文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において、当社が判断したものであります。
当社は、コーポレートメッセージとして「未来に感動を」を掲げており、最新のデジタルテクノロジーと独自のネットワークシステムで、映像画像が持つ表現力を深め、広げていくとともに、未来に感動を与えるための新しいビジネスモデルを模索してまいります。
当社のビジネスは、ITデジタル技術・印刷および色管理技術・ヒューマンリテラシーなど広範囲にわたる複合的な技術やノウハウの集約によって成り立っています。インターネットなどの通信インフラにより提供された画像データに高度な画像処理技術や写真印刷技術などを施すことで、完全にカスタマイズされたサービスを一人一人のお客様に提供し、究極の顧客満足を得る企業を目指してまいります。
さらに、画像映像の新しい表現方法や、ITや最新技術を活用した新規ビジネスなど、新しい取り組みにも常に挑戦してまいります。
当社は、未来に感動を与えるための映像画像の新しい表現方法の創造を使命としており、事業の拡大を通じて、より多くの感動を提供してまいりたいと考えております。そのために、事業の安定的成長と適切な利益の獲得が重要な経営目標であると認識しております。従いまして、当社は、経営指標として、売上高増加率と売上高経常利益率を重要視しております。
当社は、ニッチストック型ビジネスであるフューネラル事業と安定成長型ビジネスであるフォトブック事業、空中結像という新しい市場の創造を目指す空中ディスプレイ事業という位置づけの異なる3つの事業にバランスよく力を注いでまいります。
3つの事業に共通する経営環境としましては、従来より進んでおりますIT化、ネットワーク化がさらに加速していくとともに、新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受け、事業環境の変容がみられます。その環境変化に適応したサービスの開発や、社内体制の適応が不可欠と認識しております。
また、ユニークな技術を有するスタートアップ企業と提携することで、新しいビジネスの創出とともに、当社の顧客基盤のニーズに対応したサービスの提供も進めていく方針です。
各事業の経営環境および事業戦略は以下のとおりです。
(フューネラル事業)
フューネラル事業が属しております葬儀葬祭業界は、高齢化社会の進展とともに葬儀件数の漸増が期待されるものの、家族葬にみられるような葬儀の小規模化が進行し、経営環境は決して楽観できるものではありません。また、新型コロナウイルス感染症拡大の時期を経て、葬儀の小型化がさらに進んでいる状況であります。そのような環境のもと、葬儀社からは新たな収益機会の提案や業務効率化ツールに対するニーズが高まってきております。
フューネラル事業は、当社設立以来の中核事業であり、長年培ってきた画像処理技術や全国的な自社サポート拠点の設置及び新サービス開発力によって、安定的な成長と利益獲得の基盤が確立しております。当事業では、遺影写真加工のさらなるシェアアップを図るとともに、顧客である葬儀社の新しい収益機会の提供および業務効率化を可能にするITサービス「tsunagoo」の浸透を進めてまいります。さらに葬儀社向けに新しいサービスを開発し、拡充してまいります。また、AIを含めた最新技術の導入やテレワークなどへの対応を進めてまいります。
(フォトブック事業)
フォトブック事業が属しております写真業界は、デジタル化が進行し、一眼レフカメラでの撮影を主力としたプロフェッショナルを含めたハイエンド層と、スマートフォンでの撮影を主とするカジュアル層の2分化がみられます。インスタグラムなど様々な写真の楽しみ方が見られ、写真撮影の機会は増加傾向にあります。また、プロフェッショナル写真家向けサービスのメインターゲットであるウェディング業界は、新型コロナウイルス感染症の抑制による正常化が進んでおります。一般消費者向け市場においては、新型コロナウイルス感染症の影響は緩和されつつあるものの、海外旅行の低迷やマスク着用の常態化により撮影機会が減少しており、厳しい環境が継続しております。
フォトブック事業は、数千億円といわれる写真アウトプット市場をターゲットにしているため、大きなポテンシャルを有しており、当事業の認知度が一定程度広まってまいりましたが、未だ十分とはいえません。当社が誇る高い写真印刷技術や製品開発力及び充実した営業・サポート体制という強みを背景に、当事業の認知度の向上に努め、印刷による1冊から写真集という新しい写真文化の浸透に注力してまいります。高品質・多品種をコンセプトにしておりますプロフェッショナル写真家向けの「アスカブック」及びコンシューマ向けの「マイブック」はそれぞれにおいて、新製品を継続的に投入し成長を持続してまいります。また、少品種・低価格をコンセプトとするOEM供給も進めており、フルラインナップでの生産体制を強みとしております。生産面においては、業容の拡大に応じた適切な生産能力の増加と生産効率の向上に努めるとともに、顧客ニーズに即した発注ツールの開発や製品ラインナップの充実に注力いたします。また、新しいウェディングや撮影スタイルに適応した新しいサービスの開発にも努めるとともに、スタジオ写真や建築写真などウェディング向け以外のマーケットの開拓も進めてまいります。
(空中ディスプレイ事業)
空中ディスプレイ事業は、空中結像という新しいマーケットの創造にチャレンジしております。事業環境としましては、従来より提案しておりました空中結像による非接触操作が、新型コロナウイルス感染症拡大を機に大きな注目を受けております。また、未来的なサイネージとしての活用も見込まれております。
当社独自の空中結像技術は高輝度、高精細、高い飛び出し距離などで優位性があります。この技術を活用して画像映像の新しい表現方法の確立を目指しており、結像を可能にするプレートの開発、生産、販売により当社の成長の原動力とすべくチャレンジしてまいります。用途としては、サイネージ用途と、センサーとの組み合わせによる製品組込用途に分けられ、前者はガラス製プレートが、後者は樹脂製プレートが適しており、ガラス製プレートと樹脂製プレートともに開発、生産、販売を進めております。国内外の展示会への出展や活用用途の具体的な提案などにより、プレートの普及を推進してまいります。プレートの生産につきましては、ファブレス形態による生産に加え、技術開発センターを設立し、量産技術の内製化にもチャレンジしております。
