第2 【事業の状況】

 

1 【事業等のリスク】

当第1四半期連結累計期間において、新たな事業等のリスクの発生、又は前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。

なお、当社グループが認識する事業等のリスクの詳細につきましては、2[経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析](5)経営成績に重要な影響を与える要因をご参照願います。

 

2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

 

(1) 経営成績及び財政状態の状況

① 経営成績の状況

当第1四半期連結累計期間における我が国経済は、雇用・所得環境の改善等のもとで緩やかな回復傾向が見られました。 ただし、世界的な金融引締め等による海外景気の下振れが我が国の景気を下押しするリスクとなり、引き続き物価上昇や金融資本市場の変動等の影響に注意が必要な状況が継続しました。

当社グループの属する情報・通信サービス産業については、企業におけるデジタルトランスフォーメーション(DX)の加速に伴い、ICT設備投資の拡大傾向が継続しました。電子デバイス産業については、半導体の需給バランスが正常化に向かう中、世界的な物価上昇に伴う個人消費の減少等、環境の変化もあり、市場の成長に減速がみられるようになりました。

このような環境のもと、当社グループでは2032年に向けた長期ビジョンを策定し、10年後のありたい姿に「Growth Navigator(成長をナビゲートし、ともに創りあげる集団)」と定めました。お客さまの成長を先導する存在としてこれからも選ばれ続ける企業であるべく、その達成に向けた3か年の中期経営計画「Transformation 2026」を実行中です。まずは「成長領域へのリソースシフト」を進め、稼ぐ力を高めてまいります。また、当社グループの最大のテーマである企業価値向上を目指し、資本コストを意識した経営や人的資本の強化など事業・財務・非財務の側面から一体的な取り組みを進めております。

中期経営計画初年度における当第1四半期連結累計期間の業績は売上高28,128百万円(前年同四半期比14.3%増)、営業利益は698百万円(前年同四半期は営業損失202百万円)、経常利益は673百万円(前年同四半期は経常損失109百万円)、親会社株主に帰属する四半期純利益は448百万円(前年同四半期は親会社株主に帰属する四半期純損失147百万円)となりました。

情報ネットワークソリューションサービス事業においては、受注高は機器の大型案件減少等に伴い前年を下回りましたが、売上高については前期受注分をはじめとして機器およびサービスが順調に売上がるとともに開発・構築も好調に推移し、前年を上回りました。利益面につきましては、大幅な増収効果に加え、原価率改善や販売費及び一般管理費低減に向けた各種施策が奏功し、増益および第一四半期中に黒字転換する結果となりました。

電子デバイス事業につきましては、一部を除き半導体不足が改善に向かい、お客さまの先行手配が一巡した一方、当社主力市場であるFA・産業機器・車載機器のお客さまの生産が順調に進み、半導体をはじめとする電子部品や脱炭素・省エネに関わるパワー半導体の販売が堅調に推移しました。その結果、受注高は前年を下回りましたが、売上高は前年を上回りました。利益面では、販売費及び一般管理費が増加しましたが、増収効果により前年を上回る結果となりました。

 

当第1四半期連結累計期間におけるセグメント別の業績は次のとおりであります。

 

 

 

情報ネットワークソリューションサービス

 

当第1四半期連結累計期間では、受注高24,271百万円(前年同四半期比8.8%減)・売上高20,445百万円(前年同四半期比14.5%増)営業利益472百万円(前年同四半期は営業損失392百万円)と受注高は前年を下回りましたが、売上高・営業利益は前年を上回る結果となりました。

〔ビジネスモデル別実績〕

機器   :受注高については前年同期に獲得した大型案件の剥落等により減少しましたが、売上高についてはサービス業や金融業向けのアプリケーションライセンスの他、卸売業や公共機関などへのPC導入等が進んだ結果、受注高8,576百万円(前年同四半期比26.3%減)・売上高7,172百万円(前年同四半期比29.5%増)となりました。受注残高については、前期からの積み増し分が売上がりましたが、引き続き前年同期を上回り18,846百万円(前年同四半期比14.9%増)となりました。

開発・構築:受注高については、システム開発やインフラ構築案件が大幅に伸長し、売上高についてはネットワークやセキュリティ構築の案件が好調に推移しました。その結果、受注高3,797百万円(前年同四半期比31.8増)・売上高2,687百万円(前年同四半期比4.3増)となりました。受注残高については、当第1四半期受注分の積み増しにより、5,780百万円(前年同四半期比21.0増)となりました。

