC補充原則4‐1③後継者計画に基づく選抜型研修、管理職研修、新入社員研修

   (入社時研修、フォローアップ研修)等。

  ・スキル、テーマ別研修:管理職向けコーチング・フィードバック研修、若手社員向け

   ロジカルシンキング・ロジカルライティング研修、希望制グローバルマインドセット

   研修、希望制ダイバーシティ研修、語学研修等。

  ・キャリア研修:若手キャリア研修、女性キャリア研修、シニア社員ライフデザイン研修

   等。

 

<測定可能な指標及び目標>

① 女性管理職比率

 女性管理職比率の推移は以下のとおりであり、今後も15%以上を維持することを目指します。

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② 男性育児休業取得率

 男性育児休業取得率の推移は2022年度で20%であり、2025年度に30%以上とすることを目指し

ます。

 

③ 男女間賃金格差

 性差による賃金格差は存在しません。期待役割と果たせる責任を明確にし、それに則った同一労働同一賃金を遵守しており、同役職・同業務を担う従業員間の賃金テーブルは同一であり男女間賃金格差はありません。

 

 

3 【事業等のリスク】

 

 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。

 なお、本文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)経営環境について

 当社グループは多品種の食品を取り扱っており、同業他社のみならず異業種との競争が益々激しくなっております。そのような環境の中、異常気象や高病原性鳥インフルエンザ、残留農薬等の食品の安全性・信頼性を揺るがす問題等により、売上高の減少に繋がり業績に影響を与える可能性があります。

 また、当社グループにおける製品の販売先の大半が日本国内であることから、国内景気の悪化及び市場規模の縮小、主要販売先における販売の不振や商品政策の変更等による需要の後退、地震等の自然災害、火災等の人的災害の発生による生産能力の低下等により、業績に影響を与える可能性があります。

 新型コロナウイルス感染症は、状況によっては、当社グループの生産工場を休止に追い込む危険性があります。この事態を回避すべく、在宅勤務の継続や国内外への出張の原則禁止、社内外の連絡や打合せ等は可能な限り電話、メール、WEB会議等を活用するなどの対応とあわせ、生産工場や受注部門は、従業員、お客様、関係者様等の安全・安心に最大限の配慮をし、感染予防策を徹底した上で供給体制を維持してまいります。

 

(2)原材料等購入価格の変動について

 当社グループの主要な原材料は食用油(大豆、菜種等)・鶏卵・野菜であり、購入価格は内外の商品市場価格及び外国為替相場に大きく影響されます。市場価格の変動リスクのヘッジとしまして海外調達も含め産地分散、及び通年価格契約の実施等を行っておりますが、市場価格の変動が経営成績に影響を与える可能性があります。

 食用油に関しては、2022年度は2021年産北米大豆の在庫逼迫、2021年カナダ大干ばつによる菜種の大減産、ロシアのウクライナ侵攻によるひまわり油の供給量減少が生じ、食用油価格は1年を通じて高騰しました。国内製油会社は2021年から2022年までに6度の値上げを打ち出しました。今後もウクライナ情勢や大豆・菜種の生育状況の他、石油価格、欧米の植物油のバイオディーゼル利用政策動向などに注意が必要な状況にあります。

 また鶏卵に関しては、2022年秋に発生した高病原性鳥インフルエンザ感染拡大による採卵鶏の殺処分(約17,000千羽)や飼料価格の高騰により価格が高騰しました。高病原性鳥インフルエンザ発生農場の回復には時間を要することから今後も鶏卵不足の状況は続くと予測され、高値相場の継続や、今季の高病原性鳥インフルエンザ発生も懸念されます。

 このような厳しい事業環境に対し、当社では今後も原料市況を適切に見極め価格改定を検討してまいります。

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(3)製品の安全性について

 消費者の食品に対する安全性の関心が高まる中、当社グループは原材料の品質、生産工程等を厳格に管理し、製品の品質や異物混入等には万全の注意を払っております。

 万が一原材料や製造工程等に想定外の事態が発生した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

 これに対する品質管理の取組みとして、食品安全マネジメントシステム(FSSC22000等)、品質マネジメントシステム(ISO9001)、試験所及び校正機関の能力に関するマネジメントシステム(ISO17025)の取得、トレーサビリティシステムの導入等を行い、制度とシステムの充実を推進することで、品質保証と品質管理への万全な体制を取っております。

 

