第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1) 会社の経営の基本方針

当社は、以下を経営理念として定めております。

 

ANAPは、常にお客様目線を大切にし、おしゃれを楽しみたい女性のニーズに応えるため、欲しいものが手頃な価格でいつでも手に入る、ファッションを「オンタイム」で楽しめる「現在(いま)」を提案します。

 

これらの経営理念の下、カジュアルファッションを扱うアパレル企業として継続的な成長、企業価値の拡大、経営の安定化を重要な経営責務であると認識しております。また、株主の皆様をはじめ顧客、取引先、従業員、地域社会など、すべてのステークホルダーの利益を遵守しつつ、公正で透明性の高い経営、経営監視機能の強化、経営効率の向上、法令遵守の徹底に努めております。

 

(2) 目標とする経営指標

当社は、本業における営業活動の成果を示す営業利益を特に重視しております。

当社のビジネスモデルを支える「①ブランド力・ブランド認知度、②魅力ある店舗づくり、③オンラインショッピングサイトの販売力」の更なる強化により、売上高営業利益率の向上を目指してまいります。

 

(3) 中長期的な会社の経営戦略

当社は現在、コロナ禍からの脱却及び事業再生を最優先とし、コスト削減を継続実施し、当該状況の長期化にも耐えうる事業構造改革を行っております。新しい生活様式に対応したエッセンシャルアイテムの充実を図り、顧客ニーズに対応するとともに、ライブコマース販売などで購買行動の変化にも注力してまいります。一方、実店舗の持つ販売力、ブランド浸透力はアフターコロナという時代を考えた場合にも、当社の重要な販売チャネル且つブランド発信の拠点でもあり、中長期的にも潜在的価値を十二分に備えているとみております。ファッションの楽しさを追求していくことが当社の使命であるとの思いを全社員が共有して、アフターコロナの時代でより企業価値を高めるために、海外でのFC展開、海外を含むライセンス供与や、子会社のアパレル以外の事業も含め、新たなビジネスチャンスをつかむべく柔軟かつ積極的な姿勢で取り組んでまいります。

 

(4) 会社の対処すべき課題

当社が属するカジュアルファッション業界におきましては、物価上昇懸念や実質賃金の低下などにより個人消費者の節約意識に加え、新型コロナウイルス感染症拡大の影響で非常に厳しい経営環境が続いております。

 当社が対処すべき課題は、このような経営環境の変化に対応し、企業価値を高めることであり、また、新型コロナウイルス感染症拡大の収束までに一定の期間を要する可能性がある中、お客様、取引先、従業員の安全を最優先に捉え業務を遂行するとともに、以下の施策に基づいて、全力で取り組んでまいります。

 

    ① コスト削減

新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受け、当社が属するカジュアルファッション業界は大きな影響を受けております。足元の厳しい経営環境に対応すべく、事業運営コストの削減に関しては、大きく踏み込んだ施策を実施しております。当該状況が長期化することも想定しながら、事業効率の改善については引き続き、重点的に取り組んでまいります。

 

② オンラインショッピングサイトの販売力回復

当社の基幹事業であるANAPオンラインショップについては、近年来訪客数が伸び悩んでおり、売上高が減少傾向にあります。この状況を打破すべく、他社以上の集客戦略やサイト自体の使い勝手の向上を通じて、より快適な、お客様に選んでいただけるサイト作りに取り組んでまいります。

 

③ 業務効率化、内製化の推進

当社は以前より、AIをはじめとした最先端技術への投資を積極的に進めてまいりました。今後もEC分野をはじめ、商品管理・物流関連のさらなる業務効率化、また外部業者への委託業務の再検証を進め、より合理的な経営を実現できるよう注力してまいります。

 

 

④ 社員教育による全社統制の強化及びお客様満足度の向上

管理職を含めた全社員に対する社内研修制度をより一層充実させ、全社統制の強化を図るとともに、各事業運営、経営体制を支える人材の早期育成及びレベルアップを達成し、企業価値向上に努めてまいります。

 

⑤ 新規販売チャネルの展開

当社は、継続的な成長及び企業価値の拡大を図り、より多くの消費者ニーズに応えるため、新規販売チャネルの開拓を推進してまいります。消費者の購買行動の変化に対して、適時・適切に対応するとともに、事業拡大に伴う新たな顧客層の獲得を通じて、経営の安定化に取り組んでまいります。

 

⑥ 新型コロナウイルス感染症をはじめとする感染症等への対応

当社は、お客様、取引先、従業員の安全を最優先と考え、従業員の体調管理の徹底、出張の制限や勤務形態の見直し、Web会議の導入など、感染予防・感染拡大の防止に努めております。今後もこうした環境変化をいち早く感知し、柔軟に対応していくための組織体制の強化を実行してまいります。

