(1)経営方針
当社グループは、『Change The Frame ~テクノロジーで実社会に変革をもたらし、新しい暮らしをつくりあげる~』をミッションとし、その実現を通じて、『人々の暮らしを世界中でバージョンアップし続ける』ことをビジョンとしております。
このビジョンに基づいて当社グループは、世界のデータ部(セクション)として、人々の暮らしを豊かにするために『データ分析を必要としている企業をグローバルで支える』会社を目指し、事業を推進しております。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社が判断したものであります。
(2)経営環境
当社グループの主要セグメントであるリテールマーケティングが属するリテールテック(小売・外食・宿泊業向け機器・システム&サービス)の市場規模は、国内においては5,627億円、グローバルでは9兆5,457億円(富士経済「リテールテック関連機器・システム市場の将来展望2019」)とされ、アフターコロナによる新たな生活様
式へのシフトも踏まえ、グローバルに市場成長が見込まれる状況であります。
また、当社グループの所属するITサービス市場におきましては、好調な市場環境が継続しているほか、人工知能(AI)関連のビジネスは、その目覚ましい技術進歩とともに、国内外で市場拡大を続けています。
(3)対処すべき課題
当社グループのグローバル展開や、AI技術・ビッグデータ分析を活用した更なる成長及び、経営体制の一層の強化を図っていくうえで、対処すべき課題は以下のとおりであります。
①事業ポートフォリオの再構築とグローバルな成長継続
当社グループの事業ポートフォリオは、国内におけるデータ分析ソリューション事業と、南米を中心とするリテールマーケティング事業で構成される、ユニーク性のある事業ポートフォリオとなっております。
南米においては、フォーマルなマーケットへの発展が進行しており、小売業を中心とする顧客企業のDX化をサポートすることで、当社グループのリテールマーケティング事業を、更に当社グループの成長ドライバーとして加速すべく、今後もⅰプロダクト強化、ⅱターゲット市場拡大、ⅲ進出国の拡大の3つの施策を推進する方針としております。このため、施策推進に必要な資金調達を行い、必要な投資を厳選して、着実な実行と成長を実現する必要があります。
国内のデータ分析ソリューション事業においては、当社グループの中核となってきたFintech事業の安定的な成長に加え、受託開発事業の高付加価値化により、SaaS型ではないビジネスモデルにおけるマネタイズと、事業基盤を再拡大することが課題であり、エンジニア人材やグループ内のインフラの強化と合わせ、事業領域を拡大して参ります。
当社グループ全体の事業ポートフォリオとして、グローバル各国への事業展開による事業基盤の拡大が強みとなってきた一方、その広範な事業基盤の維持拡大や、SaaS事業・受託事業双方の事業ポートフォリオ特性を踏まえたバランス良い成長が課題となってきており、今後も経営資源の有効活用と成長スピードを更に適正化することで、バランス良い成長を実現いたします。
②人材強化によるプロダクト開発及びソリューション機能の向上
AI技術の日進月歩に加え、市場においては様々なIoTサービスが常時投入され、ユーザーへ浸透していることで、顧客ニーズは日々、多様化かつ変化をしております。加えて、当社グループにおきましては、国内及び南米を事業基盤の中心としており、当該地域における顧客ニーズやマーケット特性には、共通点以上に独自性が見られる状況にあります。
かかる状況下、当社グループにおきましても、需要地生産やプロダクトのグローバル化など、今後もマーケット特性を踏まえたスピーディーな新規プロダクトやサービスの開発と投入、あるいはコンサルティング機能の発揮などによる、顧客提供価値の更なる向上が必要だと認識しております。
このような認識のもと、当社グループでは従来より、優秀なエンジニアの採用と体制強化を図っておりますが、今後は更に、その受注体制の効率化やマネージャー層の教育育成、あるいはセールス、マーケティング、オペレーション人員の強化といった、グローバルかつバリューチェーンベースの人材及び体制強化が必要となるため、こうした人材の採用を強化するのみならず、MVVの浸透やリテンション強化、コーポレートブランディングの向上といった、魅力ある企業グループへの取組を強化してまいります。
③チャネル拡大及び成長分野への取組
当社グループでは、従来よりグローバルベースでパブリックセクターとの連携案件を受託してきた実績があるほか、医療系データ解析分野などにおいては、民間企業とパブリックセクター双方との連携による、新規事業領域への進出などにも取り組んで参りました。
市場では今なお、IoT化の進展に加え、AIの活用余地が更に拡大し、当社グループの強みである大容量データの解析技術においては、今後も更に様々な利用可能性が発現している状況にあります。こうした市場の拡大余地を鑑み、当社グループでは、大容量データの解析技術とAI技術を活用し、将来有望とされるChatGPT関連分野へのビジネス参入を検討しており、将来の成長性かつ事業基盤としての有望性も勘案し、引き続き新規事業領域の創出に取り組んで参ります。
④コーポレート・ガバナンス強化とサステナビリティ経営の推進
当社グループは、クロスボーダーM&Aも含めたグローバルな事業投資と規模拡大を実現しており、今後も更なるグローバル展開と成長を志向しております。このため、グローバルベースでの堅確なガバナンスの維持向上と、内部管理における高いレベルでの品質維持が必須であり、今後も、重要な意思決定における適切性の担保と、各事業主体における適切かつスピード感ある業務執行を併進しつつ、そのガバナンス体制の発展を図ってまいります。
また、当社グループが展開するリテールマーケティング事業では、開発途上国における市場アクセスの拡大、イノベーション支援等のSDGsへの取組みを継続しているほか、国内においてはダイバーシティに関連するKPI設定を行っているとおり、今後もサステナビリティ経営の高度化に努めてまいります。
