第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)経営方針

 当社グループは、「豊かで楽しい日常の暮らしを提供する」を企業活動の基本方針としております。

 この方針に基づき付加価値の高いさまざまなサービスを提供し、コンプライアンスに沿った適正な企業活動によって利益を確保することで、長期的な成長を目指して取り組んでおります。

 

(2)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

 直営店舗の全国展開を中心とした事業を行っている当社グループにとりましては、店舗の営業活動の収益性が明確に表される売上高営業利益率が目標として重視されるべき経営指標であると位置付けております。また、資本の効率性の観点から重要性が高まっている自己資本利益率を併せて重視してまいります。

 当社グループの中長期的目標値は売上高営業利益率5.0%、自己資本利益率8.0%であります。

 

(3)経営環境及び優先的に対処すべき課題

 当社グループを取り巻く事業環境は、フリマアプリやインターネットオークションの普及や環境問題への関心の高まりなどにより、循環型社会形成が志向され、リユース市場はこれからも成長を期待されております。

 このような環境のもと、当社グループにおきましては、「豊かで楽しい日常の暮らしを提供する」を企業理念とし、お客様の消費行動を理解し、オンライン・オフラインの境目をなくした双方で、商品・サービスを自在に選択してご利用いただける“ネットワークリテイラー”の体制を構築し、リユースとレンタルの循環型流通やリテールを通して、世界の方々に豊かで楽しい「日常」を届け続ける“グローバルプラットフォーマー” でなければならないという課題意識のもとに、以下の項目について取り組んでまいります。なお、財務上の課題は、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク (6) 有利子負債依存度について」に記載のとおりであります。

 

①リユース市場の深耕

 リユース市場の伸長が見込まれる中、お客様との直接接点となる多店舗展開を加速させるとともに買取サービスの拡充といった利便性の向上を図り、リユース市場におけるポジションを高めてまいります。

 地域特性に合わせた専門店などの店舗開発や海外出店を含めた販売網の構築を行い、仕入れの強化として買取専門店・出張買取を充実させることによりお客様にリユース商品を身近に感じて頂ける環境づくりを展開してまいります。

 

②寡占市場でのメディア商材の最大利益化

 全国に1,000店舗以上を有するゲオショップの店舗網を活かし、実店舗だからこそ体験できる価値の提供を行うことで店舗の魅力向上を図ってまいります。

 寡占市場においても店舗網を展開することで顧客接点を重視したプロモーション活動等により商材の市場占有率を高め、メディア商材の最大利益化に努めます。

 

③新規フォーマット・商材の育成と獲得

 「買う」「借りる」「売る」「場の提供」というグループの各事業が持つ機能に多種多様な商材を掛け合わせることにより、新規フォーマットを提案してまいります。

 オフプライスストア業態やラグジュアリー商材の取組み以外にも、新たなる店舗・業態の開発を行い、お客様のニーズに即した商材を提供するために、グループの有する店舗網を活かしたマーケティング活動と商材の育成・獲得を図ります。

 また新たな柱となる事業領域の獲得については、M&A手法等も有効な手段の1つとして積極的に模索してまいります。

 

④ITの積極活用とオンラインの強化

 スマートフォン使用等オンラインでの情報認知と検索行動がますます一般化する中で、商品情報の検索性を高めることや決済方法の多様化対応により、ECサイトと店舗との併売等お客様への利便性を高め、よりシームレスな購買環境整備を物流体制及びIT・電子商取引対応への投資を行うことにより推進強化してまいります。

 

グローバルマネジメントの構築

 リユース企業の世界的リーディングカンパニーを目指す上で、これまで以上にグローバル情報の把握と、迅速でフレキシブルな経営判断を行い、海外企業に対する競争力を高めるマネジメント体制を構築してまいります。

 特にグローバルを見据えたグループ分業体制、管理会計、在庫コントロールについて強化してまいります。

 

人材の獲得と教育投資

 各項目で述べてきた戦略を実現するため、人材獲得と教育投資による人材の活用を引き続き推進してまいります。

 また、企業の持続的な成長・発展を実現するためには、従業員一人ひとりの個性や価値観を尊重し、その個性や能力を最大限に発揮することが必要となることから、多様な働き手を支援する環境の整備、グローバル教育・資格制度の再構築をしてまいります。