また、上記3事業にとどまらず、xRや3D分野をターゲットにした新しいビジネスの創造や、スタートアップ企業との提携による事業拡大にも取り組んでまいります。
今後の見通しとしましては、新型コロナウイルス感染症の影響は弱まり、社会経済活動の正常化が進んでおります。当社が属しております葬儀葬祭業界、写真業界ともデジタル化、IT化に対するニーズが増加していることに加え、新型コロナウイルス感染症の経験を経て、求められるサービスも変化する可能性があります。このような環境のもと、継続して成長していくために、以下の項目を対処すべき課題と認識しております。
当社の独自技術であるASKA3Dプレートによる空中結像は、その鮮明さ、明るさ、大きさにおいて優位性を持っており、その新規性や利用可能性の広さなどから、展示会やデモンストレーションなどでの評価は高いものの、ASKA3Dプレートの生産体制の構築や世界的なマーケティングに時間を要しており、十分に事業として確立していないのが現状です。
新型コロナウイルス感染症感染の拡大フェーズを経て、空中結像によるサイネージや非接触操作に確固たるニーズがあることは把握しているものの、想定以上に案件の長期化を余儀なくされております。今後は、代理店とも協力し国内外での販売活動を加速化するとともに、営業の進捗と連動させたASKA3Dプレートの安定生産体制を確立してまいります。また、自社技術開発センターでの中型サイズのガラス製プレートの量産技術を確立させ、市場投入を進めてまいります。
従来より展開しておりますフューネラル事業、フォトブック事業とも安定した事業基盤を確立しておりますが、技術革新や新型コロナウイルス感染症拡大による事業環境の変化を認識しており、その適切な対応を課題としております。
両事業とも、豊富な顧客基盤や技術力を強みとしており、新型コロナウイルス感染症の抑制とともに、売上は回復してきておりますが、業界や顧客のニーズの変化も認識しております。そのようなニーズの変化を、アフターコロナを見据えた新しいビジネスチャンスととらえ、AI、3Dなどの技術との融合により、新しい製品・サービスの開発や既存製品・サービスの改良が必要であると考えております。
変化の激しいこの時代において持続的な成長をするためには、新しい技術との融合や社員のイノベーティブな発想を通じて、新しいサービスの提案、開発が不可欠となっております。
そこで、イノベーション推進機能を有する戦略企画部の強化や、若手社員に向けたイノベーション教育の継続的な実施、社内提案制度の充実などを通じて社内のイノベーション創出基盤の醸成を継続していくとともに、ベンチャー企業との提携などにより社外の技術やノウハウとの融合を進めることにより、企業成長を図ってまいります。
当社のサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
当社は、代表取締役社長が委員長を務める「リスク管理・コンプライアンス委員会」を毎月1回開催しており、サステナビリティに関しては、リスク管理・コンプライアンス委員会にて検討・協議しております。リスク管理・コンプライアンス委員会にて協議された方針や課題などは、経営会議及び取締役会へ付議又は報告され、取締役会はこのプロセスを定期的に監督し、必要に応じて対応の指示を行っております。
リスク管理・コンプライアンス委員会において、当社のサステナビリティに関する課題を議論するとともに、各事業におけるリスク及び機会が当社に与える影響について議論、評価し、各事業部にも共有しております。
これらガバナンス及びリスク管理を通して識別された当社における重要なサステナビリティ項目は以下のとおりであります。
・人的資本
・情報資産の管理
それぞれの項目にかかる当社のサステナビリティに関する考え方及び取組は次のとおりであります。
多様化する価値観、ニーズを先んじて捉え、お客様の期待を超える体験・感動をお届けすることによって、持続的成長が可能になると考えており、それを実現するためには、私たちも多様性に富んだ人材・組織である必要があると考えております。加えて、社員一人ひとりがかけがえのない個性を発揮し、自分らしく健康で生き生きと働くことができる企業文化・風土の醸成や、ライフスタイルに合わせた就業を可能とする制度の整備を通じた働き方改革を推進することで、働き甲斐を高めてまいります。
持続的な成長を実現していくには、多様な考え方、バックグラウンドを持つ人材がそれぞれの個性を発揮して活躍することによる新たな価値創造が不可欠で、それを可能にする環境整備も重要であると考えております。そのため、ダイバーシティ及びインクルージョンの推進を重要な経営戦略の一つとして位置付けております。
上記に述べたダイバーシティに富んだ人材を育成するほか、変化の激しいこの時代において持続的な成長をするためには、社員一人ひとりのイノベーティブな発想によって新しいサービスの提案、開発が不可欠であると認識しております。そのためには社員のイノベーティブな能力を高める仕組みや、社員が自律的に成長しキャリアを構築できる仕組みが必要であると考えております。
具体的には、社員一人ひとりが必要なスキルを身につけ、能力を最大限に発揮してもらえるよう、各年次、職位ごとに求められる能力・専門知識の習得を目的とした研修制度だけでなく、入社した社員が安心して長く勤められるように、トレーナーを専属的に付け業務を指導するOJT制度を実施し、若手社員のモチベーションアップや定着率向上に寄与しております。また、管理職を対象とした集合研修を年2回継続的に実施しているほか、次世代リーダーの育成にも力を入れております。
また、社員のイノベーティブな能力を高めるために以下の仕組みを運用しております。
・ビジネスプランコンテスト
年に1回、行動指針の一つである「新しいこと・面白いことの発信基地になろう」を実現するため、「こんなものが世の中にあったらいいのに」「こんな新しいビジネスを提案したい」というアイデアを各部署がプレゼンする「ビジネスプランコンテスト」を実施しております。毎年、各部署から多くのチームが参加し、一定のテーマに沿ったビジネスプランが発表され、審査が行われます。優秀なビジネスプランについては社内で表彰され、さらにはビジネス化が検討されます。
