文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において、当社グループが判断したものであり、その達成を保証するものではありません。
当社グループは、「人や社会をベストな未来に導くために、心の通うメディアとコミュニケーションの場を創造」することをグループ経営理念としており、グループ全体でその使命を全うするため、プロモーション支援、採用支援、教育機関支援を事業セグメントとして専門特化し、広告広報を含めた総合支援業務案件の受注を推進しております。
事業の展開にあたっての基本方針は、以下の通りです。
・クライアントのために、専門力と創造力を発揮し、広範な視野で最適なソリューションを提供する。
・ユーザーのために、一人ひとりのライフスタイルに寄り添い、「必要なときに価値ある情報が届く」仕組みを
提供する。
・社員のために、社員の資質と挑戦心、創意工夫を発揮できる働きがいと活力に満ちた職場環境を提供する。
・株主の皆さまと社会のために、倫理観を持って信頼を醸成し、永続的な成長と社会的責任を全うする。
当連結会計年度(2022年10月1日~2023年3月31日)における当社グループを取り巻く環境は、新型コロナウイルス感染症による行動制限の緩和により「ウィズコロナ」の生活様式が浸透する中、インバウンド需要の回復など社会経済活動の正常化が進みました。一方で、世界的なインフレ、ウクライナ危機による原油、天然ガス等のエネルギー、穀物などのコモディティ価格の上昇、米中摩擦の悪化など世界経済の先引きについては、依然として不透明な状況が続いております。
このような環境下のもと、当社グループの属するプロモーション市場の広告・販促の市場規模は、7兆1,021億円(前年比約104.4%)となり、コロナ禍前の2019年を超え、過去最高となるなど、好調に推移しております。媒体別では、プロモーションメディア広告市場では、ダイレクトメール等のアナログ系媒体が同約98.1%と微減しているものの、コロナ禍からの回復に伴う行動制限の緩和や国、自治体による全国旅行支援施策の実施や各種イベントや従来型の広告販促キャンペーンの再開や屋外広告、交通広告、折込広告の回復が見られました。また、インターネット広告は、順調に推移(114.3%)し、広告市場全体の支えとなりました。特に、デジタルプロモーションの拡大は広告市場の成長に寄与しております。(株式会社電通「2022年日本の広告費」より当社グループ調べ)
また、採用市場では、有効求人倍率は1.35倍(2023年3月)となり安定的に推移しています。当社グループの主たるマーケットとなる新卒採用市場では、2023年度は前年度比6.8%の1,401億円と予測されており、順調な回復を見せております。(矢野経済研究所「新卒採用市場の現状と展望2023年版」より当社グループ調べ)また、教育機関市場では、大学・短大への進学率は59.5%と依然として高い水準にある状況となっています。(文部科学省「令和4年度学校基本調査」)
このような状況の中、当社グループのプロモーション支援事業では、販促キャンペーンや官公庁関連の事務局運営代行の受託に注力し、好調に推移しました。採用支援事業では、新卒採用に係る対面型採用のニーズの復調に加え、引き合いの多い採用業務代行関連や新卒向けの人材紹介も継続して注力し、早期化、複雑化する新卒採用ニーズを取り込みました。教育機関支援事業では、外国人の新規入国制限の緩和措置を受け、高等教育機関での外国人留学生の募集ニーズが回復し、外国人留学生募集関連の企画を中心にして拡販を進めました。
新型コロナウイルス感染症の感染拡大によって変化した経営環境を踏まえ、当社グループでは、以下の経営戦略で事業を展開しています。
① 連合企画・個別案件の複合的アプローチによるクライアントの開拓
② アナログ・デジタル・モノを融合したフレキシブルな提案力の拡大
③ 多様化したニーズに応える業務代行・事務局機能の強化
④ 外国人留学生分野等、教育機関のニーズを広範に捉えたビジネスの拡大
今後もこれらの基本となる戦略は踏襲してまいりますが、現在の経済環境及び当社グループの業績の状況を踏まえ、業績を回復基調に乗せ、さらに事業を拡大するため、グループ全体として以下の課題に優先的に取り組んでまいります。
① 業務代行・事務局機能の効率化と拡大
プロモーション支援事業ではキャンペーン事務局や官公庁からの事務局代行、採用支援事業では採用業務代行等のアウトソーシング関連の引き合いが増加しています。背景には、多様化した手法やその運用工数の増加がありますが、当社グループではこの引き合いを起点として、コンサルティングや商材などの総合提案に繋げています。なお、総合提案の一層の強化のため、当社グループが保有する機能センター(業務推進センター)のデジタルツールによる作業効率向上をはじめ、データ蓄積による提案力向上により、受託体制の強化拡大を図ってまいります。
