当第1四半期連結累計期間(2023年4月1日から2023年6月30日まで)において、新たな事業等のリスクの発生又は前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて重要な変更はありません。
(1) 経営成績
当社グループの当第1四半期連結累計期間における事業環境は、国内では、ウィズコロナの下で社会活動や人流が増加し、緩やかな回復基調で推移した一方で、海外では、欧米を中心とした金融引き締め等による景気の下振れリスク、物価上昇に対する懸念等、先行きに対し不透明感のある状況が続いております。
このような状況下、売上収益は1兆612億円(前年同期比453億円減)となりました。利益面では、コア営業利益は508億円(同213億円減)、営業利益は697億円(同17億円増)、税引前四半期利益は688億円(同63億円減)、親会社の所有者に帰属する四半期利益は425億円(同24億円減)となりました。
(注) 1 当社グループは、IFRSに基づいて、要約四半期連結財務諸表を作成しております。
2 コア営業利益は、営業利益から非経常的な要因により発生した損益(事業撤退や縮小から生じる損失等)を除いて算出しております。
② 各セグメントの業績
各セグメントの売上収益及びコア営業利益の状況は、以下のとおりです。
(注) セグメント間の取引については、相殺消去しております。
<コア営業利益 増減要因>
(注) その他差には、在庫評価損益の前第1四半期連結累計期間(300億円)と当第1四半期連結累計期間(△6億円)の差額△306億円、持分法投資損益の差額△13億円等の金額が含まれております。

当第1四半期連結累計期間におけるセグメント別の業績の概要は、以下のとおりです。
(ポリマーズ&コンパウンズ、フィルムズ&モールディングマテリアルズ、アドバンストソリューションズ)
当セグメントの売上収益は2,909億円(前年同期比258億円減)となり、コア営業利益は92億円(同131億円減)となりました。
ポリマーズ&コンパウンズサブセグメントにおいては、販売価格の是正を推し進めたものの、三菱エンジニアリングプラスチックス㈱の一部株式の譲渡影響に加え、エレクトロニクス用途等の需要が減退したこと等により、売上収益は減少しました。
フィルムズ&モールディングマテリアルズサブセグメントにおいては、販売価格の是正を推し進めたものの、エレクトロニクス用途をはじめとして、総じて需要が減退したこと等による販売数量の減少により、売上収益は減少しました。
アドバンストソリューションズサブセグメントにおいては、販売価格の是正を推し進めたものの、半導体関連事業を中心に販売数量が減少したことにより、売上収益は減少しました。
当セグメントのコア営業利益は、原燃料価格等の価格転嫁を推し進めたものの、総じて需要が低迷したこと等により、大幅に減少しました。
当第1四半期連結累計期間に当セグメントにおいて当社グループが実施又は発生した主な事項は、以下のとおりです。
・電解液事業の拡大に向け、Neogen Chemical Limited(本社:インド・マハラシュトラ州)と、インドにおけるリチウムイオン二次電池(LIB)用電解液の製造技術ライセンス供与に関する契約を2023年4月に締結しました。また、フッ素ケミカルメーカーのKoura社(本社:アメリカ・マサチューセッツ州)と、北米におけるLIB用電解液のサプライチェーン強化などに向けた協業検討を実施する覚書を2023年4月に締結しました。
・負極材事業の拡大に向け、LIB用正極材メーカーの韓国L&F Co., Ltd.(本社:大韓民国テグ市)と、米国FTA締結国におけるLIB用負極材のサプライチェーン強化などに向けた協業検討を実施する覚書を締結しました。
ロ 産業ガスセグメント(産業ガス)
当セグメントの売上収益は3,068億円(前年同期比329億円増)となり、コア営業利益は398億円(同103億円増)となりました。
国内外の需要は軟調であったものの、価格マネジメントや為替影響等により、売上収益及びコア営業利益はともに増加しました。
当第1四半期連結累計期間に当セグメントにおいて当社グループが実施又は発生した主な事項は、以下のとおりです。
・Terranova nv(本社:ベルギー)とLuminus(本社:ベルギー)とともに、グリーン水素を製造する合弁会社Terranova Hydrogen NV(本社:ベルギー ゼルザーテ)を設立し、グリーン水素製造プラントを建設し、運営します。製造開始は2025年初頭を予定しています。
当セグメントの売上収益は1,019億円(前年同期比37億円増)となり、コア営業利益は100億円(同60億円増)となりました。
国内医療用医薬品で薬価改定等の影響を受けたものの、重点品や米国で発売した筋萎縮性側索硬化症(ALS)治療薬「RADICAVA ORS®」の販売が順調に推移したことにより、売上収益は増加しました。コア営業利益は、メディカゴ社の事業撤退に伴う研究開発費等の減少により、増加しました。
当第1四半期連結累計期間に当セグメントにおいて当社グループが実施又は発生した主な事項は、以下のとおりです。
・エダラボン経口懸濁剤(開発コード:MT-1186)について、筋萎縮性側索硬化症(ALS)を適応症として、2023年5月にスイス(製品名:「RADICAVA® Oral Suspension」)で承認を取得しました。同剤は、米国・カナダ・日本で既に承認されています。