(4)物流の外部委託について

 当社グループの物流は、外部の専門企業に全面委託しております。委託先企業はそれぞれの条件に応じて複数存在しますが、その取引条件の変更や事故あるいは災害によるトラブル発生の場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

 

(5)情報システムについて

 当社グループでは、基幹系システムにより管理している生産・販売・物流・会計等の重要な情報を災害対策を施した外部データセンターに保管しています。あわせて、情報の紛失や改ざん等を防止するため、情報管理体制の徹底やシステム障害等に対する保守・保全等のセキュリティ対策を講じるとともに、サイバー攻撃に対しては、セキュリティ関連システムの導入や社員に対する教育・研修等を進めるなど、予防・検知・発生時対策を実施しております。

 しかしながら、地震等の自然災害ないしサイバー攻撃などによるシステム障害やデータの喪失ないし外部への漏洩が生じた場合、業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

 

 

(6)金融情勢の変動について

 当社グループの資金調達は、設備投資計画に基づき必要な資金を長期借入金及び割賦契約により行っております。金利変動リスクを回避するために固定レートによる調達を行っておりますが、金融情勢に大幅な変動が生じた場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響する可能性があります。

 

(7)固定資産の減損について

 当社グループは、土地、建物、機械装置、投資有価証券等の様々な資産を所有しております。資産の新規取得にあたりましては、各関連部署が連携し投資効果、回収可能性を徹底的に検証・検討しており、職務権限規程に基づき決裁を受けております。また、継続して有効性の確認を行い、固定資産の保全と有効活用に努めております。

 しかしながら、外部環境の急激な変化に伴い、時価の下落や収益性の低下等により投資額の回収が見込めなくなった場合、減損損失を計上する可能性があり、業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

 

(8)労務について

 当社グループは、正社員に加えてパートナー社員、アルバイト等も受注業務及び生産業務等に従事しており、勤務者の就業等に関する法律の改正等が行われた場合には費用が変動する可能性があり、業績に影響を与える可能性があります。

 

(9)中期経営計画について

 当社グループは、更なる飛躍を目指して中期経営計画を策定しましたが、取引先の業況及び経済情勢などの事業環境に大幅な影響を与える変動が発生し、中期経営計画策定時の前提と異なった場合は目標数値を達成できない可能性があります。

 またサステナビリティ方針に関しても事業環境に大幅な影響を与える変動が発生し中期経営計画策定時の前提と異なったことにより目標数値等を達成できない場合には取引先等関係者からの信用低下とともに業績及び財政状態に影響を与える可能性があります

 

(10)気候変動について

 地球温暖化等による気候の変動は、原材料となる農作物等の調達に影響を及ぼすのみならず、生産設備の被害を甚大化させ、操業停止やサプライチェーンが寸断するなど生産調達活動そのものに多大な影響を及ぼし、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 当社グループにおきましては気候変動などの環境問題への対応を重要課題と捉え2021年4月よりスタートさせたサステナビリティ方針ではその原因とされる温室効果ガス削減について

CO₂を2030年度までに2019年度対比原単位で50%削減する目標を掲げ省エネ機器への切り替え等の取組みを進めております

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 

(1)経営成績等の状況の概要

 当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりです。

 

①財政状態及び経営成績の状況

 当連結会計年度(2022年4月1日から2023年3月31日まで)におけるわが国の経済は、新型コロナウイルス感染症からの社会経済活動の正常化が進みつつある中、飲食や旅行などのサービス消費をはじめ、穏やかな持ち直しが続いております。その一方で、世界的なエネルギー・食料価格の高騰や欧米各国の金融引締め等による世界的な景気後退懸念など、わが国を取り巻く環境には厳しさが増しております。

 特に、食用油や鶏卵をはじめとした原材料価格やエネルギーコストの高騰が企業・家計のいずれにも大きな負担となり、引き続き厳しい状況が続いております。

 

 このような事業環境の中、当社グループにおきましては、次の成長へ向けた中期経営計画『KENKO Transformation Plan』の2年目として、着実に取組みを進めております。この中期経営計画は、前中期経営計画のCSV経営の考え方を継続し、社会と企業の共存を目指すために「企業価値向上と持続的な成長へ向けた変革」を基本方針としております。

 

(イ)経営成績の状況

(売上高)

 売上高につきましては、行動制限の解除が進んだことなどを背景に外食分野をはじめ売上高が回復しました。また、ファストフード向けの売上が引き続き好調で推移したことやマヨネーズ類をはじめとした価格改定を進めたことなどにより、前連結会計年度比で増収となりました。

