第一部【企業情報】

第1【企業の概況】

1【主要な経営指標等の推移】

(1)連結経営指標等

回次

第80期

第81期

第82期

第83期

第84期

決算年月

2018年3月

2019年3月

2020年3月

2021年3月

2022年3月

売上収益(継続事業)

(百万円)

535,612

565,810

576,546

547,921

661,466

税引前当期利益(継続事業)

(百万円)

124,248

144,657

147,268

159,218

210,706

当期利益(全事業)

(百万円)

99,222

122,072

114,587

125,221

165,322

当期包括利益(全事業)

(百万円)

96,910

129,164

98,325

152,173

214,821

親会社の所有者に帰属する持分

(百万円)

526,193

623,155

645,042

688,000

803,851

総資産額

(百万円)

650,645

763,915

811,008

853,290

992,839

1株当たり親会社所有者帰属持分

(円)

1,386.49

1,640.02

1,720.11

1,862.96

2,201.68

基本的1株当たり利益

(円)

258.46

321.55

303.27

335.77

446.45

希薄化後1株当たり利益

(円)

257.88

320.96

302.74

335.25

445.93

親会社所有者帰属持分比率

(%)

80.9

81.6

79.5

80.6

81.0

親会社所有者帰属持分当期利益率

(%)

19.2

21.2

18.0

18.8

22.1

株価収益率

(倍)

20.5

22.7

30.3

38.7

31.4

営業活動によるキャッシュ・フロー(全事業)

(百万円)

135,499

146,588

163,366

151,812

190,055

投資活動によるキャッシュ・フロー(全事業)

(百万円)

68,533

70,144

47,384

29,790

29,298

財務活動によるキャッシュ・フロー(全事業)

(百万円)

117,333

32,792

85,468

115,673

106,722

現金及び現金同等物の期末残高

(百万円)

245,835

293,397

317,982

334,897

419,404

従業員数

(名)

37,812

37,412

36,795

37,245

38,376

 (注)1.第73期より国際会計基準(以下「IFRS」という。)により連結財務諸表を作成しております。

2.包括利益計算書項目は連結包括利益計算書に記載されている金額によっております。すなわち、IFRSの売上収益及び税引前当期利益は、継続事業の金額であり、非継続事業を含めておりません。また、当期利益については、全事業の金額であり、非継続事業を含めております。

3.キャッシュ・フロー項目は連結キャッシュ・フロー計算書に記載されている金額(全事業)によっております。

4.キャッシュ・フローに関する数値の△は、現金及び現金同等物の流出を示しております。

 

(2)提出会社の経営指標等

回次

第80期

第81期

第82期

第83期

第84期

決算年月

2018年3月

2019年3月

2020年3月

2021年3月

2022年3月

売上高

(百万円)

182,385

191,861

203,868

207,700

231,650

経常利益

(百万円)

146,987

80,119

80,332

123,572

221,795

当期純利益

(百万円)

127,735

63,264

65,968

107,229

193,157

資本金

(百万円)

6,264

6,264

6,264

6,264

6,264

発行済株式総数

(株)

381,436,420

381,436,420

378,351,220

372,833,220

369,702,020

純資産額

(百万円)

196,689

227,895

216,457

215,237

309,480

総資産額

(百万円)

266,590

346,000

322,255

344,709

384,614

1株当たり純資産額

(円)

514.94

596.98

574.90

581.12

846.08

1株当たり配当額

(円)

75.00

90.00

90.00

90.00

110.00

(うち1株当たり中間配当額)

(30.00)

(45.00)

(45.00)

(45.00)

(45.00)

1株当たり当期純利益金額

(円)

331.83

166.60

174.87

287.01

524.20

潜在株式調整後1株当たり当期純利益金額

(円)

331.08

166.29

174.56

286.56

523.59

自己資本比率

(%)

73.3

65.6

66.9

62.3

80.3

自己資本利益率

(%)

74.2

30.0

29.8

49.9

73.8

株価収益率

(倍)

16.0

43.9

52.6

45.3

26.8

配当性向

(%)

22.6

54.0

51.5

31.4

21.0

従業員数

(名)

2,950

2,984

3,020

2,992

3,006

(外、平均臨時雇用者数)

(993)

(1,039)

(1,093)

(1,042)

(997)

株主総利回り

(%)

100.4

139.5

176.5

249.3

270.4

(比較指標:東証株価指数)

(%)

(115.9)

(110.0)

(99.6)

(141.5)

(144.3)

最高株価

(円)

6,499

7,440

11,195

14,510

19,435

最低株価

(円)

5,075

5,148

7,216

8,967

12,335

 (注)1.東証株価指数は配当込みの値です。

2.最高株価及び最低株価は東京証券取引所(市場第一部)におけるものであります。

 

2【沿革】

1941年11月

東京都保谷市(現在西東京市)で東洋光学硝子製造所を創業。光学ガラス製造に着手。

1944年8月

資本金120万円の株式会社に改組、商号を株式会社東洋光学硝子製造所に変更。

1945年10月

クリスタルガラス食器製造開始。

1947年8月

商号を株式会社保谷クリスタル硝子製造所に変更。

1960年11月

東京都昭島市に昭和工場(現 昭島工場)を新設。

保谷光学工業株式会社、山中光学工業株式会社及び保谷光学硝子販売株式会社を吸収合併し、商号を株式会社保谷硝子に変更。

1961年10月

東京証券取引所市場第二部へ上場。

1962年5月

メガネレンズ製造開始。

1972年12月

ソフトコンタクトレンズ製造開始。

1973年2月

東京証券取引所市場第一部へ指定。

1974年1月

半導体用マスクサブストレート製造開始。

1983年1月

東京都八王子市に八王子工場を新設し、半導体用フォトマスク製造開始。

1984年8月

新本社ビルを新宿区中落合に竣工。

10月

子会社の株式会社保谷レンズ及び株式会社保谷クリスタルを吸収合併し、商号をHOYA株式会社に変更。

1987年6月

眼内レンズ(白内障術後用)製造開始。

11月

光学ガラスによる非球面モールドレンズ製造開始。

1989年4月

オランダに欧州地域統括会社HOYA EUROPE B.V.(現 HOYA HOLDINGS N.V.)、米国に北米地域統括会社HOYA CORPORATION USAを設立。

1991年3月

HDD用ガラスディスク(ガラス磁気メモリーディスク)発売。

1996年11月

熊本県菊池郡大津町に熊本工場を新設。

1997年4月

カンパニー制を導入し、二つのカンパニー(エレクトロオプティクス、ビジョンケア)と三つの事業子会社(HOYA PHOTONICS INC.、HOYAヘルスケア㈱、HOYAクリスタル㈱)へ機構改革。

