第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)経営方針

 当社グループは、『ひとりひとりの一生に、よい機会を。』を理念とし、マーケティング事業及びDX事業を展開しております。私たちの人生においては、様々な分岐点における選択の連続で成り立っていると考えております。こうした数々の分岐点において最良の選択ができる機会をサポートすることで企業価値向上を図り、社会への貢献をしていくことで、持続的発展を目指してまいります。

 

(2)経営戦略等

当社グループにおける経営戦略等は以下のとおりとなります。

マーケティング事業における、HR領域におきましては、ニーズが高まってきているダイレクトリクルーティングへの対応としてスカウトサービスの強化を進めます。また、豊富な求人情報データ及びユーザーデータ等の構造化や分析、さらにAI利用によるレコメンドの最適化、コンシェルジュによるユーザーと直接接点をもつことによる職場や会社そのものにマッチ(カルチャーマッチ)した採用のサポートを進めてまいります。

不動産領域におきましては、賃貸分野における取引先拡大、アプリ参入、Webマーケティング強化によるユーザー数増加、機能改善等を進めることで賃貸メディアの拡大を図るとともに、引越し分野をはじめとした賃貸分野以外の付帯商材として新生活サービスの提供を進め、収益の増大を図ってまいります。また、法人向けフレキシブルオフィスの情報提供サービスを2022年11月から開始しており、当該サービスの強化を進めます。

DX領域におきましては、機能の拡充、データベースの増強により、取引先の開拓を図ります。また、Web面接ツールの機能改善、動画を活用したダイレクトリクルーティングサービスの開発、「契約作成」「締結」「管理」等の一連の契約プロセスをワンストップでサポートできる「ContractS CLM」の販売強化、DX導入コンサル機能の強化等により事業拡大を目指します。

 

(3)経営環境

マーケティング事業においては、インターネット広告市場での展開となります。インターネット広告費は、株式会社電通「2022年 日本の広告」によりますと、3兆912億円と前年比114.3%の伸びを示しており、継続して拡大しております。また、アフターコロナによる人材採用の活性化、従来の能動的な応募型からスカウトによる受動的な応募型への転職活動の変容、働き方の多様性等は転職市場の新たなビジネスチャンスとなり、こうした環境に適応していくことでHR領域の拡大を図ることができると考えております。なお、働き方の多様性は住環境やオフィス環境の変化をもたらすきっかけにもなることから、不動産領域においても事業拡大の機会になると考えております。

DX事業においては、新型コロナウイルス感染症の影響もあり、また法整備も進み、様々な分野において手続等の電子化が拡大しております。また、今後はAIの活用も進むことが予測され、DXはますます世の中に浸透していくものと思われます。こうした環境は、当社グループのDX事業の追い風になるものと考えております。

 

(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

今後事業を展開するにあたり、当社グループが対処すべき課題として認識している点は以下のとおりであります。

 

①営業体制の強化について

当社グループはこれまで取引先の拡大を図ってまいりました。今後も、当社グループとしては、既存の取引先と信頼関係を保ちながらビジネスパートナーとしての深耕を図り、収益を拡大させていく必要があります。また、新規取引先の開拓を積極的に行うために、当社グループが運営するサービス内容を更に充実させていく必要があります。これらの課題に積極的に取り組むため、営業体制の強化は必要不可欠であると考えております。

 

②マーケティングの強化について

当社グループは、主にWebマーケティング手法により、ユーザー数の拡大を図っておりますが、インターネット広告市場は継続して拡大をしており、競争の激化、新たなWebマーケティング手法の出現等が予測されます。Webマーケティングの強化による効率化に加え、新たなWebマーケティング手法への対応を積極的に行い、今後においてもユーザー数の拡大を図ってまいります。

 

