当第1四半期連結累計期間において、当四半期報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクの発生または前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」についての重要な変更はありません。
(1)経営成績
当第1四半期連結累計期間の世界経済は、新型コロナウイルス感染症が収束に向かい経済活動の正常化が進んだことにより、景気は総じて緩やかに持ち直しているものの、物価上昇や海外における金融引締めの継続、ロシア・ウクライナ問題等の影響により、依然として先行き不透明な状況が続きました。
このような状況下で、当社グループは、中期経営計画(2023~2025年度)の基本方針「社会課題の解決に貢献する新たな価値を共創によって生み出し、グローバルトップのソリューションパートナーへ」の下で、持続的な成長の実現に向けて、各種施策の実行に鋭意注力するとともに、事業転換と企業変革を実行し、社会課題解決への貢献に努めてまいりました。
売上高については、国内市場向けPOSシステム及び複合機の売上が増加したことや為替の影響などから、1,223億74百万円(前年同期比12%増)となりました。損益については、複合機の損益が改善したことなどから、営業利益は12億87百万円(前年同期比10億84百万円増)、経常利益は4億6百万円(前年同期は22億53百万円の経常損失)、親会社株主に帰属する四半期純利益は38百万円(前年同期は21億61百万円の親会社株主に帰属する四半期純損失)となりました。
② 各報告セグメントの状況
(リテールソリューション事業)
国内及び海外市場向けPOSシステム、国内市場向けオートIDシステム、並びにそれらの関連商品等を取り扱っているリテールソリューション事業は、競合他社との競争激化が続く厳しい事業環境の中で、グローバルリテールプラットフォーム「ELERA」及び戦略的パートナーシップによるソリューションビジネスの拡大、リカーリングビジネスの強化、新規事業の拡大のためのリテールイノベーション(デジタル人財強化・「ELERA」の進化・共創の場の充実・パートナー連携強化)への積極投資等に取り組んでまいりました。
国内市場向けPOSシステムは、原材料の高騰、物価上昇等の影響により厳しい状況が続きましたが、セルフレジ、決済端末、スマートレシート等の拡販に注力するとともに、販売価格の改定等の施策に取り組んだことにより、売上は増加いたしました。
海外市場向けPOSシステムは、為替の影響や、米州で販売が増加したことなどにより、売上は増加いたしました。
国内市場向けオートIDシステムは、特定顧客向けを中心にエントリー機やモバイル機の販売が伸長したことにより、バーコードプリンタ全体の販売台数は増加しましたが、中高級機種の販売が減少したことなどから、売上は減少いたしました。
この結果、リテールソリューション事業の売上高は、691億24百万円(前年同期比9%増)となりました。また、同事業の営業損失は、為替の影響による国内市場向けPOSシステムの損益悪化、及び海外市場向けPOSシステムの損益悪化等により、8億28百万円(前年同期は72百万円の営業利益)となりました。
(ワークプレイスソリューション事業)
国内及び海外市場向け複合機、海外市場向けオートIDシステム、国内及び海外市場向けインクジェットヘッド、並びにそれらの関連商品等を取り扱っているワークプレイスソリューション事業は、ポストコロナの働き方改革・オフィスのDX推進による印刷量の減少、競合他社との競争激化が続く厳しい事業環境の中で、「コア事業の基礎収益力向上」に注力するとともに、成長領域での事業拡大に向けて、オートID事業、ドキュメントソリューション・データソリューション、顧客サポートビジネスの展開等に取り組んでまいりました。
複合機は、販売価格の改定施策や高機能機種の供給等に注力したことにより、米州及び欧州等で販売が堅調であったことに加え、為替の影響もあって、売上は増加いたしました。
海外市場向けオートIDシステムは、米州、欧州、アジア等の各地域で販売が減少したことから、売上は減少いたしました。
インクジェットヘッドは、主に海外顧客向けの販売が減少したことから、売上は減少いたしました。
この結果、ワークプレイスソリューション事業の売上高は、544億75百万円(前年同期比16%増)となりました。また、同事業の営業利益は、製品供給量の回復や販売価格の改定等に伴う売上高の増加、これまでに実施した構造改革・構造転換の効果等により、21億15百万円(前年同期比19億84百万円増)と大幅増益を達成いたしました。
(注)オートIDシステムとは、ハード・ソフトを含む機器により、自動的にバーコード、ICタグなどのデータを取り込み、内容を識別・管理するシステムをいいます。