5月

シンガポールに地域本社としてHOYA HOLDINGS ASIA PACIFIC PTE LTDを設置、4月にオランダ及び米国にそれぞれ設置したHOYA HOLDINGS N.V.とHOYA HOLDINGS,INC.の2社と合わせ、欧州、北米、アジア各地域の地域本社体制が整う。

12月

HOYA LENS DEUTSCHLAND GMBH.がHOYAグループ最初のISO14001を取得。

1999年2月

国内主要全工場でISO14001を取得。

2000年7月

沖電気工業㈱の半導体用フォトマスク製造部門を譲り受ける。

2002年5月

半導体新基板材料3C-SiC製造販売を開始。

8月

大日本印刷㈱と次世代半導体用マスクブランクスの技術アライアンス締結。

2003年6月

委員会設置会社(現在の指名委員会等設置会社)へ移行。

7月

グローバルベースでの財務マネジメント機能を欧州地域本社に移管。

2004年3月

日本板硝子㈱のHDD用ガラスディスク事業を譲り受ける。

10月

米国預託証券(ADR)プログラム Level-1を開設。

2005年11月

普通株式1株につき4株の割合で株式分割を実施。

2007年8月

株式の公開買付け(TOB)によりペンタックス㈱を連結子会社化。

2008年3月

ペンタックス㈱を吸収合併。

2009年3月

クリスタル事業終了。

2010年6月

HDD用ガラスメディア製造事業及び関連資産をWESTERN DIGITAL CORPORATIONに譲渡。

2011年10月

PENTAXイメージング・システム事業を㈱リコーに譲渡。

2012年5月

金属製整形外科用インプラントの国内メーカー、日本ユニテック㈱

(現 HOYA Technosurgical㈱)を買収。

2013年2月

セイコーエプソン㈱のメガネレンズ開発製造事業を譲り受ける。

6月

セイコーホールディングス㈱の子会社でメガネ関連商品の販売事業を行うセイコーオプティカルプロダクツ㈱の株式を30%譲り受ける。

11月

自動内視鏡洗浄装置(AER)のリーディング企業であるWASSENBURG社の過半数株式を取得。

2014年3月

2015年3月

セイコーオプティカルプロダクツ㈱の株式20%を追加取得し、出資比率50%の連結子会社化。

滲出性加齢黄斑変性治療用デバイスのベンチャー企業 SalutarisMDに出資。

9月

イギリスに本社を置く医療機器開発製造のリーディング企業 Creo Medical Ltd.に出資。

 

 

2016年3月

12月

グループ本社を新宿区西新宿に移転。

3Mの度付き保護メガネ事業を買収。

低侵襲治療用手術器具メーカーのC2 Therapeutics, Inc.を買収。

2017年7月

中国Aohuaと医療用軟性内視鏡事業の合弁会社設立。

クラウド型音声読み上げサービスのリーディング企業であるReadSpeaker社を買収。

白内障用眼内レンズ生産拠点をタイに新設。

8月

米国Performance Optics, LLC及びその子会社であるVISION EASE、大明光学の買収。

2018年1月

白内障用眼内レンズのR&Dセンターをシンガポールに開設。

2019年1月

2020年1月

眼科医療機器メーカーMid Labs及びFritz Ruckを買収。

HOYA CANDEO OPTRONICS株式会社を吸収合併。

2020年5月

中国の白内障用眼内レンズ販売代理店GeMaxとの合弁会社を設立。

2021年5月

   11月

中国Vedkangと内視鏡用処置具事業の合弁会社を設立。

気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)の提言への賛同を表明。

2022年1月

HOYAデジタルソリューションズ株式会社を富士フイルムビジネスイノベーション株式会社へ

譲渡。

 

 

3【事業の内容】

 当社グループは、HOYA株式会社及び連結子会社141社(国内5社、海外136社)並びに関連会社18社(国内5社、海外13社)により構成されており、ヘルスケア関連製品、メディカル関連製品、エレクトロニクス関連製品、映像関連製品の製造販売及びそれらに附帯する事業を行っております。(2022年3月31日現在)

 各製品は、当社及び国内外の関係会社によって製造されております。

 一方、販売は、国内については、製・商品の大部分がメーカー、専門店等に対する直接販売方式によっており、輸出については、主に当社から各国の関係会社を通じて行っております。

 当社グループはグローバルベースのグループ連結経営によって運営されております。グループ本社の立案した経営戦略を、ライフケア及び情報・通信を中心とした各事業部門がそれぞれの事業責任のもと遂行いたします。

 地域別には、北米・欧州・アジアの各地域の地域本社が、国・地域とのリレーションの強化、法務支援及び内部監査等を行い事業活動の推進をサポートしております。また、グループ全体の財務本部をオランダに置いております。

 事業領域別の当社及び関係会社(地域本社等5社を除く)の位置づけは次のとおりであります。なお、事業区分(部門)はセグメント情報の主要製品及び役務の分類と同一であります。

分野

事業区分(部門)

主要製品及び役務

会社名

ライフケア

ヘルスケア

メガネレンズ、コンタクトレンズ

当社ビジョンケアカンパニー部門、アイケア事業部門

HOYA HOLDINGS N.V. (欧州地域本社)

HOYA LENS DEUTSCHLAND GMBH.

HOYA OPTICAL LABS OF AMERICA, INC.

HOYA LENS THAILAND LTD.

その他59社

メディカル

内視鏡、処置具(メディカルアクセサリー)、自動内視鏡洗浄装置、
眼内レンズ、人工骨、
金属製整形インプラント

当社メディカル事業部門、ライフケア事業部門

HOYA MEDICAL SINGAPORE PTE. LTD.

PENTAX OF AMERICA, INC.

PENTAX EUROPE GMBH

その他40社

情報・通信

エレクトロ

ニクス

半導体用マスクブランクス・フォトマスク、FPD用フォトマスク、
ハードディスク用ガラスサブスト
レート

当社LSI事業部門、FPD事業部門、

MD事業部門

HOYA CORPORATION USA

HOYA ELECTRONICS SINGAPORE PTE. LTD.

HOYA GLASS DISK VIETNAM LTD.

その他10社

映像

光学レンズ・光学ガラス材料、各種レーザー機器、光関連機器

当社オプティクス事業部門

HOYA OPTICAL TECHNOLOGY (WEIHAI) CO., LTD.

