文中の将来に関する事項は、提出日現在において、当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針
<100年企業として成長分野に投資進出する>
当社グループは、「飲食店の5年後の生存率を9割にする」を経営方針に掲げています。そのため、中小零細の飲食企業を利益追求と顧客満足の両面から経営サポートする「Dr.(ドクター)テンポス」に取り組んでおります。
また、当グループが目指す姿は「ビジネスサイエンティスト」です。テンポスが見つけたビジネス上の発明発見やノウハウは国家人類のためであり、そのノウハウを世の中に役立つように広めていくことが当社グループの役目であると考えています。
(2)中長期的な経営戦略
当社グループは売上高1,000億円、時価総額1,000億円企業を目指しております。その実現のための戦略は大きく5つです。
①業務用中古厨房機器の会社として圧倒的1位を確立する
主要子会社である株式会社テンポスバスターズは、M&Aも含めて10年で120店舗へと拡大してまいります。それに合わせ、テンポス再生センター12か所を拠点に全国メンテナンス網作りを行い、単なる安売り屋ではなく安心して使える中古厨房販売としての地位を高めてまいります。
②ネット通販およびWEB事業を次世代の中核と位置づけ人材と資金を投入する
WEB集客サービスやクラウドサービス等、WEBサービスの開発に注力致します。なお、これらのサービスは月額課金制のストック型ビジネスとして展開してまいります。ネット通販事業における厨房販売では業界第1位のシェアを、拡大して圧倒的な地位を築いてまいります。
③情報・サービス事業の収益を最大化させる子会社のプロ化
情報・サービス事業の子会社群は、「Dr.テンポス」事業のなかで「専門医」と位置づけ、事業の収益拡大に取り組んでまいります。一方で、売上高100億円を目指す子会社は、テンポスグループのシナジーに頼らない独立した事業体として個々の得意分野で収益の最大化に取り組みます。
④M&Aや資本業務提携の積極活用
厨房機器の販売におきましては、この業界はメーカー直販会社が上位を占めており、当社が上位に食い込むことは長期的に見ても非常に困難を伴うものと思われます。当社の戦略は厨房機器の販売で上位を目指すのではなく「Dr.テンポス」の名のもとに外食産業における中小中堅事業者に寄り添い、各種サービスを提供するサービス産業へと脱皮を図ることです。そのために、当社で自力開発をするのではなく、外食産業にかかわる独自の商品、独自の開発力のある企業、変化に乗り切れず収益力の落ちている企業に対して、株式会社テンポスバスターズの全国63拠点(FC含む)の販売力、資金力、信用力を活かしたM&A、資本業務提携をしてまいります。
顧客支援という点で一致しているプライム市場の株式会社ぐるなびから100名近い人間の出向を受け入れを行い、当社の「Dr.テンポス」化へ向けた活動をより成果に結びつけたものにしてまいります。
(3)目標とする経営指針
当グループは経営指標として経常利益率10%の確保とROE12%以上の維持を重点目標とし、売上および利益の拡大を目指します。
(4)経営環境及び対処すべき課題
当社グループでは、優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題と施策は以下のように考えております。
①物販出店拡大について
一昨年、昨年、と地方都市への実験的出店の結果、1店舗当たり年商1億円を超える成果が認められたため、2024年4月期においては10店舗の出店を行い、今後5年間で2倍の120店舗体制を作り上げます。過去の出店計画と比べ驚異的な出店攻勢をかけていくことにより、リサイクル厨房機器販売企業として圧倒的な強さを持った基盤を作り上げるとともに、リアル店舗を持つ強みとして、厨房内の作業動線がイメージしやすい3Dの厨房設計図の提案など、初めて飲食店を開業する方へのサービスを充実させてまいります。
出店政策により地元密着で集客し、不動産情報の提供、資金計画づくり、店舗作りの相談を受け,内装工事の受注をすることにより、安さを前面に出したリサイクル屋から脱皮して行くことを目指します。
②情報サービス事業の拡大
当社グループは、中古厨房機器業界で圧倒的1位の立ち位置にありますが、そこにあぐらをかくことなく今以上の発展を目指しております。現在、「外食業界にハードとソフトを提供するゆるぎない企業になる」との長期展望に向かって、物販だけでなく情報とサービス事業の拡大に取り組んでおります。しかし、情報サービス事業の成長の核である飲食店経営支援「Dr.テンポス」においては、提供しているサービスの多くは他社サービスで、自社サービスの開発が急務となります。今後は、全国のB級グルメの飲食店を紹介する「テンポススター」、法人の福利厚生として地域の中小飲食店を社員食堂として利用してもらう「社食」等の新規サービスを立ち上げ、登録する飲食店へ消費者を送客することで、飲食店の集客支援に直接貢献し、売上拡大に取り組んでまいります。