 

(利益)

 利益につきましては、原材料価格やエネルギーコストの高騰が進む中、高病原性鳥インフルエンザの全国規模での感染拡大により鶏卵を安定的に確保することが困難な状況となりました。これらのコストアップ要因に対して、更なる価格改定を進めたことや売上高増加に伴う工場の稼働率向上、また工場の原価低減をはじめとした全社的な経費削減等の収益改善を進めてまいりましたが、前連結会計年度比で減益となりました。

 

 当連結会計年度における連結売上高は82,363百万円(前連結会計年度比6,716百万円の増加、8.9%増)、連結営業利益は105百万円(前連結会計年度比1,511百万円の減少、93.5%減)、連結経常利益は169百万円(前連結会計年度比1,453百万円の減少、89.6%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は485百万円(前連結会計年度比726百万円の減少、59.9%減)となりました。

 

 

 

 

(調味料・加工食品事業)

 社会経済活動の正常化への動きが進んだことや価格改定効果等により、外食分野をはじめ売上高を増加させることができ、各商品群何れも前連結会計年度比で増収となりました。しかしながら、原材料価格やエネルギーコストの増加分を吸収しきれず、損失を計上する結果となりました。各商品群における主な内容は次のとおりです。

 サラダ・総菜類につきましては、和惣菜類の「和彩万菜」シリーズや小型形態のサラダ商品の「のせるだけ」シリーズは昨年2月の商品ラインナップの拡充により更なる拡販を進めたことにより、お客様への認知を着実に広めています。

 タマゴ加工品につきましては、ファストフード向けのたまご製品がプロモーションに採用されたことなどにより増収となりましたが、2023年1月以降は高病原性鳥インフルエンザの感染拡大に伴い、一部商品で休売や供給制限の対応をさせていただいたことにより、売上・利益ともに影響が生じております。

 マヨネーズ・ドレッシング類につきましては、2022年10月から進めてまいりました更なる価格改定効果が売上増加に大きく寄与いたしました。また、中期経営計画のテーマの一つである「BtoBtoC」に基づいたミドルサイズ商品や中食需要への対応、「ガーリックバターソース」がTVや雑誌、動画サイトなどで紹介いただいたことで認知度の向上が進みました。

 この結果、当連結会計年度におけるセグメント売上高は63,678百万円(前連結会計年度比6,126百万円の増加、10.6%増)、セグメント損失は235百万円(前連結会計年度はセグメント利益1,887百万円)となりました。

 

 

(総菜関連事業等)

 前連結会計年度までの経営環境は、外食から中食への需要のシフトが続いておりましたが、当連結会計年度における外食需要の回復に伴い、量販店等の中食向け売上高に落ち着きが見られたことに対して、新商品の投入などによる売上高の確保や価格改定を進めておりますが、それを上回る原材料価格やエネルギーコストの高騰により、利益は減少いたしました。

 この結果、当連結会計年度におけるセグメント売上高は17,733百万円(前連結会計年度比500百万円の増加、2.9%増)、セグメント利益は720百万円(前連結会計年度比264百万円の減少、26.8%減)となりました。

 

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(ロ)財政状態の状況

(資産)

 当連結会計年度末における流動資産は、29,651百万円(前連結会計年度比1,783百万円の増加、6.4%増)となりました。これは主に売掛金が1,380百万円増加し、商品及び製品が432百万円増加 したこと等によるものであります。

(なお、現金及び預金の詳しい内容につきましては連結キャッシュ・フロー計算書をご参照ください。)

 当連結会計年度末における固定資産は、32,577百万円(前連結会計年度比1,314百万円の減少、3.9%減)となりました。これは主に機械装置及び運搬具(純額)が1,462百万円減少したこと等によるものであります。この結果、総資産は62,229百万円(前連結会計年度比468百万円の増加、0.8%増)となりました。

 

(負債)

 当連結会計年度末における流動負債は、18,087百万円(前連結会計年度比2,019百万円の増加、12.6%増)となりました。これは主に買掛金が2,318百万円増加した一方で、1年内返済予定の長期借入金が304百万円減少したこと等によるものであります。

 固定負債は、7,348百万円(前連結会計年度比1,805百万円の減少、19.7%減)となりました。  これは主に長期借入金が1,144百万円減少、長期未払金が534百万円減少したこと等によるものであります。この結果、負債合計は25,435百万円(前連結会計年度比214百万円の増加、0.8%増)となりました。

 

(純資産)

