第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。

 

(1) 会社の経営の基本方針

当社の主たる事業である調剤薬局業界において、薬物療法のプロとしての指針は、「パーフェクト(完璧)」であります。このことから当社の社是は「パーフェクト(完璧)」とし、これを当社の基本方針としております。次に掲げる経営理念をこの基本方針をもって、実践しております。

・社会的責任

医療に携わる企業として、社会的責任を強く認識し、「Perfect」を目指して積極的に活動していきます。

・サステナブルな未来へ

SDGsの取り組みを重要視し、全社員、ステークホルダーと対話を深めながら、サステナブルな未来へ向かっていきます。

・心を込めたホスピタリティー

一人ひとりが、信頼と安心を感じられるよう、知識、専門性、経験とノウハウを生かし対応していきます。

 

(2) 経営環境に対する認識

当社グループの主たる事業活動の場である調剤薬局業界におきましては、わが国の高齢者人口の増加に伴い、国民医療費は増加基調にあり、処方せん枚数も増加を続ける見込みであります。一方で、医薬分業率の頭打ち傾向、薬価改定及び後発医薬品利用の促進などにより、市場成長の鈍化が予想されております。また、多数の薬局が混在する現状から、周辺業界からの参入も含めて再編成が進み、寡占化が進行すると想定しております。このような環境下、サステナビリティやデジタルトランスフォーメーションに対する取り組み強化も含めた競争力の増強、経営の効率化及び規模の拡大等、持続的な成長をもたらす経営基盤の構築が重要であると認識しております。

 

(3) 中長期的な会社の経営戦略

令和3年12月24日付で公表しました「中期経営計画LSG(Leading to Sustainable Growth)2024」(以下、「中期経営計画」といいます)は、日本の人口の3分の1が65歳以上の高齢者になる2030年に向け、持続的な成長を可能とする基盤を築くことが目的であります。「中期経営計画 SFG(Steps for Future Growth)2021~成長を目指した経営基盤の構築」において構築した経営基盤を基に、株主価値の更なる向上を目指し、競争力を強化し成長していくために、次の3つのテーマに沿った施策を実施してまいります。
① 投資家に選ばれる会社になるための取組強化
② 調剤事業を核とした事業展開による収益獲得強化
③ 経営基盤のさらなる強化
 当社グループの事業ポートフォリオにおいては、調剤薬局事業が成長性・収益性の両面から投資すべき事業と認識しており、M&A並びに店舗棟の設備や人的資本の投資については同事業を中心に実行してまいります。また研究開発投資については、収益性の高い新規店舗モデルの開発やデジタル技術を活用した新たな顧客体験の提供などに実施していく予定であります。
 

(4) 目標とする経営指標

中期経営計画の最終年度となる令和7年(2025年)5月期における目標とする経営指標(連結ベース)は以下の通りです。

・営業利益 25億円

・ROIC  7.9%

 注:ROIC(Return On Invest Capital)=税引後営業利益÷投下資本(純資産+有利子負債)

 

(5) 対処すべき課題について

① 規模の拡大と積極的な新規出店

規模の拡大を目的として、継続的に新規出店を実施していくことが経営上の重要課題であると考えております。このために、従来からの新規出店に関する情報入手ルートの活用・深耕の他に、新たなルートを開拓することが店舗開発上の課題と認識しております。また、当社グループは、既存の店舗網をさらに充実させ、かかりつけ薬局として地域医療に貢献していくためにもドミナント展開を強化してまいります。この目的に沿って、新規開業する診療所や病院の情報収集を図り、より地域密着の開拓に努めてまいります。

また規模の拡大は単位当たりの管理コストの低減とともに、仕入に関し一定のバイイングパワー形成に寄与し、医薬品卸やその他業者との価格交渉を有利に運ぶメリットがあります。

 

② 変化への対応と質的向上

調剤薬局業界は医療法、健康保険法によって調剤技術料、薬価等が定められており、そのために隔年で実施される医療法の改正等の影響を受けます。また、社会の変化につれて医療の質も時々刻々変化しており、調剤薬局に対するニーズも今後一層強まっていく半面、競争が激化しております。

当社グループは応需処方せん枚数の維持・増加のために、変化する社会のニーズを適確に捉え、積極的にサービスに反映させていく方針であります。現在は、1.顧客の満足度を高めるホスピタリティの実践、2.当社独自のヘルシーライフアドバイザーの育成及び利用者のこころとからだの健康保持・増進活動の支援、3.今後の高齢化をにらんだ在宅医療への対応、などを経営課題と考えております。

またニーズに適切に対応するためには、最新の専門情報の収集、蓄積や薬剤師の質的向上が必要となります。当社は、従来から学術研究の充実に取り組み、薬学、メディカルスタッフの業務等自主的研究を重ねるとともに、教育・研修に関する専門部署を設けて、人材育成のため研修制度の質的向上を図ってまいりました。こうした地道な取組み姿勢が質の高い薬剤師の確保につながるものと考えております。

 

③ リスク管理の徹底

イ.調剤過誤への対応

調剤薬局は医療機関であり、薬剤の調剤は患者の生命、健康に関わる業務です。特に調剤過誤は、健康を損なうおそれがあり、徹底的に防止することが調剤薬局の使命であると認識しております。当社では過誤のリスクを管理するため、委員会組織を設けて過誤の防止に取り組んでおります。現場の店舗では「過誤防止検討会」を開催して、過誤、インシデント(調剤の過程で起こる何らかの間違い)の事例研究を行い、本部では「過誤防止委員会」が、各店の報告に基づいて全社レベルでの状況を把握し、対策を検討した上で対応を指導しております。過誤が発生した場合には、適正かつ迅速に対応するため「調剤過誤判定委員会」が過誤のレベルを判定し、重大な過誤が発生した場合には、「過誤対策委員会」が組織的かつ迅速に対応を決定し指示しております。

このように当社では調剤過誤を防止するため、現場から本部まで連携の組織を設け、重層的な組織対応で防止に取り組んでおります。

 

ロ.個人情報保護への対応

調剤薬局チェーンは、膨大かつ重要な個人情報を取り扱っております。当社グループは、個人情報を取り扱う従業員や委託先(再委託先を含みます)に対して、適切な監督を行います。その主な内容は、1.個人情報保護方針の策定、2.個人データの取り扱いに係る規律の整備、3.組織的安全管理措置、4.人的安全管理措置、5.物理的安全管理措置、6.技術的安全管理措置です。

また、「個人情報保護委員会」を設け、すべての部門に個人情報管理責任者を配置しております。別途、店舗向け研修実施の他、実務レベルでのマニュアルを作成し、現場保管を義務付けております。このマニュアルの実施状況については随時内部監査・統制室が監査を実施し、随時フォローを行っております。また、その他全従業員から「個人情報保護に関する誓約書」を徴求して個人情報に対する意識を啓蒙するとともに、入退室管理方法の徹底、情報廃棄方法のルール化等を行い、電子データの管理方法の徹底、暗号化等を行っております。

このように当社グループでは個人情報漏洩を防止するため、体系的かつ網羅的に対策を講じ、随時管理の精度向上に努めております。

 

 

④ オペレーションの効率化

広範な地域で多店舗展開を営む事業形態にあっては、店舗のオペレーションの効率化は必須の経営課題であり、これをIT化等の投資によって推進できることが、大企業の優位性であります。また、規制が多く、収益確保に制約の多い調剤薬局事業においては、オペレーションの効率化が個別の店舗の採算確保の基礎であります。