③ぐるなび社からの出向社員の戦力化
2022年6月に出向の受け入れを開始してから10か月が経過し、戦力化してきましたことを受けまして、2023年4月にはさらに50名を受け入れました。
ぐるなび社からの出向社員がもつ販売促進・営業支援のノウハウをいかして、厨房機器販売における顧客管理を強化することで当社グループが目指す「ドクター化」の原動力とし、約5年で半分の飲食店が閉店する現状から、大手に負けずに生き残っていける飲食店づくりの応援をするコンサル体制を作り、情報サービス事業の拡大へとつなげてまいります。
④M&A戦略
飲食事業において、「ステーキのあさくま」の一本足打法からの脱却を目指し、魚、麺、酒、などをテーマに幅広くM&A情報を集めています。特に飲食業界におきましては、コロナ禍における飲食事業者の回復が遅れている事業会社、ファンドからの譲渡希望会社などの情報を活かし2本目の柱を作っていきます。特にぐるなび出向者の中から、30人程M&A経験者を集め立て直しする人材として活用することで早期戦力化、収益改善策が図れると考えています。
当社の弱みは、特色のある自社商品がないため直販メーカーとの競合を避けながらの販売となっている点にあります。この解消のため技術力開発力はあるが販売の弱い省力化機器、ロボット、省エネ機器などの会社に出資をし、子会社化していきます。
新型コロナウイルス感染症の拡大防止など、当社グループが将来にわたって、安定的・継続的に収益を確保するため、事業環境の変化に対して迅速かつ柔軟、的確な対応を実施してまいります。
当社グループのサステナビリティに関する考え方および取組は次の通りです。尚、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末において当社グループが判断したものです。
(1)ガバナンス
当社グループでは、コンプライアンス・リスク管理委員会が当社グループ全体のリスクマネジメント全般を担っています。コンプライアンス・リスク管理委員会(以下、「リスク管理委員会」)の下部組織であるコンプライアンス・リスク管理委員会推進会議(以下、「推進会議」)はサステナビリティに関するリスクや課題を抽出、対策の検討や推進など実質的な活動を担い、リスク管理委員会はこの活動の進捗監視および支援を行います。リスク管理委員会は社内取締役全員と、一部の監査役をメンバーとしておりますが、定期的に取締役会にその活動を報告し、グループ全体のサステナビリティに関する議論を深めております。
(2)戦略
当社グループでは、顧客である飲食店と共に持続可能な事業を推進することを目指しています。中古厨房機器等の買取、再生、販売などのリサイクル事業通じ、廃棄物の削減や気候変動課題に取り組むとともに、外食業界にハードとソフトを提供することで、「飲食店の5年後の生存率を45%から90%にする」という目標を掲げ、これを支援する物販事業、情報・サービス事業、飲食事業を展開しています。
2022年度からは、株式会社ぐるなびからの出向社員を受入れて人材の多様化を進め、彼らの飲食店に対する経営支援力、外販営業力、マーケティング力を活かした取組で上記目標の達成を加速しています
人材の育成及び社内環境整備に関する方針、戦略
当社は、社内に異なる経験・技能・属性を反映した多様な視点や価値観が存在することは、会社の持続的な成長の強みとなり得る、との認識に立ち、定年制を廃止し、事業拡大に合わせ、性別、国籍、年齢に関係なく経験・能力等に基づき、積極的に中途採用を行ってきた背景があります。
管理職ポストに対する公募制も整備、活用されており、多様性に富んだ人材が活躍できる機会、しくみが整っております。現在、女性役員は1名(取締役会に占める比率10%)、また、グループ中核企業でグループ社員の2/3の社員を有するテンポスバスターズでは、全国51名の店長のうち5名が女性店長です。この女性店長比率は現在の10%から、15%を目指して、女性の中核人材の育成、登用を積極的に進めてまいります。尚、テンポスバスターズの正社員の中途採用の比率は約9%、外国籍の正社員は4%です。
当社グループでは、グループ社員636名に対し、株式会社ぐるなびから、のべ111人の出向者(外国籍社員を含む)を受け入れております。当社グループにない彼らの豊富な経験・ノウハウは両者のシナジー効果を生み、経営に活かされています。
