当第1四半期連結累計期間において、当四半期報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクの発生又は前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」についての重要な変更はありません。なお、文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものです。
重要事象等について
当社グループは、平成29年3月期から令和3年3月期まで、継続的な売上高の減少傾向にありました。しかしながら、事業構造改革の実施などにともない損益は回復基調にあり、前連結会計年度におきましては、売上高は6,900,896千円となり前々年同期比1,160,947千円(20.2%)の増加、営業利益は181,175千円(前々年同期は80,580千円)、経常利益は257,387千円(前々年同期は189,895千円)、親会社株主に帰属する当期純利益は175,553千円(前々年同期は親会社株主に帰属する当期純損失128,166千円)とそれぞれ黒字計上となりました。また、営業キャッシュ・フローも217,709千円の収入(前々年同期は173,640千円の支出)を計上いたしました。
当第1四半期連結累計期間におきましては、売上高は1,446,961千円となり前年同四半期比273,593千円(15.9%)の減少、営業損失は29,704千円(前年同四半期は営業利益437千円)、経常利益は135,575千円(前年同四半期は273,479千円)、親会社株主に帰属する四半期純利益は104,659千円(前年同四半期は208,582千円)をそれぞれ計上いたしました。また、営業キャッシュ・フローは、77,670千円の収入(前年同四半期は135,795千円)を計上しております。詳細につきましては、「第2 事業の状況 2 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績の状況」に記載のとおりです。今後は、金融引締めや為替相場の変動、ウクライナ情勢などによる不透明感は残りますが、景気は緩やかな回復が続くことが期待されており、目標達成に向けての様々な取組みを実行することなどにより、通期では前期並みの業績を見込んでおります。しかしながら、当社グループは、設備及び運転資金につきまして、主に金融機関からの借入金に依存しており、総資産額に占める有利子負債の割合は、当第1四半期連結会計期間末において57.9%(前連結会計年度末は59.9%)と依然として高い水準が続いております。
これらの状況から、継続企業の前提に関する重要な疑義を生じさせるような事象が存在しております。
こうしたなか、当社グループは以下の施策を引き続き又は新たに実施することで、更なる収益体質の改善を実現してまいります。
令和2年度においては、ASEAN地域における製造部門であるNISSEY VIETNAM CO.,LTD.及びNISSEY CAMBODIA CO.,LTD.(以下、製造部門という。)におきまして、主要な設備投資の凍結及びそれにともなう減価償却費の削減、人員の適正化及び残業の抑制などによる労務費単価の圧縮、消耗品や電気料などの経費削減、当社及び当社の香港支店、メガネフレームの販売子会社である㈱村井の販売管理部門におきましては、役員報酬の減額、人員の適正化や再配置などによる労務費の削減、予算統制の厳格化による諸経費の削減などを、平成31年度より継続して推進してまいりました。令和3年度においては、一部を除き労務費経費の削減の施策はほぼ一巡しましたが、製造部門を中心に、グループ各社が相互協力のもと、連携を密にしながら製造活動を行い、在庫管理の徹底、生産性の向上及び製造原価の改善を図り、受注増加への対応を進めるとともに、サプライチェーンの基盤強化を行いました。令和4年度においても、製造部門を中心に、サプライチェーンの基盤強化を引き続き推進するとともに、採算性の向上を目指してまいりました。当年度においては、引き続き製造部門の採算性の向上を目指しながら、徐々にではありますが工場の生産ラインの半自動化または自動化の推進による生産性の向上及び製造原価の低減を進めるとともに、既存の事業領域にとどまらず、当社が有する精密加工技術を生かし、将来性のある販路拡大を目指してまいります。そして、黒字を維持拡大することなどにより、盤石な財務基盤の確立を図ります。また、これらの施策とは異なりますが、当第1四半期において、次項に記載のとおり、主に時計関連の取引先の在庫調整による受注減少に対応した様々な施策を実施しております。