・Asuka Egg Game
個人またはチームで新しい事業やサービス(ビジネスの卵)を自由にゲーム感覚で提案する制度です。単に提案するだけでなく、その提案内容のブラッシュアップに事務局が伴走して、最終的にはビジネス化にもつながる柔軟な制度となっております。社員の自由な発想を推奨した取り組みで、社員のイノベーティブな能力が高まるだけではなく、事業部の垣根を越えてチームが作られる等、組織力の強化にもつながる制度となっております。
・課題発見・解決型研修
各部署から若手・中堅社員が参加し、デザイン思考による課題の発見・解決の手法を学び、具体的なビジネスプランを1年間をかけて練り上げていく研修です。この研修は、国際的に社会人教育や人財育成教育に使われるプロジェクト型学習(Project Based Learning:PBL)をフレームワークとして、当社の社外取締役である川瀬真紀氏監修のもと、様々な専門家のサポートを受けて実施しております。事業部や部署の垣根を越えてチームを組み、1年間の研修の中でこれからの社会を見据えながら、当社事業との関連や社会の新しい動きにおける「課題」を見つけ、「解決策」を考えます。実際にフィールドワークを行い、情報を収集しながら、1年間をかけてチームごとに新しいビジネスプランを作成し、最終的に幹部社員に向けて発表を行います。
・自己磨き支援制度
「自らが学び・考え・行動する」という行動指針の一つを実現するため、社員の自主的な学びに対して経済的なサポートを行う制度です。
労働者不足への対応、生産性向上の観点から、性別や年齢などに関係なく様々な人材が長きにわたって活躍できる環境や仕組みを整備し、多様な人材が意欲をもって活力ある組織の構築を推進していくとともに、優秀な人材を確保するため、新卒を対象とした定期採用に加え、即戦力として期待できる中途採用も積極的に行っております。
少子高齢化社会による労働力人口の減少を背景に、女性が活躍できる環境づくりは急務であると認識しており、安心して働き続けることができる働きやすい職場環境、時間や場所にとらわれない働き方ができる環境の整備に努めております。
また、仕組みや制度の運用だけでなく、性別や年齢に関係なくお互いに認め合うことを行動指針の一つに掲げており、オープンでフェアな企業風土の醸成が重要であると考えております。
具体的には以下の環境を整備しております。
・アスカサンクス
当社の行動指針にある「お互いを認め合う」を浸透させるため、アスカサンクスという全社員を対象としてお互いを褒め合う制度を導入しており、部署問わず、お互いを認め合った投稿を全社員が共有し、称賛をすることで、エンゲージメントの更なる向上につなげております。
・デジタル基盤の整備と部分的なリモートワークの導入
業務の効率化やリモートワークを可能とするため、コミュニケーションツールのデジタル化や社内決裁の簡素化・デジタル化は従前より実現しております。当社は製造業でありリモートワークの導入が難しい職種もありますが、部署や職種によっては、社員の働く環境を「出社」に限定せず、リモートワーク担当業務及び家庭環境に応じてリモートワークの導入を行うことにより、時間や場所にとらわれない働き方を整備しております。
・育児時短勤務
出産や育児で男性と同じように働けないことを理由にキャリアをリタイアすることが、本人にとってキャリアアップに悪影響とならないよう、育児時短勤務制度を設け、その社員に合った働き方を提供できる環境を整備しております。
当社では、人材の多様性の確保を含む人材の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針について、以下の指標を用いております。当該指標に関する目標及び実績は、次のとおりであります。
(注)当社は女性社員が自身の強みを活かして活躍できる組織及びそれを支援する制度づくりを目的として女性活躍推進法に基づく自主行動計画を実行しております。
詳細は当社ウェブサイト(URL
当社では、様々な情報システムを使用して業務を遂行しており、適切なシステム管理体制の構築やセキュリティ対策を行っておりますが、自然災害や不正アクセス等により、情報システムの障害や個人情報の漏えい等が生じる可能性があります。
また、事業を遂行するにあたり、個人情報をはじめとする多様な情報資産が多く存在しており、これらを適切に管理・保護することが重要であると認識しております。
これらのリスクに対して、情報セキュリティ管理規程等の規程・マニュアルを定め、全役員・従業員への研修、教育を通じて重要性の周知徹底を図っております。また、情報リスク管理責任者である担当取締役の下、各部門に配した情報セキュリティ担当者とともに情報セキュリティ委員会を構成し、情報資産を安全に管理できる体制を整備・運用しております。
当社は、個人情報について、従来から個人情報の保護体制に対する第三者認証制度であるプライバシーマークの認証を取得しております。また将来的なISMS(情報セキュリティマネジメントシステム)の認証取得を目指して、ISMS認証基準に準拠した管理体制の構築を進めており、さらなる情報資産の管理体制の強化を推進しております。
上述のとおり、情報資産の管理・保護や管理体制の継続的な強化に取り組む中で、具体的な目標として以下を目指しております。
有価証券報告書に記載した事業の状況及び経理の状況等に関する事項のうち、経営者が財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。当社は、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針でありますが、当社の株式に関する投資判断は、本項及び本書中の本項以外の記載内容も併せて、慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。
なお、以下の記載のうち将来に関する事項は、別段の記載がない限り、当事業年度末現在において当社が判断したものであり、不確実性を内在しているため、実際の結果と異なる可能性があります。
また、以下の記載は、当社株式への投資に関連するリスクを全て網羅するものではありませんので、ご留意下さい。