 純資産合計は、36,794百万円(前連結会計年度比254百万円の増加、0.7%増)となり、自己資本比率は59.1%(前連結会計年度比0.1ポイント減)となりました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

②キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、12,289百万円(前連結会計年度比152百万円の減少)となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動の結果得られた資金は、3,526百万円(前連結会計年度比230百万円の減少)となりました。これは主に減価償却費2,776百万円と仕入債務の増減額2,452百万円の増加要因、売上債権の増減額1,327百万円の減少要因によるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動の結果使用した資金は、856百万円(前連結会計年度比436百万円の増加)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出585百万円、無形固定資産の取得による支出719百万円、投資有価証券の売却による収入463百万円によるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動の結果使用した資金は、2,822百万円(前連結会計年度比458百万円の減少)となりました。これは主に長期借入金の返済による支出1,449百万円、割賦債務の返済による支出875百万円によるものであります。

 

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③生産、受注及び販売の実績

 

(イ)生産実績

 当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

生産高(百万円)

前年同期比(%)

調味料・加工食品事業

64,118

10.8

総菜関連事業等

17,551

3.1

報告セグメント計

81,669

9.1

その他

752

12.6

合計

82,421

9.1

(注)金額は販売価格によっております。

 

(ロ)受注実績

 当社グループは販売計画に基づいて生産計画をたて、これにより生産しているため、受注生産を行っておりません。

 

(ハ)販売実績

 当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

販売高(百万円)

前年同期比(%)

調味料・加工食品事業

63,678

10.6

総菜関連事業等

17,733

2.9

報告セグメント計

81,411

8.9

その他

951

10.5

合計

82,363

8.9

(注)1.上記の金額にはセグメント間取引の金額は含まれておりません。

2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。

 

相手先

前連結会計年度

当連結会計年度

販売高(百万円)

割合(%)

販売高(百万円)

割合(%)

ベンダーサービス株式会社

8,700

11.5

8,729

10.6

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

①重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計基準に基づいて作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、決算日における資産・負債の報告金額及び報告期間における収益・費用の報告金額に影響する見積り、判断及び仮定を必要としております。過去の実績や状況を踏まえ合理的と考えられる様々な要因に基づき、継続的に見積り、判断及び仮定を行っておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。

 連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。

 

②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

 当社グループの経営成績に影響を与える大きな要因としては、市場動向、原材料費動向、人財の状況、品質管理の状況などがあげられます。

 

(市場動向)

 当社グループにおける新型コロナウイルス感染症の影響につきましては、社会経済活動の正常化が進みつつある中飲食や旅行などのサービス消費をはじめ前連結会計年度と比べ穏やかな持ち直しが続いております

 サラダ・総菜類につきましては和惣菜類の和彩万菜シリーズや小型形態のサラダ商品ののせるだけシリーズは昨年2月の商品ラインナップの拡充により更なる拡販を進めたことによりお客様への認知を着実に広めています

 タマゴ加工品につきましてはファストフード向けのたまご製品がプロモーションに採用されたことなどにより増収となりましたが2023年1月以降は高病原性鳥インフルエンザの感染拡大に伴い一部商品で休売や供給制限の対応をさせていただいたことにより売上・利益ともに影響が生じております

 マヨネーズ・ドレッシング類につきましては2022年10月から進めてまいりました更なる価格改定効果が売上増加に大きく寄与いたしましたまた中期経営計画のテーマの一つであるBtoBtoCに基づいたミドルサイズ商品や中食需要への対応、「ガーリックバターソースがTVや雑誌動画サイトなどで紹介いただいたことで認知度の向上が進みました

 一方で、連結子会社の事業である総菜関連事業における経営環境は外食から中食への需要のシフトが続いておりましたが当連結会計年度における外食需要の回復に伴い量販店等の中食向け売上高に落ち着きが見られたことに対して新商品の投入などによる売上高の確保や価格改定を進めております。

 

(原材料費動向)

 当社グループの主要な原材料は食用油(大豆、菜種等)・鶏卵・野菜であり、購入価格は内外の商品市場価格及び外国為替相場に大きく影響されます。

 食用油に関しては、2022年度は2021年産北米大豆の在庫逼迫、2021年カナダ大干ばつによる菜種の大減産、ロシアのウクライナ侵攻によるひまわり油の供給量減少が生じ、食用油価格は1年を通じて高騰しました。国内製油会社は2021年から2022年までに6度の値上げを打ち出しております。