③ブランドの構築

当社グループでは、主にWebマーケティング手法により、ユーザー数の拡大を図ってまいりました。一方、ブランディングを目的とした広告の活用は積極的に展開できておりません。費用対効果を踏まえ、ブランディングを目的とした広告活用を検討していくとともに、今まで以上にユーザーにとって利便性の高いサービスを提供することで、今後継続的に当社グループ及びサービスの知名度アップを図り、ユーザーから最も支持されるサービス提供企業を目指していく所存であります。

 

④優秀な人材の確保・育成について

当社グループが展開しておりますビジネスは、ユーザーにとって最も便利なサービスを、ユーザーの視点に立ち企画・開発することが強く求められます。そのため、従業員一人一人の感性や経験がサービスの質に大きな影響を及ぼすため、優秀な人材を確保することが経営の重要な課題と認識しております。優秀な人材にとって魅力ある会社作りを行うため、労働基準法等の関連法令に従った労務管理の実施はもとより、公正な評価基準や教育研修の充実に力を入れてまいります。

 

⑤システム開発、改良、増強及び保守管理体制について

当社グループの運営する事業は、サービスの性質上、システムの開発、改良、増強及び保守管理体制が極めて重要であり、今後も更に充実させていくことが求められております。また、インターネットの利用端末の多様化に対する対応も必須となります。引き続き、市場環境変化に対応したシステム開発、改良、増強及び保守管理体制の整備を積極的に推進していく方針であります。

 

⑥新領域への展開について

当社グループはマーケティング業務からDX事業へと事業領域の拡大を図ってまいりました。今後は、更なる新領域への事業展開を図ることでユーザーの利便性を向上させ、収益の拡大を図っていくとともに、新しい収益モデルの構築にも積極的に取り組んでまいります。

 

(5)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

 当社では、持続的な利益成長を目指して成長性や効率性の向上に取り組んでおり、主な経営指標として、売上高、営業利益及び経常利益を特に重視しております。

 

2【サステナビリティに関する考え方及び取組】

 当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)ガバナンス

 当社では、事業活動を展開していく中で、サステナビリティへの取組みは重要かつ不可欠な事項であると考えております。サステナビリティへの取組みは、中長期的な視点において経営戦略に反映させることが必要であると考えており、各部門長が出席して開催される経営会議において議論や検討、戦略を策定していくとともに、特に重要な事項と判断されるものについては、取締役会で判断することとしています。

 

(2)戦略

 当社グループにおける、人材の多様性確保を含む人材の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針は、採用においては性別や国籍、人種などの区別なく優秀な人材を確保していくこと、社内環境整備においては、社員への学びの機会の提供、新たなチャレンジを後押しする体制の整備に加え、社員の家庭環境等を考慮した働き方をサポートする体制づくりなどを進めて参ります。

 

(3)リスク管理

 当社グループは、サステナビリティに関する事業リスクを把握するため、各部門長が出席して開催される経営会議を原則週1回し、適宜情報をキャッチアップし、適切な対応を検討する体制を整備しています。また、経営会議において特に重要事項と判断されるものにおいては、取締役会において検討して参ります。

 

(4)指標及び目標

 当社グループでは、採用においては、性別や国籍、人種などを問わず、幅広い採用活動を進めることで、優秀な人材の確保に努めて参ります。社員の育成においては、社内だけではなく、社外セミナー等も活用し、世の中の流れに即した人材育成を進めて参ります。社内の環境整備については、社員のキャリア形成のサポート、社員の生活環境に配慮した労働環境の整備、福利厚生や諸手当を含む賃金等の充実化等を進めて参ります。

 こうした方針に基づき、当連結会計年度においては、給与テーブル見直しにより給与水準の向上を図るとともに、住宅手当の拡充や子供手当の創設により、社員の所得向上の施策を実施いたしました。

 また、現在女性の管理職比率は0%となっております。このため、まずは2031年3月期までに女性の管理職比率を10%とする目標を設定いたしました。当該目標達成に向けて、採用においては性別等にとらわれない採用を進め、現在のグループ全体の男女比率は男性64%、女性36%となっております。社員の育成においても、当該目標を意識した社員の育成を進めて参ります。

