当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) グループ理念
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当社グループは、2020年に企業活動の根本的な考え方となる企業理念や目指す姿、大切にしたい価値観を見つめ直し、社員が物事を判断する際の拠りどころとなるグループ理念体系を再定義いたしました。 「企業理念」 素材の力を引き出す技術で、持続可能で豊かな社会の実現に貢献する。 「目指す姿」 アルミニウムを究めて環境負荷を減らし、軽やかな世界へ。 「価値観」 相互の理解と尊重 誠実さと未来志向 好奇心と挑戦心 グループ理念体系の社内浸透を図るため、社長執行役員を始めとする経営陣幹部と従業員との理念対話会を継続して実施しております。理念対話会は、単にグループ理念を従業員に伝えるだけではなく、従業員の声を経営に活かし、また従業員のエンゲージメントの向上にも資することから、今後も積極的に実施してまいります。 このグループ理念を世界中の従業員と共有することで、国境や世代を超えて永続的に社会・生活を支える企業グループになることを目指してまいります。 |
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(2) 経営戦略等
当社グループは、グループ理念における目指す姿の実現に向け、2030年における当社グループのありたい姿を描いた「UACJ VISION 2030」(以下、VISION2030)及びVISION2030を実現するための中期経営計画<2021年度~2023年度>(以下、第3次中計)を策定し、2021年5月に公表しております。
(長期経営ビジョン UACJ VISION 2030)
中長期では、世界的な人口増加や経済成長、さらには気候変動への対策の必要性の高まりから、地球環境に優しい循環型素材であるアルミニウムの需要は伸長する見込みです。このようなマクロ環境認識のもと、企業理念に掲げた「持続可能で豊かな社会の実現」に向けて、2030年に当社グループが目指していく4つの貢献を定めたVISION2030を策定しました。
UACJ VISION 2030
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1.成長分野や成長市場での需要捕捉により、より広く社会の発展に貢献する 2.素材+αでバリューチェーン及びサプライチェーンを通じた社会的・経済的な付加価値の向上に貢献する 3.新規領域への展開により、社会課題の解決に貢献する 4.製品ライフサイクルでのCO2削減により、環境負荷の軽減に貢献する |
成長市場や成長分野においては、積極的に新たな需要を捕捉し、これまで培ってきた経営資源や強みを活かした製品の提供を通して、より広く社会の発展に貢献してまいります。また、素材製品の提供のみでなく、加工やリサイクルで新たな価値を付与するなど、バリューチェーン及びサプライチェーンを通した「素材+αの価値創出」に取り組んでいきます。さらに、2030年に向けて拡げていく新規領域としては、2030年の社会においてアルミニウムが活躍する領域として、「モビリティ」「ライフスタイル・ヘルスケア」「環境・エネルギー」の3つを選定し、これら領域における社会課題の解決を図ってまいります。また、既存領域及び新規領域のいずれにおいても、アルミニウムの特性を活かした製品とサービスの提供及びリサイクルの推進を通じて、社会全体でのCO2削減に貢献します。
これら4つの貢献を通じて、「持続可能で豊かな社会の実現」を目指してまいります。
(中期経営計画)
VISION2030で掲げた4つの貢献を目指していくにあたり、2021年からの3年間において当社グループが取り組むべきこととして、第3次中計を策定いたしました。第3次中計では、2021年からの3年間を、構造改革を完遂し、その先の成長とVISION2030の実現に向けた基盤を確立するための期間と設定し、3つの重点方針を掲げ、様々な取組みを推進、実行しております。
第3次中期経営計画<2021年度~2023年度>
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重点方針 1.構造改革の完遂 2.成長への基盤の強化 3.軽やかな世界の実現への貢献(サステナビリティ推進) |
① 構造改革の完遂
2019年9月から着手した「構造改革の実行」は、「稼ぐ力の向上」「財務体質の改善」「経営のスピードと質の向上」に向けた各施策を通して、環境変化に強い筋肉質な体質の確立を目指してまいりました。
計画最終年度となる2022年度は、国内においては、コロナ禍で遅れていた生産拠点集約、損益分岐点の引き下げによる収益構造の改革に取り組み、2022年度までに計画していた施策を完遂し、概ね目標通りの効果を達成しました。
② 成長への基盤の強化
第2次中計に続き成長市場を北米及び東南アジア、成長分野を缶材及び自動車材と捉え、日本、タイ、北米の3大拠点における生産設備を最大限活用することで、拡大する需要を捕捉することを目指します。2022年度は、伸長する北米缶材市場への対応として、生産能力増強への取組みに着手したほか、北米自動車部品の新規設備の立ち上げ及び新規受注製品の量産に向けた取組みに注力しました。また、電気自動車への移行を背景に伸長するリチウムイオン電池用箔市場を捕捉するため、生産能力の拡充及び競争力向上による事業基盤の強化を目的に、株式会社UACJ製箔と東洋アルミニウム株式会社が経営統合し、当社が統合新会社の20%の議決権を保有することを決定しました。
あわせて、従来のビジネスモデルだけでなく、加工やリサイクルといった素材に+αの付加価値を加えたビジネス領域を広げ、アルミニウム製品の循環利用推進による環境価値提供などを進めるため、山一金属株式会社と共同で使用済み飲料缶(UBC)から溶解までの工程を一貫で行う「溶解リサイクルシステム」の構築に向けた取組みを開始し、UACJ (Thailand) Co., Ltd.においては、年間32万トンの生産体制を有する東南アジア唯一の最新鋭アルミ圧延工場という強みを活かし、グローバル顧客への安定供給だけでなく、ASEAN域内におけるアルミ缶クローズドループ・リサイクルの促進に向け、現地政府・企業とのスキーム構築に注力するとともに、リサイクル材用処理炉の能力増強に着手しました。また、アルミ缶水平リサイクル「CAN to CAN」のさらなる推進に向けて、東洋製罐グループホールディングス株式会社と共同で環境配慮型のアルミ缶を開発・商品展開を目指すとともに、リサイクルチェーン確立に向けた検討を進めていくための業務提携契約を締結しました。
さらに、VISION2030に掲げた新領域の実現に向けて、グループ横断でのプロジェクトを組成し、事業化に向けた取組みを推進するだけでなく、社内ベンチャー制度など新事業創生の活動をさらに強化するとともに、全ての事業活動を支える基盤として、DX推進による生産性の向上等、成長への基盤の強化を図ってまいります。
③ 軽やかな世界の実現への貢献(サステナビリティ推進)
当社グループは、企業理念の実現に向けて、当社が持続可能な社会に貢献するためのサステナビリティ基本方針を定め、「100年後の軽やかな社会のために」というスローガンのもと、サステナビリティ活動を推進してまいります。基本方針に基づき、当社グループが社会とともに持続的に成長していく上で優先的に取り組むべき「重要課題(マテリアリティ)」を特定するとともに、アクションプラン及びKPIを設定し取り組んでまいりました。
なお、重要課題の中でもとりわけ、「気候変動への対応」は、重要な社会的責務であると認識していることから、Scope1・2において、2050年カーボンニュートラルへ挑戦し、その過程である2030年度は30%のCO2排出量の削減を目指してまいります。また、Scope3においては、アルミニウムの持つ特性を最大限活かすべく、サプライチェーンの様々なパートナーとの協業に取り組むことで、リサイクルの最大化、かつ、サプライチェーン全体でのCO2排出量の最小化を目指してまいります。
(3) 経営上の目標の達成状況を判断する客観的な指標等
当社グループの経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標は、連結での売上高、営業利益、経常利益、営業利益率、ROIC(投下資本利益率)、ROEであります。それぞれの目標値は、下表に示すとおりであります。
<第3次中計及びVISION2030の目標値(連結)>
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現状 2022年度実績 |
第3次中計 2023年度計画 |
VISION2030 2030年度目標 |
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売上高 |
9,629億円 |
7,000億円 |
8,000億円以上 |
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営業利益 |
172億円 |
300億円 |
― |
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経常利益 |
87億円 |
250億円 |
― |
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売上高営業利益率 |