 また鶏卵に関しては、2022年秋に発生した高病原性鳥インフルエンザ感染拡大による採卵鶏の殺処分(約17,000千羽)や飼料価格の高騰により価格が高騰しました。高病原性鳥インフルエンザ発生農場の回復には時間を要することから今後も鶏卵不足の状況は続くと予測され、高値相場の継続や、今季の高病原性鳥インフルエンザ発生も懸念されます。

 

(人財の状況)

 当社グループは、市場環境変化の速度、多様化する顧客ニーズに対応する為には、更なる社内環境整備と人財育成、そして、様々な視点・経験・見識を確保するために多様な人財の管理職・中核人財登用が必要と考えております。 異なる価値観・文化を理解し、受け入れ、年齢、国籍、性別、性的指向、障がいの有無等に関係なく、公平な雇用と従業員へのキャリア機会の提供等を進め、さまざまなアイディアを出し合いながら社会価値を創造しイノベーションを創出できる社内環境の整備やチーム、人財の育成を進めます。

 

(品質管理の状況)

 当社グループの取り扱う商品・サービスは食品衛生法、食品表示法、JAS法等による定めがあり、法令を遵守しなければなりません。また、消費者の食品に対する安全性への関心が高まる中、当社グループは品質管理の徹底と万全の体制をとっておりますが、現状の品質体制をより高度化する取組みを行ってまいります。

 

資本の財源及び資金の流動性については、以下のとおりであります。

 

(イ)キャッシュ・フロー

 当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況につきましては「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりです。

 

(ロ)資金需要

 当社グループの資金需要は運転資金需要と投資資金需要であります。

運転資金需要の主なものは、原材料仕入などの製造に関わる費用、物流費などの販売費等によるものであります。また、投資資金需要としましては、工場設備投資、海外事業展開への投資、システム投資によるものであります。

 

(ハ)財務政策

 当社グループは、運転資金を内部資金より充当しておりますが、経営環境の変化等により手元流動性に影響が出ると想定される場合には、従前より資金調達枠として確保している特別当座貸越による調達のほか、コミットメントラインなど外部からの調達を検討してまいります。なお、当連結会計年度末の特別当座貸越による借入実行残高はありません。

 設備資金につきましては、設備投資計画に照らして、必要な資金を銀行借入及び割賦契約により行っておりますが、償還期間等を勘案しつつ有利子負債の圧縮にも努めております。資金調達コストの低減や金利変動リスクを回避するために、調達手段として長期借入金、固定金利等での調達を基本としております。

 また、資本の配分に関しては、株主還元、従業員還元、内部留保(成長資金確保)において適正なバランスで配分することを基本としております。

 

(3)経営者の問題意識と今後の方針について

 新型コロナウイルス感染症により、コンビニエンスストアや外食産業における店舗運営、テレワークによる生活スタイルの変化により食を取り巻く環境は大きく変化しました。

 また、足元では社会経済活動も正常化されつつある中、為替の動向による影響や、原材料価格やエネルギーコストの高騰など、取り巻く環境は厳しいものとなっております。このように急速に変化する環境に柔軟に対応するべく、当社グループは以下を重要課題と認識し、企業体制の再構築を図ってまいります。

 

 ・基盤事業の継続成長

 ・未来につながる新たな事業の検討・模索

 ・ESG、SDGsを意識したサステナブルな企業経営

 ・グローバル化への対応・推進

 ・DX(デジタルトランスフォーメーション)の推進

 

 これら課題解決にチャレンジすべく、中期経営計画『KENKO Transformation Plan』として、次の4つのテーマに取り組んでおります。

 

<4つのテーマ>

 ①BtoBtoC

  消費者の皆様に当社を直接知っていただく機会を増やす

 ②イノベーション

  将来の地球環境を見据え、環境保全を意識した中からNew KENKOを創り出す

 ③構造改革

  基盤事業の成長を目指すための改革実行

 ④グローバル

  グローバル事業の基盤強化

 

 生活様式の変化を新たな事業チャンスと捉え、4つのテーマとサステナビリティ方針を軸に事業活動を進めております。

 特に、持続可能な社会の実現は、全世界の共通目標です。当社グループも、環境・社会・健康に貢献し、持続可能な社会の実現と人々の健康・幸せに向けてしっかり貢献してまいりたいと考えております。

 

<サステナビリティ方針>

 

