文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
(1) 会社の経営の基本方針
当社グループを取り巻く事業環境は大きく変化しており、企業価値の拡大を目指すお客様のニーズは、情報技術の進化やコーポレート・ガバナンスを取り巻く制度整備、ESG情報の開示に関する対応要請などを受け、高度化ならびに多様化しております。また、制度開示書類をはじめとした企業活動にかかわる文書の翻訳や海外上場のサポートなど、グローバルなソリューションへのニーズも増加の一途を辿っています。
私たちは経営理念である「社会の公器としての使命を果たす」を指針とし、社会・環境問題をはじめとするサステナビリティを巡る課題に事業活動を通じて貢献するとともに、お客様のニーズに応じた価値創造力を高めるため、お客様の企業価値向上をより広範囲にサポートする専門性とグローバル対応力を備えた体制の構築を図ります。
2019年12月2日に持株会社体制へ移行し、同日付で商号を「株式会社TAKARA & COMPANY」に変更しました。専門性の高いサービスを提供するコンサルティングファームとしての企業グループへの進化を進めてまいります。
持株会社体制としている目的
1. グループの一体化と戦略機能の強化
グループ全体の視点に立った経営戦略の立案により、グループ内経営資源の配分を最適化します。ディスクロージャー&IRのサービス提供を通じて築き上げた顧客基盤と、当社グループの“ブランド”への信頼を活かし、既存分野から周辺へサービス提供を拡げるべく、グループの一体経営を推進します。同時に、子会社事業も独自性・専門性の発揮による成長を目指し、戦略機能の強化を図ります。
2. 新規事業創出機能の強化
事業領域の拡大に向けて、当社グループとの親和性が高い外部企業を傘下に迎え入れる器づくりと、機動的な戦略的事業提携に対応し得る体制を実現します。
3. 経営者人財の確保・育成
グループ全体の変革を推進する次世代リーダーの育成に向けて、事業会社における幹部登用を積極化します。また、事業会社間の人事交流を活性化させ、グループ内で人財の流動性を高めることで、社員の成長を促進する機会を実現します。事業領域の拡大に合わせて、活躍の場を求める多様な資質を持つ人財を確保していきます。
4. スピーディーな意思決定が可能な経営体制の実現
各事業会社への権限委譲とともに経営責任の明確化を図り、それぞれの事業展開におけるスピーディーな意思決定と独立性を担保しつつ、全社視点でのマネジメントを確立します。
5. ダイバーシティ環境の実現
全社視点に立ったマネジメントの強化、適材適所の人財配置、事業内容に応じた組織デザインと事務プロセスの効率化を進め、さらなるダイバーシティ環境の推進を図ります。
■企業理念、目指す姿、行動指針
私たちは、事業を通してお客さまの情報化社会におけるコミュニケーションを支援し、資本市場にとって「なくてはならない企業」であり続けます。お客さまをはじめとするすべてのステークホルダーとともに私たちの使命を果たしながら、持続可能な社会づくりに貢献してまいります。

■気候変動をはじめとしたサステナビリティ課題への取組み
当社グループは、気候変動をはじめとしたサステナビリティ課題を経営課題の一つと認識しており、サステナビリティ委員会を設置し、検討を進めております。サステナビリティ基本方針のもと以下の5つのマテリアリティ(重要課題)を特定し、各マテリアリティにおいて2030年までのアクションプランを定め、これを実行し、実現することを目標としております。
① 専門知識の蓄積、研鑽と発信
② ガバナンスの深化
③ 従業員の幸せ
④ 環境問題解決に向けたソリューションの創出
⑤ ステークホルダーとの共栄
環境への取り組みとしては、当社グループはこれまで環境保全活動に積極的に取り組んでおり、電力使用量の測定・削減、用紙使用料削減・再生紙活用の推進、汚染物資・化学物質の削減、産業廃棄物排出量の削減等を進め、継続的に環境負荷の軽減を図ってまいりました。今後は気候変動が当社グループの業績に与える影響について検討を進め、FSB(金融安定理事会)により設立されたTCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)の提言を参照し、サステナビリティ委員会において検討のうえ、枠組みに沿った情報開示を進めてまいります。
(2) 経営環境
当社グループの主要事業であるディスクロージャー関連の事業環境はこれまで、金融庁の電子開示システムEDINETの改訂、金融関連商品に対するディスクロージャーの詳細化、会社法の改正に伴う会社・株式制度の改革及び株主総会プロセスの電子化の促進、企業のIR活動の拡充、コーポレート・ガバナンスの充実、ESG情報の開示、四半期報告制度の導入など、近年、大きく変化いたしました。また、EDINETの高度化やIFRSの適用など、更なる環境の変化が見込まれ、足元では2023年3月開催の株主総会(12月決算会社)より招集通知の電子提供制度の導入、運用が始まるなど、大きく、激しく変化しております。
また、新型コロナウイルス感染症拡大を契機とした、情報開示充実への要請とWeb化、オンライン化、並びに事業体のグローバル化への動きは、今後も一層進展していくものと想定しております。
このような環境の中、当連結会計年度で終了しました「中期経営計画2023」では、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、経済活動の停滞や海外渡航の規制を余儀なくされ、当社グループにも影響がありました。そのような中でも当社グループは、グループ各社の専門性を磨き、発想力・創造力を結集することでグループシナジーを発揮し、市場ニーズに応えるだけでなく、ニーズを先取りした製品やサービスを提供できる、グローバルなオンリーワン企業集団への成長を目指すことをグループ基本方針として事業を進めて参りました。