 

 

2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】

 当社は、2020年8月期以降、4期連続で赤字を計上し、当連結会計年度においては創業来初の債務超過となり、継続企業の前提に関する重要事象が存在しております。このような状況を早期に改善すべく、2023年10月13日付の「事業再生ADR手続及び株式会社ネットプライスとのDIPファイナンスに係る契約締結に関するお知らせ」で公表したとおり、事業再生ADR手続を利用して関係当事者である金融機関の合意のもとで、スポンサー企業である株式会社ネットプライスの協力を得ながら、今後の事業再生に向けた強固な収益体質の確立と財務体質の抜本的な改善を目指しております。このような中、サステナビリティに関しては、事業に関連する領域での取り組み実績はあるものの、全社的に体系的な取組みを行うことは出来ておりません。

 今後、中長期的な成長や持続可能性を確保するために、前述のとおり、まずは収益体質の確立と財務体質の改善に取り組んでまいります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社が判断したものであります。

 

(1)サステナビリティ全般に関するガバナンス及びリスク管理

当社では、サステナビリティに関するリスクと機会を識別し、監視・管理するための体制の構築ができておりません。現時点では、取締役会を中心としたガバナンス体制を構築しておりますが、重大なリスクが発生する際には、リスクに対して適切な処置を講じるべく、適宜取締役会へ報告・提言を行う体制の構築をしてまいります。

 

(2)人的資本に関する戦略並びに指標及び目標

当社は、創業時より女性向けのファッション・アパレルを主たる事業としており、店舗、商品企画をはじめ女性の従業員が多く活躍してまいりました。しかしながら、一般的な企業との比較においては女性管理職の比率が高いものの、上席になるほどその比率は低下し、女性管理職の育成に関しては改善の余地があると考えております。

当社は、事業の発展を担う人材の獲得を最優先として、経営戦略・事業戦略に基づいて必要な人材像を特定し、即戦力となる社会人採用を積極的に行ってまいりました。これに加えて、長期的かつ安定的な人材確保を目的として、2024年4月入社予定の従業員を対象に、新たに服飾系専門学校や高等学校との連携を深め、技術的な専門性を持った若手人材の採用を進める取り組みを開始しております。新たに採用した人材の育成を通じて、若年層の人材が長期的に活躍するための課題となりうると認識し、管理職に関する以下の指標を定めております。

指標

目標

実績(当事業年度)

管理職(課長職以上)に占める女性の割合

70%以上

64.9%

 

また、女性の従業員に限らず、フレックスタイム制の導入、育児短時間勤務の期間延長など、勤務面におけるワーク・ライフバランスの改善に取り組んでまいりましたが、就業時間管理の精度を高め、長時間労働の削減や年次有給休暇の取得促進に努めて、より働きやすい職場環境の整備を図ることで、優秀な人材の確保を目指してまいります。 

 

 

3 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、本有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。

 

 (1)事業戦略上のリスク

 ① ファッショントレンドや消費者ニーズの変化に伴うリスク

当社が扱うカジュアルファッションは、流行の変化により商品のライフサイクルが短い傾向にあります。消費者ニーズを満たすよう様々なブランドを並行展開することによって、当該リスクを低減しておりますが、急激な景気悪化や顧客嗜好の変化に伴って、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 ② 競合リスク

当社は、路面店、ファッションビル、ショッピングモール等において商品を展開しており、近隣において競合企業が数多く出店しています。大都市近郊や集客力が高いショッピングモールへの出店方針に加えて、同業他社とは異なる店舗コンセプトに基づいて運営しておりますが、当社出店エリアにおいて有力な競合他社が出店した場合、当社の業績及び事業展開に影響を与える可能性があります。

また、インターネット販売事業においては、商品の提供に特化するのみならず、消費者ニーズへの機動的な対応等に基づいて、競合企業との差別化を図っております。しかし、近年においては、インターネット通信販売市場の拡大に伴うさらなる競争激化が予想され、新規参入事業者による新たな高付加価値サービスの提供等が行われた場合、当社における競争力が低下する可能性があります。この場合、当社の業績に影響を与える可能性があります。

 

 ③ 店舗展開リスク

当社は、ショッピングモールを中心にテナントとして店舗展開しております。そのため、ショッピングモールにおける集客力の変化により影響を受ける可能性があります。また、当社における新規出店形態は、①新設されたショッピングモールへの出店、②既存のショッピングモールにおけるテナント入れ替えの2つに大別されます。両者において、ショッピングモール運営会社が店舗展開方針を変更するなどの事情により、計画に沿って新規出店を行うことができない場合があり、その結果、当社の業績及び事業展開に影響を与える可能性があります。

 