当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)サステナビリティ
当社グループでは、グローバルベースで持続可能な社会の実現に貢献するとともに、自らも持続的な企業価値の向上を実現するため、以下の取組を行っております。
・事業活動を通じた社会課題の解決
先進的かつ顧客にとり最適なプロダクト・サービスの提供・創出により、事業を通じた社会課題の解決に取り組みます。
・人材の多様性の尊重と働きがいの向上
事業のグローバル化を更に進める上で、当社グループにおいてはダイバーシティや多様な人材の尊重は、企業文化でありかつその原動力となるものであり、これらを尊重するとともに、一人ひとりの成長・活躍や働きやすさを促進する職場環境の整備に取り組みます。
・公正かつ透明性の高い経営の実現
グローバルベースでの社会課題の解決と企業価値向上に向けて、公正かつ透明性の高い経営を目指します。
(2)ガバナンス体制及びリスク管理
当社グループは、グローバルベースでのサスティナビリティ関連リスク及び事業機会に対し、ガバナンス体制を構築しております。具体的なガバナンス体制図については、「
関連するリスク及び事業機会に関しては、事業投資などの個別判断に加え、取締役CFOと内部監査室、経営管理部、常勤監査役が連携の上、適切に取締役会や代表取締役への報告を行っております。
(3)人的資本戦略について
グローバルに事業展開を行う当社グループの特性を踏まえ、当社グループにおける人材育成に関する方針及び社内環境整備に関しては、以下の通り取組を行っております。
・人材の育成方針
当社グループでは、全社研修の実施に加え、「2割は自己成長のためにチャレンジしよう」との行動指針を掲げており、自律的な自己研鑽やキャリア構築を支援する風土と枠組みを保有している他、OJTを通じて、業務に必要な知識習得に向けたサポートを行うことで、継続的な人材育成に取り組んでおります。
・社内環境の整備
当社グループでは、グローバルベースで、多様な属性・才能・キャリア背景等をもった人材を積極的かつ幅広く採用しております。 また、当社グループの事業特性を踏まえ、各国において、性別や年齢などに関係なく様々な人材が活躍できるよう、フレックス勤務、時短勤務、在宅勤務、育児休業取得などの多様な勤務形態と働き方を後押しし、多様な人材がやりがいをもって働ける組織の構築に努めております。
(4)指標及び目標
当社グループでは、「(3)人的資本戦略について」において記載した、人材の多様性の確保を含む人材の育成方針及び社内環境の整備に関する取組に係る指標については、大手金融機関におけるファイナンススキームも活用し、まず当連結会計年度に、親会社において、中期的なKPIとして、 男性労働者の育児休業取得率を3年後までに30%とする目標を設定致しました。今後も、グローバルベースでダイバーシティに取り組む当社グループの特性に鑑み、各種指標や目標の設定については、適切に検討を図ってまいります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項を以下に記載しております。あわせて、必ずしもそのようなリスクに該当しない事項についても、投資者の判断にとって重要であると当社が考える事項については、積極的な情報開示の観点から記載しております。なお、文中の記載内容は当社株式の投資に関する全てのリスクを網羅しているものではありません。また、当該リスクが顕在化する可能性の程度や時期、当該リスクが顕在化した場合に当社グループの経営成績等の状況に与える影響の内容等につきましては、合理的に予見することが困難であるため記載しておりません。
当社グループは、これらのリスクの発生可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の迅速な対応に努める方針でありますが、当社株式に関する投資判断は、文中及び文中以外の記載内容もあわせて慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。
文中記載の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)新型コロナウイルス感染症(COVID-19)について
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)については、感染防止に向けたワクチン接種が進み、沈静化に向かう状況と認識しておりますが、今後の変異株の発生や拡大等の状況によっては、先行きの見通しが困難となる可能性があるものと見込まれます。この状況を踏まえ、当社グループの事業活動及び業績に影響が及ぶリスクについて説明いたします。
今後の変異株の発生や拡大等の状況によっては、出入国の制限措置の発動、国内における移動制限等の実施が想定され、当社グループの事業活動においては、小売業等の顧客の出店スピードの低下、インバウンド関係の需要減少等の可能性がございます。
(対応策)
当連結会計年度末現在において、当社グループの業績に対する影響は軽微であり、また、リモートワーク等の推進により、生産性や効率性の特段の低下は見られておりません。今後も、アフターコロナを見据えたデジタルマーケティング、販売促進策の推進等により得られる新たな顧客ニーズへの対応、プロダクトの開発等によるビジネス拡大を図るとともに、本社オフィス等の拠点での感染発生時に、その影響を最小化する体制を構築・強化してまいります。
(2)事業環境について
①地政学リスクについて
当社グループのリテールマーケティング事業は現在世界20か国以上へ展開をしており、今後も更なる拡大を図ることから、グローバルベースでの地政学リスクにより、成長が鈍化し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(対応策)
当社グループでは、今後もグローバルベースでの成長・新規国への進出を模索することから、既存拠点も含めた各地域の地政学リスクの可能性については十分に吟味し、事業ポートフォリオを構築してまいります。
②半導体不足によるリスクについて
