当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は以下のとおりです。また、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)当社グループの企業理念
当社グループは、グループの存在意義である企業理念として「貢献」を掲げています。最高品質のサービスを提供させていただくことにより、お客様の発展に貢献し、従業員とその家族を幸せにし、グループの発展と、社会に貢献することを目的としております。
また、当社グループの使命(ミッション)は、お客様のシステムセキュリティを確保し、事業運営を安心して継続されるためのシステム運営支援者として、「安全」で「役立つ」サービスを提供し、お客様に末永くお付き合いいただける企業グループを目指してまいります。
(2)経営の基本方針
当社グループは、ITセキュリティ専業でビジネスを展開する数少ない日本の企業集団であり、企業理念の実現に向けて、以下の3つの強みを軸に事業を展開しております。
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当社グループの強み |
会社 |
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1.事業ノウハウ |
創業時からインターネットの社会インフラとしての成長とともに歩むことで蓄積されたセキュリティ運用ノウハウ |
株式会社セキュアヴェイル |
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2.人材 |
創業時から首尾一貫してセキュリティ運用サービスを提供し続ける中で育成してきた人材と教育プログラム |
株式会社キャリアヴェイル |
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3.自社開発 ソフトウェア |
創業時からセキュリティ運用の標準化を考え、時代とニーズの変化に合わせ最適化してきたセキュリティ運用プラットフォーム |
株式会社LogStare |
また、セキュリティ運用に欠かせない現場の動向・情報が常に最新に保たれる「垂直統合型ビジネスモデル」を確立しており、専業事業者として、24時間365日体制での運用・監視等のサービス提供からログ分析システム、ネットワーク運用監視システムの開発、提供、保守に至るまで、ワンストップサービスを提供するとともに、サービス品質の向上に取り組んでおります。
[垂直統合型ビジネス]
(3)経営環境及び経営戦略、対処すべき課題等
当連結会計年度における我が国経済は、資源価格が高騰するなか、海外経済の減速を背景とする輸出の落ち込みや世界的な半導体市場の低迷などが響き、停滞しました。新型コロナウイルス感染症の制限緩和や旅行支援などの政策により、社会経済活動の正常化への期待が高まっているものの、強まる人手不足感や原材料・燃料価格の高止まり、物価高による消費減退への懸念は強く、依然として先行きは不透明な状況が続いております。
当社グループの属する情報セキュリティ業界では、システムの脆弱性を突いたサイバー攻撃が後を絶たず、自動車や半導体関連企業、医療機関など規模や業種を問わず様々な企業・組織がその標的になり、工場停止や業務停止に追い込まれるなど、社会経済活動に与える影響は深刻化しています。近年のIT化やビジネスのDX化に伴い、セキュリティインシデントや情報漏洩は増加傾向にあり、情報セキュリティ対策やログ管理の重要性が益々高まっております。
当社グループとしては、上記のような事業環境の変化をビジネス機会として捉え、事業の拡大・成長を計画しており、戦略及び対処すべき課題は、以下の通りです。
1.対処すべき課題
①営業力の強化
当社グループでは、多様な顧客ニーズに対応すべく、新たな販売パートナーの開拓及び既存パートナーの深耕に取り組んでおります。今後は、パートナー向け支援策の拡充や新サービス開発などによる既存パートナーの深耕やセミナー・イベントの開催などによる新規パートナーの発掘に取り組んでまいります。
セールスプロモーションやオンラインセミナー等を通じたマーケティング活動により、認知度の向上、顧客層の拡大を図り、新規顧客の獲得活動を充実させてまいります。新たに大きな販路を持つ新規販売パートナーとの戦略的提携を推し進め、これまでの販売先の中心であった情報通信業に加え、製造業、地方自治体、学校法人、医療機関などの業界セグメントをターゲットに販路を拡大し、売上高の増大に取組みます。
②顧客との関係性強化
当社グループの提供するストック型ビジネスにおいて、顧客との契約継続は安定的な収益確保の基盤であり、他方、解約は業績変動リスクを増加させるものであります。既存顧客との契約継続、更にはアップセルやクロスセルによる取引拡大の対策として、定期報告会の実施、オンライン会議等による顧客満足度の調査・ヒアリング、新たなサービスの提案、キーマンとの関係性強化など、組織をあげて既存顧客へのフォロー体制を一層強化し、解約リスクの早期察知と防止、取引拡大を図ってまいります。
③人材確保と人材育成
当社グループが継続して成長するためには、技術者を中心とした優秀な人材の確保と育成が重要となっております。従業員が能力を最大限発揮し活躍できる体制を構築、整備するとともに、優秀な人材の採用、育成を進めてまいります。
④研究開発の充実