(3)リスク管理
当社グループでは、推進会議にて、主としてコンプライアンス、情報管理、拠点管理チェックから見いだされるリスクについて、原因および対策の検討を行っております。また、リスク管理委員会および取締役会においては、当社グループを取り巻く環境変化(新型コロナウイルスや為替リスク等)およびM&Aなどのリスク対策を検討しております。リスクの主な内容は当報告書の
(4)指標及び目標
現在当社では上記で示した目標以外、具体的な指標および目標は定めておりません。
当社の事業活動におけるサステナビリティに関する取組の詳細は当社グループWEBサイトに記載しております会社説明資料をご覧ください。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社が判断したものであります。
(1)中古品買取及び販売について
当社子会社の株式会社テンポスバスターズは厨房機器をはじめとする厨房用品の中古品の買取・販売を主な事業としており、各買取センターへの情報提供に基づき見積から買取までを一貫して行える体制を整えているだけではなく、各店舗においても顧客の持込みによる買取に加えて、店舗従業員が直接顧客のもとに出向き買取見積・買取を行う事により安定的に中古品を確保する体制を形成しております。
しかしながら、今後の飲食店市場の景気の動向、強力な競合他社の出現動向、顧客の信頼・支持等の変化によって、仕入に影響を及ぼす可能性があります。また、必ずしも将来に渡って中古品を質・量ともに安定的に確保できるとは限らない為、中古品の仕入状況によっては、商品不足による販売機会の損失が生じ、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
中古品は新品と異なり、仕入量の調整が難しいという性質を有しております。当社グループが過剰に大量の中古品を仕入れた場合、在庫の増加やロス率の上昇等が生じ、当社グループの経営成績および財務状況に影響を与える可能性があります。
(2)商品の欠陥、リコールなどについて
当社ブランドの商品に欠陥が続出した場合、または、リコールなどが必要となった場合には、修理及びその対応に多額の費用がかかる可能性があります。また、その製品設計や製造過程の見直し、販売への影響が考えられ、当社グループの経営成績に影響を与える可能性があります。
(3)古物営業法に関する規制について
当社子会社の株式会社テンポスバスターズは厨房機器をはじめとする厨房用品の中古品の買取・販売を主な事業としており、当事業を営む為には古物営業法により店舗の所在地を管轄する都道府県公安委員会より古物営業の許可を取得する必要があります。当社は古物営業法(以下同法という)を順守し、古物台帳管理を徹底し適法に対処する社内体制を整えておりますので、事業継続に支障をきたす要因の発生懸念はありません。
しかしながら、同法に抵触する様な不正事件が発生し、古物商の許可の取消等の処分がなされた場合は、当社の事業活動に重要な影響を及ぼす可能性があります。
同法および関連法令による規制の趣旨は次の通りです。
・古物の売買または交換を行う営業を営む場合には、所在地を管轄する都道府県公安委員会の許可を受けなければならない(同法3条)。
・古物の売買に際して、取引年月日、取引品目および数量、古物の特徴、相手方の住所・職業・年齢等を帳簿等に記録する事が義務づけられる(同法16条)。
・警視総監、道府県警察本部長または警察署長が盗品の発見の為に被害品を通知する「品触れ」を発見した場合に、その古物を所持していた場合には、その旨を警察に届け出る義務がある(同法19条)。
また、その他、同法では行政処分について、「許可の取り消し」、「営業の停止」、「指示」の3種類の処分が定められています。当社におきまして、取消事由、営業の停止事由等の懸念事由はありませんが、今後、取消事由、営業の停止事由等に関し、予想をはるかに超える同法の大幅な改正があった場合、当社の事業継続に重大な支障をきたす場合があります。
(4)コンプライアンス体制について
当社グループは、法令の順守と社会規範の尊重とを目的として、管理部を中心として内部監査体制の整備をすすめ、グループ全体の意識向上を通じたコンプライアンスの徹底を行っております。しかしながら、将来、管理体制上の問題が発生する可能性が皆無ではなく、その場合、社会的信頼性の低下に伴う売上高の減少により、当社グループの経営成績が影響を受ける可能性があります。
(5)賃貸物件について