 

3【事業等のリスク】

 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財務状況、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下の通りであります。

 なお、以下の記載における将来に関する事項については、当連結会計年度末現在において判断したものであります。また、以下の記載は当社グループに関連するリスクの全てを網羅するものではありません。

 

1.事業に関するリスクについて

(1)インターネット広告市場について

 日本の広告市場において、インターネット広告は広告手法の主要な手段となり、インターネット利用者数の拡大に伴い、今後も成長が続くものと認識しております。現在、当社グループのマーケティング事業は、インターネット広告市場を中心に事業を展開しており、マーケティング事業の継続的な拡大発展の前提として、社会における更なるインターネット環境の整備、インターネットの利用拡大が必要と考えております。しかしながら、インターネットの環境整備やその利用に関する新たな規制の導入等により、今後のインターネット普及の障害となる予期せぬ要因が発生した場合、マーケティング事業の運営及び業績に影響を及ぼす可能性があります。さらに、広告市場は景気変動に影響を受けやすい市場であり、また、インターネット広告は今後も他の広告媒体との競合が継続して行くと考えられることから、今後これらの状況に変化が生じた場合、マーケティング事業の運営及び業績に影響を及ぼす可能性があります。このため、当社グループは、インターネットサービスが置かれている事業環境及び技術の進化等について、常に最新の情報を把握できる体制を整えてまいります。

 

(2)特定の取引先への高い依存度について

 2023年3月期における当社グループの売上高に占める主要取引先上位2社の売上高合計の割合は34.1%となっており、特定取引先への依存度が高くなっております。現時点ではそれらの取引先と当社グループとの関係は良好であります。しかしながら、それらの取引先への売上高が大きく減少することとなった場合は、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。なお、対策としましては営業強化による取引先拡大を図り、依存度の低減を図ってまいります。

 

(3)競合について

 当社グループは、インターネット及びシステムを活用したサービスを提供しております。インターネット及びシステムを活用したサービスは、比較的参入障壁が低く、新規参入者は増加すると予想されるため、競合他社の出現による収益の低下及び競争激化等により、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。このため、各サービスの独自性を打ち出していくこと、各サービスのデータベース等の資産の活用、当社グループのシナジーを活かした事業展開等を進めることで、競合との差別化を図ってまいります。

 

(4)新規事業について

 当社グループは、マーケティング事業(人材領域、不動産領域)及びDX事業を中心にサービスを展開しておりますが、更なる事業の拡大を目指し、新領域でのサービス開発に取り組んでまいります。しかしながら、新規事業においては、ウェブサイト開発費用や広告宣伝費等の先行投資が必要とされ、その結果、当社グループの利益率の低下を招く可能性があります。また、新規事業には不透明な点が多く、先行投資額が想定を上回る場合があります。さらに、想定した収益が得られない場合、新規事業からの撤退という経営判断をする可能性もあります。この様な場合、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。このため、新規事業におきましては、投資対効果を慎重に判断し、決定してまいります。

 

(5)インターネットの技術革新及びサービスの陳腐化について

 インターネット関連分野における技術革新は著しく、現在利用している技術や業界で標準とされる技術が急激に変化することも予想され、また技術革新に伴う顧客ニーズの変化、それに対応したビジネスモデルやサービスの開発・進化が活発に行われております。当社グループの想定の範囲外にある技術革新や当社グループが提供するサービス等を必要としない何らかのビジネスモデルの成立等により、現在の業態でのビジネス展開が縮小し、又は成立しなくなる可能性があります。これらの変化に対応すべく、継続的なサービスの向上を図るとともに、インターネット技術の進歩においても、常に状況を把握する体制を整えてまいります。

 

(6)インターネットを取り巻く法的規制について

 当社グループは、各種法令を遵守するとともに、社員教育等の啓蒙体制を整備しております。しかしながら、インターネット及び端末の普及、拡大とともにそれを活用したビジネスも多様化してきており、これに伴い、法改正又は新たな法規制等が行われた場合、当社グループの業務が制約を受け又は変更を余儀なくされ、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。このため、法規制等の動向の継続的な確認をしてまいります。

