文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において、当社が判断したものであります。
(1) 経営方針・経営戦略等
当社は、「社会に貢献する企業として、高品質の商品とサービスの提供により、顧客満足度を高め、社員一人一人が高いモラルを維持し、社会にとってなくてはならない会社を目指します。」という理念のもと、お客様をはじめとする全てのステークホルダーに対し、常に最適な商品・サービスを提供するため、先進的で創造性溢れる技術に挑戦し、成長・発展する企業を目指しております。
こうした経営方針の下、当社は多店舗展開を行う小売事業者を主なターゲット顧客とし、キャッシュレス決済に係るシステム開発と決済サービスの提供を行っております。
当社の持続的な成長を確保するため、利用いただくカード会社加盟店にとって導入が容易(ワンストップ)で低コストとなるクラウド型の決済ASPサービスの拡充に努めてまいります。また、自社で決済システムを管理・運用を行っている既存顧客についても、リプレースを迎える際に決済ASPサービスに誘導することにより、ストックビジネスであるアウトソーシングサービス売上を伸長する戦略を行っております。
① 情報システム開発
<成長戦略>
a.コンタクトレス決済などの多様化する決済手段の対応により、幅広い顧客層への普及をめざします。
b.当社独自の標準決済端末の開発と展開により開発コストの低減と高性能端末の提供を進めます。
② アウトソーシングサービス
<成長戦略>
a.当社が保有する国際ブランド決済ネットワーク(注1)接続資格を活用することにより、カード会社加盟店にこれまでより廉価な決済環境を提供するとともに、トランザクションフィービジネスとすることで収益の増加を目指します。
b.決済ASPサービスにおける決済手段拡張により、キャッシュレスシーンを拡大させ、一層のキャッシュレス決済の普及に貢献します。
c.より安価にキャッシュレス決済端末をご利用いただけるサービスとして、マルチ決済端末のサブスクリプションサービスを導入しております。カード会社とのアライアンスによって、従来の大規模、中規模店に加え、小規模店にも展開し、ストック売上の成長のためにマーケットシェアの拡大を目指します。
d.当社のユーザーと決済手数料にかかる契約を直接締結して、決済手数料の差額を収益とするビジネスモデルで、決済手数料売上の拡大を目指します。
(2) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社は、持続的な成長と企業価値向上を図るため、主な経営指標として売上高及び売上高営業利益率を重視しております。また、経営基盤の安定化に資するアウトソーシングサービス売上の成長率を経営指標としております。算出は以下の方法により行っております。
また、取引先とエンドユーザーを継続的に増加させること並びに契約額の大きい取引先を獲得することがアウトソーシングサービス売上の継続的な成長の支えであることから、アウトソーシングサービスのエンドユーザーの契約数及び月額平均単価について、それぞれ重視しております。
(3) 当社の強み
① 技術力・開発力について業界内で一定の評価
当社は開業以来、キャッシュレス決済システムの開発と決済サービスの提供を継続的に行なってきたことから、技術力・開発力については業界内で一定の評価を頂いていると認識しております。中でも大手システムインテグレータに当社製品への通信接続が簡易に実現できるモジュールを提供したことや、ソフトウェアのパッケージ化によってユーザーがシステムの利用を早期かつ安定的に実現できる環境を整えてきたことから、引き合いを受けるケースがございます。また国内の決済ネットワーク運営法人である株式会社エヌ・ティ・ティ・データがサービス提供するCAFIS(注2)や株式会社日本カードネットワークのCARDNET(注3)に対し、当社パッケージが製品登録されている事からも信用と評価に繋がっていると考えられます。
(注)
1 国際ブランド決済ネットワーク :クレジットカード決済などの統合ネットワークシステムの一種のことを言います。全国のカード会社加盟店(お店・企業)とクレジットカード会社や金融機関をつなぎ、取引や決済を処理しています。各国際ブランドが運営しており、ビザはVisaNet(ビザネット)、マスターカードはBANKNET(バンクネット)という決済ネットワークを運営しています。世界各地で標準的に利用されていますが、日本ではほとんどのクレジットカード決済が以下に記載するCAFISまたはCARDNETを利用して行われています。
2 CAFIS :クレジットカード決済などの統合ネットワークシステムの一種のことを言います。NTTデータが運 営しており全国のカード会社加盟店(お店・企業)とクレジットカード会社や金融機関をつなぎ、取引や決済を処理しています。日本国内専用の決済ネットワークとなっております。
3 CARDNET:クレジットカード決済などの統合ネットワークシステムの一種のことを言います。JCBグループの株式会社日本カードネットワークが運営しており全国のカード会社加盟店(お店・企業)とクレジットカード会社や金融機関をつなぎ、取引や決済を処理しています。日本国内専用の決済ネットワークとなっております。
② 開発から保守までのワンストップサービス
システム開発やサービス構築の設計から開発までを内製しており、更にヘルプデスクや保守サービス、運用サポートも自社内で運営していることから、システムの導入から運用までをワンストップで提供可能となっております。さらに、ユーザーの環境に合わせたカスタマイズ対応も自社内で可能なことは強みとなっており、顧客の安心感や満足度は高いと自負しております。