当社子会社の株式会社テンポスバスターズの店舗は全て賃貸物件となっております。創業から賃貸を続けている店舗も多く、老朽化による移転や所有者変更による賃料の値上げ要求、退店などが求められる可能性があります。その場合、売上高の減少や販売費及び一般管理費の増加による営業利益への影響は避けられないものと考えられます。
(6)地震等自然災害に関して
大規模な自然災害等により店舗、商品が被害を受けた場合、当社グループの経営成績および財務状況が影響を受ける可能性があります。
(7)関係会社に関して
当社はグループとして横断的に利益を生み出す体制を整えておりますが、コロナ禍の影響を脱し切れていない子会社もあり、予測できない費用の発生等の影響により、当社が計画した通りの事業展開や改善がなされず、期待した通りの成果を得られる保証はありません。その結果、当社グループの経営成績および財務状況に影響を与える可能性があります。
また、連結財務諸表において各関係会社の業績は反映されておりますが、関係会社各社の業績によっては、個別財務諸表において関係会社に対する債権の貸倒れおよび関係会社株式の評価損が認識される可能性があります。
(8)事実と異なる風説が流布する事に関して
インターネット等を通じて当社グループに対する事実と異なる悪評・誹謗・中傷等の風説が流布された場合、当社グループへの信頼および企業イメージが低下し、当社グループの経営成績および財務状況に影響を与える可能性があります。
(9)食品の安全性と仕入れ価格の上昇に関して
当社グループの飲食事業におきましては、関係法令の規制に基づき、食品衛生に関わる設備の充実、取引先を含めた一貫した商品管理の徹底、チェック体制の確立など、お客様に安全な商品の提供に努めておりますが、当社グループの取り組みを超えた問題が発生した場合には、それによる当社グループの商品に対する信頼の低下、対応コストの発生、食材価格の上昇等により、当社グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。また、ドレッシング、コーンスープを含むギフト商品等の取扱商品について重大な事故等が発生した場合、商品回収や製造物責任賠償が生じることもあり、当社グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
(10)M&A(企業買収等)による事業拡大に関して
当社は、事業拡大を加速する手段の一つとして、M&Aを有効に活用していく方針です。M&Aにあたっては、証券会社、M&A専業事業社、取引先の紹介など様々なルートからの情報を基に対象企業の財務内容や契約関係等についての詳細な事前調査を行い、十分にリスクを検討した上で決定しておりますが、今までの成果については、大小規模は異なるものの3勝7敗3引き分けとなっております。株式会社あさくまの上場など、グループ全体としてはプラス要素は多いものの、今後のM&Aについても同様の成果を残せる保証はありません。買収後に偶発債務の発生や未認識債務の判明等、事前調査で把握できなかった問題が生じた場合や事業の展開等が計画どおりに進まない場合、当社グループの事業活動、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(11)個人情報の保護について
当社グループ各社において、お客様、従業員ならびに株主の皆様に関する個人情報につきましては、適正に管理し、個人情報の漏洩防止に努めておりますが、万一、個人情報が漏洩した場合、社会的信用の失墜、損害賠償の支払い等により、業績に影響を与える可能性があります。
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討の内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1)経営成績
国内経済におきましては、飲食業界は営業規制により客離れが起き、コロナ禍前まで業績が回復しないことや、原材料価格や光熱費の上昇などにより経営環境は厳しさが残るものの、脱コロナにより出店の再開など設備投資意欲が高まっています。
飲食店向けに厨房機器販売および飲食店経営支援、飲食店経営を行う当社グループの当連結会計年度の経営成績は、売上高312億84百万円(前年同期比7.9%増)、営業利益22億20百万円(同18.6%増)、経常利益23億11百万円(同20.8%減)、親会社株主に帰属する当期純利益14億27百万円(同8.7%減)となりました。経常利益の減益の主な理由は、前期の補助金収入8億58百万円がなくなったためです。
セグメントごとの経営成績は以下のとおりであります。
物販事業
物販事業の当連結会計期間のセグメント売上高は217億85百万円(前年同期比3.7%増)、セグメント営業利益は20億79百万円(同12.4%減)と増収減益となりました。