 ④ イオングループが運営するショッピングモールへの出店集中リスク

2023年8月31日現在、当社が展開している35店舗中、イオングループが開発運営するショッピングモール等において22店舗出店しております。そのため、イオングループにおけるショッピングモールへの出店が集中している状況です。

現時点において、同グループのショッピングモール等は高い集客力を保持していますが、今後における同グループを取り巻く事業環境の変化や業界再編等により、影響を受ける可能性があります。また、同グループにおける経営方針、出店政策等により、新規出店計画など当社の業績及び事業展開に影響を与える可能性があります。

 

 ⑤ 物流業務の外注委託リスク

当社における主な物流業務に関して、日本通運株式会社に外注委託しており、具体的には、一部の事業セグメントにおける商品保管業務、入出庫業務を委託しております。同社とは、各業務に関連するデータの授受について、システム及び通信回線を通じて行っており、システム障害や通信障害によってデータの授受が困難となった場合、当社の物流業務に支障が生じる可能性があります。また、大規模な震災等に加えて、その他不可抗力により同社からのサービス提供が中断・停止され、物流業務が機能しない場合、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

  ⑥ 長期賃貸借契約によるリスク

当社は、全て賃貸借契約による店舗展開を行っております。

一部の賃貸借契約における契約期間は、5年を超える長期間に渡っております。また、賃貸借契約においては、一定期間の事前予告をもって解約できるものと定められており、当該撤退制約に反した場合は、中途解約に係る違約金などの支払いが必要となるため、当社の業績及び事業展開に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

 (2)市場リスク

 ① 気象状況や自然災害に伴うリスク

当社における店舗販売事業は、気象状況による影響を受けやすく、自然災害のみならず記録的な大雨・大雪や度重なる台風などの天候不順によって販売不振となり、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

  ② 自然災害、事故や戦争・紛争等のリスク

当社が出店している店舗施設の周辺地域において、大地震や津波、台風、洪水等の自然災害あるいは予期せぬ事故や戦争・紛争等が発生した場合、店舗施設に物理的な障害が生じる可能性があります。また、自然災害、事故や戦争・紛争等によって当社の販売活動や物流、仕入活動において支障が発生した場合のみならず、人的被害等が生じた場合、通常の事業活動が困難となり、当社の業績及び事業展開に影響を与える可能性があります。

 

 ③ カントリーリスク

当社は、中国を中心とした海外から商品を仕入・生産しております。そのため、地域性に基づく市場リスク、信用リスク、地政学的リスクによって当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 ④ 為替リスク

「③ カントリーリスク」に記載のとおり、当社は輸入商品を取り扱っており、海外からの直接買付けを含めて為替相場の影響を受けております。そのため、為替相場の大幅な変動に基づいて、仕入価格・仕入数量に影響を及ぼす可能性があり、その結果、当社の業績に影響を与える可能性があります。

 

 ⑤ 原価上昇リスク

当社が取り扱う商品の多くは、中国を始めとする海外において生産されており、仕入原価は直接又は間接的に、当該仕入国における経済情勢による影響を受けております。そのため、現地における原材料費や人件費が大幅に上昇した場合、生産コスト・商品供給に影響を及ぼし、当社の業績に影響を与える可能性があります。

 

 ⑥ 少子化リスク

当社が主に取り扱う商品は、①10代後半~20代までの客層をターゲットとしたレディスカジュアル、②3歳~中学生までをターゲットとしたキッズ・ジュニアに大別されます。少子化が急激に進行し、キッズ・ジュニア市場が著しく縮小した場合、当社の業績に影響を与える可能性があります。

 

 ⑦ 感染症拡大による影響について

新型コロナウイルス等の感染拡大にあっては、渡航制限、外出規制、店舗等の営業制限などにより、業績に影響を与える可能性があります。

 

 (3)コンプライアンスに関するリスク

 ① 個人情報漏洩リスク

当社は、個人情報を含む多くの顧客情報及び機密情報を取得し管理しております。当社では、個人情報の取扱い及びその管理に細心の注意を払い、情報管理の重要性を周知させるよう全従業員に対して研修等を行い、社内でのルール化やその手続の明確化を徹底しております。また、一般財団法人日本情報経済社会推進協会(JIPDEC)の発行するプライバシーマーク(認定番号21000259)を取得し、個人情報の管理について留意しております。

また、情報セキュリティについては外部からの不正アクセス、コンピュータウイルスの侵入防止について、システム対策を講じております。

しかしながら、外部からの不正アクセス、システム運用における人的過失、従業員による故意的な顧客情報の漏洩、消失、改竄又は不正利用等が生じる可能性があります。また、当該事態に適切に対応することができず、信用の失墜又は損害賠償請求によって損失が発生した場合、当社の業績及び事業展開に影響を及ぼす可能性があります。