こうした認識のもと、当社は店舗における煩雑な業務のオペレーションを常に見直し、効率化すると同時に、業務のIT化等も推進して、店舗の運営コスト低減に努めております。

 

⑤ 後発(ジェネリック)医薬品への対応

後発(ジェネリック)医薬品の強力な普及推進が国策として促されております。当社は、内部研究機関である「ファーマライズ医薬情報研究所」を中心に信頼性のおける後発医薬品の選定を行い、患者及び病院、クリニック等の医療機関の要望に極力対応できる体制の整備に努めております。また、後発(ジェネリック)医薬品メーカーの品質問題等に起因する安定供給問題においては、当社グループの幅広い店舗網を活用して患者に確実にお渡しできるよう体制を整えております。

 

⑥ コンプライアンスへの取り組み

当社グループでは、コンプライアンスの認識不足に起因する不祥事の発生を根絶するために、コンプライアンス委員会、そして法律上疑義のある行為等について当社グループの従業員が直接情報提供を行う手段として社内及び社外に内部通報窓口を設置しております。コンプライアンス委員会では、コンプライアンス計画を策定し、役職員に対するコンプライアンス意識の啓蒙・教育活動に徹底的に努めており、内部通報窓口では不祥事根絶へ向けた窓口体制の整備及び相談があった際の迅速な改善行動が取れる体制を整えております。

 

⑦ 内部統制システムの強化

当社グループにおいて、内部統制システムの構築は最重要事項の一つと認識しております。当社では、内部監査・統制室を設置し、コーポレートガバナンスを担う各機関との連携を密にすることで、店舗やグループ企業の拡大にも柔軟に対応できる体制を構築するべく鋭意努めております。

 

⑧ 業務とグループ組織構造の見直しによる収益構造の改善

わが国では高齢者人口の増加に伴い国民医療費は増加傾向にあります。一方で薬価改定や後発医薬品使用促進強化等により、市場成長率の鈍化傾向が予想されております。また、処方せん枚数も伸長していく見込みでありますが、薬価改定や調剤報酬の抑制による処方せん単価の下落により、適切な対策なしでは利益率の漸減傾向は回避できないものと予想しております。

このような事業環境下においても適正な利益水準を確保していくために、業務オペレーションとグループ組織構造の見直しを進めてまいります。具体的には、店舗業務のみならず本部業務のオペレーションも棚卸しを実施し、抜本的な見直しを行った上で対象となる作業の自動化・効率化を図ることにより、コストの削減に取り組んでまいります。また、グループ形態を変革し、役割分担やコストの見直しをしていくことで販売管理費の削減にも努めてまいります。

 

⑨ サステナビリティに対する取組み

当社グループは、薬物療法のプロフェッショナルとして地域医療への積極的な取り組みを通じて地域社会に貢献することを使命としております。そのためにも長期的に成長していくことが不可欠であり、環境・社会・経済などを将来にわたって適切に維持・発展させていくための持続可能性(サステナビリティ)を重視・配慮した経営をしていくべきであると考えております。こうした考えから、令和3年6月にサステナビリティ委員会を設置し、「サステナビリティ方針」を定め、「持続可能社会の実現」と「中長期的な企業価値の向上」を両立する事業活動を推進しております。また、サステナビリティ委員会においては、気候変動問題を始めとするサステナビリティに関する社会課題や環境課題を含めたリスクや機会を幅広く議論しており、それらの対応を事業戦略等に適時性をもって反映させてまいります。

 

⑩ デジタルトランスフォーメーションに対する取組み

オンライン服薬指導、オンライン資格確認の導入、及び令和5年1月からの電子処方せんの運用開始など、医療を取り巻くデジタルトランスフォーメーションは加速しております。当社グループは、これら外部環境の変化に適応するため、経営企画部内のDX推進課、グループ会社のシステム開発会社である株式会社ミュートス及び株式会社メディカルフロントとの連携を強化しております。IT技術を活用した働き方の見直しや各部門を一気通貫するシステム運用等、社内業務の効率化に止まらず、デジタルトランスフォーメーションを強化し、次世代薬局の構築に向けても取り組んでまいります。

 

2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】

当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、以下の通りであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1) ガバナンス

「持続可能社会の実現」と「中長期的な企業価値の向上」を基本に事業を運営するため、当社グループは令和3年6月に「サステナビリティ委員会」を立ち上げました。加えて、当社グループのサステナビリティ推進を統括する事務局をファーマライズホールディングス経営企画部に設置しました。サステナビリティ委員会は、代表取締役会長を委員長、代表取締役社長を副委員長、常任委員を経営の執行側役員、必要に応じ委員長が指名した委員により構成されます。現状、月に1回度程度開催される委員会において、気候変動問題を始めとするサステナビリティに関する社会課題や環境課題を含めたリスクや機会を幅広く議論し、それらへの対応を事業戦略などに適時性をもって反映させます。

サステナビリティ委員会は、「取締役会」の諮問機関として、取締役会の指示に基づき、サステナビリティに関する課題に関して提案・報告を行います。 取締役会は、気候変動を含めたサステナビリティ課題に係る基本方針や重要課題を踏まえた上で、総合的なコンプライアンス、リスク管理の観点から、事業戦略、投資計画、BCP等を審議・決定します。

 

(2) 戦略

当社グループにおける、人材の多様性の確保を含む社員育成、および社内環境の整備に関する方針は以下の通りです。

① 人材育成方針

当社グループでは、誰もが主体的に考え行動できる自由闊達な雰囲気の中で、チームで働く力を養い、継続的な成長を実現する改革(イノベーション)を起こすことができるよう、新入社員からベテラン社員まで、年齢や職種を問わず長く成長できる教育を行っております。それにより当社グループのみならず社会全体に貢献することができる人材を育成する風土・仕組みを作ってまいります。

具体的には、それぞれの立場や役割に応じたスキルや知識を身につけるための階層別研修と、よりよいサービス提供のための部門別研修、マネジメントの選抜型研修、コンプライアンス等のテーマ別研修等を行うことに加え、自ら学び・考え・チャレンジすることの重要性を繰り返し教育することで、個人と会社の成長を促します。

② 社内環境整備方針

人材育成の研修体系とともに人事制度も一新し、浸透を図ってまいりました。

上司と部下のコミュニケーションを促進して、チームとしての成長を促す仕組みと、何を頑張ればキャリアや処遇アップにつながるかを明確にしたシンプルでわかりやすい給与体系を構築しています。

また、よりよい職場作りと入社後の成長を促すために、評価、異動や昇格等、様々な職場体験(エンプロイーエクスペリエンス)を可能にし、社員のエンゲージメントを高めていきます。

具体的には、社員のエンゲージメントに関わるサーベイを実施・分析することで、課題を抽出し、エンゲージメント向上へ効果的に作用する施策を立案・実行していきます。

また、日常から上司と部下や、部門を越えた社員同士のコミュニケーションの接点が増えるような、1on1面談の推進や、本社事務所においてはフリーデスクといった施策も積極的に進めます。

 

 