 

2【サステナビリティに関する考え方及び取組】

 当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

循環型社会の実現

 当社グループは、事業成長によるSDGsへの貢献を目指すにあたり、「”モノ”を不要な場所から必要な場所へ」をテーマとし、持続可能な事業実現への取り組みを続けております。レンタルやゲームの売買を中心に展開する「ゲオ」、捨てない生活を応援する総合リユースショップ「セカンドストリート」、豊富なリユーススマホ(中古スマホ)を扱う「ゲオモバイル」、各ブランドの余剰在庫などの新品商品をオフプライスで販売する「ラックラック」、高級腕時計やラグジュアリーブランドなどの買取・販売を展開する「OKURA」などの、グループ事業を通じて循環型事業を通して廃棄物の発生を削減し、SDGsの目標12にあたる「つくる責任 つかう責任」に貢献しております。

 

(1)サステナビリティ

①ガバナンス

 当社グループは、企業価値の最大化を図るため、激変する経営環境に迅速かつ的確に対応するとともに、現行の取締役・監査役体制を更に強化し、経営内容の透明性の向上、法令遵守の徹底を図ることにより、コーポレート・ガバナンスの強化に努めてまいります。

 当社グループでは、サステナビリティに関する課題への対応・計画・実行において、社長室にてグループ事業のとりまとめを行い、代表取締役をトップとして統括しております。サステナビリティ戦略の進捗管理、リスク管理、また成長機会の獲得については、代表取締役が各事業責任者である執行役員等と協議し、必要に応じて、取締役会にて議論・監督しております。具体的には、当社グループはリスクに備えるため、リスク管理規程を制定するとともに、代表取締役を委員長とするリスク管理委員会を設置し、リスクを把握・評価し、対策を決定しております。当社グループに実際に危機が発生した場合は、リスク管理規程に基づき、危機管理対策本部を設置し、損害を最小限に止める体制を整備いたします。

 

②リスク管理

 サステナビリティ関連のリスク及び機会の識別、評価、及び管理につきましては、代表取締役が各事業責任者である執行役員等と協議し、必要に応じて、取締役会にて議論・監督しています。また、当社グループは環境に対する最大のリスクをCO2排出による気候変動と考え、持続可能な社会の実現を達成すべく、循環型流通業を軸とした廃棄物の削減に取り組んでおります。大気中に排出されるCO2の量を削減する事で、地球温暖化防止への取り組みを進めております。

 上記サステナビリティ活動のリスク管理において発生したリスクを社長室にて把握し、評価、管理を行う事で対応を実施しております。

 

(2)人的資本

①戦略

 当社グループは、人材の多様性の確保を含む人材の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針において、当社グループで働く一人ひとりが、日々の仕事を通じて豊かさや楽しさを感じられ、多様な人々の多様な価値観を認め合い、全員の人生に寄り添える会社であることを目指しております。女性社員のキャリア支援にも積極的に取り組んでおり、女性が出産、育児などのライフイベントと、キャリア形成を両立でき、一人ひとりが柔軟な働き方を選択できるような仕組みを整えております。

 また、従業員のエンゲージメントやさらなる生産性の向上に資するよう、人財投資を中心に積極的に取り組むことを通じて、従業員への持続的な還元を目指しております。具体的には、従業員向けキャリアサイトを立上げ、「自己理解」「会社理解」「制度理解」を促すとともに、キャリア相談室を設け、従業員のキャリア形成を支援しております。

 また、自身のキャリア希望を申告できる「自己申告制度」、不定期ながら社内に募集をかけて社員が自らの意思で応募する「社内公募制度」を設けており、従業員が自主的にキャリアを形成する機会提供に努めております。その上で、配置転換を通じて会社と個人の成長を促進し、従業員のステージに応じた研修・教育の実施や従業員が働きやすい職場環境づくりやワークライフバランスの充実を図ることで、従業員一人ひとりが心身ともに健康で、長く働くことができる環境づくりに取り組んでおります。