1.8% |
4.2% |
6%以上 |
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ROIC(税引前) |
3.0% |
6.0% |
10%以上 |
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ROE |
2.0% |
7.5% |
10%以上 |
(4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
第3次中計策定以降、世界的な新型コロナウイルス感染症の拡大、中国の電力不足問題、ウクライナ情勢などにより、国際的なサプライチェーンにおけるリスクが増大するとともに、添加金属を含む資源価格・エネルギー価格等の高騰が生じました。当社グループとしては、調達ソースの多様化による安定生産維持と併せて、エネルギー・添加金属価格の市場価格に連動した価格スキーム導入などの取組みにより、第3次中計の目標値達成を目指してまいります。
文中の将来に関する事項は、当社グループが有価証券報告書提出日現在において合理的であると判断する一定の前提に基づいており、実際の結果とは様々な要因により大きく異なる可能性があります。
(1)サステナビリティに関する考え方
「100年後の軽やかな社会のために」
当社グループは、「素材の力を引き出す技術で、持続可能で豊かな社会の実現に貢献する。」という企業理念を掲げています。この理念を実践していくために、「アルミニウムを究めて環境負荷を減らし、軽やかな世界へ。」を目指す姿として掲げ、アルミニウムの製造・加工という本業を通じて、また、アルミニウムの特性を活かした製品とサービスの提供を通じて環境負荷削減などに努めています。
環境問題をはじめ、現代社会が抱えるさまざまな課題を将来に残さず、子どもたちの世代が、今より軽やかで楽しい未来を過ごすことができるように。当社グループは、これからも、120年以上にわたり受け継いできた叡智と情熱、そして社員一人ひとりの多様な個性を活かしながら、ステークホルダーの皆さまとともに、さまざまサステナビリティ活動を推進していきます。
サステナビリティ基本方針
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1.受け継いできた叡智と情熱で 創業以来の探求心と、技術と知恵を結集したイノベーションでより便利な社会、持続可能な地球環境を追求します。 2.すべてのステークホルダーの皆さまとともに 事業を通じて向かい合う関係者はもとより、いろいろな形で関わりあう社会を思い、グループ内外の人々と協調・協働して持続可能な世界への貢献を実現します。 3.一人ひとりの多様な個性で 国籍、性別、年齢、障がいの有無などの違いに関わらずさまざまな人材を尊重し、その考えやスキルを活かすことで、既成概念にとらわれない自由な発想で課題解決に取り組みます。 |
①サステナビリティガバナンス(サステナビリティ推進体制)
当社グループは、サステナビリティ活動の責任を明確にするとともに意思決定の迅速化を図り、各種の取組みを着実に推進するために、2022年度より、新たなサステナビリティ推進体制を構築しました。
具体的には当社グループが社会とともに持続的に成長していく上で優先的に取り組むべき6つのマテリアリティ(重要課題)ごとに責任者及び管掌部署を定め、それぞれが予め設定されたKPIに基づいて進捗状況を把握します。さらにこれらの進捗状況を、定期的に開催する分野ごとの報告会議体で報告及び討議を行うことで、取組みの実行性を高めています。
サステナビリティ活動の推進体制
当社グループのあらゆる事業活動を支える基盤であるコーポレートガバナンスの詳細については、「
②戦略
当社グループは、サステナビリティ活動を企業経営の存在意義が問われる中核要素として捉え、グループ一体となって推進していく必要があると考えています。そのために、当社グループが社会とともに持続的に成長していく上で優先的に取り組むべき6つのマテリアリティ(重要課題)として「気候変動への対応」「製品の品質と責任」「労働安全衛生」「人権への配慮」「多様性と機会均等」「人材育成」を特定しています。また、現在進めている第3次中期経営計画においても、重点方針の一つにサステナビリティ推進を位置づけています。
6つのマテリアリティとともに関連するSDGsを特定し、マテリアリティごとに「2030年のありたい姿」と「アクションプラン/KPI(指標及び目標)」の設定をするとともに、当社グループだからこそ貢献できること、社会へ提供できる価値についても定めています。
6つのマテリアリティ・SDGs優先課題とステークホルダーとの関連
すべてのサステナビリティ活動は「企業理念」の実践に向けた活動であること、その活動の主体となる従業員が、当社グループを取り巻く社会のさまざまなステークホルダーと協働して、軽やかな社会を目指していく、という考え方を表しています。
③リスク管理
当社グループは、「企業理念の実現を不確実にするすべての事象」(損害・損失に直結しかねない事象のみならず、将来の収益・成長への機会も含む)を「リスク」として管理しています。そして、リスク管理のあるべき姿を「全員参加のリスクマネジメント」とし、役員や幹部だけではなく全従業員が常日頃からリスクの所在を意識し、自らリスクを発見・共有し、進んで管理に参画する状態と定義して、その実現にグループ全体で取り組んでいます。
当社グループのリスク管理体制の詳細は、「
④指標及び目標
当社グループは、6つのマテリアリティごとに定めた「2030年のありたい姿」の実現を目指し、短中長期の達成目標を定め、2021年度よりPDCAサイクルを活用した継続的な活動を推進しています。
上記①サステナビリティガバナンスにおいて各指標の進捗状況がモニタリングされ、結果に基づき取組みに反映しています。
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マテリアリティ |
評価指標 |
2022年度 目 標 |
2022年度 実 績 |
2023年度 目 標 |
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気候変動への対応 |
サプライチェーン全体でのCO2排出量の削減量 |
2050年を見据えた目標設定、 具体的施策の立案及び推進 |
Scope1・2において、2050年カーボンニュートラルへの挑戦を宣言 |
△17.3%削減 (Scope1・2、2019年度比・原単位) |
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製品の品質と安全 |
重大品質不具合件数 |
20%減 (前年比) |
25%増 (前年比) |
ゼロ(注2) |
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客先クレーム件数 (素材有責) |
10%減 (前年比) |
31.4%減 (前年比) |
10%減 (前年比) |
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労働安全衛生 |
重篤災害発生件数 |
ゼロ |
ゼロ |
ゼロ |
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総合度数率(注1) |
0.28 |
0.25 |
0.25 |
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人権への配慮 |
人権デューディリジェンス(人権DD)の実施と、結果を踏まえた目標づくり、アクションプランの実行 |
人権DDの仕組みの構築 |
人権DDの仕組みの構築完了、 押出加工名古屋の安城製作所(UEXN安城)にて人権DD実施 |
4事業所以上で実施(福井・UATH(注3)・UEXN安城に加えて、他1事業所以上) |
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行動規範、人権、ハラスメント関連の教育実施率 |
行動規範教育実施率90% ハラスメント教育実施率100% |
行動規範教育実施率92% ハラスメント教育実施率100% |
行動規範教育実施率96% ハラスメント教育実施率100% |
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多様性と機会均等 |
管理職(役員含む)に占める女性比率(注4) |
2% |
3% |
4% |
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人材育成 |
後継候補者計画の実施率 |
当社における 課長職以上100% |
当社における 課長職以上100% |
国内グループ会社に展開 |
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重点分野に関する教育支援活動の受益者数 |
650人/年 |
882人/年 |
800人/年 |
(注)1.統計期間中の延べ労働時間あたりの労働災害による死傷者数(不休業災害を含む)を100万時間で換算した労働災害の発生状況(頻度)を評価する指標
2.2022年度実績を踏まえ、より実効性の高い取組みとすべく、2023年度より評価指標を「重大品質事故件数」に見直しております。
3.UACJ (Thailand) Co., Ltd.