 

 ② 法的規制リスク

当社における各事業は、「知的財産法」「製造物責任法」「家庭用品品質表示法」「不当景品類及び不当表示防止法」「公正競争規約」「特定商取引に関する法律」等による法的規制を受けております。

社内管理体制の充実によってこれら法令を遵守する体制を整備しており、また個人を含む取引先に対しては契約内容に基づいて当該法令の遵守を徹底しております。しかし、これら法令に違反する行為が行われた場合、若しくは法令の改正又は新たな法令の制定が行われた場合、当社の事業展開に影響を与える可能性があります。

 

 

 (4)財務上のリスク

 ① 差入れた敷金及び保証金や預け入れた売上代金等の貸倒リスク

当社が運営する店舗は全て賃貸物件であり、出店に際して敷金及び保証金を差入れております。また、ファッションビル及びショッピングモール運営会社との賃貸借契約により、入店している店舗の一部売上金を一定期間預け入れることとなっております。

2023年8月31日現在において、ファッションビル及びショッピングモールに対する敷金及び保証金の残高は191,717千円(総資産に対する比率は11.5%)であり、売掛金の残高は114,992千円(同6.9%)であります。

したがって、当社が賃貸借契約を締結しているファッションビル及びショッピングモール運営会社の業績等によって、上記債権の全部又は一部が貸倒れる可能性があります。

 

 ② 新株予約権による希薄化効果リスク等

2023年11月30日の提出日現在、潜在株式数は383,800株となり、発行済株式総数5,474,800株の7.01%となります。また、将来の運転資金確保や事業提携を目的とした経営施策の実現のための原資として、新たに新株予約権を活用した資金調達の検討もしております。

従って、現在の潜在株式に加えて新たに発行した新株予約権を発行した場合、権利行使についての条件が満たされ、当該新株予約権の行使により、株式価値の希薄化や株式売買需給への影響が発生し、株価形成に影響を及ぼす可能性があります。

 

 (5)当社の組織、管理上のリスク

 ① 人材リスク

当社は今後の事業拡大に伴い、継続して人材を確保する必要があると考えており、優秀な人材の育成に努めていく方針であります。しかし、採用計画が予定通りに進まなかった場合、又は在籍する人材の多くが流出する等の状況が発生した場合、競争力の低下や事業拡大計画の変更等を余儀なくされ、当社の業績及び事業展開に影響を及ぼす可能性があります。

 

 ② システム障害リスク

当社は、オンラインショップのサイト運営においてコンピューターシステムを利用しており、自然災害や事故等によって通信ネットワークが切断された場合、また、設備の不備、開発運用ミス、電力供給の停止など予測不能な様々な要因によってコンピューターシステムが停止した場合、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。

また、当社のコンピューターシステムは、適切なセキュリティ手段を講じて、外部からの不正アクセスを回避するよう取り組んでおりますが、コンピューターウイルスやハッカーの侵入等によってシステム障害が発生した場合、当社の業績及び事業展開に影響を与える可能性があります。

 

 ③ 減損会計の適用リスク

当社は、固定資産の減損会計を適用しております。2023年8月期連結会計年度において、当社が保有する固定資産について減損損失を計上し、当面減損会計の適用リスクは限定的と考えておりますが、今後も経営環境の変化や収益性の低下等により減損損失を計上することになる場合、当社の事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

 (6)その他のリスク

  継続企業の前提に関する重要事象等

当社グループは、2020年8月期連結会計年度以降、4期連続で営業損失・経常損失・親会社株主に帰属する当期純損失を、5期連続で営業活動によるキャッシュ・フローのマイナスを計上するに至りました。この結果、当連結会計年度の純資産残高が893百万円の債務超過となっております。

この状況において、当社グループは、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせる事象又は状況であるとの認識の下、早期に是正する施策を以下のとおり実施しております。

 

(資金繰りについて)

当社グループは、産業競争力強化法に基づく特定認証紛争解決手続(以下「事業再生ADR手続」といいます。)を利用して金融機関の合意のもとで、今後の事業再生に向けた強固な収益体質の確立と財務体質の抜本的な改善を目指しております。その手続の一環として、取引金融機関には借入金の残高維持を求める一時停止の要請をし、一方で手続期間中の当社の運転資金・事業資金を確保するために株式会社ネットプライスより500百万円のDIPファイナンス(第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (重要な後発事象)に記載)を受ける取引基本約定書を締結し、当面の資金繰りを確保してまいります。

 

(自己資本の脆弱性について)

