第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

当第1四半期累計期間において、新たな事業等のリスクの発生、または、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。

なお、下記の文中における将来に関する事項は、当四半期会計期間の末日現在において当社が判断したものであります。

当社は、2020年3月期以降前事業年度にいたるまで、4事業年度連続で営業損失を計上しております。このため、継続企業の前提に関する重要事象等が存在している可能性があります。しかしながら、財務面におきましては、当第1四半期会計期間末での現預金及び余資運用残高は1,949百万円、自己資本比率も96.8%と、いずれも高い水準にあります。当事業年度以降も堅固な財務体質を維持しつつ、新技術の開発と営業活動の強化を推し進め売上高の伸長を図るとともに、不要不急な経費の圧縮等に注力し、損益状況のさらなる改善、黒字化を図ってまいります。従いまして、継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないと判断しており、四半期財務諸表の注記には記載しておりません。

 

2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期会計期間の末日現在において判断したものであります。

(1)財政状態及び経営成績の状況

 当第1四半期累計期間(2023年4月1日~2023年6月30日)における我が国経済は、新型コロナウイルス感染症対策のための各種措置が緩和・解除され、インバウンド需要等を通じて飲食・旅行業界を中心に内需関連に回復期待が高まりました。しかしながら、円安の影響も大きく受けた各種輸入物価の上昇が消費者物価の上昇に波及してくる一方、実質賃金の上昇はなかなか進まず、内需の本格回復はみられないまま推移しました。一方、目を海外に転じると、米国や欧州では、通常の経済運営に戻っているものの、中国ではゼロ・コロナ政策の修正により同感染症変異株による感染再拡大が進むなど予断を許さないほか、昨年2月に始まったロシアによるウクライナ侵攻が収束の兆しを見せず、各種エネルギー価格、食料価格などの高騰やサプライチェーンの混乱によるインフレ昂進と各国中央銀行による金利引き上げで景気後退が懸念されるなど、先行き大きな不安を残しながら推移しました。

 このような中、当社の主要顧客業界である電子機器関連業界は、事業の再編を進めつつも、新興国向けに機能・性能を絞った製品の開発を進める一方、競争力の源泉である優れたアルゴリズムを用いた映像・画像・音声の圧縮伸張技術を追求し続けております。

 具体的には、携帯型端末においてはワンセグ機能に加え、より高画質、大画面の方向に向かっていることから、映像・画像の圧縮伸張コア技術であるビデオコーデックにおける優れたアルゴリズムを市場が求めております。また、デジタル情報家電においても、高画質化に加え高音質化が求められており、低消費電力と合わせてそれらを実現するオーディオコーデックが期待されてきております。さらに、動画像の配信・伝送分野においても、低ビット・レートでも高画質、高音質、低遅延を実現する圧縮伸張技術が必要不可欠のものとなっております。

 このような状況下、DMNAアルゴリズムを用いて高画質、高音質、低遅延はもちろん、地球環境にやさしい省エネルギーなグリーン製品群を提供している当社は、国際標準規格に基づく圧縮伸張技術の機能強化ならびに受注活動を行うとともに、独自規格のオリジナル・コーデックや圧縮してもデータが劣化しないロスレス技術、ソリューション製品としての各種低遅延伝送装置などをさらに国内外の市場に投入すべく営業努力を重ねております。

 当第1四半期におきましては、ソフトウェアIPの評価ライセンス契約1件、国内外放送局向け等の低遅延伝送装置案件、業務用プリンタ向けFPGA搭載基板の追加受注、受託業務2件等の獲得に成功しております。

 一方、費用・損益面では、売上高の伸び悩みにより販管費などのコストを賄うことができず、損失を計上することとなりました。

 なお、当社の売上高は、主要顧客の決算期末(主として9月と3月)に集中する傾向がある一方、販管費等のコストは、各四半期とも大幅な変動はない、という特徴を有しております。

 

 以上の結果、当第1四半期累計期間の売上高は79百万円(前年同期比14.7%増)となり、経常損失83百万円(前年同期は経常損失74百万円)、四半期純損失84百万円(前年同期は四半期純損失74百万円)となりました。

 部門別の業績につきましては、次のとおりです。

 

(ソフトウェアライセンス事業)

 営業活動におきましては、単体IPでのライセンス営業から複数IPをモジュール化してのライセンス営業に力をいれました。

 主要な案件としましては、次のとおりです。

 《評価ライセンス》

・映像鮮明化ソフトウェアIP:車載機器向け

 以上の結果、当第1四半期累計期間の売上高は19百万円となりました。

 

(ハードウェアライセンス事業)

 営業活動におきましては、4K技術、ロスレス技術、H.265、スムージング技術を中心にライセンス営業活動、海外案件獲得活動を展開しましたが、獲得案件はありませんでした。

 以上の結果、当第1四半期累計期間の売上高は35百万円となりました。

 

(ソリューション事業)

 営業活動におきましては、当社の既存技術と開発力をベースに顧客のカスタム案件の獲得およびオリジナル・コーデックを用いて低遅延・高画質を両立させた小型版画像伝送システムや放送局向け低遅延送り返しシステムの販売活動を中心に展開しました。

 主要な案件としましては、次のとおりです。

 ・低遅延伝送装置関連の追加受注:米国放送局でのリモート・スタジオ用

 ・低遅延伝送装置:国内CATV局向け

 ・FPGA搭載基板の追加受注:業務用プリンタ向け

 ・Wi-Fi SyncViewer:株主総会向け

 ・低遅延伝送装置:防衛装備品向け

《受託業務》

 ・メディアプレーヤ改変業務:次期MPU向け

 ・音声アルゴリズム実証業務

 以上の結果、当第1四半期累計期間の売上高は24百万円となりました。

 

  ・財政状態

 当第1四半期会計期間末における総資産は、現金及び預金の減少などにより前事業年度末より98百万円減少し、2,200百万円となりました。負債は、未払法人税等や引当金の減少などにより前事業年度末より23百万円減少し70百万円となり、純資産は、四半期純損失の計上などにより前事業年度末から74百万円減の2,130百万円となりましたが、自己資本比率は、96.8%と高い水準を維持しております。

 

(2)経営方針・経営戦略等

 当第1四半期累計期間において、当社が定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

 

(3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 当第1四半期累計期間において、当社が優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。

 

(4)研究開発活動

 当第1四半期累計期間における研究開発活動の金額は、83百万円であります。

 なお、当第1四半期累計期間において、当社の研究開発活動の状況に重要な変更はありません。

 

(5)資本の財源及び資金の流動性についての分析

 当社は、当第1四半期会計期間末において現預金を1,147百万円有しており、また、長短借入金等の有利子負債はなく、自己資本比率は96.8%と極めて高い水準にあります。IPの開発を主業務とし、また、ファブレスメーカーである当社の資金需要は、運転資金需要が主なものであり、それにはすべて自己資金で対応可能となっております。

 

3【経営上の重要な契約等】

 当第1四半期会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。