サービス :受注高についてはシステムおよびインフラの保守・運用サービスが伸長したものの、前年同期に獲得した大型の運用サービスの契約規模縮小等が影響し減少しました。売上高についてはアプリケーションやPCをはじめとする機器の増加に伴い保守サービスが貢献した他、TCVをはじめとしたクラウド型PBXサービス等が伸長した結果、受注高11,896百万円(前年同四半期比1.7%減)・売上高10,584百万円(前年同四半期比8.7増)となりました。受注残高については、前期末からの大幅な積み増し分が当第1四半期において売上がりましたが、引き続き前年同期を上回り5,056百万円(前年同四半期比4.1%増)となりました。

      ※TCV(TCloud for Voice) … 当社が提供するクラウド型PBXのサービス

利益面につきましては、大幅な増収効果に加え、中期経営計画の着実な実行により機器、開発・構築、サービスのいずれも原価率改善が図られたこと、人件費をはじめとする販売費及び一般管理費の低減が実現したこと等により、増益および第一四半期中に黒字転換する結果となりました。

 

電子デバイス

 

当第1四半期連結累計期間では、受注高8,428百万円(前年同四半期比20.5%減)・売上高7,683百万円前年同四半期比13.7%増)・営業利益216百万円前年同四半期比20.8%増)と、受注高は前年を下回ったものの、売上高・営業利益は前年を上回る結果となりました。

デバイスビジネスにつきましては、前期から継続していたお客さまの先行手配が減少した一方、FA・産業機器・空調機器・電気自動車市場の好調さが続き、ASICなどの半導体や省エネに関わる製品向けのパワー半導体の販売が伸長しました。その結果、受注高は前年を下回ったものの、売上高は前年を上回りました。

システムビジネスにつきましては、半導体不足の緩和が続く中、メモリ市場において供給過多による価格下落や民生機器向け需要の減少がありました。その一方で、自動車の生産回復に伴う車載情報機器向け液晶パネルの需要拡大や、産業機器向け組込み機器の拡大が売上に貢献しました。その結果、受注高・売上高ともに前年を上回りました。

利益面につきましては、既存ビジネス拡大および新ビジネスモデル構築への人員確保等で経費は増加しましたが、増収効果による利益の押し上げにより、前年を上回る結果となりました。

 

 

当第1四半期連結累計期間における販売実績及び受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

ⅰ)  販売実績                                   (単位:百万円)

 

2023年3月

第1四半期

2024年3月期 第1四半期

 

前年同四半期比

情報ネットワークソリューションサービス

17,851

20,445

2,594

114.5

 

機器

5,540

7,172

1,632

129.5

開発・構築

2,576

2,687

111

104.3

サービス

9,734

10,584

850

108.7

電子デバイス

6,758

7,683

924

113.7

合計

24,609

28,128

3,519

114.3

 

(注) セグメント間取引については、相殺消去しております。

 

ⅱ) 受注高                                     (単位:百万円)

 

2023年3月

第1四半期

2024年3月期 第1四半期

 

前年同四半期比

情報ネットワークソリューションサービス

26,620

24,271

△2,349

91.2

 

機器

11,630

8,576

△3,054

73.7

開発・構築

2,881

3,797

916

131.8

サービス

12,108

11,896

△211

98.3

電子デバイス

10,596

8,428

△2,168

79.5

合計

37,216

32,699

△4,517

87.9

 

(注) セグメント間取引については、相殺消去しております。

 

ⅲ) 受注残高                                    (単位:百万円)

 

2023年3月

第1四半期

2024年3月期 第1四半期

 

前年同四半期比

情報ネットワークソリューションサービス

26,043

29,684

3,640

114.0

 

機器

16,408

18,846

2,438

114.9

開発・構築

4,777

5,780

1,003

121.0

サービス

4,857

5,056

199

104.1

電子デバイス

20,274

19,386

△888

95.6

合計

46,318

49,070

2,752

105.9

 

(注) セグメント間取引については、相殺消去しております。

 

 