財務面におきましては、当年度も当社グループの取引金融機関に対し、長期借入金元本の返済条項の緩和を要請し、要請しているすべての取引金融機関から同意を頂いており、今後も継続的な支援を受けられる見込みであります。また、当社は令和2年6月において、第三者割当増資200,003千円を実施しております。
なお、当社グループは、取引金融機関より借入金元本の一定期間の返済猶予を受けておりましたが、令和4年12月及び令和5年1月において、また令和5年6月において、借入金元本の一部返済を実行いたしました。それに加え、令和5年1月において、NISSEY VIETNAM CO.,LTD.の財務基盤の強化を目的として、同社に対して700,000千円のデット・エクイティ・スワップ(債務の株式化)を実施いたしました。
これらの具体的な対応策を実施又は継続することにより、継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないものと判断しております。
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものです。
当第1四半期連結累計期間(以下、当第1四半期という。)における世界経済は、ウクライナ情勢により一部の地域において弱さがみられ、また、金融引締めに伴う影響などによる下振れリスクが懸念されるものの、アメリカや中国を含むアジア地域などにおいて景気は緩やかに回復しています。国内においても、雇用・所得環境が改善する下で、個人消費や設備投資などに持ち直しの動きがみられ、景気は緩やかに回復しています。
このような状況下、当社グループは業績拡大のため、またグローバルに信頼される企業集団としてその地位を着実に築いていくため、前中期経営計画である「ASEANプロジェクトⅡ期」(令和5年3月期を最終年度とする4ヵ年計画)のコンセプトを引継ぎながら、「既存事業の維持拡大と事業領域の拡大」「ASEAN生産拠点の効率化」「盤石な財務基盤の確立」をテーマに“手のひらロマンで世界を刻む”をコーポレートスローガンに掲げ、目標の達成に向けて取り組んでおります。
なお、令和5年度を初年度とする中期経営計画につきましては、世界的にコロナ禍からの緩やかな持ち直しが続く一方で、ウクライナ情勢やエネルギー価格の高騰などによる世界経済減速の影響に加え、取引先の資材調達における脱中国化の動向について、令和6年度以降の当社グループに与える影響を見通せないことなどにより、現時点では適正かつ合理的な算定が困難であることから開示しておりません。
その結果、当第1四半期の連結売上高は1,446,961千円(前年同四半期は1,720,554千円)となり、前年同四半期比では273,593千円(15.9%)減少しました。これは、主に時計関連の取引先の在庫調整による一時的な受注減少の影響などによるものですが、受注は下期にかけて回復すると予測しております。
損益につきましては、売上総利益は、為替相場の円安による製造コストの増加などの影響がもあったものの、時計関連の受注減少に対応するため、製造子会社であるNISSEY VIETNAM CO.,LTD.及びNISSEY CAMBODIA CO.,LTD.におきまして、勤務体制の2直から1直への変更及び週休1日から週休2日への変更、残業時間ゼロの実現、一部従業員の自宅待機など一時的ではありますが、過去に例のない製造コスト削減対策の迅速かつ確実な実施により、また、平成31年度から取り組んでおりました事業構造改革にともなう製造部門の採算性の向上効果などもあり、売上高の大幅な減少に比べ、前年同四半期比では38,398千円(12.2%)の減少にとどまり276,457千円(前年同四半期は314,856千円)となりました。営業損失は、メガネフレーム事業の販売費及び一般管理費のコスト削減効果はありましたが、売上総利益の減少などにより29,704千円(前年同四半期は営業利益437千円)となりました。経常利益は、円安にともなう在外子会社向け外貨建債権の為替換算による為替差益の計上などにより135,575千円(前年同四半期は273,479千円)となりました。親会社株主に帰属する四半期純利益は、当社及びメガネフレームの販売子会社である㈱村井の黒字決算による法人税の計上などにより104,659千円(前年同四半期は208,582千円)となりました。
セグメントの経営成績は次のとおりです。