③ 安定的な経営を支えるストック売上
当社のアウトソーシングサービス売上は、ユーザーに決済ASPサービスや保守運用サービスを提供する顧客単位の月額固定売上、決済端末台数単位の月額処理料売上等であり、収益構造としては安定したストック売上であります。今後は新たなサービスの投入により一層の成長を見込んでおり、更に安定的な経営を目指してまいります。
④ 高いセキュリティと信頼性
キャッシュレス決済では、顧客(消費者)の決済に関わる情報を取り扱います。これが漏えいすると、不正使用につながりその被害は甚大になる可能性があります。当社は情報セキュリティマネジメントシステムの国際規格であるISO/IEC 27001(ISMS)やPCI DSS(Payment Card Industry Data Security Standard)を取得・準拠し、不正アクセスや情報の不正使用、情報漏えいなどセキュリティインシデントのリスク低減に努めております。これらによって当社のセキュリティレベルは高く評価され、カード会社加盟店やシステムインテグレータ、カード会社などから高い信頼を得ております。
⑤ 多様な決済端末への対応
当社は国内外の多種多様な決済端末、POSシステムとの接続実績がありカード会社加盟店のニーズに応えてまいりました。POSシステムを開発するシステムインテグレータへ当社サービスへの接続プログラムを無償で提供することにより、リーズナブルな価格で且つ短期間にシステム構築を実現させることを可能にしております。そのため、カード会社加盟店が使用する決済端末やPOSシステムのメーカーを問わず信用照会データや債権データを中継し決済を成立させるシステムとなっております。
⑥ 国際ブランド決済ネットワーク接続
当社は国際ブランドであるVISAとの契約によりVISAの決済ネットワークであるVISANETに直接接続する権利を有しております。この契約により国内専用の決済ネットワークの利用を迂回するシステムを構築することで、カード会社やカード会社加盟店のコスト負担を低減することが可能となります。国際ブランド決済ネットワーク接続は、今後は当社にとって大きな強みになると考えております。
(4) 経営環境
当社は、情報サービス産業に属しており、中でもクレジットカード等によるキャッシュレス決済システムの開発やクラウド方式による決済ASPサービスの提供を中核事業としております。日本におけるキャッシュレス決済の比率は、2022年に36.0%(注)に到達したものの、2021年の韓国95.3%(注)、中国83.8%(注)といったキャッシュレス先進国と比較すると大きく出遅れています。こうした現状を受け、政府は2025年にキャッシュレス決済比率を40%に到達することを目標とし、他国と同水準でのキャッシュレス普及を目指すためには、40%到達後も継続してキャッシュレスの普及を進めていく必要があると考えられています。
キャッシュレス市場はオンラインショッピングを中心に利用率・利用額ともに増加傾向にあり、今後も利用シーンの多様化が進み、更なる市場規模の拡大が見込まれるものと想定しております。
一方で、決済手段は多様化の一途をたどっており、スマートフォンを利用したバーコード決済やQRコード決済(総称して「コード決済」といいます)や、乱立と言われるほどの多種多様な電子マネーによる決済が普及し大きな環境の変化も起きております。これらの変化に柔軟な事業戦略を有していること、そこで求められる新技術やノウハウを常に先行して蓄積していること、それらを可能にする体制が構築されていることが重要であると考えております。
(注) 一般社団法人キャッシュレス推進協議会「キャッシュレス・ロードマップ2023」
(5) 中長期的な経営戦略
経営環境に記載したとおり、キャッシュレス市場は急速な勢いで拡大を続けております。しかしながら、同時に競合する事業者の参入も加速されることとなり、差別化は喫緊の課題であると認識しております。創業以来築き上げてきたノウハウ並びに顧客からの信用をベースに、多様化する決済手段への柔軟な対応と、顧客の利便性・経済性を一層高めるためのサービスを追求することにより、キャッシュレス決済市場の拡大とともに売上を伸長させてまいります。
① ストック収益の拡大
当社のサービスは前述のとおり「情報システム開発」及び「アウトソーシングサービス」の両輪であります。景気動向による顧客のIT投資意欲に左右される「情報システム開発」は時に大きな商談をもたらしますが、変動のあるフロー収益であり開発要員の確保や売上計画における不確定要素となります。これに対し、「アウトソーシングサービス」は定期契約に基づくストック収益であり、経営基盤の強化につながっております。過去に「情報システム開発」として納めたシステム等が更新を迎える時は、当社の「アウトソーシングサービス」の基軸であります決済ASPサービスに誘導することで顧客の負担を軽減するとともに当社のストック収益を増強してまいります。また、以下②③に記載の新たなサービスの導入を進めることで他社との差別化を図り、顧客ニーズに沿ったサービスの提供に努めます。
② 国際ブランド決済ネットワーク接続によるカード会社加盟店コスト低減とトランザクションフィー売上の強化