①方針と課題

  当社グループでは、これまで「食を通じて世の中に貢献する。」及び「心身(こころ・から

 だ・いのち)と環境」の企業理念のもとに企業の社会的責任を果たすべくCSR活動において

 様々な取組みを進めてまいりました。

  今後はこの時代の変化にあわせ、持続可能な社会の実現に向けて環境、社会、健康への貢献の

 指標としてケンコーマヨネーズグループのサステナビリティ方針を定め、温室効果ガス、原料、

 容器・包材、健康、人財、の5つの課題に取り組み、持続可能な開発目標(SDGs)と連動

 し、中長期目標として取り組んでまいります。

 

②5つの課題の取組み

(ア)温室効果ガス

   CO₂やフロンをテーマにその削減に向け、生産工場や物流等を切り口に、温室効果ガス削減

  につながる取組みを進めてまいります。

(イ)原料

   食品メーカーとして食品ロスの削減は、使命感を持って解決しなければならない課題として

  とらえております。当社の商品開発力を生かし、食品ロスの削減につながる商品の開発を進め

  るほか環境負荷が少ない原料や、持続可能につながる原料の導入に向けた取組みを進めてまい

  ります。

(ウ)容器・包材

   環境に配慮した資材の選択、社会問題となっているプラスチック使用量の削減に向けた取組

  みを加速してまいります。

(エ)健康

   商品を切り口にすべての人々の健康、ヘルスケアに寄与できる商品開発を進めてまいりま

  す。料理教室や子どもたちへの食育活動、取引先様への勉強会なども積極的に進めてまいりま

  す。

(オ)人財

   働き方や生活スタイルの変化への対応を進め、従業員のワークライフバランスの向上を目指

  してまいります。

 

③目標

 温室効果ガス削減は2019年度対比原単位で、CO₂排出量を2023年度△9.1%、2030年度

△50%、2050年度までに△100%を目指します。(2023年度の目標は当初△3%でしたが、達成をしたため改定しました。)

 代替フロンは2023年度までに代替冷媒への切り替えを推進し、2030年度までにオゾン層を破壊 する成分が多く含まれるフロンガスR22冷媒の撤廃、2050年度までに自然冷媒100%導入を目指 します。

 持続可能な包装資源の活用として、2023年度までは包材の軽量化に取り組んでまいります。以 降リサイクル可能素材の活用を進め、2030年度には全製品の60%の品目で活用、2050年度にはすべての製品で使用を目指します。

 廃棄物削減では加工ロスの削減を進めてまいります。2019年度対比原単位で2023年度

△13.4%、2030年度には△15%を、2050年度には△30%を目指してまいります(2023年度の目標

は当初5%でしたが、達成をしたため改定しました。)

 

 尚、目標は、社会環境変化に応じて見直してまいります。

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5 【経営上の重要な契約等】

 当連結会計年度において、MKU Holdings,Inc.を合弁会社とする三井物産株式会社との株主間協定に関し、株主割当増資の引受の形で三井物産株式会社が追加出資したことにより、出資比率が以下のとおり変更され、かつ、同社の役員派遣を終了し、重大な影響を与えることができなくなったことに伴い、関連会社に該当しなくなったため、持分法の適用範囲から除外しております。

 

株主間協定

契約締結先

内容

出資比率

合弁会社名

設立年月

三井物産株式会社

米国において中食市場への参入を行うための合弁事業

当社       16.9%

三井物産株式会社 83.1%

MKU Holdings,Inc.

2018年11月

 

 

6 【研究開発活動】

 当社グループの調味料・加工食品事業では、約80名の開発人員が、原材料や素材に関する研究やマヨネーズ・ドレッシング類、サラダ・総菜類、タマゴ加工品等の各カテゴリー別の商品開発、当社商品を使ったメニュー開発に取り組んでおります。

 お客様の使用用途に応じた付加価値や機能性の研究を進め、多くの技術とノウハウを蓄積するとともに、既存の常識にとらわれず「あったらいいな」を形にする新しい発想の商品を開発しています。さらには、ベーカリー、外食、中食、給食などの各業態、業種ごとのメニュー開発を進めており、当社商品を使用したおいしさの提案に加え、お客様側でのオペレーションの簡略化、品質向上、原価低減などプラスアルファでお役立ちできる提案を行っております。

 これらは製法開発、健康訴求商品の開発にも対応する組織となっており、お客様のニーズに対応できるだけでなく、より効率の良い商品開発体制の確立と高付加価値商品の開発及び技術レベルの向上に努めております。

 以上の活動による当連結会計年度の調味料・加工食品事業に係る研究開発費は429百万円となっております。