その他6社

その他

音声合成ソフトウェア、情報システム構築

ReadSpeaker Holding BV

その他9社

 

 事業の系統図は次のとおりであります。

0101010_001.png

 

4【関係会社の状況】

名称

住所

資本金又は

出資金

主要な事業の

内容(注1)

議決権の所有

(被所有)割合(注4)

関係内容

所有

割合

(%)

被所有割合

(%)

取引の内容

役員の兼任等

資金援助・設備の賃貸借等

当社

役員

(名)

当社

従業員

(名)

(連結子会社)

(注2)

 

千リンギット

 

 

 

 

 

 

 

HOYA LENS MANUFACTURING MALAYSIA SDN.BHD. ※

Kuala Lumpur,

MALAYSIA

126,161

ライフケア

100

メガネレンズの製造

 

 

千タイバーツ

 

 

 

 

 

 

 

HOYA LENS

THAILAND LTD. ※

Patumthani,

THAILAND

1,110,000

100

2

(100)

 

 

千元

 

 

 

 

 

 

 

HOYA LENS

GUANGZHOU LTD. ※

中華人民共和国 広東省

83,145

100

メガネレンズの販売

(100)

 

 

千オーストラリアドル

 

 

 

 

 

 

 

HOYA LENS

AUSTRALIA PTY.

LTD. ※

New South

Wales,

AUSTRALIA

7,000

100

(100)

 

 

千インドルピー

 

 

 

 

 

 

 

HOYA LENS INDIA

PRIVATE LIMITED ※

Mumbai,

INDIA

766,700

100

(100)

 

 

千コロンビアペソ

 

 

 

 

 

 

 

HOYA LENS COLOMBIA

S.A.S. ※

Cundinamarca,

COLOMBIA

37,524,034

100

 

 

千米ドル

 

 

 

 

 

 

 

HOYA LENS VIETNAM

LTD. ※

Binh Duong,

VIETNAM

8,500

100

メガネレンズの製造

4

 

 

千元

 

 

 

 

 

 

 

DAEJEON DAEMYUNG OPTICAL(HANGZHOU) CO., LTD. ※

中華人民共和国 浙江省

76,889

100

2

(100)

 

 

千タイバーツ

 

 

 

 

 

 

 

VISION EASE LENS (THAILAND) CO., LTD. ※

Bangkok,

THAILAND

3,376,700

100

2

(100)

 

 

千米ドル

 

 

 

 

 

 

 

PT. VISION-EASE ASIA ※

Bekasi,

INDONESIA

10,000

100

3

(100)

 

 

千ウォン

 

 

 

 

 

 

 

PERFORMANCE OPTICS KOREA, LTD. ※

大韓民国

大田広域市

149,126,816

100

 

 

千ユーロ

 

 

 

 

 

 

 

HOYA HOLDINGS

N.V. ※

Amsterdam,

NETHERLANDS

9,930

ライフケア及び全社

(欧州地域の地域本社)

100

メガネレンズの販売

 

1

 

 

千ユーロ

 

 

 

 

 

 

 

HOYA LENS

DEUTSCHLAND GMBH

Monchen

gladbach,

GERMANY

 

ライフケア

100

 

 

 

 

 

15,339

(100)

 

 

千英ポンド

 

 

 

 

 

 

 

HOYA LENS U.K.

LTD. ※

 

Wrexham,

UNITED

KINGDOM

7,525

100

(100)

 

 

名称

住所

資本金又は

出資金

主要な事業の

内容(注1)

議決権の所有

(被所有)割合(注4)

関係内容

所有

割合

(%)

被所有割合

(%)

取引の内容

役員の兼任等

資金援助・設備の賃貸借等

当社

役員

(名)

当社

従業員

(名)

 

 

千ユーロ

 

 

 

 

 

 

 

HOYA LENS

ITALIA S.P.A. ※

Milano,

ITALY

6,885

ライフケア

100

メガネレンズの販売

(100)

 

 

千ユーロ

 

 

 

 

 

 

 

HOYA LENS

IBERIA S.A. ※

Madrid,

SPAIN

4,808

100

(100)

 

 

千リラ

 

 

 

 

 

 

 

HOYA TURKEY OPTIK LENS SANAYI VE TICARET A.S.※

Istabul,

TURKEY

19,848

100

(100)

 

 

千カナダドル

 

 

 

 

 

 

 

HOYA LENS CANADA, INC. ※

Ontario,

CANADA

13,453

100

(100)

 

 

千米ドル

 

 

 

 

 

 

 

SEIKO OPTICAL PRODUCTS OF AMERICA, INC. ※

(注4)

 

Texas,

U.S.A.

13,000

50

(50)

 

 

百万円

 

 

 

 

 

 

 

セイコーオプティカルプロダクツ㈱ ※

(注4)

 

東京都

中央区

1,500

50

メガネ関連商品の販売

1

3

資金の貸付

 

 

千ユーロ

 

 

 

 

 

 

 

PENTAX EUROPE

GMBH ※

Hamburg,

GERMANY

10,000

100

内視鏡の販売

(100)

 

 

千ユーロ

 

 

 

 

 

 

 

PENTAX ITALIA

S.R.L ※

 

Milano,

ITALY

 

100

6,500

(100)

 

 

千英ポンド

 

 

 

 

 

 

 

PENTAX U.K. LTD.

Slough,

UNITED KINGDOM

8,650

100

 

 

千米ドル

 

 

 

 

 

 

 

PENTAX OF AMERICA, INC. ※

New Jersey,

U.S.A.

45,737

100

2

(100)

 

 

千カナダドル

 

 

 

 

 

 

 

PENTAX CANADA

INC. ※

Ontario,

CANADA

7,000

ライフケア

100

内視鏡の販売

1

(100)

 

 

千リンギット

 

 

 

 

 

 

 

PENTAX MEDICAL (PENANG)SDN.BHD.※

 

Penang,

MALAYSIA

38,500

100

内視鏡の製造

3

 

 

千米ドル

 

 

 

 

 

 

 

HOYA SURGICAL OPTICS, INC.※

 

California,

U.S.A.

16,187

100

メディカル関連製品の販売

 

 

千米ドル

 

 

 

 

 

 

 

MICROLINE

SURGICAL, INC. ※

Massachusetts,

U.S.A.

86,466

100

メディカル関連製品の製造・研究・販売

1

(100)

 

 

名称

住所

資本金又は

出資金

主要な事業の

内容(注1)

議決権の所有

(被所有)割合(注4)

関係内容

所有

割合

(%)

被所有割合

(%)

取引の内容

役員の兼任等

資金援助・設備の賃貸借等

当社

役員

(名)

当社

従業員

(名)

 

 

千タイバーツ

 

 

 

 

 

 

 

HOYA LAMPHUN LTD.※

Lamphun,

THAILAND

1,220,000

100

ヘルスケア関

連製品、

メディカル関連製品の

製造

1

(100)

 

 

千米ドル

 

 

 

 

 

 

 

HOYA GLASS DISK

PHILIPPINES,INC.

