第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

 当第2四半期連結累計期間において、新たな事業等のリスクの発生、または、前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」についての重要な変更はありません。

 

2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

 

(1)経営成績の状況

当第2四半期連結累計期間(2023年1月1日~2023年6月30日)におけるわが国経済は、コロナ禍からの正常化が進展したことにより、緩やかながらも持ち直しの動きが継続しました。一方で、ロシア・ウクライナ情勢の長期化や物価の上昇により、依然として先行きは不透明な状況が続いています。

このような社会情勢のなか、業務プロセスの自動化・効率化や新たなデジタルインフラへの対応等、企業によるDX(デジタルトランスフォーメーション)の動きが引き続き活発となりました。当社グループのお客様の多くが属する国内モビリティ産業においても、業務の生産性向上の観点だけではなく、消費者に提供する商品やサービスの付加価値を高め、新たな事業の創出へとつながるIT投資に積極的な姿勢が見られました。

当社グループは企業理念である「感謝と喜び」の心を根本として、中期経営計画(2022‐2028)に取り組んでいます。計画最終年度となる2028年12月期の業績目標として、連結売上収益325億円、営業利益130億円(営業利益率40%)、親会社の所有者に帰属する当期利益80億円を掲げ、2つの成長戦略である「クラウドの浸透」と「サービスの拡張」を推進しています。

計画初年度である前期(2022年12月期)は、売上収益の成長に向けた基盤作りとして、クラウドソフトウェアの提供を開始するとともに月額サブスクリプション型のビジネスモデルへの転換を行いました。計画2年目となる当期(2023年12月期)は、お客様のDXにつながるクラウドソフトウェア等の提案を積極的に行うことで、月額サブスクリプションでの提供数が大きく増加し、ストック売上の積上げが順調に進んだことから、売上収益は成長トレンドに転換したと考えます。

中期経営計画の業績目標を達成するためのこれら取組みと並行して、OPEN AI社の『ChatGPT』と、これまでモビリティ産業で培ってきたナレッジと蓄積された情報資産を活用した当社グループ独自の大規模言語モデル※1、および知識データベース※2を組み合わせて開発した生成AI機能をクラウドソフトウェア『.cシリーズ』等に搭載してまいります。この機能を活用頂くことで、モビリティ産業の業務効率化による生産性向上を支援し、慢性的な人材不足などの課題解決に努めると共に、モビリティ産業全体のDX化を推進してまいります。

また、自動車の車種情報や、部品情報、整備履歴等、当社グループが保有する知識データベースと独自開発モデルをもとに業務の異常、および不正を検知する分析AI機能を開発し、新たな基盤サービスとして展開予定です。これにより、当社グループが第三者機関のような中立的な立場から安心・安全な整備・修理手続きサービスの提供を行うことで、モビリティ産業全体の信用回復に貢献するとともに、カーオーナーが安心・安全で充実したカーライフを送ることができる社会の実現を目指してまいります。

これらお客様への各種提案や施策が順調に進捗するなか、当第2四半期連結累計期間におきましては、主力商材であるクラウドソフトウェア『.cシリーズ』を中心に月額サブスクリプション型ソフトウェアの販売を強化した結果、お客様総数が増加することで、ストック売上が増加しました。また、主に非モビリティ産業向けとなるパッケージソフトウェアの受注数も順調に進捗しました。コスト面においては、クラウドソフトウェアの提供基盤を強化する等、今後のサービス拡張に備えた先行投資を引き続き行いました。

以上の結果、当第2四半期連結累計期間の経営成績は、売上収益が73億90百万円(前年同期比13.3%増)、営業損失11億11百万円(前年同期13億98百万円の損失)、税引前四半期損失11億2百万円(同14億58百万円の損失)、親会社の所有者に帰属する四半期損失8億26百万円(同11億9百万円の損失)となりました。

 

 

当社グループはITサービス事業の単一セグメントですが、サービス区分別の売上内訳は以下のとおりとなります。

(単位:百万円)

区 分

前第2四半期連結累計期間

(自 2022年1月1日

  至 2022年6月30日)

当第2四半期連結累計期間

(自 2023年1月1日

  至 2023年6月30日)

前年同期比(増減率)

クラウドサービス

1,046

2,141

104.7%

パッケージシステム

5,474

5,248

△4.1%

合 計

6,520

7,390

13.3

 

