第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

 当第3四半期連結累計期間において、新たな事業等のリスクの発生、または、前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」についての重要な変更はありません。

 

2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

 

(1)経営成績の状況

当第3四半期連結累計期間(2023年1月1日~2023年9月30日)におけるわが国経済は、コロナ禍からの正常化が進展したことにより、緩やかながらも持ち直しの動きが継続しました。一方で、ロシア・ウクライナ情勢の長期化や物価の上昇により、依然として先行きは不透明な状況が続いています。

このような社会情勢のなか、業務プロセスの自動化・効率化や新たなデジタルインフラへの対応等、企業によるDX(デジタルトランスフォーメーション)の動きが引き続き活発となりました。当社グループのお客様の多くが属するモビリティ産業においてもこれらの動きに加え、消費者にとっての付加価値を向上させるIT投資にも積極的な姿勢が見られました。

当社グループは企業理念である「感謝と喜び」の心を根本として、中期経営計画(2022‐2028)で掲げた2つの成長戦略「クラウドの浸透」「サービスの拡張」を推進し、計画最終年度となる2028年12月期の業績計画では、連結売上収益325億円、営業利益130億円(営業利益率40%)、親会社の所有者に帰属する当期利益80億円を目指してまいります。計画初年度の2022年12月期は、売上収益の成長に向けた基盤作りとして、クラウドソフトウェアの提供を開始するとともに月額サブスクリプション型のビジネスモデルへの転換を行いました。計画2年目の2023年12月期は、お客様のDXニーズに沿った提案を積極的に実施し、月額サブスクリプション型での提供数が増加した結果、増収トレンドに転換しています。

当第3四半期連結累計期間におきましては、主力商材である『.cシリーズ』を中心にクラウドソフトウェアの販売を強化した結果、お客様総数が増加しました。併せて、改正電子帳簿保存法に対応するソフトウェア『電帳.DX』も販売数を伸ばした結果、ストック売上の増加に寄与しています。しかしながら足元では、改正電子帳簿保存法への対応に際して、お客様内で様子見しながら慎重に進める動きが散見されています。また、主に非モビリティ産業向けとなるパッケージソフトウェアの受注数も順調に進捗しました。コスト面においては、今後の機能拡充とサービス拡張に備え、クラウド基盤やバックオフィス業務の強化などの先行投資を行いました。

昨今の報道のとおり、一部の中古車販売大手企業で消費者から不信や疑念を抱かれる事案が発生しており、当社グループが提供するサービスによって、不信や疑念の払拭に貢献したいと考えております。その取り組みの一つとして、自動車の修理・整備業務の異常および不正を第三者機関のような中立的な立場から検知する分析AI機能を開発し、新たなサービスとして展開するための準備を進めています。また、当社の情報資産を活用した生成AI機能をクラウドソフトウェア等に順次搭載していきます。これにより、お客様内での業務効率化を支援し、慢性的な人材不足などの構造的な業界課題への解決につながるよう取り組んでまいります。これらの新サービスは当社のクラウド基盤上で提供され、クラウドソフトウェアに搭載されるだけでなく、サードパーティを通じて様々な業種に展開が可能となります。

以上の結果、当第3四半期連結累計期間の経営成績は、売上収益が112億49百万円(前年同期比11.7%増)、営業損失15億22百万円(前年同期18億63百万円の損失)、税引前四半期損失14億85百万円(同19億14百万円の損失)、親会社の所有者に帰属する四半期損失10億28百万円(同14億33百万円の損失)となりました。

 

 

当社グループはITサービス事業の単一セグメントですが、サービス区分別の売上内訳は以下のとおりとなります。

(単位:百万円)

区 分

前第3四半期連結累計期間

(自 2022年1月1日

  至 2022年9月30日)

当第3四半期連結累計期間

(自 2023年1月1日

  至 2023年9月30日)

前年同期比(増減率)