世界的な半導体不足により、当社グループが展開するリテールマーケティング事業を中心に、調達すべき資材について調達ができない可能性があり、この場合、成長が鈍化し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(対応策)
当社グループでは、半導体市況や利用する資材の需給状況・価格推移等を踏まえ、計画的な資材購入や、複数の調達チャネルの確保等、現状の市況下における最大限適切な対応を行ってまいります。
③為替リスクについて
当社グループの海外子会社の財務諸表は現地通貨にて作成されるため、連結財務諸表作成時に円換算されることになり、為替相場の変動による円換算時の為替レートの変動が当社グループの財政状態及び業績等に影響を与える可能性があります。また今後、外貨建ての取引が増加し、当初想定した為替レートと実勢レートに著しい乖離が生じた場合には、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。
(対応策)
海外子会社の成長をグループとして進捗するため、親会社と海外子会社間の取引は原則として現地通貨に集約してまいります。また、今後の取引量増加時には、為替リスクヘッジ手法の導入を親会社サイドで検討する等、親会社主導で、適切なリスクコントロールを行ってまいります。
④技術革新について
当社グループは、AI技術やデータ分析関連技術に基づいて事業を展開しておりますが、当該分野は新技術の開発が相次いで行われ、非常に変化の激しい業界となっております。このため、事業展開上必要となる知見やノウハウの獲得に困難が生じた場合、また技術革新に対する当社グループの対応が遅れた場合、さらに、新技術への対応のために追加的なシステム、人件費などの支出が拡大する場合等には、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。
(対応策)
当社グループは、上記のような業界特性、業界環境を踏まえ、エンジニアの採用・育成や職場環境の整備、AIやデータ分析に関する技術、知見、ノウハウの取得を最重要課題の一つとして、今後も一層強化してまいります。
⑤顧客ニーズの変化について
当社グループが営むAI領域は日進月歩で技術面の進化が進んでおりまた、IoTの活用による各種の大容量データの生成と、これに伴う顧客ニーズの多様化のみならず事業化が年々進んでおり、このような事業環境下、顧客ニーズの変化等に対し、適時適切な対応が行えない場合には、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。
(対応策)
当社グループは、大容量データの分析を強みに、広くソーシャルメディア等を活用した分析ツールやソフトウェア、レポート等を顧客に提供しておりますが、上記のような事業環境に鑑み、研究開発の強化やパートナーとの提携戦略、リテールマーケティング事業その他のシナジー創出等により、顧客ニーズの変化を着実に捉え、事業化を進めてまいります。
⑥法令による規制について
ソーシャルメディアの普及及び、これに伴う大量のデータ分析に付随するビジネスが浸透してきた結果、市場においてはデータの不正利用や利用者のプライバシーが侵害される事例も散見されるようになってきております。こうした情勢を踏まえ、今後、大量のデータに含まれる個人情報等が何らかの規制の対象となることや、新たな法律の制定や既存の法律の変更により、規制の対象となる可能性があります。加えて、リテールマーケティングの領域においても、OMO(Online Merges with Offline)等顧客のマーケティング戦略の進捗等により、個人情報等の取扱に変化が発生する可能性がございます。このように、当社グループのサービスを提供する上での情報収集やサービスの提供の仕方自体に何らかの制約を受けた場合等には、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。
(対応策)
当社グループでは、取扱いを行う情報の管理については厳密かつ法令に遵守した取扱いを行うほか、今後の法令対応等の発生時には。法令順守の観点から適切な対応を行ってまいります。
⑦顧客の情報管理ポリシーの変化について
ソーシャルメディアの運営側の方針転換、あるいはリテールマーケティング事業における顧客サイドの情報管理ポリシーの変化等により、当社グループにおいてもサービス改善の必要性が発生したり、サービス提供に関して追加コストが発生した場合等には、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。
(対応策)
当社グループでは、個別顧客を含めた業界動向、及び関連する規制等の動向について平時から情報収集を行うなどの対応を行い、状況変化時の適切な対応と、リスク低減につとめてまいります。
(3)事業活動について
①海外展開について
当社グループは成長著しい新興市場国に積極的に進出し事業を拡大していくことで、自社の成長スピードを加速させていくことを成長戦略の1つとしていますが、当社グループの計画どおりに海外展開ができない場合、海外進出に当たり当該地域の情勢が悪化する場合及び法規制等が当社グループにとって厳しくなる場合等には、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。
(対応策)
当社グループでは、海外の事業展開に関し、現地拠点と連携しモニタリング、ガバナンス体制を強化するとともに、特に適正な投資判断、為替リスクの軽減等のリスクコントロールを行い、今後もリスク軽減につとめてまいります。
②人材確保について
当社グループは、人員規模が小さく、社内体制も会社規模に応じたものに過ぎません。そのため今後更なる業容拡大を図るためには、当社グループ独自の技術により市場をリードしている反面、その技術を継承し発展させる技術者の維持と拡充が重要であると認識しております。しかしながら、このような人材の維持確保及び人材の育成が出来ない場合、あるいは役員及び社員が予期せず退任又は退職した場合には、当社グループが誇るサービスレベルの維持が困難となり、組織活動が鈍化し、業容拡大の制約要因となり、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。