「中期経営計画2023」の評価
① 数値目標の達成に至った経緯
売上高275億円、営業利益38億円、親会社株主に帰属する当期純利益25億円、営業利益率13.8%、ROE10.9%となりました。売上高は、収益認識に関する会計基準等の適用による影響を踏まえ見直しした目標を達成しました。利益についても、前倒しで達成したことにより上方修正した修正目標を更に上回る増益となりました。
増収要因は、主力製品である「WizLabo」の導入顧客数の増加、および株主総会関連商材の売上増加、コロナ禍からの経済活動正常化により通訳売上が大きく回復したことによります。増益要因は、両事業とも業務プロセス効率化等の重点施策が計画以上に進捗したことによります。
② 「中期経営計画2023」の期間において実施した主な施策
・全社の共通事項では、持株会社化後の戦略機能とグループ管理機能の強化推進、サイマルのグループ化によるディスクロージャー翻訳体制の強化と通訳・翻訳事業領域拡大。
・ディスクロージャー関連事業では、「WizLabo」のリリースによる開示支援システムの革新、招集通知電子化を見据えた会社法ICT商品の拡充、統合報告書やコンサルティング・アウトソーシングの伸長。
・通訳・翻訳事業では、日本企業を中心とした社内会議等の通訳需要増加や外資系企業のローカライズ翻訳がコロナ禍から回復してきたことに加え、遠隔同時通訳プラットフォーム「interprefy」の受注拡大によるオンライン会議への通訳サービス提供。
これらを「中期経営計画2023」の期間で進めることができました。
(3) 経営戦略
当社は上記の経営環境の認識の下、2023年7月7日に、2024年5月期~2026年5月期の「新・中期経営計画2026」を発表し、以下の目指す姿、基本方針を策定・発表しました。
1.TAKARA & COグループが目指す2030年に向けたあるべき姿
特定した5つのマテリアリティにおける2030年までのアクションプランを実行し、これらを実現していくことを通じて当社グループの使命を果たし、人的資本の持続的な成長と信頼関係の発展を図りながら、各社の企業価値を高めていく。
2.「新・中期経営計画2026」における基本方針
・サステナビリティ経営の推進
・グローバル化の拡大促進
・新事業領域の拡大
・グループ戦略立案とグループ連携の強化
・グループ各社の企業価値向上
上記基本方針のもと、以下の成長戦略、具体的施策を推進していきます。
① ディスクロージャー関連事業
・四半期制度見直し、会社法改正など制度変更に伴うビジネスの創出
・開示支援システムの技術革新、オンライン・Webサービスの強化
・統合報告書、サステナビリティ、タイムリーディスクロージャー等情報開示の多角化、高度化への対応
・IPOサービス体制の強化、コンサルティングの拡大
② 通訳・翻訳事業
・通訳翻訳の更なる使いやすさとクリエイティブな品質の追求
・通訳翻訳業界の認知向上と次世代を担う通訳者、翻訳者の育成
・機械翻訳、遠隔通訳等の技術進化への対応
・海外顧客向け高付加価値サービスの拡大、取り扱い言語数の拡大
③ 価値共創基盤の強化(両事業の融合)
・マテリアリティに沿った活動の着実な推進
・人材育成と従業員の幸せの実現
・海外投資家向け情報開示の品質強化、キャパシティ拡大
・グループシナジーの進展
・M&Aによる事業領域の拡大
・経営基盤のDX化、RPAの推進

(4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
1. グループ経営の強化
当社グループは、継続的に中期経営計画を策定・公表しております。この目標を達成するために、サステナビリティ経営を推進し、グループ間シナジーの創出を通じて企業価値向上を持続的に実現してまいります。
2. 新規事業の開拓と育成
当社グループがさらに飛躍するためには、新規事業の開拓と育成が必要と考えております。当社グループは、ディスクロージャー&IR事業を基盤として、その周辺分野へサービスの範囲を拡げ、新規事業の開拓と育成、特に、グローバルな領域に拡大を図っていくことを進めてまいります。
3. 開示支援サービスの信頼性向上
ディスクロージャー&IR事業の環境の変化とお客様のニーズを的確に捉え、効率的で使いやすい法定開示書類作成支援ツールの提供と決算開示支援サービスの拡充、ディスクロージャー関連法令等の改正に関するアドバイスやIPO、ESGコンサルティングサービスの品質の向上など、従来の業務のクオリティを更に改善し、お客様の信頼に応えてまいります。お客様に満足していただけるサービスの提供を通じて、信頼性の向上を図り、法定開示書類、任意開示書類の受注拡大、IPOにおける受注強化を目指してまいります。
4. 株主総会プロセスの電子化への対応
株主総会プロセスの電子化は、印刷物の減少による売上縮小につながるリスクがあります。これに対し、法令に則った株主総会招集通知を作成し、お客様企業の事業内容等をわかりやすく株主に伝えるというサービス提供を通じ築き上げてきた本質的な部分での当社グループの優位性を基盤とし、「ネットで招集」やWEB開示支援サービス等、新サービスの開発ならびに会社法関連製品の強化により、株主総会招集通知の電子化をはじめとする多様化・高度化する情報開示のニーズへの対応に取り組んでまいります。
5. 通訳・翻訳事業の拡大と高品質+αの競争優位の確立
ローカライズやトランスクリエーション(マーケティング/クリエイティブ色の強い翻訳)サービスの更なる拡大と、通訳者・翻訳者ネットワークの強化による更なる高品質サービスの提供、機械翻訳の品質向上、遠隔通訳サービスの拡大によるお客様の利便性向上により、通訳・翻訳事業の高品質+αの競争優位性の確立を実現してまいります。