 

②指標及び目標

 当社グループは、上記「①戦略」において記載した人財の多様性の確保を含む人財の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針に関する指標として、次の指標を用いております。

 

指 標

目 標

実 績

管理職(課長級以上)に占める女性労働者の割合

30%以上

※2030年3月31日時点

3.9%

※2023年3月31日時点

女性労働者比率

30%以上

※2030年3月31日時点

18.0%

※2023年3月31日時点

男性労働者育児休業取得率

50%以上

39.4%

※2023年3月31日時点

女性労働者育児休業取得率

80%以上

104.8%

※2023年3月31日時点

定期健診受診率

100%

96.1%

※2023年3月31日時点

 

 

3【事業等のリスク】

 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。

 なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2023年6月30日)現在において当社グループが判断したものであります。

(1)出店政策について

 当社グループでは、メディアショップ及びリユースショップを主軸とする店舗展開を推進し、新規出店及び他社との業務提携などによるフランチャイズ出店を実施しております。出店政策として、当社グループによる新規出店に加えてM&A、店舗買収を行い、当社グループ店舗網の拡大を加速させていく計画であるため、出店の成否が当社グループの成長力に大きな影響を及ぼす可能性があります。

 従いまして、今後、新規出店、M&A、店舗買収等の案件が継続的に成立するとは限らず、そのような場合には当社グループの成長力が鈍化する可能性があることや、例え案件が成立した場合にも、一時的な費用の発生が見込まれることから経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2)リユース品の仕入について

 当社グループの店舗で取扱うリユース品の仕入については、そのほとんどを店舗における一般顧客からの「買取」という方法で行っております。また、社会の環境問題への認識が高まるにつれ、リユース分野への新規参入等により他社との競合状況も激化しております。従いまして、商品仕入(買取)の量と質の確保が業績に影響を与える可能性があります。

 

(3)法的規制等について

A.大規模小売店舗立地法について

 当社グループにおける現在の店舗のうち、一部大型店舗につきましては、「大規模小売店舗立地法」が対象とする小売の売場面積が1,000㎡以上(レンタル売場面積を除く)であるため、同法の規制を受けております。また、今後の出店政策におきましても、商品の複合化により、小売の売場面積が1,000㎡を超える大型店舗の出店計画があります。

 大規模小売店舗立地法は、小売業が1,000㎡以上の新規店舗出店及び既存店舗の増床については、駐車需要の充足その他による周辺の地域の住民の利便及び商業その他の業務の利便の確保のために配慮すべき事項(駐車場の必要台数、位置、構造、駐輪場の確保、交通安全対策等)及び騒音の発生その他による周辺生活環境の悪化の防止の為に配慮すべき事項(騒音対策、廃棄物対策等)の対策を考慮する必要がある旨を定めております。

 

B.古物営業法について

 当社グループが行っているリユース品の買取及び販売事業は、「古物営業法」により規制を受け、監督官庁は各法人の主たる営業所の所在地を管轄とする都道府県公安委員会であり、同法及び関連諸法令、条例による規制の要旨は以下のとおりであります。

①事業を開始する場合には、法人の主たる営業所の所在地を管轄する都道府県公安委員会の許可を必要とする。

②中古DVD・CD・ゲーム・書籍・携帯電話・衣類・服飾雑貨・電化製品等の買取を行う場合には、相手方の住所、氏名、職業及び年齢が記載された文書の交付を受ける必要がある。また、取引年月日、古物の品目及び数量、古物の特徴、相手方の住所・氏名・職業・年齢等を帳簿に記載する必要がある。

 

C.風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律について

 当社グループが行っているアミューズメント施設のうちゲーム機を設置して営業する施設の運営については、「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律」及び関連諸法令、条例による規制を受けております。その内容は、施設開設及び運営に関する許認可申請制度、営業時間の制限、入場者の年齢による制限、遊戯料金等の規制、出店地域の規制、施設の構造・内容・照明・騒音等に関する規制事項等であります。

 