当連結会計年度の純資産残高が△893百万円となり、上場来初の債務超過となっております。このような事態を改善すべく、当社グループは増資等の資本政策を検討するとともに、並行して収益体質に改善させるために抜本的な事業構造の改革が必要であると判断し、事業再生ADR手続を利用して取引金融機関の合意のもとで、今後の事業再生に向けた強固な収益体質の確立と財務体質の抜本的な改善を図ってまいります。

 

(売上高減少や収益力の低下について)

当社グループは、年々低下している売上高と収益力を回復させることを目的として、商品企画力の向上とブランド力強化に取り組んでまいりました。それらに加えて、株式会社ネットプライスの協力のもと、海外を中心とする新たな仕入チャンネルの確立や店舗並びにインターネットにおける販売力強化を実現するために、前述の事業再生ADR手続における事業再生計画の策定及び実行にも取り組んでまいります。
 
 上記のとおり、事業再生に向けた取り組みを行っているものの、これらの対応策は実施途上であり、現時点においては、継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められます。
 なお、連結財務諸表は継続企業を前提として作成しており、継続企業の前提に関する重要な不確実性の影響を、連結財務諸表に反映しておりません。

 

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

① 財政状態及び経営成績の状況

当連結会計年度(自 2022年9月1日 至 2023年8月31日)における我が国経済は、新型コロナウイルス感染症による各種制限の解除が進み、経済活動は緩やかな回復基調で推移しました。一方で、ウクライナ情勢の長期化等に伴うエネルギー資源や原材料価格の高騰、海外との金利差等に起因する円安進行、米国における金融不安など複合的な要因から依然として先行き不透明な状況が続いております。

当社が属するカジュアルファッション業界におきましては、社会活動の正常化が進み、旅行や大規模イベントなどの再開によるお出かけ需要の急回復から復調傾向がみられ、商品調達における海外サプライチェーンの動向も回復傾向が強まっておりますが、生活必需品の物価上昇や原材料の高騰、継続的な円安など引き続き経営環境へのマイナス要因にも注視が必要です。

このような状況のもと、当社は、商品戦略強化策の一環として、当社としては初の全ブランド合同展示会の開催や全国区でのCM施策を実施し、また並行して在庫の適正化にも取り組みました。主力の店舗販売事業においては、不採算店舗の退店やアウトレット店舗の増設に加え、制限解除による人流増加等の影響から当連結会計年度の後半には、コロナ前と同水準まで回復いたしました。もう一方の主力であるインターネット販売事業においては、計画していた資金調達が進まず充分な広告宣伝活動を実施できなかったことに加え、在庫販売を優先しファミリーセール等の廉価販売を積極的に実施したことなどから、売上・利益ともに厳しい状況が継続しました。

資本政策の取り組みとしては、当社は、2023年5月12日付「株式会社ネットプライスとの資本業務提携契約の締結に関するお知らせ」及び「株式会社ピアズとの資本業務提携の解消、株式の売出し及び主要株主の異動に関するお知らせ」にて公表した通り、新たに株式会社ネットプライス(以下、ネットプライス社といいます。)と資本業務提携契約を締結いたしました。同時に、2022年10月に締結した株式会社ピアズ(以下、ピアズ社といいます。)及びジェミニストラテジーグループ株式会社との資本提携を解消し、ピアズ社が保有していた当社株式については同社よりネットプライス社に譲渡されております。なお、2022年8月に始動した「Re-Born Plan」プロジェクトについては、抜本的な改革による効果の発揮まで時間と資金を要するため、資金調達が進まない現状においては、本プロジェクトの推進は困難と判断し見直すことといたしました。

また当社は、ネットプライス社のスポンサー支援のもと、今後の事業再生に向けた強固な収益体質の確立と財務体質の抜本的な改善を目指すため、産業競争力強化法に基づく特定認証紛争解決手続(以下、「事業再生ADR手続」といいます。)を利用することとし、2023年8月30日に事業再生実務家協会に申請を受理されております。

以上の結果、当社の当連結会計年度は、売上高4,216百万円(前年同期比16.7%減)、売上総利益は2,244百万円(前年同期比18.5%減、売上高総利益率は前年同期比1.2pt低下し53.2%)となりました。一方、販売費及び一般管理費は、2,984百万円(前年同期比6.1%減)と、前連結会計年度から継続して行ってきた収益体質への転換のための費用削減の取組みの効果により前年同期比で194百万円圧縮したものの、営業損失740百万円(前年同期比315百万円悪化)、経常損失801百万円(前年同期比353百万円悪化)となり、全社資産に係る固定資産について減損処理を行ったことなどから、親会社株主に帰属する当期純損失1,164百万円(前年同期比639百万円悪化)となりました。

 

セグメント別の経営成績は次のとおりであります。

 

(店舗販売事業)

