当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 経営方針
当社は1935年の創立以来、社是「技術は正しく」をメーカーとしてのバックボーンとし、「常に最先端技術を追求し、お客様にご満足いただける精巧比なき、価値ある製品をつくり、社会に貢献する」ことを経営の基本理念としております。併せて、人と自然環境の融合を視野に入れた製品づくりに積極的に取り組んでいるところであります。
これらの実行と実現には裏付けとなる確かな企業力が必要不可欠です。工作機械、半導体関連装置の両分野における「総合砥粒加工機メーカー」として当社グループは技術開発力・生産力・営業力など持てる経営資源を駆使することはもちろん、発想力・企画力など創造的なパワーを結集し、岡本工作機械でなければ成し得ないグローバルな事業展開を積極的に推進してまいります。
(2) 目標とする経営指標、中長期的な経営戦略
当社の経営戦略につきましては、有価証券報告書提出日現在において以下のように定めております。
当社グループは、中長期的な戦略として、売上及び収益率の安定化、資金効率の改善により『景気に左右されることなく利益を上げ得る強固な経営体質』の確立・定着を目指しております。実現に向けた取り組みとして、2023年3月期を初年度とする3ヶ年を対象とした中期経営計画を策定し、最終年度の2025年3月期には、売上高500億円、営業利益60億円、営業利益率12%を達成することを目標としております。
(3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、安定的な事業収益力を示すものとして売上高営業利益率を重視しております。
(4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当社グループでは、中長期的な経営戦略として掲げた『景気に左右されることなく利益を上げ得る強固な経営体質』の確立・定着を目指し、以下の課題に取り組んでおります。
① 売上の安定化と利益重視の施策
ⅰ. 安定的な売上と粗利の確保
・ 超高精度研削盤:販売事例の世界展開
・ 汎用研削盤:業種、機種、地区別販売戦略の展開
・ 半導体関連装置:成長市場に向けた新製品の開発
・ 既存機種の後継機・新機種の開発
ⅱ.コスト削減策
・ 外部支出費の削減
・ 新製品、大型特殊仕様機種のコスト管理強化
・ 全社的な品質管理システムの確立
・ 最適生産拠点への生産シフトの継続、徹底
ⅲ.社内環境整備
・ 超高精度研削盤の製造・開発に見合った環境整備
・ 販売強化のための拠点の整備
・ 内製化、増産要求に応えるための生産拠点の充実
・ 顧客に対し高い付加価値を提供する仕組みの構築
ⅳ.各子会社の収益向上と体質強化
② 資金効率の改善及び有利子負債の削減
ⅰ. 棚卸資産の削減
ⅱ.売上債権の回収促進
ⅲ.機動的な資金調達
(5) 経営環境
当社グループの経営を取り巻く今後の環境につきましては、新型コロナウイルス感染症対策緩和からの経済の正常化による景気回復が期待されるものの、欧米各国の金融不安による景気後退懸念の拡大やウクライナ情勢をはじめとする地政学的リスクへの警戒感から景気の不安定な状況が続くものと見込まれております。
工作機械市場につきましては、自動化対応やIoTコネクテッドなど顧客の省人化に寄与するサービスの要求、中国マーケットの拡大、半導体やEVシフトに関連する業界での堅調な機械需要を見込んでおります。精密歯車につきましては、グローバルでの省人化ニーズに伴うロボット需要の増加により、市場の拡大を予想しております。
半導体市場につきましては、世界的なインフレによるパソコンやスマートフォンなど個人向け需要の減速が続いている影響により、メモリ半導体を中心に在庫調整が進み、設備投資の抑制が行われているものの、半導体需要は中長期的に拡大していく見通しです。一方で、半導体市場の継続成長による競争環境激化を予測しており、技術開発にリソースを割き競争優位性の構築及びカスタマーサポートの強化が必要であると認識しております。
このような経営環境のもと、当社グループは2023年3月期を初年度とする3ヶ年を対象とした中期経営計画を策定し、実現に向けて取り組んでおります。
中期経営計画の概要は以下のとおりです。
①中期経営計画ビジョン
「研削で価値を創造するソリューションカンパニーへ」
・事業ポートフォリオを磨き研削・研磨の可能性を創造する
・研削ソリューション・サービス等 、顧客の価値を創造する