(3) リスク管理

サステナビリティ課題に関するリスクと機会については、サステナビリティ委員会を中心に、社内外ステークホルダーへのヒアリングや事業部・関連部門との議論を整理分類して明らかになった課題をもとに、5つの重要課題(マテリアリティ)を特定しています。 気候変動問題を含めた「サステナブルな社会と未来に向けての取り組み」は、事業活動に関するマテリアリティの最重要項目の一つとして認識しています。気候変動に関するリスクと機会に関しては、サステナビリティ委員会が幹部社員への意識調査に基づき重要なリスクと機会を特定しています。特定したリスクと機会に関しては、取締役会に報告され対応策が討議・決議されます。取締役会は、サステナビリティ委員会の報告に基づき、サステナビリティ課題を含めた総合的な外部的・内部的な経営リスクを勘案し、その相対的重要性や相互作用性などを考慮した上で、サステナビリティ課題に関する重要課題(マテリアリティ)の特定を行います。

なお当社グループは、経営課題に内在・関連するさまざまなリスクに対応するため、「コンプライアンス委員会」、「サステナビリティ委員会」を設置し、必要に応じて外部の専門家の助言を受け、リスク管理の充実に努めています。

 

(4) 指標及び目標

当社グループでは、上記「戦略」で記載した人材育成方針、および社内環境整備方針においては、以下の指標、および目標を用いています。

なおこの数値は、当社グループの主要な事業を営むファーマライズ株式会社のものを記載しています。

 

管理職に占める女性社員の割合(注1、3)

男性労働者の育児休業取得率(注3、4)

労働者の男女賃金差異(注1、3、5)

全労働者

正規雇用労働者

非正規雇用労働者

提出会社(注2)

-

-

-

-

-

ファーマライズ株式会社

20.9%

18.2%

72.0%

65.4%

111.6%

目標値(注6)

30.0%

50.0%

80.0%

70.0%

100.0%

 

(注)1 「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(以下、「女活法」とします)の規定に基づき算出したものです。

2 提出会社は、「女活法」および「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(以下、育休法とします)の規定による公表義務の対象では無いため、記載を省略しております。

3 出向者については出向元の労働者として集計しています。

4 男性の育児休業取得率については、「育休法」の規定に基づき、「育休法施行規則」における育児休業取得割合を算出したものです。

5 同一労働の賃金に男女差は無く、主に職種の違いによるものです。

6 目標値は令和8年5月期を期限としています。

 

 

3 【事業等のリスク】

以下において、当社グループの財政状態、経営成績並びに現在及び将来の事業等に関してリスク要因となる可能性がある主な事項及びその他投資者の判断に重要な影響を及ぼすと考えられる事項を記載しております。当社は、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針でありますが、当社の有価証券に関する投資判断は、本項及び本書中の本項以外の記載内容も併せて、慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。

なお、以下の記載のうち将来に関する事項は本書提出日現在において当社が判断したものであり、不確実性を内在しているため、実際の結果と異なる可能性があります。

(1) 調剤薬局事業・物販事業の法規制について

調剤薬局事業を行うに当っては、関連する法令に基づき、各都道府県知事に薬局開設許可及び保険薬局指定を受けるとともに、必要に応じて各都道府県知事等の指定等を受けることとされております。また、物販事業のうち医薬品医療機器等法に基づく医薬品等の販売を行うに当っては、各都道府県知事に店舗販売業許可を受けるとともに、必要に応じて各都道府県知事等の指定等を受けることとされております。また、食品・酒類等の販売についても、それぞれの関係法令に基づき所轄官公庁の指定等が必要とされております。その主な内容は下表の通りであります。

当社グループは調剤薬局事業・物販事業を行うために必要な許認可等を受けて営業しており、これまで店舗の営業停止または取消等の処分を受けたことはありませんが、万一、法令違反等により、当該処分を受けることとなった場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

許可・指定・免許・
登録・届出の別

有効期限

関連する法令

登録者の交付者

取消等となる事項

薬局開設許可

指定日から6年

医薬品医療機器等法

各都道府県知事

第75条第1項に該当した場合又は更新漏れ

保険薬局指定

指定日から6年

健康保険法

各都道府県地方厚生局長

第80条に該当した場合又は更新漏れ

労災保険指定薬局指定

指定日から3年、自動更新

労働者災害補償保険法

各労働局長

労災保険指定薬局療養担当契約事項の「指定の取消」に該当した場合

生活保護法指定医療機関指定

指定日から6年

生活保護法

各都道府県知事

第51条第2項に該当した場合又は更新漏れ

被爆者一般疾病医療機関指定

無期限

原子爆弾被爆者に対する援護に関する法律

各都道府県知事

第19条第3項に該当した場合

麻薬小売業者免許

取得日の翌々年の12月31日

麻薬及び向精神薬取締法

各都道府県知事

第51条第1項に該当した場合又は再申請漏れ

感染症指定医療機関指定

無期限

感染症法

各都道府県知事

第38条第9項に該当した場合

指定自立支援医療機関(厚生医療・育成医療)指定

指定日から6年

障害者総合支援法

各都道府県知事

第68条に該当した場合又は更新漏れ

指定自立支援医療機関(精神通院医療)指定

指定日から6年

障害者総合支援法

各都道府県知事

同上

高度管理医療機器等販売業許可

指定日から6年

医薬品医療機器等法

各都道府県知事

第75条第1項に該当した場合又は更新漏れ

管理医療機器等販売業届出

無期限

医薬品医療機器等法

各都道府県知事

第75条第1項に該当した場合

毒物劇物一般販売業登録

指定日から6年

毒物及び劇物取締法

各都道府県知事

第19条第2項及び第4項に該当した場合又は更新漏れ

店舗販売業許可

指定日から6年

医薬品医療機器等法

各都道府県知事

第75条第1項に該当した場合又は更新漏れ

農薬販売届

無期限

農薬取締法

各都道府県知事

第31条に該当した場合

酒類販売業免許

無期限

酒税法

各税務署長

第14条に該当した場合

食品営業許可

指定日から5年

食品衛生法

都道府県知事

第55条に該当した場合または更新漏れ

食品関係営業届出

無期限

食品衛生法

各都道府県知事

第55条に該当した場合

 

 

(2) 医療制度の改定について

近年、健康保険法の改定のほか、その他の医療制度の改定が実施されており、今後も各種の医療制度改定の実施が予想されます。その動向によっては、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

平成15年度以降に実施された主な医療制度改革

平成15年4月

社会保険本人患者負担率の変更

平成15年8月

医療法改正に伴う病床区分届出期限

平成18年4月

後発(ジェネリック)医薬品使用推進のための処方せん様式変更

平成20年4月

後発(ジェネリック)医薬品使用推進のための処方せん様式変更

平成21年6月

登録販売者制度開始

平成22年4月

後発(ジェネリック)医薬品調剤体制加算の改定

平成24年4月

後発(ジェネリック)医薬品調剤体制加算の改定
薬剤服用歴管理指導料の包括的評価

平成26年4月

後発(ジェネリック)医薬品調剤体制加算の改定
調剤基本料の改定

平成26年6月

一般用医薬品販売ルールの変更

平成26年11月

薬事法から医薬品医療機器等法へ改正施行

平成28年4月

後発(ジェネリック)医薬品調剤体制加算の改定
調剤基本料の改定(門前薬局の評価の見直し)
かかりつけ薬剤師指導料の新設

平成28年10月

「健康サポート薬局」の届出・表示・公表開始

平成30年1月

医薬品譲受・譲渡ルールの改正

平成30年4月

後発(ジェネリック)医薬品調剤体制加算の改定
調剤基本料の改定(大型チェーン薬局、敷地内薬局の評価見直し)
地域支援体制加算の新設
服用薬剤調整支援料の新設

平成31年4月

「調剤業務のあり方について」の局長通知(薬剤師以外の者が実施する調剤補助業務)