② 財政状態の状況

当第1四半期連結会計期間末における資産につきましては、前連結会計年度末と比較して2,802百万円減少し、80,405百万円となりました。この主な減少要因は、受取手形、売掛金及び契約資産の減少6,813百万円によるものであり、主な増加要因は、棚卸資産の増加2,175百万円および現金及び預金の増加1,112百万円によるものであります。

負債につきましては、前連結会計年度末と比較して2,962百万円減少し、44,858百万円となりました。この主な減少要因は、支払手形及び買掛金の減少4,538百万円、賞与引当金の減少1,318百万円および未払法人税等の減少554百万円であり、主な増加要因は、その他(流動負債)の増加4,150百万円によるものであります。

純資産につきましては、前連結会計年度末と比較して159百万円増加し、35,547百万円となり、自己資本比率は43.8%(前連結会計年度末は42.0%)となりました。この主な増加要因は、親会社株主に帰属する四半期純利益448百万円の計上およびその他有価証券評価差額金の増加355百万円によるものであり、主な減少要因は、剰余金の配当671百万円に伴う利益剰余金の減少によるものであります。

 

(2) 経営方針・経営戦略等

当第1四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

 

(3) 事業上及び財務上の対処すべき課題

当第1四半期連結累計期間において、新たに発生した事業上及び財務上の対処すべき課題はありません。

 

(4) 研究開発活動

当第1四半期連結累計期間における当社グループ全体の研究開発費の総額は17百万円であります。

なお、当第1四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。

 

(5) 経営成績に重要な影響を与える要因

当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因として、以下のようなものがあります。

① 事業環境について

情報サービス業界においては、技術の急速な進化に伴うDX対応といったお客さまのニーズの変化や、当該業界へ異業種からの新規参入等による企業間の競争激化への迅速な対応が常に求められております。

当社グループがこれらへの対応に遅れ、お客さまに提供している技術やノウハウ等の競争力が低下した場合、業績に影響を及ぼす可能性があります。

こうしたリスクへの対策として、最新の技術並びにお客さまの動向を把握することに努め、成長する領域に注力することで競争力の強化を図っております。

また、当社グループの総合力によりお客さまの課題を解決することで、競合他社との差別化を図るとともに、提供するソリューションの陳腐化を防ぎ、競争優位性の向上に取り組んでおります。

 

② システム開発等における仕損じについて

システム開発の請負等に係る受注案件では、仕様確定に関する不備、プロジェクト体制の問題、技術的な検証不足等の様々な想定外の事象の発生により、プロジェクトが予定された範囲、予算、納期及び品質で実施できず追加対応に伴うコストが増大した場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

こうしたリスクへの対策として、商談に至る前の商談審査会や見積り作成時の見積審査会といった審査会を開催することにより、リスクの明確化と対応策の検討及び開発工程管理や成果物等の品質管理の徹底に努めております。

また、進行中のプロジェクトに関しても、状況把握のため、定期的な会議を開催することで、問題の早期発見・対策に取り組んでおり、プロジェクトから独立した部門がリスクの評価分析及びその結果に基づくプロジェクトの遂行に関する助言、勧告等を行っております。

 

 

③ 情報セキュリティ管理に関する取り組みについて

当社グループは様々な情報を電子データとして保管・活用しており、これらの情報がサイバー攻撃などにより毀損ないしは社外流出等した場合には、社会的信用の失墜や費用負担の発生など、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

こうしたリスクへの対策として、情報セキュリティ統括責任者を運営責任者とする管理組織が中心となって情報の管理・保護を進める一方、経営層と直結した情報セキュリティ内部監査チームが監査を行うなど、情報管理体制を整備しております。また、「情報セキュリティポリシー規程」や「情報セキュリティ基準」の制定、情報セキュリティ管理に関する定期的な社員教育、ウイルス対策ソフト導入やソフトウエア更新による脆弱性解消等、情報資産に対するさまざまなセキュリティ対策を講じることで、安全性の確保に努めております。

また、多くのお客さまに対してもシステムや通信インフラ等を提供しており、これらがサイバー攻撃により何らかのダメージを受けた場合には、当社にて損害又は改修費用の負担が発生する可能性があります。

こうしたリスクへの対策として、サイバー攻撃対策指図書やガイドライン等のセキュリティ開発指図書を制定するとともに、従業員向けの教育や、お客さまシステムでインシデントが発生した場合の対応訓練も定期的に行うなど、さまざまなリスク低減策を実施しております。

 