(5) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
過去3期の実績、および2024年5月期から2026年5月期における経営数値目標は、「新・中期経営計画2026」として2023年7月7日開催の取締役会にて決議し、同日付で開示いたしました。
その計画期間最終期となる2026年5月期における経営数値目標は、売上高330億円、営業利益43億円、営業利益率13.0%、親会社株主に帰属する当期純利益29億円、ROE10.0%以上として設定しております。
なお、本見通しは2023年7月7日現在において見積もったものでありますが、現時点で変更はございません。
当社グループのサステナビリティに関する考え方および取り組みは、次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
当社グループは、役員および社員がグループ行動規範を共有し、各社の専門性を磨き、常に高い倫理観と社会的良識をもって行動することで、ディスクロージャー&IRのパイオニアとして公平な資本市場の発展に資するとともに、通訳・翻訳事業を通じてグローバルなコミュニケーションの発展に寄与し、社会から信頼される企業グループとして評価され、持続的に発展するよう努めています。また、自然災害等への危機管理を怠らず、事業継続のために必要な対策を実施するとともに、気候変動などの地球環境に配慮した事業活動の推進を強化していきます。
取締役会は、人的資本・知的財産への投資等の重要性に鑑み、これらをはじめとする経営資源の配分や、事業ポートフォリオに関する戦略の実行が、当社の持続的な成長に資するよう、経営全般に対する監督機能を発揮して経営の公正性・透明性を確保するとともに、当社が直面する重大なリスクの評価および対応策の策定、ならびに当社の重要な業務執行の決定等を通じて、当社のために最善の意思決定を行うため、取締役会の諮問機関として独立社外取締役や外部有識者を主要な構成員に含むサステナビリティ委員会を設置しております。
当社は、サステナビリティ委員会の提言により、多様性の観点から一般社員や管理職を含むさまざまな経歴の社員が参加するサステナビリティ実行委員会を構成し、マテリアリティ(重要課題)特定のための準備作業を行い、サステナビリティ委員会での審議を経て、以下(2)の戦略において記載した5点をマテリアリティとして特定するとともにサステナビリティ基本方針を制定しております。
当社のサステナビリティ基本方針については、以下をご参照ください。
当社グループは、気候変動をはじめとしたサステナビリティ課題を経営課題の一つと認識しており、サステナビリティ委員会を設置し、検討を進めております。サステナビリティ基本方針のもと以下の5つのマテリアリティ(重要課題)を特定し、各マテリアリティにおいて2030年までのアクションプランを定め、これを実行し、実現することを目標としております。
① 専門知識の蓄積、研鑽と発信
② ガバナンスの深化
③ 従業員の幸せ
④ 環境問題解決に向けたソリューションの創出
⑤ ステークホルダーとの共栄
環境への取り組みとしましては、当社グループはこれまで環境保全活動に積極的に取り組んでおり、電力使用量の測定・削減、用紙使用量削減・FSC®森林認証用紙活用の推進、汚染物資・化学物質の削減、産業廃棄物排出量の削減等を進め、継続的に環境負荷の軽減を図ってまいりました。今後は気候変動が当社グループの業績に与える影響について検討を進め、FSB(金融安定理事会)により設立されたTCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)の提言を参照し、サステナビリティ委員会において検討のうえ、枠組みに沿った情報開示を進めてまいります。なお、TCFD提言への対応など、企業のサステナビリティに関する取り組みへの関心が非常に高まっている状況から、気候変動への世界的な意識の高まりとともに、サステナビリティ開示の重要性がクローズアップされてきており、収益機会という観点からは、サステナビリティ開示支援サービスが、当社グループの事業にとって大きな柱になっていく可能性があると認識しております。
また、当社グループの最も重要な基盤は、当社グループの役職員、事業に関わる協力パートナーを含む、全ての人材であります。2030年に向けたあるべき姿の実現に向け、各マテリアリティにおいて定めた2030年までのアクションプランを実行し、実現することを目標としていくことで、持続的に企業価値を高め、人的資本の成長と信頼関係の発展を図ってまいります。その実現のための人材育成方針と社内環境整備方針は以下の通りであります。
人材育成方針
社内環境整備方針
グループとしての一体感を持ち、各社の特徴を活かしたサービスを展開していくことが、時代の変化に速やかに対応しサステナブルな企業環境を創出することになると考えます。
そのためには、専門的な知識に加え、多様な視点を持つ人材が必要となります。グループ経営の基盤となる人材を確保し定着させるためには、個々の社員が、キャリアビジョンを描け、可能性を追求し、成長を実感できる、働きやすい社内環境を整備しなければならないと考えます。
グループ各社の枠を超えた横断的な交流を加速させ、課題を共有し解決策を図る場を今以上に整え、従来の方法にとらわれることのない学びの場や、働きやすい環境(社員の健康に配慮した制度の構築、フリーアドレス等オフィス環境の整備、テレワーク等による多様な働き方の展開等)を創出していきたいと考えています。
グループ各社に適合した社内環境の整備が、当社グループの推進力となり、ひいては従業員の幸せに結びつくよう、今後も継続して効果的な施策を検討し社内環境の整備に努めてまいります。
(3)リスク管理