令和元年12月

医薬品医療機器等法の一部改正公布(薬剤師・薬局機能の強化、安全対策の充実・合理化、法令順守体制整備)
薬剤師法の一部改正公布(継続的服薬指導、調剤録記載項目追加)

令和2年4月

調剤基本料の改定(チェーン薬局、敷地内薬局の評価見直し)
地域支援体制加算の改定(算定要件の見直し)
対人業務に関する点数の新設(吸入薬指導加算、調剤後薬剤管理指導加算、特別薬剤管理指導加算2、服用薬剤調整支援料2、経管投薬支援料)
在宅患者緊急訪問薬剤管理指導料の改定(算定要件見直し)
オンライン服薬指導に関する点数の新設
「新型コロナウイルス感染症の拡大に際しての電話や情報通信機器を用いた診療等の時限的・特例的な取り扱いについて」の通知(0410対応)

令和2年9月

医薬品医療機器等法の一部改正施行(オンライン服薬指導)

令和3年8月

医薬品医療機器等法の一部改正施行(認定薬局制度、添付文書電子化、法令順守体制、課徴金制度)

 

令和4年4月

 医薬品医療機器等法の一部改正施行(認定薬局制度、添付文書電子化、法令順守体制、課徴金制度)
調剤基本料の改定(大規模グループ薬局、敷地内薬局の評価見直し)
地域支援体制加算の改定(類型に応じた評価の見直し)
薬局・薬剤師業務の評価体系の見直し(薬剤調製料、調剤管理料、服薬管理指導料の新設)
薬局における対人業務の評価と充実(かかりつけ薬剤師と連携する他の薬剤師への評価)
オンライン服薬指導の要件と評価の見直し
電子的保健医療情報活用加算の新設(オンライン資格確認システム)
リフィル処方せんの導入
麻薬及び向精神薬取締法施行規則の一部改正施行(麻薬小売業者間譲渡許可業者間における譲渡譲受要件の一部変更)

令和4年9月

医薬品医療機器等法施行規則の一部改正施行(オンライン服薬指導対応場所の規制緩和)

令和4年10月

電子的保健医療情報活用加算の廃止
医療情報・システム基盤整備体制充実加算の新設

令和5年1月

電子処方箋運用開始

令和5年4月

オンライン資格確認システム義務付け

令和5年5月

新型コロナウイルス感染症の感染症法上の位置づけの変更

 

(3) 薬価基準の改定について

当社グループの調剤売上は、薬剤に係る収入と調剤技術に係る収入から成り立っております。薬剤に係る収入は、健康保険法により定められた「薬価基準」という公定価格によっております。また、調剤技術による収入も健康保険法により定められた調剤報酬の点数によっております。

今後、医療法の改定が行われ、薬価基準、調剤報酬の点数等が変更になった場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

最近の薬価基準の改定は次表の通り実施されております。(薬価ベース)令和元年より毎年改定となりましたが、同年のみ消費税の増税と同時改定として10月に実施されております。

改正年月日

平成28年
4月1日

平成30年
4月1日

令和元年
10月1日

令和2年
4月1日

令和3年
4月1日

令和4年

4月1日

令和5年

4月1日

改定率(%)

△ 5.57

△ 7.48

△ 2.40

△ 4.38

―(注)

△ 6.69

―(注)

 

(注)調剤報酬改訂が行われない中間年度においては、厚生労働省より改定率(薬価ベース)が公表されていません。

 

(4) 医薬分業率の動向について

医薬分業は、医療機関と調剤薬局がそれぞれの専門分野で業務を分担することにより、国民医療の質的向上を図るために国の政策として推進されてきました。最近では医薬分業率の伸び率は鈍化しており、将来においても低下する場合には、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

(5) 仕入価格の暫定措置について

調剤薬局業界では、薬価基準の改定が実施された場合、最終的な仕入価格を医薬品卸業者と妥結するまでの間、暫定価格(合理的であると見積もった価格)で仕入計上し、暫定価格と最終的な仕入価格の差額については医薬品卸業者との取引条件の妥結後、薬剤ごとに精算の会計処理をしております。

今後、暫定価格と妥結価格の間に大きな乖離が発生した場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

(6) 消費税等の影響について

調剤薬局事業において、調剤売上高は消費税法において非課税売上となり、一方、医薬品等の仕入は同法の課税仕入となるため、当社グループが仕入先に対して支払った消費税等は、租税公課として販売費及び一般管理費に費用計上しております。過去の消費税の導入及び消費税率改定時には、消費税率の上昇分が薬価改定幅に考慮されておりましたが、今後、消費税率が改定され、消費税率の改定が薬価改定に考慮されない場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

(7) 人材(薬剤師)の確保について

調剤薬局事業は、医薬品医療機器等法により店舗ごとに一定数以上の薬剤師を配置することが義務付けられ、薬剤師法により調剤業務は薬剤師ではない者が行ってはならないとされております。また、物販事業のうち医薬品医療機器等法に基づく医薬品等の販売は、一般用医薬品の分類等によりその販売者が規定されております(要指導医薬品及び第1類医薬品については薬剤師のみが、第2類医薬品及び第3類医薬品については薬剤師又は登録販売者が行わなければならない)。当社グループは医薬品医療機器等法に則り、すべての調剤薬局において薬剤師の配置基準を満たしており、すべての医薬品等販売店舗においてその分類等による薬剤師・登録販売者の配置基準を満たしております。

薬剤師・登録販売者の確保は、調剤薬局業界及び医薬品販売業界共通の課題であり、出店や退職者の補充など、必要時に薬剤師・登録販売者を確保できない場合などは、新規出店計画や事業運営に支障をきたす場合もあり、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

(8) 出店政策について

当社グループは、令和5年5月31日現在、調剤薬局を300店舗展開しております。今後も積極的な新規出店及びM&Aにより店舗数の拡大を図り、一方で不採算店舗については整理を行う方針であります。

医薬分業の進展に伴う出店競争の激化により、当社の出店基準を満たす立地が確保できない場合、主応需医療機関における分業の意思決定の遅れや競合激化により、出店後に計画通りの売上高が確保できない場合、主応需医療機関が移転、廃業した場合等には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

なお、最近5年間の調剤薬局の店舗数推移は以下の通りであります。              (単位:店)

 

令和元年5月

令和2年5月

令和3年5月

令和4年5月

令和5年5月

新規出店

M&A

34

閉店・休止

期末店舗数

258

294

298

301

300

 

 

(9) 新規出店時のコストについて

当社グループの新規出店形態として土地及び建物を取得する場合と土地及び建物を賃借する場合があります。店舗の土地及び建物を取得した上で出店する場合には土地及び建物の購入代金、建築費、仲介手数料及び設計料等の費用が発生し、土地及び建物を賃借して出店する場合には賃貸人への保証金、敷金及び建設協力金が発生します。これらの出店時の費用については将来回収が可能であると判断した上で出店しておりますが、個別店舗の売上実績が事業計画を下回った場合や賃貸人が破綻するなど賃貸借契約の継続や保証金等の回収が出来なくなった場合には当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

(10) 調剤過誤について

当社グループは、調剤過誤防止を調剤薬局のリスクマネジメントの最重要事項と認識し、調剤業務においては複数体制の調剤チェックを行い、管理体制として社内に「過誤防止委員会」等を設け、過誤やインシデントの報告を義務付け、日常的に過誤防止を徹底しております。また、万一に備え全店舗において「薬剤師賠償責任保険」に加入しております。このように当社は過誤防止に万全を期しておりますが、万が一重大な調剤過誤が発生した場合には、社会的信用の失墜、訴訟の提起による損害賠償等により、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