・サステナブル経営をもって、事業の持続的体制作りと持続的社会の実現に寄与する
②数値目標
中期経営計画の最終年度である2025年3月期には、売上高500億円、営業利益60億円、営業利益率12%を達成することを目標としております。
③基本戦略
ⅰ)コア事業の競争力強化
・中国市場でのマーケットシェア拡大
・グローバルでの高付加価値機種拡販、ブランド価値向上
ⅱ) 収益力強化
・機械本体の収益性向上
・モノづくりを上流から整流化
ⅲ) 研削技術の応用によるポートフォリオ経営
・歯車事業での工場投資による増産
・半導体関連装置の次世代機開発によるトップシェアの維持、拡大
ⅳ) 将来にわたる市場優位性の構築
・グローバルでの部品、サービスの拡販、自動化提案の推進(B to B から B with B へ)
・サステナブル経営の推進
当社グループは、社是、経営理念、行動規範に基づき、企業活動を通じて持続可能な社会の実現と当社グループの持続的な企業価値向上を目指し、サステナビリティ基本方針を策定しております。
(サステナビリティ基本方針)
・常に最先端技術を追求し、環境に配慮した製品・サービスを開発、提供していくことで、地球環境を保全する社会の実現に貢献します。
・多様な人材がそれぞれの能力を最大限に発揮できるよう人事制度や 教育研修体制を整備し、自分らしく活躍するための職場環境づくりを推進します。
・法令を遵守するとともに、健全なガバナンスにより社会から信頼される経営を行い、継続的な企業価値の向上を目指します。
(1)ガバナンス
当社グループは気候変動を含む環境・社会課題を経営上の重要事項として捉え、取締役会において議論し、経営戦略やリスク管理に反映しております。代表取締役社長は、ISO14001に則った環境マネジメントシステムにおいて、トップマネジメントとして気候変動を含む当社の全ての環境活動を統括しております。
また、環境執行責任者(取締役)は、下記環境方針を掲げ、年2回のマネジメントレビューを通して環境マネジメントシステムの有効性を評価し、その改善を指示する責任と権限を有しております。
(環境方針)
・地球環境保全のために、より優れた技術と製品の開発を推し進め、より優れた製品及びサービスの提供を目指します。
・事業活動において、効率化、平準化、無駄な費用の削減活動を通じ、エネルギー、廃棄物などの削減を図り、環境負荷の低減や生物多様性及び生態系の環境保護に努めます。
・環境に関する法規制、及び組織が同意するその他の要求事項を遵守します。
・環境方針、環境目標を定め、その環境パフォーマンスを向上されるために、環境マネジメントシステムの継続的に改善に努めます。
今後、当社グループのサステナビリティ経営への更なる取組強化を目的として、サステナビリティ委員会の設置を検討してまいります。
(2)リスク管理
当社グループでは、リスク管理委員会において、毎年当社グループ全社を対象にした重要リスクの抽出・評価を行い、当社グループにとって優先的に取り組むべきリスクを特定し、当社グループ全体でリスクの低減活動を推進しております。これらの活動につきましては、その内容を取締役会において定期的に報告しております。
リスク管理委員会は、リスク管理統括部署(総務部)とリスク管理責任者(各部門長)から構成されており、各所管部署及びグループ会社からの報告内容をリスク管理統括部署が取り纏め、それを議論、評価し、全社リスクの把握と適切な対応を審議し、その内容を取締役会へ報告する体制となっております。
今後はサステナビリティに関するリスク管理についても、リスク管理委員会で取り上げていく方針であります。
(当社のリスク管理体制について)
(3)人材戦略
当社はこれまで、工作機械、半導体関連装置の両分野における「総合砥粒加工機メーカー」としてお客様のニーズに応えるべく、技術開発や品質・コスト・納期の継続的な改善とグローバルな供給網の構築に取り組み、成長を続けてまいりました。これからは従来の取り組みに加え、新たな価値やサービスの提供に取り組んでまいります。大きな環境変化の中で当社のさらなる成長を支える人材の育成は最重要のテーマであります。中期経営計画「“創”lution2025 GRIT & Adjust」でも、制度・育成・採用の三本柱について、確固たる基盤を作り、進化させていく方針を掲げております。人事制度の再構築・計画的な人材育成・採用力の強化を主要な取組テーマとし、グローバルで活躍できる人材育成に注力してまいります。
(4)社内環境整備