当社は、気候変動を含む全社的なリスクについて、事業遂行上想定される影響度や発生可能性を考慮のうえ、取締役会において総合的な評価を行い、BCPの策定を含めて必要な対策について検討を行っております。
当社は、サステナビリティ委員会の提言により、多様性の観点から一般社員や管理職を含むさまざまな経歴の社員が参加するサステナビリティ実行委員会を構成して準備作業を行っております。
当社グループの事業は、ディスクロージャー関連事業及び通訳・翻訳事業が主体であり、気候変動への将来的な影響は僅少であると認識しておりますが、今後の気候変動が当社グループの事業に対して与えるリスクについては、取締役会において慎重に検討してまいる所存であります。
当社グループは、(2)戦略で記載の通り、環境に対する様々な取り組みを行ってきました。今後も、この取り組みを深化させ継続してまいります。そして地球規模の気候変動に対応するため、国際機関・国内行政機関や関係各所の提言等に対し、マテリアリティ解決を図る具体的指標及び当社グループとしての目標を、適切な時点で定めていきたいと考えています。
また、各マテリアリティを解決するためには、人的資本の持続的な成長と信頼関係の発展を図る必要があります。社員一人一人のもつ多様性を認め活かすことで、グループの重要基盤である人材のキャリア形成を支援し、エンゲージメントの向上を図り、企業価値を持続的に高めてまいります。そのために、『管理職に占める女性労働者の割合』『男性労働者の育児休業取得率』『労働者の男女の賃金の差異』を指標とし、ジェンダーギャップの解消の進捗や、人材の多様性の確保の状況を把握してまいります。また、働きやすい環境整備の進展と相関関係にあるワーク・ライフ・バランス度合いを計る上で、『有給休暇取得率』は有効なデータとなると考え指標としています。なお、具体的な目標数値については、当社グループ各社共通の最も適当な値の検討を進め今後設定してまいります。
当社は、取締役会がリスク管理体制を構築する責任と権限を有し、これに従い2006年よりリスク管理に係る危機管理規程を制定・施行し、リスク管理体制を構築しております。
取締役会として、有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項として、以下のようなものを認識しております。ただし、以下に記載したリスクは当社グループに関するすべてのリスクを網羅したものではなく、記載されたリスク以外のリスクも存在します。かかるリスク要因のいずれによっても、投資家の判断に影響を及ぼす可能性があります。
なお、本項においては、将来に関する事項が含まれておりますが、別段の表示が無い限り、当該事項は提出日現在において判断したものです。
① 情報の管理
当社グループが取扱うお客様のデータの中には、インサイダー取引規制に該当するものも含む開示前機密データや個人情報があり、万一情報漏洩や情報流出、インサイダー取引等が生じた場合は、当社グループの信用および業績に影響を与える可能性があります。このため、当社グループにおいては、プライバシーマーク認証の取得や情報セキュリティに対応するためのISMS認証を取得するなど、システムと運用の両面で整備、強化するとともに、インサイダー取引管理規程をはじめとする諸規程を制定し、従業員教育を徹底するなど機密保持に努めております。
また、サイバー攻撃によるランサムウェアへの感染によって業務停止やシステムサービスの停止が発生した場合、当社グループの事業に重大な影響を与えることが懸念されるため、社外取締役をメンバーに含む情報セキュリティ委員会における重要課題として、システムセキュリティの強化や従業員への作業ルールの周知徹底を図っております。
お客様に対するサービス内容は、EDINETをはじめとしたディスクロージャーのIT化の流れを踏まえ、IT技術を有効に活用したものとなってきております。そのため、当社グループは情報漏洩の事故防止の観点からお客様の情報セキュリティの確保を最重要課題と位置づけ、より強固な管理体制の構築に努めております。また、社内の資料等につきましても、情報管理規程の見直しを行い、更にその施行細則である情報管理実行マニュアルを制定・運用し、情報の管理に努めております。
② ディスクロージャー関連法令等の改正及び会計基準の変更による影響
当社グループ事業の根幹であるディスクロージャー関連書類の多くは、金融商品取引法および会社法に基づいて作成されておりますが、近年は投資家保護の観点等から、より適切な開示内容が求められ、法律や関連する諸制度の改正が頻繁に行われております。また、わが国の会計基準はIFRSとのコンバージェンスを進め、毎年多くの改正が行われております。
これらの改正等により、当社グループが受注しているディスクロージャー関連書類は、記載内容の変更等に伴いページ数や印刷物の必要部数の増減が生じるなど、当社グループの売上に影響を与えることがあります。
EDINETの高度化、株主総会資料の電子提供制度の開始、四半期開示制度の見直し検討など、ディスクロージャーの開示手段及び方法も度々変更されており、大規模なシステム改修を行うことによって、お客様のディスクロージャー実務の支援を継続しなければならない場合もあります。
当社グループは、このような改正の動向を一早く把握し、対応策を素早く講ずることができるよう、常にディスクロージャー制度や会計基準に関するあらゆる情報を収集・分析するとともに、社内各部署と十分に情報共有を行い対応しております。
③ 人的資本に係る影響
当社グループは、従業員の高度な専門性を生かしたサービス提供を強みとしており、ディスクロージャー制度の変革やICT技術の進化に対応し、持続的な成長を継続するには優秀な人材を獲得し育成することが不可欠です。国内の急速な人口減を背景として、長期的に必要となる人材の確保および育成が進まなかった場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