Laguna,

PHILIPPINES

17,080

情報・通信

100

3

(100)

 

 

千米ドル

 

 

 

 

 

 

 

HOYA GLASS DISK

VIETNAM LTD. ※

Hanoi,

VIETNAM

20,000

100

ガラスサブス

トレートの製

1

(100)

 

 

千米ドル

 

 

 

 

 

 

 

HOYA GLASS DISK

VIETNAM Ⅱ LTD.※

Hung Yen,

VIETNAM

10,000

100

1

 

 

千新台湾ドル

 

 

 

 

 

 

 

HOYA MICROELECTRONICS TAIWAN CO.,LTD.※

 

台湾

新竹科学工業区

500,000

100

FPD用フォ

トマスクの製

2

(100)

 

 

千ウォン

 

 

 

 

 

 

 

HOYA

ELECTRONICS

KOREA CO.,LTD. ※

 

大韓民国

京畿道

94,200,000

情報・通信

100

FPD用フォ

トマスクの製

2

(100)

 

 

千リンギット

 

 

 

 

 

 

 

HOYA ELECTRONICS

MALAYSIA SDN.BHD.

Kedah,

MALAYSIA

100,000

100

半導体用マス

クブランク

ス、FPD用

フォトマスク

の製造

 

 

百万円

 

 

 

 

 

 

 

HOYA ELECTRONICS SINGAPORE PTE.

LTD. ※

Tampines Industrial Crescent,

SINGAPORE

900

100

半導体用マス

クブランクス

の製造

1

 

 

千米ドル

 

 

 

 

 

 

 

 

HOYA CORPORATION

USA ※

 

California,

U.S.A.

9,500

100

エレクトロニ

クス関連製

品、

映像関連製品

の販売

2

(100)

 

 

千タイバーツ

 

 

 

 

 

 

 

 

HOYA OPTICS

(THAILAND)LTD. ※

 

Lamphun,

THAILAND

357,000

100

光学レンズの

製造

1

(100)

 

 

千元

 

 

 

 

 

 

 

HOYA OPTO-

ELECTRONICS

QINGDAO LTD. ※

 

中華人民共和国 山東省

79,541

100

映像関連製品

の製造

3

 

 

名称

住所

資本金又は

出資金

主要な事業の

内容(注1)

議決権の所有

(被所有)割合(注4)

関係内容

所有

割合

(%)

被所有割合

(%)

取引の内容

役員の兼任等

資金援助・設備の賃貸借等

当社

役員

(名)

当社

従業員

(名)

 

 

千元

 

 

 

 

 

 

 

HOYA OPTICAL

TECHNOLOGY

(SUZHOU) LTD.※

 

中華人民共和国 江蘇省

215,199

情報・通信

100

光学レンズの

製造

3

 

 

千香港ドル

 

 

 

 

 

 

 

HOYA OPTICAL (ASIA) CO., LTD.

中華人民共和国

香港

364,276

100

光学レンズの

販売

1

(100)

 

 

千元

 

 

 

 

 

 

 

HOYA OPTICAL TECHNOLOGY (WEIHAI)CO.,LTD. ※

中華人民共和国 山東省

324,893

100

光学ガラス材

料の製造

3

(100)

 

 

千フィリピンペソ

 

 

 

 

 

 

 

PENTAX CEBU

PHILIPPINES

CORPORATION ※

Cebu,

PHILIPPINES

128,000

100

3

 

 

千米ドル

全社

 

 

 

 

 

 

HOYA HOLDINGS

ASIA PACIFIC PTE

LTD ※

Raffles Place,

SINGAPORE

54,326

(アジア・オセアニア地域の地域本社)

100

2

1

(100)

 

 

千米ドル

全社

 

 

 

 

 

 

HOYA HOLDINGS

(ASIA) B.V. ※

Amsterdam,

NETHERLANDS

19

(アジア・オセアニア地域の持株会社)

100

1

 

 

千ユーロ

全社

 

 

 

 

 

 

 

HOYA FINANCE B.V. ※

 

Amsterdam,

NETHERLANDS

0

(アジア・オセアニア地域の金融本社)

100

1

(100)

 

 

千米ドル

全社

 

 

 

 

 

 

HOYA HOLDINGS,

INC. ※

California,

U.S.A.

16,204

(北米地域の地域本社)

100

2

その他94社

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(持分法適用関連会社)

 

百万円

 

 

 

 

 

 

 

AvanStrate㈱

東京都

品川区

100

全社

46.6

2

資金の貸付

その他10社

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 (注)1.「主要な事業の内容」欄には、報告セグメントの名称を記載しております。

2.※の会社は、特定子会社であります。

3.「議決権の所有(被所有)割合」欄の(内書)は間接所有であります。

4.持分は100分の50以下でありますが、実質的に支配しているため子会社としたものであります。

5【従業員の状況】

(1)連結会社の状況

 

2022年3月31日現在

報告セグメントの名称

従業員数(名)

ライフケア

21,284

情報・通信

16,978

その他

13

全社(共通)

101

合計

38,376

 (注)1.従業員数は就業人員であります。

2.全社(共通)には、グループ本社及び海外の地域本社・支店に所属している従業員数を記載しております。

(2)提出会社の状況

 

 

 

 

2022年3月31日現在

従業員数(名)

平均年齢(歳)

平均勤続年数(年)

平均年間給与(円)

3,006

(997)

47.2

19.0

7,984,296

 

報告セグメントの名称

従業員数(名)

ライフケア

2,179

(920)

情報・通信

754

(74)

全社(共通)

73

(4)

合計

3,006

(997)

 (注)1.従業員数は就業人員であり、臨時雇用者数は年間の平均人員を( )外数で記載しております。

2.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。

3.全社(共通)には、グループ本社及び海外の地域本社・支店に所属している従業員数を記載しております。

(3)労働組合の状況

 当社グループ各社と労働組合との労使関係は、相互理解と信頼のもとに建設的な労使協議会を通じて、積極的に生産性向上運動を推進しております。

第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1)経営方針

 当社グループは、持続的成長と企業価値の最大化に向けて、ビジネスモデルや景気感応度、営業地域等が異なる複数の事業を展開することでリスクを分散し、グループ全体の収益性・安定性・成長性を確保していくポートフォリオ経営を行っております。それぞれの事業が現状どのライフサイクルにあるかを見極め、成長性の高い領域へ経営資源を配分し、また、市場が衰退期にある事業から撤退することで競争力の高い事業ポートフォリオの維持に努めており、現在は、ライフケアと情報・通信という2つの大きな事業分野を柱に据えています。

 

(2)経営環境

 世界的な高齢化の進展や新興国の経済発展による中間所得者の増加等で長期的な市場成長が見込まれるライフケア事業と、情報化社会の進展により中長期的な市場成長が見込まれる情報・通信事業の半導体・HDD関連製品を成長ドライバーと捉えています。また、次の10年、20年の成長を担う新たな成長事業の開発・獲得を重要な経営課題と認識しています。新型コロナウイルスの世界的な流行は、これまでは緩やかに進んでいた市場構造変化を加速させつつあり、当社グループはこれらの変化に迅速に対応できるように市場や顧客の変化に注視しています。