近年のサイバー攻撃は多様化しており、新たな脅威への対策が求められております。当社グループの提供する運用監視サービスの基盤強化や新たなサービス開発に対する投資は、新規顧客獲得のみならず、既存契約の更新率を高め、安定した収益の維持やサービス領域の拡大に繋がります。
お客様の事業環境も変化しており、自社システムや社内ネットワークについてもクラウド化が急速に進行しております。連結子会社である株式会社LogStareを中心に、運用基盤の機能強化や各種セキュリティ製品・サービスの開発に取組み、サービスラインアップの拡充、サービスの付加価値化を高め、事業拡大に繋げてまいります。
2.特に優先度の高い対処すべき事業上及び財務上の課題
当社グループは、今後の持続的な成長を見据え、セキュリティ運用基盤の研究開発、積極的なマーケティング・販促活動、人員の拡充、オペレーション体制の最適化等に取り組んでおり、これらの事業投資により、2期連続で営業損失、経常損失及び親会社株主に帰属する当期純損失を計上しております。
しかしながら、当社グループの当連結会計年度末の現金及び預金残高が769百万円あることに加え、継続性の高いストック型ビジネスが主力であるため、当面の資金を確保できており、重要な資金繰りの懸念はありません。
引き続き、売上の拡大、収益性の改善に取り組んでまいります。
3.目標とする経営指標
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2024年3月期 |
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連結売上高 |
1,250百万円 |
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連結営業利益 |
30百万円 |
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連結売上高営業利益率 |
2.4% |
なお、収益性、生産性を重視した経営活動を行うべく「売上高営業利益率」を重要な経営指標としています。また、規模の拡大にも注力するために、「売上高」、「営業利益」も重要な経営指標として位置付けております。
(4)グロース市場の上場維持基準適合へ向けて
当社グループは、株式会社東京証券取引所にて2022年4月適用の新市場区分についてグロース市場を選択しておりますが、当社グループのグロース市場の上場維持基準への適合状況は、移行基準日時点(2021年6月30日)において、時価総額について基準を充たしていないことから、2021年12月28日に「新市場区分の上場維持基準の適合に向けた計画書」(以下、「計画書」)を株式会社東京証券取引所に提出しております。
なお、進捗状況につきましては、2023年6月30日に株式会社東京証券取引所に提出しております。
今後、当社グループが中長期的な企業価値の向上を図る上においては、その前提として当社グループが2026年3月までにグロース市場の上場維持基準を充足することが重要な経営課題になるものと考えております。
計画書の内容を確実に実行し、企業価値の向上に取組み、株主及び投資家の皆様からの信頼、期待感の醸成を図ることにより、上場維持基準の適合を目指してまいります。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
当社グループにとってのサステナビリティとは、事業を通して社会課題の解決に寄与することであり、企業理念として掲げている「最高品質のサービスを提供させていただくことにより、お客様の発展に貢献し、従業員とその家族を幸せにし、グループの発展と、社会に貢献すること」の実践そのものであります。
具体的には、豊かな社会の実現のために必要不可欠なインフラを支えてきたこれまでの実績、蓄積された技術や専門性などあらゆる経営資本を最大限に活かし、サイバーセキュリティにおけるすべてのシステムに「安全」で「役立つ」サービスを提供することで、より良い未来に繋げていくことであると考えております。
「社会の発展に貢献する新たな価値創造」、「社会を支える安全で役立つ製品・サービスの提供」、「すべての従業員が能力を最大限発揮できる職場環境づくり」をテーマに取り組み、社会の持続的な発展に貢献していくことで、持続的成長と企業価値向上の実現を目指してまいります。
(1)ガバナンス
サステナビリティ経営を推進するため、代表取締役社長が委員長を務めるサステナビリティ委員会を通じて横断的に各本部が連携してサステナビリティ活動を推進してまいります。サステナビリティ方針に基づくマテリアリティの特定、目標の設定および進捗の確認を行うこととしております。
マテリアリティの特定、目標設定に取組んでおり、その内容につきましては適宜当社ホームページ等で開示することを予定しております。
[推進体制]
① サステナビリティ委員会は、グループ全体を通じたサステナビリティ戦略及び取り組みに関し企画・立案・提言を行い、取締役会に上程・報告。
② サステナビリティに関わる経営の基本方針、事業活動の方針、戦略に関し、進捗管理等を審議。
③ サステナビリティ委員会の内容は、取締役会に上程・報告をし、取締役会はこの内容について監督・指示。
将来的リスクを役員以下従業員全員が認識・対応ができるようにしております。
(2)リスク管理