当社グループでは、マテリアリティ(重要課題)の一つとして「従業員の幸せ」を特定しております。ウェルビーイングの実現を重視した従業員教育や福利厚生の充実を図り、従業員にとり柔軟な職場環境を整備することで、専門性の高い人材を獲得し、高い成長を実現できる、働きやすい企業であり続けられるよう取り組んでまいります。
④ 株式市場からの影響
当社グループが専門領域としているディスクロージャー関連書類の作成につきましては、有価証券報告書や株主総会招集通知などの継続開示書類と、株式の新規上場時の申請書類やファイナンスに関する書類などの不定期開示書類とがあります。このうち不定期開示書類関連の受注につきましては、株式市場の影響を受け、当社グループの売上及び利益は大きな影響を受けることがあります。
また、上場会社数の減少は、当社グループにとってお客様の減少に繋がることから、売上及び利益の減少要因となります。
当社グループはこの影響を軽減するため、グループシナジーを発揮し、通訳・翻訳案件等の積極的な営業活動、また受注品目の拡大等に努めることにより、業績の安定を目指しております。
⑤ 通訳・翻訳関連に係る影響
当社グループが顧客とする企業のグローバル化、そしてそれら顧客の株主のグローバル化等、当社グループの顧客を取り巻く環境は年々ボーダレス化しており、英語を始めとした翻訳ニーズの高まりは続くと考えております。
しかしながら、AIや自動翻訳の進展による翻訳ニーズの減少や感染症の世界的拡大の影響による国際展示会、国際カンファレンス等の減少、見合わせにおける通訳ニーズの減少などが発生することがあります。これらに対して、より高品質な翻訳支援ツールや遠隔地からの同時通訳を可能にするシステム等の機能向上と運用拡充など対応を進めております。
⑥ 気候変動、自然災害及び不測の事態等
国内外における大規模な震災や津波、台風、洪水、疫病の発生等の自然災害、インフラの停止、政情不安、爆発等の人災その他の不測の事態が発生した場合には、仕入先の被災に起因する供給不足、交通、流通サービス及びサービスチャネルの障害、電気・水道等の停止、需要の減少、従業員の被災等により、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があり、気候変動による自然災害リスクへの影響や地政学・経済安全保障リスクの顕在化について、継続的に留意してまいります。
⑦ 売上高の季節的変動
当社グループの売上高は、ディスクロージャー関連事業においてお得意様の決算期が3月に集中していることに伴い季節的変動があり、第1四半期および第4四半期の売上高が他の四半期に比べて多くなる傾向があります。このような受注量の変動に対しては、当社グループ内での機械および人的リソースの活用等によって内製化率の向上を図るなどのグループシナジーを発揮し、生産体制の更なる向上にも注力しております。
⑧ M&A、組織再編について
当社グループは、事業戦略上、企業価値の向上を目的として必要に応じて他企業の買収、他企業への出資、他企業との提携及び協力体制構築等を入念に調査、分析、検討し、その結果、将来の当社グループの業績に貢献すると判断した場合には、今後も企業や事業の買収、組織再編等を行うことも考えられます。
しかしながら、下記に想定される事象があった場合等には、のれんに係る減損損失の発生等により、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
・当社グループ会社間におけるシナジーが当初想定したほど発揮されない場合、または想定しなかった重大な問題点が買収後に発見された場合
・異なる企業文化等により営業、人員、技術及び組織の統合ができない場合
・買収又は提携した事業におけるサービスに対する継続的な需要を維持し又はかかるサービスを販売することができない場合
・当社グループの内部統制体制を買収した事業に適用することができない場合
・効果的なブランド及びサービスポートフォリオを構築することができない場合
・異なるサービスラインにおける販売及び市場戦略の連携ができない場合
⑨ 環境問題への対応
気候変動、水リスク等の環境問題の深刻化は国内外における環境規制強化につながっています。印刷に係る原材料およびその処理は十分な対応を施しておりますが、何らかの問題が生じる可能性があります。当社グループは規制に準じるだけではなく、FSC認証紙使用の提案や「ネットで招集」など電子化に対応する各種サービスの拡充など、環境問題へ対応する活動を積極的に行っております。
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
当連結会計年度におけるわが国経済は、年度を通じて経済活動と感染症対策の両立に向けたwithコロナへのシフトが進むとともに、行動制限の無い連休や大型イベント開催等の機会も増え、経済活動は正常化に向け緩やかな回復が続きました。
こうした状況のもと、当社グループのディスクロージャー関連事業に関係が深い国内株式市場においては、2022年12月に日銀による金利政策変更の発表等を受け、日経平均株価は一時急落し26,000円を割り込みましたが、その後は米国の債務上限を巡る協議や円安の進行等を背景に30,000円を超えるなど、25,000円台から30,000円台の水準で推移しました。
通訳・翻訳事業は、特に通訳事業における主たる事業領域である、大規模な国際会議やイベントの開催が対面やオンラインにより増えており、これに伴う通訳機会も大幅に回復してきております。
このような事業環境において、当社グループは新型コロナウイルス感染症拡大に伴う資本市場や経済活動の停滞、感染拡大を契機とした情報開示充実への要請とWeb化、オンライン化、事業体のグローバル化への動きは今後も一層進展していくものと考えております。