(1) 葬儀施行価格の低下傾向の影響等について
当社のフューネラル事業が対象とする葬儀業界においては、高齢化社会が一段と進行する中でマーケット自体の拡大が見込まれるものの、会葬者の減少により、葬儀施行価格が全般的に低下傾向にあります。当社が取扱う遺影写真等の葬儀施行価格全体に占める割合は相対的に低く、葬儀施行価格の低下の影響は限定的なものと考えており、また、当社では遺影写真自体の高品質化による他社との差別化や葬儀演出関連の新サービスの提案により販売単価の低下を抑制するよう努めております。さらに、画像加工業務の効率化などにより利益率向上にも努めております。しかしながら、このような施策を行ったにもかかわらず、全体的な葬儀施行価格の低下の影響を受け、遺影写真の販売単価の低下が余儀なくされた場合、当社の業績に影響を与える可能性があります。また、昨今、お亡くなりになった方を葬儀を行わず直接火葬場へ送る、いわゆる直葬が増加傾向にあり、直葬におきましては遺影写真を作成しないことが多くあります。現在のところ、全体に占める割合は僅少でありますが、将来大きく増加した場合、当社の業績や財政状態に影響を与える可能性があります。
(2) 競合の影響について
当社が、フューネラル事業において主として行っている、遺影写真等画像のデジタル加工、通信出力サービスは、当社が独自に他社に先駆けて開発したものであり、長年培ってきた技術やノウハウによって高い品質を維持するとともに、全国的な自社サポート拠点の設置による安定的なサービス供給体制を構築しており、他社の追随を許さないものとなっております。当サービスにおきましては、全体の遺影写真に対する、フルリモートコントロールによる通信出力を活用したデジタル画像加工が占める割合は現在のところまだ相対的に低く、今後とも同方法への切り替え需要が見込めるものと認識しております。現在のところ、当社と類似したサービスを提供している会社はありますが、品質、サポート体制、顧客基盤、新サービス開発力において当社に優位性があるものと認識しております。従いまして、当事業を推進していくうえで、他社との競合が激化するような可能性は低いものと考えておりますが、将来において、新たな技術、手法による遺影写真等の画像加工サービスが開発され、当社が提供するサービスに置き換わるような事象が生じた場合には、当社の業績や財政状態に影響を与える可能性があります。
また、フォトブック事業において提供しております、高品質なオンデマンド写真印刷による、少ロット、低価格の個人向け写真集の作製は、フューネラル事業で蓄積してきた高い画像処理ノウハウや、高度なカラーマネジメント技術、特殊印刷機制御技術など広範囲にわたる技術やノウハウを基として確立した事業であります。当社と同様の事業を行う会社は存在しますが、品質、営業・サポート体制、顧客基盤、新製品開発力において当社に優位性があるものと認識しております。しかしながら将来において、技術開発とマーケティングの両面において能力の高い企業が市場に参入し、競争の激化によって当社の優位性が失われた場合には、当社の業績や財政状態に影響を与える可能性があります。
(3) システム障害について
当社の事業はインターネットなど通信ネットワークを利用しているため、地震や水害等の自然災害、火災・電力供給の停止等の事故あるいはコンピューターウィルス等の外部からの不正な手段によるコンピューターへの侵入等により、通信ネットワークの切断、ネットワーク機器等の作動不能や誤作動等の事態が生じた場合に、当社の事業に大きな影響を与える可能性があります。
当社においては、このようなリスクを回避するため、自動バックアップシステムの構築や、緊急時のシステム対応の徹底、自家発電設備の導入等の対策を講じておりますが、このような対策にもかかわらず何らかの要因でシステムに障害が発生した場合、当社の業績や財政状態に影響を与える可能性があります。
(4) 情報資産の管理について
当社は、事業を遂行するにあたり、個人情報や顧客情報をはじめとする多様な情報資産を取扱うことになります。
そうした情報資産の機密保持につきましては、情報を取扱うデータベースへのパスワードによるアクセス制御等セキュリティ対策を整えるほか、徹底した社員へのモラル教育実施や内部監査の強化などを行うことで、当社内部からの漏洩防止に努めるとともに、個人情報に関してはプライバシーマークを取得するなど管理体制を整備しております。あわせて、将来的なISMS(情報セキュリティマネジメントシステム)の認証取得を目指して、ISMS認証基準に準拠した管理体制の構築を進めており、さらなる情報資産の管理体制の強化を推進しております。また、顧客資産の管理につきましては、管理手法の徹底、教育、付保などの対策を講じております。こうした対策にもかかわらず、不測の事態により情報資産の漏洩または紛失が発生した場合、当社の社会的信用の低下や賠償の支払などにより、当社の業績や財政状態に影響を与える可能性があります。
(5) サービスの展開について
当社は、新しい写真文化の創造を目指して、常に他社に先駆けて積極的に新サービスを展開する方針であります。新サービスの展開にあたっては、当社において研究開発やシステム開発を行う必要があり、当該開発が様々な要因により時間を要して対応が遅れた場合や、必ずしも当初の想定どおりに進捗しなかった場合には、当社の業績や財政状態に影響を与える可能性があります。
また、開発が想定どおりに進捗した場合であっても、販売網の構築や新サービスの認知に時間がかかることや顧客ニーズに十分応えることができないなどの原因により、収益獲得が想定どおりに進捗しなかった場合には、当社の業績や財政状態に影響を与える可能性があります。
(6) 空中ディスプレイ事業について
当社は、映像画像の新しい表現方法として、空中結像技術を取得し、空中ディスプレイ事業として、事業を開始しました。非常に斬新でユニークな技術であるがゆえに、さらなる技術開発に想定より時間がかかったり、コストがかかる可能性があります。また、空中結像を可能にするプレートの少量生産には成功しており、本格量産段階への移行を進めていますが、量産化が想定どおりに進まない可能性があります。マーケティングが上手く行えなかったり、販売パートナーの開拓や製品・技術の認知に時間がかかったり、顧客ニーズに十分応えることができない可能性があります。これらの原因により、収益獲得が想定どおりに進捗しなかった場合には、当社の業績や財政状態に影響を与える可能性があります。