物販事業におきましては、単なる物売りから飲食店経営に役立つ情報とサービスを売る企業になるという方針のもと、新規事業の開発、人材投資に積極的に取り組んでおります。中核事業の株式会社テンポスバスターズでは株式会社ぐるなび(以下、ぐるなび社)から延べ111名の出向を受け入れ、株式会社テンポスドットコムではWEB施策の強化を目的に、同社正社員15名に対して、ぐるなび社から出向社員16名を受け入れております。これにより、当期は販売費及び一般管理費が大幅に増加し営業利益を圧迫し減益となりました。しかし飲食店経営支援を行う「ドクター化」を目指すにあたり必要な人材投資と捉えております。来期はぐるなび社からの出向社員が当社グループに在籍して一年が経過しますので、その活躍は大いに期待されます。
〔店頭販売 中古厨房機器販売 株式会社テンポスバスターズ〕
売上高166億9百万円(前年同期比3.1%増)営業利益20億74百万円(同2.5%減)
国内最大の中古厨房機器販売を行う株式会社テンポスバスターズは、2019年より物販だけでなく飲食店経営に役立つ情報とサービス「Dr.テンポス」を提供することで、新店オープン顧客の獲得及び客単価アップを成長戦略に掲げております。なぜなら年間の来店客数635,000件のうち、新店オープン顧客数は26,000件とわずか4%ながら、売上高の38%を占める成長性が見込める顧客層だからです。しかしドクターへの道は未だ遠く、とても飲食店経営支援ができると言える状態にはいたっておりません。
当連結会計年度の新店オープン顧客数は前年同期比7.2%増、客単価は前年同期比2.4%減、売上高4.6%増と、新店顧客数は好調、客単価は横ばいの結果となりました。客単価アップの施策として、2023年1月から不動産紹介事業に注力しております。開業準備の早い段階から新店オープン顧客と接点を持つことで、厨房機器一式の提案の機会が増え、客単価アップに繋げることができるからです。2023年1月より出店希望者の登録受付を開始し、4カ月で2,100件の登録を獲得しました。一方で地元不動産業者と、閉店する飲食店から撤退する物件情報を集め、その物件を新店オープンを計画している飲食店に紹介及び内見同行の実施に注力してまいりました。内装工事の受注は、厨房機器一式の受注に直結するところですので、今後も物件紹介および内装工事受注に注力することで、総合受注を獲得し新店オープンの客単価を25万円から200万円にしていく考えです。新規出店につきましては、2023年3月にテンポスバスターズ岐阜店(岐阜県岐阜市)を出店し、オープン当月より営業黒字化しております。今後の出店につきましては、2023年6月に三重県鈴鹿市(550坪)の出店が決定、8月には埼玉県川越市(835坪)への新規出店を予定しており、年間10店舗の出店計画は順調に進んでおります。
〔大手外食企業向け厨房機器直販営業 キッチンテクノ株式会社〕
売上高29億97百万円(前年同期比0.8%増)営業利益1億77百万円(同19.0%減)
キッチンテクノ株式会社は、当社グループの中でも主に、大手外食チェーン企業、大手スーパーマーケット企業を顧客に持ち、厨房設計に強みを持っています。その強みを活かし中堅飲食店企業の営業開拓に努めてきた結果、10~30店舗を展開する飲食企業からの受注数が増加いたしました。また大手スーパーマーケット企業に対しては、人手不足を解消するための省力化機器の導入提案を行うことで売上拡大に取り組んでまいりました。しかし、各仕入先の厨房機器メーカーからの値上げ要請や運送会社の配送費が高騰したこと、人員強化により販売費及び一般管理費が増加したことから、当連結会計年度の営業利益は前年同期比19.0%減と減益となりました。
大手企業の出店・改装の計画次第で売上が左右されるビジネスからの脱却に取り組んでいますが、いまひとつ突き抜けません。
〔WEB通販の厨房機器販売及び消費者向け食品販売 株式会社テンポスドットコム〕
売上高26億25百万円(前年同期比3.1%増)営業損失2百万円(前年同期は営業利益89百万円)
通販サイトを運営する株式会社テンポスドットコムは、WEBを通じて飲食店へ物と情報サービスを提供する企業へと成長すべく、当期は過去最高の人材投資を行いました。その結果、営業損失2百万円となりましたが、強化した人員は、飲食店開業支援サービスの開発および改善に充当してまいりました。飲食店物件のマッチングサイトや内装工事会社のマッチングサイトの構築に取り組み、いよいよ公開を迎える段階となりました。