② 大学との深耕取引による進学・就職領域の事業拡大
当社グループは、教育機関支援事業において大学の入試広報部門との取引を拡大してきただけでなく、採用支援事業において大学キャリアセンター(就職部門)や国際部門とも取引や連携を重ねてビジネスを創出する独自のプレゼンスを確立してきました。また、長年の実績により、大学から継続取引をいただいており、DXによる入試面接サポートや父母会の運営効率化、寄付金募集活動の活性化に向けた同窓会組織のPRやスポーツ振興領域など、多岐にわたる相談も寄せられ、実績へと繋げており、その実績から新たな引き合いも増加しています。今後も、大学を中心とした取引基盤を活かし、教育機関支援・採用支援事業両面の拡大を進めてまいります。
③ 外国人留学生関連ビジネスの拡大
当社グループでは、日本国内にある約800の日本語学校と連携した国内最大規模の日本語学校生向けの進学サービスをWEBサイト、イベント等で展開しています。また、大学キャリアセンターの繋がりから、外国人大学生の就職相談なども寄せられており、その支援を拡大しています。こうした当社グループの事業領域に関わる外国人留学生の進学・就職領域のビジネスを今後の成長領域のひとつと捉え、一層拡大させてまいります。
④ 官公庁関連の取引拡大への対応
当社グループは、近年、提案力の向上と提携先との関係強化により、官公庁関連の取引が増加かつ大口化しています。当社グループで実施できるアウトソーシング機能の強化やノウハウを蓄積し、これらをさらに強化して、継続して複合的な案件の獲得を目指します。
⑤ 財務面の強化と企業価値の向上
当社グループでは時価総額を含めた企業価値の向上を重要な経営課題と位置付けております。企業価値の向上に向けて①既存事業の着実な回復による利益の確保、②事業拡大への資金調達などを含めた機動的な財務戦略、③資本アライアンスを含めた事業の深化・多角化、④財務体質強化による自己資本比率の改善、⑤配当実施と株主優待制度による利益還元、⑥効果的なIRの実施に取り組んでまいります。
当社は、「人と社会をベストな未来に導くために、心の通うメディアとコミュニケーションの場を創造する」という当社グループの経営理念に基づき、プロモーション、採用、教育機関支援事業領域において、Environment(環境)Social(社会)Sustainability(サステナビリティ)に配慮した企業活動を行っています。
従業員一人ひとりが自律的に行動し、人や社会を輝く未来へ導いていく誇りと自覚を持ち、持続可能な未来のため、これからも社会と共に成長していくことを目指してまいります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
当社のコーポレートガバナンス報告書の中に、ガバナンスに対する考え方も含まれておりますが、当社グループは株主、顧客、従業員ならびに地域社会等のステークホルダーに対する責任を果たしてまいります。国際情勢や社会環境が大きく変化し、従来にも増して環境への意識が高まり、当社グループを取り巻く環境も変化しております。このような急速に変化し続ける事業環境に即応し、安定期的な成長を実現するため、取締役会を中心に体制を構築しております。経営基盤を強化し、事業機会の拡大と課題の解決を図ってまいります。
長期的な社会・環境の変化に伴うサステナビリティに関する取り組みについても、課題を考慮した経営を行うため、取締役会の中で適宜、各管掌の取締役より活動内容の報告を行い、活動を推進してまいります。また、重要課題については、事業計画で取り上げるなど、対応策の推進を行ってまいります。
当社グループは、広告広報を含めたクライアントの総合支援をビジネスの基本としており、人的資本が様々な資本の価値創造の源泉であると考えております。人的資本がビジネスを通して、当社グループの財務資本を、クライアントを通して社会関係資本を増大させるものであり、人的資本を最重要事項として投資を行うことが、当社グループの持続的な企業価値向上に繋がるものと信じ、人事戦略を実施してまいります。
このように、サステナビリティの実践に向けて、特に、人事戦略を中心に据え、その重要テーマとして、女性活躍、多様性の確保、人材育成に置き、その向上を図ってまいります。
人材の育成及び社内環境整備に関する方針、戦略