 

(7)システムトラブルについて

 地震、水害等の自然災害、火災、事故、停電等予期せぬ事象の発生によってコンピュータシステム及び通信ネットワークが切断された場合、当社グループではサービスの停止を余儀なくされることとなり、また、アクセスの急激な増加や役職員の過誤によるネットワーク障害が発生した場合、当社グループの直接の損害に加えて、当社グループの信頼の低下を招き、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。このため、当社グループは、停電や地震に対応可能な無停電設備、耐震構造を備えたクラウドサービスを利用し、そのデータについてはバックアップを取る等、事業の安定的な運用のための体制強化及びセキュリティ対策を行っております。

 

(8)ネットワークセキュリティについて

 ネットワークセキュリティについて、予防が困難な未知の手段によるコンピュータハッカーの侵入及びコンピュータウイルス等の外的な要因により、ウェブサイトに対して破壊的な影響を与えた場合、当社グループではサービスの停止を余儀なくされ、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。また、サービス停止により、企業としての社会的信用に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、コンピュータシステム及び通信ネットワークは、外部からの不正アクセスを防止するためにファイアウォール等のセキュリティ手段によって保護されております。また、ネットワークセキュリティについては、今後とも十分な対応を図ってまいります。

 

(9)個人情報等の管理について

 当社グループが保有する個人情報等につき漏洩、改ざん、不正使用等が生じる可能性を完全に否定することはできません。また、外部からの不正アクセスや想定していない事態によって個人情報の外部流出等が発生した場合には、適切な対応を行うための相当なコスト負担、当社グループへの損害賠償請求への対処、企業としての社会的信用の低下により、当社グループの事業及び業績並びに企業としての社会的信用に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、ユーザー等の個人情報につきましては、システム設計上での配慮は当然ながら、個人情報に関する社内でのアクセス権限の設定等、管理面及び物理的側面からも取り扱いに厳重な注意を払っております。また、社内での個人情報保護に関する教育啓蒙を行っており、個人情報保護についての重要性を認識しております。なお、当社は2008年1月、財団法人日本情報処理開発協会よりプライバシーマークの認定・付与を受けております。

 

(10)マーケティング事業に係る広告宣伝活動について

 マーケティング事業におけるユーザーを獲得するために、当社グループは売上高に対して相当額の広告宣伝費を投下しております。広告宣伝活動においては、費用対効果を重視する方針で支出の可否を判断し、インターネット上の検索連動型広告を中心に出稿しております。今後、検索連動型広告の料金の高騰や検索エンジン運営者による上位表示方針の変更等により集客費用対効果が悪化し、利益率が低下した場合、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。このため、当社グループでは広告宣伝費及び集客費用対効果を適切に管理するとともに、新たな広告媒体の開拓・開発にも積極的に取り組んでおります。

 

(11)知的財産権について

 当社グループは、現時点において、第三者の知的財産権の侵害を理由とした使用差止請求や損害賠償請求等を受けている事実はありません。しかし、今後、使用差止請求や損害賠償請求等が提起され、多額の賠償金の支払やサービスの停止等を余儀なくされた場合、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。このため、当社グループでは、第三者の特許権に抵触する可能性の低減を目的として、当社グループの事業に関係性のあるキーワードを用いて特許検索・検討を行っています。

 

(12)DX事業における競合について

 当社グループにおけるDX事業は、新型コロナウイルス感染症拡大による業務効率化ニーズの拡大もあり、急速に拡大している分野であるため、今後も新規参入による競合企業の増加等の状況が想定されます。競争が激化してくることにより、単価の下落、収益性の低下、顧客の離反などにより、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。このため、当社グループは、これまでに培った独自の開発ノウハウを活用したサービスを提供するとともに、グループ間による連携を強化し、当社グループ独自の強みを活かしていくことで、継続的な事業成長に努めてまいります。