社員が生き生きと働ける「働きがい」のある職場を目指し、さまざまな労務管理の改善強化策を実施しております。仕事と育児等の両立支援については、出産の前後や育児における休暇・休業・職場復帰制度、時短勤務制度等の諸制度を設けるなど、働きやすい職場環境の整備に積極的に取り組んでおります。2022年10月には産後パパ育休制度を設け、男性従業員による育児休職制度の利用も徐々に進んでおります。
また、当社は就業時間管理の徹底、会議の時間短縮・効率化の推進等を通じた長時間労働の削減にも努めており、これは従業員の健康を守るとともに、育児、介護等を行いやすくすること、ひいては生産性を向上させてイノベーションを起こし、企業価値の向上につながるものと考えております。
なお、上記⑶、⑷の取組に対する主な指標と目標については、「
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 市況変動について
当社グループが販売する工作機械、半導体関連装置業界は、景気変動の影響を受け易い特徴があり、設備投資や個人消費の動向が企業業績に与える影響は小さくありません。特に、景気の停滞期には、設備投資や個人消費の低迷による需要の冷え込みから業界全体の受注総額が縮小し、当社グループの業績を悪化させる要因となります。
当社グループにつきましては、市況変動による業績への影響を最小限に抑えるため、中期経営計画にて「研削で価値を創造するソリューションカンパニーへ」をビジョンに掲げ、各種施策を通じて市場での競争力の向上、安定的な売上と粗利の確保に取り組んでおります。
(2) 有利子負債への依存について
当社グループの直近3期の連結会計年度末有利子負債残高及び総資産に占める割合は下記のとおりであります。
当社は、借入金比率の削減による財務体質の強化に努めておりますが、今後の経済情勢等により、市場金利が変動した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
|
|
2021年3月期 |
2022年3月期 |
2023年3月期 |
|
有利子負債残高(百万円) |
10,262 |
5,490 |
6,389 |
|
総資産(百万円) |
35,050 |
47,507 |
55,098 |
|
総資産に占める割合(%) |
29.3 |
11.6 |
11.6 |
当社グループの対応につきましては、営業キャッシュ・フローにより借入金の返済を進めることを第一に、資金調達が必要な場合には債権の流動化など調達方法の多様化を図ることにより、有利子負債残高の圧縮に取り組んでおります。
(3) 資金調達について
当社グループは、銀行からの借入金による資金調達を中心に、シンジケートローン等の方法により調達方法の多様化を図っておりますが、契約内容に一定の財務制限条項等が付されている場合があり、当該事由に抵触した場合には当社グループの資金繰りに影響を与える可能性があります。
(4) 海外事業展開について
当社グループは国内に加え、タイ、シンガポールに生産拠点を有し、一貫生産体制や国内の販売先へ直接輸送可能な体制を構築することに取り組んでおります。また米国、欧州及びアジアを含む海外拠点を通じたグローバルな販売網を有しており、マーケティング機能強化などによるさらなる販売網の強化に取り組んでおります。そのため、為替動向のほか、国によって政情の悪化、予期せぬ法律、規制の変更による経済活動の停滞などにより、当社グループの業績及び財務状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループの対応につきましては、原材料の調達先、取引通貨の決定、最適生産拠点の決定を慎重に行うと共に、各拠点との適時円滑な情報共有が可能となる人材の確保・育成を行っております。
(5) 自然災害等の異常事態の発生について
当社グループは、国内に加え、タイ、シンガポールに生産拠点、米国、欧州、アジアに販売拠点を有しております。そのため、新型コロナウイルス感染症拡大のような事象や、大規模な自然災害のような異常事態が発生した場合には、各拠点の事業活動が停滞し、当社グループの業績及び財務状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社では本社の安中工場において、緊急事態が発生した際の損失の最小化を図ることを目的としてBCP(事業継続計画)を策定しております。
(6) 固定資産の減損について