また、当技術は、高輝度、高精細、高い飛び出し距離など優位性を持っておりますが、当技術より優れた技術が出現し、当技術が陳腐化する等の原因により、収益獲得が想定どおりに進捗しなかった場合には、当社の業績や財政状態に影響を与える可能性があります。
(7) 海外での事業展開の進捗について
当社は、フォトブック事業においては、新しい写真文化の創造を目指して、アメリカなど海外に事業を展開する方針であります。また、空中ディスプレイ事業においても、海外市場を含めて営業展開を図っております。海外への事業展開にあたっては、文化、言語、習慣の違いなどからマーケティングに想定以上の時間がかかったり、適切な代理店網の構築が十分にできないことやサービスの認知に想定以上の時間がかかるなどの原因により、収益獲得が想定どおりに進捗しなかった場合には、当社の業績や財政状態に影響を与える可能性があります。
(8) 販売代理店との関係について
当社は、海外におけるフォトブック事業及び空中ディスプレイ事業の展開においては、各エリアごとに販売代理店を設置し、販売代理店と協働して市場の拡大を図っております。現時点では、販売代理店と友好的かつ安定的な関係を維持しておりますが、今後何らかの理由により有力な販売代理店との関係が悪化した場合、当社の業績や財政状態に影響を与える可能性があります。
(9) 為替変動の影響について
当社は、フォトブック事業及び空中ディスプレイ事業においては、主に海外代理店を通じての海外展開を図っており、海外向け売上も一定の規模があります。海外向け売上は外貨建て取引が中心であり、急激な円高となった場合は、海外向け売上の採算が悪化し、当社の業績や財政状態に影響を与える可能性があります。
(10) 知的財産権について
当社は、積極的に特許権、商標権等の出願を行い、知的財産権の保全を図っていく方針でありますが、これらの登録出願が認められない可能性があり、そのような場合には当社の今後の業績に影響を及ぼす可能性があります。また、当社の知的財産権が侵害された場合には、解決までに多くの時間及び費用が発生するなど、当社の業績や財政状態に影響を与える可能性があります。
当社ではこれまで知的財産権に関しての侵害訴訟等を提起されておりません。しかしながら、当社の事業分野における知的財産権の現況を完全に把握することは非常に困難であり、当社が把握できないところで知的財産権を侵害している可能性は否定できません。また、今後当社の事業分野における第三者の特許権など知的財産権が新たに成立し、損害賠償または使用差止等の請求を受ける可能性があり、そのような場合には当社の業績や財政状態に影響を与える可能性があります。
(11) 生産能力の集中について
当社は、フューネラル事業の生産能力の約3分の2、フォトブック事業の生産能力のほとんどが広島県広島市の本社及びその周辺に集中しております。これは生産能力の集中による生産設備の高稼動や、効率的な生産体制の構築、生産人員の教育の容易さなど集中させているメリットが十分にあると判断しているためであります。フューネラル事業では、オペレーションセンターを国内3か所(広島・千葉・滋賀)に分けて設置するなど、そのリスクを分散すべく対策をとっておりますが、地震や水害等の自然災害、火災・電力供給の停止等の事故、物流網の障害などが生じた場合、製品・サービスの供給が滞り、当社の業績や財政状態に影響を与える可能性があります。
(12) 特定取引先への集中について
当社は、フォトブック事業において、株式会社NTTドコモへのOEM供給を行っており、一定以上の販売比率となっております。
当事業年度末現在、株式会社NTTドコモとは良好かつ安定的な関係を構築しておりますが、同社との取引条件の変更等があった場合、当社の業績や財政状態に影響を与える可能性があります。
(13) ベンチャー企業への投資について
当社は、持続的な成長を実現するために、優秀な技術を有するベンチャー企業に投資を行い、シナジー効果により当社事業が進展することや、ベンチャー企業の成長を通して当社の業績に寄与することを期待しております。そのために、経営者との面談、保有技術の評価、市場性や事業計画の吟味など必要な手続きをとっております。
しかしながら、ベンチャー企業との相乗効果が想定ほど得られなかったり、ベンチャー企業の成長が想定以上の時間がかかるなどの原因により、投資からの収益獲得が想定どおりに進まなかった場合には、当社の業績や財政状態に影響を与える可能性があります。
(14) M&Aについて
まだ実績はありませんが、当社は、事業拡大等を目的として、M&Aを一つの選択肢として考えております。M&Aの実行に際しては、ビジネスや財務、法務等に関する詳細なデューデリジェンスを行い、リスクの低減に努める方針であります。
しかしながら、これらのデューデリジェンスで想定・確認がされなかった事項がM&A等の実行後に判明あるいは発生した場合や、市場環境の変化等により事業展開が想定どおりに進まない場合には、当社の業績や財政状態に影響を与える可能性があります。
(15) 小規模組織であることについて
当社は、当事業年度末現在、取締役5名、監査役3名並びに従業員420名と規模が比較的小さく、社内管理体制もこの規模に応じたものになっております。今後につきましては、事業拡大に伴い人員増強を図り、社内管理体制もあわせて強化・充実させていく方針でありますが、事業の拡大及び人員の増加に適時適切に組織的対応ができなかった場合は、結果として当社の事業遂行及び拡大に悪影響を与える可能性があります。
また、小規模な組織であるため、業務を特定の個人に依存している場合があります。2018年5月より執行役員を設け、権限委譲を進めており、今後も、さらなる権限委譲や業務の定型化、代替人員の確保・育成などを進める予定でありますが、特定の役職員の社外流出などにより、当社の業績や財政状態に影響を与える可能性があります。
(16) 新型コロナウイルス感染症の影響について
新型コロナウイルス感染症の影響は軽減傾向にありますが、個人の働き方や生活様式、行動様式に大きな影響を与えております。
