文中の将来に関する事項は、当四半期会計期間の末日現在において当社が判断したものであります。
当第1四半期累計期間において、新たに発生した事業等のリスクはありません。
また、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて、重要な変更はありません。
なお、「新型コロナウイルス感染症の影響」及び「製品部材の納期遅延及び価格上昇」につきましては、依然として予断を許さない状況が続いており、引き続き状況を注視してまいります。
(重要事象等について)
当社は、継続して営業損失及びマイナスの営業キャッシュ・フローを計上しており、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような状況が存在しております。しかしながら、当第1四半期会計期間末において借入金は無く現金及び預金282百万円を保有し、必要な運転資金を確保していることから、継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないと判断し、財務諸表への注記は記載しておりません。
当社は、経常損益の黒字化を実現し、成長軌道を実現するため、IoT事業に集中的に経営資源を投入する方針を継続します。特にこれまでに培ったソフトウェアに関する知見と資産を活用して収益化に取り組むことに加えて、前事業年度に半導体不足により事業が停滞した経験を踏まえ、部材供給の制約のないソフトウェア・サービスを事業の柱として収益の安定化・向上を図るべく、事業転換を今後一層加速してまいります。
また、2030年までに持続可能でよりよい世界を目指す国際目標「SDGs:Sustainable Development Goals」についても、当社製品により貢献してまいります。
そこで、引き続き以下の課題に取り組んでまいります。
①自由で安全なコネクテッドワールドの実現
当社はSDGsが採択される以前から環境問題に向き合いISO14001を取得し、その解決に向けて取り組んできました。当社の提供する省スペース、省電力のマイクロサーバー製品と、データ流通を実現する通信技術により、フィジカルワールドとサイバーワールドを結び付け、より利便性の高い社会の実現、より安全な社会の実現、より豊かなくらしづくりの実現に取り組んでまいります。
②拡大するIoT市場と社会のデジタル化への対応
産業界全般にわたるデジタルトランスフォーメーション(DX)はますます加速していますが、IoTは社会のデジタル化に不可欠であり、今後その裾野はさらに拡大することが見込まれます。
前事業年度は半導体不足により、顧客の需要に応えることができませんでした。半導体の供給は安定供給状態までは回復していないものの、当社は確実な調達と早期の生産・出荷に注力し、お待ちいただいていた顧客の設置計画に合致するよう順次着実に出荷してまいります。
また、開発を加速して完成した第二世代製品により、顧客に長期的により安心して使っていただける安定的な製品の供給を行います。この製品をベースとして、顧客の用途に合わせて機能を多段階に調節した製品を開発しており、よりニーズに合った高機能の製品を提供することにより、さらに広い分野・用途の需要に応えた事業展開を行い、収益の安定化を図ります。
③ソフトウェア・サービス収益の強化
現事業領域の取り組みとして、OpenBlocksやアプライアンス製品に搭載され、製品の付加価値を高めている自社開発ソフトウェアの事業を強化し、ソフトウェアを源泉とした収益化を強化してまいります。マイクロサーバーに専用アプリケーションを搭載したアプライアンス製品は、サポートサービスも含めて顧客に長期間ご利用いただいており、前事業年度は、当社とパートナー企業との協業で企画したソフトウェアを搭載した製品を発売するなど、アプライアンス製品のさらなる充実に努めました。当事業年度はこれらの製品の販売をさらに強化・充実するとともに、今後は他社との取り組みの中で、当社ソフトウェアやサービスの強みを活かした収益化に取り組みます。
また、新領域においても、ソフトウェアやサービスの強みを活かした収益化に取り組みます。当社は2016年度からIoTの推進に向けたブロックチェーン技術への取り組みを開始し、2019年にIoTデータ伝送・交換基盤「DEXPF」を発表し、2020年にブロックチェーンを利用したIoTデータ取引に関する特許を取得、2021年にはその特許を利用したIoTデータ取引基盤「PTPF」を発表しました。その後も慶應義塾大学SFC研究所とIoTデータ交換の標準プロトコルの共同研究を行うなど、技術の開発に努めてきました。これらの研究・開発を踏まえて、IoTによる、新しいサービス領域へ参入します。