当社グループは社員一人一人が十分に能力が発揮できるよう、適能適所のジョブローテーションを基本方針としております。新たに発生する業務や人員が不足した業務への対応にも柔軟に対応できるようフレックス制度など、働きやすき環境を整備推進し、横断的でオープンな組織づくりを目指しております。また、その中で、女性役員、女性管理職、外国籍管理職の在職など、多様性確保へも積極的に取り組んでおり、今後も多様性確保へ向けた施策を実施してまいります。
人材育成においては、継続的な社員教育、トレーニングを実施し、マネジメント層による適切なコーチング、社員一人一人に明確な目標設定を行うことで、パフォーマンスを最大限引き出すことを方針としております。また、そのためには、マネジメント層の育成が必要不可欠であり、組織全体のパフォーマンス向上に欠かせないものと認識しております。
当社は、急激な景気変動や地政学リスクについて、担当委員会を設置するとともに、グループ全体でリスク管理を行っております。特に、事業活動面については、リスクを定期的にモニタリング、評価・分析しグループ全体に必要な指示、監督を行うとともに、その内容を定期的に取締役会に報告する体制を整えております。また、リスクに応じて、事業計画の見直しを行い、適切かつ健全な経営に取り組んでまいります。
当社は、前述のとおり、人的資本を最重要事項としております。女性活躍、多様性の確保、人材育成の成果を評価をする指標として、女性社員や外国籍社員の割合、役職別の比率、ワークライフバランスのサポート状況を育児支援制度、有給休暇の取得状況に照らし合わせ、モニタリングを行うことを目標として、取り組んでまいります。
また、そのような視点を社長はじめ、取締役全員が常に持ち、グループ全体に浸透させることを意識してまいります。
本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。また、必ずしもそのようなリスク要因に該当しない事項につきましても、投資家の投資判断上、重要であると考えられる事項につきましては、投資家に対する積極的な情報開示の観点から以下に開示しております。当社グループは、これらのリスク発生の可能性を十分に認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針ではありますが、当社株式に関する投資判断は、本項及び本書中の本項以外の記載事項を慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。また、以下の記載は、本株式への投資に対するすべてを網羅するものではありませんので、この点にご留意下さい。
なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
景気の急激な変動や地政学リスクによる社会・経済活動の制限等により、当社グループの業績への影響が生じる可能性があります。また、人口減少を要因とした市場構造の変化などが生じた場合も、同様に当社グループの業績への影響が生じる可能性があります。
当社グループでは、採用支援事業において、有料職業紹介事業及び労働者派遣事業の各許認可を受けております。また、プロモーション支援事業において、複数の自治体に屋外広告業登録を行っております。さらに各事業において、古物商許可と、国や自治体の入札資格を保有しております。これらの許認可等は適宜情報収集し更新を行っておりますが、何らかの理由により更新できなくなった場合、当社グループの業績への影響が生じる可能性があります。
当社グループの各事業は、個人情報保護法をはじめ、特定商取引法、景品表示法、消費者契約法、各種業界に適用される法令(宅地建物取引業法、旅行業法等)、古物営業法、屋外広告物に関する自治体の条例等が適用されます。また、広告宣伝物の掲示・配布・送信・放送・放映等にあたっては、著作権法や迷惑メール防止法等を順守する必要があります。一方、就職活動スケジュールなど業界によって順守が求められるルールや自主規制なども存在するほか、外国人分野においては外国人の入国制限の有無も事業に関連します。これらの法規や規制等が事業活動に影響を及ぼすような内容で改正・新設された場合、当社グループの業績への影響が生じる可能性があります。
(2)当社グループの事業に関するリスク
当社グループの事業のうち、採用支援事業は、就活関連のイベントの開催やアウトソーシング業務等が増加する7月から9月に売上が集中する傾向があります。また、教育機関支援事業においても、進学説明会の開催や学校のプロモーション活動が増加する上半期に売上が集中する傾向があります。集中期に十分な売上が計上できなかった場合、当社グループの業績への影響が生じる可能性があります。また、これら集中期が変動した場合、当社グループの売上高の偏重時期がそれに合わせて変化する可能性があります。