このような状況の中、当社は、この変化をチャンスととらえ、具体的には空中ディスプレイ事業にて推進しております空中結像による非接触操作は大きな注目を受けており、その事業化に努めてまいります。また、冠婚葬祭業界や写真業界においてもこの変化を的確に捉えたサービス提供に努めてまいります。
こうした対応にも関わらず、冠婚葬祭や写真撮影の在り方などが変容し、その結果当社サービスの価値が減少してしまう場合には、当社の業績や財政状態に影響を与える可能性があります。
(17) ダイバーシティについて
当社は、持続的な成長を実現するためには、多様な考え方、バックグラウンドを持つ人材がそれぞれの個性を発揮して活躍することによる新たな価値創造が不可欠であり、それを可能にする環境整備が重要と考えております。多様な人材がパフォーマンスを発揮できる制度や環境を醸成できない場合には、当社のレピュテーションが損なわれる可能性、優秀な人材を確保できず、多様性がもたらすイノベーション創出が達成できない可能性があり、その結果、当社の業績や財政状態に影響を与える可能性があります。
なお、当社の人材育成方針及び社内環境整備については、「2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (2)重要なサステナビリティ項目 ①人的資本」に記載のとおりです。
当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
(全般)
当事業年度末における総資産は、前事業年度末に比べ、238,624千円増加し、7,134,859千円となりました。その主な要因は、現金及び預金が49,848千円、売掛金が50,024千円、棚卸資産が194,292千円それぞれ増加したためであります。また、自己資本比率は前事業年度末に比べ0.4ポイント減少し、86.9%となりました。
(流動資産)
当事業年度末における流動資産は、前事業年度末に比べ、312,084千円増加し、3,745,622千円となりました。その主な要因は、現金及び預金が49,848千円、売掛金が50,024千円、棚卸資産が194,292千円それぞれ増加したことによるものであります。
(固定資産)
当事業年度末における固定資産は、前事業年度末に比べ、73,460千円減少し、3,389,237千円となりました。その主な要因は、投資有価証券が46,972千円増加した一方、建物が33,581千円、機械及び装置が107,467千円それぞれ減少したためであります。
(流動負債)
当事業年度末における流動負債は、前事業年度末に比べ、57,749千円増加し、922,337千円となりました。その主な要因は、賞与引当金が32,180千円増加したためであります。
(固定負債)
当事業年度末における固定負債は、前事業年度末に比べ、1,437千円減少し、9,424千円となりました。
(純資産)
当事業年度末における純資産は、前事業年度末に比べ、182,311千円増加し、6,203,097千円となりました。その主な要因は、自己株式が189,465千円増加した一方、利益剰余金が364,854千円増加したことによるものであります。
当事業年度における我が国経済は、新型コロナウイルス感染症に対する各種行動制限の緩和により、社会経済活動の正常化が進みました。一方、欧州における地政学リスクの長期化や、原材料やエネルギー価格の高騰による個人消費の伸び悩みなど、先行きに予断を許さない状況が続いております。
このような環境の中、当社は景気動向に左右されにくい葬祭市場に対し、遺影写真等画像映像のデジタル加工や通信出力サービスを主に提供するフューネラル事業、1冊から本格的写真集という新しい写真のアウトプット手法を提案するフォトブック事業、空中結像という今までにないユニークな技術で新しい市場を創造し、夢の実現を目指す空中ディスプレイ事業というそれぞれに位置づけや特色が異なる三つの事業を展開してまいりました。
2022年12月には、結婚式相談カウンターDXサービス「トキハナ」を展開するスタートアップ企業である株式会社リクシィと資本業務提携を締結いたしました。
セグメント別の概況を示すと、次のとおりであります。各セグメントの業績数値にはセグメント間の内部売上を含んでおります。
(フューネラル事業)
当事業におきましては、新型コロナウイルス感染症拡大の影響は軽減し、葬儀の施行は正常化しておりますが、葬儀の小規模化傾向は継続している状況です。主力である遺影写真加工収入は、新規契約を確実に積み上げたことに加え、全国的に葬儀施行件数が増加したことが影響し、順調に増加いたしました。それに伴い、額やペーパーなどのサプライ品の売上やハード機器の売上も順調に伸長いたしました。
取組みとしましては、葬儀業界向けDXサービス「tsunagoo(つなぐ)」の操作方法やレイアウトを見直し、より利用しやすいデザインとしました。また、葬儀社に役立つ情報提供を充実させ、オンラインセミナーを実施してまいりました。
利益面につきましては、前期において想定以上の遺影写真加工件数の増加に伴い繁忙期において画像処理オペレーションセンターの稼働が高止まりしたため、人員を積極的に増強した結果人件費が増加し、加えてサプライ品の仕入価格上昇により商品粗利率が低下したものの、売上増加の効果によりセグメント利益は増加いたしました。
以上の結果、売上高は3,152,168千円(前期比113.7%)、セグメント利益は751,673千円(前期比105.4%)となりました。
(フォトブック事業)
当事業におきましては、国内プロフェッショナル写真家向け市場は「アスカブック」、国内一般消費者向け市場は「マイブック」ブランドで展開しております。また、スマートフォンで撮影された写真をもとにフォトブックや写真プリントをOEM供給しております。
国内プロフェッショナル写真家向け市場では、主力であるウェディング向け写真集が、新型コロナウイルス感染症拡大の影響から回復し、ウェディングの施行が正常化したため、売上は順調に回復いたしました。また、家族写真や子ども写真などスタジオ向け写真集の売上も新製品投入の効果もあり、順調に増加いたしました。データ納品システム「グランピック」の機能強化を進めたほか、アスカブック20周年記念として「赤ちゃんの等身大フォトアワード」など三つのフォトアワードを同時開催しました。