with/afterコロナを見据え、多様化するお客様のニーズにお応えするべくお客様の決算開示実務の一層の利便性向上を推進する統合型ビジネスレポートシステム「WizLabo(ウィズラボ)」をリリースし、導入社数の増加に注力してまいりました。また、コーポレートガバナンス・コード適用や東京証券取引所における2022年4月からの新市場区分への移行に伴い、積極性を増すステークホルダーとの対話や非財務情報開示の充実化への需要に対する製品やサービスの提供、「ネットで招集」や株主総会の動画配信(ライブ・オンデマンド)をはじめとする株主総会プロセスの電子化への対応にも取り組んでまいりました。
また、afterコロナにおいても一定規模でリモートワークや遠隔会議の環境は定着していくことが予想されます。通訳事業ではコロナ禍の中、遠隔同時通訳プラットフォーム“interprefy”が急速に普及しており、従来よりも安価で簡便な形での大規模なイベントの通訳や、海外での会議における通訳者の海外渡航を伴わない国内からの通訳を可能にしております。これは、これからの経済社会の変化において通訳事業が成長するための基盤の一つを構築するものになると捉えております。
その結果、当連結会計年度の売上高は27,568百万円(前連結会計年度比2,250百万円増、同8.9%増)となりました。利益面については、営業利益は3,811百万円(同251百万円増、同7.1%増)、経常利益は3,983百万円(同303百万円増、同8.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は2,595百万円(同345百万円増、同15.4%増)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
なお、セグメントの業績数値は、セグメント間の内部売上高または振替高を相殺消去し記載しております。
(ディスクロージャー関連事業)
当セグメントにおきましては、統合型ビジネスレポートシステム「WizLabo」や株主総会関連商材の売上が増加したことにより売上高は19,748百万円(同1,107百万円増、同5.9%増)となりましたが、株主総会招集通知の電子提供措置への対応による売上原価や販売費及び一般管理費の増加、統合型ビジネスレポートシステム「WizLabo」の開発に係る減価償却費の増加などにより、セグメント利益は2,648百万円(同115百万円減、同4.2%減)となりました。
「ディスクロージャー関連事業」を製品区分別にご説明いたしますと、次のとおりであります。
・金融商品取引法関連製品
統合型ビジネスレポートシステム「WizLabo(ウィズラボ)」の導入顧客数が増加したことにより、売上高は7,391百万円(同111百万円増、同1.5%増)となりました。
・会社法関連製品
株主総会招集通知および関連文書の翻訳の売上が増加したことにより、売上高は6,167百万円(同495百万円増、同8.7%増)となりました。
・IR関連製品
統合報告書の売上が増加したことにより、売上高は4,819百万円(同312百万円増、同6.9%増)となりました。
・その他製品
株主優待関連等の売上が増加したことにより、売上高は1,370百万円(同187百万円増、同15.9%増)となりました。
なお、当セグメントの売上高はお得意様の決算期が3月に集中していることに伴い季節的変動があり、第1四半期および第4四半期の売上高が他の四半期に比べて多くなる傾向があります。
(通訳・翻訳事業)
当セグメントにおきましては、売上高は7,819百万円(同1,142百万円増、同17.1%増)となりました。
通訳事業においては、コロナ禍により見合わせられていた会議やセミナーなどの開催が、経済活動正常化の動きにあわせ回復いたしました。また、“interprefy”などのオンライン会議需要に加え、海外出張や対面での会議が戻りつつある中での対面とオンラインの組み合わせによるハイブリッド型のセミナーや会議など、様々な形式で受注件数が増加したことにより売上目標を大きく上回りました。
翻訳事業においても、海外顧客の翻訳・ローカライズ案件は堅調に推移し、半導体関連、広報関連文書の受注が増加したことにより、前連結会計年度を大きく上回り伸長しました。
利益面では、売上の大幅な増加や円安の影響もあり、セグメント利益は544百万円(同320百万円増、同143.1%増)と前連結会計年度を大幅に上回る結果となりました。
また、当連結会計年度における財政状態の概況は次のとおりであります。
・資産
流動資産は、前連結会計年度末に比べて2,893百万円(17.5%)増加し、19,470百万円となりました。これは、現金及び預金が2,842百万円、売掛金が411百万円それぞれ増加し、仕掛品が145百万円減少したことなどによります。
固定資産は、前連結会計年度末に比べて373百万円(2.6%)減少し、13,973百万円となりました。これは、投資有価証券が172百万円増加し、のれんを209百万円、顧客関連資産を110百万円それぞれ償却したことなどによります。
この結果、総資産は、前連結会計年度末に比べて2,519百万円(8.1%)増加し、33,443百万円となりました。
・負債
流動負債は、前連結会計年度末に比べて1,002百万円(16.2%)増加し、7,189百万円となりました。これは、未払法人税等が469百万円、未払費用が165百万円それぞれ増加したことなどによります。
固定負債は、前連結会計年度末に比べて200百万円(14.6%)減少し、1,172百万円となりました。これは、長期借入金が134百万円、退職給付に係る負債が97百万円それぞれ減少したことなどによります。
この結果、負債合計は、前連結会計年度末に比べて801百万円(10.6%)増加し、8,361百万円となりました。
・純資産