 

(3)目標とする経営指標

 当社グループは、資本に対するコストを上回る利益を生んだとき、企業価値が増大し、すべてのステークホルダーにご満足いただけるものと考えております。その実現のための経営指標としてSVA( Shareholders Value Added )を導入し、効率的な経営に努めております。

 

(4)中長期的な会社の経営戦略および対処すべき課題

中長期的な会社の経営戦略

 当社は継続的な企業価値の増大と最大化を経営方針としており、その実現のため、以下の4つの項目に注力してまいります。

 

① 市場の変化への迅速かつ柔軟な対応と経営資源の効率的な活用

 当社グループの事業領域は多岐にわたっておりますが、事業部門に大幅に権限を委譲することで意思決定のスピードを早め、競合に先んじて顧客のニーズに沿った戦略を立案してまいります。また、当社グループの経営資源を適切に配分し、設備投資、事業提携、M&A、事業の撤退・縮小といった判断をタイムリーに行ってまいります。

 

② 新たな事業、技術の創出

 当社グループは、収益を確保し成長し続けるために、従来とは異なる成長分野において、内部開発やМ&Aなどにより新たな事業や技術を獲得していくことが重要な課題と認識しております。今後も世界に通用する技術や競争優位性の高い事業の内部開発やМ&Aによる獲得、それらを担う人材の採用・育成にさらに力を注いでまいります。

 

③ 成長市場での事業拡大

 デジタルデバイスの長時間使用などによる若年層の視力低下や世界的な高齢化により視力矯正を必要とする人口が増え続けています。医療の現場では医師・患者双方の要求として身体への負担軽減・治療の短時間化が望まれるようになり、低侵襲医療が加速度的に普及しています。また、情報化社会の進展により高性能で省電力な半導体の開発やデータセンターへの投資が進められています。以上のような背景から、当社グループは人々の視力や健康、情報化社会の進展をサポートする製品を成長分野と位置づけ、経営資源を積極的に投入し事業の拡大を目指してまいります。

④ Environment(環境)、Social(社会)、Governance(ガバナンス)への対応

 ESGに対するステークホルダーの関心の高まりや継続的な企業価値の増大のために、当社グループでは2019年8月に設けたESG委員会を中心とした活動を行ってまいりましたが、ESGに対する取り組みを加速させるため、2022年3月にChief Sustainability (ESG) Officer(CSO)を任命の上、CSOのもとESGの専門部署であるESG推進室を新設し、2022年5月にHOYAグループのサステナビリティ方針を定めました。ESG分野での活動を推進し、サステナブルな社会の構築への貢献と中長期的な企業価値の増大を目指してまいります。

 また、社内で議論、検討を進めてきた当社グループの中長期的な成長に資する項目(マテリアリティ)についても特定作業が完了し、2021年9月に取締役会にて承認を得ました。各マテリアリティのさらなる取り組みをグループ全体で積極的に進めてまいります。

〈HOYAグループ マテリアリティ〉

・温室効果ガス(CO2)削減

・製品品質・安全

・従業員エンゲージメント、ダイバーシティ・インクルージョン

・サプライチェーンマネジメント

 

 環境面では、製造拠点における生産性の向上やエネルギー効率の高い装置の導入によるCO2や廃棄物などの削減を推進しており、さらに再生可能エネルギー導入・活用の検討を進めております。また、2021年11月に気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)への賛同を表明しました。継続して環境負荷の低減を推進するとともに、TCFD提言に基づいた気候変動に関する情報開示の準備作業も進めてまいります。

 社会面では、人種や性別を問わず積極的に優秀な人材を採用し、価値観や多様性を確保するダイバーシティの推進を優先事項として取り組んでおります。また“会社は人なり”の考えのもと、2020年より従業員エンゲージメント調査を定期的に実施しており、多様な人材が活躍できる、より良い職場環境の実現に向けて取り組みを推進してまいります。

 ガバナンス面では、過半数を占める社外取締役や委員会制度といった仕組みを基盤とした客観性と透明性の高い経営を行っております。

 

 

2【事業等のリスク】

 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1)執行役への依存

 当社グループは、経営の効率化、意思決定の迅速化を図るため、4名の執行役で、グループ全体の経営方針や経営戦略・事業戦略の策定・決定をはじめ、事業化及び事業推進に至るまで、当社グループの事業活動上重要な役割を果たしております。このため、当社グループでは過度に執行役に依存しないよう、経営体制を整備し、経営リスクの軽減を図ることに努めるとともに、後継者計画の作成を行っておりますが、執行役が何らかの理由により業務を遂行できなくなった場合、当社グループの経営成績及び今後の意思決定に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2)国際情勢の影響

 今後、為替の大幅な変動、ある地域でヒト・モノ・カネの動きが異常に抑制された場合、また、当社グループが事業を行っている国々で、政治・経済又は法環境の変化、労働力の不足、ストライキ、事故、天災地変、感染症の流行など予期せぬ事象が起きた場合、事業の遂行に問題が生じる可能性があります。

 

 為替変動については、USドル、ユーロなど主要な販売国および生産国の為替レートの変動により円ベースでの売上高と利益の減少をもたらす可能性があります。

 このため、高付加価値製品の販売促進や生産性の向上、生産地の多様化に努めるとともに、継続的な営業活動から生じる債権債務の決済を、ユーロ、USドル、円の主要3通貨において、可能な限り同一通貨で行うことで為替変動リスクを抑えています。しかしながら大幅な為替影響が発生した場合、当社グループの業績と財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 2022年3月期においてそれぞれの通貨が1パーセント円高になった場合の当期利益に与える影響は次の通りでした。

 USドル 463百万円減少、ユーロ 66百万円減少、タイバーツ 257百万円減少

 

 新型コロナウイルスの影響については、2020年3月からの新型コロナウイルスの感染の世界的な拡大により、各国政府が人の移動を制限したことで経済活動が停滞し、当社グループの業績も大きく影響を受けました。その後、各国でのワクチン接種が進み、国・地域による差はあるものの経済活動の再開が進んだことで、当社グループの業績も回復が進んでおります。

 当社グループにおいては従業員、関係者の安全を第一優先とし対応しております。CEOをリーダーとする危機管理対策チームにおいて、当社グループ施設の状況や感染者数のモニタリングを行うとともに、新型コロナウイルス対策ハンドブックを作成し、当社グループ施設での感染防止対策、従業員教育、感染者と濃厚接触者が発生した場合の対応などを定めています。2022年5月時点で当社グループ施設の営業に大きな影響は出ておりません。