4.当社及び国内グループ会社における比率
(2)気候変動への対応(TCFD提言への取組み)
当社グループは、総合アルミニウムメーカーとして、気候変動対策及び脱炭素社会への移行に積極的に取り組むことが重要な社会的責務であるとの認識を有しており、TCFDにも賛同しております。その上で、事業活動により排出される温室効果ガス(GHG)が、地球の気候変動に影響を及ぼしているという科学的知見に基づき、下記の「行動指針」に則った取組みを進めています。これにより、今世紀末時点での世界の平均気温の上昇幅を産業革命前と比べ2℃未満、できれば1.5℃未満に抑えるというパリ協定の目標達成への貢献を図ります。
[行動指針]
◆事業活動によるCO₂等のGHG排出量の削減活動を継続・拡大・深化して、2050年Scope1・2におけるカーボンニュートラルへの挑戦、その過程である2030年度は30%の削減(2019年度比・原単位)を目指します。
◆Scope3においてはサプライチェーンの様々なパートナーとの協業に取り組み、リサイクル最大化、かつ、サプライチェーン全体でのGHG排出最小化を目指します。
◆従前より取り組んできた省エネルギーをますます加速するとともに、GHG排出量のより少ない燃料に転換、さらに、再生可能エネルギーの使用を推進します。
◆アルミニウムはLCA(注1)で見た時の軽量化やその何度でもリサイクルできるという特性で、GHG排出量削減に貢献できます。環境配慮型製品ブランドである「UACJ SMART」をはじめとして、GHG排出量削減に貢献する製品・サービスの提供に努めます。
◆GHG排出量削減に貢献する技術開発を推進します。
◆GHG排出量削減に関するイニシアチブ活動に自主的、積極的に取り組むとともに、積極的な情報開示に努めます。
(注)1.Life Cycle Assessment。ある製品やサービスの一生(資源の採掘から、製品の製造、使用、廃棄まで)の各段階で生じる環境影響を定量化する手法
①ガバナンス
気候変動対策の取組み体制として、社長執行役員を委員長とする「気候変動対策推進委員会」を設置しています。当委員会のもとに、「カーボンニュートラル対応」「原料調達」「リサイクル推進」「アルミ化推進」の各ワーキング・グループ(以下、WG)を設置しています。また、WGの検討結果や活動成果は、必要に応じて気候変動対策推進委員会から経営会議又は取締役会へ報告し、決議を得ることとしておりおり、経営層が直接ガバナンスを効かせています。
当社グループのあらゆる事業活動を支える基盤であるコーポレートガバナンスの詳細については、「
②戦略
当社は気候変動対策のシナリオ分析として、4℃シナリオ及び1.5℃シナリオの2つのシナリオについて実施しました。対象は当社の事業を代表する分野であること、またポートフォリオ上でも重要度が高いことを考慮して「アルミ圧延品事業」の「板事業」とし、原材料調達から廃棄・リサイクルに至るすべてのバリューチェーン上のリスクと機会を検討しました。
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4℃ |
1.5℃ |
当社グループの戦略 |
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移行リスク・機会 |
炭素価格 各国の炭素排出目標/政策 |
(日本やタイにおける)炭素税導入は想定されない |
炭素税が導入され、負担コストが上昇 (2050年カーボンニュートラル達成が不可欠) |
Scope1・2のGHG排出削減目標の設定 (2050年カーボンニュートラルへの挑戦宣言) |
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各国のリサイクル規制/政策 |
スクラップ利用率は成り行きで推移 |
スクラップ需要増によるスクラップ価格上昇、アルミのリサイクル性を武器にした販売促進 |
製品におけるリサイクル率向上の推進 川上・川下顧客とのスクラップ回収スキームの確立 |
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エネルギーミックスの変化 |
エネルギーコスト(原油等)の上昇 |
アルミニウム地金製錬国でのエネルギー転換が進み、アルミニウム製錬工程のCO2排出量が低減され、他素材に対する競争力が向上 |
省エネ改善や燃料転換の実施 自社敷地内での太陽光発電の導入 再生エネルギー電力の当社グループ全体での導入(再エネ電力100%工場の誕生) |
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次世代技術の進展 |
リサイクル原料の分別技術は進展しない |
リサイクル技術開発や設備投資の増加、低CO2排出量の製錬法開発によるアルミ需要底上げ |
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顧客の行動変化 |
運輸・包材・電気機器分野の売上増 |
(脱炭素化の世界的潮流による)運輸・包材・電気機器分野の売上増 (4℃シナリオより大きい) |
環境配慮型製品ブランド「UACJ SMART」の拡大 当社独自のGHG排出量保証「UACJ SMARTマスバランス」の提供開始 |
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物理的リスク・機会 |
平均気温の上昇 |
高温化に伴う作業環境悪化による生産性低下、灼熱対策コスト増 |
缶材・飲料用アルミパック・クロージャ―材の売上増、空調用フィン材の売上増 |
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異常気象の激甚化 |
洪水による被害増 |
洪水による被害増 (4℃シナリオより小さい) |
事業ごと・拠点ごとのBCP策定推進とレベルアップ |
詳細につきましては、
③リスク管理
当社グループは、気候変動に関する主なリスクを含めた「企業理念の実現を不確実にするすべての事象」(損害・損失に直結しかねない事象のみならず、将来の収益・成長への機会も含む)を「リスク」として管理しています。当社グループのリスク管理体制の詳細は、「
④指標と目標
2022年6月、Scope1・2における2050年カーボンニュートラルへの挑戦を宣言し、2030年度のCO2排出量削減目標を更新しました。
・Scope1・2 CO2排出量削減率(原単位) △30%(2019年度比)
当社グループのCO₂排出量の推移は、以下のとおりです。2021年度のCO2排出量原単位は、前年度と比較して約10.3%の削減を達成しました。また、2022年度の実績につきましては、第三者保証報告書を取得した後、開示を予定しております。
UACJグループCO₂排出量の推移(国内+海外)
また、Scope3におけるCO₂排出量(サプライチェーンにおけるCO2排出量)の算定結果は以下のとおりです。
2021年度UACJグループのCO₂排出量の(Scope3 国内+海外)
(注)Scope3基準及び基本ガイドラインにおけるカテゴリーにて分類しております。なお、カテゴリー5~15については影響が僅少なことから、算定の対象外としております。
(3)人的資本
当社グループでは、2013年の経営統合以来、多くの事業再編等を実施してきました。企業グループとして統合から大きく変化したことを踏まえて、当社グループの社会的な意義、パーパスを見直し、2020年2月にグループ理念の再定義を行いました。また、様々なバックグラウンドを持つ社員が、新しい企業理念である「素材の力を引き出す技術で、持続可能で豊かな社会の実現に貢献する」に向かうための羅針盤として、「UACJウェイ」を定めました。
当社グループでは、人的資本への投資により、UACJウェイに沿った行動ができる人材、すなわち「基盤人材」の充実を図り確固たる人的基盤を構築していくとともに、外部環境の変化を踏まえた中長期的な戦略の達成を牽引できる「戦略的人材」を増強していくことで、企業理念の実現を目指していきます。
①ガバナンス
経営戦略と人材戦略の連動を図るため、2022年度に社長執行役員の諮問機関として社長執行役員を委員長、副社長執行役員、本部長、事業責任者、その他執行役員を委員とする人材委員会を新設しました。本委員会で人材戦略の進捗状況を人事部長から報告、共有し、各委員からのフィードバックに基づき、必要な改善策を検討・実施していきます。
②戦略
a.基盤人材の充実に向けた戦略
当社グループが永続的に社会や生活を支える企業であり続けるために、グループ社員が共通で持つべき行動指針がUACJウェイです。UACJウェイでは、「安全とコンプライアンス」を行動原則とし、「相互の理解と尊重」「誠実さと未来志向」「好奇心と挑戦心」という3つの価値観に沿って行動することを定めています。UACJウェイに沿った行動ができる人材、すなわち「基盤人材」の獲得、育成、活躍促進をしていくために、以下の施策に取り組んでいます。
・人材育成
当社グループでは、変化する事業環境に対応しながら、UACJウェイをベースに、主体的な意思決定や問題解決を主導できる人材の育成が、将来のグループの発展に不可欠なものと位置づけ、従業員一人ひとりが成長を実感し、働きがいを感じることを目指して人材育成に取り組んでいます。具体的には、「従業員一人ひとりの学びによる成長」、「仕事を通して部下を育てる」、「組織で人を育てる」の3つを基本的な考え方とし、「階層別研修」、「ものづくり学園」、「U-KI活動」、「セミナー実施」、「自己啓発プログラム」等の提供の他、「次世代ビジネスリーダー」や「DX人材」等の育成を推進してきました。

その他、UACJウェイに沿って行動できる人材を育成していく観点から、以下の人事諸施策にも取り組んでいます。
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コミュニケーション面談 |
年1回、当社の従業員を対象として、本人及びその上司が中長期のキャリアプランや能力開発等について話し合う制度 |
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360度評価 |
年1回、当社グループの役員・管理職を対象として、UACJウェイに沿った行動の実践度に関する上司・同僚・部下からの評価を対象者にフィードバックする制度 |
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評価フィードバック |
年1回、当社の従業員を対象として、上司から本人に人事評価、評価理由、来期に関する期待等をフィードバックする制度 |
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人事ローテーションガイドライン |
当社の従業員を対象として、人材育成の観点から、人事ローテーションを適切に行っていくために、人事ローテーションの頻度の目安等を定めたガイドラインを策定 |
・エンゲージメントの向上