当社は国際ブランドであるVISAとの契約によりVISAの決済ネットワークであるVISANETに直接接続する権利を有しております。現在我が国においては国内専用の決済ネットワークが運用されており、そこには国内のカード会社が接続され信用照会や債権データの取引が行われております。歴史的に見れば国内専用の決済ネットワークが前述のVISANETに先駆けて構築された為でありますが、世界的には稀な仕組みであり、結果的に我が国の決済コストを高めています。カード会社加盟店の手数料が他国より比較的高額であるのはこの事実と無関係ではありません。当社の決済ASPサービスは現在国内専用の決済ネットワークに接続されておりますが、この契約を有効的に活用し、VISANETへ順次切り替えてまいります。これによりカード会社の運用コストを引き下げ、ひいてはカード会社加盟店の手数料などのコスト低減を進めることにより、当社の決済ASPサービスを契約するカード会社加盟店を増加させる計画です。
一方、カード会社(アクワイアラ)がこれまで負担していたトランザクションフィー(取引1件ごとに加算される手数料)は国内専用の決済ネットワーク事業者に支払われておりましたが、この分が減額されることから、その一部を当社収益とすることで、ストック収益の増加につなげます。
③ マルチ決済端末サブスクリプションサービスの導入
為替変動リスクの影響により決済端末の価格が上昇傾向にあること、当社サービスと他社との競争激化といった環境の変化に対応するため、従来の決済端末の売切り型販売に加え、ユーザーが購入しやすいサブスクリプションサービスを当事業年度に開始しております。カード会社とのアライアンスによって、従来の大規模、中規模店に加え小規模店への展開を行うことにより、マーケットシェアを拡大し、ストック収益の増強を図ってまいります。
④ 研究開発から創出する新事業
既存ビジネスだけにとらわれると、市場のシュリンクまたは様変わりによって持続的な成長が阻害される恐れがあります。そのため、研究開発に力を入れ、以下の2つの柱で取り組んでまいります。
a.既存ビジネスの改善と新たな付加価値の創造に係る開発
b.大学研究機関との共同研究による実証研究開発
取引先との情報共有、社内外におけるセミナー等により最新情報の習得に努め、札幌市に札幌R&Dセンターを開設し最新技術の研究開発を進めるほか、北海道大学、専修大学との共同研究により学術的な観点からの研究も進めております。
(6) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当社では、キャッシュレス決済分野に特化した高品質なサービスの提供により、業界における存在価値を高めるため、以下の課題に取り組み、経営基盤の強化を図ってまいります。
① システム開発力と競争力の強化
当社は、長年蓄積されたノウハウを生かし、多様なキャッシュレス決済ニーズに対応したシステムを提供しております。情報通信の技術革新は日進月歩であり、常に新技術、新サービスが出現する状況です。当社は競争力のある商品・サービスをお客様にご提供するために、それらの技術やサービスをタイムリーにキャッチし、先行して対応することが重要と認識しております。システム開発においては、プロジェクトの見える化を推進し、問題点の把握・早急な対応策の実施等をとおして、品質、コスト、納期の三面からの管理に取り組んでおります。また、リリース時の検証に十分な時間をかけ、安全性と信頼性の高いシステムとサービスの提供に取り組んでまいります。
② 優秀な人材の獲得及び育成
当社は、新しい技術への対応が常に要求される事業を営んでおります。最先端の技術を習得し、高度な技術力に裏付けられた、顧客にとって使いやすく、顧客業務の効率化に資する商品・サービスの提供を目指しております。高品質なサービスの企画・開発力が競争力の源泉になると認識しておりますが、その確保のためには、優秀なスタッフと、組織体制を整備していくことが必要になると考え、積極的な人材採用活動を進めるとともに、従業員が働きやすい環境の整備、人事制度の構築、人材育成のための研修などを行ってまいります。
③ サービス品質の向上
当社は、サービスの一層の品質向上に向けて、開発技術の精錬に努め、トラブルや不具合などが発生しないよう保守及び運用サービスを強化するとともに、品質保証による信頼を獲得、維持することが重要であると考えております。そのため、品質マネジメントシステムの国際標準規格であるISO 9001の認証を取得し、継続的な改善に努めております。引き続き、品質管理を徹底し、企業価値の向上に努めてまいります。
④ 情報セキュリティの強化
当社が提供するシステムやサービスの顧客数が増加しデータの規模が拡大するのに伴い、外部からの不正な手段による侵入等によって、決済情報やクレジットカード情報等の重要なデータが消去される、あるいは、外部に流出するリスクも増加することになります。これらの情報の保護等の体制強化のため、当社は情報セキュリティマネジメントシステムの国際標準規格であるISO/IEC 27001及びクレジットカード情報保護におけるセキュリティ基準であるPCI DSS(Payment Card Industry Data Security Standards)の認証を取得しておりますが、在宅ワークの普及や、情報犯罪の高度化により、情報漏洩又はコンピュータウィルスの侵入リスク等に晒されていることを認識しております。そのため、情報セキュリティ事務局を置き、情報管理やアクセス管理を実施するとともに、情報の取扱いに関する教育・訓練等を含め、情報セキュリティ管理体制の継続的な強化に努めてまいります。
⑤ 内部管理体制の強化
