第2 【事業の状況】

 

1 【事業等のリスク】

当第3四半期連結累計期間において、当四半期報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項の発生又は前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」についての重要な変更はありません。

 

(継続企業の前提に関する重要事象等について)

当社グループは、前連結会計年度におきまして、7期連続して営業損失を計上しており、また、当第3四半期連結累計期間においても、244,223千円の営業損失を計上していることから、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況が存在しております。

しかしながら、これらを解消し、業績回復を実現するため、以下の対応策を進めております。

 

①事業収益の改善

当連結会計年度においては、当社の中核事業であるメディア事業及びストア事業の成長と同時に、当社の連結子会社である3bitter株式会社が提供している位置情報テクノロジーとモバイルオーダーシステムを用いた各種サービスの提供により、売上高の増加を図ってまいります。

具体的には、当社の運営メディアにおけるコンテンツ制作及び集客施策の強化により、PV・動画視聴回数の増加を図ると同時に、PV当たり広告収益の向上並びに高い水準を維持することで、ネットワーク広告を始めとするオンライン広告売上の拡大を目指しております。「AppBank.net」では、当社として注力すべきコンテンツの題材を整理し、各制作チームにおいて、より魅力的なコンテンツを数多く配信できるよう、企画・編集オペレーションの改善を進めております。集客施策については、従前のSEO対策に加え、より安定的なPV及び広告収益の獲得のために、外部ニュースサイトへの記事配信も強化しております。PV当たり広告収益の向上並びに維持については、外部パートナーと連携して広告運用の改善とノウハウ蓄積が順調に進んでいると考えておりますが、今後も鋭意改善を進めてまいります。また、新たな広告収益の獲得を目的としたサービスの立ち上げを行っております。

「マックスむらいチャンネル」等の動画チャンネルにおいては、当社が培ってきた動画制作ノウハウ及び最新トレンドの研究を反映した魅力的な動画を作成することで、動画視聴回数並びに広告収益の向上を図っております。また、引き続き、成長分野であるショート動画の制作も行っており、YouTubeに加えてTikTokでの配信にも取り組んでおります。また、「マックスむらいチャンネル」のゲームプレイ動画やトーク動画が好きな従来の動画のファン、また、TikTok等の動画を通じて獲得できた新たなファンに対して、魅力的な動画を提供すると同時に、当社グループが運営するストア事業等の他サービスへの送客や採用面での連携を図ってまいります。

ストア事業では、原宿の自社店舗を起点とするIPコラボレーションを軸に売上の拡大を目指しております。IPコラボレーションの拠点として、スマホアプリ「HARAJUKU」や実店舗の「原宿竹下通り友竹庵」(以下、「友竹庵」)、「原宿friend」を展開しております。「友竹庵」は和カフェとして、「原宿いちご大福」や「どら焼きサンド」等の和スイーツを提供しており、直近では海外からの外国人観光客の利用が増加しております。また、通常営業に加え、IPコラボレーションによる限定スイーツ、ドリンク類の提供を行うことで、原宿竹下通りの訪問客に加えてIPの集客力も活かした集客増加を図ることで、売上拡大を目指しております。「原宿friend」では、当社の連結子会社である3bitterが持つモバイルオーダーシステムを利用し、限定コラボレーショングッズやデジタルガチャの販売、各種イベントを実施することで、売上高の拡大を目指しております。また、原宿竹下通りにおける取り組みをモデルケースとして、他地域への横展開や他社へのOEM提供を進める他、IPコラボレーション実施地域に来訪できないユーザーのために、自社ECサイトやデジタルガチャの全国通販サイト「Web ROLL」での展開も促進することで、更なる売上高の拡大を図る方針です。

同じく、当社の連結子会社である3bitter株式会社が提供している位置情報テクノロジーを用いたイベント・ライブ物販のDXサービス「SWAMP」やモバイルオーダーシステム等の各種サービスについて、ウィズコロナの環境下におけるイベント・ライブ運営のデジタル化に対するニーズの高まりに伴い、サービスの需要が増加しております。当連結会計期間においても、ストア事業におけるIPコラボレーション事業へのサービス提供に加え、有名アーティストの全国ツアー、ロックフェスティバル等、多数のライブ案件に対してサービスを提供いたしました。今後は、イベント・ライブやIPを保有する他社に対して更なるサービス提供を進める他、他社へのシステムのOEM提供やEコマースシステムの開発及び運営等のサービス等、従来のサービスの周辺分野まで対応範囲を拡大してまいります。また、ストア事業におけるIPコラボレーションをテクノロジー面でサポートし、関連サービスを提供することで、グループ全体の売上拡大に貢献する方針です。