④ 特定の取引先への依存について

当社グループは、富士通株式会社、株式会社ソシオネクスト等と経営上の重要な契約を締結し、多くの製品やサービスを両社から仕入れ、お客さまに販売しております。これらの企業の経営方針の変更や経営状況の悪化等により、商品・サービスの提供中止や仕入れ条件の変更等が行われた場合、当社グループの競争力が低下する可能性があります。また、これらの企業の製品の生産が部品不足等により滞り納期が遅延した場合や、製品の原材料価格の高騰等により仕入れ価格が上昇した場合、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

こうしたリスクへの対策として、両社との連携を密にして、方針、パートナー戦略、動向変化等に適宜必要な対応をとれるようにしております。また、特定の取引先への依存度を低減させるために、競争力のある仕入先との取引拡大及びAI、IoT、クラウド型コンタクトセンターといった成長分野における独自ビジネスの拡販によって、環境変化に強い事業基盤の構築に取り組んでいます。

 

⑤ 人材の確保について

お客さまに対して最適な製品、サービス及びソリューションを提案していくために、優秀な人材を獲得し維持する必要がある中、優秀な人材が多数離職したり、新規に採用することができなかったりした場合には、当社グループの事業目的の達成が困難になる可能性があります。

こうしたリスクへの対策として、適正な採用計画を立案し、将来を見据えた新卒採用と、既存事業の強化や事業領域の拡大のために必要な即戦力となるキャリア採用をバランスよく、かつ機動的に行っています。

また、自社の人材育成プログラムを通じた人材の育成、健康経営優良法人(ホワイト500)の認定取得等ニューノーマル時代に即した労働環境の確立及び自律的なキャリア支援施策を実施することで従業員の定着率向上に努めており、離職率は低い水準にあります。

 

⑥ 災害や感染症等について

地震等の自然災害や感染症のパンデミック等が発生した場合、事務所等の物的損害や人的被害等の直接的な被害のほか、社会インフラの毀損やサプライチェーンの停滞等が発生する可能性があります。これらの事象の発生は、設備の修復や人員の代替等に巨額の費用を要するとともに、仕入、受注及び販売活動等に大きな支障をきたすため、業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。

こうしたリスクへの対策として、事業継続計画(BCP)を策定し、緊急事態発生時における災害対策本部設置体制の整備等によりリスク低減に努めております。

また、従業員の安全確認・確保のため、安否確認システムや緊急連絡網の導入を行うとともに、在宅勤務や分散勤務等の事業継続に向けた環境整備に努めております。

 

 

 

⑦ 顧客に対する信用リスクについて

当社グループのお客さまの多くは、代金後払での製品の購入・サービスの依頼をしていることから、多額の債務を有するお客さまが財務上の問題に直面した場合には、当社グループの事業、業績及び財務状況はその影響を受ける可能性があります。

こうしたリスクへの対策として、与信管理規程に基づき、取引先ごとに回収条件・与信限度額を設定し、定期的に企業動向を調査し、与信額の見直しを行っています。

また、回収遅延や信用不安が発生した場合は、債権回収管理基準に基づき、個別に債権回収、条件変更、担保・督促等の債権保全策を講じ、貸倒リスクの低減に努めております。

 

⑧ ソフトウエア資産の評価について

業務の効率化や有効なコミュニケーションツールなど、課題を解決するために開発したソフトウエア等を無形固定資産として維持管理しております。しかしながら、急速な環境変化や技術革新により新たなサービスが普及することでソフトウエアが陳腐化し、収益性が大きく低下する場合、資産価値について見直す必要があります。状況によっては評価損の対象となり、業績に影響を与える可能性があります。

こうしたリスクへの対策として、技術革新や新たなニーズの変化に対応すべく、最新情報の把握や分析に取り組み、ソフトウエア等の改善を進めております。

また、こうした重要なソフトウエア投資の決定及び価値評価の見直しについては、経営会議にて、定期的に市場動向、投下資本の回収実現性等を総合的に検討したうえで行っております。

 

このようなリスクのもと、当社グループは、成長領域の拡大及び既存領域の収益性向上に向けた取り組みを推進するとともに、リスク管理の一環として、コンプライアンス体制の強化、セキュリティ管理、プロジェクト管理等を徹底し、企業価値の向上に努めてまいります。

 

3 【経営上の重要な契約等】

当第1四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。