当社グループでは、従業員一人ひとりの働きがい・やりがいを高めて、組織力を向上させ、企業理念の実現を図っていく観点から、2019年度からエンゲージメント調査を実施しています。2022年度は、国内グループ会社、一部海外グループ会社も含めて23社を対象に実施しました。調査では、従業員の総合的な働きがい・やりがいを示す指標や、それら指標を左右する因子(個人のモチベーション、職場の活気、人事諸制度やトップマネジメントへの評価)の把握を行っています。本データについては、外部専門家と連携して、社長執行役員以下経営層及び各部門長にフィードバックしています。その後、各部門内でエンゲージメント調査の結果について対話を実施するとともに、エンゲージメント向上に向けた自主改革の取組みを毎年度、各部門で策定・実施しています。その他、エンゲージメント調査の結果を踏まえて、UACJウェイの価値観の一つである「好奇心と挑戦心」の実践を後押しする人事諸制度の改善を次のとおり実施してきました。
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グループ公募制度 |
意欲を有する従業員のキャリア開発や適材適所の機会の提供として、自ら手を挙げることによって、新規事業、新規部門、新規プロジェクト等で働くことができるチャンスを提供 |
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キャリアカウンセリング |
従業員が自らのキャリアを自律的に構築する機会の提供として、外部キャリアカウンセリング窓口を設置 |
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副業制度 |
従業員の主体的なキャリア形成、能力開発・スキル向上の機会の提供として、当社業務を本業とすること等を条件に、副業を許可 |
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選択型Eラーニング |
従業員の自律的な学びの機会の提供として、従業員の多種多様なニーズに対応した幅広いメニュー数を有するプログラムを提供 |
・採用、リテンション施策の実施
当社では、当社グループの企業理念に共感いただき、UACJウェイの価値観に沿った行動ができる素養を持った方の獲得に向けて、新卒採用のほか、キャリア採用、第二新卒採用、リファラル採用等にも積極的に取り組んでいます。また、2022年度からは、当社を退職された方をアルムナイ(卒業生)と位置づけ、再雇用に向けたネットワークを構築しました。2023年度は、このネットワークを活用し、ご本人と会社の意向がマッチした場合は再入社を可能とする「カムバック雇用制度」を導入しました。本制度はUACJウェイの一つの価値観である「相互の理解と尊重」の文化の醸成にも繋がるものと考えています。また、当社に入社された一定の若年層の方を対象に、UACJウェイに沿って独り立ちして行動できるまでの期間、外部のコミュニケーションツールを利用して、毎月コンディションを把握し、人事部門担当がメンターとして、必要に応じ対象者の仕事の悩みや相談に対応し、将来の活躍に向けた支援を行う取組みも行っています。
[参考]UACJの求める人物像
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●自分自身の意見を持ちつつ、お互いの考え方、価値観を認めポジティブな人間関係が構築できる方 ●誠実に仕事や人に向き合って粘り強く取り組み、最後までやり切ることができる方 ●好奇心と挑戦心をもって、様々な課題に楽しみながらチャレンジし、未来に向かって変革を起こそうとすることができる方 |
・後継者計画の実行
当社では、UACJウェイに定める3つの価値観を体現した将来の経営幹部候補人材を計画的に育成・拡充していくために、優先的に取り組むべきマテリアリティ(重要課題)の一つに「後継者計画の策定」を特定しています。2020年度までは、当社の部長クラス以上を対象に後継者計画を策定し、2021年度からは課長クラスに拡大して後継者候補を選出しています。当該後継者計画に基づき、対象者には経営幹部候補人材として必要な経験を積むためのローテーションを実施しているほか、必要な経営知識やスキルを学ぶためのビジネスリーダー育成プログラムの提供を進めています。
・ダイバーシティの推進
当社グループは、従業員が多様であること(人種、性、国籍、宗教、年齢、障がいの有無等)が、さらなる改善やイノベーションを生み出す競争力の源泉であると考え、優先的に取り組むべきマテリアリティ(重要課題)の一つに「多様性と機会均等」を特定しています。従業員一人ひとりが、UACJウェイの「相互の理解と尊重」に則り、お互いの考え方や価値観の違いを認め合う組織文化を醸成するとともに、ビジネスにおける変化への高い適応力と柔軟性を生み出すことを目指していきます。具体的には、当社では、女性活躍については、一般事業主行動計画において2023年度までに採用者に占める女性割合を20%以上とするほか、管理職における女性割合を4%以上とすることを目標に取り組んでいます。キャリア採用についても多様性と競争力強化を目的に積極的に実施しています。外国籍人材については、新規学卒者全体の10%を確保することを目標に毎年度、採用活動を継続しています。高齢者については労働力人口が減少していく中で、今後、さらに活躍を推進していく観点から、2023年度は定年退職者再雇用制度の処遇を大幅に改善するともに、65歳超雇用の制度についても整備しました。最後に、障がい者雇用については、特例子会社(株式会社UACJグリーンネット)の活用により法定雇用率を超える雇用を実現しています。2023年4月には福井製造所にも新たに拠点を設置しており、さらに障がい者雇用の場を拡充しています。
[参考]当社の採用実績(単位:名)
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新卒採用 |
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キャリア採用 |
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採用全体 |
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男 |
女 |
小計 |
男 |
女 |
小計 |
男 |
女 |
合計 |
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2021年度 |
47 |
10 |
57 |
117 |
6 |
123 |
164 |
16 |
180 |
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2022年度 |
54 |
12 |
66 |
120 |
11 |
131 |
174 |
23 |
197 |
・ワークライフバランスの推進
当社では、従業員一人ひとりが仕事と生活のバランスをうまくとりながら、UACJウェイに沿って、働きがい・やりがいを持ちながら働くことができるように、「時間外労働の削減」、「有給休暇の取得推進」、「育児休業の取得推進」、「多様な勤務制度の整備」、「効率的な業務実施に向けた環境整備」に取り組んでいます。「時間外労働の削減」については月45時間超過者の削減を目標に計画人員の確保等に取り組んでいるほか、「有給休暇の取得推進」については、労働基準法を超える年6日又は年7日を最低限の必達目標に定めて、人事部門から取得状況のフォロー等を行っています。こうした取組みの結果、経営統合以降、ピーク時の2017年度には2,174時間であった年間総実労働時間は2021年度には2,062時間まで削減されています。「育児休業の取得推進」については、特に男性の育児休業の取得に関して、「取得率30%以上、平均取得期間2週間以上」を目標に、子供が生まれた男性従業員に対して人事部門から取得状況のフォローを行っています。その結果、2022年度には対象となる男性従業員の69%が平均17日間の育児休業を取得しました。「多様な勤務制度の整備」については、生産性の高い働き方の実現に向けて、専門型・企画業務型裁量労働制、コアレスフレックス勤務制度、短時間コアレスフレックス勤務制度、時間単位有給休暇制度、半日単位有給休暇制度等を導入しており、多くの従業員が有効に活用しています。また、新型コロナウイルス感染防止対策として2020年度から暫定的に取り組んできた在宅勤務については、2021年度より制度化し、出社と在宅勤務をハイブリッドで組み合わせて勤務することを可能としました(部門長の判断により、完全在宅勤務も可)。さらに2023年度からは、在宅勤務制度を活用して、一定条件のもと、遠隔地での勤務を可能とする制度を導入しました。本制度により結婚、配偶者の転勤、介護、単身赴任等の事情により、現事業所での継続勤務が困難となった場合でも、転勤を伴わずに、自宅での継続勤務が可能となり、ワークライフバランスの実現に寄与していくものです。また、「効率的な業務実施に向けた環境整備」については、RPA((Robotic Process Automation)やチャットボットの活用による定型業務、問い合わせ業務の削減や効率化を進めています。
・労働安全衛生
当社グループでは、UACJウェイにて「安全第一とコンプライアンス」を企業活動の基盤とし、「従業員の安全・衛生・健康は全てに優先する」という考えのもと、優先的に取り組むべきマテリアリティ(重要課題)の一つに「労働安全衛生」を特定して、全員参加の安全衛生活動を実施しています。具体的には、労働に関する法令や社内規則を遵守するとともに労働安全衛生マネジメントシステムを構築し、適切な管理を行うことにより安全で衛生的・健康的な職場環境づくりに取り組んでいます。
・健康経営の推進
当社グループでは、UACJウェイにて「安全第一とコンプライアンス」を企業活動の基盤とし、「従業員の安全・衛生・健康は全てに優先する」という考えのもと、2021年9月にUACJグループ健康経営宣言を発表しました。当社グループでは、健康経営宣言に基づき、以下の推進体制のもと社員の健康の維持・増進に努めています。社長執行役員を委員長とする安全衛生委員会には、全執行役員が参加し、活動内容・課題の共有と対策についての討議を行っています。2023年3月には、健康づくりに積極的に取り組んでいる企業として、2022年度に引き続き「健康経営優良法人2023(大規模法人部門)」の認定を受けました。

・魅力ある処遇の実現
当社グループではサステナビリティ経営の推進、従業員の能力開発やスキル向上等を通じて、持続的な成長と生産性向上に取り組み、付加価値の最大化に注力しています。その上で、生み出した収益・成果を踏まえて、「UACJウェイ」に沿った行動ができる人材を獲得・育成・充実していくことを目的に、賃金の引上げをはじめとした、総合的な処遇改善に取り組むことを通じて、従業員への持続的な還元を目指していきます。2023年度については、足元の物価高騰に伴う生活面への配慮や採用競争力の維持・向上の観点から、当社グループ誕生以来、過去最大規模の賃金の引き上げを実施しました。また、当社グループとしての一体感を高めていく観点から、グループ共通の福利厚生パッケージサービスの導入も進めています。
・健全な労使関係の継続