店舗販売事業につきましては、前連結会計年度末より出店3店舗、退店7店舗を行った結果、当連結会計年度末における店舗数は35店舗になりました。売上高は、前連結会計年度から制限緩和による人流増加の影響により回復傾向がみられるものの、期を通じて在庫消化に注力したことにより、セグメント損失は拡大しました。

以上により、売上高は2,877百万円(前年同期比2.5%減)、セグメント損失は238百万円(前年同期のセグメント損失は55百万円)となりました。

 

(インターネット販売事業)

インターネット販売事業につきましては、ファッションECサイトのサービス競争激化の影響もあり売上高が低迷しております。そのような中、値引き販売の抑制やアウトレットサイトの立上げ、初の全ブランド合同展示会の開催、全国区でのCMなど、事業としての収益性を高める施策を行っておりますが、その効果は限定的となり、売上高、セグメント損失ともに前連結会計年度から悪化する結果となりましたました。

以上により、売上高は1,184百万円(前年同期比39.1%減)、セグメント損失は225百万円(前年同期のセグメント損失は140百万円)となりました。

 

(卸売販売事業)

卸売販売事業につきましては、売上高は減少となったものの、販売管理費の減少により黒字転換しております。

以上により、売上高は84百万円(前年同期比16.2%減)、セグメント利益は6百万円(前年同期のセグメント損失は22百万円)となりました。

 

(ライセンス販売事業)

ライセンス事業につきましては、学用品などの季節性需要が好調に推移したことなどから、売上高が増加しております。一方、販売管理費の増加により、セグメント利益は減少しております。

以上により、売上高は42百万円(前年同期比15.6%増)、セグメント利益は27百万円(前年同期比14.1%減)となりました。

 

(メタバース関連事業)

メタバース関連事業につきましては、新規事業として当社が獲得した同事業に関する知見を他社に展開するコンサルティング業務を中心に収益化を進めておりますが、主力事業の立て直しを優先したことから売上収益ともに低調に推移しました。

以上により、売上高は8百万円(前年同期比29.0%減)、セグメント損失は1百万円(前年同期のセグメント利益は11百万円)となりました。

 

② キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ482百万円減少し、437百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

  (営業活動によるキャッシュ・フロー)

  当連結会計年度において営業活動の結果支出した資金は597百万円(前連結会計年度は580百万円の支出)となりました。これは税金等調整前当期純損失1,173百万円に、主として減価償却費66百万円減損損失359百万円、棚卸資産の減少額47百万円、仕入債務の増加額56百万円、未払金の増加額11百万円を加減した結果であります。

 

  (投資活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度において投資活動の結果支出した資金は55百万円(前連結会計年度は43百万円の支出)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出54百万円による減少の結果であります。

 

  (財務活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度において財務活動の結果得られた資金は170百万円(前連結会計年度は876百万円の収入)となりました。これは主に、短期借入金が141百万円減少した一方、長期借入れによる収入200百万円新株の発行による収入153百万円による増加の結果であります。

 

 

(参考)キャッシュ・フロー関連指標の推移

 

2019年

8月期

2020年

8月期

2021年

8月期

2022年

8月期

2023年

8月期

自己資本比率(%)

57.7

50.0

23.7

3.9

△54.0

時価ベースの

自己資本比率(%)

85.0

94.6

67.9

72.6

79.1

キャッシュ・フロー対

有利子負債比率(年)

インタレスト・

カバレッジ・レシオ(倍)

 

自己資本比率:自己資本/総資産

   時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産

   キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー

   インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い

(注1) 株式時価総額は自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しております。

(注2) キャッシュ・フロー対有利子負債比率及びインタレスト・カバレッジ・レシオにつきましては、キャッシュ・フローがマイナスのため、記載しておりません。

(注3) キャッシュ・フローは、営業キャッシュ・フローを利用しております。

(注4) 有利子負債は、連結貸借対照表(貸借対照表)に計上されている負債のうち利子を支払っているすべての負債を対象としております。

 

③ 生産、受注及び販売の実績

当社グループにおける事業は、提供するサービスの性格上、生産実績及び仕入実績についてセグメント別の記載になじまないため、記載しておりません。なお、仕入実績につきましては、種別に区分して記載しております。また販売実績につきましては、セグメント別及び種別に区分して記載しております。

 

a.生産実績

当連結会計年度における生産実績はなく、記載を省略しております。

 

b.仕入実績

当連結会計年度の仕入実績については、次のとおりであります。

(単位:千円)

種別

前連結会計年度

(自 2021年9月1日

至 2022年8月31日)

 当連結会計年度

(自 2022年9月1日

至 2023年8月31日)

前年同期比(%)

レディースカジュアル

1,523,931

1,195,236

78.4

キッズ・ジュニア

754,137

720,382

95.5

雑貨

3,143

1,778

56.6

合計

2,281,212

1,917,397

84.1

 