 

 ウクライナにおける紛争の影響については、当社グループはロシア・ウクライナ・ベラルーシにおいてヘルスケア・メディカル関連製品の販売を行っており、同地域の売上収益がグループ全体に占める割合は1パーセントとなっています。2022年5月時点で当社グループ業績への大きな影響は出ておりません。

 

 当社は事業ポートフォリオ経営の考えに基づき、多様な事業を様々な国、地域で行うことでグループ全体業績の安定を図っており、2022年3月期の地域別の売上高はおおよそ日本25%、アジア太平洋39%、米州15%、欧州20%と分散しております。

 

 しかしながら、外部環境の変化が当社グループの想定よりも早く進み、対応が遅れた場合、当社グループの業績悪化により財務状況が悪化する可能性があります。

(3)小売の規模拡大による価格低下

 ライフケア事業において、量販店の規模拡大や共同購買組織の組成、オンライン事業者の台頭が散見され、これらを背景とした製品に対する価格圧力が強まっています。価格低下による影響をコスト削減や高付加価値戦略の推進により吸収を図っていますが、価格低下の進行速度によっては、当社グループの業績と財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

(4)生産能力

 当社グループでは、各製品について、顧客の受注に応える十分な生産能力の確保に努めておりますが、なんらかの要因により、生産上の問題が発生したり新規設備の立ち上げが遅れるようなことがあれば、当社グループの業績への影響のみならず、得意先の生産・販売計画に影響を与え、競合他社のシェア拡大等の恐れがあり、当社グループの業績と財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

(5)新規事業の獲得

 永続的な成長のために新規事業は重要であり、M&Aもしくは内部開発による獲得を図っています。

 M&Aに関しては担当執行役、専任チーム及び事業部門の担当者などで構成される投資委員会において、内部開発については四半期毎の予算会議などにおいて適宜検討しております。

 しかしながら、新規事業の獲得が進まない場合、長期的な当社グループの業績と財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

(6)情報管理に関するリスク

 当社グループでは、事業の遂行において多くの個人情報や顧客情報など様々な機密情報を保有しており、これらの管理については、適切なIT資産の管理や取扱者のトレーニングなど様々な対策を講じております。

 しかしながら、万一、情報の流出が発生した場合には、当社グループの社会的信用の低下と損害賠償責任が発生する可能性があります。

 

(7)製品の品質に関するリスク

 当社グループでは各事業部門の品質基準に基づき、多様な製品を製造しております。メディカル製品を取り扱うライフケア事業においては、各事業部門を統括する規制・品質・政府関連統括部を設置することで社内外の品質基準を厳格に順守しております。

 しかしながら、万一、品質問題が発生し、リコールや製造物責任が問われる場合には、回収費用が発生するだけでなく、顧客の信頼を著しく損ない、製品によっては、損害賠償責任が発生する可能性があります。

 

(8)資材等の調達に関するリスク

 当社グループの生産活動において、原材料・部品等の一部に、その特殊性から調達先が限定されているものや調達先の代替が困難なものがあります。契約や代替品への切り替えなどで安定調達を常に検討しておりますが、調達先の災害や事故、仕入価格の高騰等で、原材料・部品等の安定的調達が確保できない可能性があります。その場合は、製品の出荷遅延による機会損失等が発生し、当社グループの業績と財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

(9)固定資産及びのれんの減損損失のリスク

 当社グループは、生産能力や品質、生産性向上などのために設備投資を継続的に行っております。また成長加速のためにM&Aを継続的に行っております。

 これらに伴い取得した有形固定資産、のれん及び無形資産を計上しており、当連結会計年度末において、有形固定資産、のれん及び無形資産をそれぞれ、1,697億円、396億円及び358億円計上しております。

 当社グループは、設備投資やM&A検討過程において執行役と事業部門マネジメントによる、客観的な数値に基づく、かつ早期の投資回収を目指した議論を徹底して行っています。また、重要な案件については社外取締役の承認を必要としているため、内輪の理論ではなく、一般的な観点からも合理的な案件だけが承認、実行される仕組みとなっています。

 

 しかしながら各連結会計年度末もしくは減損の兆候がある場合に実施する減損テストの結果、想定を超えた市場環境の変化などで、有形固定資産、のれん及び無形資産の帳簿価額が回収可能価額よりも低下した場合は減損損失を認識する可能性があります。

 

(10)税務に関するリスク

 当社グループを構成する事業法人は、各国の税法に準拠して税額計算し、適正な形で納税を行っております。なお、適用される各国の移転価格税制などの国際税務リスクについて細心の注意を払っておりますが、税務当局との見解の相違により、結果として追加課税が発生する可能性があります。

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 連結財務諸表等規則の改正(2009年12月11日 内閣府令第73号)に伴い、IFRSによる連結財務諸表の作成が認められることとなったため、第73期(自 2010年4月1日 至 2011年3月31日)よりIFRSに準拠した連結財務諸表を開示しております。

(1)経営成績等の状況の概要

① 財政状態及び経営成績の状況

 当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりであります。

 

a. 財政状態

 当連結会計年度末では、総資産は前連結会計年度末に比べて1,395億49百万円増加し、9,928億39百万円となりました。

 非流動資産は、111億68百万円増加し、3,098億74百万円となりました。これは主として、有形固定資産―純額が47億8百万円、のれんが39億59百万円、長期金融資産が20億72百万円増加した一方、無形資産が13億42百万円減少したことによるものであります。

 流動資産は、1,283億81百万円増加し、6,829億65百万円となりました。これは主として、現金及び現金同等物が845億8百万円、売上債権及びその他の債権が169億23百万円、棚卸資産が140億74百万円、その他の短期金融資産が33億26百万円増加したことによるものであります。

 資本合計は、1,166億44百万円増加し、7,890億56百万円となりました。これは主として、当期利益によって1,653億22百万円、その他の包括利益によって494億98百万円増加した一方、自己株式の取得によって657億64百万円、剰余金の配当によって333億9百万円減少したことによるものであります。

 親会社の所有者に帰属する持分合計は1,158億51百万円増加し、8,038億51百万円となりました。

 負債は、229億5百万円増加し、2,037億83百万円となりました。これは主として、その他の流動負債が63億70百万円、未払法人所得税が60億85百万円、仕入債務及びその他の債務が46億30百万円増加したことによるものであります。