国内一般消費者向け市場は、新型コロナウイルス感染症の影響が緩和されつつあるものの、海外旅行の戻りは鈍く、またマスク着用の常態化により撮影機会が減少している状況は続いており、自社ブランド「マイブック」、OEMともに売上の減少を余儀なくされております。このような厳しい状況の中、様々なキャンペーンの実施や新製品の投入などの施策を実施してまいりました。また、新たに「マイブック年賀状」サービスをリリースいたしました。
利益面につきましては、原材料価格の値上げや、人件費、水道光熱費などの増加があったものの、工場稼働率の上昇や各生産工程での改善施策が奏功し、セグメント利益は順調に増加いたしました。
以上の結果、売上高は3,640,854千円(前期比106.8%)、セグメント利益は772,112千円(前期比119.9%)となりました。
(空中ディスプレイ事業)
当事業におきましては、空中結像技術を用いた新しい画像・映像表現により市場を創造することを目指しており、独自技術により空中結像を可能にする「ASKA3Dプレート」について、ガラス製、樹脂製それぞれを開発、製造、販売しております。
営業面につきましては、国内は自社営業を主として、海外は代理店を主として販売を進めております。国内では沖縄の首里杜館や自治体、アミューズメント施設など、海外ではトルコの病院施設など設置実績を重ねてまいりました。一方、中東地域の大型サイネージ案件では設置環境の問題等から受注が叶わなかったケースが生じました。2023年1月には世界最大級のIT展示会「CES2023」に北米代理店と共同出展し、ASKA3Dプレートを使用した空中ディスプレイの持つ近未来感やエンターテインメント性を高く評価いただきました。また、プロモーション動画をリニューアルいたしました。
製造・開発面では、ガラス製、樹脂製とも外製による生産の安定や大型化への取組みを進めており、成果をあげております。自社技術開発センターでは、中型のガラス製プレートの製造に一定の目途が立ち、試作品の販売を実現しました。今後は安定的な生産を確立するため量産試作段階へと進めてまいります。
売上につきましては、主にサイネージ向けのガラス製ASKA3Dプレートの販売が国内外の市場で進み、また製造に必要な金型の売上が発生したため、売上高は前年実績を上回りました。
費用面では、国内1か所、海外1か所の展示会へ参加したことにより広告宣伝費が増加し、また、営業活動の活性化により旅費交通費が増加したものの、研究開発テーマの絞り込みによる研究開発費のコントロールなどにより、セグメント損失は前期に比べ縮小しました。
以上の結果、売上高は189,303千円(前期比127.8%)、セグメント損失は300,889千円(前期は352,037千円の損失)となりました。
以上の結果、売上高は6,976,226千円(前期比110.2%)となり、利益面につきましては、フューネラル事業とフォトブック事業のセグメント利益が増加したことが主要因となり、経常利益は618,028千円(前期比136.5%)、当期純利益は482,498千円(前期比145.0%)となりました。
当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、当期純利益の増加などにより、前事業年度末に比べ、49,848千円増加し、2,044,027千円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において営業活動の結果獲得した資金は、695,453千円(前事業年度は827,132千円の獲得)となりました。これは主に税引前当期純利益617,815千円、減価償却費417,492千円を計上したことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において投資活動の結果使用した資金は、331,554千円(前事業年度は91,260千円の使用)となりました。これは主に、投資有価証券の償還が200,000千円あった一方で、投資有価証券の取得246,150千円、有形固定資産の取得181,682千円、無形固定資産の取得97,608千円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において財務活動の結果使用した資金は、315,639千円(前事業年度は157,761千円の使用)となりました。これは主に、配当金の支払117,780千円、自己株式の取得による支出196,421千円によるものであります。
a. 生産実績
生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1 金額は、製造原価によっております。
2 フューネラル事業は、主に役務提供及び仕入商品の販売であり、生産を伴わないため、生産実績を記載しておりません。
仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 金額は、仕入価格によっております。
3 フォトブック事業及び空中ディスプレイ事業は、主に生産であり、仕入を伴わないため、仕入実績を記載しておりません。
フューネラル事業、フォトブック事業、空中ディスプレイ事業とも受注実績はありますが、受注から売上計上までが、フューネラル事業においては概ね1日以内、フォトブック事業においては概ね20日以内、空中ディスプレイ事業においては概ね1か月以内であるため、記載を省略しております。
販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。
当社の財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成にあたり、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。経営者はこれらの見積りについて、過去の実績や現状を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社の財務諸表で採用する重要な会計方針は「第5 経理の状況 2 財務諸表等 (1) 財務諸表 注記事項(重要な会計方針)」に記載しております。