当社は、グループ経営に関するさまざまなリスクを審議するため、主要なリスクの状況について定期的にモニタリング、評価・分析し、グループ各社に必要な指示、監督を行うとともに、その内容を定期的に取締役会に報告する体制を整えています。
(リスクマネジメントプロセス)
以下のプロセスに添い、リスク管理をしております。
① リスク特定
業務プロセス全体におけるリスク整理と、リスクの洗い出しを行います。前者では具体的に、当社を取り巻く環境について、顧客行動・選好の変化、政策・法規制の強化、投資家からの要請、新規参入者などの影響範囲を定義しています。後者では具体的に、全社、各事業において想定されるリスクと機会を洗い出しております。
② リスク分析
リスクと機会を影響度・発生可能性の観点から整理しております。
③ リスク評価
影響度と発生可能性をもとに、定められたリスク基準と比較し、対応の要否を判定しております。
④ リスク対応
判定したリスクについて、対応を進めております。
(3)戦略
当社グループのビジネスはサービス業であり、人的資本が価値創造の源泉であります。よって、人的資本を重要視して投資を行うことで、持続的な成長と企業価値向上の実現に繋げてまいります。
サスティナビリティの実践に向けて、人的資本を戦略の中心に捉え、各種取り組みを推進してまいります。
(4) 人的資本に関する方針、指標
当社グループは、全ての従業員が持てる力を最大限に発揮することができ、多様な人財が活躍し、従業員がやりがいを持って働くことができる会社をめざし、各種取り組みを行っております。
1. 採用
当社グループの企業理念に共感する有能な人財を確保するため、新卒採用や様々な経験・スキルを有する中途採用を積極的に行い、多様性のある組織づくりに取り組んでいます。
2. 社内環境整備
年齢、性別、社歴、国籍、障害の有無等に関係なく、活躍のチャンスが与えられます。全ての従業員が持てる能力を最大限に発揮し、活躍できる職場環境の構築に取り組んでいます。
また、組織全体として風通しの良い、明るく前向きな風土を築く活動にも注力しております。
a.スキルや能力、貢献度に応じた人事制度(ジョブグレード制度)や昇格・昇給制度
b.従業員自らが新たな職種にチャレンジできるグループ内公募制の導入
c.女性の活躍を推進、支援するための各種施策の実施
d.将来の経営層を担う人財開発のための若手幹部社員の選抜
e.資格取得をバックアップする資格取得支援制度
f.従業員同士を繋ぎコミュニケーションの活性化を図るためのコミュニケーション・バックアップ制度
g.成長意欲を持ち、組織や会社への貢献度が高い社員への表彰制度
h.従業員の意識や本音をヒアリングし、会社施策や職場改善につなげるエンゲージメントサーベイ
3. 人財育成方針
社会環境の変化や技術の進化に対応するため、創業時から「創造(Creation)」「挑戦(Challenge)」「信頼(Confidence)」を大切にしており、自ら考え行動できる人財の育成を目指しております。様々な知識や経験をもった人財が自律的に学び、成長できる環境整備に取り組んでいます。
4. 指標
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区分 |
項目 |
目標 |
実績 |
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人財の育成 |
将来の幹部候補者を対象にした研修の受講者数 |
5 |
5 |
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有資格者数(延べ人数) |
100 |
119 |
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多様な人財の活躍 |
女性役職者の人数(人) |
5 |
5 |
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中途入社者の管理職比率(%) |
40% |
36.4% |
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働きやすい職場・風土づくり |
月平均残業時間(時間) |
10 |
4.81 |
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有給取得率(%) |
70% |
63.5% |
(注)1.有給取得率=消化日数/付与日数として計算しています。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
なお、当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識したうえで、発生の回避及び発生した場合の対応に努めるつもりです。また、以下の記載事項は投資判断に関連するリスクすべてを網羅するものではありませんので、ご留意ください。
なお、以下の記載事項及び本項以外の記載事項は、特に断りがない限り当連結会計年度末現在の事項であり、将来に関する事項は当連結会計年度末現在において当社が判断したものです。
(1)グループ全体に係るリスク