(11) 個人情報の保護について

当社グループは、調剤業務を行うために患者情報を取得・保管しております。この中には個人情報保護法に定められた個人情報が含まれております。当社は個人情報保護も最重要管理項目と認識し、社内に個人情報保護担当役員を長とする「個人情報保護委員会」を設け、店長、本社各部門長を情報管理責任者とする体制を構築し、さらに全社員から「個人情報保護に関する誓約書」を取得しております。また、弁護士等専門家による勉強会を開催し、情報の利用・管理に関してはガイドラインを定めて、保護管理を徹底しております。

また、カルテ等の医療記録の保管・管理業務を担う株式会社寿データバンクでも個人情報を取り扱っておりますが、同社はプライバシーマーク制度とISMS適合性評価制度の2つのセキュリティ規格の認証を取得しており認証基準に適合した管理を行っております。

当社グループでは、これまで個人情報が漏洩した事実はありませんが、万一個人情報が漏洩した場合には、社会的信用の失墜、訴訟の提起による損害賠償等により、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

(12) 社債及び借入金の影響について

当社グループは、出店に際して設備投資資金の大部分を社債及び借入金によって調達しております。今後の金利動向によっては当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

連結ベースの有利子負債構成比

項  目

令和3年
5月期

令和4年
5月期

令和5年
5月期

有利子負債残高(百万円)

10,712

9,914

9,140

総資産(百万円)

24,724

23,746

23,421

総資産に占める有利子負債の構成比(%)

43.3

41.8

39.0

 

(注)1 上記「有利子負債残高」は各期末時点での残高であります。

2 上記「有利子負債残高」は、短期借入金、1年内償還予定の社債、1年内返済予定の長期借入金、社債、長期借入金及びリース債務並びに、その他有利子負債の合計額であります。

なお、当社グループは、金融機関と平成25年7月12日に締結した1,000百万円の金銭消費貸借契約に係る融資特約書を締結しており、令和5年5月31日の借入残高は8百万円であります。同契約には以下の財務制限条項が付されております。

① 借入人は、各年度決算期の末日における借入人の連結の貸借対照表において算出されるデットエクイティレシオ(下記に定義する)の水準を2.8倍以下とする。

デットエクイティレシオ

(短期借入金+一年以内返済予定の長期借入金+一年以内償還予定の社債+社債+長期借入金)÷(純資産の部合計) 

② 借入人は、各年度決算期の末日における借入人の連結の貸借対照表及び損益計算書において算出されるネットレバレッジ倍率(下記に定義する)の水準を4.0倍以下とする。

ネットレバレッジ倍率

(短期借入金+一年以内返済予定の長期借入金+一年以内償還予定の社債+社債+長期借入金-現預金)÷(営業損益+減価償却費+のれん償却費)

現状において、業績は順調に推移しており、当該懸念は少ないものと認識しておりますが、上記いずれかの財務制限条項に抵触し、上記の契約による融資が受けられなくなった場合には、当社グループの財政状態に影響を与える可能性があります。

また、当社グループは、金融機関と平成30年9月28日に締結した400百万円の金銭消費貸借契約書を締結しており、令和5年5月31日の借入残高は140百万円であります。同契約には以下の財務制限条項が付されております。

① 令和元年5月決算期を初回とする各年度決算期の末日(以下、当該決算期を「本決算期」という。)の末日における借入人の連結の貸借対照表において、純資産の部の合計額を、当該本決算期の直前の借入人の本決算期の末日又は平成30年5月に終了する借入人の決算期の末日における純資産の部の合計額のいずれか大きい方の75%以上に維持すること。

現状において、業績は順調に推移しており、当該懸念は少ないものと認識しておりますが、上記いずれかの財務制限条項に抵触し、上記の契約による融資が受けられなくなった場合には、当社グループの財政状態に影響を与える可能性があります。

また、当社グループは、金融機関と平成30年9月28日に締結した3,000百万円の限度貸付契約書を締結しており、令和5年5月31日の借入残高は1,558百万円であります。同契約には以下の財務制限条項が付されております。

① 令和2年5月決算期を初回とする各年度決算期の末日(以下、当該決算期を「本決算期」という。)の末日における借入人の連結の貸借対照表において、純資産の部の合計額を、平成30年5月に終了する借入人の決算期の末日における純資産の部の合計額のいずれか大きい方の80%以上に維持すること。

② 令和2年5月決算期を初回とする連続する2期について各年度決算期の末日における借入人の連結の損益計算書において、当期損益の金額を0円以上に維持すること。

③ 令和2年5月決算期を初回とする連結の貸借対照表及び損益計算書において算出されるEBITDA・MULTIPLE(下記に定義する)を7倍以下に維持すること。

EBITDA・MULTIPLE

 (短期借入金+一年以内返済予定長期借入金+一年以内償還予定社債+長期借入金+社債+コマーシャルペーパー)÷(営業損益+減価償却費+のれん償却費)

 

現状において、業績は順調に推移しており、当該懸念は少ないものと認識しておりますが、上記いずれかの財務制限条項に抵触し、上記の契約による融資が受けられなくなった場合には、当社グループの財政状態に影響を与える可能性があります。

また、当社グループは、金融機関と令和3年3月26日に締結した2,000百万円の実行可能期間付タームローン契約書を締結しており、令和5年5月31日の借入残高は1,666百万円であります。同契約には以下の財務制限条項が付されております。

① 令和3年5月決算期を初回とする各年度決算期の末日及び中間期(以下、当該決算期及び中間期を「本・中間決算期」という。)の末日における借入人の連結の貸借対照表において、純資産の部の合計額を、当該本・中間決算期の直前の借入人の本・中間決算期の末日又は令和2年5月に終了する借入人の決算期の末日における純資産の部の合計額のいずれか大きい方の75%以上に維持すること。但し、AG2号投資事業有限組合を割当先とする転換社債型新株予約権付社債の影響により借入人の連結の損益計算書において特別損益を計上した場合は、当該特別損益を除く。

② 令和3年5月決算期を初回とする各年度決算期の末日における借入人の連結の損益計算書において、経常損益の金額を0円以上に維持すること。

③ 令和3年5月決算期を初回とする各年度決算期の末日における借入人の連結の損益計算書及び連結の貸借対照表において、以下の計算式のネットレバレッジ倍率が3.3倍を上回らない状態を維持すること。

ネットレバレッジ倍率

 (短期借入金+一年以内返済予定の長期借入金+一年以内償還予定の社債+社債+長期借入金-現預金)÷(営業損益+減価償却費+のれん償却費)

※但し、AG2号投資事業有限責任組合を割当先とする転換社債型新株予約権付社債は除く。

現状において、業績は順調に推移しており、当該懸念は少ないものと認識しておりますが、上記いずれかの財務制限条項に抵触し、上記の契約による融資が受けられなくなった場合には、当社グループの財政状態に影響を与える可能性があります。

また、当社グループは、金融機関と令和4年7月29日に締結した500百万円の金銭消費貸借契約書を締結しており、令和5年5月31日の借入残高は500百万円であります。同契約には以下の財務制限条項が付されております。