当社は、今後の事業環境の変化に対応し、継続的な事業拡大を進めるためには内部管理体制の強化が重要であると認識しております。社内規程や業務マニュアルの運用、定期的な社内研修の実施を通じてコンプライアンス体制の強化を行い、コーポレート・ガバナンスを充実していくことで、リスク管理の徹底や業務の効率化を図ってまいります。
⑥ 利益及びキャッシュ・フローの創出
持続的な成長を実現するためには収益基盤の強化が必要であると考えており、営業アライアンス先を拡充、特にカード会社との連携を強化することにより、新規顧客獲得を図ってまいります。既存ビジネスに加え、国際ブランド決済ネットワーク接続サービスや決済端末サブスクリプションサービスによるストックビジネスの拡大に取り組み、ストック売上の拡大を図ってまいります。
また、固定費を中心に費用削減に努め、全社ベースでの営業利益の黒字転換を図り、キャッシュ・フローの最大化に努めてまいります。
当社のサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において、当社が判断したものであります。
当社では、現状、サステナビリティ関連のリスク及び機会をその他の経営上のリスク及び機会と一体的に監視及び管理しております。当社が置かれている経営環境を踏まえ、サステナビリティに関連するリスク及び機会について、重要性に応じて経営会議で識別・監視し、取締役会に報告を行う体制としております。
詳細は、「
当社の持続的な成長や企業価値向上のためには、人材は最も重要な経営資源であると考えており、人材の育成及び社内環境整備に積極的に取り組んでおります。
具体的な方針は以下のとおりです。
・人材の育成方針
当社では、全社研修の実施に加え、自律的なキャリア構築を支援する教育制度を実施しており、業務に必要な知識習得に向けた自己研鑽を促進することで、継続的な人材育成に取り組んでおります。
・社内環境の整備
当社では多様な属性、才能、経験等をもった人材を積極的に採用しております。
また、性別や年齢などに関係なく様々な人材が活躍できるよう、時短勤務、在宅勤務、育児休業取得を促進し、多様な人材がやりがいをもって働ける組織の構築を推進しております。
福利厚生に関しては、従業員の資産形成を支援するため従業員持株会制度を導入しております。
当社ではサステナビリティ関連のリスクを、その他経営上のリスクと一体的に監視及び管理しております。詳細は、「
当社は、性別や年齢、国籍に関わらず、能力や適性に応じて、管理職への登用も含め、適材適所で配置していく方針です。人材の育成及び社内環境整備に関する方針に係る指標について、具体的な目標は設定しておりませんが、今後、関連する指標のデータの収集と分析を進め、目標及び開示項目を検討してまいります。
なお、女性管理職比率、男性育児休業等取得率、男女間賃金格差については、「
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクには、以下のようなものがあります。また、必ずしもそのようなリスク要因に該当しない事項についても投資家の投資判断上、あるいは当社の事業活動を理解する上で重要と考えられる事項について、投資家に対する積極的な情報開示の観点から以下に開示しております。
当社は、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努めております。
なお、文中における将来に関する記載事項は、有価証券報告書提出日現在において当社が判断したものであります。
(1) 事業環境に関するリスクについて
① 価格競争について
顧客のIT投資に対する価格要求はますます厳しさを増しており、価格面、品質面から常に同業他社との競争に晒されております。顧客からの価格低減圧力は依然として強いままとなっており、競争激化の傾向は当面続くものと見込まれております。このような市場環境の中で当社は、キャッシュレス決済分野のノウハウ等得意分野を活かし、より付加価値の高いサービスの提供と、国際ブランド決済ネットワーク接続によりカード会社加盟店の負担軽減を図るなどの方策に努めておりますが、競合相手との価格競争により、当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
② 市場環境について
当社が事業を展開する情報サービス産業において、経済情勢の低迷や景気の悪化等により、顧客のIT投資への姿勢に影響を受ける傾向があります。当社は、市場の動向や経済情勢を先んじて的確に把握し、その対応策を早期に講じるよう常に努めておりますが、経済情勢の悪化や景気の低迷等による顧客のIT投資の減少により、当社の事業活動や業績に影響を及ぼす可能性があります。
③ 為替変動のリスクについて
当社は、一部の製品の輸入を台湾、米国の企業に依存しており、外貨建てで購入しているため、為替相場の変動により円換算による仕入価格に変動が生じ、原価率が上昇する可能性があり、当社の業績に影響を与える可能性があります。
(2) 事業に関するリスクについて
① 情報処理センターネットワークの利用について
当社のキャッシュレス決済における中継処理サービスについては、株式会社エヌ・ティ・ティ・データが運営する「CAFIS」及び株式会社日本カードネットワークが運営する「CARDNET」のいずれかのネットワークを経由してデータ処理を行っております。
そのため、これらのネットワークシステム障害等の理由により、サービス提供が困難になる可能性があり、当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
② 重要な資格の喪失について