当社は、2004年6月11日に一般財団法人日本品質保証機構からISMS(Ver.2)の認証を受け、さらに2007年7月11日には、「コンピュータシステムの運用監視サービス」と「ログの分析サービス」、それらの営業活動を対象に情報セキュリティマネジメントの国際規格である「ISO/IEC 27001」の認証を取得、2015年6月11日には「ISO/IEC 27001:2013」に移行しており、当社の顧客、役員及び従業員の個人情報をも含めた社内の情報管理には十分な注意を払っております。具体的には、社内システムは複数のファイアウォール、アンチウィルスシステム、メールチェックシステムにより保護され、セキュリティの信頼性を高めております。また、主要サーバーは複数台で稼働させる方式をとっており、無停電かつ厳重に管理された耐障害性のあるデータセンターに設置され、事故、障害時に迅速に回復できるよう運用しております。
また、ユーザー保守データは、社内ネットワークへのパスワードのみならず、それぞれのサーバーデータへのアクセスも制限されており、社外からのサーバーへのアクセスも暗号化されたシステム構成となっております。
さらに、当社グループは、すべての役員、従業員との間において入社時及び退職時に機密保持にかかる「秘密保持契約書」を個別に締結するなど、情報の漏洩の未然防止に努めております。
しかしながら、このような対策を以てしても個人情報を含むそれらの重要情報にかかる社外漏洩を防止できず、当該情報漏洩に起因して第三者に何らかの損害が発生した場合には、当社グループが損害賠償請求を受ける可能性があります。また、当社グループの信用を失墜し、事業活動に悪影響を及ぼす可能性があります。
(2)情報セキュリティ事業に係るリスク
① システム障害について
当社グループのサービスは、コンピュータシステムと通信ネットワークに大きく依存しております。したがって、当社グループのサービスは、システム障害、自然災害等の予期せぬ事由により、提供を停止せざるを得ない状況が起こる可能性があります。
当社グループでは、想定される障害に備え、自家発電装備を備えた耐震性、漏水防止性、防火性等に優れたインテリジェントビルでのサービス提供、及び技術的対応を講じております。万一かかる事態が発生した場合には、当社の業績と財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
② 競合について
ⅰ.自社開発ソフトウェアの機能拡張
当社グループでは、先端技術や基盤技術の習得に努め、研究開発に積極的な投資を行っておりますが、OSベンダーや、コンピュータハードウェアベンダーの多くの企業において、当社が提供する機能を有するソフトウェアと同様の機能を自社開発したうえで、その機能を付加し、製品を強化する可能性があります。もし、その機能が当社グループの製品と比べて価格、性能面で競争力があれば、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
ⅱ.競合他社について
当社グループでは、情報セキュリティ関連の技術や知識を向上させることで顧客満足度の向上に努めておりますが、当社グループと競合するサービスを提供している会社が、顧客のニーズにいち早く対応した最先端の技術を駆使して当社グループの提供しているサービスより優れた高品質の競合サービスを開発する可能性があります。このような場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
(3)人材サービス事業に係るリスク
① 派遣技術者の確保について
当社グループの展開する人材サービス事業では、情報セキュリティエンジニアは重要な経営資源であり、優秀な派遣技術者の確保が事業拡大の必要条件でありますが、この分野では今後もニーズが増加していくことが予想されているため、今まで以上に優秀な派遣技術者の確保が要求されるものと考えられます。
当社グループでは、効率的かつ効果的な募集、採用活動を行い、提供する技術の質的向上を図るため、人材教育に注力しておりますが、派遣技術者の確保が十分に行えない場合は、顧客企業からの要請に対応できないことになり、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
② 競合について
当社グループの展開する情報セキュリティ業界での人材のアウトソースの流れは大きく拡大していくことが予想され、激しい受注競争の下、同業他社の低価格戦略や取引先からの値下げ要請を受ける可能性もあります。当社グループでは、顧客ニーズに的確に応えられる戦略的な営業を推進し、適正な収益を確保しつつ事業の拡大を図るべく努めておりますが、競合が激しくなる中で受注が十分に確保できない、または派遣料金の低下によって、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
(1)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析、検討内容
経営者の視点による当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づいて作成されています。この連結財務諸表の作成にあたっては、当連結会計年度における財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与えるような見積り予測を必要としております。当社グループの経営陣は、連結財務諸表の基礎となる見積り、判断及び仮定を過去の経験や状況に応じ、データ化された資料により合理的と判断される情報を継続的に検証し、意思決定を行っております。しかし、これらの見積り、判断及び仮定は不確実性を伴うため、実際の結果は見積りと異なる場合があります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a 財政状態の分析