当社グループの各事業の業界では、取引内容の柔軟性や機動性を重視する取引慣行があり、取引基本契約書の取り交しが行われないことが一般的となっております。当社グループの取引においては、取引仕様等を記載した発注書の受領を原則とし、取引基本契約書を取り交わすように努めるとともに、取り交わしが困難なクライアントについては、所定の取引条件書等を差し入れております。しかし、当社グループとクライアントとの間において取引条件が明確になっていない事象や不測の事故が発生した場合等には、当該クライアントとの関係の悪化や係争が生じる可能性があります。かかる事態が発生した場合は、当社グループの業績への影響が生じる可能性があります。
当社グループでは、新たな商材や事業を適宜、事業の状況、マーケット環境を総合的に勘案し展開しております。これらについては、当社グループの実績を踏まえ、想定される事業規模に応じた売上・利益計画を立案しておりますが、拡販が想定通りに進捗しなかった場合、収益が低下し、当社グループの業績への影響が生じる可能性があります。
④ 資金の流動性について
当社グループは、金融機関からの借入れ等により必要な事業資金を調達しております。当社グループは財務基盤の安定化のため、取引銀行と当座貸越契約を締結しております。当該契約及び借入金の中には財務制限条項が設けられているものがあります。従前より金融機関とは持続的に良好な関係を築いておりますが、同条項に抵触した場合、金利の上昇や、期限の利益を喪失することにより、当社グループの財政状態または業績に影響を及ぼす可能性があります。
(3)コンプライアンスに関するリスク
① 協力会社や従業員による損害について
当社グループは、個々の従業員が企画・進行管理にあたっており、当該従業員、あるいは協力会社において人的ミスや不正の発生の可能性は否定できません。これらに対し業務に合った指示書の導入や作業時のダブルチェック、また協力会社との業務委託契約書の締結や責任範囲の明示、クライアントからのエビデンスの取得、決裁フローの運用などの対策を講ずるとともに、細心の注意を払い業務遂行・運営を行なっておりますが、重大な過失や不正行為などが生じた場合、当社グループの業績への影響が生じる可能性があります。
② 個人情報の管理について
当社グループの事業では、個人情報を取り扱うサービスが存在します。当社グループ各社ではプライバシーマークの取得はもちろん、個人情報保護コンプライアンスプログラムの厳格な運用により厳重かつ細心の注意を払い管理するとともに、一定の損害保険にも加入しておりますが、万一個人情報の漏洩が生じた場合、当社グループの業績への影響が生じる可能性があります。また、他社において個人情報漏洩事件や個人情報の不適切な利用が認められた場合、個人が登録を回避したり、関係先がサービスの利用を推奨しなくなるなどの要因で、当社グループの業績への影響が生じる可能性があります。
③ 訴訟の可能性について
当社は作業ミスを始めとした人為的ミス、システムの障害、個人情報の漏洩等の予期しないトラブルが発生した場合や、取引先や当社グループの役職員との間に何らかの問題が発生した場合、これらに起因する損害賠償の請求や訴訟の提起を受ける可能性があります。その金額や内容、結果によっては、金銭的負担や社会的信用の棄損が発生し、当社グループの業績や財政状況への影響が生じる可能性があります。
(4)その他のリスク
① 人材の確保・育成について
当社グループの業績拡大を目指す上で、人材への投資が不可欠ですが、人材市場や経済の動向により、戦力となる社員の獲得が困難となる可能性があります。当社グループでは社員の獲得と育成に取り組んでおりますが、今後人材の流出が生じ、十分な獲得ができなかった場合には、受注や生産性の低下を招き、当社グループの業績への影響が生じる可能性があります。
② システムの停止リスクについて
当社グループは、インターネット上でサービスを提供するシステムを保有しております。専業の外部データセンターにサーバー等を設置し、開発会社と保守契約を締結して、セキュリティ対策を日常的に行っております。しかしながら、システムに過度なアクセスや障害が発生した場合や、外部からの攻撃によりウィルス感染等が発生した場合、システムの停止を余儀なくされ、当社グループの業績への影響が生じる可能性があります。
③ 自然災害、火災、事故、感染症流行等に関するリスクについて
地震、風水害等の自然災害や火災、停電、ウイルス感染症の感染拡大、施設設備の故障、感染症流行等の不測の事態等により、正常な社会活動が困難となり営業活動が停止又は縮小した場合、イベント等の中止が発生するため、当社グループの業績への影響が生じる可能性があります。また、重大な労働災害、事故等が発生した場合は、操業に支障が生じ、当社グループの業績への影響が生じる可能性があります。