Web3にかかわる領域は、その分野が広範であるばかりか、関係者が複雑化し、事業規模が非常に大きくなることが予想されます。その際には当社が自ら事業を行うことに加えて、適切な事業の推進形態を整え、またそれぞれの分野に強みを持つ事業者とのアライアンスを形成することにより推進してまいります。その具体的な取り組みの一つとして、データ流通サービスの実証開発、本番運用を想定した「日本酒輸出増プラットフォームモデル実証プロジェクト」を開始しました。
当社は、これらの活動により、高い収益力とスケーラビリティを備えた、ソフトウェア・サービス型の事業会社へと事業形態の転換を実行してまいります。
④財務基盤の充実
当社は財務基盤の強化と手元資金流動性の確保を検討してまいりましたが、この解決のため、前事業年度は新株式発行による資金調達を行いました。当社は今後の事業形態の転換やそれによる事業拡大などの必要に応じて資金調達を実施し、さらに財務基盤を充実・強化することを検討してまいります。
⑤社会への貢献
当社のパートナー戦略は、持続可能な開発に向けて実施手段を強化し、グローバル・パートナーシップを活性化するものであり、SDGsの目標17「パートナーシップで目標を達成しよう」を実現します。また、当社の技術力により、産業界におけるIoT化が促進されることから、産業と技術革新の基盤を創出することを実現します(SDGs目標9)。さらに、大型で電力を消費するサーバーに代替する製品として当社が製造販売する製品は小型かつ電力消費量低減を実現しており、製造者としての「つくる責任つかう責任」(SDGs目標12)を全うします。その他、当社の事業展開による教育現場やビル、都市などへの当社製品の導入により、顧客とともにカーボンニュートラルに取り組み、SDGsを実現し、社会に貢献してまいります。
文中の将来に関する事項は、当四半期会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1) 経営成績の状況
当第1四半期累計期間における我が国経済は、新型コロナウイルス感染症の5類感染症への移行や供給制約の緩和などにより経済活動が正常化へ向かう中で、景気は緩やかに回復してきました。急激に進んだ円安による一時的な輸入物価の上昇は落ち着きを見せつつありますが、世界的な供給不足による原材料や資材価格の上昇、物価の上昇が続いています。全般的な景気の持ち直しが期待される一方で、電気料金値上げなど物価高やそれによる消費者の節約志向、さらには海外経済の減速の懸念もあり、今後の景気には下振れのリスクがあります。
当社は、IoT(Internet of Things:モノのインターネット)の黎明期より当事業に注力してきました。IoTはこれからの社会基盤になる技術の一つであり、従来からIoTの利用を推進してきた企業では研究・実証の段階を終え、実運用が始まっています。今後は、多くの自治体や一般企業、事業体において導入が進み、市場が拡大していくものと考えられます。新型コロナウイルスの発生以来、感染症の影響と世界的な半導体の供給不足、さらに原材料価格の高騰により、IoT市場においても経済活動・企業活動の停滞が見られました。しかし、一方では産業界全般にわたるデジタルトランスフォーメーション(DX)が加速し、技術革新を新時代の競争力の源泉とした経済・社会システムの再構築への投資が各国で始まっています。これは当社の強みであるネットワークとIoT技術が、来るべき新しい資本主義社会で活躍する機会でもあります。
このような状況のもとで、当社は「自由で安全なコネクテッドワールドの実現」をミッションとして、コアコンピタンスであるIoT事業を中核に、事業の拡大と推進を行っています。
現事業領域であるIoT事業については、自社製品・自社サービス分野において、顧客のニーズや課題に対してより高度かつ柔軟に応えるため、パートナー企業との連携を強化しています。また、市場の拡大と顧客ニーズの多様化へ対応するため、当事業年度から自社製品群のソフトウェア化を本格化させました。主力製品については強化されたIoT用のソフトウェアを搭載した次世代機「OpenBlocks(オープンブロックス)IoT FX1/E」の出荷と営業の本格化を準備するとともに、ネットワーク製品については、アプライアンス製品である「EasyBlocks(イージーブロックス)」の新製品の開発と出荷を本格化させています。
また、新事業領域であるデータ伝送・流通分野を今後の事業の柱の一つと位置付け、IoTを活用した新しいインターネットの領域、いわゆる「Web3」(ブロックチェーンやトークンエコノミーを利用した新しい経済圏)への参入を目指した取り組みを進めています。データ伝送・流通分野については、ブロックチェーンを利用したIoTのデータ流通に関する特許を既に複数件取得し、また、慶應義塾大学SFC研究所と共同でIoTシステムとブロックチェーン・システムを連動させるための現実的なプロトコルの研究を行っています。