 

2.当社グループの事業運営体制に関わるリスクについて

(1)特定人物への依存について

 当社代表取締役である板倉広高と当社常務取締役である齊藤慶介は、当社設立以来の事業の推進者であり、当社グループの経営方針や事業戦略、新規事業展開の意思決定等、当社グループの企業運営上、極めて重要な役割を果たしております。そのため、両名の業務の遂行が困難な状態となった場合や経営幹部職員の育成、採用が進捗しなかった場合、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、過度な依存を回避すべく、経営管理体制の強化、経営幹部職員の育成、採用を図っております。

 

(2)小規模組織であることについて

 当社グループは当事業年度末において、従業員81名と小規模組織で展開しており、また、内部管理体制も規模に応じたものとなっております。このため、必要な人材を当社グループの計画どおりに確保できなかった場合、事業規模に応じた内部管理体制を構築できなかった場合、さらに必要な人材の流出が発生した場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。このため、性別等にとらわれない採用を進めるとともに、女性の管理職割合の増加等を進めるとともに、事業の拡大にあわせて、優秀な人材の確保、育成を図る方針であります。

 

3.その他のリスクについて

(1)訴訟の可能性について

 当社グループは、現在において、損害賠償を請求されている事実や訴訟を提起されている事実はありませんが、システム障害や人為的ミス等の予期せぬトラブルが発生した場合、取引先との関係に何らかの問題が生じた場合、第三者の知的財産権を侵害したとのクレームが発生した場合等には、これらに起因する損害賠償を請求される、あるいは、訴訟を提起される場合があります。損害賠償の金額、訴訟の内容及び結果によっては、当社グループへの信頼性の低下を招き当社グループの事業及び業績並びに企業としての社会的信用に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、契約時には法務確認を徹底していることに加え、必要に応じて弁護士等に相談をする等、訴訟リスク等の低減を図っております。

 

(2)大株主について

 当社代表取締役である板倉広高の当事業年度末日現在の株式保有率は、57.80%となっております。当社株式の保有方針に関して、当該株式の売却が行われた場合には、当社株式の流通状況及び市場価格に影響を及ぼす可能性があります。当社では、当社株式の保有方針等を定期的に確認する等、適切な対応を図ってまいります。

 

(3)減損リスクについて

 当社グループは2023年3月期末時点において、のれん及び顧客関連資産の合計が3,049百万円あります。今後、子会社及び取得したサービスの収益が著しく低下した場合には、減損損失が発生し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、子会社及び各サービスの収益及び財務の状況を月次で確認し、子会社の経営状況及びサービスの状況を適切に把握できるように努めております。

 

4.リスクを把握し、管理する体制等について

 当社は、取締役、執行役員、部・室長をもって構成する経営会議を原則週1回、必要に応じて随時開催しており、上記リスクの把握及びその対応状況等を適宜管理しております。経営会議においては、発生した事象の緊急性、業績等への影響額、重要性等を考慮の上対応し、特に重要性が高いものについては取締役会に報告し、必要に応じて取締役会において対応の決定をいたします。

 

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

 当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 なお、当連結会計年度は連結財務諸表作成初年度であるため、前年度との比較は行っておりません。

 

①財政状態及び経営成績の状況

当連結会計年度におけるわが国の経済は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響による制限が緩和されつつありましたが、一方で、エネルギー価格をはじめとした物価の高騰、金利の上昇、急激な為替変動などがあり、経済の不確実性は高く、先行きについて不透明な状況が続いております。

 

このような環境の下、当社グループは、サイト改善、機能改善、マーケティング活動の強化、新規顧客の獲得強化を進めるとともに、新機能の追加、新規サービスの開発、M&Aによる新たな分野への進出を図ってまいりました。