当社では、リスク管理体制強化として、情報セキュリティマネジメントシステムの国際標準規格ISO/IEC27001の認証を取得しているほか、国際クレジットカードブランド5社(American Express、Discover、JCB、Mastercard、VISA)が共同で策定した、クレジットカード情報保護におけるセキュリティ基準PCI DSSに準拠し、資格確保のための更新審査を受けております。しかしながら、何らかの事情により更新ができず、資格を失った場合には、当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
③ プロジェクトの不採算リスクについて
当社の行うシステム開発においては、ISO9001に準拠した品質標準に基づく品質管理のほか、品質保証部を設置し、開発プロセス毎に行うプロジェクトレビューの取組みなどにより納期・品質・コストについて管理しております。しかしながら、開発途中の大幅な仕様変更の発生や、作業工数が当初の見積もり以上に増加するといった、受注時には予測できなかった要因により不採算プロジェクトが発生した場合、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
また、上記のような大幅な変更等によるトラブルが発生した場合、納期の未達成や契約条件等の不履行などにより、売上計上の遅延、追加コストの発生、損害賠償請求等により、当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
④ 決済端末の仕入に関するリスクについて
当社は、決済端末の大部分をCastles Technology社より仕入れております。
当社は、これまで同社とは販売代理店契約を締結して信頼関係を構築し、継続的な取引関係の強化を図るとともにリスクヘッジのために代替先の確保にも努めておりますが、同社との関係が悪化し、代替先の確保が遅れるなどの状況になった場合には、当社の財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
また、同社の工場は中国や台湾に多く存在していることから、工場のある各国の政治的・社会的な混乱、新たな法的規制や制限、自然災害、紛争、為替の状況、資源価格の高騰や半導体不足による仕入価格の高騰等により、製品の調達に支障が生じた場合にも、当社の財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
⑤ 労務管理のリスク
ソフトウェアによるシステム開発は、知識集約型かつ労働集約型の業務であります。このため、当社では過重労働の撲滅を経営課題として、常に従業員の健康に配慮した労働環境の整備に努めております。しかしながら、予想外のトラブルや開発工程の品質、納期を厳守するために、一時的に特定の従業員に業務負荷がかかる可能性があります。こうした場合には、従業員の健康問題や労務問題に発展し、他の従業員の士気の低下等により、当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
⑥ 協力会社に関するリスク
当社は、社内の工数が不足する場合や当社技術で対応が難しい場合などに協力会社(外注先)から外部委託又は役務の提供を受けることがあります。今後、協力会社技術者の需要バランスの変化による要員の確保難や価格の高騰が生じた場合には、当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
⑦ 特定顧客への依存について
当社の製品・サービスは、大型プロジェクトが社内外の人材投入のピークとなる開発フェーズに移行した場合等に、一時的に売上全体に占める特定顧客への売上高依存割合が高まる場合があります。当社は、顧客の業種やプロジェクトのフェーズが分散されるように留意し、既存顧客との関係を強化して継続的に受注を獲得するとともに、新規顧客の獲得にも注力しておりますが、特定顧客の経営状況の変化やIT投資の方針の変更が、当社の業績に一時的に影響を及ぼす可能性があります。
(3) その他のリスクについて
① 自然災害等について
当社が事業展開する地域において、自然災害、電力・通信・交通その他の社会インフラの障害、大規模な事故等が発生した場合には、当社又は当社の取引先の事業活動に悪影響を及ぼし、当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、自然災害やパンデミックの影響により、一時的に想定以上の決済データが発生し、決済ASPサービスの許容量をオーバーしてしまう可能性があります。
これに備え、季節的な変動要素と当社の成長性を考慮した上で計画的な設備投資を行っております。更に事業継続計画(BCP)を作成し、予防訓練、想定訓練等を実施したうえ、BCPは年毎の見直しを行っております。
② 法的規制等について
当社が事業運営を行う上で、下請代金支払遅延等防止法、製造物責任法、労働基準法等の一般的な法的規制等を受けており、今後その規制が強化されることも考えられます。また、現時点では存在しない新たな法規制が制定される可能性もあります。その場合、事業活動に対する制約の拡大、規制の変化に対応するための負荷やコストの増加も予想され、当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。そのため、法令等の改正については、加盟する各種団体からの情報を得るほか、弁護士、社労士との契約に基づき、早期の対応ができるよう体制を整えております。