また、財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 2 財務諸表等 (1) 財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。
新型コロナウイルス感染症拡大による当事業年度における影響は一定程度ありますが、会計上の見積りに大きな影響を与えるとは認識しておりません。
当事業年度の経営成績は、売上高6,976,226千円(前期比110.2%)、経常利益618,028千円(前期比136.5%)、当期純利益482,498千円(前期比145.0%)となりました。
当社は経営指標として、売上高増加率と売上高経常利益率を重要視しております。当事業年度の売上高増加率はプラス10.2%であり、前事業年度がプラス9.7%であったことに比べると、売上は順調に増加いたしました。フューネラル事業、フォトブック事業のプロフェッショナル部門とも新型コロナウイルス感染症拡大の影響は軽減しており、正常化へ向け着実に進んでおります。一方、フォトブック事業のコンシューマ部門におきましては、依然として継続しており、海外旅行の鈍い戻りやマスク着用の常態化により写真撮影機会が減少しており、新型コロナウイルス感染症拡大以前の状況には戻っておらず、厳しい環境が継続しております。OEM供給部門も同様の傾向となりました。フォトブック事業のプロフェッショナル部門では、現在活況となっておりますフォトウェディングや、スタジオ写真、建築写真など一般ウェディング以外の市場に向けた営業及び製品投入が奏功いたしました。フューネラル事業においては、自社営業による新規顧客開拓に加え、2期連続での全国的な葬儀施行件数の増加という追い風もあり好調な売上に繋がりました。一方tsunagooなどのITサービスは導入顧客からのサービス自体の評価は高いものの、新規導入件数は想定には及びませんでした。そこで専任営業を置くなどの施策によりサービス拡大を図ってまいりたいと考えております。また、空中ディスプレイ事業につきましては、新型コロナウイルス感染症拡大の影響が軽減し、国内、海外とも基本的に営業活動の制約がなくなりましたが、中国市場は当事業年度第4四半期からようやく活動が再開できました。そうした状況の中、サイネージ案件での実績を積み重ね、一定程度の売上の増加は実現できましたが、中東での大型有望案件が受注できなかったことなどにより、想定の売上は達成することができませんでした。国内営業体制の強化、海外代理店サポート体制の強化により、売上の増加を図ってまいります。
売上高経常利益率は8.9%となり、前事業年度に比べ、1.7ポイント回復いたしました。これは、フォトブック事業において、材料費や水道光熱費の増加があったものの、売上の回復により稼働率が上昇したことや製造部門における改善活動が奏功し、セグメント利益率が上昇したことが主な要因になっております。空中ディスプレイ事業につきましては、セグメント損失は縮小したものの、継続してセグメント損失を計上しており、事業化に想定以上の時間を要していることは重く受け止めております。売上の増加はもちろんのこと、広告宣伝費や研究開発費の効果的な活用に努めてまいります。
キャッシュ・フローの分析については、「(1) 経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
当社は、十分な手元流動性を有しており、運転資金及び投資資金は基本的に自己資金で賄うこととしております。
当社の事業活動における資金需要の主なものは、フォトブック事業における生産設備や空中ディスプレイ事業における生産設備や研究開発費等になります。
翌事業年度においては、フォトブック事業における印刷機等生産設備の購入のほか、空中ディスプレイ事業におけるASKA3Dプレート大型化や技術開発センターでの生産技術確立のための研究開発投資などの資金需要がありますが、これらは自己資金で賄う予定であります。
該当事項はありません。
当事業年度の研究開発活動は、デジタル技術を応用したネットワーク型情報社会が確立していく中、当社の強みである画像処理技術や写真印刷技術を生かした新製品の開発及び新市場の開拓に積極的に取り組んでおります。ネットワーク型情報社会では、ハードウェア、ソフトウェア、ネットワーク技術、画像処理技術、組版技術、写真印刷技術、製本技術など専門分野が細分化しており、当社は画像処理技術及び写真印刷技術の研究をメインとし、各専門分野のエキスパートと情報交換、技術協力により、新たなサービスの企画開発を行っております。また、新しい映像画像の表現方法として、空中結像技術を取得し、さらなる研究開発を進めております。
研究開発体制としましては、フューネラル事業とフォトブック事業につきましては、戦略企画部が中心となり、両事業部門と密接に連携することにより、効率的な研究開発活動を行っております。また、空中ディスプレイ事業につきましては、空中ディスプレイ事業部が研究開発活動を行っております。また、事業部門に属さない新規事業開発等につきましては、戦略企画部が担っております。
当事業年度の研究開発費の総額は
セグメント別の研究開発活動を示すと、次のとおりであります。
(フューネラル事業)
フューネラル事業では、主として、お客様の多様なニーズにこたえる高付加価値サービスの開発、商品化に取り組んでおります。当事業年度は、主として、葬儀社と喪主と会葬者をつなぐ新サービス「tsunagoo」のデザイン一新と最新技術によるピント復元ツールの実証実験に取り組んでまいりました。
(フォトブック事業)
フォトブック事業では、「デジタルカメラから写真集」という新しい写真表現方法に役立つ発注ツールやコミュニケーションツールの開発に重点的に取り組んでおります。当事業年度は、主として、データ納品サービス「グランピック」や写真集発注用ソフトウェアの機能強化開発に取り組んでまいりました。
(空中ディスプレイ事業)
空中ディスプレイ事業では、映像画像の新しい表現方法として、空中結像技術の開発に取り組んでおります。当事業年度は、主として、空中結像を可能にするプレートにおきまして、耐熱タイプの樹脂製プレートの製造開発、ならびに技術開発センターによるガラス製プレートのタイリング技術の醸成に重点的に取り組んでまいりました。当事業年度における研究開発費の金額は