① 令和5年5月決算期を初回とする各年度決算期の末日(以下、当該決算期を「本決算期」という。)の末日における借入人の連結の貸借対照表において、純資産の部の合計額を、当該本決算期の直前の借入人の本決算期の末日又は令和3年5月に終了する借入人の決算期の末日における純資産の部の合計額のいずれか大きい方の75%以上に維持すること。

② 令和5年5月決算期を初回とする連続する2期について各年度決算期の末日における借入人の連結の損益計算書において、経常損益の金額を0円以上に維持すること。

現状において、業績は順調に推移しており、当該懸念は少ないものと認識しておりますが、上記いずれかの財務制限条項に抵触し、上記の契約による融資が受けられなくなった場合には、当社グループの財政状態に影響を与える可能性があります。

 

(13) 固定資産の減損会計適用について

当社グループの固定資産は、その大半が店舗の運営に供されておりますが、この中には不採算店舗及び一部遊休状態となっているものもあり、平成15年10月31日付「企業会計基準委員会」から公表された「固定資産の減損会計の適用指針」に則って、平成18年5月期より同会計基準及び同適用指針を適用しております。

当社グループは今後不採算店舗については、増収努力とコスト削減による店舗利益の向上を目指すと同時に、一部不採算店舗については閉鎖、売却等を進め、対策を講じる方針であります。しかしながらこれらの対策が思うように進展しなかった場合には、追加的に減損を認識する場合があり、この場合は当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

なお、当連結会計年度は当社グループで244百万円(前年同期200百万円)の減損損失を計上しております。

 

(14) M&Aの実施とのれんの減損処理について

当社グループはスケールメリットを確保するためにM&Aを積極的に推進する方針であります。M&Aの実施に当たっては、事前にリスクを把握・回避するために、対象企業の財務内容等につきデューデリジェンスを行っております。しかしながら、買収後に予期しなかった問題が生じた場合や、事業環境の変化等により業績が計画通りに進展しない場合、のれんの減損処理を行う必要性が生じる等、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績の状況の概要

当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要は以下の通りであります。

① 経営成績等の状況の概要

当連結会計年度(令和4年6月1日から令和5年5月31日)におけるわが国経済において、景気は緩やかに回復しております。先行きについては、雇用・所得環境が改善する下で、緩やかな回復が続くことが期待されますが、世界的な金融引締め等が続くなか、海外景気の下振れが我が国の景気を下押しするリスクとなっております。また、物価上昇、金融資本市場の変動等の影響に十分注意する必要がある状況です。

こうしたなか、当社グループは令和3年12月24日に「中期経営計画LSG(Leading to Sustainable Growth)2024」を公表し、株主価値の更なる向上を目指し、競争力を強化し成長していくため、①投資家に選ばれる会社になるための取組み強化、②調剤事業を核とした事業展開による収益獲得強化、③経営基盤の更なる強化による収益構造の改善を推進しております。

当連結会計年度における業績は、売上高52,030百万円(前年同期比0.8%増)、営業利益1,438百万円(前年同期比5.4%減)、経常利益1,431百万円(前年同期比5.7%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は333百万円(前年同期比25.6%減)となりました。

売上高につきましては、薬価改定の影響はあったものの、応需処方せん枚数の増加及び技術料算定が順調に進展したことによる調剤売上高の増加、並びにコンビニエンスストア部門及び有料職業紹介事業が好調に推移したことにより、増収となりました。

利益面においては、物販事業のドラッグストア部門におけるマスク等の衛生材料等コロナ関連需要の減退や巣ごもり需要の反動による売上高の減少及び水道光熱費等の経費の増加、その他セグメントにおける医薬品の卸売取引の減収、医学資料保管・管理事業における減収に伴う減益等を主な要因として営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益ともに減益となりました。

調剤薬局事業におきましては、仕入環境の変化等により第2四半期連結累計期間では193百万円の減益でしたが、特に第3四半期以降の処方せん枚数の回復や技術料単価の増加により当連結会計年度では26百万円まで減益幅は縮小いたしました。

セグメントごとの業績は以下の通りであります。

なお、当連結会計年度より、従来「調剤薬局事業」「物販事業」の各事業内に含めておりました卸売に係る取引においては、各報告セグメントから「その他」セグメントに統合しております。これは経営管理上の意思決定や業績区分を見直した結果、従来のセグメントとは分けて区分することがより適切であると判断したことによるものであります。また、比較・分析対象の前連結会計年度のセグメント数値については、変更後の報告セグメントの区分に基づくものであります。

(調剤薬局事業)

当連結会計年度における調剤薬局事業の業績は、M&Aや新規出店効果に加え、新型コロナウイルス感染症の影響による受診抑制の緩和を主な要因とした処方せん枚数の回復傾向が第3四半期以降より鮮明となってきたことや、調剤技術料の算定増加等により売上高は42,327百万円(前年同期比0.8%増)と増収になりました。利益面においては、薬価改定の影響及び仕入環境の変化、当期に実施した新規出店やM&A等による販管費の増加等の要因を、処方せん枚数の増加や調剤技術料収入の拡大による増益要因でカバーしきれずセグメント利益は1,685百万円(前年同期比1.5%減)と減益になりました。同期間における調剤薬局店舗は8店舗増加、9店舗減少で、当社グループが運営する店舗数は300店舗となりました。増加した店舗は、株式譲受により取得した有限会社映双薬局の2店舗(神奈川県)及び株式会社くすき調剤薬局の1店舗(三重県)、有限会社池本薬局の1店舗(北海道)、有限会社大木薬局の2店舗(三重県)、ファーマライズ株式会社の新規開局の2店舗(栃木県及び大阪府)であります。

薬局運営面につきましては、選ばれる「かかりつけ薬局」となるために、①地域医療(在宅医療及び施設調剤、地域連携薬局、専門医療機関連携薬局)の実施、②後発医薬品推進、③患者情報の一元管理や重複投与・飲み合わせ・残薬確認強化の観点から電子お薬手帳「ポケットファーマシー」の利用促進、④生活習慣病の予防を継続的に支援していくことを目的とした、当社独自の健康寿命延伸プログラムである「継続支援プログラム」の推進、⑤店舗ごとに特徴・行動計画を打ち出し必要に応じて本部が支援する「コンセプト薬局」施策の開始、⑥かかりつけ薬剤師・薬局の機能に加えて、市販薬や健康食品から介護や食事・栄養摂取に関することまで気軽に相談できる「健康サポート薬局」の継続的な推進に取り組んでおります。

 

なお、健康サポート薬局は当連結会計年度末時点で82店舗(前年度末比11店舗増)となり、地域連携薬局は117店舗(前年度末比21店舗増)となりました。また、専門医療機関連携薬局につきましても認定取得に向け準備を進めております。

(物販事業)

当連結会計年度における物販事業の業績は、売上高は7,771百万円(前年同期比2.3%増)、セグメント損失は199百万円(前年同期はセグメント損失150百万円)となりました。これは、売上高においては、コンビニエンスストア部門におけるコロナ影響の緩和による経済活動の回復を背景とした売上高の伸長が主な要因であります。利益面においては、ドラッグストア部門において、主力の医薬品や化粧品等は回復しつつあるもののマスク等の衛生材料等コロナ関連需要の減退や巣ごもり需要の反動による売上の減少額の方が大きくなってしまったことにより、売上総利益が減少したことによるものであります。

また、同期間における調剤を併設しない本セグメントの当社グループが運営する店舗数は1店舗増加の46店舗となりました。

(医学資料保管・管理事業)