(対応策)
当社グループでは、人材強化を最重要経営課題の一つと認識しており、新卒採用や経験者採用を積極的に展開しております。加えて、更なるリテンション強化のためのインセンティブ導入や評価制度の高度化及び、従業員のエンゲージメントを高めるための仕組みの導入等、人事制度の更なるブラッシュアップを図ってまいります。
③事業投資について
当社グループは、事業シナジーのある事業への投資、子会社化等を積極的に展開しております。このため、今後の投資先、子会社等が計画通りに進捗せず経営状態が悪化した場合、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。
(対応策)
当社グループは、投資先や事業の選定にあたり、当該企業等とのビジネスシナジーに加え、財務状況等の詳細なデューデリジェンスを行い、また投資実行後には経営陣の派遣等を通じ、長期的な目線でのPMIを行うことで、リスク回避につとめております。
④減損リスクについて
当社グループは、継続的な設備投資のほか、事業の成長加速のため、必要に応じ積極的にM&Aを実施しております。その結果、有形固定資産及び無形固定資産(のれんを含む)を相応に有しております。
有形固定資産及び無形固定資産について簿価が回収できない兆候が認められた場合は、減損テストを行っております。かかるテストの結果、減損の兆候がある資産グループが十分な将来キャッシュ・フローを生み出さないと認められる場合には、減損損失を認識する必要性が生じ、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。
(対応策)
当社グループでは、事業の収益性および成長性を考慮した事業ポートフォリオ・マネジメントを導入し、選択と集中による投資判断を行い、将来の減損リスク発生を回避するよう努めております。また、減損リスクの高い事業が顕在化した場合には、モニタリングや業績改善計画を検討し、事業収益性回復の可能性を検討してまいります。
⑤四半期ごとの業績変動について
当社グループは、例年の傾向として1月~3月に売上高が増加する傾向にあるため、通期の業績に占める第4四半期の比重が高くなっております。このため、特定の四半期業績のみを持って当社グループの通期業績見通しを判断することは困難であり、第4四半期の業績如何によっては通期の業績が影響を受ける可能性があります。また納品のタイミングによっては、期ずれにより業績の変動要因となる可能性があります。
(対応策)
当社グループでは、中長期的な安定成長に資する事業ポートフォリオの拡大に取り組んでおり、四半期ごとの業績変動につきましては、傾向としては減少傾向にあります。今後も事業ポートフォリオ及び顧客層の拡大により、変動可能性があるものと想定しておりますが、これらの変動につきましては適切に対応、開示をしてまいります。
⑥知的財産権について
当社グループでは、今後も知的財産権の保護に積極的に取り組む予定ですが、当社グループの知的財産権が第三者に侵害された場合には、解決までに多くの時間及び費用がかかるなど、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループによる第三者の知的財産権の侵害については、可能な範囲で調査を行い対応しております。しかしながら、当社グループの事業領域における第三者の知的財産権を完全に把握することは困難であり、当社グループが認識せずに他社の特許を侵害してしまう可能性は否定できません。この場合には当社グループに対する損害賠償請求や、ロイヤリティの支払要求等が行われること等により、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。
(対応策)
当社グループでは、引き続き啓蒙及び社内管理体制を強化するとともに、上記判明時には、事例に応じて弁護士・弁理士等と連携し、解決に努めてまいります。
⑦コーポレート・ガバナンス、内部管理体制について
当社グループは、M&Aも含めたグローバルでの事業拡大を図っており、管理すべき連結子会社等の数も拡大傾向にあることから、グローバルベースでのコーポレート・ガバナンス及び、内部管理体制の強化が必須であり、これら対応に関し、法令等に抵触する事態や不正行為等が発生した場合には、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。
(対応策)
当社グループでは、連結ベースの迅速な意思決定とその適切な運営、あるいは規程・マニュアル等の整備を含めた内部管理体制の強化を進めており、これらに加え、監査役会の設置及び内部監査の実施等により、法令やルールを順守する体制を一層充実させてまいります。
⑧災害リスクについて
当社グループでは、地震・台風・洪水・津波・竜巻・豪雨・大雪・火山活動等の自然災害、火災や停電・電力不足、テロ行為等が発生した場合、営業活動への影響、物的、人的な損害が発生する可能性があります。
(対応策)
当社グループでは、上記のような災害リスクへの備えとして、各種システムのインシデント対応あるいは、緊急時における事業継続のための方法や対策を、今後強化してまいります。
(4)情報セキュリティについて
①システム障害及び情報セキュリティについて
当社グループの事業は、サービスの基盤をインターネット通信網に依存しており、顧客へのサービス提供が妨げられるようなシステム障害の発生や、サイバー攻撃によるシステムダウン等の影響を受ける可能性があります。
(対応策)
当社グループでは、顧客へのサービス提供が妨げられるようなシステム障害の発生や、サイバー攻撃によるシステムダウン等を回避すべく、稼働状況の監視等により未然防止策を実施しております。しかしながら、このような対応にもかかわらず大規模なシステム障害が発生した場合等には、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。
(5)その他
①新株予約権の行使による株式価値の希薄化について