 

c.受注実績

当社グループは、受注後遅滞なく出荷を行うため、受注残高の金額は僅少であり、当該記載を省略しております。

 

 

d.販売実績

当連結会計年度の販売実績については、次のとおりであります。

(セグメント別販売実績)

(単位:千円)

セグメントの名称

前連結会計年度

(自 2021年9月1日

至 2022年8月31日)

 当連結会計年度

(自 2022年9月1日

至 2023年8月31日)

前年同期比(%)

店舗販売事業

2,950,755

2,877,689

97.5

インターネット販売事業

1,945,873

1,184,676

60.9

卸売販売事業

100,540

84,279

83.8

ライセンス事業

36,673

42,379

115.6

メタバース関連事業

12,500

8,880

71.0

その他

13,550

18,542

136.8

合計

5,059,893

4,216,448

83.3

 

 

(種別販売実績)

(単位:千円)

種別

前連結会計年度

(自 2021年9月1日

至 2022年8月31日)

  当連結会計年度

(自 2022年9月1日

至 2023年8月31日)

前年同期比(%)

レディースカジュアル

3,260,918

2,599,102

79.7

キッズ・ジュニア

1,697,322

1,536,734

90.5

雑貨・メンズ

6,410

3,525

55.0

その他

95,242

77,085

80.9

合計

5,059,893

4,216,448

83.3

 

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、見積りが必要な事項につきましては、過去の実績や状況に応じて合理的と考えられる要因に基づき、見積りや判断を行っております。しかしながら、見積り及び判断は不確実性を伴うため、実際の結果と異なる可能性があります。

重要な会計方針は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりであります。

連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。

 

② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.経営成績等の分析

1) 財政状態

(流動資産)

当連結会計年度末における流動資産の残高は1,287百万円となり、前連結会計年度末に比べ522百万円減少いたしました。これは主に、原材料及び貯蔵品7百万円増加した一方で現金及び預金482百万円商品及び製品55百万円それぞれ減少したことによるものです。

 

(固定資産)

当連結会計年度末における固定資産の残高は372百万円となり、前連結会計年度末に比べ386百万円減少いたしました。これは主に、減損損失の計上により有形固定資産が286百万円及び無形固定資産が54百万円減少し、また敷金及び保証金25百万円が減少したことによるものです。

 

(流動負債)

当連結会計年度末における流動負債の残高は1,838百万円となり、前連結会計年度末に比べ40百万円減少いたしました。これは主に、買掛金56百万円未払金14百万円それぞれ増加した一方で、短期借入金141百万円リース債務5百万円それぞれ減少したことによるものです。

 

(固定負債)

当連結会計年度末における固定負債の残高は715百万円となり、前連結会計年度末に比べ128百万円増加いたしました。これは、長期借入金162百万円増加した一方で、繰延税金負債17百万円減少したことによるものです。

 

(純資産)

当連結会計年度末における純資産の残高は△893百万円となり、前連結会計年度末に比べ997百万円減少いたしました。これは主に、第三者割当増資により資本金及び資本剰余金がそれぞれ83百万円増加した一方で、親会社株主に帰属する当期純損失計上に伴い利益剰余金1,164百万円減少したことによるものです。

 

2) 経営成績

当連結会計年度の経営成績は、売上高4,216百万円営業損失740百万円経常損失801百万円親会社株主に帰属する当期純損失1,164百万円となりました。

(単位:百万円)

 

売上高

  営業損失(△)

経常損失(△)

親会社株主に帰属する

当期純損失(△)

2023年8月期(連結)

4,216

△740

△801

△1,164

2022年8月期(連結)

5,059

△424

△447

△525

増減率

△16.7%

 

 

(売上高)

当連結会計年度は、新型コロナウイルス感染症拡大による各種制限が解除され、店舗販売事業については回復の兆しがみられるものの、インターネット販売事業については厳しい状況が続いたことから減収となり、前連結会計年度比16.7%減となりました

  (単位:百万円)

 

店舗販売事業

インター

ネット

販売事業

卸売販売事業

ライセンス事業

メタバース

関連事業

その他(注)

2023年8月期(連結)

2,877

1,184

84

42

8

18

4,216

2022年8月期(連結)

2,950

1,945

100

36

12

13

5,059

増減率

△2.5%

△39.1%

△16.2%

15.6%

△29.0%

36.8%

△16.7%

 

(注) 「その他」の区分は、報告セグメントに含まれていない事業セグメントであり、重要性が乏しい構成単位であります。

 

 

・店舗販売事業

当連結会計年度は、不採算店舗の退店等により店舗数が減少したことなどからセグメント全体の売上高が減少し、前連結会計年度比で2.5%減となりました

 