当社の従業員はUACJ労働組合に、その他のグループ会社従業員においては、それぞれの会社における労働組合に属しています。各社と各労働組合とは、UACJウェイに定めた「相互の理解と尊重」の価値観のもと、健全な労使関係を持続しています。
・コンプライアンスの取組み
当社グループでは、UACJウェイにて「安全第一とコンプライアンス」を企業活動の基盤としており、コンプライアンスの徹底に向けた啓発活動を強化しています。当社グループが企業としての社会的責任を果たし、社会から信頼される企業グループとなるために、役員及び従業員が遵守すべき事項を「UACJグループ行動規範」に定めるとともに、部単位で定期的かつ継続的に勉強会を行うことでコンプライアンス意識の浸透や法令知識の向上に努めています。また、コンプライアンス違反事案の未然防止、早期発見・早期解決を目的に内部通報制度を運用しています。
・人権への配慮
当社グループは、UACJウェイにおける「相互の理解と尊重」という価値観を実践していくために、「人権への配慮」を優先的に取り組むべきマテリアリティ(重要課題)の一つとして特定しています。具体的には、UACJグループ人権基本方針を定め、国連の「ビジネスと人権に関する指導原則」、国別行動計画である「ビジネスと人権に関する行動計画」に沿った活動を推進しています。また、「UACJグループ行動規範」において、「人権の尊重」、「ハラスメントの禁止」、「児童労働・強制労働の禁止」、「労働基本権の尊重」などを定め、階層別教育や行動規範に関する部内教育の場などにおいて、周知徹底に取り組んでいます。
[理念対話会の継続とUACJグループウェイ賞の創設]
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2020年4月から理念の浸透とエンゲージメント向上を目的に、社長執行役員及びグループ会社社長、製造所長などの幹部層の社員による従業員との「理念対話会」を継続して実施しています。また、2021年度には、UACJグループ理念に沿う活動・案件を社内より募集し、理念をより体現している活動・案件について、社長執行役員が職場・チーム・個人に対して表彰する「UACJグループウェイ賞」を創設しました。人事諸施策も含めた様々な活動を通じて、UACJウェイの浸透を図っています。 |
b.戦略的人材の増強に向けた戦略
2022年度より、経営戦略達成に向けた人材戦略プロジェクトをスタートしています。経営戦略と人材戦略の連携を強化していく観点から、経営戦略の重要な目標である「UACJ VISION 2030」の実現を担う戦略的な人材の要件を定義しました。また、そうした人材を獲得・育成していくための新たな人事制度・施策の設計へ着手しています。

③リスク管理
当社グループでは、企業理念の実現を不確実にする全ての事象を「リスク」と認識し、「UACJグループリスクマネジメント基本方針」もと、リスクマネジメント最高責任者を社長執行役員として、グループ全体で平時と有事のリスク管理に取り組んでいます。人材領域においては、労働力人口の減少に伴う採用環境の激化や人材流動化に伴い、計画通りに人材が充足できなくなることを、グループ全体で取り組むべき重要リスクと考えています。人事担当役員をリスクオーナーとして、様々な採用諸施策の検討や製造現場における省人化の検討等をグループ横断的に行うことで、リスクの低減に努めています。
当社グループのリスク管理体制の詳細は、「
④指標と目標
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[総合目標] |
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人材戦略実現に向けた要素 |
KPI |
2022年度実績(注2) |
目標値(注3、4) |
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UACJウェイに沿った行動ができる人材「基盤人材」の充実 |
エンゲージメント調査(注1)における従業員のUACJウェイ実践度 |
3.42点 |
3.50点以上 |
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エンゲージメント調査における職場のUACJウェイ実践度 |
3.34点 |
3.50点以上 |
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[施策ごとの個別目標] |
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人材育成の推進 |
エンゲージメント調査における職場マネジメントへの評価 |
3.25点 |
3.05点以上 |
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エンゲージメントの向上 |
エンゲージメント調査における働きがい・やりがい度 |
3.22点 |
3.34点以上 |
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採用・リテンション施策 |
エンゲージメント調査における職場の人的充足度 |
3.01点 |
3.09点以上 |
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エンゲージメント調査における継続勤務希望度 |
3.40点 |
3.55点以上 |
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後継者計画の実行 |
後継候補者計画の実施率 |
当社における課長職 以上100% |
国内グループ会社に展開(2023年度) |
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ダイバーシティの推進 |
管理職(役員含む)に占める女性比率 |
3.03% |
4% (2023年度) |
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ワークライフバランスの推進 |
エンゲージメント調査における仕事と生活の調和度 |
3.29点 |
3.33点以上 |
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労働安全衛生 |
重大災害発生件数 |
ゼロ
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ゼロ (2023年度) |
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総合度数率 |
0.25
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0.25 (2023年度) |
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健康経営の推進 |
健康経営度調査における 総合評価(偏差値) |
59.5 |
61.0以上 (2023年度) |
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魅力ある処遇の実現 |
エンゲージメント調査における報酬、処遇、福利厚生の魅力度 |
2.68点 |
2.85点以上 |
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健全な労使関係の構築 |
(特に指標は設定せず) |
- |
- |
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コンプライアンスの取組み |
エンゲージメント調査におけるコンプライアンス経営の実践度 |
3.54点 |
3.42点以上 |
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人権への配慮 |
人権DD実施と、結果を踏まえた目標づくり、アクションプランの実行 |
人権DDの仕組み構築 |
4事業所実施 (2023年度) |
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行動規範、人権、ハラスメント関連の教育実施率 |
行動規範教育 92% ハラスメント教育 100%
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行動規範教育 96% ハラスメント教育 100% (2023年度) |
(注)1.エンゲージメント調査は外部機関の調査ツールを使用しております。5点満点で点数が高いほど肯定的な回答を示しております。
2.2022年度実績の各項目について「後継者計画の展開」「健康経営の推進」は当社の数値、「労働安全衛生」「人権への配慮」は当社及び海外を含む一部のグループ会社の数値、その他は当社及び国内グループ会社の数値を記載しております。
3.エンゲージメント調査結果を指標としている項目は、従業員数3,000~4,999人の企業の平均値(外部機関調査)を目標値とし、継続的に取り組むものです。但し、「UACJウェイの実践度」の目標値については独自に設定した値としております。
4.目標値欄に(2023年度)と記載した項目は、2023年度における目標値を示しております。
[グループリスクマネジメント体制]
当社グループは、企業理念の実現を不確実にする全ての事象を「リスク」と認識して、「UACJグループリスクマネジメント基本方針」に従い、グループ全体でリスク管理に取り組んでいます。
グループ全体のリスク管理としては、2022年度より、社長執行役員、副社長執行役員及びリスクオーナーで構成されたリスクマネジメント推進会議(年4回)を開催することで経営幹部による議論を深める体制を新たに設置しました。その上で、事業環境の変化に、より迅速に対応するために、経営会議(月2回開催)においても適宜審議できる体制に変更しました。この体制の下、次のような活動を実施しています。
(1)グループ全体のリスクを洗い出し、重要度が高いリスクを選定し、執行役員クラスの「リスクオーナー」を配置したリスク対応体制を決定
・幹部によるリスクアセスメント(第2四半期)
・リスクマネジメント推進会議他での議論(第2~3四半期)
・経営会議で決定(第3四半期)
(2)グループリスクマネジメントの方針・活動計画の審議
・リスクマネジメント推進会議での議論(第4四半期)
・経営会議で審議のうえ決定(第4四半期)
(3)グループ各社でのリスク管理(通年)
(4)グループリスクマネジメント活動の進捗モニタリング(PDCAの確認)
・リスクマネジメント推進会議で進捗確認(第1~4四半期)
・経営会議で報告(第4四半期)
このようなグループリスクマネジメント活動について、当社グループではリスクマネジメント担当責任者とリスクマネジメント事務局を設置しています。
各事業及び主要なグループ各社には、それぞれリスクマネジメントを推進する担当者を設置し、リスクマネジメントの実践強化に取り組んでいます。
リスクマネジメント事務局は、各事業・グループ各社との連携を図りながら、グループ全体のリスク管理を推進・支援しています。
このようなグループのリスクマネジメント活動については、定期的に取締役会に報告しています。