④ 投資のリスクについて
当社グループでは、自社メディアや業務推進センターを始めとして、固定資産への投資を行っております。また、今後資本業務提携やM&A等を積極的に検討していく方針です。これらの投資にあたっては、回収可能性について、十分検討の上で実施しておりますが、想定した売上・利益を実現できなかった場合、当社グループの業績や財務状況への影響が生じる可能性があります。
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
当社は当連結会計年度より決算期を9月期から3月期に変更いたしました。それにより、当連結会計年度は6カ月の変則決算となるため、前連結会計年度との比較については記載しておりません。
当連結会計年度(2022年10月1日~2023年3月31日)における当社グループを取り巻く環境は、新型コロナウイルス感染症による行動制限の緩和により「ウィズコロナ」の生活様式が浸透する中、インバウンド需要の回復など社会経済活動の正常化が進みました。一方で、世界的なインフレ、ウクライナ危機による原油、天然ガス等のエネルギー、穀物などのコモディティ価格の上昇、米中摩擦の悪化など世界経済の先引きについては、依然として不透明な状況が続いております。
このような環境下の下、当社グループの属するプロモーション市場の広告・販促の市場規模は、7兆1,021億円(前年比約104.4%)となり、コロナ禍前の2019年を超え、過去最高となるなど、好調に推移しております。媒体別では、プロモーションメディア広告市場では、ダイレクトメール等のアナログ系媒体が同約98.1%と微減しているものの、コロナ禍からの回復に伴う行動制限の緩和や国、自治体による全国旅行支援施策の実施や各種イベントや従来型の広告販促キャンペーンの再開や屋外広告、交通広告、折込広告の回復が見られました。また、インターネット広告は、順調に推移(114.3%)し、広告市場全体の支えとなりました。特に、デジタルプロモーションの拡大は広告市場の成長に寄与しております。(株式会社電通「2022年日本の広告費」より当社グループ調べ)
また、採用市場では、有効求人倍率は1.35倍(2023年3月)となり安定的に推移しています。当社グループの主たるマーケットとなる新卒採用市場では、2023年度は前年度比6.8%の1,401億円と予測されており、順調な回復を見せております。(矢野経済研究所「新卒採用市場の現状と展望2023年版」より当社グループ調べ)また、教育機関市場では、大学・短大への進学率は59.5%と依然として高い水準にある状況となっています。(文部科学省「令和4年度学校基本調査」)
このような状況の中、当社グループのプロモーション支援事業では、販促キャンペーンや官公庁関連の事務局運営代行の受託に注力し、好調に推移しました。採用支援事業では、新卒採用に係る対面型採用のニーズの復調に加え、引き合いの多い採用業務代行関連や新卒向けの人材紹介も継続して注力し、早期化、複雑化する新卒採用ニーズを取り込みました。教育機関支援事業では、外国人の新規入国制限の緩和措置を受け、高等教育機関での外国人留学生の募集ニーズが回復し、外国人留学生募集関連の企画を中心にして拡販を進めました。
なお、教育機関支援事業は、主たる取引先である大学の予算執行時期が4月から7月頃に集中するため、6ヵ月の変則決算となる当連結会計年度では、期初よりセグメント損失を想定しています。
その結果、プロモーション支援事業と採用支援事業のセグメント利益が伸長し、当連結会計年度でセグメント損失を想定していた教育機関支援事業の損失を上回り、連結ベースでも各段階利益を確保しました。当連結会計年度における売上高は1,906百万円、営業利益は57百万円、経常利益は45百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は43百万円となりました。
当連結会計年度における、事業セグメント別の業績は、以下のとおりです。
(プロモーション支援事業)
当連結会計年度(2022年10月1日~2023年3月31日)のプロモーション支援事業におきましては、キャンペーン事務局を中心とした事務局代行などアウトソーシング業務が堅調に推移したほか、官公庁関連の受託事業も順調に進んだことから、自治体・公的機関・共済分野を中心に伸長いたしました。デジタル関連商材も概ね想定どおり推移した結果、売上・利益面ともに前年同期を大きく上回りました。
その結果、売上高は843百万円、セグメント利益は19百万円となりました。