当社グループは生産設備を中心とした固定資産を保有しておりますが、経営環境の悪化による事業の収益性の低下又は保有資産の市場価格の著しい下落等により、固定資産の減損損失を計上する可能性があり、当社グループの業績及び財務状態に影響を及ぼす可能性があります。
(7)繰延税金資産について
当社グループは税効果会計を適用し、繰延税金資産を計上しております。繰延税金資産の計算は、将来の課税所得等に関する見積りや仮定に基づき計算しておりますが、実際の課税所得等は見積りや仮定と異なる可能性があり、将来において繰延税金資産の全部または一部が回収できないと判断した場合には、繰延税金資産は減額され、当社グループの業績及び財務状態に影響を及ぼす可能性があります。
(8) 業績の季節変動について
当社グループは、工作機械を生産販売しており、顧客の設備投資動向の影響を受けることから、出荷や納期が期末に集中する傾向にあり、売上高・利益が下期に偏る傾向があります。こうした状況から、生産、開発キャパシティの見える化を推進し、生産、開発、販売計画の連動による生産活動の効率化を目指しております。
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況(以下、「経営成績等」という。)の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における世界経済は、新型コロナウイルス感染症からの行動制限緩和による経済活動の正常化が進
んだ一方で、ウクライナ情勢の長期化によるエネルギーと原材料価格の高騰や、中国での「ゼロコロナ政策」による経済の落ち込み、世界的なインフレによる金融政策の引き締めなどの影響により不安定な状況が続いております。
わが国経済におきましても、新型コロナウイルス感染症の影響が残るなか、経済活動は正常化に向けた動きがある
ものの、円安による為替相場の変動や原材料価格の高騰に伴う物価の上昇が続き、個人消費の停滞が懸念されるなど
景気の先行きは依然として不透明な状況となっております。
このような状況の中で当社グループは、今期を初年度とする新中期経営計画 「“創”lution 2025 GRIT &Adjust」を策定し、工作機械事業の構造改革、研削ソリューション企業への変革を重点戦略として業績向上に努めて
まいりました。その結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
a.財政状態
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末と比較して7,591百万円増加し、55,098百万円となりました。
当連結会計年度末の負債の合計は、前連結会計年度末と比較して3,062百万円増加し、30,238百万円となりまし
た。
また、純資産は、前連結会計年度末と比較して4,528百万円増加し、24,860百万円となりました。
b.経営成績
当連結会計年度における連結売上高は45,524百万円(前年同期比21.2%増)、営業利益は5,598百万円(前年同期比37.2%増)、経常利益は5,552百万円(前年同期比32.3%増)となり、親会社株主に帰属する当期純利益は4,029百万円(前年同期比39.3%増)となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
(工作機械)
工作機械は、売上高は31,305百万円(前年同期比20.0%増)、セグメント利益(営業利益)は2,749百万円(前年同期比68.7%増)となりました。
(半導体関連装置)
半導体関連装置は、売上高は14,219百万円(前年同期比24.2%増)、セグメント利益(営業利益)は4,018百万円(前年同期比16.2%増)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は前連結会計年度末と比較して358百万円増加し、12,375百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は2,684百万円(前年同期は11,668百万円の獲得)となりました。