*PDCA:Plan(計画)Do(実行)Check(評価)Action(改善)の略
[主要なリスク]
本有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、発生の可能性・影響度等から、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると当社が考える主要なリスクには、以下のようなものがあります。
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[凡例]「1.外部に主要因のあるリスク」「2.内部に主要因のあるリスク」では、次の項目を表形式で記載しています。 「リスクの内容とその影響・対応」: (1)「リスクの内容とその影響」:各リスクの具体的な内容と当該リスクが顕在化した場合に当社グループの事業に影響を及ぼすと想定される主な事項 「●」:「影響」のうち、当社グループの事業に対する脅威となり得るもの (2)「対応」:当該リスクに対する主な対応策 リスクに*のついている項目:UACJマテリアリティとして選択した項目 |
1.外部に主要因のあるリスク
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リスク |
リスクの内容とその影響・対応 |
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気候変動等地球環境の変化* |
[リスクの内容とその影響] ● 地球温暖化による気候変動への影響が大きいと言われている温室効果ガス(GHG)排出削減への取組みの不十分さによる素材間競争での劣後や事業機会の喪失 ○軽量性、高い熱伝導性、永久にリサイクルが可能であること等、アルミニウムの特性を活かした製品とサービスの提供による社会課題解決への貢献機会拡大や事業機会の拡大 [対応] ■気候変動対策推進委員会による経営層の確認・審議の継続 ■UACJマテリアリティとして特定し、アクションプランとKPIを設定して活動継続 ■気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)賛同や、ASI(Aluminium Stewardship Initiative)の認証取得、CDP(Carbon Disclosure Project)など、気候変動対応に関わる第三者によるイニシアティブへの積極的な参画 ■カーボンニュートラル挑戦宣言の公表、ICP(Internal Carbon Pricing)、環境保証(マスバランス方式)の検討 ■再生可能エネルギーの購入、アルミスクラップ活用などのリサイクル推進、水力地金の調達 |
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政治環境・経済動向の変化(地政学的リスク) |
[リスクの内容とその影響] ● 顧客や仕入先及び当社生産拠点のある国の政治状況・経済状況・急な規制等の導入や治安の悪化による販売・物流・調達コストの上昇、調達困難及び操業継続困難 ● 当社事業の所在国での紛争などによる従業員の安全への影響 [対応] ■特定の国・地域に集中しない原材料等の分散調達 ■必要かつ適切な在庫の確保 ■損益分岐点の引き下げ等外部環境変化への対応力向上策の実施継続 ■コスト上昇や相場変動を販売価格に適切に転嫁できる値決め体系の整備 ■政治経済動向のモニタリングの強化 |
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新型コロナウイルスの流行等の感染症の蔓延 |
[リスクの内容とその影響] ● 感染症の蔓延によるサプライチェーン(購買・調達)への影響 ● 感染症の蔓延による顧客操業状況変化に伴う生産・販売への影響 ● 感染症の蔓延による操業の遅延・中断・停止 ● 感染症の強毒化による従業員の生命への影響 [対応] ■感染症BCP(Business Continuity Plan)制定 ■必要かつ適切な在庫の確保 ■顧客情報の早期収集及び柔軟な生産計画 ■従業員への感染症対策の継続実施 |
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自然災害 |
[リスクの内容とその影響] ● 世界各地の事業拠点での地震、津波、台風、洪水などの自然災害による従業員及びその家族の安全、生産設備の安全、社会インフラ、顧客やサプライチェーンにダメージが生じた場合の当社の生産や販売活動への影響 [対応] ■事業ごと・拠点ごとのBCP制定推進とグループレベルでのBCM(Business Continuity Management)の継続的なレベルアップ ■実効性のあるBCM確立に向けた定期的な訓練の実施 |
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社会的基盤となる技術や需要構造の変化 |
[リスクの内容とその影響] ●○デジタル技術等、社会基盤となる技術の急速な変化や進展、地球環境保護に対する企業貢献への期待増等の社会情勢の変化 ●○革新的な技術によって競争激化し、代替素材との置き換えによる需要構造の変化 [対応] ■デジタル活用基盤の整備は、今後の当社事業発展の根幹を担うばかりでなく、社会課題解決への貢献を支える重要な基盤と認識し、DX推進プロジェクトでの活動を中心に、製造・販売・経営管理のあらゆる業務のデジタル化、システム(自動)化を継続的に推進 ■現場からの発案を起点とする社内ベンチャー制度の制定 ■需要構造の変化も捉えた新たな事業を創出する仕組みの立上げ ■各需要分野における他素材との競合度合、比較優位性、社会的要請の変化、これらに対する当社の技術開発の進捗状況を継続的に調査・評価 ■アルミ製品のアピール(UACJ SMART (環境配慮製品群)の拡販、循環型飲料容器アルミカップ、インブランディングによる新分野・新領域への拡販) ■市場動向の「収集」「分析」「モニタリング」を継続 |
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市況の激変 |
[リスクの内容とその影響] ●○アルミ新地金価格の変動: 相場変動を販売価格に反映する値決め方式の定着により、大半の当社グループの事業では、中長期的にアルミ新地金価格の変動が収益に影響しない構造になっているが、相場変動と販売価格への反映時期の差異や短期間での急激な変動等が発生した場合、棚卸資産の評価の変動により、会計上の期間損益に影響を生じる可能性がある。 ●○スクラップ、UBC(Used Beverage Cans:使用済み飲料缶等)価格の変動: 今後のリサイクル需要の増減によるスクラップ、UBCの価格変動や調達への影響 ● 合金用添加金属等の原材料、物流費、エネルギー価格等の変動: 短期間での大幅な変動、サプライチェーンの慢性的かつ構造的な問題に起因する変動に見舞われ、当社単独では吸収しきれない大きな影響を生じる可能性がある。 ●○為替・金利の変動: 特に金利の急激な上昇は、国内外の当社事業全般に影響を与える可能性がある。 [対応] ■販売予測の精度向上による在庫量の適切なコントロール ■合金用添加金属等の原材料、物流費、エネルギー価格について、価格変動を反映する値決めルールの適用 ■金利上昇を睨んだ資金調達の多様化・柔軟性の確保 ■市況動向の「収集」「分析」「モニタリング」を継続 |
2.内部に主要因のあるリスク
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リスク |
リスクの内容とその影響・対応 |
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安全衛生* |
[リスクの内容とその影響] ● 業務上の事故や疾病に伴う人的・物的被害の発生による従業員等の安全衛生確保への影響 ● 被災による当社グループの生産活動への支障の発生 [対策] ■安全衛生委員会による経営層の確認・審議の継続 ■安全衛生方針の制定と課題への取組みの継続 ■安全衛生に関する規則の整備、教育の実施の継続 ■UACJマテリアリティとして特定し、アクションプランとKPIを設定して活動継続 ■「安全第一とコンプライアンス」はUACJウェイの基盤となる当たり前の行動原則であることを確認し、安全と健康を最優先とした事業活動の継続 ■火災・爆発リスクのアセスメント等、職場の危険有害要因排除のための経営資源の配分と対策活動の取組み継続 ■熱中症予防として、空調服導入・WBGT(暑さ指数)管理・職場暑熱対策などの継続 |
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環境への配慮 |
[リスクの内容とその影響] ● 環境事故(排水環境負荷物質の流出や大気環境負荷物質の排出等)の発生の脅威 [対応] ■環境委員会による経営層の確認・審議の継続 ■環境方針の制定と課題への取組みの継続 ■環境に関する規則の整備、教育の実施の継続 |
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製品の品質* |
[リスクの内容とその影響] ● 品質保証に関わる不正や不適切な処理、品質規格未達製品の発生・流出による顧客その他のステークホルダーからの信用失墜 ● 品質仕様未達発生による顧客や市場での不具合、 供給責任の未達成 ○品質管理の徹底による顧客や市場の信頼・支持のさらなる獲得 [対応] ■品質委員会による経営層の確認・審議の継続 ■品質管理方針の制定と課題への取組みの継続 ■品質に関する規則の整備、教育の実施の継続 ■UACJマテリアリティとして特定し、アクションプランとKPIを設定して活動継続 ■品質確認試験の自動化拡大 ■グループ内品質相互監査の継続 |
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人材の確保* |
[リスクの内容とその影響] ● 少子高齢化による人材確保競争の激化 ●○海外での事業拡大に伴う必要スキルの変化(高度化) ●○適材適所の人材活用 ● 離職による人材定着への影響 [対応] ■経営レベルで人材に関連する対応を審議する場として人材委員会の設置 ■UACJマテリアリティとして特定し、アクションプランとKPIを設定して活動継続 ■経営人材育成検討会議による組織的・計画的な後継者計画と人材育成計画の協議を継続 ■ものづくり学園等、現場作業技能伝承を図る教育システムの充実 ■社内公募制度による社内人材の有効活用及び採用施策(採用地域拡大、採用媒体拡充、リテンション対策、女性が活躍できる環境整備など)の取組み継続 |
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人権への配慮* |
[リスクの内容とその影響] ●○事業拠点所在国の社会的・文化的事情も考慮した人権への配慮の成否 ● サプライチェーンも含んだ人権対応が不十分である場合、ステークホルダーからの信用失墜、社会的制裁や訴訟問題の発生 [対応] ■経営レベルで人権に関連する対応を審議する場としてコンプライアンス委員会の設置 ■UACJマテリアリティとして特定し、アクションプランとKPIを設定して活動継続 ■人権ワーキンググループによる討議・協議 ■「UACJグループ人権基本方針」にある人権デューデリジェンスを実施(押出加工名古屋安城製作所で実施) ※人権に関する教育は、法令順守に関するリスク対応として実施 |