 当連結会計年度末の親会社所有者帰属持分比率は81.0%となり、前連結会計年度末の80.6%から0.4ポイント上昇しました。

 

b. 経営成績

 当社グループの当連結会計年度の売上収益は6,614億66百万円と、前連結会計年度に比べて20.7%の増収となりました。

 税引前当期利益は2,107億6百万円となり、前連結会計年度に比べて32.3%の増益となりました。

 売上収益税引前当期利益率は31.9%となり、前連結会計年度の29.1%から2.8ポイント上昇しました。

 当期利益は1,653億22百万円となり、前連結会計年度に比べて32.0%の増益となりました。

 また、基本的1株当たり利益は446.45円となり、前連結会計年度に比べて110.68円増加いたしました。

 資産合計親会社所有者帰属持分当期利益率(ROA)は17.9%と前連結会計年度に比べて2.9ポイント上昇し、親会社所有者帰属持分当期利益率(ROE)は22.1%と前連結会計年度に比べて3.2ポイント上昇しました。

 ライフケア事業については、ヘルスケア関連製品のメガネレンズとコンタクトレンズ、メディカル関連製品の医療用内視鏡と白内障用眼内レンズいずれも大幅増収となり、ライフケア事業全体としても大きく増収となりました。

 情報・通信事業については、エレクトロニクス関連製品の半導体用マスクブランクス、FPD用フォトマスク、ハードディスク用ガラスサブストレート、映像関連製品が大幅増収となり、情報・通信事業全体でも大きく増収となりました。

 

 なお、当連結会計年度、前連結会計年度ともに非継続事業はありませんので、表示の数値及び増減率はすべて継続事業によるもののみであります。

 

 なお、IFRSに準拠した連結財務諸表は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表」に記載しております。

 

 

 当社グループの継続事業セグメントごとの業績は次のとおりであります。(各セグメントの売上収益は、外部顧客に対するものであります。)

(ライフケア事業)

 

<ヘルスケア関連製品>

 メガネレンズ、コンタクトレンズとも新型コロナウィルスにより事業活動に影響を受けた前年と比べ、経済活動再開に伴う回復により大幅増収となりました。

 メガネレンズは海外がけん引し、高付加価値製品の販売増も増収に寄与しました。

 コンタクトレンズは日本国内での緊急事態宣言発令期間を中心に、専門小売店「アイシティ」では一部店舗の臨時休業や時間短縮営業により販売活動が影響を受け、また外出機会の減少に伴い一時的な需要の減少が見られましたが、アイシティ会員への宅配サービスが順調に推移し、さらに経済活動再開に伴う需要の回復などにより大幅増収となりました。

 

<メディカル関連製品>

 医療用内視鏡、白内障用眼内レンズとも新型コロナウイルスにより事業活動に影響を受けた前年と比べ、経済活動再開に伴う回復により大幅増収となりました。

 医療用内視鏡は、病院における設備投資の回復が見られ当社販売も回復傾向にありましたが、一部の部材供給不足の影響がありました。

 白内障用眼内レンズは、海外を中心に白内障の手術件数の回復が見られ当社販売も回復傾向にありました。

 

 この結果、当セグメント(ライフケア事業)の売上収益は4,075億49百万円と、19.2%の増収となりました。セグメント利益については862億69百万円と、対前連結会計年度で35.8%の増益となりました。

 

(情報・通信事業)

 

<エレクトロニクス関連製品>

 半導体用マスクブランクスは、EUV(Extreme Ultraviolet)向けを含む先端品における活発な研究開発や量産開始のための需要を取り込んだことで大幅に増収となりました。

 FPD用フォトマスクは、研究開発向けのフォトマスク需要の回復が見られ、当社の売上収益も一時の落ち込みから回復し大幅に増収となりました。

 ハードディスク用ガラスサブストレートは、今後大きな成長が見込まれる3.5インチ製品は最終顧客であるデータセンターでニアライン向けの需要が続いたことにより売上収益が大きく増加しました。2.5インチ製品も、HDD(Hard Disk Drive)からSSD(Solid State Drive)への置き換えが継続しておりますが、新型コロナウイルスの影響によるパソコン出荷数増加に伴い、上期を中心に外付けHDDへの需要が増え当社の製品需要も増加し、売上収益は大きく増加しました。その結果、事業全体でも大幅に増収となりました。

 

<映像関連製品>

 カメラ向けのレンズは、コンパクトデジタルカメラ向け・交換レンズ向けともにスマートフォンによる侵食の影響は継続していますが、新型コロナウイルスにより事業活動に影響を受けた前年と比べ経済活動再開に伴う回復により大幅増収となりました。

 

 この結果、当セグメント(情報・通信事業)の売上収益は2,484億3百万円と、対前連結会計年度で23.6%の増収となりました。セグメント利益は1,228億86百万円と、対前連結会計年度で29.5%の増益となりました。

 

(その他)

 その他事業は主に、音声合成ソフトウェア事業や情報システムサービスを提供する事業等です。

 

 当セグメント(その他)の売上収益は55億14百万円と、対前連結会計年度で7.0%の増収となりました。セグメント利益は29億86百万円で、対前連結会計年度で増益となりました。

 

 

② キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、為替変動による影響額304億73百万円を含め、前連結会計年度末に比べ845億8百万円増加し、4,194億4百万円となりました。

 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度の営業活動の結果得られた資金は1,900億55百万円(前連結会計年度比382億42百万円収入増)となりました。これは、税引前当期利益2,107億6百万円(前連結会計年度比514億88百万円収入増)、減価償却費及び償却費430億19百万円(前連結会計年度比66億83百万円収入増)、仕入債務及びその他の債務の増加額57億円(前連結会計年度比120億52百万円支出減)などで資金が増加した一方、売上債権及びその他の債権の増加額86億96百万円(前連結会計年度比10億92百万円収入増)、棚卸資産の増加額70億92百万円(前連結会計年度比111億9百万円支出増)、支払法人所得税472億91百万円(前連結会計年度比124億16百万円支出増)などで資金が減少したことによるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度の投資活動の結果使用した資金は、292億98百万円(前連結会計年度比4億92百万円支出減)となりました。これは、有形固定資産の取得による支出288億72百万円(前連結会計年度比23億73百万円支出減)などによるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度の財務活動の結果使用した資金は、1,067億22百万円(前連結会計年度比89億51百万円支出減)となりました。これは、自己株式の取得による支出657億64百万円(前連結会計年度比109億11百万円支出減)、支払配当金332億1百万円(前連結会計年度比5億20百万円支出減)などによるものであります。

 

③ 生産、受注及び販売の実績

 

a. 生産実績

 当連結会計年度の生産実績を報告セグメント(継続事業)ごとに示すと、次のとおりであります。

報告セグメントの名称

金額(百万円)

前年同期比(%)

ライフケア

278,158

125.1

情報・通信

245,755

132.2

合計

523,913

128.3

  (注)金額は、販売価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。

b. 受注実績

 当社グループは、主として需要と現有設備を勘案した見込生産のため、記載を省略しております。

 

c. 販売実績

 当連結会計年度の販売実績を報告セグメント(継続事業)ごとに示すと、次のとおりであります。なお、セグメント間の取引については相殺消去しております。

報告セグメントの名称

金額(百万円)