当社は、当社グループの役員及び従業員に対するインセンティブを目的として、新株予約権を付与しております。また、資金調達と資本の充実を目的として、ストック・オプション以外の新株予約権も発行しております。これらの新株予約権が行使された場合は、1株当たりの株式価値が希薄化する可能性があります。当連結会計年度末現在の新株予約権による潜在株式数は925,500株であり当連結会計年度末現在の発行済株式総数14,757,851株の6.3%に相当します。
(1)経営成績等の状況の概要
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における我が国経済は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止策としての活動制限が緩和されることにより経済活動が順次再開されている一方、為替相場の変動やロシアのウクライナ侵攻に起因した資源価格の高騰など、依然として先行き不透明な状態が継続しています。
当社の主要セグメントの属するリテールテック市場(決済端末・セルフ操作端末、次世代ファシリティ、次世代オペレーション)の国内においては、コロナ禍でも事業を維持するために、フルセルフレジや遠隔接客システムなど、非接触対応や少人数のスタッフで業務を行うための投資が進み、従来、データ化できていなかった消費者の属性や店内行動などの可視化、およびデータ利活用に関する品目が伸びており、今後は、レジレス決済システムやスマートエントランスなど、次世代ソリューションが伸びるほか、RFIDソリューションや需要予測システムなど、サプライチェーン全体の最適化に関連する品目が伸長することから、2030年の市場は2021年比2.2倍の5,553億円が予測されています(富士経済「2022年版次世代ストア&リテールテック市場の現状と将来展望」)。
デジタルトランスフォーメーションに係る流通/小売業界の国内市場(投資金額)については、スーパーなどの小売店舗における現場担当者の経験知がシステム化され、需要予測・発注業務が自動化されるほか、OMO(Online Merges with Offline)が進展し、実店舗とECの顧客購買データと行動データを活用したRaaS(Retail as a Service)ビジネスが普及するとみられること、販売業務の省人化と顧客行動データの取得・活用、購買体験の向上に向けてデジタル店舗技術が浸透し、市場が拡大するとみられることから、2030年度予測は2020年度比5.6倍の2,455億円と予測されています(富士キメラ総研「2022 デジタルトランスフォーメーション市場の将来展望 市場編、ベンター戦略編」)。
また、AIビジネスの国内市場においては、2021年度以降は、企業がデジタルトランスフォーメーションを実現するための要素技術の一つとしてAIの利用がさらに増加していき、2027年度には2021年度比1.7倍の1兆9,787億円が予測されています(富士キメラ総研「2022 人工知能ビジネス総調査」)。
このような状況のもと、当社グループは、当連結会計年度において、グローバル展開加速のための事業投資、体制強化のための積極的な人材採用やリテンション強化施策等を実行しております。
また、第1四半期連結会計期間において重要性が増したことに伴い、ペルーの非連結子会社であったFollow UP Peru S.A.C.を、連結子会社化いたしました。
当連結会計年度の経営成績は次のとおりであります。
(売上高)
当連結会計年度の売上高は1,924百万円(前期比13.7%増)となりました。この主な要因は、連結子会社の株式会社ディーエスエス(以下「DSS」といいます。)においてシステム開発案件の受注が増加したこと、前連結会計年度の第2四半期に連結子会社とし前連結会計年度の下期から損益を取り込んでいるInteligenxia S.A.の売上が当連結会計年度の売上高に寄与したこと、当連結会計年度の第1四半期からFollow UP Peru S.A.C.を非連結子会社から連結子会社としたこと、海外連結子会社各社においてサービスの受注が増加していることによるものであります。
(売上原価)
当連結会計年度の売上原価は1,138百万円(前期比13.0%増)となりました。この主な内訳は、人件費525百万円、業務委託費453百万円、減価償却費102百万円であります。
(販売費及び一般管理費)
当連結会計年度の販売費及び一般管理費は841百万円(前期比38.5%増)となりました。この主な内訳は、人件費389百万円、のれん及び顧客関連資産償却費119百万円、業務委託費55百万円、備品消耗品費31百万円、租税公課30百万円、減価償却費26百万円、募集費25百万円、監査報酬23百万円、地代家賃22百万円であります。
(営業利益及び調整後EBITDA)
上記より、売上高1,924百万円(前期比13.7%増)、グローバル展開加速のための事業投資、人材採用を中心とする体制強化による人件費の増加、DSSにおける受注案件の大型化に対する外注費(業務委託費)の増加により営業損失55百万円(前期は77百万円の営業利益)となりましたが、調整後EBITDAは、特別損失として計上したのれん償却費461百万円を無形固定資産償却費に加え算出した結果689百万円(前期比128.4%増)となりました。
※調整後EBITDA=営業利益+減価償却費+無形固定資産償却費+株式報酬費用+M&A関連費用
(営業外収益)
当社が保有する外貨建債権等の評価替えに際し、円安が進行したことから、為替差益として72百万円を計上いたしました。また、非連結子会社からの配当による受取配当金7百万円等を計上いたしました。
(特別利益)
投資有価証券売却益として102百万円を計上いたしました。
(特別損失)
経営環境の変化等により当初の事業計画からの乖離が生じ、一時的に超過収益力が見込めなくなった子会社(Jach Technology SpA)について減損処理を行った結果、のれん償却費として461百万円を計上いたしました。また、当社の保有する固定資産の一部について減損の兆候が認められたため、「固定資産の減損に係る会計基準」に基づく回収可能性を検討した結果、減損損失170百万円等を計上いたしました。加えて、当社が保有する投資有価証券の一部について、取得価額に比べて実質価額が著しく下落したため、減損処理により投資有価証券評価損として13百万円を計上いたしました。