これは主に、棚卸資産の増加3,722百万円により資金が減少した一方で、税金等調整前当期純利益5,537百万円及び減価償却費1,521百万円により資金が増加したことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は3,079百万円(前年同期は1,547百万円の使用)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出3,048百万円により資金が減少したことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果得られた資金は406百万円(前年同期は3,150百万円の使用)となりました。これは主に、長期借入金の返済による支出612百万円及び配当金の支払額727百万円により資金が減少した一方で、短期借入金の純増加額1,531百万円及び新株予約権の行使による自己株式の処分による収入654百万円により資金が増加したことによるものであります。
③ 生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
生産高(百万円) |
前年同期比(%) |
|
工作機械 |
23,404 |
118.7 |
|
半導体関連装置 |
10,796 |
124.4 |
|
合計 |
34,200 |
120.5 |
(注)金額は製造原価によっております。
b. 受注実績
当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
受注高(百万円) |
前年同期比(%) |
受注残高 (百万円) |
前年同期比(%) |
|
工作機械 |
32,589 |
95.4 |
18,697 |
107.4 |
|
半導体関連装置 |
17,886 |
54.7 |
37,884 |
110.7 |
|
合計 |
50,476 |
75.5 |
56,581 |
109.6 |
c. 販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
販売高(百万円) |
前年同期比(%) |
|
工作機械 |
31,305 |
120.0 |
|
半導体関連装置 |
14,219 |
124.2 |
|
合計 |
45,524 |
121.2 |
(注)最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
|
相手先 |
前連結会計年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
||
|
金額(百万円) |
割合(%) |
金額(百万円) |
割合(%) |
|
|
明徳貿易株式会社 |
- |
- |
6,786 |
14.9 |
|
ファナック株式会社 |
3,788 |
10.1 |
6,145 |
13.5 |
(注)前連結会計年度の明徳貿易株式会社に対する販売実績は、当該販売実績の総販売実績に対する割合が10%未満であるため記載を省略しております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
1)財政状態
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末と比較して7,591百万円増加し、55,098百万円となりました。主な要因は、現金及び預金が1,318百万円、棚卸資産が3,943百万円、有形固定資産が2,556百万円増加したことによるものであります。
当連結会計年度末の負債の合計は、前連結会計年度末と比較して3,062百万円増加し、30,238百万円となりました。主な要因は、電子記録債務が508百万円、短期借入金が1,649百万円増加したことによるものであります。
また、純資産は、前連結会計年度末と比較して4,528百万円増加し、24,860百万円となりました。主な要因は、利益剰余金が、親会社株主に帰属する当期純利益の計上4,029百万円、配当金の支払い731百万円により3,298百万円、及び為替換算調整勘定が732百万円増加したこと、新株予約権の行使に伴う自己株式の処分665百万円によるものであります。この結果、自己資本比率は前連結会計年度末の42.8%から45.1%となりました。
2)経営成績
売上高は、工作機械製品及び半導体製造装置の売上が堅調に推移したことにより、前連結会計年度と比較して21.2%増加の45,524百万円となりました。
利益面では、QCD改善活動や内製化による変動費削減など、引き続き徹底したコスト削減に重点を置き、収益性の向上に努めてまいりました。売上総利益率は、31.6%(前連結会計年度は31.8%)と前連結会計年度とほぼ同じ水準となりました。