2022年12月に公表いたしました株式会社CANDY・A・GO・GO及び2023年4月に公表いたしました株式会社STPR及びクオンタムリープ株式会社との資本業務提携は、これらの施策の実効性を高めるものと考えております。

一朝一夕にという訳にはまいりませんが、新たな事業の方向性が定まり、再成長軌道に入ったと考えております。これらの施策を着実に実行していくことで、グループ全体での売上の拡大と早期黒字化、並びに成長事業の確立を目指してまいります。

 

 

②営業費用の適正化

当連結会計年度において、前連結会計年度までに削減した販売費及び一般管理費について、引き続き、現在の事業規模に見合う適正な水準でのコストコントロールを進めてまいります。一方で、主にストア事業、DXソリューション事業において、予定される案件実施や事業成長を加速させるために必要な投資を行ったことで、費用が増加しております。しかし、事業の進捗状況や将来の見通し、投資の効率性を意識し、定期的な見直しとコントロールを継続してまいります。

 

③運転資金の確保

当社は、2022年6月30日の取締役会にてマイルストーン・キャピタル・マネジメント株式会社を割当先とした第10回新株予約権の発行決議を行いました。2023年3月31日時点までに第10回新株予約権の全部が行使され、当第1四半期連結累計期間において71,298千円の調達を行いました。また、2023年4月10日に第12回新株予約権及び新株式の発行決議をしており、2023年4月28日に新株式の発行及び新株予約権の一部が行使が進んだことで、206,262千円の調達を行いました。

また、当第3四半期連結会計期間末において、273,898千円の現金及び現金同等物を有しており、当面の事業資金を確保できている状況であることから、資金繰りの懸念はありません。

 

以上により、継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないものと判断しております。

 

2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1) 財政状態及び経営成績の状況

① 財政状態の状況

(資産の部)

当第3四半期連結会計期間末における総資産は403,622千円となり、前連結会計年度末に比べ126,880千円増加いたしました。これは主に、「現金及び預金」が150,863千円増加、「商品」が10,566千円増加、「敷金及び保証金」が30,737千円減少したことによるものであります。

 

(負債の部)

当第3四半期連結会計期間末における負債は257,722千円となり、前連結会計年度末に比べ130,567千円増加いたしました。これは主に、「未払金」が136,201千円増加、「長期借入金」が3,600千円減少したことによるものであります。

 

(純資産の部)

当第3四半期連結会計期間末における純資産は145,899千円となり、前連結会計年度末に比べ3,686千円減少いたしました。これは主に、「資本金」及び「資本剰余金」がそれぞれ138,780千円増加、「親会社株主に帰属する四半期純損失」が280,837千円となったためであります。

 

② 経営成績の状況

当社グループは、メディア事業とストア事業、DXソリューション事業の3種のセグメントを軸に事業を展開しております。

当第3四半期連結累計期間における当社グループを取りまく経営環境としまして、依然として新型コロナウイルス感染症の影響はあるものの、行動制限の緩和等により社会経済活動に回復の兆しが見受けられました。しかしながら、長期化するウクライナ情勢等により物価上昇が継続するほか、急激に進行した円安の流れも継続する等の要因から、個人消費の停滞を始めとして、当社を取り巻く経営環境は不透明な状況が続いております。

このような経済情勢の中、当社が事業領域とする国内インターネット広告市場は成長を続け、テレビ・新聞・雑誌・ラジオのマスコミ四媒体合計の売上規模を上回ると期待されます。(経済産業省「特定サービス産業動態統計調査」(2023年8月確報版)

また、近年盛り上がりを見せる「推し活」市場は、いわゆるZ世代で「推し活」をしている人は35.6%、「推し活」をしてみたいと思っている人は11.5%、「推し活」に興味がある人は13.1%となっております。市場規模については、最も大きい分野の「アニメ」で2,800億円、次いで「アイドル」で1,650億円となり、その他12分野との合計では7,164億円となっており、今後の成長が期待されております。(出所:日経リサーチ調べ日経MJ(2022年11月)、日経マイクロトレンド(2022年1月13日)、矢野経済研究所「『オタク』市場に関する調査」(2022年))