当第1四半期連結会計期間の資産は、前連結会計年度に比べ60億89百万円増加し、3,167億81百万円となりました。これは主に、流動資産の「現金及び預金」が80億38百万円、「受取手形、売掛金及び契約資産」が38億1百万円減少しましたが、流動資産の「商品及び製品」が77億48百万円、「グループ預け金」が50億93百万円、「その他」が22億4百万円、固定資産の「有形固定資産」が8億61百万円、投資その他の資産の「その他」が18億17百万円増加したことなどによります。
負債は、前連結会計年度に比べ46億15百万円増加し、2,131億1百万円となりました。これは主に、流動負債の「支払手形及び買掛金」が19億50百万円、「その他」が21億52百万円、固定負債の「退職給付に係る負債」が2億2百万円増加したことなどによります。
純資産は、前連結会計年度に比べ14億73百万円増加し、1,036億79百万円となりました。これは主に、「為替換算調整勘定」が23億73百万円、「利益剰余金」が親会社株主に帰属する四半期純利益により38百万円増加しましたが、「利益剰余金」が配当金の支払いにより11億6百万円減少したことなどによります。
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等及び経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等について重要な変更はありません。
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
また、当第1四半期連結累計期間において、新たに発生した当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題はありません。
当第1四半期連結累計期間における当社グループの研究開発費の総額は、63億61百万円であります。
なお、当第1四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
㈱リコー(以下「リコー」という。)と当社は、2023年5月19日、吸収分割等により複合機等の開発・生産に関する事業を統合(以下「本事業統合」という。)するに当たっての諸条件を定めた事業統合契約及び本事業統合に係る株主間契約を締結することを両社の取締役会で決議し、同日に、これらの契約を締結いたしました。
本事業統合及び吸収分割の概要は、次のとおりであります。
1.背景・環境認識
オフィス向けプリンティング市場は、新型コロナウイルス感染症拡大による印刷量の急激な減少からは回復傾向にあるものの、それ以前から続くペーパーレス化の進展は継続しており、世界市場全体では今後も緩やかに減少する傾向となっております。
また、リモートワークの拡大、国内の人口減少に伴う人手不足の深刻化等を背景として、オフィスや現場におけるさまざまな業務のデジタル化ニーズが顕在化しており、各社はDX(デジタルトランスフォーメーション)需要を成長分野と位置付けて、IT(情報技術)を使ったソリューションの開発・提供に力を入れております。
各社の競争軸がハードウエア単体からソフトウエアやサービスを組み合わせた課題解決に移行するなかで、プリンティング機器の開発・生産の競争力強化は共通の課題となっております。また、地政学リスクの高まりに対応する、柔軟かつ強固なサプライチェーンの構築を求められております。一方、オフィスや現場の業務のデジタル化に向けて、プリンティングの関連技術をベースにした新たな顧客価値創出の可能性が広がっております。
2.本事業統合の概要
リコーは、使命と目指す姿に「“はたらく”に歓びを」を掲げ、持続的な成長とさらなる発展を目指してデジタルサービスの会社への変革に取り組んでおります。お客様に寄り添い、各種エッジデバイスと最適なアプリケーションを組み合わせてお客様の業務プロセスの変革と新たな価値創造に貢献しております。
当社は、経営理念である「ともにつくる、つぎをつくる。」を実践し、お客様やパートナーとともに新たな価値と社会課題解決のためのソリューションを共創するプラットフォーマーとして「グローバルトップのソリューションパートナー」になることを目指しております。
両社は、先に示した市場環境の変化に対応するために、複合機等の開発・生産を担う合弁会社を組成し、以下を実現していきます。
(1) オフィスプリンティング分野のものづくりの競争力・事業基盤の強化
オフィス向けプリンティング機器の開発・生産に関する両社の技術的な強みを持ち寄り、企画・設計開発機能の拡充を図ります。また、部品や材料の共同購買や生産拠点の相互活用を進めるとともに、地政学リスクの高まりに柔軟に対応するレジリエントなサプライチェーンの構築を進め、より一層強いものづくりの実現を目指します。さらに、使用済みの複合機を回収し、リユース・リサイクルする取り組みについても効率化や高度化を図り、循環型社会の実現に貢献していきます。
(2) 両社の技術・リソースを活用した新たな現場ソリューションの共同企画・開発
また、本事業統合の実現により両社の保有するリソースをイノベーションの領域や個々の差異化領域により注力できるようにシフトし、競争力を高めて事業基盤の強化を図ります。さらに、当社が持つバーコードやRFID等を活用した自動認識技術と、リコーが持つカメラやプロジェクター等の光学・画像処理技術を融合し、顧客のDXを支援する新たなソリューションの共同企画・開発に取り組みます。