③ 知的財産権について
当社は、第三者が所有する特許権、商標権、意匠権等(以下、「知的財産権」という。)を侵害しないように、新製品や新サービスの企画段階においては、業界動向や関連情報などを確認し、必要に応じて特許情報プラットフォームにて同種の出願もしくは登録のある知的財産権の有無に関する調査を行っており、疑わしい場合は特許事務所において調査を実施しております。しかしながら、当社の認識の範囲外で第三者が所有する知的財産権を侵害する可能性があります。このような場合、当社への損害賠償請求及び差止請求、信用の低下、風評等により、当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
④ 訴訟等について
当社は、2021年7月12日付で当社を被告とする旨の特許権侵害に基づく損害賠償請求の提起を受けております。これは、当社の販売する決済端末を利用した決済システム(以下「当該製品」)が原告の特許権及び当該特許権の専用実施権を侵害することによって損害を被ったとして損害賠償請求訴訟を提起されたものであります。
当社は、当社の販売する当該製品に原告の主張するような特許権侵害はなく原告らの請求には理由がないものと考えており、現在係争中であります。
当該訴訟の結果によっては、当社の事業や財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
⑤ 有利子負債への依存及び金利変動について
当社は主に、金融機関からの借入により資金調達を行っているため、有利子負債の比率が高い水準となっております。有利子負債の抑制に努めてまいりますが、金融情勢の変化等により急激な金利変動が生じた場合、当社の業績及び財政状態に重要な影響を及ぼす可能性があります。
当社における財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は、以下のとおりであります。
流動資産は、前事業年度末と比べて438,382千円増加し、1,545,445千円となりました。これは主に、現金及び預金が343,722千円、商品が292,197千円増加した一方で、売掛金及び契約資産が146,168千円、仕掛品が45,693千円減少したことによるものであります。固定資産は、前事業年度末と比べて382,075千円減少し、25,769千円となりました。これは主に、減価償却費及び減損損失の計上により、有形固定資産が92,103千円、無形固定資産が249,448千円、投資その他の資産が40,523千円減少したことによるものであります。
この結果、当事業年度末における資産合計は、前事業年度末に比べ56,307千円増加し、1,571,214千円となりました。
b.負債の部
流動負債は、前事業年度末に比べて703,823千円増加し、1,069,335千円となりました。これは主に、短期借入金が610,000千円、1年内返済予定の長期借入金が18,884千円、契約負債が74,469千円増加した一方で、買掛金が3,760千円、未払金が3,511千円減少したことによるものであります。固定負債は、前事業年度末と比べて150,709千円増加し、161,600千円となりました。これは主に、長期借入金が151,564千円増加したことによるものであります。
この結果、当事業年度末における負債合計は、前事業年度末に比べ854,532千円増加し、1,230,935千円となりました。
純資産合計は、前事業年度末に比べて798,225千円減少し、340,279千円となりました。これは主に、新株予約権の行使により、資本金及び資本準備金がそれぞれ285千円増加したものの、利益剰余金が当期純損失の計上により773,815千円、配当金の支払により24,926千円減少したことによるものであります。
当事業年度における我が国経済は、アフターコロナに向けた社会経済活動の正常化が進む中、緩やかな持ち直しがみられました。一方、原材料やエネルギーの価格高騰、円安基調や物価上昇などにより、先行きは依然として不透明な状況が続いております。
当社が属する情報サービス産業においては、デジタルトランスフォーメーション(DX)を背景に、企業の競争力強化や情報セキュリティの強化のためのIT投資意欲は拡大していくことが見込まれております。経済産業省の特定サービス産業動態統計調査によると、クレジットカード業の取扱高は2023年6月度における前年同月比で11.5%増加しており、新型コロナウイルス感染症に伴う新たな生活様式が定着する中、キャッシュレス決済市場の成長は、今後も継続するものとみられます。
このような環境の中、当社はスーパーマーケット・ディスカウントストア等、小売業の新規・既存顧客を中心に、EMV(注)に準拠した決済システムの導入、新たな決済手段やサービス開始の提案等を引き続き進めるとともに、従来の売切り型に加えて、マルチ決済端末のサブスクリプションサービス「サクラ」を導入し、マーケットターゲットの拡大を進めてまいりました。
情報システム開発売上高(フロー収益)は、前事業年度から引き続き、新規ユーザーの獲得が難航しました。また、既存ASPサービスの新規ユーザー獲得も期初計画では見込んでおりましたが、2020年の経済産業省が推進するクレジットIC化に伴い、大規模加盟店・中規模加盟店に対してIC化が一斉に実施されたことで、2021年以降、一時的に需要が停滞し、反動減が想定よりも大きく影響し、630,150千円(前年同期比5.4%減)となりました。