クラウドサービス

1,767

3,624

105.1%

パッケージシステム

8,300

7,625

△8.1%

合 計

10,067

11,249

11.7

 

クラウドサービス

『.cシリーズ』をはじめとした月額サブスクリプション型ソフトウェアの利用料や、自動車補修部品の受発注プラットフォームに係る利用料または手数料により構成されています。

パッケージソフトウェアを利用されているお客様は、利用権満了に伴い(ほとんどが6年間の利用権)、順次『.cシリーズ』へと切り替わっています。また、『.cシリーズ』は利便性が高くメニュー体系も柔軟であるため、新規のお客様も増加しました。更に、改正電子帳簿保存法に対応した『電帳.DX』等の副商材の提供数も増加しました。これらの結果、クラウドサービスの売上収益は前年同期比で105.1%の増加となりました。

 

パッケージシステム

製造業をはじめ携帯ショップ、旅行業、バス運行業、機械工具商社等に対応したパッケージソフトの販売代金(リース販売または一括販売)のほか、利用時に必要となる各種サービスの手数料や、PC等の機器類・サプライの販売代金により構成されています。

パッケージソフトウェアや機器類の販売が好調に進みました。一方で、販売代理店によるモビリティ産業向けパッケージソフトウェアのリース販売を終了いたしました。これらの結果、パッケージシステムの売上収益は前年同期比で8.1%の減少となりました。

 

(2)財政状態の状況

(資産)

当第3四半期連結会計期間末における資産は、前連結会計年度末に比べて26億28百万円増加し、361億64百万円となりました。流動資産は3億70百万円増加の69億26百万円、非流動資産は22億58百万円増加の292億38百万円となりました。流動資産の増加の主な要因は、営業債権及びその他の債権が1億82百万円、現金及び現金同等物が1億64百万円増加したことによるものです。非流動資産の増加の主な要因は、その他の金融資産が2億16百万円減少したものの、無形資産が16億46百万円、有形固定資産が5億34百万円、繰延税金資産が3億76百万円増加したことによるものです。

 

(負債)

当第3四半期連結会計期間末における負債は、前連結会計年度末に比べて34億36百万円増加し、133億10百万円となりました。流動負債は30億7百万円増加の95億90百万円、非流動負債は4億29百万円増加の37億20百万円となりました。流動負債の増加の主な要因は、短期有利子負債が15億11百万円、契約負債が14億85百万円増加したことによるものです。非流動負債の増加の主な要因は、長期有利子負債が4億20百万円増加したことによるものです。

 

(資本)

当第3四半期連結会計期間末における資本は、前連結会計年度末に比べて8億8百万円減少し、228億54百万円となりました。資本の減少の主な要因は、その他の資本の構成要素が1億39百万円増加、自己株式が1億22百万円減少、資本剰余金が84百万円増加、利益剰余金が11億39百万円減少したことによるものであります。

(3)キャッシュ・フローの状況

当第3四半期連結会計期間末の現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べて1億64百万円増加し、36億21百万円となりました。

当第3四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は以下のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動により得られた資金は、20億79百万円(前年同期比222.9%増)となりました。この主な要因は、税引前四半期損失14億85百万円があったものの、減価償却費及び償却費20億27百万円、契約負債の増加額14億85百万円があったことによるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動により使用した資金は、25億73百万円(前年同期比18.4%増)となりました。この主な要因は、投資の売却及び償還による収入4億66百万円があったものの、無形資産の取得による支出29億78百万円があったことによるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動により得られた資金は、6億55百万円(前年同期比43.4%減)となりました。この主な要因は、リース負債の返済による支出6億91百万円があったものの、短期借入金の純増額14億円があったことによるものであります。

 

(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当第3四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。

 

(5)研究開発活動

当第3四半期連結累計期間における当社グループの研究開発活動の金額は61百万円であります。

なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。

 

3【経営上の重要な契約等】

当第3四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。