D.著作権法について

 当社グループが行っているDVD・CDレンタル事業のうち、CD(著作権法ではレコードと呼称)レンタル業務は、「著作権法」の貸与権にかかわる規定の適用を受けております。その主旨は同法により定められた「貸レコード業者」として、商業用CDの貸与権を専有している著作権者(作詞家、作曲家等)及び著作隣接権者(レコード製作者、実演家等)に対して、その許諾を得て使用料を支払うことであり、同法の規定に則り、著作権料、貸出禁止期間等が定められております。なお、DVDレンタルについては、同法の頒布権にかかわる規定の適用を受けます。

 また、当社グループは、DVDレンタルを行う店舗において成人向けDVD等の貸出を行っておりますが、当該業務は「愛知県青少年保護育成条例」及び各都道府県の同種の条例を遵守して行っております。具体的には、入会時には身分証明書の提示を受け、18歳未満の者に成人向けDVD等を貸出できないように会員証によってレジで判別可能なシステムにしております。さらに、成人向けDVD等のコーナーは店内でも他から区切られたスペースに位置し、かつ、「18歳未満入場禁止」と入り口に掲示しております。

 

 

E.再販売価格維持制度について

 当社グループが取扱う新品CD及び書籍は、私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律第23条に規定する著作物として再販売価格の決定・維持について同法の適用除外を受けております。

 これは我が国の文化の普及など文化水準維持を図っていく上で不可欠なものとして、同一価格で全国的に広範囲に普及される体制を維持するため例外的に定価販売が認められているものであります。

 公正取引委員会は2001年3月23日付の「著作物再販制度の取扱いについて」にて、「競争政策の観点からは同制度を廃止し、著作物の流通において競争が促進されるべきであると考える」としながらも、「なお同制度の廃止について国民的合意が形成されるに至っていない状況にある」と指摘し、「当面同制度を存置することが相当であると考える」としております。しかしながら、「公正取引委員会としては、今後とも著作物再販制度の廃止について国民的合意が得られるよう努力を傾注する」としており、同制度の廃止論議は今後も継続されるものと考えられ、そのような場合には、当社グループの経営成績に影響があると思われますが、現在それを予測することは困難であります。

 

(4) 個人情報保護について

 当社グループは、お客様に関する情報(個人情報)を数多く保有・管理しております。かかる個人情報を適正に保護すべく、社内規程や取扱いに関する基準(マニュアル等)の整備、情報システムのセキュリティ強化、従業員教育の実施等、現時点で考えうる対策を講じております。しかしながら、これらの対策にもかかわらず、個人情報が漏洩した場合は、損害賠償の発生や社会的信用の失墜による売上減少により、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(5) 災害発生について

 当社グループは、広域な地震、暴風雨、洪水等の自然災害の発生等の有事に備え、BCP(事業継続計画)を策定する等、事業継続体制の構築・整備・検証に努めておりますが、今後、円滑な事業運営が阻害された場合には、当社グループの業績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。

 

(6) 有利子負債依存度について

 当社グループは、資金の多くを主に金融機関からの借入れにより調達してまいりましたため、総資産に対する有利子負債の比率が高い水準にあります。当社グループは、継続的に有利子負債の削減に向けた取組みを行っておりますが、金融情勢の変化等により市場金利が予想以上に上昇した場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

(7) 会計上の見積りについて

 当社グループは、財務諸表の作成にあたり会計上の見積りが必要な事項については、合理的な基準に基づき見積りを行っておりますが、見積り特有の不確実性があるため、金額の見直しや実際の結果と異なる場合があり、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

 棚卸資産

  当社グループは、保有する棚卸資産について、主として原価法(貸借対照表価額につきましては収益性の低下に基づく簿価切り下げの方法)によって算定しております。今後、リユース事業・メディア事業等をとりまく環境が悪化したり、保有資産の市場価格が著しく下落したこと等により、簿価切り下げ処理がさらに必要になった場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

 貸倒引当金

  当社グループは、貸付先に対する貸倒引当金について、貸付先の状況や担保価値に基づいて貸倒引当金を計上しておりますが、信用状況の変化、担保価値の下落その他予期せざる理由により、貸倒引当金の積み増しが必要となる可能性があります。