(資産について)
当連結会計年度末における流動資産は991,005千円となり、前連結会計年度末に比べ10,203千円の減少となりました。これは主に、売掛金が16,283千円、前渡金が6,697千円それぞれ増加したことに対し、現金及び預金が41,571千円減少したことによるものです。
固定資産は329,498千円となり、前連結会計年度末に比べ19,442千円の減少となりました。これは、投資その他の資産が18,846千円減少したことによるものです。
以上により資産合計は、1,320,503千円となり、前連結会計年度末に比べ33,521千円減少いたしました。
(負債について)
流動負債は199,618千円となり、前連結会計年度末に比べ10,050千円の増加となりました。これは主に、前受金が11,699千円、リース債務が1,931千円それぞれ増加したことに対し、未払法人税等が7,088千円減少したことによるものです。
固定負債は60,831千円となり、前連結会計年度末に比べ6,633千円の増加となりました。これは、リース債務が4,356千円、退職給付に係る負債が2,282千円それぞれ増加したことによるものです。
以上により負債合計は、260,450千円となり、前連結会計年度末に比べ16,684千円増加いたしました。
(純資産について)
純資産は1,060,053千円となり、前連結会計年度末に比べ50,205千円の減少となりました。これは主に、利益剰余金が44,039千円、その他有価証券評価差額金が7,045千円それぞれ減少したことによるものです。
以上の結果、当連結会計年度における自己資本比率は、82.0%から80.2%へ減少し、1株当たり純資産額は、前連結会計年度末の144円39銭から137円74銭に減少しました。
b 経営成績の分析
(経営上の目標達成状況)
当連結会計年度におきましては、前期より引き続き、既存顧客とのストック型サービス(セキュリティ運用・監視サービス)の契約更新に加え、新規案件獲得に注力いたしました。既存顧客で一部契約の見直し(縮小)があった一方で、プリセールスの拠点となる沖縄カスタマーサポートセンター開設やパートナーとの協業が奏功し、新規案件獲得が進みました。しかしながら、商談進捗の遅延や受注後の納入時期ずれ、また、顧客の投資抑制による案件規模の縮小や導入時期の延期などの要因により、計画通りには進捗しませんでした。
以上の結果、売上高は1,029,209千円(前年同期比7.5%増)となりました。営業損失につきましては、人員を拡充し、沖縄カスタマーサポートセンター開設などの体制整備や子会社によるセキュリティ運用基盤の研究開発体制を強化したことにより、34,782千円(前年同期は92,445千円の営業損失)となりました。経常損失は、30,769千円(前年同期は83,758千円の経常損失)となり、親会社株主に帰属する当期純損失は、44,039千円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純損失111,833千円)となりました。
「第2 事業の状況」の「1 経営方針、経営環境、経営戦略及び対処すべき課題等」の「(3)経営環境及び経営戦略、対処すべき課題等」に記載の通り、当社グループが重要な指標として位置づけました「営業利益率」につきましては、当連結会計年度の実績は△3.4%であり、前連結会計年度の△9.7%から6.3ポイント改善いたしました。
この営業利益率の改善につきましては、売上高の増加に対して、売上原価率の減少による影響と、販売費及び一般管理費についても費用を抑制したことによるものです。
当社グループは引き続き、収益の拡大と利益率の改善に取り組んでまいります。
c セグメントごとの成績
(a)情報セキュリティ事業
当事業セグメントにつきましては、既存顧客とのストック型サービスの契約更新に加え、新規案件獲得に注力し、売上高は880,877千円(前年同期比6.7%増)となりました。セグメント利益につきましては、沖縄カスタマーサポートセンター開設などの投資を実施しながらも、77,022千円(前年同期比329.0%増)となりました。
(b)人材サービス事業
当事業セグメントにつきましては、新規案件の受注が伸び、売上高は148,331千円(前年同期比12.8%増)となりました。セグメント利益につきましては、17,721千円(前年同期は962千円のセグメント損失)となりました。
d キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況と主な要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果使用した資金は、41,211千円となりました。これは主に、税金等調整前当期純損失35,211千円、売上債権の増加16,283千円、前受金の増加11,699千円、法人税等の支払22,083千円があったこと等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果得られた資金は、3,720千円となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出4,245千円、無形固定資産の取得による支出2,580千円、貸付金の回収による収入6,000千円、敷金の回収による収入4,949千円があったこと等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、4,081千円となりました。これは主に、リース債務の返済による支出1,452千円、新株予約権の発行による支出2,620千円があったこと等によるものであります。