当セグメントの売上収益は690億円(前年同期比188億円減)となり、コア営業利益は9億円の損失(同37億円減)となりました。
MMAモノマー等の市況の下落に加え、欧米での需要の減退に伴い販売数量が減少したことにより、売上収益は減少しました。コア営業利益は、英国のキャッセル工場閉鎖に伴う費用の減少はあるものの、市況下落や需要減退の影響を受けて、減少しました。
ホ ベーシックマテリアルズセグメント(石化、炭素)
当セグメントの売上収益は2,427億円(前年同期比264億円減)となり、コア営業利益は80億円の損失(同232億円減)となりました。
石化サブセグメントにおいては、エチレンセンターの定期修理の影響が縮小したものの、需要の減退等により販売数量が減少したことに加え、原料価格の下落等に伴い販売価格が下落したことにより、売上収益は減少しました。
炭素サブセグメントにおいては、需要の減退により販売数量が減少したことに加え、原料価格の下落等に伴いコークスの販売価格が下落したことにより、売上収益は減少しました。
当セグメントのコア営業利益は、ポリオレフィン等において原料と製品の価格差が拡大したものの、原料価格の下落に伴い在庫評価損が発生したことに加え、需要の減退等による販売数量の減少により、大幅に減少しました。
ヘ その他
その他部門においては、売上収益は499億円(前年同期比109億円減)となり、コア営業利益は36億円(同21億円増)となりました。
ト グループ全般
当社グループは、2021年度から2025年度までの経営方針「Forging the future 未来を拓く」に基づき、「One Company, One Team」の考えによるフラットな組織体制への移行を進めています。これに伴い、2023年10月を目途に、当社と三菱ケミカル㈱のシンガポールにおけるそれぞれの子会社を当事者とするグループ内組織再編を行い、分散している管理機能を再編し集約、最適化することにより、経営効率の向上を図ることといたしました。
当第1四半期連結累計期間の営業活動によるキャッシュ・フローは、従業員賞与及び法人税等の支払いもありましたが、税引前四半期利益や減価償却費等により550億円の収入(前年同期比315億円の収入の増加)となりました。
当第1四半期連結累計期間の投資活動によるキャッシュ・フローは、投資の売却及び償還による収入等があったものの、有形固定資産及び無形資産の取得632億円等により、573億円の支出(前年同期比53億円の支出の減少)となり、フリー・キャッシュ・フロー(営業活動及び投資活動によるキャッシュ・フロー)は、23億円の支出(前年同期比368億円の支出の減少)となりました。
当第1四半期連結累計期間の財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払い278億円等があったものの、社債及び借入金の増加282億円等により、5億円の収入(前年同期比324億円の収入の減少)となりました。
これらの結果、当第1四半期連結累計期間末の現金及び現金同等物残高は前連結会計年度末に比べて136億円増加し、3,108億円となりました。
(注) ネットD/Eレシオ=ネット有利子負債(*1)/親会社の所有者に帰属する持分
(*1) ネット有利子負債=有利子負債-(現金及び現金同等物+手元資金運用額(*2))
(*2) 手元資金運用額は、当社グループが余剰資金の運用目的で保有する現金同等物以外の譲渡性預金・有価証券等です。
当第1四半期連結会計期間末の資産合計は、定期修理等による販売減に伴う営業債権の減少があったものの、円安の進行に伴う在外連結子会社の資産の円貨換算額の増加等により、5兆9,928億円(前連結会計年度末比2,185億円増)となりました。
当第1四半期連結会計期間末の負債合計は、仕入減少に伴う営業債務の減少等がありましたが、社債及び借入金の増加等により、3兆8,525億円(前連結会計年度末比666億円増)となりました。
なお、当第1四半期連結会計期間末のリース負債を含む有利子負債は、2兆4,699億円(前連結会計年度末比941億円増)となりました。
当第1四半期連結会計期間末の資本合計は、配当による減少がありましたが、親会社の所有者に帰属する四半期利益の計上や、在外営業活動体の換算差額の増加等により、2兆1,403億円(前連結会計年度末比1,519億円増)となりました。
これらの結果、当第1四半期連結会計期間末の親会社所有者帰属持分比率は、27.9%(前連結会計年度末比0.8ポイント増)となり、ネットD/Eレシオは、1.29(前連結会計年度末比0.04減)となりました。
当第1四半期連結累計期間の研究開発費の総額は288億円です。
当第1四半期連結会計期間(2023年4月1日から2023年6月30日まで)において、新たに締結した又は解約した重要な契約はありません。
なお、2023年7月、三菱ケミカル㈱は、保有するクオリカプス㈱の全株式を、Roquette Frères SAへ譲渡することで同社と合意し、株式譲渡契約を締結しました。詳細は、「第4 経理の状況 1 要約四半期連結財務諸表 要約四半期連結財務諸表注記 12.後発事象」をご参照ください。