通販サイトへの誘因を目的に運営している、飲食店開業にまつわる特設ページや飲食店向け情報メディアのアクセス数は、SEO対策などにより前年同期比82.2%増と大幅に増え、通販サイトの訪問者数増加に寄与いたしました。これにより新規開業者を囲い込み、厨房機器一式の営業活動を行ってきた結果、当連結会計年度第4四半期会計期間の厨房機器一式の見積もり数は前年同期比90.0%増と増加いたしました。上半期は厨房機器メーカーの納期遅延により売上は伸び悩みましたが、2023年4月単月の通販部門の売上高は前年同期比28.6%増、初の月商3億円を突破するほどに売上は回復してまいりました。
今後は年商100億円の最短達成に向けて既存事業を盤石の体制にしつつ、新しい事業の種まきに取り組んでまいります。テンポスドットコムの社長は「ここから一気に急成長しますよ!」と意気込んでおります。
情報・サービス事業
コロナ禍からの回復に伴い販促・人材・設備投資を行う飲食店が増えていることから、セグメント売上高は42億16百万円(前年同期比18.5%増)、セグメント営業利益は2億63百万円(同99.6%増)と増益となりました。業績拡大を牽引したのは、POSシステムの販売事業と、人材派遣事業です。
〔POSシステム及びASP販売 株式会社テンポス情報館〕
売上高10億1百万円(前年同期比24.3%増)営業利益1億20百万円(同25.6%増)*売上・営業利益 過去最高
飲食店向けに効率経営支援および情報システム・情報機器を販売する株式会社テンポス情報館では、コロナ禍の影響から非接触の情報機器の需要増加により、POSレジのセルフ化やセミセルフ化が増え、自動釣銭機やモバイルオーダーシステムの受注が増加いたしました。さらに半導体不足により新品のPOS本体の流通が不足していたことから、強みとする中古POSの販売台数は前年同期比26.6%増と好調な結果となりました。新たな取り組みとしましては、他社のモバイルオーダーのシステム設定や、顧客サポートの業務請負サービスを開始いたしました。その他、2022年12月に関西営業所、2023年3月に東海営業所の人員強化を図るなど、通期を通して東名阪の営業拠点の拡充に取り組んでまいりました。
ぐるなび社からの出向受け入れによる人件費増や、システム機器及びPOSレジのロール紙等の紙類の高騰の影響により経費増となりましたが、それを上回る売上となり、当会計年度の売上高および営業利益は過去最高となりました。7年前に社長、専務、営業部長の3人の退職の激震を乗り越え、現営業部長は嬉し涙を流しております。
〔人材派遣・人材紹介・請負業務 株式会社ディースパーク〕
売上高12億16百万円(前年同期比43.4%増)営業利益54百万円(前年同期は営業損失8百万円)*営業利益過去最高
サービス業界を中心に、人材派遣、人材紹介、請負業務を展開する株式会社ディースパークは、既存事業と新規事業の成長により、営業利益は過去最高益となりました。
増収増益の要因としましては、脱コロナで行動制限が大きく解除されたことにより、百貨店やショッピングビルでの物販が活発化したことで、ディースパークが得意とする接客・販売の派遣需要が高まったことが挙げられます。その結果、派遣事業の売上高は9億34百万円(前年同期比42.1%増)と大幅に回復いたしました。またコロナ禍で開始した店舗の運営を丸ごと請け負う請負事業の売上高は66百万円(同40.3%増)となる等、着実に成長しております。配送請負事業におきましては、事業所の展開及び一般貨物運送を開始する等、精力的に事業拡大してきた結果、売上高は1億82百万円(同70.2%増)となりました。配送請負は営業利益率が高いことから、事業開始3年目にしてディースパークの収益の第二の柱へと成長しております。
ベンチャー精神のもと、今後も新規事業をぐいぐいと攻めてまいります。
〔WEBサービス・Dr.テンポス新規事業開発 株式会社テンポスフードプレイス〕
売上高1億83百万円(前年同期比43.6%増)営業利益2百万円(前年同期は営業損失16百万円)
販促事業の高額案件の受注増や、決済事業の増収により、売上高は前年同期比43.6%増、営業利益は設立後初の通期黒字となりました。しかしながらテンポスフードプレイスは、当社グループにおいて販促事業の“研究開発企業”という立ち位置であるため、来期はより積極的な事業開発投資を予算に盛り込んでおり、一時的な赤字に臆することなく、一層の事業開発を進めてまいります。
飲食事業
外食産業におきましては行動制限の緩和等により、飲食事業のセグメント売上高は61億91百万円(前年同期比19.1%増)、セグメント営業損失は22百万円(前年同期はセグメント営業損失5億41百万円)となりました。飲食事業の株式会社あさくまの営業利益は71百万円となりますが、セグメント損失が22百万円となるのは、株主優待券の利用による経費を計上しているためです。