 

 固定資産の減損

  当社グループは、保有する固定資産について減損会計を適用しております。今後、店舗等の収益性が悪化したり、保有資産の市場価格が著しく下落したこと等により、減損処理がさらに必要になった場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

 資産除去債務

  当社グループは、有形固定資産の除去に関して資産除去債務を計上しております。新たな法令や契約、市場変動等の外的環境の変化により、資産除去債務を積み増す必要が生じ、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

 繰延税金資産

  当社グループは、課税所得の将来の見積額や一時差異等のスケジューリングの結果に基づき繰延税金資産を計上しております。今後、経営環境の悪化等により課税所得の見積りを減額された場合等には、繰延税金資産を取り崩す必要が生じ、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

 上記リスクの把握・評価・対策等の管理体制は「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (1)コーポレート・ガバナンスの概要」に記載のとおりであります。

 

 

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

①経営成績の状況

 当連結会計年度における事業環境は、新型コロナウイルス感染症の影響が収束に向かい、生活習慣の変化やワクチンの普及に伴い、経済活動正常化に向けた動きが進み個人消費においても回復の兆しがみられました。しかしながら、ウクライナ情勢の長期化による資源価格の上昇、急激な円安による為替相場の変動、世界的なインフレ局面から景気後退局面への転換懸念により、依然として先行きは不透明な状況が続いております。

 このような環境のなか、当社グループにおきましては、感染再拡大防止に向けて、引き続き従業員のマスク着用、アルコール消毒、こまめな換気を実施し、お客様・従業員の安全に十分に配慮しながら商品・サービスの提供を行い、「豊かで楽しい日常の暮らしを提供する」ことを目指し、様々な取り組みを続けております。

 リユース系リユース商材の動向といたしましては、高級時計の世界的相場下落の影響により、リユースラグジュアリー商材を扱うOKURA TOKYOは厳しい状況となりましたが、リユース衣料・服飾雑貨は、物価高による生活防衛手段としてリユースへの需要が高まり、また、リユース購入に対する抵抗感が薄くなる意識変化もあり、2nd STREETは好調に推移したことにより、リユース系リユース商材全体の売上は増加いたしました。

 メディア系リユース商材の動向といたしましては、旧作ゲームソフトの購入においてもダウンロード版の普及が浸透してきており、リユースゲームソフトの売上は減少しましたが、ゲームソフトのタイトルには恵まれ、リユースゲーム機器本体は売上が増加しました。また、スマートフォンやタブレット端末等のリユース通信機器につきましては、端末SIMロック販売の原則禁止により市場の活性化に加え、新品価格の高騰による節約志向が、リユース通信機器の販売に好影響としてあらわれ、メディア系リユース商材全体の売上は増加いたしました。

 新品商材の動向といたしましては、家庭用ゲーム機「PlayStation 5」本体の供給改善と、ヒットタイトルにも恵まれ、売上は増加いたしました。

 レンタル商材の動向といたしましては、配信サービスの普及とレンタル市場の縮小に伴い、想定の範囲内で売上は減少いたしました。

 なお、2nd STREET USAにつきましては、米国会計基準の対応により使用権資産・リース債務を11,193百万円計上いたしました。また、営業損益が継続してマイナスとなる国内店舗については減損損失を1,250百万円計上いたしました。

 この結果、当連結会計年度における売上高は377,300百万円(前年同期比12.7%増)、営業利益は10,620百万円(前年同期比29.9%増)、経常利益は11,926百万円(前年同期比23.4%増)となり、親会社株主に帰属する当期純利益は5,681百万円(前年同期比5.1%減)となりました。

 

 また、当連結会計年度末における当社グループの店舗数の状況は以下のとおりとなりました。

 ( )内は、前連結会計年度末との増減数であります。

 

 

直営店

FC店・代理店

合計

 

 

出店数

退店数

 

出店数

退店数

 

 

 ゲオグループ店舗数

1,843

112

34

180

1

14

2,023

(+65)

 

 

GEO

964

9

17

125

0

14

1,089

(△22)

 

 

2nd STREET(国内)

748

49

11

55

1

0

803

(+39)