その他、消費者向け電子商取引(BtoC-EC)市場は、経済産業省による調査「令和4年度デジタル取引環境整備事業(電子商取引に関する市場調査報告書)」によると、EC化率(全ての商取引市場規模に対するEC市場規模の割合)が前年比0.35ポイント増の9.13%となるなど、商取引の電子化が引き続き進展しています。

このような環境下において、当社グループは、2020年から中期的な成長戦略として掲げてきた「『脱マックスむらい』の新たな収益構造の確立」について、次の成長の柱となる新規事業の開発フェーズを超え、本格的な収益拡大フェーズに入ったと考えております。そこで、主に次の成長の柱となる新規事業(ストア事業及びDXソリューション事業」のにおける収益拡大に向けた営業活動及び資本業務提携先との協業実現等に取り組んでまいりました。

メディア事業においては、サイト運営、スマートフォンアプリの開発・運営、インターネット動画配信、アドネットワーク運営及びこれらと連動する広告枠販売等のビジネス、BtoBコンテンツ提供事業を行っております。サイト運営では、中核メディアサイト「AppBank.net」、攻略サイト「パズドラ究極攻略」、「モンスト攻略」等を提供しております。動画配信の分野では、「YouTube」、「niconico」及び「TikTok」を通じて動画コンテンツの提供・公開を行っており、うちYouTubeでは、チャンネル登録者が約141万人の「マックスむらいチャンネル」等を提供・公開しております。

ストア事業においては、スマホアプリ「HARAJUKU」や実店舗の「友竹庵」、「原宿friend」を起点とした他社が保有するコンテンツ・IPとのコラボレーション(以下、「IPコラボレーション」)を行っております。IPコラボレーションでは、「友竹庵」でコラボレーションスイーツ等を提供する他、グッズの販売を行っております。グッズ販売においては、通常の販売以外に、当社の連結子会社である3bitter株式会社が提供するモバイルオーダーサービスも利用する形で、特別なコラボレーショングッズがもらえるエリア限定のデジタルガチャ並びに全国通販デジタルガチャの販売等も行っております。

DXソリューション事業においては、連結子会社の3bitter株式会社を運営母体として、主に位置情報テクノロジーを用いたイベント・ライブ物販のDXサービスとモバイルオーダーサービスを提供しております。主に有名アーティストの全国ツアーやロックフェスティバル等のライブ向けにサービスを提供しております。また、テーマ株式会社が運営するIPコラボレーション事業向けに、アプリやデジタルガチャ等のシステムを提供しております。

当社では、特にストア事業におけるIPコラボレーション並びにDXソリューション事業を今後の成長の柱と見込んでおり、今後の営業並びにコラボレーション企画の拡充、システム開発は順調に進んでおります。その中で、店舗運営部門及びにシステム開発部門における積極的な採用を行い、事業の立ち上げを加速させるために必要な投資を実施いたしました。このように、事業面においては進捗が見られる一方、主に店舗運営やイベント開催、システム開発において相応の組織を保有する必要があり、投資を継続していることで費用が増加しております。これらの投資は施策の準備及び実施段階から必要なものであり、売上高として結実するまでにタイムラグが生じることから、損失が継続しておりますが、今後、売上高の拡大により損失は縮小するものと考えております。あわせて、今後は投資の内容について適宜見直しを行うことで収益性の向上にも取り組んでまいります。

当第3四半期連結累計期間における業績は、売上高412,177千円(前年同期比39.8%増)、営業損失244,223千円(前年同期は営業損失153,907千円)、経常損失249,019千円(前年同期は経常損失157,351千円)、親会社株主に帰属する四半期純損失280,837千円(前年同期は親会社株主に帰属する四半期純損失152,512千円)となりました。

 

各セグメントの業績は、次のとおりであります。
各セグメントの業績数値にはセグメント間の内部取引高を含んでおります。

 

(メディア事業)