営業利益は、売上総利益が増加した一方で、海上輸送に係る荷造発送費が減少したことにより販売費及び一般管理費の計上が抑えられたため、前連結会計年度と比較して37.2%増加の5,598百万円となり、営業利益率は1.4%上昇し12.3%となりました。
営業外損益では、主に為替差損の計上により、前連結会計年度と比較して163百万円収益(純額)が減少したものの、営業利益の増加により、経常利益は前連結会計年度と比較して32.3%増加の5,552百万円となりました。
税金費用は、前連結会計年度と比較して、税金等調整前当期純利益の増加に伴う課税所得の増加等により、法人税、住民税及び事業税が796百万円増加しました。また、法人税等調整額は、前連結会計年度に繰延税金資産の減少等があったことにより599百万円減少し、合計で196百万円の増加となりました。
以上の結果、親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度と比較して39.3%増加の4,029百万円となりました。
なお、当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載しております。
セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
(工作機械)
国内市場におきましては、好調な半導体業界や設備補助金などの経済政策の効果で工作機械の活発な設備投資が継続しております。受注につきましては半導体関連やハイブリッド・EV車関連向けに大型平面研削盤、セラミックス業界向けにロータリー研削盤の需要が高まり、前年度を上回る結果となりました。売上につきましても、半導体関連を中心に幅広い業種で大型平面研削盤や汎用平面研削盤の販売があり増加しております。
海外市場におきましては、米国では前年度好調であった鋳物の需要が減少したため、受注は前年度を下回りましたが、売上につきましては汎用平面研削盤を中心に堅調に推移いたしました。欧州ではウクライナ問題の長期化など地政学的リスクの影響に伴う先行きへの不安感から受注は減速傾向でありますが、売上は半導体関連やEV車関連向けの販売を中心に前年度より増加しております。中国では前年度から継続するEV車関連向けの大型平面研削盤や小型成形研削盤の需要が拡大し、受注、売上共に好調を維持しております。東南アジアにおいても行動制限緩和により経済活動は回復傾向にあり、売上は前年度を上回ることができました。
以上の結果、売上高は31,305百万円(前年同期比20.0%増)、セグメント利益(営業利益)は2,749百万円(前
年同期比68.7%増)となりました。
なお、セグメント資産は、前連結会計年度末と比較して4,608百万円増加し、29,395百万円となりました。これは主に棚卸資産が増加したことによるものであります。
(半導体関連装置)
半導体市場におきましては、世界的なインフレによる物価の高騰でパソコンやスマートフォンなどの個人向け需要は減速が続いている影響により、メモリ半導体を中心に在庫調整が進み、設備投資の抑制が行われております。
一方で、次世代パワー半導体やEVをはじめとする車載向けの半導体では旺盛な需要が継続しております。
このような状況の中で当社グループは、ポリッシュ装置やラップ盤の拡販に向けて、ウェーハ業界向けの新機種
の開発やカスタマーサポート体制の強化などの諸施策を進めてまいりました。その結果、受注につきましては、前期の大口受注の影響により前年度比では減少しているものの、半導体業界の設備投資需要は依然として活発で、国内、東アジアおよび欧州の複数の取引先からファイナルポリッシャーを中心に半導体製造装置の受注を獲得いたしました。売上につきましては、継続する半導体需要が寄与し、国内、東アジアおよび欧州向けにウェーハ生産用のファイナルポリッシャーやグラインダーを販売するなど、前年度を上回りました。
以上の結果、売上高は14,219百万円(前年同期比24.2%増)、セグメント利益(営業利益)は4,018百万円(前
年同期比16.2%増)となりました。
なお、セグメント資産は、前連結会計年度末と比較して2,822百万円増加し、12,107百万円となりました。これは主に棚卸資産が増加したことによるものであります。
セグメント別の売上高の推移
|
|
工作機械事業 (百万円) |
半導体関連装置事業 (百万円) |
合計 (百万円) |
|
2023年3月期 |
31,305 |
14,219 |
45,524 |
|
2022年3月期 |
26,096 |