当社グループのセグメントごとの連結業績 (単位:千円)
① 時計関連
時計関連の売上高は966,407千円となり、前年同四半期比で200,585千円(17.2%)減少しました。このうち、時計バンドの売上高は、海外の取引先は、ドル高の影響などもあり、新規受注の獲得に厳しい状況が続いており約55%の減少となりました。また、国内の取引先は、前述の取引先の在庫調整の影響による受注減少にともない約24%の減少となりました。時計外装部品の売上高も同様に、国内の取引先からの受注が減少しており約3%の減少となりました。
これにより、前述の製造コストの削減効果はありましたが、セグメント損失は78,800千円(前年同四半期はセグメント利益45,119千円)となりました。なお、今後につきましては、下期にかけては収益の回復を見込んでおり、ASEAN生産拠点の効率化や採算性の向上も併せて実施することなどにより、通期では前期並みのセグメント損益を目指してまいります。
② メガネフレーム
メネフレームの売上高は255,342千円となり、前年同四半期比で47,035千円(15.6%)減少しました。このうち㈱村井は、主要ブランドであるagnès b.(アニエスベー)やJILL STUART(ジルスチュアート)は、大手チェーン店からの受注の期ずれなどもあり、25,161千円(14.8%)の減少となりました。しかしながら、利益率の低い一部のブランドの販売終了はありましたが、展示会での受注も回復の兆しが見えており、また前期途中からの訪問営業の完全再開などにより、総じてみると売上高はコロナ禍前の水準に戻りつつあります。
これにより、ロイヤリティなどの販売費及び一般管理費のコスト削減効果もあり、セグメント利益は31,750千円(前年同四半期は992千円)となりました。なお、今後につきましては、為替相場の円安にともなう仕入コスト上昇などの懸念はありますが、損益を重視した営業の強化継続や世界的ファッションデザイナー山本耀司のブランドであるYohji Yamamoto(ヨウジヤマモト)など主要ブランド以外の既存ブランドの底上げを図るなど、更なる収益の拡大を目指してまいります。
③ 釣具・応用品
釣具・応用品の売上高は225,210千円となり、前年同四半期比で25,972千円(10.3%)減少しました。高級品向けを中心に好調を維持していた釣具用部品は、受注は堅調に推移していますが、コロナ禍の高需要からの落ち着きもあり、売上高は17,760千円(7.5%)の減少となりました。応用品の売上高は、コロナ禍からの受注の減少が継続しており、8,807千円(61.3%)の減少となりました。
しかしながら、製造部門の採算性の向上や前述の製造コスト削減の波及効果もあり、セグメント利益は13,748千円(前年同四半期はセグメント損失44,626千円)となり黒字に転換しました。なお、今後につきましては、時計関連と同様にASEAN生産拠点の効率化や採算性の向上の実施などにより、更なるセグメント損益の改善を図ってまいります。
当第1四半期連結会計期間末における総資産は5,514,249千円となり、前連結会計年度末と比べ212,743千円増加しました。このうち、流動資産は2,957,778千円となり、150,366千円増加しました。これは主に、現金及び預金及び売掛金の増加などによるものです。固定資産は2,556,471千円となり、62,376千円増加しました。これは主に、為替相場の円安にともなう在外子会社の外貨建有形及び無形固定資産の増加などによるものです。
負債合計は4,264,560千円となり、224,767千円増加しました。このうち、流動負債は3,735,147千円となり、220,454千円増加しました。これは主に、支払手形及び買掛金の増加などによるものです。固定負債は529,412千円となり、4,313千円増加しました。これは主に、退職給付に係る負債の増加などによるものです。
純資産は1,249,688千円となり、12,023千円減少しました。これは主に、親会社株主に帰属する四半期純利益の計上による利益剰余金の増加、為替相場の円安にともなう為替換算調整勘定の減少などによるものです。
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
当第1四半期連結累計期間の研究開発費については、特記すべきものはありません。
当第1四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。