(法人税等調整額)
現時点での将来の課税所得を見積り、繰延税金資産の回収可能性を検討した結果、繰延税金資産を計上することとし、これにより法人税等調整額(益)30百万円を計上いたしました。
(経常利益及び親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度の経常利益は、営業外収益に、外貨建債権等に係る為替差益72百万円、及び非連結子会社からの配当による受取配当金7百万円等を計上した結果、経常利益46百万円(前期比71.6%減)となりました。また、特別利益に投資有価証券売却益102百万円を計上したこと、特別損失としてのれん償却費461百万円、減損損失170百万円、及び投資有価証券評価損13百万円等を計上したこと、並びに法人税等調整額(益)30百万円を計上したこと等により、親会社株主に帰属する当期純損失530百万円(前期は2百万円の親会社株主に帰属する当期純利益)となりました。
当連結会計年度におけるセグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
イ. リテールマーケティング
リテールマーケティングにおきましては、小売店舗に設置したAIカメラで取得する画像・動画データとPOSデータと掛け合わせて分析することで店舗の業績向上を支援するストック型のサービス「FollowUP」を主要サービスとして提供しております。
当連結会計年度における「FollowUP」の国内展開は、顧客層の広がりや数十店舗単位での一括導入も進んでいるため、顧客数自体は横ばいであるものの、「FollowUP」の導入店舗数及びカメラ設置台数は増加し、売上高は前期と比べ増加いたしました。
「FollowUP」の海外展開においては、複数国において大型案件が進行し、必要な事業投資を実行しながら着実にプロジェクトを進行しております。当連結会計年度においては南米を中心に多ヵ国かつ多店舗で展開をするショッピングモールへの全店導入の交渉を行い、順調に受注を獲得しております。売上においては、連結子会社であるJach TechnologySpA(チリ)及びAlianza FollowUP S.A.S.(コロンビア)において順調に売上を伸ばしているほか、前連結会計年度以降連結に取り込んだInteligenxia S.A.(チリ)とFollow UP Peru S.A.C.(ペルー)が業績に寄与し、売上高は前期と比べ増加いたしました。
これらの結果、当連結会計年度の外部顧客への売上高は939百万円(前期比68.9%増)となり、セグメント利益は69百万円(前期は18百万円のセグメント損失)と利益が拡大しました。
ロ. データ分析ソリューション
データ分析ソリューションでは、ソーシャルメディア分析事業、AI・システム開発事業、新規事業を行っております。
ソーシャルメディア分析事業では、ソーシャルメディア分析ツール「Insight Intelligence」及び「Insight Intelligence Q」などのストック型のサービスを提供するとともに、連結子会社のソリッドインテリジェンス株式会社(以下「SI」といいます。)で多言語ソーシャルメディア分析におけるコンサルティングサービスを提供しております。
AI・システム開発事業では、ビッグデータ分析で培った技術力・ノウハウとAI技術(テキスト/画像/音声)を活用したユーザ個別ソリューション開発を行うとともに、連結子会社のDSSでは、決済サービスの提供(法人向けプリペイドカードサービス「Biz プリカ」( https://bizpreca.jp/ ))、SES事業(カード会社、決済会社、証券会社等)、カード会社を中心とした金融系受託開発、MSPサービス(AWSを中心としたクラウドシステム構築・運用・保守サービス)、セキュリティサービス(PCIDSSコンサル業務やセキィリティ診断サービス等)を提供しております。
新規事業では、AIによる医療系データ解析サービス(NEDO(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)モニタリングAI(心電図)、NEDO軽度認知症解析AI(音声)、NEDO脳波癲癇解析AI(脳波、心電図))の開発、音声解析AIによるサービスの開発、を行っております。
当連結会計年度におけるソーシャルメディア分析事業は、当社においては、効率的な業務体制構築をすすめてまいりましたが複数顧客の解約により前期と比べ売上高は減少しました。また、連結子会社であるSIは、当連結会計年度においては、前期と比べ受注案件数が減少し売上高は減少しました。
当連結会計年度におけるAI・システム開発事業は、当社においては、既存取引のストック収入の減少に対し、データ収集と分析に関する複数の開発案件を受託したことから、売上高は前期と比べ微減となりました。また、DSSでは、近年取り組んできた難易度の高い大型案件を着実にリリースしたことにより、前期と比べ売上高は増加いたしました。一方で、難易度の高いプロジェクトへの対応や業務の工数が増加しているため、持続的な成長を維持すべく、積極的な人材採用や外注を利用したリソースの確保等を実行してまいりました。
当連結会計年度における新規事業は、小売業向けの新規のプロダクト開発や医療関連ビジネスの進行に注力いたしました。
これらの結果、当連結会計年度の外部顧客への売上高は、AI・システム開発事業で売上高が増加したものの、ソーシャルメディア分析事業で売上高の減少した結果985百万円(前期比13.3%減)となり、セグメント損益については、DSSにおける受注案件の大型化に対する外注費(業務委託費)の増加等により、セグメント損失111百万円(前期は275百万円のセグメント利益)となりました。
また、当連結会計年度における財政状態の概況は次の通りであります。
(資産)
当連結会計年度末における資産合計は、前連結会計年度末と比較して14百万円減少し(前年度末比0.3%減)、4,386百万円となりました。