〔飲食店経営 株式会社あさくまグループ(連結)〕
売上高62億2百万円(前年同期比18.2%増)営業利益71百万円(前年同期は営業損失3億40百万円)
食を通して感動を提供するエンターテイメントレストランを目指す株式会社あさくまは、2022年6月に就任した新社長のもと、品質・接客・清潔のQSCの改善、新商品の開発、サラダバーの充実化に注力してまいりました。
QSCの改善におきましては、コロナ禍で店舗人員を少なくしたことでQSCが低下したことから、まずはサラダバーの補充や、食器類の片付けを最優先事項として取り組む一方で、調理スタッフの教育に取り組んでまいりました。まずは、基礎的なところから改善することで、お客様に“不満足”を与えないことを目指し取り組んでまいりました。しかしクレーム数は減少しているものの、未だ課題が残る結果となりました。新商品の開発におきましては、季節毎に単価の高い高品質ステーキメニューの提供を行いました。他にも、新規顧客の開拓として、平日限定の低価格ランチの提供を開始いたしました。2022年10月より提供開始した「もりもりハンバーグ」では、数種類のメニューを提供しており、そのメニューの内、2種は平日ランチ販売数2位、3位となるなど人気商品となりました。
サラダバーの充実化におきましては、店舗によりサラダバーの品目数が15~25品目とバラバラだったものを全店で25品目に統一しました。さらに、一部店舗では2023年2月から45品目に拡大し、全店実施に向けて進めています。また、別の店舗では、モツ煮込み、野菜のトマト煮込み、マーボー豆腐などの温かいメニュー「ホットバー」の提供を開始いたしました。脱コロナで客数増加が続く今、利益の確保よりも、商品の充実にコストを使うことで、お客様にびっくりしてもらう店舗にして、勝負をかける1年にすることで、お客様の更なる増加に繋げていく考えです。
店舗数におきましてはFC店が1店舗減少したため、直営店61店舗にFC店4店舗を加えて65店舗、株式会社あさくまサクセッションの直営店は10店舗(1店舗休業中)で、総店舗数は75店舗(FC店4店舗を含む)です。
生産、受注及び販売の実績は、次のとおりであります。
①商品仕入実績
当連結会計年度の商品の仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
②生産実績
当連結会計年度の製品の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 金額は製造原価によっております。
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1.総販売実績に対する割合が100分の10以上に該当する販売先はありません。
2.飲食店向け機器販売事業(支援サービス、FC向け製商品供給及び役務収益を除く)における中古品と新品及び新古品の構成割合を示すと、次のとおりであります。
中古品 14.8% 新品及び新古品 85.2%
(2)財政状態
(流動資産)
当連結会計年度末における流動資産の残高は163億26百万円となり、前連結会計年度末に比べて5億23百万円増加いたしました。主因は棚卸資産が6億74百万円増加したことによるものです。
(固定資産)
当連結会計年度末における固定資産の残高は30億35百万円となり、前連結会計年度末に比べて21百万円減少いたしました。主因は有形固定資産が97百万円減少したことと、関係会社株式が67百万円増加したことによるものです。
(流動負債)
当連結会計年度末における流動負債の残高は47億75百万円となり、前連結会計年度末に比べて7億70百万円減少いたしました。この主因は未払法人税等が3億24百万円減少したことと、短期借入金2億50百万円がなくなったことによるものです。
(固定負債)
当連結会計年度末における固定負債の残高は3億17百万円となり、前連結会計年度末に比べて79百万円減少いたしました。主因は長期借入金が81百万円減少したことによるものです。
(純資産)
当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べて13億52百万円増加し、142億68百万円となりました。これは、利益剰余金が13億8百万円増加したことによるものです。
(3)キャッシュ・フロー