・インターネット販売事業

インターネット販売事業につきましては、ファッションECサイトのサービス競争激化の影響もあり売上高が減少しております。業務効率化や人員の適正配置など事業効率を上げる取り組みを進めておりますが、効果波及までに時間を要しており、セグメント全体の売上高は前連結会計年度比で39.1%減となりました

 

・卸売販売事業

当連結会計年度は新型コロナウイルス感染症拡大の影響により引き続きアパレル業界全体が厳しい状況となり、セグメント全体の売上高は前連結会計年度比で16.2%減となりました。

 

・ライセンス事業

当連結会計年度は新規のライセンシーにおけるロイヤリティ収入増加に伴い、セグメント全体の売上高は前連結会計年度比で15.6%増となりました。

 

・メタバース関連事業

新規事業として、当社が獲得した同事業に関する知見を他社に展開するコンサルティング業務を中心に収益化を進めておりますが、主力事業の立て直しを優先したことから、前連結会計年度比で29.0%減となりました。

 

(営業損失)

コストダウンは進めましたが、収益率の悪化等により、営業損失は740百万円となりました

 

(経常損失)

上記の営業損失の計上に加え、ファイナンスに係る支払手数料等の計上により、経常損失は801百万円となりました

 

(親会社株主に帰属する当期純損失)

上記の経常損失の計上、また、全社資産等に係る固定資産について減損損失を計上したことに伴い、親会社株主に帰属する当期純損失は1,164百万円となりました。

 

b.経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標

当社グループは、売上高、収益性に関する経営戦略上の指標として売上高営業利益率を重要な指標として位置付けており、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2)目標とする経営指標」に記載しております。

当連結会計年度の売上高は4,216百万円(前連結会計年度比16.7%減)、営業損失は740百万円(前連結会計年度は営業損失424百万円)となり、売上高営業利益率は△17.6%(前連結会計年度は△8.4%)となりました。当連結会計年度は、コロナ禍による各種制限が解除されたものの、主力事業の立て直しに時間を要していることから、各指標が前連結会計年度を下回る結果となりましたが、引き続きこれらの指標について、改善・向上されるよう経営に取り組んでまいります。

 

c.経営成績に重要な影響を与える要因

「3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。

 

 

d.キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

当連結会計年度末の現金及び現金同等物の残高は、437百万円となりました。当連結会計年度の区分ごとのキャッシュ・フローは、営業活動によるキャッシュ・フロー△597百万円、投資活動によるキャッシュ・フロー△55百万円、財務活動によるキャッシュ・フロー170百万円であります。

当社グループの主な資金需要は、仕入先等の売上原価の支払、販売費及び一般管理費の支払、新規出店に対する投資、借入金の返済及び法人税等の支払等であります。

当社グループは、これまで事業活動に必要な資金は営業活動によるキャッシュ・フローから生み出される自己資金により賄うことを基本原則としておりましたが、当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、5期連続のマイナスを計上するに至りました。

これらの状況を重く受け止め、当社グループは、産業競争力強化法に基づく特定認証紛争解決手続(以下「事業再生ADR手続」といいます。)を利用して金融機関の合意のもとで、今後の事業再生に向けた強固な収益体質の確立と財務体質の抜本的な改善を目指しております。その手続の一環として、取引金融機関には借入金の残高維持を求める一時停止の要請をし、一方で手続期間中の当社の運転資金・事業資金を確保するために株式会社ネットプライスより500百万円のDIPファイナンス(「第5 経理の状況 1 連結財務諸表 注記事項 重要な後発事象の注記」に記載)を受ける取引基本約定書を締結し、当面の資金繰りを確保してまいります。

 

5 【経営上の重要な契約等】

当社の経営上、重要な契約は以下のとおりです。

(1)業務委託契約

相手方の名称

契約書名

契約締結日

契約期間

契約内容

日本通運㈱

業務委託契約書

2012年4月1日

2012年4月1日から2017年3月31日まで

以後1年毎の自動更新

オンラインショップサイトの商品に関する入庫作業、保管業務、出庫作業、出荷作業の各物流業務及び関連業務

 

 

(2)資本業務提携契約

相手方の名称

契約書名

契約締結日

契約内容

㈱ネットプライス

資本業務提携契約書

2023年5月12日

インターネット販売事業を始めとした、主力事業の立て直しおよび財務体質改善に向けた支援

 

 

6 【研究開発活動】

当社グループは、EC運営支援事業において業務効率化を実現させる独創的なAI関連サービス開発を継続的に行っております。

その結果、当連結会計年度の研究開発費の総額は6百万円となっております。 

なお、当連結会計年度に実施した研究開発活動は、事業の種類別セグメントに明確な関連付けができないため、セグメント別の記載を省略しております。