これは、その他流動資産が133百万円、ソフトウエアが112百万円、投資その他の資産が232百万円増加し、のれんが562百万円減少したことを主要因とするものであります。
(負債)
当連結会計年度末における負債合計は、前連結会計年度末と比較して294百万円増加し(前年度末比18.6%増)、1,877百万円となりました。
これは、短期借入金が108百万円、長期借入金(1年内返済予定の長期借入金を含む)が190百万円それぞれ増加したことを主要因とするものであります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産は、前連結会計年度末と比較して309百万円減少し(前年度末比11.0%減)、2,508百万円となりました。
これは、譲渡制限付株式等の発行により資本金及び資本剰余金がそれぞれ59百万円増加したこと及び海外子会社の財務諸表の為替換算により生じた為替換算調整勘定が74百万円増加し、親会社株主に帰属する当期純損失により利益剰余金が526百万円減少したことを主要因とするものであります。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末と比較して、5百万円減少し、その結果として1,415百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とその要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において営業活動の結果獲得した資金は、2百万円(前連結会計年度は、113百万円の獲得)となりました。これは主に、税金等調整前当期純損失△500百万円、投資有価証券売却損益△102百万円、減価償却費143百万円、減損損失170百万円及びのれん償却費566百万円の計上等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において投資活動の結果支出した資金は、255百万円(前連結会計年度は、304百万円の支出)となりました。これは主に、投資有価証券の売却による収入102百万円の一方、有形固定資産の取得による支出86百万円、無形固定資産の取得による支出210百万円、貸付による支出41百万円等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において財務活動の結果獲得した資金は、242百万円(前連結会計年度は、28百万円の獲得)となりました。これは主に、長期借入金による収入560百万円、短期借入金の増加101百万円、長期借入金の返済による支出385百万円によるものであります。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社グループは、事業の特性上、生産実績の記載になじまないため、記載しておりません。
b.受注実績
当社グループは、事業の特性上、受注実績の記載になじまないため、省略しております。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
前年同期比(%) |
|
リテールマーケティング(千円) |
939,003 |
168.9 |
|
データ分析ソリューション(千円) |
985,255 |
86.7 |
|
合計(千円) |
1,924,259 |
113.7 |
(注)1.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
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相手先 |
前連結会計年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
||
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金額(千円) |
割合(%) |
金額(千円) |
割合(%) |
|
|
株式会社デジタルガレージ |
187,732 |
11.1 |
219,294 |
11.4 |
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
当社グループは、M&Aを活用しグロ-バルな成長を推進しており、そのような授業特性を踏まえ、当社グループの事業活動におけるキャッシュ・フロー創出力を示す指標として調整後EBITDA(※)を重要な指標として位置付けております。
(※)調整後EBITDA = 営業利益+減価償却費+無形固定資産償却費+株式報酬費用+M&A関連費用
当連結会計年度における調整後EBITDAは689百万円であり、前連結会計年度と比較して387百万円増加しました。また、売上高に対する調整後EBITDA比率は35.8%であり、前連結会計年度と比較して18.0ポイント改善しました。引き続き当該指標の改善に邁進してまいります。
経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 当連結会計年度の経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
a. 経営成績の分析
「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおり、当社グループの当連結会計年度の経営成績は、売上高1,924百万円(前年同期比13.7%増)、営業損失55百万円(前期は77百万円の営業利益)、経常利益46百万円(前期比71.6%減)、親会社株主に帰属する当期純損失530百万円(前期は2百万円の親会社株主に帰属する当期純利益)となりました。
セグメント別の売上高の状況は以下のとおりであります。
(リテールマーケティング事業)