当連結会計年度における医学資料保管・管理事業の業績は、主に医療機関における経費削減の動きから紙カルテ等の保管年数の短縮化の影響を受け、売上高は646百万円(前年同期比7.6%減)、セグメント利益は81百万円(前年同期比24.6%減)となりました。一方で紙カルテ等の保管・管理のニーズは継続的に発生していることから、それらの獲得と新たなサービス提供に向けた営業活動を展開しております。

(医療モール経営事業)

当連結会計年度における医療モール経営事業の業績は、売上高は505百万円(前年同期比0.4%増)、セグメント利益は減価償却費が減少したことで90百万円(前年同期比35.2%増)となり、安定的に推移しております。

(その他)

当連結会計年度におけるその他事業の業績は、有料職業紹介事業は好調だったものの、医薬品の卸売取引の減収を主な要因として売上高は779百万円(前年同期比3.1%減)となりました。また、医薬品の卸売取引の減収に加え、医療関連ITソリューション事業等が減益となったことなどによりセグメント利益は36百万円(前年同期比53.7%減)となりました。

 

② 財政状態の状況

(流動資産)

当連結会計年度末における流動資産の残高は11,372百万円(前年同期比493百万円増)となりました。この主な要因は、現金及び預金が4,742百万円(前年同期比751百万円増)となった一方で、売上債権等(「売掛金」と「未収入金」の合計額)が4,024百万円(前年同期比246百万円減)となったことによるものであります。

(固定資産)

当連結会計年度末における固定資産の残高は12,048百万円(前年同期比818百万円減)となりました。この主な要因は、のれんが2,748百万円(前年同期比472百万円減)となり、また、建物及び構築物(純額)が2,902百万円(前年同期比218百万円減)となったことによるものであります。

(流動負債)

当連結会計年度末における流動負債の残高は9,835百万円(前年同期比1,358百万円増)となりました。この主な要因は、買掛金が4,252百万円(前年同期比142百万円増)となり、また、1年内償還予定の社債及び1年内返済予定の長期借入金の合計額が3,490百万円(前年同期比1,213百万円増)となったことによるものであります。

(固定負債)

当連結会計年度末における固定負債の残高は6,598百万円(前年同期比1,972百万円減)となりました。この主な要因は、社債及び長期借入金が5,216百万円(前年同期比1,868百万円減)となったことによるものであります。

(純資産)

当連結会計年度末における純資産の残高は6,987百万円(前年同期比288百万円増)となりました。この主な要因は、当連結会計年度の利益剰余金が増加したことによるものであります。

 

③ キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、4,734百万円(前年同期比743百万円増)となりました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は以下の通りであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果増加した資金は、2,520百万円(前年同期比1,806百万円増)となりました。この主な要因は、税金等調整前当期純利益が1,049百万円となり、法人税等の支払額又は還付額により資金が836百万円減少した一方で、減価償却費が589百万円、減損損失が244百万円、のれん償却額が635百万円計上され、売上債権が482百万円減少したことによるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果使用した資金は、703百万円(前年同期比411百万円増)となりました。この主な要因は、差入保証金の回収による収入が197百万円となった一方で、新規開局等に伴う有形固定資産の取得による支出が380百万円、無形固定資産の取得による支出が162百万円、差入保証金の差入による支出が158百万円、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出が180百万円あったことによるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果減少した資金は、1,072百万円(前年同期比38百万円増)となりました。この主な要因は、長期借入による収入が1,700百万円あった一方で、長期借入金の返済による支出が2,419百万円、リース債務の返済による支出が222百万円、配当金の支払額が131百万円となったことによるものであります。

 

④ 生産、受注及び販売の状況

a. 仕入実績

当連結会計年度の仕入実績をセグメントごとに記載しますと、以下の通りであります。

区   分

前連結会計年度
(百万円)

当連結会計年度
(百万円)

前年同期比(%)

調剤薬局事業

24,935

25,091

100.6

物販事業

5,192

5,386

103.7

医学資料保管・管理事業

医療モール経営事業

その他

0

0

77.4

合   計

30,129

30,478

101.2

 

 

b. 販売実績

(1) 当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに記載しますと、以下の通りであります。

区   分

前連結会計年度
(百万円)

当連結会計年度
(百万円)

前年同期比(%)

調剤薬局事業

薬剤に係る収入

個々の器官系用医薬品

11,098

14,637

131.9

神経系及び感覚器官系用医薬品

5,521

7,174

130.0

代謝性医薬品

8,538

5,261

61.6

その他

5,915

3,770

63.7

小  計

31,073

30,844

99.3

調剤技術に係る収入

調剤技術料等

10,534

10,940

103.8

一般薬等売上

394

543

137.8

小  計

42,002

42,327

100.8

物販事業

7,598

7,771

102.3

医学資料保管・管理事業

699

646

92.4

医療モール経営事業

503

505

100.4

その他

804

779

96.9

合   計

51,608

52,030

100.8

 

 

(2) 当連結会計年度の調剤薬局事業における地区別の店舗数及び販売実績は、以下の通りであります。

地 区 別

店舗数

前年比増減

前連結会計年度
(百万円)

当連結会計年度
(百万円)

前年同期比(%)

北海道

44

△1

7,218

7,329

101.5

宮城県

10

 

1,342

1,342

100.0

秋田県

2

 

270

241

89.3

山形県

1

 

79

95

120.3

福島県

11

 

1,645

1,622

98.6

茨城県

3

 

472

494

104.7

栃木県

2

1

816

735

90.1

群馬県

7

 

944

930

98.5

埼玉県

7

 

1,239

1,198

96.6

千葉県

6

 

537

610

113.6

東京都

33

 

3,377

3,507

103.8

神奈川県

10

2

1,118

1,361

121.7

新潟県

15

△1

2,105

2,207

104.9

富山県

4

 

848

714

84.2

石川県

6

 

1,140

1,145

100.5

福井県

7

 

639

655

102.6

山梨県

1

 

45

36

80.1

岐阜県

2

 

231

236

102.2

静岡県

13

 

2,880

2,793

97.0

愛知県

14

 

2,768

2,797

101.0

三重県

11

2

1,654

1,803

109.0

滋賀県

2

 

262

236

90.0

京都府

7

△1

1,219

1,023

83.9

大阪府

44

△3

4,892

4,952

101.2

兵庫県

17

 

2,150

2,126

98.9

奈良県

4

 

351

392

111.8

和歌山県

4

 

422

417

98.8

長崎県

5

 

347

346

99.7

宮崎県

1

 

225

190

84.1

沖縄県

7

 

752

783

104.2

合   計

300

△1

42,002

42,327

100.8

 

 

 

c. 調剤実績

当連結会計年度における処方せん応需実績は、以下の通りであります。

地  区  別

前連結会計年度
(千枚)

当連結会計年度
(千枚)

構成比(%)

前年同期比(%)