クラウドサービス

『.cシリーズ』をはじめとした月額サブスクリプション型ソフトウェアの利用料や、自動車補修部品の受発注プラットフォームに係る利用料または手数料により構成されています。

月額サブスクリプション型ソフトウェアは主にモビリティ産業向けに販売しており、旧来のパッケージソフトウェアを利用されているお客様は、利用権満了に伴い(ほとんどが6年間の利用権)、順次『.cシリーズ』へと切り替わっています。また、『.cシリーズ』は利便性が高くメニュー体系も柔軟であるため、新規のお客様も増加しました。また、改正電子帳簿保存法に対応した『電帳.DX』等の副商材の提供数も増加しました。これら月額サブスクリプション型ソフトウェアの新規顧客数に伴い、クラウドサービスの売上収益は前年同期比で104.7%の増加となりました。

 

パッケージシステム

製造業をはじめ携帯ショップ、旅行業、バス運行業、機械工具商社等の非モビリティ産業に対応した業種特化型パッケージソフトの販売代金(リース販売または一括販売)のほか、パッケージソフトウェアの利用において必要となる各種サービスの手数料や、PC等の機器類・サプライの販売代金により構成されています。

パッケージソフトウェアの利用に係るサポートサービスのほか、非モビリティ産業向けパッケージソフトウェア及び機器類の販売が好調に進みました。一方で、販売代理店によるモビリティ産業向けパッケージソフトウェアのリース販売を終了したことに伴い、パッケージシステムの売上収益は前年同期比で4.1%の減少となりました。

 

※1 大規模言語モデル:自然言語処理の分野で使用される人工知能(AI)モデルの一種。大量のテキストデータを学習することで、自然言語の理解や生成、翻訳などのタスクを実行するために設計されている。

※2 知識データベース:特定の領域やテーマに関する知識や情報を収集、整理、管理するためのデータベース

 

(2)財政状態の状況

(資産)

当第2四半期連結会計期間末における資産は、前連結会計年度末に比べて21億92百万円増加し、357億28百万円となりました。流動資産は1億35百万円増加の66億90百万円、非流動資産は20億58百万円増加の290億38百万円となりました。流動資産の増加の主な要因は、現金及び現金同等物が71百万円減少したものの、その他の流動資産が1億7百万円、営業債権及びその他の債権が1億4百万円増加したことによるものです。非流動資産の増加の主な要因は、無形資産が10億34百万円、有形固定資産が5億92百万円、その他の金融資産が3億37百万円、繰延税金資産が1億67百万円増加したことによるものです。

 

(負債)

当第2四半期連結会計期間末における負債は、前連結会計年度末に比べて27億65百万円増加し、126億38百万円となりました。流動負債は26億83百万円増加の92億65百万円、非流動負債は82百万円増加の33億73百万円となりました。流動負債の増加の主な要因は、短期有利子負債が17億47百万円、契約負債が9億11百万円増加したことによるものです。非流動負債の増加の主な要因は、長期有利子負債が79百万円増加したことによるものです。

 

(資本)

当第2四半期連結会計期間末における資本は、前連結会計年度末に比べて5億73百万円減少し、230億90百万円となりました。資本の減少の主な要因は、その他の資本の構成要素が1億37百万円増加、自己株式が1億22百万円減少、資本剰余金が1億4百万円増加、利益剰余金が9億18百万円減少したことによるものであります。

(3)キャッシュ・フローの状況

当第2四半期連結会計期間末の現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べて71百万円減少し、33億86百万円となりました。

当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は以下のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動により得られた資金は、11億26百万円(前年同期比144.6%増)となりました。この主な要因は、税引前四半期損失11億2百万円があったものの、減価償却費及び償却費13億40百万円、契約負債の増加額9億11百万円があったことによるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動により使用した資金は、19億17百万円(前年同期比34.6%増)となりました。この主な要因は、無形資産の取得による支出19億円があったことによるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動により得られた資金は、7億17百万円(前年同期比10.4%増)となりました。この主な要因は、長期借入金の返済による支出4億38百万円、リース負債の返済による支出4億27百万円、配当金の支払額88百万円があったものの、短期借入金の純増額16億80百万円があったことによるものであります。

 

(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当第2四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。

 

(5)研究開発活動

当第2四半期連結累計期間における当社グループの研究開発活動の金額は40百万円であります。

なお、当第2四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。

 

3【経営上の重要な契約等】

当第2四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。