(採用支援事業)
当連結会計年度(2022年10月1日~2023年3月31日)の採用支援事業におきましては、官公庁からの受託を含む雇用関連イベント運営関連が堅調に推移したほか、採用業務アウトソーシング関連、ダイレクトリクルーティング関連、新卒向け人材紹介が想定を上回って推移しました。また、対面型採用ニーズが復調したことから、2024年度入社を対象にしたマッチング企画が伸長しました。販売費及び一般管理費の削減も奏功して想定以上に推移しました。
その結果、売上高は796百万円、セグメント利益は126百万円となりました。
当連結会計年度(2022年10月1日~2023年3月31日)の教育機関支援事業におきましては、日本国内向けの入試広報関連、及び寄付・募金プロモーションの案件が概ね想定通りに推移したことに加え、外国人の入国制限が緩和されたことに伴い、外国人留学生募集関連の連合企画が伸長しました。当事業では、従前より売上が4月頃から7月頃に集中する傾向にある季節変動要因があることに加え、前期受託した職域接種運営代行業務の失注を見込んでいたことから、期初よりセグメント損失を想定しています。
その結果、売上高は266百万円、セグメント損失は105百万円となり、概ね想定通りとなりました。
当連結会計年度末における流動資産の残高は、前連結会計年度末と比べ33百万円減少し、2,033百万円となりました。これは主に、現金及び預金の減少138百万円、受取手形、売掛金及び契約資産の増加145百万円、電子記録債権の減少20百万円、仕掛品の減少53百万円、その他の増加34百万円によるものであります。
当連結会計年度末における固定資産の残高は、前連結会計年度末と比べ99百万円減少し、175百万円となりました。これは主に、有形固定資産の増加0百万円、無形固定資産の減少1百万円、差入保証金の減少97百万円によるものであります。
当連結会計年度末における流動負債の残高は、前連結会計年度末と比べ140百万円減少し、1,338百万円となりました。これは主に、短期借入金の減少83百万円、1年以内償還予定社債の減少40百万円、買掛金の減少21百万円によるものであります。
当連結会計年度末における固定負債の残高は、前連結会計年度末と比べ36百万円減少し、373百万円となりました。これは主に、長期借入金の減少54百万円、退職給付に係る負債の増加18百万円によるものであります。
当連結会計年度末における純資産の残高は、前連結会計年度末と比べ43百万円増加し、497百万円となりました。これは主に、資本金の減少204百万円、利益剰余金の増加248百万円によるものであります。
現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末と比べ138百万円減少した結果、当連結会計年度末は967百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果支出した資金は69百万円(前連結会計年度に支出した資金は20百万円)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益45百万円の計上、売上債権の増加△124百万円、棚卸資産の減少56百万円、未収入金の増加△39百万円、仕入債務の減少△21百万円、退職給付に係る負債の増加18百万円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果獲得した資金は108百万円(前連結会計年度に獲得した資金は269百万円)となりました。これは主に、差入保証金の回収による収入100百万円、定期預金の預け入れによる支出39百万円、定期預金の払戻による収入54百万円があったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果支出した資金は177百万円(前連結会計年度に支出した資金は831百万円)となりました。これは主に、短期借入金の返済による支出83百万円、長期借入の返済による支出54百万円、社債の償還による支出40百万円があったことによるものであります。
当社はプロモーション支援事業、採用支援事業、教育機関支援事業を行っており、提供するサービスの性質上、生産実績及び受注実績の記載になじまないため、省略しております。
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1.セグメント間取引については相殺消去しております。
2.前連結会計年度および当連結会計年度における主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、その割合が100分の10以上に該当する相手先がないため記載を省略しております。