北海道

677

688

16.7

101.6

宮城県

94

94

2.3

100.1

秋田県

23

19

0.5

82.1

山形県

6

8

0.2

121.0

福島県

156

155

3.8

99.5

茨城県

49

53

1.3

108.2

栃木県

41

36

0.9

88.6

群馬県

73

70

1.7

96.0

埼玉県

121

116

2.8

96.2

千葉県

72

85

2.1

118.1

東京都

422

433

10.5

102.6

神奈川県

79

75

1.8

95.6

新潟県

181

194

4.7

106.9

富山県

39

34

0.8

88.2

石川県

73

76

1.9

104.3

福井県

113

120

2.9

106.1

山梨県

23

24

0.6

103.4

岐阜県

25

26

0.6

101.9

静岡県

214

222

5.4

103.3

愛知県

199

207

5.0

104.1

三重県

173

170

4.1

98.2

滋賀県

27

27

0.7

101.6

京都府

108

99

2.4

91.3

大阪府

536

552

13.4

103.0

兵庫県

234

239

5.8

102.3

奈良県

67

69

1.7

103.1

和歌山県

47

47

1.2

100.6

長崎県

55

57

1.4

103.5

宮崎県

6

6

0.2

100.7

沖縄県

105

109

2.7

104.5

合     計

4,053

4,126

100.0

101.8

 

 

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容等

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は以下の通りであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

① 重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づいて作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、当連結会計年度における財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与えるような見積り、予測を必要としております。当社グループは、過去の実績値や状況を踏まえ合理的と判断される前提に基づき、継続的に見積り、予測を行っております。そのため実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。

この連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。

 

② 当連結会計年度の経営成績の分析

「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績の状況の概要」に記載の通りであります。

 

③ 経営成績に重要な影響を与える要因について

当社グループの主な活動領域である調剤薬局事業におきましては、隔年で実施される調剤報酬改定、毎年実施される薬価改定が経営成績に重要な影響を与える要因となっております。国民医療費抑制の方針から、調剤報酬・薬価自体は今後も全体としては実質引き下げ方向での改定が予想されます。

近年の改定は、「在宅医療の充実」や「後発医薬品の使用促進」、「かかりつけ薬剤師・薬局化」を今まで以上に明確に反映しており、「地域包括ケアシステムの構築」や「国民医療費抑制」といった国の方針により沿った内容となっております。調剤報酬改定の影響は大変厳しいものとなっておりますが、これらの改定への対応如何では収益力の低下を抑え、競争力の強化につなげることも可能であると考えております。

 

④ 経営戦略の現状と見直し

当社グループは、令和3年12月24日付で経営理念を改定し、「中期経営計画LSG(Leading to Sustainable Growth)2024」を公表しました。

当社グループの主たる事業である調剤薬局におけるプロとしての指針は、「パーフェクト(完璧)」であります。このことから当社の社是は「パーフェクト(完璧)」とし、基本方針として参りました。一方、世界的な環境・社会意識の高まりを背景とした社会の要請、期待に応え、社員を始め多様なステークホルダーの皆様とともに持続可能な社会を実現するためにも、更なる企業価値の向上を目指すべく、次に掲げる経営理念に改定いたしました。
・社会的責任

医療に携わる企業として、社会的責任を強く認識し、「Perfect」を目指して積極的に活動していきます。
・サステナブルな未来へ
 SDGsの取り組みを重要視し、全社員、ステークホルダーと対話を深めながら、サステナブルな未来へ向かっていきます。
・心を込めたホスピタリティー

一人ひとりが、信頼と安心を感じられるよう、知識、専門性、経験とノウハウを生かし対応していきます。

当社グループは以前より、地域に密着した「かかりつけ薬局」の理想形を追求し、地域医療に貢献するという考え方のもと、選ばれる「かかりつけ薬局」となることを目指し、地域医療(在宅医療及び施設調剤)及び後発医薬品の推進並びに電子お薬手帳の普及や24時間対応に向けた取組み等を実施してまいりました。同時に、地域のセルフメディケーション・健康支援ニーズに対応したサービスを提供する体制づくりや健康保険制度外事業の拡大にも取り組んでまいりました。

そして、本中期経営計画のもと、グループ全体として、①投資家に選ばれる会社になるための取り組み強化、②調剤事業を核とした事業展開による収益獲得強化、③経営基盤の更なる強化による収益構造の改善、を推進してまいります。

 

特に調剤薬局事業におきましては、①超高齢社会に対応すべく医療・介護・ヘルスケアを推進し、かかりつけ薬局として地域医療に貢献するという使命を追求、②当社独自の認定資格ヘルシーライフアドバイザーによる「からだ・こころ・くらしのウエルネス」をテーマに国民の健康保持・増進活動を支援、③業務のセンター化による効率化とDX化によるオンライン指導推進に注力してまいります。また物販事業では、①スクラップ&ビルド、②顧客情報の活用強化、③売場・商品選定改革による採算性の改善、④新規業体の開発に取り組んでいきます。

 

⑤ 資本の財源及び資金の流動性についての分析

イ.キャッシュ・フロー

当連結会計年度における状況については、「第2事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。

ロ.資金の需要

当社の運転資金需要の主なものは、調剤のための医療用医薬品仕入、物販のための商品仕入のほか、店舗運営の製造経費、全社に係る販売費及び一般管理費によるものであります。

なお、運転資金及び設備投資資金につきましては、内部資金又は借入金により資金調達することとしております。

 

5 【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

 

6 【研究開発活動】

(調剤薬局事業)

ファーマライズ医薬情報研究所は、当社の一部門として平成9年11月に設置され、主にインターネットや文献を用いて、公表された後発医薬品の試験データ(生物学的同等性試験と溶出試験)(注)等の検証を行う等、当社グループの調剤薬局事業において、医薬分業における薬剤の専門家としての機能を果たすための支援活動を目的としております。

なお、当連結会計年度中の研究開発費の金額は9百万円であります。

 

① 推奨後発医薬品リストの作成

国策として後発医薬品の普及が推し進められるなか、わが国の医療用医薬品は、1万数千種類にも及びその中には多数の同種同効品が存在しており、1つの先発医薬品に対して、数十種類にも及ぶ後発医薬品が存在することもあります。

後発医薬品は、先発医薬品に比べて安価であるため、先発医薬品と生物学的に同等であるならば、その後発医薬品に関する特徴等の正確な情報を医師の求めに応じて提供し、処方してもらうことも調剤薬局の職務と考えております。

ファーマライズ医薬情報研究所では研究成果として、当社グループが取り扱う医薬品に対応する推奨後発医薬品リストを作成し、当社グループの調剤薬局及び医療機関に提供することで、患者が安心して利用できる質の高い医療サービスの提供を実現し、他社との差別化及びブランド価値の向上に寄与しております。

 

② 最新医学情報・薬学情報の収集と提供

最新医学情報・薬学情報の収集により、当社グループの薬剤師に調剤に必要な医学情報を提供して、薬剤の専門家の機能発揮に役立てております。

また、患者や地域住民等に対しても健康維持・増進に役立つ医薬の情報を提供し、その啓発にも注力しております。

 

(注) 薬物の生物学的同等性試験とは、二つの薬剤が人体に吸収された後の血中濃度の時間的推移に差がないかを評価する試験を言い、溶出試験とは試験管中の薬剤の溶けやすさの試験を言います。従前は製薬企業の公表するデータが、当社がその効果を検証する上で不足していたため当社内施設において実際に検証しておりましたが、最近では公表されるデータが充実してきたことから、インターネットや文献を用いた検証に切り替えております。

 

(物販事業)

該当事項はありません。

 

(医学資料保管・管理事業)

該当事項はありません。

 

(医療モール経営事業)

該当事項はありません。

 

(その他)

当社の子会社である株式会社ミュートスにおいて、新たな顧客獲得にむけて、薬局向けのソリューション・サービスの開発、及び製薬メーカー向け業務システム、サービス開発にむけての基盤技術等に関する研究開発活動を行っております。

なお、当連結会計年度中の研究開発費の金額は4百万円であります。