純資産合計は、前連結会計年度末に比べて1,718百万円(7.4%)増加し、25,082百万円となりました。これは、親会社株主に帰属する当期純利益2,595百万円の計上による増加と剰余金の配当841百万円などによります。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ2,842百万円(27.9%)増加し、13,034百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
・ 営業活動によるキャッシュ・フロー
営業活動の結果得られた資金は4,723百万円(前連結会計年度比72.2%増)となりました。
収入の主な内訳は、税金等調整前当期純利益4,009百万円であり、支出の主な内訳は、売上債権の増加額424百万円および法人税等の支払額600百万円であります。
・ 投資活動によるキャッシュ・フロー
投資活動の結果使用した資金は691百万円(前連結会計年度比23.0%減)となりました。
収入の主な内訳は、有形固定資産の売却による収入87百万円および投資事業組合からの分配による収入70百万円であり、支出の主な内訳は、有形・無形固定資産の取得による支出824百万円および投資事業組合への出資による支出35百万円であります。
・ 財務活動によるキャッシュ・フロー
財務活動の結果使用した資金は1,191百万円(前連結会計年度比3.4%減)となりました。
支出の主な内訳は、配当金の支払額839百万円および自己株式の取得による支出198百万円であります。
③ 生産、受注及び販売の実績
なお、「ディスクロージャー関連事業」の生産、受注及び販売の実績につきましては従来と同様に、金融商品取引法関連、会社法関連、IR関連、その他の4製品区分別に記載しております。
当連結会計年度における生産実績をセグメント別及び製品区分別に示すと、次のとおりであります。
(注) 金額は、販売価格によっております。
当連結会計年度における受注実績をセグメント別及び製品区分別に示すと、次のとおりであります。
c. 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメント別及び製品区分別に示すと、次のとおりであります。
(注) 最近2連結会計年度において、総販売実績の10%以上を占める販売顧客に該当するものはありません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
(財政状態の分析)
当連結会計年度末の総資産については、前連結会計年度末に比べて2,519百万円(8.1%)増加し、33,443百万円となりました。これは主に、現金及び預金が2,842百万円、売掛金が411百万円それぞれ増加し、のれんを209百万円、顧客関連資産を110百万円それぞれ償却したことなどによります。現金及び預金、売掛金の増加要因は、統合型レポートシステム「WizLabo」の導入顧客数や株主総会招集通知および関連商材の売上収入が増加したことなどによります。
負債については、前連結会計年度末に比べて801百万円(10.6%)増加し、8,361百万円となりました。これは主に、未払法人税等が469百万円増加し、長期借入金が134百万円減少したことなどによります。長期借入金の減少は、運転資金調達のために行った借入金を返済したことによります。当社では資金繰表を作成して資金の管理を行っており、リスクに備えた対策を行っております。
純資産については、前連結会計年度末に比べて1,718百万円(7.4%)増加し、25,082百万円となりました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益2,595百万円の計上による増加と剰余金の配当841百万円などによります。
(経営成績の分析)
当社グループの当連結会計年度の売上高は27,568百万円(前連結会計年度比2,250百万円増、同8.9%増)となりました。その要因についてセグメントごとにご説明いたしますと次のとおりであります。
なお、セグメントの業績数値は、セグメント間の内部売上高または振替高を相殺消去し記載しております。
a. ディスクロージャー関連事業
当セグメントにおきましては、統合型ビジネスレポートシステム「WizLabo」や株主総会関連商材の売上が増加したことにより売上高は19,748百万円(同1,107百万円増、同5.9%増)となりましたが、株主総会招集通知の電子提供措置への対応による売上原価や販売費及び一般管理費の増加、統合型ビジネスレポートシステム「WizLabo」の開発に係る減価償却費の増加などにより、セグメント利益は2,648百万円(同115百万円減、同4.2%減)となりました。
製品区分別に売上高をご説明いたしますと、次のとおりであります。
・金融商品取引法関連製品
当製品の売上高は7,391百万円(同111百万円増、同1.5%増)となりました。
主な増加要因は、統合型ビジネスレポートシステム「WizLabo」の導入顧客数が増加したことや、決算開示サポート等の売上が増加したことによります。当社グループの専門性を生かし、決算業務の支援から開示書類の作成支援、制度開示用書類作成システムの入力代行サポートまで幅広い対応を行うことで売上が増加いたしました。
近年は、IFRSコンサルティングへの体制を整備し、その支援ツール、情報提供のサービスも行っており、売上増加の要因となりました。
・会社法関連製品
当製品の売上高は6,167百万円(同495百万円増、同8.7%増)となりました。
主な増加要因は、「ネットで招集」や株主総会の動画配信(ライブ・オンデマンド)をはじめとする株主総会プロセスの電子化への対応等による売上が増加したことによります。また、株主総会招集通知および関連文書の翻訳、株主総会動画配信サービスなどにより、売上が増加しております。
・IR関連製品