3.当社は当連結会計年度より決算期を9月期から3月期に変更いたしました。それにより、当連結会計年度は6カ月の変則決算となるため、前連結会計年度との比較については記載しておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表を作成するにあたり重要となる会計方針については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載されているとおりであります。
当社グループは、貸倒引当金、固定資産の減損、投資その他の資産の評価、税効果会計などに関して、過去の実績や当該取引の状況に照らして、合理的と考えられる見積り及び判断を行い、その結果を資産・負債の帳簿価額及び収益・費用の金額に反映して連結財務諸表を作成しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。当社の財務諸表で採用する重要な会計上の見積りは「第5 経理の状況 2財務諸表等(1)財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載の通りであります。
なお、新型コロナウイルス感染症に関する会計上の見積りに用いた仮定については、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(追加情報)」に記載のとおりであります。
当連結会計年度における売上高は1,906百万円、営業利益は57百万円、経常利益は45百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は43百万円となりました。
セグメント別の当第連結会計年度の事業成績は、以下のとおりです。
① プロモーション支援事業
プロモーション支援事業におきましては、キャンペーン事務局を中心とした事務局代行などアウトソーシング業務が堅調に推移したほか、官公庁関連の受託事業も順調に進んだことから、自治体・公的機関・共済分野を中心に伸長いたしました。デジタル関連商材も概ね想定どおり推移した結果、売上・利益面ともに前年同期を大きく上回りました。
その結果、売上高は843百万円、セグメント利益は19百万円となりました。
② 採用支援事業
採用支援事業におきましては、官公庁からの受託を含む雇用関連イベント運営関連が堅調に推移したほか、採用業務アウトソーシング関連、ダイレクトリクルーティング関連、新卒向け人材紹介が想定を上回って推移しました。また、対面型採用ニーズが復調したことから、2024年度入社を対象にしたマッチング企画が伸長しました。販売費及び一般管理費の削減も奏功して想定以上に推移し、前年同期を上回ってセグメント利益の確保しました。
その結果、売上高は796百万円、セグメント利益は126百万円となりました。
③ 教育機関支援事業
教育機関支援事業におきましては、特に個別案件が伸長しました。引き続き、デジタル関連広告が売上を牽引したほか、教育機関の職域接種運営代行や寄付・募金関連プロモーションが結実し、前年同期を上回りました。また、外国人留学生募集関連では、外国人の新規入国制限の緩和措置により、高等教育機関における学生募集広報のニーズが回復基調となりました。当社グループの合理化による人員配置の適正化により人件費が増加し、利益面では前期比減となりましたが、売上・利益ともに想定通りに推移しました。
その結果、売上高は266百万円、セグメント損失は105百万円となり、概ね想定通りとなりました。
キャッシュ・フローの状況の分析は、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社グループにおける資金需要の主なものは、売上原価、販売費及び一般管理費の営業費用による運転資金及び設備投資資金であります。当社グループの資金の源泉は主として営業活動によるキャッシュ・フロー及び金融機関からの借入となります。
内部留保金の使途につきましては、更なる成長に向け、長期的な視点に立ったサービス開発への設備投資、事業拡大のための資金確保に活用していく方針としております。
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」をご参照ください。