11,450 |
37,547 |
|
2021年3月期 |
21,068 |
9,303 |
30,372 |
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては「(1) 経営成績等の状況の概要② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりです。
資本の財源及び資金の流動性
当社グループの主な資金需要は、当社グループ製品製造のための原材料及び部品購入費の他、労務費、製造経費、販売費及び一般管理費等の運転資金、生産体制の強化・合理化を目的とした生産設備の新設及び更新等の設備資金であります。
このような資金需要につきましては、営業活動によるキャッシュ・フローで獲得した資金を投入している他、不足分については銀行借入金及び売上債権の流動化などにより資金を調達することとしております。調達につきましては、事業計画に基づく資金需要、金利動向、既存借入金の返済時期等を考慮の上、金額及び方法を適宜判断して実施しております。なお、当連結会計年度末の現金及び現金同等物は、売上高の約3.3ヶ月相当の水準となっており、当社グループの事業運営上、妥当な流動性を保持していると考えております。
今後予定しております生産設備の新設及び更新等につきましては、「第3設備の状況 3設備の新設、除却等の計画(1)重要な設備の新設等」に記載のとおり、自己資金及び借入金による調達を予定しております。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)に記載のとおりであります。
当連結会計年度において、経営上の重要な契約等の決定又は締結はありません。
当社グループは、総合砥粒加工機メーカーとして顧客の高精度/高能率要求に対応していくため、「究極の平面創成」をスローガンに、平面加工(研削・研磨)の分野において世界最高峰の技術を目指すことを主要な開発テーマとしております。
当連結会計年度における研究開発費の総額は
また、当社グループの研究・開発・技術スタッフは133名で、全従業員の6.1%に当たります。
なお、セグメント別の状況は次のとおりであります。
(1) 工作機械
当社の主力商品である平面研削盤関連におきましては、さらなる超精密・高精度の実現を目指し、高次元かつ安定的な商品品位を確立するため、設計のクオリティーのみならず部品加工及び組立工程における技術の向上を図りながら、各種テーブルサイズのシリーズ化と静圧スピンドル、静圧スライド搭載機の拡充に継続して取り組んでおります。さらには、自動化・省人化に関する時代要求に応えるため、ワークの自動着脱・自動搬送に関する標準化を進めることにより、各種ユーザーニーズに対するフレキシブルなご提案の実現を目指しております。
新カバーデザイン、対話型汎用ソフトのグラフィックデザインを含め操作性の向上を図りながら、すべての機構において設計再検討を行った中型平面研削盤のマイナーチェンジモデルを市場投入し、シェア拡大を図っております。
新機種として、立軸ロータリ研削盤「ⅤRGシリーズ」、グライディングセンター「UGM64GC」の2機種をラインナップに加えました。「VRGシリーズ」は、複数の被削材を並べて同時寸法合わせ等の高能率研削に最適な研削盤として、歯車、セラミックス、油圧部品をターゲットに拡販を目指しております。また「UGM64GC」は、平面研削加工では不可能な部分への加工を可能とする半導体難削材対応の研削盤として新たな市場の開拓を進めております。
当セグメントに係る研究開発費は
(2) 半導体関連装置
半導体デバイスウエーハ関連におきましては、科学技術振興機構(JST)の支援プログラムにて採択された、Si貫通電極ウエーハの技術開発に引き続き取り組んでおります。
また、材料シリコンウエーハ用加工機においては、様々な顧客ニーズに対応するため、ラインナップの充実を図るとともに新規装置の開発にも着手しております。さらに、シリコン以外の特殊材料関連においても、EV関連で大きく飛躍が予想されるパワー半導体のSiC(炭化ケイ素)、スマートフォンに採用されているSAWフィルター用のLT(リチウムタンタレート)やLN(リチウムニオベート)、高出力照明、5G基地局電源用のGaN(窒化ガリウム)専用の高能率研削盤ポリッシュ盤の開発を進めるとともに、車載向けGPU(画像処理)に広く使用されているパッケージ基板用研削盤の開発にも着手しております。
当セグメントに係る研究開発費は