 

 

2nd STREET(米国)

23

13

0

0

0

0

23

(+13)

 

 

2nd STREET(台湾)

18

10

0

0

0

0

18

(+10)

 

 

2nd STREET(マレーシア)

11

3

0

0

0

0

11

(+3)

 

 

OKURA TOKYO(おお蔵)

23

4

0

0

0

0

23

(+4)

 

 

LuckRack

21

6

4

0

0

0

21

(+2)

 

 

その他

35

18

2

0

0

0

35

(+16)

 

 

(注)1.屋号毎の店舗数をカウントしています。

2.GEOは家庭用ゲーム・携帯電話・スマートフォンの買取販売、DVDレンタル等を行う店舗(屋号:GEO、GEO mobile)をカウントしています。

3.2nd STREETは衣料品や家電製品等の買取販売を行う店舗(屋号:2nd STREET、Super2nd STREET、2nd OUTDOOR、JUMBLE STORE等)をカウントしています。

4.前連結会計年度まで表示しておりました2nd STREET(海外)は国別表示に変更しています。

5.前連結会計年度まで表示しておりましたウェアハウスはその他に含めることに変更しています。

6.当連結会計年度より連結子会社となりました農機具・骨董品等の買取販売を行う株式会社rockの店舗をその他に含めてカウントしています。

 

②販売の状況

販売実績

 当連結会計年度の販売実績は次のとおりであります。

名    称

当連結会計年度

(自 2022年4月1日

至 2023年3月31日)

(百万円)

前年同期比

リユース品

リユース系

130,839

117.2%

メディア系

68,801

121.2%

新品

119,467

114.1%

その他

58,192

94.4%

 内)レンタル

36,917

85.9%

 

③財政状態

流動資産

 当連結会計年度末における流動資産の残高は131,311百万円となり、前連結会計年度末の117,970百万円と比べて13,341百万円増加しております。この主な要因は、現金及び預金が1,317百万円減少しましたが、商品が12,803百万円及び売掛金が1,749百万円増加したためであります。

 

固定資産

 当連結会計年度末における固定資産の残高は70,492百万円となり、前連結会計年度末の56,405百万円と比べて14,087百万円増加しております。この主な要因は、使用権資産(純額)が11,990百万円増加したためであります。

 

流動負債

 当連結会計年度末における流動負債の残高は49,225百万円となり、前連結会計年度末の36,057百万円と比べて13,168百万円増加しております。この主な要因は、短期借入金が6,000百万円、買掛金が1,911百万円、1年内返済予定の長期借入金が1,593百万円及び未払法人税等が1,220百万円増加したためであります。

 

固定負債

 当連結会計年度末における固定負債の残高は75,366百万円となり、前連結会計年度末の61,124百万円と比べて14,242百万円増加しております。この主な要因は、リース債務が11,136百万円及び長期借入金が2,412百万円増加したためであります。

 

純資産

 当連結会計年度末における純資産の残高は77,212百万円となり、前連結会計年度末の77,193百万円と比べて18百万円増加しております。この主な要因は、親会社株主に帰属する当期純利益5,681百万円計上による利益剰余金の増加、剰余金の配当1,017百万円による利益剰余金の減少及び自己株式の取得4,800百万円による利益剰余金の減少であります。

 

 

④キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ1,286百万円減少し、46,564百万円となりました。

 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの主な要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動の結果、増加した資金は4,283百万円(前年同期は5,731百万円の減少)となりました。

 これは、棚卸資産の増加額が12,649百万円及びレンタル用資産の取得による支出が3,296百万円ありましたが、税金等調整前当期純利益が10,675百万円、減価償却費が4,849百万円及びレンタル用資産減価償却費が3,305百万円ありましたことが主な要因であります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動の結果、減少した資金は9,589百万円(前年同期は6,694百万円の減少)となりました。

 これは、有形固定資産の取得による支出が6,487百万円ありましたことが主な要因であります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動の結果、増加した資金は3,938百万円(前年同期は5,595百万円の増加)となりました。