リテールマーケティング事業では、国内展開で、顧客層の広がりや数十店舗単位での一括導入も進み、「FollowUP」の導入店舗数及びカメラ設置台数は増加し、売上高増加に寄与しました。海外展開においては、複数国において大型案件が進行し、必要な事業投資を実行しながら着実にプロジェクトを進行しており、連結子会社であるJach TechnologySpA(チリ)及びAlianza FollowUP S.A.S.(コロンビア)において順調に売上を伸ばしているほか、前連結会計年度以降連結に取り込んだInteligenxia S.A.(チリ)とFollow UP Peru S.A.C.(ペルー)が売上高増加に寄与いたしました。これらの結果、当連結会計年度の売上高は939百万円(前期比68.9%増)となりました。一方、コスト面では海外子会社ののれん償却負担や将来のさらなる成長への投資のために人員強化を行ったことや販売促進を強化したにより、営業費用が増加した結果、セグメント利益は69百万円(前連結会計年度は18百万円のセグメント損失)となりました。
(データ分析ソリューション)
データ分析ソリューション事業では、DSSで近年取り組んできた難易度の高い大型案件を着実にリリースしたことなどにより、AI・システム開発事業で売上高が増加したものの、ソーシャルメディア分析事業で売上高の減少した結果、当連結会計年度の売上高は985百万円(前期比13.3%減)、セグメント損失111百万円(前連結会計年度は275百万円のセグメント利益)となりました。
b. 経営戦略の現状と見通し
2024年3月期も引き続き、売上及び利益の拡大に努めてまいります。
具体的には、各事業において下記の対応を行い企業価値の向上を図ってまいります。
イ. リテールマーケティング
「国内」
・FollowUPの提供によるオーガニックな成長を維持するとともに、開発した自社プロダクトの投入や、他の自社サービスとのクロスセル等により付加価値の向上と、幅広い業種の顧客からの大型案件を図り、売上と利益の拡大を目指します。
「海外」
・インフォーマルマーケット(露店等)から、フォーマルマーケット(ショッピングモール等)への市場成長が加速する南米マーケットにおいては、引き続き、現地の上場ディベロッパーなどや、小売業オーナーとのリレーションを活かし、ショッピングモールなどの大型案件の獲得を目指すとともに、買収により抑えたリセラーの販路や、プロダクトのラインナップ強化により、その提供価値を拡大いたします。
ロ. データ分析ソリューション
「AI・システム開発事業」
・当社単体では、市場調査に基づく顧客ニーズに照らした更なるコンサルティング機能の発揮や、ターゲッティングの先鋭化により付加価値性の高い大型案件の受託を図るとともに、今後のIT活用可能性の高い業種、パブリックセクター案件への参画など戦略的な取組と、産学官連携による協働研究案件など、将来の収益基盤となるチャネル拡大を併進します。このため、エンジニアの採用強化に加え、稼働体制を整備することで、受注採算の向上にも努めてまいります。
・連結子会社の株式会社ディーエスエスにおいては、大手金融機関等との強固なリレーションで得られたノウハウを、デジタル決済や自社プロダクト開発に活かし、中期的な収益基盤の拡大に努めるとともに、短期的なエンジニアリソースの不足などにも対応するため、柔軟な人材採用、機動的な外注の活用、マネジメント層の育成等の体制強化を進めてまいります。
「ソーシャルメディア事業」
・「Insight Intelligence」や「Insight Intelligence Q」などのツールにおいては、引き続き効率的なリード獲得に努めるとともに、リテールマーケティング等の他事業とのクロスセル、金融機関などのチャネル拡大により、着実な成長を目指します。
・連結子会社のソリッドインテリジェンス株式会社においては、PR(セミナー実施、展示会出展等)による観光(インバウンド)領域における更なる知名度の拡大、・内閣府、外務省、農水省、経産省などの中央省庁およびその外郭団体からの受託拡大による観光以外の公官庁案件の横展開・安定化、その他新サービスの開発等を定性的な目標としております。
2024年3月期の連結業績は、売上高2,000百万円と国内・海外双方のバランス良い成長を図るとともに、各社においてより一層、受注採算やコスト意識を徹底することによる利益向上、また、当連結会計年度で、のれんの一括償却及び減損損失を計上したことによる償却費の減少などを考慮し、営業利益は60百万円の予想としております。また、調整後EBITDAは、のれんの減損を考慮しない平年度ベースで、295百万円と増益を見込んでおります。
c. 資本の財源及び資金の流動性の分析
(財務戦略)
当社グループは、安定した財務基盤を維持し、手元資金を十分に確保することで、積極的な投資の機会を確保することを基本的な財務戦略としております。この戦略にもとづき海外事業に積極的に投資を行ってきた結果、当連結会計年度における営業活動の結果獲得した資金は2百万円となりました。
(具体的な資金需要と資金調達方法)
当社グループは、主に「FollowUP」のサービス提供のため顧客店舗に設置する機器等の設備投資、サービス拡充目的のためのソフトウエア開発等を行っています。また、事業シナジーがあり利益の増大を見込むことができる事業には、M&Aも含め積極的に投資を行う方針です。これらを実行するための資金調達は、財務安定性の維持と投資のリスクや回収期間を考慮して自己資本、借入及びその組合せのうち最適な方法により資金調達を行う方針です。
(資金の流動性)
営業活動によるキャッシュ・フローで獲得した資金と、金融機関からの長期借入金及び当座貸越契約の締結等のさまざまな手段により資金調達を行い、手元資金の流動性を十分に確保しております。
d. 経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
② 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。連結財務諸表の作成に当たり、資産及び負債または損益の状況に影響を与える会計上の見積りは、過去の実績等の財務諸表作成時に入手可能な情報に基づき合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。
該当事項はありません。
該当事項はありません。