当製品の売上高は4,819百万円(同312百万円増、同6.9%増)となりました。
主な増加要因は、非財務情報を投資判断に盛り込むESG投資の広がりを背景に、財務・非財務情報を結び付けて企業の価値創造を伝える統合報告書の発行企業数が増加したことなどによります。また発行企業の多くが英文版も発行しており、翻訳ニーズの増加も売上増加の要因となりました。
・その他製品
当製品の売上高は1,370百万円(同187百万円増、同15.9%増)となりました。
主な増加要因は、株主優待関連等の売上が増加したことなどによります。
b. 通訳・翻訳事業
当セグメントにおきましては、売上高は7,819百万円(同1,142百万円増、同17.1%増)となりました。
通訳事業においては、コロナ禍により見合わせられていた会議やセミナーなどの開催が、経済活動正常化の動
きにあわせ回復いたしました。また、“interprefy”などのオンライン会議需要に加え、海外出張や対面での会
議が戻りつつある中での対面とオンラインの組み合わせによるハイブリッド型のセミナーや会議など、様々な形
式で受注件数が増加したことにより売上目標を大きく上回りました。
翻訳事業においても、海外顧客の翻訳・ローカライズ案件は堅調に推移し、半導体関連、広報関連文書の受注
が増加したことにより、前連結会計年度を大きく上回り伸長しました。
利益面では、売上の大幅な増加や円安の影響もあり、セグメント利益は544百万円(同320百万円増、同143.1%増)と前連結会計年度を大幅に上回る結果となりました。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの資本の財源及び資金の流動性につきましては、次のとおりであります。
当社グループにおける資金需要の主なものは、製造費用、販売費及び一般管理費の営業費用による運転資金および設備投資資金であります。当社グループの資金の源泉は主として営業活動によるキャッシュ・フロー及び金融機関からの借入による資金調達となります。
当社グループは、営業活動により獲得したキャッシュ・フローと投資活動によるキャッシュ・フローの合計を重要な資金の調達源として位置づけております。
当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フロー及び投資活動によるキャッシュ・フローは、統合型ビジネスレポートシステム「WizLabo」の機能向上に係るシステム開発などによる支出を、「WizLabo」の導入顧客数が増加したことや株主総会招集通知および関連商材の売上が増加したことに伴う収入が上回った結果、4,031百万円の収入となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払額839百万円などにより、1,191百万円の支出となりました。以上の結果、当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末比2,842百万円増加し、13,034百万円になりました。
なお、当社グループは十分な水準の手元流動性を確保しております。一方で、今後の事業展開に伴う新たなる資金需要に対しての機動的対応策として金融機関からの借入も選択の範囲においております。当社グループと各取引金融機関は現在良好な関係にあり、新たなる借入負担に対する余力を備えております。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成に当たりましては、資産の評価や引当金の計上など一部に将来の合理的な見積りが求められているものもあります。これらの見積りは当社グループにおける過去の実績・現状・将来計画を考慮し、合理的と考えられる事項に基づき判断しておりますが、実際の結果は、これらの見積りと異なる場合があります。重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりであります。
なお、連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
④ 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは2021年度から2023年度までの3年間を計画期間とする中期経営計画を「新・中期経営計画2023」として2020年7月7日開催の取締役会にて策定しており、目標達成に向けて取り組みを進めてまいりました。
この計画の最終期となる当連結会計年度においては、売上高275億円、営業利益38億円、親会社株主に帰属する当期純利益25億円、営業利益率13.8%、ROE10.9%となりました。売上高は、収益認識に関する会計基準等の適用による影響を踏まえ見直しした目標を達成しました。利益についても、前倒しで達成したことにより上方修正した修正目標を更に上回る増益となりました。
増収要因は、主力製品である「WizLabo」の導入顧客数の増加、および株主総会関連商材の売上増加、コロナ禍からの経済活動正常化により通訳売上が大きく回復したことによります。増益要因は、両事業とも業務プロセス効率化等の重点施策が計画以上に進捗したことによります。
また、過去3期の実績、および2024年5月期から2026年5月期における経営数値目標は、「新・中期経営計画2026」として2023年7月7日開催の取締役会にて決議し、同日付で開示いたしました。
その計画期間最終期となる2026年5月期における経営数値目標は、売上高330億円、営業利益43億円、営業利益率13.0%、親会社株主に帰属する当期純利益29億円、ROE10.0%以上として設定しております。
なお、本見通しは2023年7月7日現在において見積もったものでありますが、現時点で変更はございません。
該当事項はありません。
該当事項はありません。