以上の結果、当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は769,488千円となりました。
③ 受注及び販売の実績
a 受注実績
当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称
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第22期 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
|||
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受注高 |
前年同期比 (%) |
受注残高 |
前年同期比 (%) |
|
|
情報セキュリティ事業(千円) |
922,807 |
111.0 |
478,487 |
109.6 |
|
人材サービス事業(千円) |
148,331 |
112.8 |
- |
- |
|
合計(千円) |
1,071,139 |
111.3 |
478,487 |
109.6 |
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.人材サービス事業は売上高と同額を受注高としており、受注残高はありません。
b 販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
第22期 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
前年同期比(%) |
|
情報セキュリティ事業(千円) |
880,877 |
106.7 |
|
人材サービス事業(千円) |
148,331 |
112.8 |
|
合計(千円) |
1,029,209 |
107.5 |
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.最近2連結会計年度の主要な販売先及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
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相手先 |
前連結会計年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
||
|
金額(千円) |
割合(%) |
金額(千円) |
割合(%) |
|
|
NRIセキュアテクノロジーズ株式会社 |
225,166 |
23.5 |
194,506 |
18.9 |
(財務政策)
当社グループは、経営企画本部が適時に資金繰り計画を作成、更新するとともに、機動的な資金需要に備え、短期の預金などで流動性を維持することにより、手許流動性を管理しております。
運転資金は内部資金より充当し、設備投資等につきましては、設備資金計画を作成し、内部資金で不足する場合での借入調達に備え、金融機関との良好な関係を築いております。
(1)本社建物に関する契約
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契約書名 |
建物賃貸借契約書 |
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締結先名 |
エヌ・ティ・ティ都市開発株式会社 |
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契約期間 |
2007年2月1日から2011年12月31日まで(以後2年毎の自動更新) |
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主な契約内容 |
本社賃貸借契約 |
当社グループは、お客様のITセキュア環境を維持するために、情報通信機器の監視・運用サービスを提供しております。
情報セキュリティ業界におきましては、システムの脆弱性を突いたサイバー攻撃が後を絶たず、企業、自治体、医療機関など規模や業種を問わず様々な企業・組織がその標的になり、工場停止や業務停止に追い込まれるなど、社会経済活動に与える影響は深刻化しています。IT化やビジネスのDX化に伴い、セキュリティインシデントや情報漏洩は増加傾向にあり、情報セキュリティ対策やログ管理の重要性が益々高まっております。
このような状況を踏まえ、当社グループにおきましては、より一層お客様に安全・安心なサービスを提供するため、当社グループの提供する運用監視サービスの基盤強化や新たなサービス開発に取組んでおります。
また、自社開発ソフトウェアの開発、バージョンアップ、対応可能機器拡大のための検証作業、最新技術の調査と等の研究開発活動も積極的に行っております。これらの活動に対する当連結会計年度における研究開発費は、
なお、当社グループの研究開発活動は、情報セキュリティ事業のみであるため、研究開発費については総額のみを表示しております。