 これは、長期借入金の返済による支出が5,893百万円ありましたが、短期借入金の純増加額が5,999百万円及び長期借入れによる収入が9,900百万円ありましたことが主な要因であります。

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

・当連結会計年度の財政状態及び経営成績に関する分析・検討内容

 「(1)経営成績等の状況の概要 ①経営成績の状況」に記載のとおりであります。

・経営成績に重要な影響を与える要因

 「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。

 

②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

・キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容

「(1)経営成績等の状況の概要 ④キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

・資本の財源及び資金の流動性

 当社グループの運転資金需要のうち主なものは、パッケージソフトを中心とした商材の購入のほか、販売費及び一般管理費等の営業費用であり、投資を目的とした資金需要のうち主なものは、店舗出店に係る設備投資等によるものであります。

 当社グループは、事業運営上必要な資金の流動性を確保することを基本方針としております。

 短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資や長期運転資金の調達につきましては、金融機関からの長期借入を基本としております。

 なお、当連結会計年度末における1年内返済予定の長期借入金は7,487百万円、長期借入金は54,462百万円、合計61,950百万円となっております。

 

③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成しております。

 連結財務諸表の作成に際し、当連結会計年度末日における資産・負債の報告数値及び当連結会計年度における収入・費用の報告数値に影響を与える見積りは、過去の実績や当社グループを取り巻く環境等に応じて合理的と考えられる方法により計上しておりますが、見積り特有の不確実性があるために実際の結果は異なる場合があります。

 当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。

 重要な見積り、仮定の不確実性の内容やその変動により経営成績等に生じる影響は「第2 事業の状況 3 事業等のリスク (7) 会計上の見積りについて」及び「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。

 

④経営方針・経営戦略等又は経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

 当社グループの目標とする経営指標と当連結会計年度の実績は次のとおりであります。

 

 

2022年3月期

(実績)

2023年3月期

(実績)

2024年3月期

(業績予想)

売上高

(百万円)

334,788

377,300

400,000

営業利益

(百万円)

8,173

10,620

13,000

経常利益

(百万円)

9,662

11,926

13,500

親会社株主に帰属する当期純利益

(百万円)

5,985

5,681

7,000

1株当たり当期純利益

(円)

141.15

135.93

177.19

 

 

 

 

 

 

 

2022年3月期

(実績)

2023年3月期

(実績)

中長期的目標

売上高営業利益率

(%)

2.4

2.8

5.0

自己資本利益率

(%)

8.0

7.4

8.0

 

 売上高につきましては、物価高の生活防衛手段としてのリユース需要の高まりに加え、リユース購入への抵抗感が薄くなる意識変化により2nd STREETの売上好調が続き、また、家庭用ゲーム機「PlayStation 5」本体の供給改善もあり、レンタルの売上減少を補い、増収となりました。売上高営業利益率につきましては、人件費や家賃、水道光熱費等の上昇影響はあったものの、リユース商材の売上総利益の増加を中心に吸収し、前連結会計年度の2.4%から2.8%と上昇いたしました。

 当社の祖業であります映像レンタルは、映像配信サービスの普及により市場規模が縮小しており、これに対応すべく、強化商品であるリユースのスマホ・タブレット端末、チューナーレス・スマートテレビやワイヤレスイヤホンなどへの新しいGEOフォーマットの確立と、引続き、2nd STREETを中心とするリユース業を次なる成長事業として投資することで、売上高営業利益率の中長期目標達成を継続して図っております。

 自己資本利益率につきましては、前連結会計年度に比べ0.6ポイント減少し、7.4%となりました。これは、法人税等の増加により親会社株主に帰属する当期純利益が5,681百万円となったことによるものです。

 拡大を続けておりますリユース市場において、当社グループがその成長をけん引していく企業として、GEO・2nd STREETなどにおける取扱いリユース商材の拡大や2nd STREETを中心とするリユース店舗の新規出店を進めております。リユース商材の成長がレンタル商材の減少を補える規模になることにより、自己資本利益率を中長期的目標値程度に収斂させられると考えております。

 

5【経営上の重要な契約等】

 該当事項はありません。

 

 

6【研究開発活動】

 該当事項はありません。