両社は、共創により生み出した競争力のある高品質・高付加価値な製品を、それぞれのブランドで、それぞれの会社のユニークなユーザーエクスペリエンスを追求した製品として世界市場向けに提供します。それぞれの販売チャネルを通じて、さまざまなソフトウエアやサービスと組み合わせたソリューションとして提供し、顧客基盤や強みを生かしてお客様の業務ごとのニーズに寄り添ったデジタル化やワークフロー改善による生産性の向上に貢献します。そして、お客様が取り組むオフィスや現場のDX実現を支援することで、社会課題の解決に貢献します。
3.本事業統合の要旨
(1) 本事業統合の方式
本事業統合の範囲は、両社の国内・海外の複合機等の開発・生産に関する事業(但し、当社の一部の国における事業(注)は除くものとし、これらを総称して以下「対象事業」という。リコーの対象事業は「リコー対象事業」、当社の対象事業は「当社対象事業」という。)です。リコー対象事業及び当社対象事業をリコーの日本の子会社であるリコーテクノロジーズ株式会社(以下「本合弁会社」という。)に承継させるため、主として吸収分割の方法により、本事業統合を実施します。
また、本事業統合後の本合弁会社への出資比率は、リコーが85%、当社が15%とします。
なお、以下においては、本事業統合を実施するためのリコーの吸収分割を「リコー吸収分割」といい、リコーと本合弁会社の間で締結されるリコー吸収分割のための吸収分割契約を「リコー吸収分割契約」といいます。また、本事業統合を実施するための当社の吸収分割を「当社吸収分割」といい、当社と本合弁会社の間で締結される当社吸収分割のための吸収分割契約を「当社吸収分割契約」といいます。さらに、リコー吸収分割と当社吸収分割をあわせて、以下「本吸収分割」といい、リコー吸収分割契約と当社吸収分割契約をあわせて、以下「本吸収分割契約」といいます。
(注)当該事業についても、所定の手続が完了した後、当社の判断により、当社対象事業に含める可能性があります。
(2) 本事業統合の日程
(注1)リコー吸収分割及び当社吸収分割のいずれも、会社法第784条第2項の規定に基づく簡易吸収分割として、両社の株主総会における承認を得ずに行う予定です。
(注2)本事業統合の実施は、日本その他の国又は地域における競争法上の手続(届出等の手続及びクリアランス等の取得を含む。)及び外資規制に基づく届出等の手続がすべて完了していること、並びに両社の対象事業の資産、事業、財務状態、経営成績又はキャッシュフローの状況その他の価値に重大な悪影響を及ぼす、又は及ぼす具体的なおそれのある事態が発生又は発覚していないこと等を条件としています。
(注3)上記の日程は、現時点での予定であり、今後本事業統合のための手続を進める中で、関係当局からの許認可等の取得やその他の理由により、両社で協議の上、上記日程を変更する場合があります。
4.本吸収分割の概要
(1) 本吸収分割の目的
上記「1.背景・環境認識」「2.本事業統合の概要」をご参照ください。
(2) 本吸収分割の日程
上記「3.本事業統合の要旨」の「(2)本事業統合の日程」をご参照ください。
(3) 本吸収分割の方式
リコー吸収分割は、リコーを吸収分割会社、本合弁会社を吸収分割承継会社とする吸収分割です。当社吸収分割は、当社を吸収分割会社、本合弁会社を吸収分割承継会社とする吸収分割です。
(4) 本吸収分割に係る割当の内容
本合弁会社は、本吸収分割の効力発生により承継する権利義務の対価として、両社に対して本合弁会社の普通株式を割当て交付しますが、本合弁会社が新株を発行するか否か、及び割当て交付する当該普通株式の数は現時点では確定しておりません。その内容が確定次第速やかにお知らせいたします。
(5) 吸収分割承継会社が承継する権利義務
本吸収分割により、両社の対象事業に関する権利義務であって、本吸収分割契約に定める権利義務を本合弁会社に承継します。
5.本吸収分割に係る割当ての内容の根拠等
(1) 割当ての内容の根拠及び理由
本吸収分割によりリコー及び当社から分割される対象事業における収益の状況、将来の見通し等を総合的に勘案し、両社間で真摯に協議を重ねた結果、上記の本吸収分割に係る割当てを行うことで合意に至ったものです。なお、上記のとおり、本合弁会社が両社に対して割当て交付する当該普通株式の数等は現時点では確定しておりません。
(2) 算定に関する事項
両社は、本吸収分割に関して、算定機関から算定書は取得しておりません。
6.吸収分割承継会社(本合弁会社)の概要
7.分割する事業の概要
分割する部門の事業内容
8.本吸収分割後の吸収分割承継会社の状況
本吸収分割後の吸収分割承継会社の名称、所在地、代表者役職・氏名、事業内容、資本金、決算期については、いずれも現時点では確定しておりません。なお、吸収分割承継会社の名称については、本吸収分割の効力発生日(本事業統合の効力発生日)までに現時点の吸収分割承継会社の名称から変更する予定です。