なお、当社グループは、当連結会計年度において報告セグメントの名称及び区分を変更しており、従来の「集客代行事業」の単一セグメントから、「マーケティング事業」と「DX事業」の2つを報告セグメントとしております。

 

以上の結果、当社グループの当連結会計年度の売上高は3,343百万円となりました。営業利益は533百万円、経常利益は525百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は262百万円となりました。

また、当連結会計年度の総資産は5,964百万円、負債合計は2,269百万円、純資産3,695百万円となりました。

 

セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。

 

(マーケティング事業)

マーケティング事業においては、HR領域(転職、アルバイト・派遣)及び不動産領域でのサービスを展開しております。HR領域では、人材採用の需要は高いものの、広告宣伝費の単価が上昇傾向となり、ユーザー獲得に苦戦をいたしました。これに伴い販売単価の改定、マーケティング活動の強化を進めましたが、改善に時間を要し、伸び悩む結果となりました。不動産領域では、個人向けの賃貸において、顧客予算の獲得に苦戦しましたが、法人向け賃貸サービスを運営する株式会社ユースラッシュを2022年11月に子会社化し、同年12月に吸収合併するなど、新たな分野への進出を進めてまいりました。

以上の結果、セグメント売上高は2,909百万円、セグメント利益は708百万円となりました。

なお、サービス別の売上高の内訳は以下の通りとなります。

 

転職        883百万円

アルバイト・派遣  683百万円

不動産      1,340百万円

その他        1百万円

 

(DX事業)

DX事業においては、転職及びアルバイト・派遣のデータベースを活用した営業支援サービス「Leadle」の販売を進めるとともに、新たに派遣会社向けサービスの開発を進めるなど、サービスの拡充を図っております。また、更なるDX事業強化のため、ContractS株式会社を子会社化し、契約マネジメントシステム「ContractS CLM」の提供を開始したことにより、DX事業は順調に拡大しております。一方で、株式会社マージナルにおいてWeb面接ツール「BioGraph」の販売を進めておりましたが、販売数が伸び悩んだことにより、当連結会計年度においてのれんの一括償却52百万円を実施しております。

以上の結果、セグメント売上高は433百万円、セグメント損失は177百万円となりました。

なお、ContractS株式会社においては、当連結会計年度の第1四半期末をみなし取得日としているため、当連結会計年度の業績は、2022年7月から連結しております。

 

②キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、2,327百万円となりました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次の通りであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度において営業活動の結果得られた資金は、328百万円となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益523百万円、減価償却費224百万円、のれん償却額130百万円の収入、未払消費税等の支払129百万円の支出があったことによるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度において投資活動の結果使用した資金は、648百万円となりました。これは主に、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出626百万円があったことによるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度において財務活動の結果得られた資金は、207百万円となりました。これは主に、長期借入れによる収入800百万円、長期借入金の返済による支出309百万円、自己株式の取得による支出131百万円があったことによるものであります。

 

③生産、受注及び販売の実績

a.生産実績

当社グループで行う事業は、提供するサービスの性格上、生産実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。

 

b.受注実績

当社グループで行う事業は、提供するサービスの性格上、受注実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。

 

c.販売実績

 当グループは、当連結会計年度において報告セグメントの名称及び区分を変更しており、従来の「集客代行事業」の単一セグメントから、「マーケティング事業」と「DX事業」の2つを報告セグメントとしております。

当連結会計年度の販売実績は、次の通りであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2022年4月1日

至 2023年3月31日)

前年同期比(%)

マーケティング事業(百万円)

2,909

DX事業(百万円)

433

(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。

2.当連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次の通りであります。

相手先

当連結会計年度

(自 2022年4月1日

至 2023年3月31日)

金額(百万円)

割合(%)

株式会社LIFULL

663

19.8

株式会社リクルート

475

14.2

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次の通りであります。

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

a.当グループの当連結会計年度の財政状態及び経営成績は、以下の通りとなります。

1)財政状態

(資産)