アウトソーシングサービス売上高(ストック収益)は、情報システム開発売上案件の納品後から売上計上されますが、一部顧客の切替があったため、919,234千円(前年同期比0.3%減)となりました。
アウトソーシングサービス売上高については、既存ユーザーからの安定した売上を確保している一方で、情報システム開発売上高の需要停滞の影響を受けるものと考えております。それに対して当社は、成長戦略である国際ブランド決済ネットワーク接続サービス、マルチ決済端末のサブスク型販売等について、経営資源を投下し、売上確保を見込んでおりましたが、サービス開始時期が先延ばしになった影響から、当初計画通りの売上高を計上するに至りませんでした。
決済システムの導入やリプレースは、概ね4年から5年ほどで実施されることから今後徐々に需要が高まると考え、当社においては翌事業年度から新規加盟店獲得による売上増加を見込み、それに向けた研究開発・設備への投資を引き続き実施しております。
当事業年度も前事業年度に引き続き営業損失を計上することとなり、新規サービスの将来収益見込みに不確実性を織り込み慎重に勘案した結果、当事業年度において減損損失454,981千円を計上するとともに、繰延税金資産を取り崩すこととなりました。
以上の結果、当事業年度における売上高は1,549,384千円(前年同期比2.5%減)、営業損失は273,013千円(前年同期は営業損失55,715千円)、経常損失は297,628千円(前年同期は経常損失82,878千円)、当期純損失は773,815千円(前年同期は当期純損失91,660千円)となりました。
なお、当社は当事業年度において、キャッシュレス決済サービス事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。
売上総額に対するアウトソーシングサービス売上(ストック売上)の割合が増加していること、今後の事業計画の中でもストック売上の重要性が高まると考える一方で、新たな事業領域への取り組みにより、売上区分別の利益を管理する必要性が高まったことから、2024年6月期より、「ペイメントインテグレーション事業」、「ペイメントサービス事業」及び「その他事業」の3区分のセグメントへ変更いたします。
(注)「EMV」とは、Europay、Mastercard、VISAの頭文字をとったもので、IC型クレジットカードに関する国際規格です。
③ キャッシュ・フローの状況
当事業年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前事業年度末に比べ340,119千円増加し、725,205千円となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
営業活動の結果使用した資金は△251,282千円(前年同期は△273,858千円)となりました。これは主に、税引前当期純損失の計上△753,103千円、減価償却費49,431千円、減損損失454,981千円、売上債権の増減額146,168千円、棚卸資産の増減額△246,504千円、契約負債の増減額74,469千円、法人税等の支払額又は還付額39,005千円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果支出した資金は△143,784千円(前年同期は△189,377千円)となりました。これは主に、サーバー等機器類の購入、札幌R&Dセンター移転に伴う工事及び備品の購入により、有形固定資産の取得による支出△65,320千円、自社利用ソフトウエアの開発を中心に無形固定資産の取得による支出△73,660千円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果獲得した資金は735,200千円(前年同期は346,053千円)となりました。これは主に、短期借入金の純増減額610,000千円、長期借入れによる収入250,000千円、長期借入金の返済による支出△79,552千円及び配当金の支払額△24,926千円によるものであります。
④ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社の事業は、キャッシュレス決済に関連したサービスの提供であり、生産実績の記載になじまないため、記載を省略しております。
b.受注実績
当事業年度における受注実績は次のとおりであります。なお、当社はキャッシュレス決済サービス事業の単一セグメントであるため、サービス別に記載しております。
(注)アウトソーシングサービスについては、その事業の性質上、受注生産形態になじまないため、受注実績は記載しておりません。
c.販売実績
当事業年度における販売実績は次のとおりであります。なお、当社はキャッシュレス決済サービス事業の単一セグメントであるため、サービス別に記載しております。
(注)主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。重要な会計方針については、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項(重要な会計方針)」に記載しております。
この財務諸表の作成にあたっては、会計上の見積りを行う必要があり、特に以下の事項は、経営者の会計上の見積りの判断が財政状態及び経営成績に重要な影響を及ぼす可能性があると考えております。経営者は過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積りによる不確実性のため、これらの見積りと異なる場合があります。