前年同期比(%)

ライフケア

407,549

119.2

情報・通信

248,403

123.6

その他

5,514

107.0

合計

661,466

120.7

  (注)主な販売先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は以下のとおりであります。

販売先

前連結会計年度

当連結会計年度

金額(百万円)

割合(%)

金額(百万円)

割合(%)

Seagate Technology LLC

51,627

9.42

67,813

10.25

 

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

① 当連結会計年度の財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

 当社グループでは、「事業ポートフォリオ経営」、「小さな池の大きな魚」の考え方に基づき、光学製品で培った技術を軸として、「ライフケア」及び「情報・通信」の二つのセグメントを中心に競争力の高い事業をグローバルに展開しています。
 当社グループは、世界的な高齢化の進展、新興国での経済成長による生活水準の向上により、長期的な市場の拡大が見込まれているライフケア事業や、情報化社会の進展により中期的な市場成長が見込まれる情報・通信事業の半導体・HDD関連製品などの成長分野に効率的に経営資源を投入しています。

 当期における業績は売上収益、税引前利益のいずれも過去最高を更新することができました。

 ライフケア事業の当連結会計年度の業績については、新型コロナウィルスにより事業活動に影響を受けた前年と比べ、経済活動再開に伴う回復により大幅増収となりました。

 情報・通信事業においても、半導体微細化技術であるEUV(Extreme Ultraviolet)露光向けのマスクブランクスやデータセンターで使われるHDD用ガラスディスク基板で強い顧客需要を獲得できたこと、カメラ向けレンズの需要回復により大幅な増収を達成することができました。

 今後も事業環境を考慮しながら成長のための投資と株主還元を積極的に行う資本効率重視の経営を行っていきます。

 

② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

 当社グループのキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載しております。

 当社グループの資本政策につきましては、財務の健全性や資本効率など当社にとって最適な資本構成を追求しながら、会社の将来の成長のための内部留保の充実と、株主への利益還元との最適なバランスを考え実施していくことを基本としております。

 当連結会計年度末における借入金及びリース負債を含む有利子負債残高は215億99百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は4,194億4百万円となっております。

 将来の成長のための内部留保については、成長分野における、シェア拡大、未開拓市場への参入、新技術の育成・獲得のための投資に資源を優先的に充当してまいります。既存事業の成長に加え、事業ポートフォリオのさらなる充実のためのM&Aも積極的に可能性を追求してまいります。

 当連結会計年度における設備投資については、ライフケア事業では、メガネレンズ増産のための投資等を行いました。情報・通信事業においては、主に半導体用マスクブランクス、FPD用フォトマスク、ハードディスク用ガラスサブストレートの増産を目的とした投資を行いました。この結果、当連結会計年度における有形固定資産の取得による支出は288億72百万円となりました。

 これらの投資のための所要資金は、自己資金にて賄っております。

 

 

③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 当社グループの連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」第93条の規定によりIFRSに準拠して作成しております。この連結財務諸表の作成に当たって、必要と思われる見積りは、合理的な基準に基づいて実施しております。

 なお、当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表注記 3.重要な会計方針の要約 4.重要な判断及び不確実性の見積りの主要な源泉」に記載しております。

 

4【経営上の重要な契約等】

 

 該当事項はありません。

5【研究開発活動】

 

 当社グループは、将来にわたる持続的成長と企業価値の向上を目指し、長期的な視点に立った事業戦略の立案と技術開発に取り組んでおります。

 当社グループでは、既存事業の延長線上にある次世代技術及び長期的な視点に立った次々世代の研究開発を各事業部門が手がけております。また、新しい分野・領域の新規事業開発については、本社新事業開発部門が担当しております。

 

 当連結会計年度のグループ全体の研究開発費の総額(継続事業)は、25,376百万円であり、主要課題及び研究成果は次のとおりであります。

 

(ライフケア)

 ヘルスケア関連製品として、メガネレンズは、お客様のライフスタイルや生活バリエーションに幅広く応えるため、薄く・軽く・強い素材の開発や抗菌・防汚・防曇機能などの表面処理技術の開発、累進レンズや非球面レンズの開発、調光や偏光などの機能性レンズの開発を行っております。

 

 メディカル関連製品として、医療用内視鏡は、病気の早期発見と身体への負担を軽減する低侵襲治療を念頭に微小病変部も見逃すことなく観察、治療出来る小型・高解像度の撮像デバイス及び画像処理技術や病変を確実に切除する治療用デバイスの製品開発を目指して日・米・欧の開発拠点が連携し各市場に適応した製品ラインナップの充実に向けた研究開発に取り組んでおります。

 眼内レンズにおいては、従来の単焦点球面眼内レンズ、非球面眼内レンズ、乱視矯正を目的としたトーリック眼内レンズに加え、多焦点眼内レンズや焦点深度拡張型眼内レンズなど患者のクオリティオブライフ(生活の質)向上に適した多様な光学機能を持つレンズの開発を行っております。

 

 当報告セグメントの当連結会計年度における研究開発費は、上記を含めて16,358百万円であります。

 

(情報・通信)

 エレクトロニクス関連製品として、半導体用マスクブランクスは、EUV向けを含む先端品における高品質なマスクブランクスを安定供給できるよう開発を行っております。

 FPD用フォトマスクにおいては高精細化するパネルに対応すべく機能性フォトマスクの開発、量産化に取り組んでおります。

 ハードディスク用サブストレートにおいては、データセンター向け3.5インチ用基板を安定供給できるように開発を行っております。次世代記録方式のHAMR用基板、HDDの高容量化を実現するための高剛性、薄板化の開発を行っております。

 

 映像関連製品においては、交換レンズに適した光学特性を有する光学ガラスの開発に取り組んでおります。またカメラ用途以外において需要が拡大している車載カメラに使用される高性能高難度非球面レンズの開発を行っております。

 

 当報告セグメントの当連結会計年度における研究開発費は、上記を含めて8,094百万円であります。

 

(本社新事業開発部門)

 新規事業開発は当社グループにとって中・長期的な重要課題の一つで、新規事業を立ち上げるには事業領域の選定から始まり、研究開発からマーケティング、事業化に至るまで長年の年月を要します。

 世界の技術革新を視野に入れて、眼内レンズなどの既存製品を超えた眼科領域での事業拡大、次世代の医療へ積極的に貢献するための低侵襲治療領域での事業拡大等、将来有望な成長領域を柔軟な発想で選定し、新しいベンチャー企業への出資や事業提携なども含め、企画・推進しております。

 当連結会計年度は、内視鏡および耳鼻咽喉科領域における既出資先ベンチャー企業へ追加資金投入しております。