当連結会計年度末における総資産残高は5,964百万円となりました。その主な内訳は、現金及び預金が2,327百万円、顧客関連資産が2,280百万円、のれんが768百万円であります。

(負債)

当連結会計年度末における負債の残高は2,269百万円となりました。その主な内訳は、長期借入金が1,179百万円、1年以内返済予定の長期借入金が429百万円、未払金が363百万円であります。

(純資産)

当連結会計年度末における純資産の残高は3,695百万円となりました。その主な内訳は、利益剰余金が3,192百万円、資本金が395百万円、資本剰余金が377百万円であります。

この結果、自己資本比率は62.0%となりました。

 

2)経営成績

(売上高)

当連結会計年度における売上高は3,343百万円となりました。主な要因につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」をご参照ください。

 

(売上原価)

当連結会計年度における売上原価は489百万円となりました。これは主に、クラウドサーバーの利用料、システム関連に関するエンジニアの人件費及び業務委託費となります。

(売上総利益)

上記の結果、当連結会計年度における売上総利益は2,854百万円となりました。

(販売費及び一般管理費)

当連結会計年度における販売費及び一般管理費は2,320百万円となりました。これは主に、役員及び従業員に関する人件費、広告宣伝費、M&Aに伴うのれん及び顧客関連資産の償却費となります。

(営業利益)

上記の結果、当連結会計年度における営業利益は533百万円となりました。

(営業外損益)

当連結会計年度における営業外収益は1百万円となりました。

当連結会計年度における営業外費用は9百万円となりました。

(経常利益)

上記の結果、当連結会計年度における経常利益は525百万円となりました。

(当期純利益)

当連結会計年度における税効果会計適用後の法人税等負担額は260百万円となりました。

上記の結果、当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純利益は262百万円となりました。

 

b.経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

当社グループの経営状況につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。また、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載の通り、事業環境等の様々なリスク要因が経営成績に重要な影響を与える可能性があると認識しております。そのため、当社は常に市場動向等の外部環境を注視・分析することで現在及び将来における事業環境を確認するとともに、事業体制及び内部管理体制を強化し、社会のニーズに合ったサービスを展開していくことにより、経営成績に重要な影響を与えるリスク要因に対し適切な対応を行ってまいります。

その結果、当社が重要な経営指標としている売上高、営業利益、及び経常利益の達成状況につきましては、2023年2月13日に開示いたしました計画に対して、それぞれの達成率が100.7%、100.6%、100.3%となっております。

 

②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載の通りであります。

当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、短期、経常的な資金需要は運転資金であり、主なものは広告宣伝費や人件費のほか法人税等の支払いとなります。これらについては営業キャッシュ・フローにより獲得した内部資金により充当してまいります。なお、今後におきましては、M&A等による突発的な大型の資金需要については借入金や増資等による調達も柔軟に検討してまいります。

流動比率につきましては267.6%となっております。

 

③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載の通りであります。

 

5【経営上の重要な契約等】

 当社は、2022年5月20日開催の取締役会において、ContractS株式会社(以下、ContractS)を子会社化するため第三者割当増資を引き受けることを決議し、同日付で総数株式引受契約を締結し、2022年5月25日付で株式を取得しました。

 

 また、当社は、2022年10月28日開催の取締役会において、当社を吸収合併存続会社、株式会社ユースラッシュ(以下、ユースラッシュ)を吸収合併消滅会社とする吸収合併を行うことを前提として、ユースラッシュの全株式を取得し、連結子会社化することを決議いたしました。また、同日付で株式譲渡契約を締結し、2022年11月1日付で全株式を取得いたしました。その後、2022年11月11日開催の取締役会において、当社を存続会社、当社の子会社であるユースラッシュを消滅会社とする吸収合併を行うことを決議し、同日付で吸収合併契約を締結し、2022年12月31日付で吸収合併いたしました。

 詳細は、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 注記事項(企業結合等関係)」に記載のとおりであります。

 

6【研究開発活動】

 該当事項はありません。