財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。
② 財政状態の状況
財政状態の状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要①財政状態の状況」をご参照ください。
当事業年度における売上高は、前事業年度に比べ39,423千円減少し、1,549,384千円(前期比2.5%減)となりました。アウトソーシングサービス売上は前期比0.3%減となり、当社の経営指標の1つであるアウトソーシングサービス売上成長率の目標値は未達となりました。
当事業年度における売上原価は、前事業年度に比べ100,638千円増加し、1,056,090千円(前期比10.5%増)となりました。これは主に、決済端末の販売増に伴う、仕入の増加によるものであります。その結果、当事業年度における売上総利益は493,293千円(同22.1%減)となりました。売上総利益率は8.0ポイント低下し、31.8%となりました。
c.販売費及び一般管理費、営業利益
当事業年度における販売費及び一般管理費は、前事業年度に比べ77,236千円増加し、766,307千円(前期比11.2%増)となりました。これは主に、研究開発費の増加によるものであります。
研究開発費は、新たに採用予定の決済端末用アプリケーションの開発・検証、将来の事業化に向けた健康サポートサービスの研究開発活動に継続して取り組んだため、増加しました。研究開発への投資は、売上高に対して10.3%となり、前事業年度より1.1ポイント上昇しました。
この結果、当事業年度における営業損失は、273,013千円(前期は営業損失55,715千円)となりました。
d.営業外損益、経常利益
当事業年度における営業外収益は、前事業年度に比べ4,124千円増加し、6,209千円となりました。また、営業外費用は、前事業年度に比べ1,578千円増加し、30,824千円となりました。
この結果、経常損失は、297,628千円(前期は経常損失82,878千円)となりました。
e.特別損益、当期純利益
当事業年度における特別損失は、前事業年度に比べ455,474千円増加し、455,474千円となりました。これは主に、減損損失の発生によるものであります。
この結果、当期純損失は、773,815千円(前期は当期純損失91,660千円)となりました。
④ キャッシュ・フローの状況
キャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要③キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。
⑤ 経営成績に重要な影響を与える要因について
経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」をご参照ください。
当社の運転資金需要のうち主なものは、労務費、外注加工費、商品仕入、並びに販売費及び一般管理費となります。これらにつきましては、基本的に営業活動によるキャッシュ・フローや自己資金を充当し、新たなパッケージソフトの開発や、データセンター等への投資が必要な場合には、状況に応じて金融機関からの借入等による資金調達で対応していくこととしております。なお、現在の現金及び現金同等物の残高については、当事業を継続していくうえで十分な流動性を確保しているものと考えております。
今後の重要な資本的支出としては、「第3 設備の状況 3 設備の新設、除却等の計画」に記載した内容の支出を予定しており、自己資金及び金融機関からの長期借入金により充当することとしております。
キャッシュ・フローの状況につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
⑦ 経営戦略の現状と見通し
当社の中長期における最重要課題は、当社商品とサービスの機能拡張を行うことにあります。成長戦略の一つとして決済端末の販売方法を従来の売切り型に加え、ユーザーが購入しやすいサブスク型販売の導入を開始し、マーケットシェアの拡大を図るなど、積極的に営業推進・研究開発・人材等に投資を行い、将来につながる基礎を確立させてまいります。
⑧ 経営者の問題意識と今後の方針
経営者の問題意識と今後の方針は、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」をご参照ください。
当社は、決済処理に必要な決済ネットワークとの接続契約を締結しております。
当社は、Castles Technology Co., Ltd. (台湾法人)との間で決済端末の販売に関する契約を締結しております。締結している契約は、以下のとおりであります。
当社は、決済及びそれらに係る新技術の基礎研究及び既存サービスの機能強化のための研究開発に取り組んでおります。
当事業年度における研究開発費の金額は
既存事業の拡張に向けた研究開発として、新たに採用予定の決済端末用アプリケーションの開発・検証、現行決済端末やASPサービスの性能改善に係る開発があります。当該活動に係る研究開発費の金額は115,829千円であります。
また、将来の事業化に向けた研究開発として、健康経営に取り組む企業向けに健康経営サポートサービスを提供するため、研究開発活動やコミュニティ内の相互扶助の活性化、地域経済の活性化を目的とした「地域通貨・コミュニティ通貨」の事業化に向けた大学等との共同研究・実証実験などを行っております。当該活動に係る研究開発費の金額は40,737千円であります。