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べて65百万円減少し、103億67百万円となりました。各活動別のキャッシュ・フローの状況とその要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において営業活動で獲得した資金は、6億49百万円となり、前年同期比で16億61百万円の減少となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益の計上が3億83百万円、助成金の受取額の計上が6億26百万円減少したことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において投資活動で使用した資金は、2億6百万円となり、前年同期比で18百万円の増加となりました。これは主に、投資有価証券の売却による収入1億円がなかったことによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
連結会計年度において財務活動で使用した資金は、5億7百万円となり、前年同期比で1億30百万円の増加となりました。これは主に、短期借入による収入2億円がなかったことによるものです。
(4)資本の財源及び資金の流動性
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、営業キャッシュ・フローで獲得した資金を財源として、その資金の範囲内で新規出店及び改装等で必要な投資キャッシュ・フローを賄うことを基本的な姿勢としております。
(5)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たりまして、見積もりが必要な事項につきましては、合理的な基準に基づき会計上の見積りを行っております。
重要な会計方針は、「第5 経理の状況、1連結財務諸表等、連結財務諸表、注記事項、連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載のとおりでありますが、連結財務諸表の作成にあたっては、会計上の見積りを行う必要があり、特に以下の事項は、経営者の会計上の見積りの判断が財政状態及び経営成績に重要な影響を及ぼすと考えております。
(固定資産の減損処理)
当社グループは、固定資産のうち減損の兆候がある資産又は資産グループについて、当該資産又は資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。減損の兆候の把握、減損損失の認識及び測定に当たっては慎重に検討しておりますが、事業計画や市場環境の変化により、その見積り額の前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、減損処理が必要となる可能性があります。
(繰延税金資産)
当社グループは、繰延税金資産について、将来の利益計画に基づいた課税所得が十分に確保できることや、回収可能性があると判断した将来減算一時差異について繰延税金資産を計上しております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するため、その見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性があります。これらの見積りにおいて用いた仮定には不確実性が伴うため、翌連結会計年度に係る連結財務諸表に影響を及ぼす可能性があります。
(資産除去債務)
当社グループは、資産除去債務について、店舗建物の不動産賃貸借契約に基づく原状回復費用義務等について、業態別に直近の退店時の原状回復費用実績に基づき店舗1坪当たり費用を見積もり、それらを既存店舗の建築坪数へ乗じて資産除去債務を計上しております。資産除去債務の履行時期を予測することや将来の最終的な除去費用を見積もることは困難であり、これらの見積りにおいて用いた仮定には不確実性が伴うため、翌連結会計年度に係る連結財務諸表に影響を及ぼす可能性があります。
当社のフランチャイズ契約
(注) 1.上記については、加盟金並びにロイヤリティとして売上高または粗利高の一定率を受け取っております。
2.契約期間については、いずれかによる意思表示がない場合、金沢店については3年毎、高松店、倉敷店、徳山店、福井店、富山店、和歌山店、函館店については5年毎に自動更新されます。
株式会社ヤマトの株式譲渡契約の締結
当社は、2023年7月24日、会社法第370条に基づく取締役会決議に代わる書面決議により、株式会社ヤマトの全株式を取得し子会社化することについて決議し、同日付で株式譲渡契約を締結しました。
詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(重要な後発事象)」に記載のとおりです。
該当事項はありません。