メディア事業においては、主に「AppBank.net」を始めとした自社運営メディア・アプリの安定的なPV増加とPV当たり広告収益の向上並びに維持に取り組みました。外部ニュースサイトへの記事配信は堅調に推移いたしましたが、自社運営メディアのPVについては、SEOロジック変更に伴う検索エンジン経由の集客減少の影響で、対前年同期比で足元のPVは減少いたしました。一方、PV当たり広告収益については、引き続き高い水準を維持しております。

営業面では、「AppBank.net」の広告売上・コンテンツ売上が前年同期と比べて減少いたしました。これは、先述した検索エンジン経由の集客の減少に加え、BtoBの継続案件が終了した点が主な要因です。現在、SEO対策の強化や新しい記事カテゴリーの立ち上げ、PV当たり広告単価の向上を図る等でカバーを試みております。

利益面では、継続的に製造費用並びに販売費及び一般管理費のコントロールを行っており、製造費用・販売費及び一般管理費は前連結会計年度と同水準を維持しております。

以上の結果、当第3四半期連結累計期間におけるセグメント合計では、売上高159,102千円(前年同期比27.2%減)、セグメント損失185,615千円(前年同期はセグメント損失117,388千円)となりました。

 

(ストア事業)

ストア事業においては、IPとのコラボレーションを多数実施し、スマートフォンアプリ「HARAJUKU」、実店舗「友竹庵」「原宿friend」におけるコラボレーションスイーツ等の提供や、コラボレーショングッズ及びデジタルガチャの販売等を行いました。

営業面では、IPコラボレーション事業において、当第3四半期において、大人気エンタメユニット「すとぷり」とのコラボレーションを実施いたしました。また、継続して実施している有名アニメ作品「ラブライブ!スーパースター!!」やVtuber等とのコラボレーションに加えて、当第2四半期に実施した人気ゲーム実況グループ「日常組」コラボレーションの受注販売商品の発送が進む等、営業活動が順調に進んだことで、売上高は増加いたしました。

利益面では、売上高の増加並びにコラボレーションの実施に伴い、商品原価、人件費、IP版権元に支払うロイヤリティ並びに店舗家賃等の費用が増加いたしました。特に、「すとぷり」コラボレーションにおいて、夏の猛暑下における来場者の体調管理対策として休憩所を兼ねた特設会場を賃貸借し、運営スタッフも当初の計画を超える規模で配置が必要となったことから、イベント運営費用が増加しております。

以上の結果、当第3四半期連結累計期間におけるセグメント合計では、売上高287,142千円(前年同期比305.6%増)、セグメント損失1,955千円(前年同期はセグメント損失37,708千円)となりました。

 

(DXソリューション事業)

DXソリューション事業においては、多数のイベント・ライブに対して、イベント・ライブ物販のDXサービスやモバイルオーダーサービスを提供いたしました。また、自社を含むグループ全体での案件の増加に伴い、モバイルオーダー機能、決済関連、アプリ等の継続的な開発を行いました。

営業面では、前年同期には大型ライブ向けの案件を実施いたしましたが、今期は大型ライブ向け案件がなく、ライブ向け案件からの売上高は減少しております。一方で、ストア事業において当第3四半期に実施した「すとぷり」コラボレーション向けに事前決済・予約システムの提供を行い、決済金額に応じた手数料売上を獲得いたしました。この他にも新たな案件の受注やサービスのリリースが進む等、営業は進捗しておりますが、これら案件からの本格的な収益獲得は当第4四半期以降となり、当第3四半期までの売上に寄与する大型案件がなかったことから、売上高は減少いたしました。利益面では、開発案件の増加によりサーバ関連費用及び人件費が増加いたしました。

以上の結果、当第3四半期連結累計期間におけるセグメント合計では、売上高20,668千円(前年同期比54.0%減)、セグメント損失56,652千円(前年同期はセグメント利益1,188千円)となりました。

 

(2) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当第3四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。

 

(3) 研究開発活動

該当事項はありません。

 

(4) 主要な設備

該当事項はありません。

 

3 【経営上の重要な契約等】

当第3四半期連結会計期間において、下記賃貸借契約を解約しております。

契約会社名

相手先の名称

契約締結日

契約内容

契約期間

AppBank株式会社(当社)

合同会社小坂商事

2020年8月14日

土地賃貸借契約

契約発効日より10年間

 

2023年9月30日付で解約したものであります。