こうした取り組みにより、当社は当事業年度から、従来より積み重ねてきたOS、ネットワーク、IoTについての知見や技術を最大限に活用し、ソフトウェア・サービスを中心とする事業会社への転換を加速してまいります。
当第1四半期累計期間は、前事業年度第2四半期以降に顕著となった半導体部品の供給不足の影響が続いており、全体の売上高及び売上総利益は前年同期に対して減少しました。
販売費及び一般管理費はソフトウェア・サービス型企業への転換を進める中で引き続き昨年並みとし、営業損失及び経常損失は前年同期よりも増加しました。
この結果、当第1四半期累計期間の売上高は232百万円(前年同期比45百万円・16.3%減少)、営業損失は32百万円(前年同期は営業損失19百万円)、経常損失は32百万円(前年同期は経常損失20百万円)、四半期純損失は34百万円(前年同期は四半期純損失21百万円)となりました。
品目別の売上高動向につきましては、次のとおりであります。
(自社製品コンピューター)
マイクロサーバーについては、半導体不足による部材供給の滞りが続いていることに加え、前年同期に実績の
あった大口出荷の減少により売上高は前年同期に比べ大きく減少しました。この結果、自社製品コンピューター全体の売上高は、114百万円(前年同期比48百万円・29.6%減少)となりました。一方、売上総利益率は37.2%に向上(前年同期は33.0%)しました。
(コンピューター関連商品)
一般商材は、半導体部品の不足により遅延していた商品の入荷が再開されたため、コンピューター関連商品全体の売上高は前年同期を上回る64百万円(前年同期比10百万円・18.5%増加)となりました。また、売上総利益率は22.6%(前年同期は24.1%)となりました。
(サービス・その他)
自社製品コンピューターの販売が減少したことに伴い、関連するサービスの売上高は前年同期に比べ減少し、
サービス・その他全体の売上高は53百万円(前年同期比7百万円・12.1%減少)となりました。また、売上総利益率は61.5%(前年同期は61.1%)となりました。
なお、上記の各品目に含まれるIoT事業(マイクロサーバー製品、IoTサービス、その他サービス)に係る売上高及び売上総利益は前年同期に比べて減少し、売上高は140百万円(前年同期比53百万円・27.5%減少)、売上総利益は67百万円(前年同期比14百万円・18.0%減少)となりました。一方、製品のソフトウェア化・サービス化を大幅に進めたことで売上総利益率は48.0%と大幅に向上(前年同期は42.4%)しました。
(2) 財政状態の状況
当第1四半期会計期間末の資産につきましては、現金及び預金が57百万円増加しましたが、売掛金及び契約資産の減少57百万円等により前事業年度末に比べ16百万円減少し、697百万円となりました。
負債につきましては、賞与引当金の増加9百万円等により前事業年度末に比べ18百万円増加し、268百万円となりました。
純資産につきましては、四半期純損失の計上により前事業年度末に比べ34百万円減少し、429百万円となりました。
(3) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当第1四半期累計期間において、当社の重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定について重要な変更はありません。
(4) 経営方針及び経営戦略
当第1四半期累計期間において、当社が定めている経営方針及び経営戦略について重要な変更はありません。
(5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第1四半期累計期間において、当社が優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありませんが、「1事業等のリスク(重要事象等について)②拡大するIoT市場と社会のデジタル化への対応及び③ソフトウェア・サービス収益の強化」において、より詳細に記載するとともにその後の経過を記載しましたのでご参照ください。
(6) 研究開発活動
当第1四半期累計期間における研究開発費の総額は、21百万円であります。
なお、当第1四半期累計期間において、当社の研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
当第1四半期会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。