我が国経済は、世界的なインフレ、ウクライナ危機による原油・天然ガス等のエネルギー、穀物などのコモディティ価格の上昇、米中摩擦の悪化や米国の金融市場不安など世界経済の先行きには、依然、不透明な状況が続いております。一方で、新型コロナウイルス感染症の5類感染症への移行により「ウィズコロナ」の生活様式が定着、インバウンド需要が回復するなど社会経済活動の活性化が見込まれていることから、当社グループを取り巻く市場環境では、サービス消費、人材採用、インバウンド需要などを中心に回復が進んでいくものと想定しております。
このような環境のもと、当社グループは、①採用業務代行機能・事務局代行機能の更なる効率化と拡大、②回復拡大傾向にある外国人留学生募集支援の高等教育機関の募集支援の伸長、就労支援の強化、③大学との連携の更なる深化、④提携強化による官公庁取引の拡大に注力することで事業を推進してまいります。
各セグメントごとの戦略と見通しは以下のとおりです。
2022年の日本の総広告費推移は、過去最高の7兆1,021億円となっています。(電通「2022年 日本の広告費」より)。また、当社が注力するキャンペーン等の事務局代行は、SNS運用支援や分析ツールの市場規模推計で2021年の316億円から2027年には663億円に伸長する予測となっています(サイバー・バズ「デジタルインファクト調べ」より)。今後、プロモーションは一層手法が多様化し、業界を牽引するのはデジタル広告とそれを下支えするアウトソーシング業務であると見通しております。
これらを背景に、当事業では伸長しているキャンペーン等の事務局代行の拡充を図ります。昨今のキャンペーンは、行動制限の緩和により対面型の復活やSNS等によるデジタルツールの普及により、SNSの選定や運用方法などは益々多様化してきているほか、対象の商品やプロモーション戦略によって業務が複雑になってきています。当事業では、最新の情報と知見によりキャンペーンプロモーションの提案を行い、その業務を内製化させることで利益効率を高めてまいります。また、デジタルとリアルを融合した総合型プロモーション提案へ注力していくとともに、官公庁との取引を足掛かりとした他分野での運営業務の受託促進にも努めてまいります。
採用支援市場では、若年者人口の減少を背景として社員の獲得競争が一層激化しています。特に、新卒採用市場においては、インターンシップが本格化し就活が早期化する一方で、通年採用が拡大し、就職活動のスケジュールは従来以上に変化をしています。これらの動きと相まって、企業の採用担当の業務の増加や複雑化により、採用業務やスカウト型メディアの運用を一部外注する動きが盛んになっているほか、費用対効果を明確にするための成果報酬型の人材紹介モデルの引き合いが増加をしています。
当事業では、伸長している採用業務代行やスカウト型メディアであるダイレクトリクルーティングの運用代行に一層注力するほか、大学と連携したエージェント型の人材紹介モデルの構築等、自社の強みである「事務局代行」「大学との連携」を活かしたサービスの拡充を進めます。対面型イベントにおいても、復調傾向であることから市場ニーズに応える企画開発に取り組むとともに販売強化をしてまいります。
教育機関支援市場では、高等教育機関への進学率が83.8%(文部科学省報道発表「学校基本調査/令和4年度(確定値)参考資料)となり、アフターコロナと18歳人口の減少を据えて、各大学や専門学校とも学生確保に向けた広報を強化しています。また、当社グループの強みである外国人留学生マーケットにおいても、入国規制の緩和により入国者数が回復、2022年は外国人の新規入国者数のうち、在留資格「留学」は16万7,128人(前年比15万人5,477人増)となり1年間の新規入国者数としては過去最高となりました(法務省「出入国管理統計」)。また、大学運営において寄付・募金による収入確保も本格的な課題となってきています。
当事業では、大学を中心とした教育機関の面的な取引実績を強みに「教育機関の運営・発展のための総合プロデュース企業」として、大学の入試広報以外の部門だけでなく、寄付・募金の活性化に向けたアルムナイ(卒業生)分野、スポーツ振興分野の提案を強化するとともに、入国制限が解除され活性化している外国人留学生分野にも再注力します。復調した事業環境を好機と捉え、今後も教育機関の総合支援化にリソースを投入するとともに、教育関連企業・団体や自治体の支援も見据え事業フィールドを広げてまいります。
また、グループ全般においては、事業の拡大機会を的確に捉え、事業基盤の強化につながる投資を積極的に行うことを方針とし、当社が積極的にグループ各社を牽引する形で、他社との業務提携や新規事業、M&A等の検討を引き続きおこなってまいります。
経営者の問題認識と今後の方針については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。
該当事項はありません。
該当事項はありません。