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多様性と機会均等* |
[リスクの内容とその影響] ● 多様性と機会均等への対応が不十分である場合、ステークホルダーからの信用失墜、社会的制裁 ●○多様性と多様性の組織への包摂への十分な対応: ・不十分な場合には、VUCA(変動性,不確実性,複雑性,曖昧性)の時代に迅速かつ十分に対応が行えず企業の競争力を失うことや多様な従業員を惹きつけることができず、従業員の維持・採用が困難になる。 ・十分対応できている場合では、事業活動の活性化や将来に向けたイノベーションや事業の強靭化(レリジエンス)へ寄与する。 [対応] ■経営レベルで多様性と機会均等に関連する対応を審議する場として人材委員会の設置(人材の項目で記載の委員会と同様) ■UACJマテリアリティとして特定し、アクションプランとKPIを設定して活動継 ■エンゲージメントサーベイ及び職場改革の活動継続 ■「DE&I宣言」(D:ダイバーシティ、E:エクイティ、I:インクルージョン)の実施を検討 ■企業理念の浸透と従業員の声を聞くための「理念対話会」をグローバルに実施 ■働き方改革の各種取組みの活動継続 ■中途・新卒採用及び管理職における女性比率の目標設定 ■新規学卒採用における外国籍人材割合の目標設定 ■特例子会社を活用した障害者採用の促進 ■定年退職者再雇用制度による高齢者の活用 ■海外ローカル従業員の日本研修の拡充 ■キャリア採用の継続実施とアルムナイ(退職者)の再雇用に向けたネットワークの構築 ■従業員のキャリア開発を支援するキャリア面談や各種研修の継続 ■ワークライフバランス実現のための施策の継続 |
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法令遵守(コンプライアンス) |
[リスクの内容とその影響] ● 法令違反に対する刑事罰・行政処分・損害賠償責任の発生、信用の失墜による事業機会の滅失 ● 新たな法規制・制度への対応コスト ● 各種ハラスメントによる信用への影響 [対応] ■経営レベルでコンプライアンスに関連する対応を審議する場としてコンプライアンス委員会の設置。また、コンプライアンス委員会で審議・方向付け・報告された事項をグループ内に展開・推進並びにグループ内の問題を情報共有する場としてUACJ分科会、グループ会社分科会の設置を決定(稼働は2023年4月~) ■「安全とコンプライアンス」が当社経営の最優先事項であることの啓蒙・浸透・各種法令教育の拡充(UACJグループ行動規範の教育継続、ハラスメント教育の実施、人事階層別教育継続実施など) ■社内通報窓口、ルートの拡充 ■内部業務監査での遵法性確認の継続実施 |
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グループガバナンス |
[リスクの内容とその影響] ●○国内外のグループ各拠点へのグループとしての重要施策浸透やグループ各拠点を統合した運営の巧拙によるグループとしての総合力の発揮への影響 [対応] ■当社グループ企業理念の浸透 ■グループ内部統制強化の継続推進 ■社長執行役員他経営幹部とグループ従業員との理念対話会の継続実施 ■内部統制監査・業務監査の継続実施 ■当社の規程類整理 |
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情報管理 |
[リスクの内容とその影響] ● 顧客から提供された情報、個人情報、営業上の秘密、技術情報等の漏えいが発生した場合の損害賠償責任、信用失墜とこれらに起因する取引機会の喪失 ● サイバー攻撃等による当社情報システムの停止による操業の中断、復旧その他の対応コストの発生 ● 経済安全保障関連法令による情報管理強化への要請の高まり [対応] ■「グループ情報管理規程」、「グループ電子情報セキュリティ規程」、「グループ技術情報管理規程」による管理の継続徹底 ■経済産業省と独立行政法人情報処理推進機構制定の「サイバーセキュリティ経営ガイドライン」に基づいたアセスメントや各種セキュリティレベルの向上策の実施 ■外部監視システム及び社内検知システム導入の拡大、サイバー保険の加入 ■個人情報保護法の改正に対応 ■「グループ情報セキュリティ基本方針」の制定 ■セキュリティ教育実施 |
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資金調達 |
[リスクの内容とその影響] ● 事業環境、金融環境の変化による資金調達の制約、資金調達コストの上昇 [対応] ■銀行借入におけるコミットメントラインによる流動性枠の設定、コマーシャル・ペーパーによる直接調達、アセットファイナンス等の資金調達手段の多様化推進 ■事業収益性、資本効率性の向上等でキャッシュフローの創出力を強化 |
3.会計上の評価・見積りに関するリスク
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リスク |
リスクの内容 |
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固定資産の減損 |
固定資産の減損に係る会計基準を適用しておりますが、市況や事業環境の悪化等によって、当社グループが保有する固定資産の市場価格が著しく低下する場合や固定資産の収益性が低下する場合には、当該資産について減損損失が発生し、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 |
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繰延税金資産の回収可能性 |
繰延税金資産について、将来の課税所得を合理的に見積り、回収可能性を判断して計上しております。しかしながら、市況や事業環境の悪化等によって将来の課税所得の見積り等に大きな変動が生じた場合には、繰延税金資産の取崩しが発生し、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 |
当社グループの経営成績等への影響が大きいリスクを取り上げていますが、全てのリスクを網羅している訳ではありません。また、各リスク以外にも、現時点では予測できないリスクの発生により、当社グループの経営成績等が影響を受ける可能性があります。当社グループでは、上述の[グループリスクマネジメント体制]や各リスクに関する記載の中の対応等を講じておりますが、それらの対策が当社の意図するとおりに実現できない可能性もあります。
なお、文中における将来に関する事項は、別段の記載がある場合を除き、当連結会計年度末現在において判断したものです。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1) 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当期の世界経済は、総じて新型コロナウイルス感染症拡大による需要の落ち込みから回復傾向となりましたが、ロシアのウクライナ侵攻の長期化によるエネルギー資源高が進んだ他、米国等でインフレ抑制に向けた利上げが進み、経済活動にも影響が及んでおります。国内経済においては、感染対策と経済活動の両立が進み、個人消費を中心に景気が持ち直しつつありますが、地政学リスクの高まり、資源価格の高騰による物価高、半導体不足等による自動車の減産等、当社を取り巻く経営環境は依然として先行き不透明な状況にあります。
(財政状態の分析)
為替換算影響等による売掛債権の増加等により、当連結会計年度末の資産については860,098百万円(前期末比3.8%増)となりました。負債については590,839百万円(同1.7%増)となりました。
純資産については、親会社株主に帰属する当期純利益の計上等により、269,258百万円(同8.8%増)となりました。
(経営成績の分析)
連結売上高は、アルミ地金価格の対前年上昇や販売数量の増加等により、962,885百万円(前期比23.0%増)となりました。損益については、販売数量増による売上高増加影響があった他、エネルギー・添加金属価格高騰について販売価格への転嫁を進めておりますが、一方でエネルギーコスト増加やアルミ地金価格が期初をピークとした下落局面となったことに伴う棚卸資産影響の悪化等により、連結営業利益17,207百万円(同71.1%減)、連結経常利益8,732百万円(同83.3%減)、親会社株主に帰属する当期純利益4,703百万円(同85.3%減)となりました。
セグメント別の状況については、以下のとおりであります。
アルミ圧延品事業
アルミニウム圧延品業界について、板類の国内需要は、主要分野である飲料缶分野及び輸送用分野で前期比減少となりました。また一般機械向けや建築分野等でも減少し、板類全体としては前期比で減少となりました。押出類に関しては、自動車、自動車用熱交換器の分野で前期比減少、押出類全体としても前期比で減少しました。
当社グループの国内向け販売数量は、板類は前期比で減少となりました。特に自動車関連分野を中心に前期比減少、半導体製造装置関連においても前期比で減少しました。また押出類は自動車の減産の影響が大きく、前期比で減少しました。
一方、当社グループの海外向け販売数量は、Tri-Arrows Aluminum Inc.の缶材の増加により前期比増加した他、UACJ (Thailand) Co., Ltd.の販売も堅調に推移しており、当社グループのアルミ圧延品総量では前期より増加する結果となりました。
以上の結果、当期のアルミ圧延品事業の売上高は、アルミ地金価格の対前年上昇や販売数量の増加等により、850,918百万円(前期比22.0%増)となりました。営業利益については、売上高増加影響等がある一方で、棚卸資産影響の悪化等により、23,337百万円(同63.6%減)となりました。
加工品・関連事業
空調関係品の販売好調、自動車関係分野の新機種立上げ及び対ドル円安の為替影響により、売上高は199,109百万円(前期比20.9%増)となりました。一方、営業損益については主に北米における人件費及びエネルギーコストアップの影響により157百万円の損失(前期は1,073百万円の利益)となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末より7,997百万円増加し、22,257百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益が減少したものの、運転資金の減少等の影響により、前期比44,789百万円増加し、52,587百万円の収入(前期は7,799百万円の収入)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、劣化更新を含む一般投資を中心とした有形固定資産の取得による支出が増加し、26,928百万円の支出(前期は21,035百万円の支出)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入金の返済を進めたこと等により、19,089百万円の支出(前期は652百万円の支出)となりました。
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、原材料の仕入等の製造費用や販売費及び一般管理費等であります。また、投資を目的とした資金需要は、主として設備投資によるものであります。これらの資金需要に対して、自己資金及び金融機関からの借入金等により手当てしております。
資金調達の実施にあたっては、金融機関からの借入の他、コマーシャル・ペーパー、売上債権の流動化等の多様な手段の中から、市場環境や当社の貸借対照表の状況等を考慮した上で、当社に最適な手段を選択しております。
手元流動性の確保の手段としては、金融機関とコミットメントラインの契約を締結するとともに、金融情勢を勘案して保有現預金を決定することにより、短期的なリスクへの対応をしております。
また、日本ではキャッシュ・マネジメント・システムを導入し、北米地域では、UACJ North America, Inc.を地域統括としたグループファイナンスの実施等で資金効率の向上に努めております。
(3) 生産、受注及び販売の実績
当社グループの生産実績及び受注実績は、グループ内の会社間で前工程生産と後工程生産を行っている場合があり、各社の取引額の単純合計がそのまま連結生産実績とはならないこと、また受注生産形態をとらない製品もあることから、事業ごとに生産規模及び受注規模を金額又は数量で示すことはしておりません。なお、販売実績については、「(1) 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容」において記載しております。
なお、当連結会計年度において、いずれの相手先についても総販売実績に対する割合が100分の10未満のため、相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合の記載を省略しております。
(4) 重要な会計上の見積り及び見積りに用いた仮定
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)に記載のとおりであります。
(1) 豪州におけるアルミ製錬事業参加契約
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契約会社名 |
相手方の名称 |
国名 |
契約内容 |
契約年月日 |
契約期限 |
|
当社 |
RIO TINTO ALUMINIUM LIMITED 他5社 |
オーストラリア |
豪州におけるアルミ 製錬事業参加契約 |
1979年8月27日 但し、1994年3月30日に 更新 |
2028年12月31日 |
(2) 米国におけるアルミニウム製品の製造に関する合弁事業契約
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契約会社名 |
相手方の名称 |
国名 |
契約内容 |
契約年月日 |
契約期限 |
|
Tri-Arrows Aluminum Inc. |
Novelis Corporation |
アメリカ |
米国におけるアルミニウム製品の製造に関する合弁事業契約 |
1985年1月18日 |
定めなし |
(3) 欧州における自動車用熱交換器材の販売に関する合弁事業契約
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契約会社名 |
相手方の名称 |
国名 |
契約内容 |
契約年月日 |
契約期限 |
|
当社 |
Elval Hellenic Aluminium Industry S.A. |
ギリシャ |
欧州における自動車用熱交換器材の販売に関する合弁事業契約 |
2015年4月27日 但し、2018年4月2日に 改訂 |
定めなし |
(4) 中国における自動車用熱交換器材等の製造に関する合弁事業契約
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契約会社名 |
相手方の名称 |
国名 |
契約内容 |
契約年月日 |
契約期限 |
|
当社 UACJ製箔 |
広東東陽光科技控股股份有限公司 |
中国 |
中国における自動車用熱交換器材等の製造に関する合弁事業契約 |
2009年10月8日 但し、2016年2月16日、2019年2月20日に改訂 |
2052年6月17日 但し、合弁当事者の合意により延長可 |
当連結会計年度における、経営上の重要な契約等の決定又は締結等は次のとおりであります。
(1) 当社連結子会社の経営統合に向けた統合基本契約締結
当社は、2022年8月31日付で、当社連結子会社である株式会社UACJ製箔と日本軽金属ホールディングス株式会社
の連結子会社である東洋アルミニウム株式会社が経営統合し、JICキャピタル株式会社が統合新会社の議決権の80%を
取得、当社が議決権の20%を保有することについて合意し、統合基本契約書を締結しました。第5 経理の状況 1[連
結財務諸表等](追加情報)に記載のとおり、効力発生日は未定です。
(2) 当社連結子会社のアルミドロスの加工処理に関する合弁契約
当社の連結子会社であるTri-Arrows Aluminum, Inc.は、2023年3月30日開催の取締役会決議に基づき、Tennessee
Aluminum Processors, Inc.と、アルミドロスの加工処理に関する合弁契約を2023年5月23日に締結し、Kentucky
Aluminum Processors, LLCを設立しました。詳細は、第5 経理の状況 1[連結財務諸表等](重要な後発事象)に記載
のとおりであります。
R&Dセンターでは、「UACJ VISION 2030」のターゲットとする3つの分野を意識し、お客様のニーズの多様化や社会・技術変化に対応するため、材料設計・生産プロセスに関する基盤技術の深化から製品及び利用技術の開発までの一貫した研究開発、カーボンニュートラルに向けた取組み、DXを強く推し進めています。
2022年度は、2020年度から続いた新型コロナ禍も収束に向かい、後半からお客様との対面での交流も増やし、ご要望に迅速に応える新製品の開発や高品質化を推進しました。板の表面検査技術「冷間圧延板上の超軽勾配凸欠陥の検出技術」で日本アルミニウム協会技術賞を受賞しました。2030年、2050年に向けて作成した各製品・技術分野ごとの研究開発ロードマップを更新し、加えて技術の棚卸を進めて自社の強みを見える化し、当社グループの技術戦略に資しています。国内外の先端研究機関との連携を継続し、最新の技術や知見の獲得を通じて、研究開発力の継続的な向上を図ってまいりました。2020年度に北海道大学 産学・地域協働推進機構に『次世代アルミニウムイノベーション推進部門講座』を開設しており、2023年度もアルミニウムに関する新規化学プロセスの開発等を継続します。東京大学大学院工学系研究科とは共同研究を継続しており、2023年度からは社会連携講座『次世代軽量合金の創生講座』の開設に発展させ、アルミ合金の高強度化と高性能化のほか、次世代の金属素材産業を担う人材の育成を図ってまいります。JAXA様の革新的将来宇宙輸送プログラムで高強度アルミ合金研究提案が採択され、三菱重工様と共同で次世代ロケットの燃料タンク向け素材の開発を始めました。一方で、愛知県のスタートアップエコシステム連携事業に参画し、スタートアップと連携した開発にもチャレンジし、止水板事業においては他社との協業検討もはじめました。さらに、朝日新聞社主催の「地球教室」及び「SDGsジャーナル」、日本経済新聞社主催の「日経エデュケーションチャレンジ」等の教育企画への講師派遣も継続しております。
当連結会計年度の費用総額は、
アルミ圧延品事業
当社の主力であるアルミ板製品に関わる研究開発では、アルミ缶等の容器をはじめ、自動車ボディシート、自動車構造部品、自動車用熱交換器、エアコン、IT関連機器、メモリーディスク、船舶用厚板、半導体製造装置、リチウムイオン電池用集電体等に使われるアルミ材の開発に注力し、多様化・高度化するお客様のニーズにお応えしております。アルミニウムは、資源量が多く軽い材料で、またリサイクル材の多用は環境対応にもつながり、今後の世の中の成長に大きく貢献する材料です。お客様と相談しながら、過剰品質ではなく最適品質を追求し、CAN TO CANをはじめとする水平リサイクルをより積極的に推進します。世界初の100%リサイクル缶を、サントリー様・東洋製罐グループホールディングス様と共同で製造しました。自動車ボディシートでは、トヨタ自動車様と共同で「低CO2リサイクルアルミ材の開発」で日本軽金属学会小山田記念賞を受賞しました。
社内生産現場へのデータサイエンスの適用を推進し、生産性向上、製造コスト・環境負荷低減に貢献し、CPS(サイバーフィジカルシステム)構築に向けた検討も継続して実施しています。2013年度から2022年度までの10年間で実施した新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)委託事業「革新的新構造材料等研究開発プロジェクト」では、参画する4テーマで、今後のアルミニウムの自動車材への需要拡大をにらみ、高強度材の自動車部品への応用、低CO2製錬プロセス及びハイアップグレードリサイクルプロセスの開発、接触腐食評価技術の開発を完遂しました。また、2021年度からは、同機構の補助金事業「資源循環型社会構築に向けたアルミニウム資源のアップグレードリサイクル技術開発」にも参画しております。
アルミ板事業と並ぶ当社グループの中核事業であるアルミ形材・管・棒製品に関わる研究開発では、自動車用熱交換器材料や空調用材料とともに、航空機材や自動車構造部材、二輪車用高性能材の開発を進めております。これらの製品においてもリサイクルを始めとするカーボンニュートラルに向けた取組みを進めています。また、鋳鍛製品に関わる研究開発では、付加価値の高いアルミニウム製部材の開発に積極的に取り組んでおります。
アルミ圧延品事業に係る当連結会計年度の研究開発費は、
加工品・関連事業
当社は自動車部品事業を成長分野と位置付け、2020年10月に、自動車部品事業本部に直属の開発組織:モビリティテクノロジーセンターを発足させました。モビリティテクノロジーセンターでは、R&Dセンターと連携した材料や接合等の基礎技術の開発及びバンパーや骨格部品などの現行の部品開発に加え、大きな変革期であるモビリティ分野の最先端技術に対応するため、電気自動車向け電動化関連部品の開発、DX活用による生産技術開発にも取り組んでいます。これらの技術を、北米や中国の生産拠点を含めた、当社グループ全体に活用し、グローバルな開発対応により技術競争力の強化に取り組んでいます。
加工品・関連事業に係る当連結会計年度の研究開発費は、
2023年度は、お客様との丁寧な交流や事業部との緊密な連携を継続し、当社グループの成長につながる技術・製品を研究開発するとともに、企業理念が目指す「持続可能で豊かな社会」の実現に向けて、基盤技術の深化と探索に取り組んでまいります。